JP2005156409A - 整合層の製造方法および整合層を用いた超音波センサ並びに超音波センサを用いた流体の流れ測定装置 - Google Patents

整合層の製造方法および整合層を用いた超音波センサ並びに超音波センサを用いた流体の流れ測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】中空球体と結合材料の混合物からなる整合部材において、側壁表面の凹凸段差を解消し、側壁表面全体にわたり平滑な整合部材を製造することにより、整合層の生産効率の向上を図ったものである。
【解決手段】中空球体と結合材料の混合物16を収納する収納室を備えた収納体7において、前記収納室上部に前記結合材料の滞留部17を設ける。結合材料の加熱硬化前に収納室と混合物16側壁界面を伝って、滞留部17からの結合材料が混合物16側壁表面上を被覆し、加熱硬化により整合部材の側壁表面全体は平滑面を形成することができ、整合層や超音波センサの生産効率を大きく向上することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、整合層の製造方法、およびそれを用いた超音波センサ、並びにこの超音波センサを利用した気体や液体の流体の流れ測定装置に関するものである。
従来、超音波センサなどに用いられる整合層の製造方法は、例えば、図7の(a)に示すように、容器1にマイクロバルーン2と樹脂3とを混入した後、(b)に示すようにその容器1ごと遠心分離器4内に設置して駆動させる。
そして、(c)に示すようにマイクロバルーン1と樹脂2の混合物の中で、比重差を用いて比重の軽いマイクロバルーン1が主成分の第1の樹脂層5と、比重の重い樹脂3のみからなる第2の樹脂層6に分離させ、その後、第1の樹脂層5だけを取り出して整合部材とし、これを加工後、整合層とするものがある(特許文献1参照)。
また、別に遠心分離器を用いずに、容器内にガラスバルーンと樹脂を混合して製造した混合物をそのまま整合部材として製造する方法が開示されている(特許文献2参照)。
特公平9−2634161号公報 特開2001−365842号公報
しかし、この従来の製造方法では、マイクロバルーンの周囲に樹脂の付着した第1の樹脂層と比重の重い樹脂のみが主成分の第2の樹脂層が形成される中で、整合部材として使用されるのは、第1の樹脂層のみである。
したがって、残りの第2の樹脂層は廃棄されるので、製造した整合部材から採取できる部分は限られ、生産効率が低い課題があった。
また、容器内にガラスバルーンと樹脂とを混入して混合物を作成し、その後この樹脂を熱硬化させる工程で、硬化が始まる前に樹脂粘度が低下するために、混合物中の樹脂が重力により容器下部に流動してしまう。
そのため、整合部材上部の壁面は樹脂部分が欠乏状態となり、この状態で熱硬化した整合部材上部の壁面には巣が入った状態になって作成されてしまう。
これにより、整合部材の上部は壁面の凹凸段差が大きいために整合層として使用できなくなるために、この部分を廃棄することになり、結果的に整合層の生産効率が低くなってしまう。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、整合部材の全周囲側壁面が平滑であり、作成した整合部材から整合層として全て採取できる整合部材の製造方法と超音波センサ並びに同超音波センサを搭載した流れ測定装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の整合部材の製造方法は、収納室に中空球体と結合材料の混合物とを収納し、次いで結合材料を硬化させるものにあって、前記結合材料が硬化するまでの間、収納室上部に配置した滞留部から結合材料を補給するようにしたものであり、整合部材は平滑な壁面は維持することができる。
