JP2005160446A - 改良されたrna合成用反応組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 RNAの学問的・応用的用途が次第に広まってゆく傾向にある中で、RNAを従来よりも効率的に合成する方法が求められていた。
【解決手段】 RNAを合成するための方法であって、RNAポリメラーゼ反応液中に、ジメチルスルホキシド(DMSO)、および/または、ベタインを添加することを特徴とするRNAを効率的に合成する方法。さらにジメチルスルホキシド(DMSO)の含有量が体積比2%以上であり、ベタインの含有量が0.2M以上であることを特徴とする、請求項1に記載のRNAの合成方法。
【解決手段】 RNAを合成するための方法であって、RNAポリメラーゼ反応液中に、ジメチルスルホキシド(DMSO)、および/または、ベタインを添加することを特徴とするRNAを効率的に合成する方法。さらにジメチルスルホキシド(DMSO)の含有量が体積比2%以上であり、ベタインの含有量が0.2M以上であることを特徴とする、請求項1に記載のRNAの合成方法。
Description
本発明は、RNAポリメラーゼを用いてRNAを合成するための反応用組成物に関する。
従来から、RNAポリメラーゼは遺伝子の転写発現に関するキー酵素として多くの研究がなされ、様々な機能、性質が知られてきている。なかでもT7、T3及びSP6といったバクテリオファージ由来のRNAポリメラーゼについては、大腸菌や高等生物のRNAポリメラーゼとは異なり、単一のポリペプチド鎖のみで活性を発現することから、転写メカニズムを解析するための格好の材料とされている。また、プロモーター配列を含む2本鎖DNAを鋳型に、NTPを基質として、プロモーター下流の鋳型DNAに相補的な一本鎖RNAを合成するという性質及びその際のプロモーター配列に対する認識が非常に厳密であるという性質から、これらファージ由来のRNAポリメラーゼは、イン・ビトロ(in vitro)でRNAを合成するための酵素として汎用されている。これにより合成されたRNAは、多くの分子生物学的手法、例えばノーザンハイブリダイゼーション、サザンハイブリダイゼーション時に用いるRNAプローブ(リボプローブ)として、あるいは細胞もしくは無細胞タンパク合成(翻訳)系に加えて、翻訳される鋳型RNAとして利用されている。
また一方で、従来RNAは、遺伝子DNAから、生命活動を維持するタンパク質を合成する一連の経路における、中間物質としての役割や、リボソームの構成単位としての役割に主に注目が集まっていた。しかしながら、一部のRNA分子が酵素として機能する(RNA酵素、リボザイム)ことが見出され、RNAが従来知られていたよりも重要な役割を果たしていることが近年になって次第に明らかになってきた。さらに最近になって、RNA干渉(RNA interferense、RNAi)とよばれる、二本鎖RNA(double−stranded RNA、dsRNA)により特異的に遺伝子の発現が抑制されるという現象が発見され、プロテオーム解析から医療分野にいたるまで様々な方面へ応用が可能な革新的な技術として非常に注目されている。
このように、RNAの学問的・応用的用途が次第に広まってゆく傾向にある中で、RNAを従来よりも効率的に合成する方法が求められていた。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ね、反応系中にジメチルスルホキシドおよびベタインを適正な濃度で添加することによりRNA合成効率が向上することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下のような構成からなる。
[項1] RNAを合成するための方法であって、RNAポリメラーゼ反応液中に、ジメチルスルホキシド(DMSO)、および/または、ベタインを添加することを特徴とするRNAを効率的に合成する方法。
[項2] ジメチルスルホキシド(DMSO)の含有量が体積比2%以上であり、ベタインの含有量が0.2M以上であることを特徴とする、項1に記載のRNAの合成方法。
(1)上記項1または2に記載のRNAの合成方法において、好ましくは、ジメチルスルホキシド(DMSO)の含有量は体積比4%以上、さらに好ましくは体積比4%以上15%以下である。
(2)あるいは、上記項1または2に記載のRNAの合成方法において、好ましくは、ベタインの含有量は0.4M以上、さらに好ましくは0.4M以上12M以下である。
