JP2005156984A - 静電潜像現像用磁性1成分トナーおよび画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 磁性1成分現像ジャンピング方式で、かつ現像剤担持体のスリーブ表面の十点平均粗さRzが比較的小さい現像システムにおいて、スリーブ上のトナー薄層を安定して形成することが可能であり、初期はもちろんのこと長期にわたって安定した画像品質を得ることができる静電潜像現像用磁性1成分トナーおよび画像形成方法を提供することである。
【解決手段】 スリーブ表面の十点平均粗さRzが2.0μm以上6.0μm以下である現像剤担持体を用いる、磁性1成分現像ジャンピング方式による現像システムにおいて使用する静電潜像現像用磁性1成分トナーであって、該トナーの体積平均粒子径(D50)および前記十点平均粗さRzが下記数式(1)を満足する関係にある。
【数4】
【選択図】 なし
【解決手段】 スリーブ表面の十点平均粗さRzが2.0μm以上6.0μm以下である現像剤担持体を用いる、磁性1成分現像ジャンピング方式による現像システムにおいて使用する静電潜像現像用磁性1成分トナーであって、該トナーの体積平均粒子径(D50)および前記十点平均粗さRzが下記数式(1)を満足する関係にある。
【数4】
【選択図】 なし
Description
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法などにおいて形成される静電荷像(静電潜像)を現像するための乾式磁性1成分トナーに関するものである。
一般に電子写真法又は静電記録法等においては、光導電性感光体又は誘電体等よりなる潜像担持体上にコロナ帯電等により帯電せしめた感光体上にレーザ、LED等により露光し形成された静電潜像をトナーなどの現像剤を用い、可視化して又は静電潜像を反転現像により可視化して高品質な画像を得ている。一般にこれらの現像法に適用するトナーには、バインダーとしての熱可塑性樹脂に着色剤や帯電制御剤として染料、顔料、離型剤としてワックス、磁性材料を混合して混練、粉砕、分級を行い平均粒径5〜15μmのトナー粒子としたものが用いられる。そして、トナーに流動性を付与したり、トナーの帯電制御を行なったり、クリーニング性を向上させる目的で、シリカや酸化チタン等の無機微粉末、無機金属微粉末がトナー粒子に外添される。
現在、実用化されている種々の静電複写方式における乾式現像法としては、トナーおよび鉄粉などのキャリアを用いる二成分現像方式と、キャリアを用いずトナー内部に磁性体を含有する磁性一成分現像方式が知られている。
また、多くの静電潜像の現像方法が開発され、実用化されている。例えば下記特許文献1に記載されている磁気ブラシ法、下記特許文献2に記載されているカスケード現像法及びパウダークラウド法、ファーブラシ現像法等多数の現像法が知られている。これらの中でも、特にトナーとキャリアを主体とする2成分現像剤を用いる磁気ブラシ法、カスケード法等が広く実用化されている。これらの2成分現像剤を用いる方法は、初期的には、比較的安定して良質の画像を提供することが出来るが、長期にわたり使用する場合、キャリアの劣化、すなわちスペント現象が起こり、キャリアの帯電付与能力が低下し長期間に渡り良質な画像が得られない等の問題や、トナーとキャリアの混合比率が一定に保ちにくいため長期耐久性に欠けるという共通の欠点を有する。
かかる欠点を回避するため、トナーのみからなる一成分現像剤を用いる現像方法が各種提案されており、なかでも磁性トナーを採用した磁性一成分現像方式が一般によく知られ、活用されている。
一成分磁性トナーを使用する現像方法としては、下記特許文献3に開示されている導電性磁性トナーによる現像方法が知られている。これは内部に磁性を有する円筒状の導電性現像剤担持体上に導電性磁性トナーを保持し、これを静電潜像に接触させて現像するものである。この際、現像部において、潜像担持体表面とスリーブ表面の間にトナー粒子により導電路が形成され、この導電路を経てスリーブよりトナー粒子に電荷が導かれ、静電潜像の画像部との間のクーロン力によりトナー粒子が画像部に付着して現像される。この方法では、トナーが導電性であるため、潜像保持体上のトナー像を被印刷媒体(例えば普通紙)に電界を利用して静電気的に転写することが困難であるという問題や、各工程での導電性トナーに由来する不具合現象から、長期にわたり高画質を得ることが難しいという問題、また潜像担持体への電気的リーク破壊という問題などを有している。
また、絶縁性トナーを用いた方式が下記特許文献4等において提案されている。この方式は、磁性1成分ジャンピング方式と呼ばれるものであって、静電潜像保持体に対向して現像剤担持体が設けられ、この現像剤担持体は磁石ローラを内蔵した現像スリーブを有しており、この現像スリーブの回転によりトナーを搬送し、現像スリーブと磁性ブレードとの隙間を通過させてトナー薄層を形成し、帯電したトナーにより静電潜像保持体の表面の静電潜像を現像する。この方式は、地カブリが防止されるなどの利点を有し、優れた画像が得られるものである。
このように磁性一成分現像方法を用いることにより、2成分現像剤での長期耐久性の欠如という問題点を解決することができる。また、このような現像方法に用いられる現像器の特徴として、非常に小さくかつ簡単な構成をとり得るということが挙げられる。