本発明の整合層の製造方法および整合層を用いた超音波センサ並びに超音波センサを用いた流体の流れ測定装置は、整合部材から全て壁面が平滑な整合増を取り出すことができるので、壁面状態の凹凸が大きい整合層を選別して廃棄することがなくなり整合層生産効率を上げることができる。この整合層を搭載する超音波センサの生産効率も上昇し、この超音波センサを搭載した流体の流れ測定装置としても著しくその生産安定性を高めることができる。
第1の発明は、収納室に中空球体と結合材料の混合物とを収納し、次いで結合材料を硬化させるものにあって、前記結合材料が硬化するまでの間、収納室上部に配置した滞留部から結合材料を補給するようにしたもので、結合材料が収納室内壁面と混合物側壁表面間の界面に浸透して、混合物側壁の最外層表面を結合材料で被覆させることができ、この状態で熱硬化すれば、最外層表面が結合材料で被覆された平滑な整合部材を得ることができる。
第2の発明は、滞留部を収納室と一体に形成したもので、収納室内の滞留部の結合材料が収納室の内壁面に沿って、中空球体と結合材料の混合物からなる整合部材側壁の最外層壁面を被覆された状態で硬化することができるので、整合部材は平滑な側壁表面を得ることができる。
第3の発明は、収納室は中空球体と結合材料の混合物で満たされ前記中空球体間に結合材料を含浸させた後に、前記収納室内の前記混合物上に前記結合材料を追加投入することにより、収納室内の中空球体と結合材料の混合物上に結合材料を新たに追加するので、追加された結合材料が収納室内壁表面と収納室内の混合物側壁表面間の界面に浸透し、混合物側壁の最外層表面を結合材料で被覆することができる。
第4の発明は、中空球体と結合材料の混合物を硬化させた後、所定長さに切断するので、側壁表面が結合材料で被覆形成されているために側壁表面の平滑性が保持され、所定長さに切断した後も接着剤を使用して他部材に接着する場合も側壁表面を伝って接着剤が乗り上げることはない。
第5の発明は、結合材料は熱硬化性樹脂化合物であることにより、中空球体と混合しやすく且つ、混合後加熱により樹脂が硬化するので、中空球体表面に密着して硬化されて整合部材を作成することができる。
第6の発明は、中空球体がガラス組成を含むことにより、中空状態を保持したまま結合材料との混合による整合部材を作成することができるので、整合層周囲温度が変化しても整合層内の中空球体の中空状態は保持され、整合層密度の安定化に寄与することが出来る。
第7の発明は、特に第1〜第6のいずれか1つの発明の製造方法で成型した整合部材を整合層として備えた超音波センサであるので、整合部材側の壁表面全体は結合材料が被覆形成されているため平滑性が保持され、さらに、この整合部材から所定長さに切断された整合層は、整合部材のどの部分から採取されても側壁表面は結合材料が未充填な部分が存在しないため、整合層の生産効率が高い。
第8の発明は、特に第7の発明の超音波センサが筒状ケースと、前記筒状ケースの内壁面に固定された圧電体と、前記筒状ケース外壁面に接着層を介して設置された整合層からなることにより、圧電体からの振動を整合層が効率よく気体中に音波として伝搬させることができる。
第9の発明は、特に第7または第8の発明の超音波センサを流体の流れ方向に少なくとも一対配置し、前記超音波センサ間の超音波伝搬時間にもとづき流体の速度を検知するようにした流体の流れ測定装置とすることにより、流体の速度を瞬時に測定することができる。
第10の発明は、特に第7または第8の発明の超音波センサを流体の流れ方向に少なくとも一対配置し、前記超音波センサ間の超音波伝搬時間により求めた流体の速度にもとづき流量を測定するようにした流体の流れ測定装置とすることにより、流速にもとづき流路の断面積などの要素を考慮して演算することで、流量の測定も可能である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、第1の実施の形態における整合部材ならびに整合層の製造方法の流れを概略工程図で示すものである。
