JP2005156326A - はすば歯車トルクムラ評価装置およびはすば歯車形状精度評価装置 - Google Patents

はすば歯車トルクムラ評価装置およびはすば歯車形状精度評価装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 回転軸上にトルクセンサやエンコーダを組み込むことができないような場合でも、噛合い周期のトルクムラを簡単な構成で評価できるはすば歯車トルクムラ評価装置を提供する。
【解決手段】 評価はすば歯車11が取り付く従動軸9に負荷機構7を連結し、前記評価はすば歯車11と噛合う駆動はすば歯車5が取り付く駆動軸3にモータ1を連結し、前記モータ1を回転させて従動側9の評価歯車の応答を評価するはすば歯車トルクムラ評価装置において、前記はすば歯車11の側面における並進方向の振動を計測する側面振動計測手段35と、前記側面振動計測手段35によって計測された振動量から噛合い時のトルクムラを算出するトルクムラ算出手段とからなる構成となっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、はすば歯車のトルクムラや形状精度の評価装置に関するもので、特に、はすば歯車周辺の機器に影響を与える実用的な噛合い周期のトルクムラを簡易的な方法で評価するはすば歯車トルクムラ評価装置、また、このトルクムラからはすば歯車の形状精度を求めるはすば歯車形状精度評価装置に関する。
一般に、評価はすば歯車が取り付く従動軸に負荷機構を連結し、前記評価はすば歯車と噛合う駆動はすば歯車が取り付く駆動軸にモータを連結し、前記モータを回転させて従動側の評価歯車の応答を評価するはすば歯車評価装置が知られている。
なお、先行技術としては、特許文献1「はすば歯車を用いたトルク検出装置」(はすば歯車のスラスト力による従動軸の変位を評価することで、駆動時のトルクを求める)、特許文献2「歯車評価方法と歯車評価の解析プログラムを記録した記録媒体及び歯車評価装置」(駆動側と従動側の回転角を計測し、その差分から伝達誤差を求め、歯車精度を評価する)等が挙げられる。
特開平9−250958号公報 特開2001−264216公報
しかしながら、上記従来技術には以下のような問題点があった。
特許文献1は、従動軸の軸方向の変位量からトルクを換算する方法で、静的なトルク(一定負荷トルク)を求めるには有効かもしれないが、歯車の噛合い周期で発生するトルクムラには不向きである。その理由として、歯車の噛合い周期は、軸回転数と歯数の掛け算となり、数百Hzになる。このような高い周波数では従動軸全体を並進移動する量が微小となり評価が困難(従動軸の慣性や並進移動支持部での摩擦等の影響で応答性に問題がある)となる。特に形状精度の良い歯車ほど噛合い周波数のトルクムラが小さくなるので不向きである。
特許文献2は、歯車形状精度を評価する方法であるが、駆動軸と従動軸の双方に回転検出器(エンコーダ)を付加する必要があり、実機と構成が異なる場合がある。すなわち、実機におけるステップモータ駆動では、駆動軸等にエンコーダは付かない。このため、振動特性が実機と異なり、エンコーダを取り付けた評価装置の共振周波数や反共振周波数と回転数に対応した噛合い周波数が重なった場合に評価ができない問題がある。また、エンコーダを取り付けるスペースがない場合、評価ができない問題がある。
本発明は、回転軸上にトルクセンサやエンコーダを組み込むことができないような場合でも、噛合い周期のトルクムラを簡単な構成で評価できるはすば歯車トルクムラ評価装置の提供を目的とする。
また、本発明は、歯面形状を3次元形状測定器などを使用せずに、回転特性に関係する形状精度を簡単な構成で評価できるはすば歯車形状精度評価装置の提供を他の目的とする。また、クリーンルームなどの一定環境温度で使用する3次元形状測定器を使わないことによる環境負荷軽減も合わせて目的とする。
また、本発明は、はすば歯車トルクムラ、およびはすば歯車の形状精度の評価精度向上を他の目的とする。
また、本発明は、環境負荷の大きい恒温槽などを用いなくても高温実環境下での特性を評価することを他の目的とする。
また、本発明は、評価用駆動モータへの負担を軽減し、消費電力の低減を図ると共に装置の大型化を防ぐことを他の目的とする。