ところで、近年では、電子写真法、静電印刷法によるコピー機やプリンタ等の市場は、印刷の高速化とマシンの小型化が著しく進んでいる。印刷速度の高速化により、印刷速度に合わせた画像特性、つまり帯電特性は、より安定化したものでなくてはならない。また、マシンの小型化が進む中低速機は、電源を入れた後のウォーミングアップ時間が短いため、初期帯電が良好で、かつ帯電特性が長期にわたり安定して維持できることが求められている。すなわち、長期間、安定して現像スリーブ上に綺麗なトナー薄層を形成できなければならない。
また、プリンタ、複写機など事務機器が更なる高速化・小型化の方向に進んでいる中、高解像度・高画質・高耐久性が当然の性能として求められている。高解像度、高画質、高耐久、環境変動への対応などはスリーブ上のトナー薄層形成が鍵を握っていることは言うまでもなく、特に磁性1成分ジャンピング方式を採用し、スリーブの十点平均粗さRzが比較的小さい現像剤担持体のシステムでは、トナー薄層が高画質、高耐久性を決めると言っても過言ではない。
ところが、そのようなシステムを採用した高速機、小型機などでは、スリーブ上へのトナー薄層形成の長期安定性を確保することが、長期使用、環境変動(特に低温低湿環境下)、すばやいウォームアップタイムなどの要因で難しくなっており、スリーブ上のトナー薄層の乱れが生じたり、縦筋上のトナー薄層抜けが発生するなどの不具合により、画像の劣化と長期安定性、つまり高解像度、高画質、高耐久性を提供できないという問題が生じてしまう。
システムが非常に小型化、高速化されている中、下記特許文献5〜7などでは、現像剤担持体の基体表面に形成された樹脂被覆層に導電性粒子もしくは樹脂を配置する事により、安定したトナーの帯電が得られ、高画質な画像が得られるが、長期使用による現像剤の耐久性または現像装置の耐久性を確保することが困難になっている。耐久性を確保するには、トナーからの改良が必要不可欠である。
また、下記特許文献8,9では、トナーの安息角などの粉体特性をある範囲内に規定すること、高比誘電率の後処理剤と低比誘電率の後処理剤を併用することや、トナーの磁気特性を規定することにより現像剤担持体上にトナー薄層を均一にコートさせ、画像にスリーブムラを発生させないトナーを得ている。しかし、後処理剤を併用することでトナーにしっかりと固着した後処理剤量が飽和し、残りは浮遊して存在するのであるが、その浮遊後処理剤が現像剤担持体表面を汚染し、長期にわたり均一なトナー薄層を得にくくなり、スリーブムラや画質の低下を引き起こすため、高速化への対応や、高耐久性への対応が困難である。
また、下記特許文献10においては、長期にわたって安定で優れた画像を提供するようなトナーを含めた画像形成方法が記述されているが、20000枚以上を印字した場合、高耐久とは言い難い。
したがって、本発明の課題は、磁性1成分現像ジャンピング方式で、かつ現像剤担持体のスリーブ表面の十点平均粗さRzが比較的小さい現像システムにおいて、スリーブ上のトナー薄層を安定して形成することが可能であり、初期はもちろんのこと長期にわたって安定した画像品質を得ることができる静電潜像現像用磁性1成分トナーおよび画像形成方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、上記の現像システムでは、所定範囲の体積平均粒子径およびスリーブの表面粗さを有する磁性1成分トナーを使用し、静電潜像担持体の線速を所定範囲内にして印刷を行うことで、スリーブ上にトナー薄層を安定して形成できるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、スリーブ表面の十点平均粗さRzが2.0μm以上6.0μm以下である現像剤担持体を用いる、磁性1成分現像ジャンピング方式による現像システムにおいて使用する静電潜像現像用磁性1成分トナーであって、
該トナーの体積平均粒子径(D50)および前記十点平均粗さRzが下記数式(1)を満足する関係にあることを特徴とする。
該トナーの体積平均粒子径(D50)および前記十点平均粗さRzが下記数式(1)を満足する関係にあることを特徴とする。
体積平均粒子径(D50)は6.5μm以上9.5μm以下であるのが好ましい。また、体積平均粒子径は4.37μm以下のトナーが2.0体積%以下であり、かつ体積平均粒子径が10.79μm以上のトナーが10.0体積%以下であるのが好ましい。
本発明にかかる画像形成方法は、スリーブ表面の十点平均粗さRzが2.0μm以上6.0μm以下である現像剤担持体を用いる、磁性1成分現像ジャンピング方式による画像形成方法であって、使用するトナーが、上記静電潜像現像用トナーであることを特徴とする。
また、潜像保持体はアモルファスシリコンドラムであるのが好ましく、現像剤担持体の基材はステンレス鋼であるのが好ましい。
また、潜像保持体はアモルファスシリコンドラムであるのが好ましく、現像剤担持体の基材はステンレス鋼であるのが好ましい。
本発明の静電潜像現像用磁性1成分トナーおよび画像形成方法は、磁性1成分現像ジャンピング方式特有のスリーブ上のトナー薄層形成を安定して形成することが可能となり、その結果、初期はもちろんのこと長期にわたって安定した画像品質を得られ、かつ環境変動にも強いという効果を有する。
本発明における現像プロセスは、潜像保持体上に対向して設けられ、内部に磁石ローラを内蔵した現像スリーブ表面を有する現像剤担持体を用いて、前記現像スリーブの回転によりトナーを搬送し、磁性ブレードと現像スリーブとの間を通過させることにより、現像スリーブ表面にトナー薄層を形成し、潜像保持体上に形成された静電潜像を現像する磁性1成分現像ジャンピング方式であり、前記現像剤保持体のスリーブ表面の十点平均粗さRzが2.0μm以上6.0μm以下とする現像システムである。