[項3] ベタインが、第四アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩から選択される分子内塩である項1または2に記載のRNAの合成方法。
(1)上記項3に記載のRNAの合成方法において、好ましくは、分子内塩はトリメチルグリシンである。
[項4] 1mM以上のポリアミン類、1mM以上のアルカリ金属塩、および3mM以上の還元剤を含有する項1または2記載のRNAの合成方法。
(1)上記項4に記載のRNAの合成方法において、好ましくは、ポリアミン類はスペルミジンである。
(2)あるいは、上記項4に記載のRNAの合成方法において、好ましくは、アルカリ金属塩は塩化ナトリウムである。
(3)あるいは、上記項4に記載のRNAの合成方法において、好ましくは、還元剤はジチオスレイトール(DTT)である。
[項5] 12mM以上のヌクレオチドおよび12mM以上のマグネシウムイオンを含有する項1または2に記載のRNAの合成方法。
[項6] RNAポリメラーゼが、バクテリオファージ由来のRNAポリメラーゼである項1または2に記載のRNAの合成方法。
(1)上記項6に記載のRNAの合成方法において、好ましくは、RNAポリメラーゼは、T7 RNAポリメラーゼ、SP6 RNAポリメラーゼ、T3 RNAポリメラーゼから選択されるいずれかのRNAポリメラーゼである。特に好ましくは、T7 RNAポリメラーゼ、さらに特に好ましくは、耐熱性T7 RNAポリメラーゼである。
[項7] 反応温度が37℃〜60℃である、項1または2に記載のRNAの合成方法。
[項8]無機ピロフォスファターゼを含有することを特徴とする上記項1に記載のRNAの合成方法。
[項9]無機ピロフォスファターゼが酵母または細菌由来のものであることを特徴とする上記項8に記載のRNAの合成方法。
[項10] 項1〜9に記載のRNAの合成方法を行うための、反応組成物、試薬、またはキット。
(1)上記項8に記載のRNAの合成方法を行うための、反応組成物、試薬、またはキットにおいて、好ましくは、反応組成物は、40mMのTris−Cl(pH 7.4−8.1)もしくは80mMのHEPES−KOH(pH 7.4−8.1)、20−30mMの塩化マグネシウム、1−2mMのスペルミジン、1−5mMの塩化ナトリウム、5−10mMのジチオスレイトール、0.2−1Mのトリメチルグリシン、体積比1−10%のジメチルスルホキシド、20−35mMのNTP、2−3unit/μlの耐熱性T7 RNAポリメラーゼ、および5−100ng/μlのDNA鋳型からなる。
[項11] 項1〜9に記載の方法、および/または、項8に記載の反応組成物、試薬、またはキットを用いて合成されたRNA。
[項12] 項11に記載のRNAを用いて、ノザンハイブリダイゼーション、サザンハイブリダイゼーション、リボヌクレアーゼプロテクションアッセイ、in situ ハイブリダイゼーション、アンチセンスRNAアッセイ、RNAマイクロインジェクション、RT−PCR、RNAiアッセイ、リボザイムアッセイ、RNA遺伝子アレイ、無細胞タンパク質合成を行うことを特徴とする、RNAの利用方法。
[項1] RNAを合成するための方法であって、RNAポリメラーゼ反応液中に、ジメチルスルホキシド(DMSO)、および/または、ベタインを添加することを特徴とするRNAを効率的に合成する方法。
[項2] ジメチルスルホキシド(DMSO)の含有量が体積比2%以上であり、ベタインの含有量が0.2M以上であることを特徴とする、項1に記載のRNAの合成方法。
(1)上記項1または2に記載のRNAの合成方法において、好ましくは、ジメチルスルホキシド(DMSO)の含有量は体積比4%以上、さらに好ましくは体積比4%以上15%以下である。
(2)あるいは、上記項1または2に記載のRNAの合成方法において、好ましくは、ベタインの含有量は0.4M以上、さらに好ましくは0.4M以上12M以下である。
[項3] ベタインが、第四アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩から選択される分子内塩である項1または2に記載のRNAの合成方法。
(1)上記項3に記載のRNAの合成方法において、好ましくは、分子内塩はトリメチルグリシンである。
[項4] 1mM以上のポリアミン類、1mM以上のアルカリ金属塩、および3mM以上の還元剤を含有する項1または2記載のRNAの合成方法。