図1(a)に示す収納体7内に所定容積を有する貫通孔である収納室8があり、前記収納室8内にはガラスからなる中空球体9が収納してある。中空球体9はそれぞれ10〜100umの粒径を有し、平均粒径は約60umである。真密度は約0.14から0.18g/cm3である。
ガラスからなる中空球体9は他の充填剤と比較して比重が軽く、耐熱性、耐衝撃性を有し、充填材として使用したときの充填物の寸法安定性、成型性などの物性を改良できる。
使用したガラスの組成はホウケイ酸系ガラスである。さらに述べると、酸化珪素、硼酸、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム等の原料を1000℃以上の高温で溶融して硫黄分を多含するガラスを形成させた後、ガラスを粉砕後、このガラス微粉末を火炎中に分散、滞留させることにより、硫黄分を発泡剤成分として発泡させて作成している。
中空球体9を収納室8に充填する方法としては、収納体7の下部面にろ紙などのフィルター10等を設置し、収納体7を所定周波数で振動するような振動装置上に設置し、振動装置により振動させながら中空球体9を収納体7の収納室8に少量ずつまたは所定量を投入していく方法がある。
また、収納体7を所定高さから自然落下させて収納体7を何らかの収納体受け台により落下を止めて、その衝撃力(衝撃加振)を利用する方法があり、収納室8に中空球体9を少量ずつまたは一定量充填して、所定高さから収納体7を自然落下させて収納室8内に中空球体9を充填していく方法である。この場合、中空球体9が所定容積を有する収納室8に充填される方法は、振動装置や衝撃加振だけに限られたものではない。
図1(a)に示すように、中空球体9を充填した収納体7の収納室8上面にもフィルター10を設置した後、結合材料11を供給して収納室8内に含浸させる。
図1(b)に中空球体9が充填された収納室8内に結合材料11を充填させる方法を示す。
結合材料11を含浸させるために、吸引口12を設けていて、さらに収納体7を内包する整合部材作成治具13を、結合材料11で満たした容器14に設置する。図1(b)に示す整合部材作成治具13の吸引口12は、1つに限らず複数口を設けても差し支えない。
そして、図1(b)に示すように整合部材作成治具13の吸引口12から容器14内の結合材料11を真空ポンプ15により吸引する。このように、低圧雰囲気下にすることにより、収納室8内の中空球体9間に存在した空隙の気泡が抜け去り、変わって結合材料11が中空球体9間を埋めていく。
収納室8の下側に設置するフィルター10はその中の中空球体9が漏れないようにするためであり、上側に設けるフィルター10は結合材料11を吸引したとき、中空球体9を一緒に吸引しないためである。ここではフィルター10にろ紙を用いた。なお、先に述べたフィルター10の目的を達成していれば材質にはこだわらない。
ここで、結合材料11としては熱硬化性樹脂化合物であるエポキシ樹脂を用いた。
エポキシ樹脂は硬化後の樹脂の形状変化が小さく、長期安定性に優れているためであり、何より、中空球体9表面との親和性が高いので、同中空球体9と結合力が安定的に向上する。使用したエポキシ樹脂は、2液硬化型のエポキシ樹脂である。主剤はビスフェノールA型液状エポキシ樹脂であり、硬化剤は、テトラヒドロメチル無水フタル酸である。
主剤と硬化剤を最適混合比率で混合してエポキシ樹脂として用いた。比重は約1.0〜1.2g/cm3である。しかし、ここでは特に2液硬化型のエポキシ樹脂にこだわるものではなく、目的が達せられれば1液硬化型のエポキシ樹脂を用いても差し支えない。
なお、結合材料11を吸引するときには、雰囲気や整合層作成治具治具5を結合材料11が硬化しない温度、且つ結合材料11の粘度が低くなる温度にしておくことが望ましい。結合材料11の吸引を効率よく実施することができる。
また、収納体7や整合部材作成治具13の材質は、後に加熱硬化することを考慮し、熱伝導性の高い真鍮を用いた。なお、所定の整合部材が製造できれば、材質にこだわるものではない。