ここで、十点平均粗さRzが2.0μm未満になると、トナー搬送力の低下により画像濃度を満足しない。また、6.0μmを超えると、画質が悪くなり、かつスリーブ表面の突起部から感光体ドラムへのリークが発生し、画像黒点となり、画像品質を損なう。
これら十点平均粗さRzは、(株)小坂研究所製の表面粗さ測定器「サーフコーダSE−30D」を用いて測定することができる。
ここで、十点平均粗さRzが2.0μm未満になると、トナー搬送力の低下により画像濃度を満足しない。また、6.0μmを超えると、画質が悪くなり、かつスリーブ表面の突起部から感光体ドラムへのリークが発生し、画像黒点となり、画像品質を損なう。
これら十点平均粗さRzは、(株)小坂研究所製の表面粗さ測定器「サーフコーダSE−30D」を用いて測定することができる。
また、現像スリーブに用いる材質としては、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS)等を用いることが出来る。高耐久性を考慮する場合、スリーブ材質としてSUSを使用することが好ましく、例えば、SUS303、SUS304、SUS305、SUS316等が用いることが出来る。また、磁性が弱く、かつ加工しやすいSUS305を使用することがより好ましい。
また本発明においては潜像保持体として、どのような感光体でも使用可能であるが、高耐久性を達成するシステムとするため、潜像保持体としてはアモルファスシリコンドラムを使用することが好ましい。
本発明の静電潜像現像用時勢1成分トナーは、後述する結着樹脂と電荷制御剤など各種のトナー配合剤とを混合し、押出機等の混練機を用いて溶融混練した後、これを冷却し、粉砕及び分級することにより得られる。
また、かかるトナーは、必要により、コロイダルシリカ、疎水性シリカ、アルミナ、酸化チタン等の微粒子(通常、平均粒径が1.0μm以下)を外添し、それ単独で一成分現像剤として、感光体表面に形成された静電潜像の現像に使用される。
また、かかるトナーは、必要により、コロイダルシリカ、疎水性シリカ、アルミナ、酸化チタン等の微粒子(通常、平均粒径が1.0μm以下)を外添し、それ単独で一成分現像剤として、感光体表面に形成された静電潜像の現像に使用される。
本発明の静電潜像現像用磁性1成分トナーは、体積平均粒子径(D50)が6.5μm以上9.5μm以下、好ましくは6.5μm以上8.5μm以下であるのがよい。体積平均粒子径(D50)が6.5μmより小さいと、微粉トナー量が多くなり過帯電したトナーが凝集し、画像カブリが発生する。また、9.5μmより大きいと、高画質な画像が得られ難くなり、画像形成を繰返すに従って画像濃度の低下が発生する。
また、本発明の静電潜像現像用磁性1成分トナーは、体積平均粒子径が4.37μm以下(微粉)のトナーが2.0体積%以下、好ましくは1.6体積%以下であるのがよい。また、体積平均粒子径が10.79μm以上(粗粉)のトナーが10.0体積%以下、好ましくは9.0体積%以下であるのがよい。トナーの微粉量(体積平均粒子径4.37μm以下)が上記範囲より多くなると、トナーの帯電量分布がブロードになり、カブリなどの画像不良を発生させるばかりか、感光体のクリーニング不良を誘発させ、長期耐久性能が無くなる。特に、不良帯電を帯びて、トナー薄層に乱れを生じさせる原因にもなると考えられ、長期にわたり安定したトナー薄層を供給するという基本的で、かつ非常に重要な性能が損なわれる。逆に、粗粉量(体積平均粒子径10.79μm以上)が上記範囲より多くなると、現像に寄与しないトナーが増える傾向があり、画像濃度が長期にわたり高濃度を維持できず、印字不良を起こすばかりか、かぶり、転写不良等も引き起こしてしまうのである。
また、粗粉量と微粉量が極端に少なくなりすぎることは、トナーの粒度分布が非常にシャープになることを意味しており、帯電量の分布もシャープになることから、一向に構わないことである。
また、粗粉量と微粉量が極端に少なくなりすぎることは、トナーの粒度分布が非常にシャープになることを意味しており、帯電量の分布もシャープになることから、一向に構わないことである。
また、本発明の静電潜像現像用磁性1成分トナーは、該トナーの体積平均粒子径(D50)および十点平均粗さRzが下記数式(1)で表される関係にあるのがよい。
理由の詳細は不明であるが、数式(1)の範囲より大きくなっても、小さくなっても、現像スリーブ上における形成されたトナー薄層が均一でなくなるという不具合が発生した。これは、トナーの体積平均粒径D50、トナーの微粉体積%及び粗粉体積%、現像スリーブ表面の十点平均粗さRz、静電潜像担持体の線速が密接に絡み合い、現像スリーブ上における均一な薄層形成に関係しているものと推測される。
より具体的な推察には以下の通りである。トナーの体積平均粒径D50は高画質化のために小さくなる(6〜8μm程度)傾向があり、現像スリーブ表面の十点平均粗さRzは形成されたトナー薄層を均一化するためには本願のように2〜6μm程度にする必要がある。このため、D50−Rzの絶対値は小さくなる傾向がある。数式(1)は、│(D50−Rz)×ρ│/100の値が、微粉体積%と粗粉体積%の和に一定値(0.05〜7.0)を加えた範囲になることが必要である。すなわち、D50−Rzの絶対値が小さい場合においては、粒度分布をシャープにして微粉体積%と粗粉体積%の和を小さくするようなトナー設計が特に重要であると推察される。
なお、静電潜像担持体の線速(現像線速)ρ(mm/秒)は各プリンタにおいて、任意に設定することができる。この静電潜像担持体の線速は50〜300(mm/秒)、好ましくは130〜250(mm/秒)の範囲であるのがよい。