(1)上記項4に記載のRNAの合成方法において、好ましくは、ポリアミン類はスペルミジンである。
(2)あるいは、上記項4に記載のRNAの合成方法において、好ましくは、アルカリ金属塩は塩化ナトリウムである。
(3)あるいは、上記項4に記載のRNAの合成方法において、好ましくは、還元剤はジチオスレイトール(DTT)である。
[項5] 12mM以上のヌクレオチドおよび12mM以上のマグネシウムイオンを含有する項1または2に記載のRNAの合成方法。
[項6] RNAポリメラーゼが、バクテリオファージ由来のRNAポリメラーゼである項1または2に記載のRNAの合成方法。
(1)上記項6に記載のRNAの合成方法において、好ましくは、RNAポリメラーゼは、T7 RNAポリメラーゼ、SP6 RNAポリメラーゼ、T3 RNAポリメラーゼから選択されるいずれかのRNAポリメラーゼである。特に好ましくは、T7 RNAポリメラーゼ、さらに特に好ましくは、耐熱性T7 RNAポリメラーゼである。
[項7] 反応温度が37℃〜60℃である、項1または2に記載のRNAの合成方法。
[項8]無機ピロフォスファターゼを含有することを特徴とする上記項1に記載のRNAの合成方法。
[項9]無機ピロフォスファターゼが酵母または細菌由来のものであることを特徴とする上記項8に記載のRNAの合成方法。
[項10] 項1〜9に記載のRNAの合成方法を行うための、反応組成物、試薬、またはキット。
(1)上記項8に記載のRNAの合成方法を行うための、反応組成物、試薬、またはキットにおいて、好ましくは、反応組成物は、40mMのTris−Cl(pH 7.4−8.1)もしくは80mMのHEPES−KOH(pH 7.4−8.1)、20−30mMの塩化マグネシウム、1−2mMのスペルミジン、1−5mMの塩化ナトリウム、5−10mMのジチオスレイトール、0.2−1Mのトリメチルグリシン、体積比1−10%のジメチルスルホキシド、20−35mMのNTP、2−3unit/μlの耐熱性T7 RNAポリメラーゼ、および5−100ng/μlのDNA鋳型からなる。
[項11] 項1〜9に記載の方法、および/または、項8に記載の反応組成物、試薬、またはキットを用いて合成されたRNA。
[項12] 項11に記載のRNAを用いて、ノザンハイブリダイゼーション、サザンハイブリダイゼーション、リボヌクレアーゼプロテクションアッセイ、in situ ハイブリダイゼーション、アンチセンスRNAアッセイ、RNAマイクロインジェクション、RT−PCR、RNAiアッセイ、リボザイムアッセイ、RNA遺伝子アレイ、無細胞タンパク質合成を行うことを特徴とする、RNAの利用方法。
本発明により提供されるRNA合成方法により、従来法に比べてRNAの合成効率が向上しており、効率的にRNAを得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明はRNAを合成する方法およびそのためのRNAポリメラーゼ反応用組成物である。ここでいうRNAとは、リボースを糖成分とするヌクレオチドがホスホジエステル結合したものを指し、その形態は特に限定されないが、好ましくはrRNA(ribosomal RNA)、mRNA(messenger RNA)、tRNA(transfer RNA)、siRNA(short interfering RNA)、shRNA(short hairpin RNA)、miRNA(micro RNA)、5S RNA、ウィルスRNA、リボザイムなどが挙げられる。特に近年注目されている無細胞蛋白合成に用いるには、mRNA、tRNAが有用である。
本発明のRNAポリメラーゼとは、DNAまたはRNAを鋳型としてRNAを合成する酵素を指し、その形態は特に限定されないが、好ましくは生体由来のタンパク質、または生体由来のタンパク質の遺伝子を用いて人工的に合成したタンパク質が用いられ、さらに好適には、バクテリオファージ由来のRNAポリメラーゼタンパク質、さらに好適にはバクテリオファージ由来のSP6、T7、T3 RNAポリメラーゼタンパク質が用いられる。特に好ましくは、T7 RNAポリメラーゼ、さらに特に好ましくは、耐熱性T7 RNAポリメラーゼである。また、これらのタンパク質を本願発明の本質を失わない範囲内で改変し、そのアミノ酸配列において1もしくは数個のアミノ酸を欠失、置換もしくは付加させたもの、あるいは、化学修飾されたものも含まれる。