結合材料11としてエポキシ樹脂を使用した場合、今回のエポキシ樹脂の硬化条件として、室温から昇温させて80℃×2h後、120℃×2hを経て150℃×1hの硬化工程を実施するので、エポキシ樹脂のゲル化温度より低い温度の60℃中で吸引した。
図2(a)に示すように整合部材作成治具内13内に収納体7を内包して、図1に示すように結合材料11を吸引すると、整合部材作成治具13内の収納体7にある収納室8内に充填された中空球体9間を結合材料11が満たしながら中空球体9と結合材料11の混合物16としながら、さらに、収納室8を通過した結合材料11が収納室8を越えて、図2(b)に示すように、結合材料11の滞留部17を形成する。
図2(b)に示すように滞留部17が存在する状態で、所定時間放置する。図2(b)のように収納体7が有する収納室8は複数個あってもかまわない。収納室8が複数個あると一度に製造できる整合部材が多くなるため所定製造時間に対する生産効率が上がる。
図3に複数の収納室8を所有する収納体7の一例を示す。この時使用した収納室8の断面積の直径は11mmである。なお、収納体7や収納室8の断面形状は円状を有しているが、この形状にこだわるものではない。
加熱硬化用の恒温漕の中で、収納体7を内包したまま整合部材作成治具13を放置し、加熱硬化させる。加熱硬化工程は、硬化条件は、室温約27℃から80℃までの上昇で約30分かけ、80℃で2h保持後、120℃まで、20分かけて上昇させ、その後120℃で2h放置後、20分かけて150℃にまで上昇させて、その後150℃で1h放置後の加熱温度を多段階に昇温させる。この後、恒温漕内で室温まで除冷させて取り出した。こうして製造して取り出した整合部材18は、結合材料11の滞留部17がなくなり、平滑な側壁表面を得ることができる。
図1(c)に示すように収納体7と共に混合物16を加熱硬化し、その後室温まで冷却し、収納体7より棒状のような治具を用いた硬化物を取り出して、これを整合部材18として得る。そして、図1(d)に示すように、この整合部材18をダイシング装置などにより所定厚みに切断して目的の整合層19を得る。
なお、収納室8の内壁面を含む収納体7表面や整合部材作成治具13表面は、テフロン(R)等の離型性を有する材料で被覆することで、結合材料が硬化付着してもはがれやすく、また、収納室8内壁の剥離性を高くして整合部材18が抜き取りやすいようにしている。
このように中空球体9が充填された収納室8内に結合材料11を含浸させた後の収納室8内の中空球体9と結合材料11の混合物16、並びに結合材料11の状態が、図2(b)に示すごとく収納室8内の混合物16の上部に結合材料11の滞留部17が存在するように結合材料11の吸引時間を調整する。
この滞留部17の容量は、収納室8の容量にも影響されるが、混合物16を熱硬化後、滞留部17の結合材料11が収納室8の内壁を伝って下部に移動して無くなる量が適量である。収納体7上の滞留部17は、結合材料11が加熱硬化前に粘度が低下し、収納室8内の中空球体9と結合材料11の混合物16側壁表面と収納室8内の壁面界面間を伝い、滞留部17が消失して混合物16が硬化後、整合部材作成治具13から収納体7を取り出し、整合部材18を取り出す。整合部材18側壁表面は結合材料11によりを平滑に成型することができる。
(実施の形態2)
図4は本発明の第2の実施の形態における整合部材の製造方法である。図4に示すように、収納室8内の中空球体9と結合材料11の混合物16上に結合材料11の滞留部17を設ける。図4に示す収納室8内の状態で収納体7ごと加熱工程を実施する。加熱条件は実施の形態1に示した加熱条件と同じである。加熱工程での温度上昇により、収納室8内の滞留部17が加熱され硬化反応する前に、結合材料11の粘度が低下して、滞留部17収納室8下部のほうへ流れる。
そのときに、滞留部17からの結合材料11が株収納室8内の混合物16と収納室8内壁界面間を移動して、混合物16最外表面を被覆したのち、結合材料11が硬化するので、製造される整合部材18はその側壁表面が結合材料11により平滑に形成される。