より具体的な推察には以下の通りである。トナーの体積平均粒径D50は高画質化のために小さくなる(6〜8μm程度)傾向があり、現像スリーブ表面の十点平均粗さRzは形成されたトナー薄層を均一化するためには本願のように2〜6μm程度にする必要がある。このため、D50−Rzの絶対値は小さくなる傾向がある。数式(1)は、│(D50−Rz)×ρ│/100の値が、微粉体積%と粗粉体積%の和に一定値(0.05〜7.0)を加えた範囲になることが必要である。すなわち、D50−Rzの絶対値が小さい場合においては、粒度分布をシャープにして微粉体積%と粗粉体積%の和を小さくするようなトナー設計が特に重要であると推察される。
なお、静電潜像担持体の線速(現像線速)ρ(mm/秒)は各プリンタにおいて、任意に設定することができる。この静電潜像担持体の線速は50〜300(mm/秒)、好ましくは130〜250(mm/秒)の範囲であるのがよい。
本発明の静電潜像現像用磁性1成分トナーは、結着樹脂中に、着色剤などの種々のトナー配合剤を分散させることにより得られる。本発明のトナーに使用する結着樹脂の種類は特に制限されるものではないが、例えば、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン-アクリル系共重合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N-ビニル系樹脂、スチレン-ブタジエン樹脂等の熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。
より具体的には、ポリスチレン系樹脂として、スチレンの単独重合体でも、スチレンと共重合可能な他の共重合モノマーとの共重合体でもよい。共重合モノマーとしては、p-クロルスチレン;ビニルナフタレン;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドテシル、アクリル酸n-オクチル、アクリル酸2-クロルエチル、アクリル酸フェニル、α-クロルアクリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドなどの他のアクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビニルケトン類;N-ビニルピロール、N-ビニルカルバゾール、N-ビニルインドール、N-ビニルピロリデンなどのN-ビニル化合物などが挙げられる。これらは、1種を単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせてスチレン単量体と共重合させてもよい。
また、ポリエステル系樹脂としては、アルコール成分とカルボン酸成分との縮重合ないし共縮重合によって得られるものであれば使用することができる。ポリエステル系樹脂を合成する際に用いられる成分としては、以下のものが挙げられる。まず、2価または3価以上のアルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブテンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類;ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6-ヘキサンテトロール、1,4-ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4-ブタントリオール、1,2,5-ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2-メチルプロパントリオール、2-メチル-1,2,4-ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5-トリヒドロキシメチルベンゼン等の3価以上のアルコール類が例示される。
また、2価または3価以上のカルボン酸成分としては、2価または3価カルボン酸、この酸無水物またはこの低級アルキルエステルが用いられ、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、あるいはn-ブチルコハク酸、n-ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n-オクチルコハク酸、n-オクテニルコハク酸、n-ドデシルコハク酸、n-ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等のアルキルまたはアルケニルコハク酸等の2価カルボン酸;1,2,4-ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5-ベンゼントリカルボン酸、2,5,7-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ナフタレントリカルボン酸、1,2,4-ブタントリカルボン酸、1,2,5-ヘキサントリカルボン酸、1,3-ジカルボキシル-2-メチル-2-メチレンカルボキシプロパン、1,2,4-シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8-オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等の3価以上のカルボン酸等が例示される。また、ポリエステル系樹脂の軟化点は、110〜150℃であることが好ましく、より好ましくは120〜140℃である。