本発明で用いられるRNA合成方法としては、RNAポリメラーゼによるDNAあるいはRNA鋳型からの相補的な一本鎖RNAの合成方法が挙げられる。
具体的には、各RNA合成酵素に特異的な認識配列(プロモータ配列)を持つ鋳型核酸、4種類のリボヌクレオシド三リン酸、およびRNA合成酵素の存在下で、RNA合成酵素の特異的プロモータ配列への結合、転写開始、伸長、ターミネータ配列での転写反応の終止(必須ではない)という反応により、RNAが合成される。
具体的には、各RNA合成酵素に特異的な認識配列(プロモータ配列)を持つ鋳型核酸、4種類のリボヌクレオシド三リン酸、およびRNA合成酵素の存在下で、RNA合成酵素の特異的プロモータ配列への結合、転写開始、伸長、ターミネータ配列での転写反応の終止(必須ではない)という反応により、RNAが合成される。
本発明は、上記のRNA合成方法において、RNAポリメラーゼ反応液中に、ジメチルスルホキシド(DMSO)、および/または、ベタイン(別名:トリメチルグリシン)を添加することを特徴とするRNAの合成方法である。
本願発明に用いるジメチルスルホキシド(DMSO)の含有量は好ましくは体積比2%以上であり、さらに好ましくは体積比4%以上、さらに好ましくは体積比4%以上15%以下である。あまり含有量が低いとRNA合成効率向上に対する効果がなく、あまり含有量が高いとRNA合成に対して阻害的に作用する。
いずれも、市販品などを用いることができる。DMSOの定量はJIS K9702に記載のガスクロマトグラフ分析など、種々の公知の方法で行なうことができる。
いずれも、市販品などを用いることができる。DMSOの定量はJIS K9702に記載のガスクロマトグラフ分析など、種々の公知の方法で行なうことができる。
本願発明に用いるベタインの含有量は好ましくは0.2M以上であり、さらに好ましくは0.4M以上、さらに好ましくは0.4M以上12M以下である。あまり含有量が低いとRNA合成効率向上に対する効果がなく、あまり含有量が高いとRNA合成に対して阻害的に作用する。 また、好ましくはベタインは、第四アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩から選択される分子内塩である。さらに好ましくは、分子内塩はトリメチルグリシンである。
いずれも、市販品などを用いることができる。ベタインの定量はキャピラリー電気泳動など種々の公知の方法で行なうことができる。
いずれも、市販品などを用いることができる。ベタインの定量はキャピラリー電気泳動など種々の公知の方法で行なうことができる。
本願発明において、上記ジメチルスルホキシド(DMSO)と、ベタインの、両方を添加し最適な組合せとすることにより、さらに効果が増強することが期待できる。好ましい組み合わせの1つは、ジメチルスルホキシド(DMSO)の含有量が体積比2%以上であり、かつ、ベタインの含有量が0.2M以上である。
本願発明の方法において、好ましくはさらに、1mM以上のポリアミン類、1mM以上のアルカリ金属塩、および3mM以上の還元剤を含有することができる。あまり含有量が低いとRNA合成効率向上に対する効果がなく、あまり含有量が高いとRNA合成に対して阻害的に作用する。さらに好ましくは、ポリアミン類はスペルミジンである。あまり含有量が低いとRNA合成効率向上に対する効果がなく、あまり含有量が高いとRNA合成に対して阻害的に作用する。あるいは、さらに好ましくは、アルカリ金属塩は塩化ナトリウムである。あまり含有量が低いとRNA合成効率向上に対する効果がなく、あまり含有量が高いとRNA合成に対して阻害的に作用する。あるいは、さらに好ましくは、還元剤はジチオスレイトール(DTT)である。あまり含有量が低いとRNA合成効率向上に対する効果がなく、あまり含有量が高いとRNA合成に対して阻害的に作用する。
あるいは本願発明の方法において、好ましくはさらに、12mM以上のヌクレオチドおよび12mM以上のマグネシウムイオンを含有することができる。あまり含有量が低いとRNA合成効率向上に対する効果がなく、あまり含有量が高いとRNA合成に対して阻害的に作用する。いずれも、市販品などを用いることができる。
あるいは本願発明の方法において、好ましくはさらに、12mM以上のヌクレオチドおよび12mM以上のマグネシウムイオンを含有することができる。あまり含有量が低いとRNA合成効率向上に対する効果がなく、あまり含有量が高いとRNA合成に対して阻害的に作用する。いずれも、市販品などを用いることができる。