本発明の第2の実施形態で製造した整合部材18と、滞留部17を設けずに製造した従来の整合部材の側壁表面を比較する。
収納体7の収納室8にガラス中空体である中空球体9を充填する。充填方法は、収納体7を所定の高さから自由落下させながら収納室8に少量ずつの中空球体9を充填する方法である。このとき中空球体9は収納室8側壁高さの90〜95%程度を充填する。そのあと、整合部材作成治具13に収納体7を内包して、2液性エポキシ樹脂を真空ポンプにより吸引した。その後、整合部材作成治具13から収納体7を取り出し、図2に示すように中空球体9と結合材料11の混合物16と前記混合物16上に結合材料11の滞留部17を設けた。
図2のような収納室8の内容物を収納体7ごと恒温漕にて加熱硬化させた。硬化条件は、室温約27℃から80℃までの上昇で約30分かけ、80℃で2h保持後、120℃まで、20分かけて上昇させ、その後120℃で2h放置後、20分かけて150℃にまで上昇させて、その後150℃で1h放置後の加熱温度を多段階に昇温させる。この後、恒温漕内で室温まで除冷させて取り出した。
こうして製造して取り出した整合部材18は、結合材料11の滞留部17がなくなり、平滑な側壁表面を得ることができる。
一方、収納室8内に混合物16を充填した後、結合材料11の滞留部17を設けない状態で、上記と同様に加熱温度を多段階に昇温させて整合部材18を作成した。この場合、収納体7から取り出した整合部材は、側壁上部の表面に結合材料11の未充填部分が形成され表面に凹凸が発生する。
この凹凸は結合材料11が十分に充填されていないために、中空球体9がはがれ落ちた表面荒れ発生部分である。この発生割合は整合部材の側壁長さの約20〜50%程度発生する。この凹凸が発生する箇所は、大抵、整合部材側壁の上部である。これは、加熱硬化する直前に結合材料11の粘度が急激に低下するために、始めに側壁表面にあった結合材料11が重力により、整合部材側壁表面と収納室8内壁の界面間を伝って移動してしまうために、整合部材上部に集中して発生するためである。
以上のように、本発明の第1の実施の形態により、収納室8内の混合物16上に設けた結合材料11の滞留部17が、加熱硬化前に結合材料11の粘度が低下する。そして、特に混合物16の側壁表面と収納室8内壁面の界面間を移動して、混合物16表面を結合材料11で被覆した状態で加熱硬化されるので、側壁表面が平滑な整合部材18を作成することができる。
(実施の形態3)
図5は本発明の第3の実施の形態における整合部材の製造方法である。図5に示すように、収納室8内に充填した中空球体9と結合材料11の混合物16上に結合材料11を収納室8上から追加充填する方法である。
図5は混合物16が充填された収納室8上に、結合材料11を含む装置20から、結合材料11を滴下する方法である。この方法により、結合材料11の吸引による方法だけでなく、混合物16上に結合材料11の層を設けることができる。
これにより、実施の形態1や2と同様に、加熱硬化前に混合物16壁面に結合材料11が側壁表面に被覆されるために、平滑な整合部材17を製造することが可能である。
(実施の形態4)
図6は、上記実施の形態により得た整合層19を使用した超音波センサの断面図である。
導電性材料製の筒状のケース21には天部22があり、その天部22の内壁面に圧電体23が、外壁面に整合層19がそれぞれ接着されている。
筒状ケース21の下方開放部は一方の端子26を接続した端子板25で閉塞されている。他方の端子26は電気絶縁材料27を介して端子板25を貫通し、圧電体23の下面に接触する導電体28に接続されている。圧電体23には複数の縦溝29が形成してある。
端子24、26から導電体28を介して圧電体23に電圧が加わると、この圧電体23は圧電現象により振動する。
図6の圧電体23は約500KHzで振動し、その振動はケース21から整合層19に伝わり整合層19の振動が気体に音波として伝搬する。