上述の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、評価はすば歯車が取り付く従動軸に負荷機構を連結し、前記評価はすば歯車と噛合う駆動はすば歯車が取り付く駆動軸にモータを連結し、前記モータを回転させて従動側の評価歯車の応答を評価するはすば歯車トルクムラ評価装置において、前記はすば歯車の側面における並進方向の振動を計測する側面振動計測手段と、前記側面振動計測手段によって計測された振動量から噛合い時のトルクムラを算出するトルクムラ算出手段とから構成されることを特徴とする。
また、請求項2記載の発明は、評価はすば歯車が取り付く従動軸に負荷機構を連結し、前記評価はすば歯車と噛合う駆動はすば歯車が取り付く駆動軸にモータを連結し、前記モータを回転させて従動側の評価歯車の応答を評価するはすば歯車形状精度評価装置において、前記はすば歯車の側面におけるを並進方向の振動を計測する側面振動計測手段と、前記側面振動計測手段によって計測された振動量から噛合い時のトルクムラを算出するトルクムラ算出手段と、前記トルクムラ算出手段によって算出されたトルクムラから歯面形状精度を算出する形状精度算出手段とから構成されることを特徴とする。
また、請求項3記載の発明は、前記はすば歯車トルクムラ評価装置において、前記評価はすば歯車と従動軸の取付剛性は、前記評価はすば歯車の歯車素材の弾性よりも高くなっていることを特徴とする。
また、請求項4記載の発明は、前記はすば歯車形状精度評価装置において、前記評価はすば歯車と従動軸の取付剛性は、前記評価はすば歯車の歯車素材の弾性よりも高くなっていることを特徴とする。
また、請求項5記載の発明は、前記はすば歯車トルクムラ評価装置において、前記側面振動計測手段が、前記評価はすば歯車の噛合い歯部に近い外周側面に設けてあることを特徴とする。
また、請求項6記載の発明は、前記はすば歯車形状精度評価装置において、前記側面振動計測手段が、前記評価はすば歯車の噛合い歯部に近い外周側面に設けてあることを特徴とする。
また、請求項7記載の発明は、前記はすば歯車トルクムラ評価装置において、前記側面振動計測手段が、非接触のレーザー計測器であり、前記評価はすば歯車には反射効率を高めるテープが貼られていることを特徴とする。
また、請求項8記載の発明は、前記はすば歯車形状精度評価装置において、前記側面振動計測手段が、非接触のレーザー計測器であり、前記評価はすば歯車には反射効率を高めるテープが貼られていることを特徴とする。
また、請求項9記載の発明は、前記はすば歯車トルクムラ評価装置において、前記駆動はすば歯車は、前記評価はすば歯車に比べ、剛性面と精度面とも高いことを特徴とする。
また、請求項10記載の発明は、前記はすば歯車形状精度評価装置において、前記駆動はすば歯車は、前記評価はすば歯車に比べ、剛性面と精度面とも高いことを特徴とする。
また、請求項11記載の発明は、前記はすば歯車トルクムラ評価装置において、前記側面振動計測手段は、前記負荷機構による負荷トルクの大きさに対応して傾斜して設置してあることを特徴とする。
また、請求項12記載の発明は、前記はすば歯車形状精度評価装置において、前記側面振動計測手段は、前記負荷機構による負荷トルクの大きさに対応して傾斜して設置してあることを特徴とする。
また、請求項13記載の発明は、前記はすば歯車トルクムラ評価装置において、前記負荷トルクの大きさに対応させて前記従動軸に対する前記駆動軸を傾斜させることを特徴とする。
また、請求項14記載の発明は、前記はすば歯車形状精度評価装置において、前記負荷トルクの大きさに対応させて前記従動軸に対する前記駆動軸を傾斜させることを特徴とする。
また、請求項15記載の発明は、前記はすば歯車トルクムラ評価装置において、実稼動時での環境温度に対応するように評価条件に温度補正を加えることを特徴とする。
また、請求項16記載の発明は、前記はすば歯車形状精度評価装置において、実稼動時での環境温度に対応するように評価条件に温度補正を加えることを特徴とする。
また、請求項17記載の発明は、前記はすば歯車トルクムラ評価装置において、前記評価の起動時は、負荷トルクの大きさをゼロとし、定常速度になってから負荷トルクを加えることを特徴とする。