従来、RNA合成速度を上げる目的で、反応組成中のMgイオンを12mM以上に、および/またはNTPの濃度を12mM以上に上げることが行われてきており、収量が上がるなど一定の成果を得ていたが、本発明は、Mgイオン、および/またはNTPの濃度を上げることとは独立して効果があり、Mgイオン、および/またはNTPの濃度を上げた反応系に本発明を用いることで、さらに収量を上げることができ、優れている。
本願発明において好ましい反応温度は、37℃〜60℃である。
本願発明はまた、RNAの合成方法を行うための、反応組成物、試薬、またはキットである。
本願発明の反応組成物は、RNA合成酵素、リボヌクレオチド、RNA合成酵素が特異的に結合する認識配列(プロモータ配列)を含む鋳型DNAまたはRNAを含む。
本願発明の反応液組成物は、RNAポリメラーゼに加えて、さらに、RNA合成酵素が特異的に結合する認識配列(プロモータ配列)を含む鋳型DNAまたはRNA、1種以上のリボヌクレオチド又はそれらの誘導体、緩衝剤、マグネシウム塩、アルカリ金属塩、RNA合成に有用な添加剤から成る群の少なくとも1つを含有することができる。
具体的には、本発明の反応液組成物は、RNAポリメラーゼに加えて、4種のrNTP(NTP)、2価陽イオン、緩衝液などを含むことができる。2価陽イオンとしては、マグネシウムイオンが挙げられる。その濃度は1〜40mM程度であることが好ましい。また緩衝液としては、トリス緩衝液 (pH7.0〜9.0 、25℃) 、HEPES緩衝液 (pH7.0〜9.0、25℃) などが挙げられる。
本願発明の反応組成物の具体的な好ましい例は、40mMのTris−Cl(pH 7.4−8.1)もしくは80mMのHEPES−KOH(pH 7.4−8.1)、20−30mMの塩化マグネシウム、1−2mMのスペルミジン、1−5mMの塩化ナトリウム、5−10mMのジチオスレイトール、0.2−1Mのトリメチルグリシン、体積比4−15%のジメチルスルホキシド、20−35mMのNTP、2−3unit/μlの耐熱性T7 RNAポリメラーゼ、および5−100ng/μlのDNA鋳型からなる組成である。
あるいは、本発明の反応液組成物は、RNA合成酵素に加えて、4種のrNTP(NTP)、2価陽イオン、緩衝液、発色試薬、発光試薬などを含んでもよい。
本発明の反応液組成物に含まれる1種以上のヌクレオチド又はその誘導体には、特に制限がないが、ホスホヌクレオチド又はその誘導体が挙げられる。具体的な好ましい組成としては、ATP、CTP、GTP、UTP、2’―フッ化CTP、2’―フッ化UTP、イノシン三リン酸、リボチミジン三リン酸から成る群から選択される物質が例示される。
本発明の反応液組成物に含まれるマグネシウム塩は、特に制限がないが、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウムから成る群から選択される物質が例示される。これらのマグネシウム塩は市販品を容易に入手することができる。
本発明の反応液組成物に含まれるアルカリ金属塩は、特に制限がないが、塩化カリウム、酢酸カリウム、塩化ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化リチウム、及び酢酸リチウムから成る群から選択される物質が例示される。これらのアルカリ金属塩は市販品を容易に入手することができる。
本発明の反応液組成物には、さらに、RNA合成の副生成物であるピロリン酸による反応液中のマグネシウムイオンのキレート化を防ぐため、無機ピロリン酸分解酵素等を添加することができる。
従来より、RNA合成の副生成物であるピロリン酸により、反応液中のマグネシウムイオンがキレート化されてRNAポリメラーゼの活性が低下することが知られており、このことを防ぐため、無機ピロリン酸分解酵素等を添加してマグネシウムイオンのキレート化を防いで、RNAポリメラーゼの活性を高く保つという方法が用いられてきたが、本発明は、無機ピロリン酸分解酵素等を添加することとは独立して効果があり、無機ピロリン酸分解酵素等を添加した反応系に本発明を用いることで、さらに収量を上げることができ、優れている。
本願発明はまた、上記記載のRNA合成方法、および/または、上記記載の反応組成物、試薬、またはキットを用いて合成されたRNAである。