一般に整合層19と天部22は接着剤により接着されるが、整合層19の壁面に微小な凹凸が存在すると、接着剤がその凹凸に対して起点となり接着剤が整合層壁面にせり上がる現象が起き、整合層表面にまで接着剤が到達する場合があるため、整合層壁面に凹凸があると超音波センサ部品として使用できないことになる。
これに対して、本実施形態の製造方法により作成された整合部材18から採取した整合層19は側壁表面が平滑であるために、接着剤が整合層19表面にまでせりあがる現象は発生せず、製造した整合層19を全て超音波センサに組立てることができるために、生産効率が減少することはない。
さらにこの整合層19を用いた超音波センサは、流体の流れ測定装置に用いられる。すなわち、流路の流体流れ方向上流側と下流側に少なくとも一対の超音波センサを配置し、一方の超音波センサから送信された超音波が他方の超音波センサに受信されるまでの時間、すなわち超音波伝搬時間を検知して、それから流体の流速を測定できるようにすることができる。
また、前記流速に基づき流路の断面積などの要素を絡めて演算することで流量の測定も可能である。
そして、先述したように、超音波センサが高性能であるために、流速およびまたは流量の計測が高精度に行えるものである。
以上のように、本発明にかかる整合層の製造方法および整合層を用いた超音波センサ並びに超音波センサを用いた流体の流れ測定装置は、整合部材の側壁表面が平滑であるために、そこから採取される整合層側壁の平滑性は安定しているので、製造した整合層をすべて使用でき、製造効率向上に大きく寄与するものであり、気体や液体の流体流れ測定装置等の用途に適用できる。
整合部材の製造過程を示す工程説明図 (a)収納体を納めた整合部材作成治具の斜視図(b)収納体上に滞留部を設けた整合部材作成治具の断面図 複数の収納室を備えた収納体の斜視図 本発明の実施の形態2における加熱硬化前の収納室内の滞留部と混合物の製造工程図 本発明の実施の形態3における収納室に結合材料を追加投入する製造工程図 本発明整合層を用いた超音波センサの断面図 従来の整合部材の製造工程図
符号の説明
7 収納体
8 収納室
9 中空球体
11 結合材料
13 整合部材作成治具
16 混合物
18 整合部材
19 整合層
21 筒状ケース
22 天部
23 圧電体

Claims (10)

  1. 収納室に中空球体と結合材料の混合物とを収納し、次いで結合材料を硬化させるものにあって、前記結合材料が硬化するまでの間、収納室上部に配置した滞留部から結合材料を補給するようにした整合部材の製造方法。
  2. 滞留部は収納室と一体に形成した請求項1記載の整合部材の製造方法。
  3. 収納室内の混合物上に結合材料を追加投入するようにした請求項1記載の整合部材の製造方法。
  4. 中空球体と結合材料の混合物を硬化させた後、所定長さに切断する請求項1〜3いずれか1項記載の整合部材の製造方法。
  5. 結合材料は熱硬化性樹脂化合物である請求項1〜3いずれか1項記載の整合部材の製造方法。
  6. 中空球体はガラス組成を含む材料で形成した請求項1〜3いずれか1項記載の整合部材の製造方法。
  7. 請求項1〜6いずれか1項記載の製造方法で成型した整合部材を整合層として備えた超音波センサ。
  8. 筒状ケースと前記筒状ケース内壁面に固定された圧電体と、前記筒状ケース外壁面に接着層を介して設置された整合層とからなる請求項7記載の超音波センサ。
  9. 請求項7または8記載の超音波センサを流体の流れ方向に少なくとも一対配置し、前記超音波センサ間の超音波伝搬時間にもとづき流体の速度を検知するようにした流体の流れ測定装置。
  10. 請求項7または8記載の超音波センサを流体の流れ方向に少なくとも一対配置し、前記超音波センサ間の超音波伝搬時間により求めた流体の速度にもとづき流量を測定するようにした流体の流れ測定装置。
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