また、結着樹脂は、熱硬化性樹脂であっても良い。このように一部架橋構造を導入することにより、定着性を低下させることなく、トナーの保存安定性や形態保持性、あるいは耐久性をより向上させることができる。よって、トナーの結着樹脂として、熱可塑性樹脂を100質量部使用する必要はなく、架橋剤を添加したり、あるいは、熱硬化性樹脂を一部使用することも好ましい。
したがって、熱硬化性樹脂として、エポキシ系樹脂やシアネート系樹脂等が使用することができる。より具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂、シアネート樹脂等の1種または2種以上の組み合わせが挙げられる。
また、本発明においては、結着樹脂のガラス転移点(Tg)は50〜65℃であることが好ましく、より好ましくは50〜60℃である。このガラス転移点が、上記範囲よりも低いと、得られたトナー同士が現像器内で融着し、保存安定性が低下してしまう。また、樹脂強度が低いため、感光体へのトナー付着が生じる傾向がある。さらに、ガラス転移点が上記範囲よりも高いと、トナーの低温定着性が低下してしまう。なお、結着樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、比熱の変化点から求めることができる。より具体的には、測定装置としてセイコーインスツルメンツ社製示差走査熱量計DSC-6200を用い、吸熱曲線を測定することで求めた。測定試料10mgをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを使用し、測定温度範囲25〜200℃、昇温速度10℃/分で常温常湿下にて測定を行い、得られた吸熱曲線よりガラス転移点を求めた。
本発明のトナーでは、公知のものと同様、色調を調整するためにカーボンブラックのような顔料やアシッドバイオレットの如き染料を着色剤として結着樹脂中に分散させることができる。かかる着色剤は、通常、上記結着樹脂100質量部当り1〜10質量部の量で配合される。
電荷制御剤は、帯電レベルや帯電立ち上がり特性(短時間で、一定の電荷レベルに帯電するかの指標)を著しく向上させ、耐久性や安定性に優れた特性等を得るために配合されるものである。即ち、トナーを正帯電させて現像に供する場合には、正帯電性の電荷制御剤を添加し、負帯電させて現像に供する場合には、負帯電性の電荷制御剤を添加することができる。
このような電荷制御剤としては、特に制限されるものではないが、例えば、正帯電性の電荷制御剤の具体例としては、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3-トリアジン、1,2,4-トリアジン、1,3,5-トリアジン、1,2,4-オキサジアジン、1,3,4-オキサジアジン、1,2,6-オキサジアジン、1,3,4-チアジアジン、1,3,5-チアジアジン、1,2,3,4-テトラジン、1,2,4,5-テトラジン、1,2,3,5-テトラジン、1,2,4,6-オキサトリアジン、1,3,4,5-オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリンなどのアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダ-クグリ-ンBH/C、アジンディ-プブラックEWおよびアジンディーブラック3RLなどのアジン化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体などのニグロシン化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZなどのニグロシン化合物からなる酸性染料;ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩を例示することができ、これらは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を併用して使用することもできる。特に、ニグロシン化合物は、より迅速な立ち上がり性が得られる観点から、正帯電性トナーとしての使用には最適である。
また、4級アンモニウム塩、カルボン酸塩或いはカルボキシル基を官能基として有する樹脂またはオリゴマ-なども正帯電性電荷制御剤として使用することができる。より具体的には、4級アンモニウム塩を有するスチレン系樹脂、4級アンモニウム塩を有するアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するスチレン-アクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するポリエステル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン系樹脂、カルボン酸塩を有するアクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン-アクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリエステル系樹脂、カルボキシル基を有するポリスチレン系樹脂、カルボキシル基を有するアクリル系樹脂、カルボキシル基を有するスチレン-アクリル系樹脂、カルボキシル基を有するポリエステル系樹脂等の1種または2種以上が挙げられる。