本願発明はまた、そのようにして合成されたRNAを用いて、ノザンハイブリダイゼーション、サザンハイブリダイゼーション、リボヌクレアーゼプロテクションアッセイ、in situ ハイブリダイゼーション、アンチセンスRNAアッセイ、RNAマイクロインジェクション、RT−PCR、RNAiアッセイ、リボザイムアッセイ、RNA遺伝子アレイ、無細胞タンパク質合成を行うことを特徴とする、RNAの利用方法である。
本願発明の方法により得られたRNAは、ノザンハイブリダイゼーション、サザンハイブリダイゼーション、リボヌクレアーゼプロテクションアッセイ、in situ ハイブリダイゼーション、アンチセンスRNAアッセイ、RNAマイクロインジェクション、RT−PCR、RNAiアッセイ、リボザイムアッセイ、RNA遺伝子アレイ、無細胞タンパク質合成のいずれにも適している。
本発明において、RNAの合成が「効率的である」とは、RNA合成の速さと正確性の両方に優れていることをいう。後工程が無細胞蛋白質合成である場合は、さらに該工程における蛋白質合成の速さにおいて優れていることを含むことが好ましい。
RNAの合成の速さを測定する方法は、当業者が知りうるものであれば特に限定されないが、本願では、T7プロモータを含有する全長3kb程度の2本鎖DNA基質として、T7 RNAポリメラーゼをそれぞれの本発明の反応組成物と従来法の反応組成物にて反応させ、その一定の反応時間において合成されるRNAの合成量から算出した。
RNA合成の正確性を測定する方法は、当業者が知りうるものであれば特に限定されないが、合成されたRNAを鋳型として逆転写酵素によりDNAを合成し、さらに合成されたDNAを鋳型としてPCRを行い、PCRの正確性算出法を用いてRNA合成の正確性を算出する方法が挙げられる。
DNA合成時の正確性を評価する方法の一例として、ストレプトマイシン耐性に関与するリボゾーマルタンパク質S12(rpsL)遺伝子を用いた方法が挙げられる。ストレプトマイシンは原核細胞のタンパク質合成を阻害する抗生物質であり、細菌の30SリボゾーマルRNA(rRNA)に結合してタンパク質合成の開始複合体形成反応を阻害し、また遺伝子暗号の誤読を引き起こす。ストレプトマイシン耐性変異株ではリボゾームタンパク質S12に変異が見られる。この変異はリボゾームの翻訳忠実度を上げるため、サプレッサーtRNAによる終始コドンの読み取りを抑制するなど多面的効果(pleiotropic effect)を示すことが知られている。したがって、rpsL遺伝子を鋳型としてPCRにより増幅を行うと、ある確率で変異が導入され、それがアミノ酸レベルの変異であった場合、rpsLタンパク質の構造が変化し、ストレプトマイシンが30SリボゾーマルRNAに作用できなくなるようなことが起こる。したがって、増幅したプラスミドDNAによって大腸菌を形質転換した場合、変異が多く導入されるほどストレプトマイシン耐性菌の出現頻度が増すこととなる。
プラスミドpMol 21(Journal of Molecular Biology(1999)289,835-850に記載)は、rpsL遺伝子及びアンピシリン耐性遺伝子を含むプラスミドである。このプラスミドのアンピシリン耐性遺伝子上にPCR増幅用プライマーセット(片方をビオチン化、MluI制限酵素サイトを導入)を設計し、プラスミドの全長を耐熱性DNAポリメラーゼにてPCR増幅した。得られたPCR産物をストレプトアビジンビーズを用いて精製し、制限酵素MluIを用いて切り出した後、DNAリガーゼを用いて結合して大腸菌を形質転換した。アンピシリンとアンピシリン及びストレプトマイシンを含有する2種類のプレートに接種して、それぞれのプレートに出現したコロニーの比を算出することによりDNA合成時の正確性を求めることができる。
RNAの正確性を算出するに際して、逆転写したDNAからのPCRの条件を同一にすることによって、RNAの変異導入率の高さ、すなわちRNA合成の正確性を算出することができる。
本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発明はこれら実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
従来品バッファとの性能比較