特に、4級アンモニウム塩を官能基として有するスチレン-アクリル系共重合樹脂は、帯電量を所望の範囲内の値に容易に調節することができる観点から、最適である。この場合において、上記スチレン単位と共重合させる好ましいアクリル系コモノマーとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n-プロピル、アクリル酸iso-プロピル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸iso-ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n-ブチル、メタアクリル酸iso-ブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。また、4級アンモニウム塩としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートから第4級化の工程を経て誘導される単位が用いられる。誘導されるジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジ(低級アルキル)アミノエチル(メタ)アクリレート;ジメチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドが好適である。また、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N-メチロール(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシ基含有重合性モノマーを重合時に併用することもできる。
負帯電性を示す電荷制御剤としては、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有効で、その例としてはアルミニウムアセチルアセトナート、鉄(II)アセチルアセトナート、3,5-ジ-tert-ブチルサリチル酸クロム等があり、特にアセチルアセトン金属錯体、サリチル酸系金属錯体または塩が好ましく、特にサリチル酸系金属錯体またはサリチル酸系金属塩が好ましい。
上述した正帯電性或いは負帯電性の電荷制御剤は、一般に1.5〜15質量部、好ましくは2.0〜8.0質量部、より好ましくは3.0〜7.0質量部トナー中に含まれているのがよい(トナーの全体量を100質量部とする)。電荷制御剤の添加量が上記範囲よりも少量であると、所定極性にトナーを安定して帯電することが困難となる傾向があり、このトナーを用いて静電潜像の現像を行って画像形成を行ったとき、画像濃度が低下したり、画像濃度の耐久性が低下する傾向がある。また、電荷制御剤の分散不良が起こりやすく、いわゆるカブリの原因となったり、感光体汚染が激しくなる等の傾向がある。一方、電荷制御剤が上記範囲よりも多量に使用されると、耐環境性、特に高温高湿下での帯電不良、画像不良となり、感光体汚染等の欠点が生じやすくなる傾向がある。
定着性やオフセット性を向上させるために使用されるワックス類としては、特に制限されるものではないが、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、テフロン(登録商標)系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフィンワックス、エステルワックス、モンタンワックス、ライスワックス等を使用することが好ましい。また、これらワックスは2種以上を併用しても構わない。かかるワックスを添加することにより、オフセット性や像スミアリングをより効率的に防止することができる。
上述したワックス類は、特に制限されるものではないが、一般に、トナー中に(トナー全体量を100質量部とする)、1〜5質量部の量で配合されていることが好ましい。ワックス類の添加量が1質量部未満では、オフセット性や像スミアリング等を効率的に防止することができない傾向があり、一方、5質量部を超えると、トナー同士が融着してしまい、保存安定性が低下する傾向がある。
本発明の静電潜像現像用時勢1成分トナーは、結着樹脂中には磁性粉を配合し、一成分現像剤とする。このような磁性粉としては、それ自体公知のもの、例えば、フェライト、マグネタイトを初めとする鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属、もしくは合金またはこれらの元素を含む化合物、あるいは、強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強磁性を示すようになる合金、または二酸化クロム等を挙げることができる。
これらの磁性粉は、平均粒子径が0.1〜1μm、特に0.1〜0.5μmの範囲内の微粉末の形で、上述した結着樹脂中に均一に分散される。また、磁性粉は、チタン系カップリング剤、シラン系カップリング剤などの表面処理剤で表面処理を施して使用することもできる。
また磁性粉は、トナー中に35〜60質量部、好ましくは40〜60質量部の量で含有されているのがよい。上記範囲よりも多量に磁性粉を用いると、画像濃度の耐久性が悪くなり、また、定着性が極度に低下する傾向があり、上記範囲よりも少量では、画像濃度耐久性におけるカブリが悪くなってしまう。
尚、上記の微粒子外添剤は、トナーの表面処理によって、流動性、保存安定性、クリーニング性等を向上させるために使用されるものであり、通常、トナー当り、0.2〜10.0質量部の量で使用される。また、これら微粒子の外添は、磁性トナーと乾式で攪拌混合することにより行われるが、この攪拌混合は、微粒子がトナー中に埋め込まれないように、ヘンシェルミキサーやナウターミキサーなどを用いて行うのがよい。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