40mMのTris−Cl(pH 7.4−8.1)、24mMの塩化マグネシウム、1.5mMのスペルミジン、2mMの塩化ナトリウム、5mMのジチオスレイトール、0.2−1Mのトリメチルグリシン、体積比4−15%のジメチルスルホキシド(いずれも反応系での最終濃度)から成るバッファAおよび、DMSOをバッファAの2倍濃度添加し、ベタインを添加せず、その他の物質の濃度がバッファAと同一であるバッファB、ベタインをバッファAの2倍濃度添加し、DMSOを添加せず、その他の物質の濃度がバッファAと同一であるバッファC、DMSOおよびベタイン非添加でその他の物質の濃度がバッファAと同一であるバッファDを用いて、転写反応を行った。用いたDNA鋳型は、末端にT7プロモータを持つ約3.5kbの直鎖状二本鎖DNAである。DNA鋳型500ng、rNTPs mixture(東洋紡績製)各5.625mM、RNase inhibitor(東洋紡績製)40U、Thermo T7 RNA Polymerase(東洋紡績製)50U、バッファA、B、C、Dを規定濃度、最終液量20μlで、37℃で2時間インキュベートした。反応収量液を、MicroSpin G−25 Columns(アマシャムバイオサイエンス社製)を用いて精製し、バッファを水に置換した。その精製液の吸光度を測定した。
その結果を図1に示す。DMSOもしくはベタインのどちらか一方もしくは両方ともを添加しなかったバッファB、C、Dによる反応系に比べ、バッファAによる反応系は、明らかにRNA合成量が増加していることが確認された。
従来品バッファとの性能比較
40mMのTris−Cl(pH 7.4−8.1)、24mMの塩化マグネシウム、1.5mMのスペルミジン、2mMの塩化ナトリウム、5mMのジチオスレイトール、0.2−1Mのトリメチルグリシン、体積比4−15%のジメチルスルホキシド(いずれも反応系での最終濃度)から成るバッファAおよび、DMSOをバッファAの2倍濃度添加し、ベタインを添加せず、その他の物質の濃度がバッファAと同一であるバッファB、ベタインをバッファAの2倍濃度添加し、DMSOを添加せず、その他の物質の濃度がバッファAと同一であるバッファC、DMSOおよびベタイン非添加でその他の物質の濃度がバッファAと同一であるバッファDを用いて、転写反応を行った。用いたDNA鋳型は、末端にT7プロモータを持つ約3.5kbの直鎖状二本鎖DNAである。DNA鋳型500ng、rNTPs mixture(東洋紡績製)各5.625mM、RNase inhibitor(東洋紡績製)40U、Thermo T7 RNA Polymerase(東洋紡績製)50U、バッファA、B、C、Dを規定濃度、最終液量20μlで、37℃で2時間インキュベートした。反応収量液を、MicroSpin G−25 Columns(アマシャムバイオサイエンス社製)を用いて精製し、バッファを水に置換した。その精製液の吸光度を測定した。
その結果を図1に示す。DMSOもしくはベタインのどちらか一方もしくは両方ともを添加しなかったバッファB、C、Dによる反応系に比べ、バッファAによる反応系は、明らかにRNA合成量が増加していることが確認された。
実施例2
無機ピロフォスファターゼを含有した条件でのRNA合成効率比較
40mMのTris−Cl(pH 7.4−8.1)、24mMの塩化マグネシウム、1.5mMのスペルミジン、2mMの塩化ナトリウム、5mMのジチオスレイトール、0.2−1Mのトリメチルグリシン、体積比4−15%のジメチルスルホキシド(いずれも反応系での最終濃度)から成るバッファAおよび、DMSOおよびベタイン非添加でその他の物質の濃度がバッファAと同一であるバッファDを用いて、転写反応を行った。用いたDNA鋳型は、末端にT7プロモータを持つ約3.5kbの直鎖状二本鎖DNAである。DNA鋳型500ng、rNTPs mixture(東洋紡績製)各7.5mM、インビトロ転写キットMEGAscript(TM)(Ambion社製)付属のT7 RNA Polymerase、RNase inhibitor、無機ピロフォスファターゼ混合液2μl、バッファAまたはBを規定濃度、最終液量20μlで、37℃で2時間インキュベートした。反応収量液を、MicroSpin G−25 Columns(アマシャムバイオサイエンス社製)を用いて精製し、バッファを水に置換した。その精製液の吸光度を測定した。
その結果を図2に示す。DMSOおよびベタインの両方ともを添加しなかったバッファDによる反応系に比べ、バッファAによる反応系は、明らかにRNA合成量が増加していることが確認された。
無機ピロフォスファターゼを含有した条件でのRNA合成効率比較