スチレンアクリル共重合体(分子量(Mw)47,000(ピーク5,000、931,000)、分子量分布(Mw/Mn)29.0、テトラヒドロフラン(THF)不溶分5%、モノマーモル比(スチレン:アクリル酸n-ブチル)=4.5:1、ガラス転移温度(Tg)58℃)の結着樹脂49質量部に、磁性粉(796kA/m印加時に保持力5.0kA/m、飽和磁化82Am2/kg、残留磁化11Am2/kgであり、個数平均粒径0.22μm)45質量部、離型剤としてのワックス(サゾールワックスH1、サゾール社製)3質量部、正電荷制御剤として4級アンモニウム塩(ボントロンP-51、オリエント化学社製)3質量部を、ヘンシェルミキサーにて混合した後、2軸押出機にて溶融混練したのち冷却し、ハンマーミルにて粗粉砕した。機械式粉砕機にてさらに微粉砕したものを気流式分級機(日鉄工業(株)製 エルボージェット、分級ポイント2点)により分級し、所望の粒度分布の磁性トナーを得た。そのトナーの粒度分布の特性を表1に示す。
[実施例2〜9]
それぞれトナーの体積平均粒径D50、トナーの微粉体積%及び粗粉体積%を変更した以外は上記実施例1と同様に、表1に示す粒度分布の特性を有する磁性トナーを作製した。粒度分布の特性をそれぞれ表1に示す。
それぞれトナーの体積平均粒径D50、トナーの微粉体積%及び粗粉体積%を変更した以外は上記実施例1と同様に、表1に示す粒度分布の特性を有する磁性トナーを作製した。粒度分布の特性をそれぞれ表1に示す。
[比較例1〜6]
それぞれトナーの体積平均粒径D50、トナーの微粉体積%及び粗粉体積%を変更した以外は上記実施例1と同様に、表1に示す粒度分布の特性を有する磁性トナーを作製した。粒度分布の特性をそれぞれ表1に示す。
なお、以上において、微粉体積%とは体積平均粒子径が4.37μm以下のトナーの体積%を示し、粗粉体積%とは体積平均粒子径が10.79μm以上のトナーの体積%を示す。また、体積平均粒径D50、トナーの微粉体積%及び粗粉体積%は、コールター社製のコールターカウンターTA2型により測定した。
それぞれトナーの体積平均粒径D50、トナーの微粉体積%及び粗粉体積%を変更した以外は上記実施例1と同様に、表1に示す粒度分布の特性を有する磁性トナーを作製した。粒度分布の特性をそれぞれ表1に示す。
なお、以上において、微粉体積%とは体積平均粒子径が4.37μm以下のトナーの体積%を示し、粗粉体積%とは体積平均粒子径が10.79μm以上のトナーの体積%を示す。また、体積平均粒径D50、トナーの微粉体積%及び粗粉体積%は、コールター社製のコールターカウンターTA2型により測定した。
上記実施例および比較例で得られたトナー粉体(磁性トナー)に、酸化チタン(ST-100、チタン工業社製)2.0質量部、シリカ(RA-200H、日本アエロジル社製)1.0質量部を、ヘンシェルミキサーにより外添し、磁性トナー粉末の表面に付着させて磁性一成分正帯電現像剤を調製した。
この現像剤を用い、アモルファスシリコン感光体を搭載した京セラ(株)製のページプリンタ(FS-3800=静電潜像担持体の線速146mm/秒、FS-1800=静電潜像担持体の線速95mm/秒、FS-9500DN=静電潜像担持体の線速230mm/秒)を用い、初期画像特性、耐久性を評価し、併せて現像スリーブ上のトナー薄層の状態を目視にて確認し、また帯電特性を測定した。なお、現像スリーブについては、評価を統一する為に、同じ特性のもの(SUS305)を使用し、現像スリーブの十点平均粗さRzおよび評価機の感光体ドラムの線速度は表1に示す。また、表中式1とは、下記式にそれぞれ各値を代入することにより求めた値を示している。
|(│(D50−Rz)×ρ│/100 −微粉体積%−粗粉体積%)|
それぞれの現像剤の評価結果を表2に示す。
各特性の評価方法は、以下の通りである。
|(│(D50−Rz)×ρ│/100 −微粉体積%−粗粉体積%)|
それぞれの現像剤の評価結果を表2に示す。
各特性の評価方法は、以下の通りである。
(a) トナー薄層状態
現像スリーブ上のトナー薄層状態については目視にて確認を行い、評価については以下の判断基準を用いた。
○:薄層が均一に形成され、ムラがない
△:層厚が厚い部分がある
×:ムラが生じている
現像スリーブ上のトナー薄層状態については目視にて確認を行い、評価については以下の判断基準を用いた。
○:薄層が均一に形成され、ムラがない
△:層厚が厚い部分がある
×:ムラが生じている
(b) 画像特性
表中のデータの測定法
(1)ソリッド画像濃度
常温常湿環境(20℃、65%RH)にて初期時に上記ページプリンタにより画像評価パターンを印字して初期画像とし、その後、30万枚連続印字を行い、再度画像評価パターンを印字して耐久後画像とし、それぞれソリッド画像をマクベス反射濃度計(RD914)を用いて測定し、一定のベタ部の9ポイントの濃度測定を行ない、その平均値(ID)を算出。画像濃度は1.30以上をOKとした。
(2)画像濃度の均一性
画像の均一性を目視観察することにより画像特性評価を行った。
○:均一性は良好
△:ややムラがある
×:ムラがひどい
(3)地肌カブリ
カブリを目視観察することにより画像特性評価を行った。
○:カブリは良好
△:ややカブリを生じている
×:カブリはひどいムラがひどい
表中のデータの測定法
(1)ソリッド画像濃度
常温常湿環境(20℃、65%RH)にて初期時に上記ページプリンタにより画像評価パターンを印字して初期画像とし、その後、30万枚連続印字を行い、再度画像評価パターンを印字して耐久後画像とし、それぞれソリッド画像をマクベス反射濃度計(RD914)を用いて測定し、一定のベタ部の9ポイントの濃度測定を行ない、その平均値(ID)を算出。画像濃度は1.30以上をOKとした。
(2)画像濃度の均一性
画像の均一性を目視観察することにより画像特性評価を行った。
○:均一性は良好
△:ややムラがある
×:ムラがひどい
(3)地肌カブリ
カブリを目視観察することにより画像特性評価を行った。
○:カブリは良好
△:ややカブリを生じている
×:カブリはひどいムラがひどい
表2より、実施例8、10、11、12を除いた実施例1〜6,7,9は、トナーの薄層が初期状態は勿論の事、長期にわたりスリーブ上のトナー薄層が安定して形成でき、かぶりも発生せず、高解像度、高画質の印刷を達成した。この要因として、トナーの粒度分布がシステムに適合し、数式(1)の関係を満足していることにより、トナーの帯電量分布がシャープになり、スリーブ上のトナー帯電量が安定したことでスリーブ上のトナー薄層が安定して形成できたと推測される。なお、詳しくは言及していないが、実施例1〜6,8,9のスリーブ上のトナー平均帯電量も、初期から耐久試験後、環境下評価にいたるまで、2.0〜6.0μC/gで安定していた。
実施例8、10、11、12は、微粉量を多めになるように作成したトナーであり、それが原因で帯電量が高めを推移し若干トナー薄層が非画像領域において若干乱れはしたものの、細線の再現性がよく、高画質の印字を長期間に渡り、達成できた。
実施例8、10、11、12は、微粉量を多めになるように作成したトナーであり、それが原因で帯電量が高めを推移し若干トナー薄層が非画像領域において若干乱れはしたものの、細線の再現性がよく、高画質の印字を長期間に渡り、達成できた。
比較例は数式(1)を満たすことが無く、トナーの薄層形成が特に30万枚印字試験後に非常に不安定となった。そのため、長期試験を実施した場合に、画像の不均一さが目立つと共にかぶりがひどく、現像に寄与しないトナーが増えたためか、画像濃度が長期にわたり高濃度を維持できなくなる場合もあった。粗粉量があまりにも多いための帯電不良が生じたと考えられる。
比較例1は、トナーの微粉量(4.37μm以下)が多くなりすぎ、トナーの帯電量分布がブロードになり、特に、極端に微小なトナーが不良帯電(過剰帯電)を帯びて、トナー同士の凝集力が増加し、トナー薄層に乱れを生じさせる原因にもなり、基本的で非常に重要なトナー薄層の安定性能が損なわれた。
比較例1は、トナーの微粉量(4.37μm以下)が多くなりすぎ、トナーの帯電量分布がブロードになり、特に、極端に微小なトナーが不良帯電(過剰帯電)を帯びて、トナー同士の凝集力が増加し、トナー薄層に乱れを生じさせる原因にもなり、基本的で非常に重要なトナー薄層の安定性能が損なわれた。
比較例4、5は、現像スリーブの表面粗さが比較的大きく、かつトナーの微粉量が多いため、トナーの薄層形成が特に30万枚印字試験後に非常に不安定となったと考えられる。
以上の実施例結果より、本発明のトナーは数式(1)を満足することにより、現像スリーブ上のトナー薄層を安定して形成することが可能であり、初期から長期に至って安定した画像品質を得ることができた。特に、体積平均粒子径が4.37μm以下のトナーが2.0体積%以下で、かつ体積平均粒子径が10.79μm以上のトナーが10.0体積%以下である場合に、より好ましい結果が得られた。
以上の実施例結果より、本発明のトナーは数式(1)を満足することにより、現像スリーブ上のトナー薄層を安定して形成することが可能であり、初期から長期に至って安定した画像品質を得ることができた。特に、体積平均粒子径が4.37μm以下のトナーが2.0体積%以下で、かつ体積平均粒子径が10.79μm以上のトナーが10.0体積%以下である場合に、より好ましい結果が得られた。
Claims (6)
- 前記体積平均粒子径(D50)が6.5μm以上9.5μm以下である請求項1記載の静電潜像現像用磁性1成分トナー。
- 体積平均粒子径が4.37μm以下のトナーが2.0体積%以下であり、かつ体積平均粒子径が10.79μm以上のトナーが10.0体積%以下である請求項1または2記載の静電潜像現像用磁性1成分トナー。
- スリーブ表面の十点平均粗さRzが2.0μm以上6.0μm以下である現像剤担持体を用いる、磁性1成分現像ジャンピング方式による画像形成方法であって、使用するトナーが、請求項1〜3のいずれかに記載の静電潜像現像用トナーであることを特徴とする画像形成方法。
- 前記潜像保持体がアモルファスシリコンドラムである請求項4記載の画像形成方法。
- 現像剤担持体の基材がステンレス鋼である請求項4または5記載の画像形成方法。
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JP2003395963A JP2005156984A (ja) | 2003-11-26 | 2003-11-26 | 静電潜像現像用磁性1成分トナーおよび画像形成方法 |
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JP2007010715A (ja) * | 2005-06-28 | 2007-01-18 | Kyocera Mita Corp | 静電潜像現像用トナー及び画像形成方法 |
JP2010107848A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-13 | Kyocera Mita Corp | 電子写真用トナー、およびこれを用いた画像形成方法 |
-
2003
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