40mMのTris−Cl(pH 7.4−8.1)、24mMの塩化マグネシウム、1.5mMのスペルミジン、2mMの塩化ナトリウム、5mMのジチオスレイトール、0.2−1Mのトリメチルグリシン、体積比4−15%のジメチルスルホキシド(いずれも反応系での最終濃度)から成るバッファAおよび、DMSOおよびベタイン非添加でその他の物質の濃度がバッファAと同一であるバッファDを用いて、転写反応を行った。用いたDNA鋳型は、末端にT7プロモータを持つ約3.5kbの直鎖状二本鎖DNAである。DNA鋳型500ng、rNTPs mixture(東洋紡績製)各7.5mM、インビトロ転写キットMEGAscript(TM)(Ambion社製)付属のT7 RNA Polymerase、RNase inhibitor、無機ピロフォスファターゼ混合液2μl、バッファAまたはBを規定濃度、最終液量20μlで、37℃で2時間インキュベートした。反応収量液を、MicroSpin G−25 Columns(アマシャムバイオサイエンス社製)を用いて精製し、バッファを水に置換した。その精製液の吸光度を測定した。
その結果を図2に示す。DMSOおよびベタインの両方ともを添加しなかったバッファDによる反応系に比べ、バッファAによる反応系は、明らかにRNA合成量が増加していることが確認された。
本発明の新規RNA合成反応組成物、およびその合成されたRNAは、rRNA(ribosomal RNA)、mRNA(messenger RNA)、tRNA(transfer RNA)、siRNA(short interfering RNA)、shRNA(short hairpin RNA)、miRNA(micro RNA)、5S RNA、ウィルスRNA、リボザイム等の各種RNAの合成、さらに合成されたRNAを用いたノザンハイブリダイゼーション、サザンハイブリダイゼーション、リボヌクレアーゼプロテクションアッセイ、in situ ハイブリダイゼーション、アンチセンスRNAアッセイ、RNAマイクロインジェクション、RT−PCR、RNAiアッセイ、リボザイムアッセイ、RNA遺伝子アレイ、無細胞タンパク質合成等の各種RNAアッセイに用いることができ、産業界に寄与するところが大である。
Claims (12)
- RNAを合成するための方法であって、RNAポリメラーゼ反応液中に、ジメチルスルホキシド(DMSO)、および/または、ベタインを添加することを特徴とするRNAを効率的に合成する方法。
- ジメチルスルホキシド(DMSO)の含有量が体積比2%以上であり、ベタインの含有量が0.2M以上であることを特徴とする、請求項1に記載のRNAの合成方法。
- ベタインが、第四アンモニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩から選択される分子内塩である請求項1または2に記載のRNAの合成方法。
- 1mM以上のポリアミン類、1mM以上の塩、および3mM以上の還元剤を含有する請求項1または2記載のRNAの合成方法。
- 12mM以上のヌクレオチドおよび12mM以上のマグネシウムイオンを含有する請求項1または2に記載のRNAの合成方法。
- RNAポリメラーゼが、バクテリオファージ由来のRNAポリメラーゼである請求項1または2に記載のRNAの合成方法。
- 反応温度が37℃〜60℃である、請求項1または2に記載のRNAの合成方法。
- 無機ピロフォスファターゼを含有することを特徴とする請求項1に記載のRNAの合成方法。
- 無機ピロフォスファターゼが酵母または細菌由来のものであることを特徴とする請求項8に記載のRNAの合成方法。
- 請求項1〜9に記載のRNAの合成方法を行うための、反応組成物、試薬、またはキット。
- 請求項1〜9に記載の方法、および/または、請求項8に記載の反応組成物、試薬、またはキットを用いて合成されたRNA。
- 請求項11に記載のRNAを用いて、ノザンハイブリダイゼーション、サザンハイブリダイゼーション、リボヌクレアーゼプロテクションアッセイ、in situ ハイブリダイゼーション、アンチセンスRNAアッセイ、RNAマイクロインジェクション、RT−PCR、RNAiアッセイ、リボザイムアッセイ、RNA遺伝子アレイ、無細胞タンパク質合成を行うことを特徴とする、RNAの利用方法。
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-
2003
- 2003-12-05 JP JP2003407279A patent/JP2005160446A/ja not_active Withdrawn
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