また、請求項18記載の発明は、前記はすば歯車形状精度評価装置において、前記評価の起動時は、負荷トルクの大きさをゼロとし、定常速度になってから負荷トルクを加えることを特徴とする。
本発明によれば、はすば歯車が取り付く被駆動軸に負荷機構(ブレーキ)を連結し、評価はすば歯車と噛合う駆動はすば歯車が取り付く駆動軸にモータを連結し、モータを回転させて従動側の評価歯車の応答を評価するはすば歯車トルクムラ評価装置が、はすば歯車の側面における並進方向の振動を計測する側面振動計測手段と、振動量から噛合い時のトルクムラを算出するトルクムラ算出手段とから構成されることで、はすば歯車の複数歯接触力の変動から発生するトルクムラに関して、ねじれ角に対応したスラスト力と歯車弾性変形に伴う側面振動を計測して、トルクムラを評価することができる。その結果、回転軸上にトルクセンサやエンコーダを組み込むことができないような場合でも、噛合い周期のトルクムラを簡単な構成で評価できる。また、実機に歯車を装着し、実機上の負荷を用いての評価も可能となる。
本発明によれば、評価はすば歯車が取り付く被駆動軸に負荷機構(ブレーキ)を連結し、評価はすば歯車と噛合う駆動はすば歯車が取り付く駆動軸にモータを連結し、モータを回転させて従動側の評価歯車の応答を評価するはすば歯車精度評価装置が、はすば歯車の側面におけるを並進方向の振動を計測する側面振動計測手段と、振動量から噛合い時のトルクムラを算出するトルクムラ算出手段と、トルクムラから歯面形状精度を算出する形状精度算出手段とから構成されることで、歯面側面の振動を計測した結果からトルクムラを求め、このトルクムラから噛合いに影響を及ぼす歯面精度を評価することができる。その結果、歯面形状を3次元形状測定器などを使用せずに、回転特性に関係する形状精度を簡単な構成ではすば歯車の評価できる。また、クリーンルームなどの一定環境温度で使用する3次元形状測定器を使わないことによる環境負荷軽減も可能となる。
本発明によれば、前記評価はすば歯車と従動軸の取付剛性は評価はすば歯車の歯車素材の弾性よりも高くすることで、トルクムラによるスラスト力振動を歯車素材の弾性変形がメインで吸収することになる。その結果、この側面の振動量を計測することで、トルクムラなどの評価精度が向上する。
本発明によれば、前記側面振動計測手段を評価はすば歯車の噛合い歯部に近い外周側面に設けてあることで、はすば歯車の弾性変形による振動を感度良く評価することができる。その結果、トルクムラの評価精度やはすば歯車の形状評価精度を高めることができる。特に樹脂大口径歯車において有効である。
本発明によれば、前記側面振動計測手段に非接触のレーザー計測器を用い、評価はすば歯車には反射効率を高めるテープが貼られていることで、歯車の色や材質、表面精度(つるつるやザラザラ)に左右されず、振動計測精度を均一に保つことができる。その結果、様々なタイプの歯車に適用できると共に、トルクムラの評価精度やはすば歯車の形状評価精度を高めることができる。
本発明によれば、前記駆動はすば歯車は、評価はすば歯車に比べ、剛性面と精度面とも高いこととすることで、評価結果に対する駆動歯車の影響成分を小さくすることができる。その結果、評価歯車が高精度になっても評価が可能であると共に、トルクムラの評価精度やはすば歯車の形状評価精度を高めることができる。
本発明によれば、前記負荷トルクの大きさに対応させて側面振動計測手段は、負荷トルクの大きさに対応して傾斜できるようにしてあることで、大口径樹脂はすば歯車のように負荷トルクの大きさによって歯車素材が弾性変形し、側面が傾斜した場合でも、振動計測手段を歯車側面に対し法線方向にもってくることができるので、振動計測精度を低下させることなく評価ができる。その結果、大きな負荷トルクで使用する場合や、肉厚の薄い歯車においても評価が可能であると共に、トルクムラの評価精度やはすば歯車の形状評価精度を高めることができる。
本発明によれば、前記負荷トルクの大きさに対応させて従動軸に対する駆動軸を傾斜させることで、大口径樹脂はすば歯車のように負荷トルクの大きさによって歯車素材が弾性変形し、歯面位置が変化した場合でも、駆動歯車歯面をそれに対応させて傾斜させ、理想の噛合い状態で評価することができる。その結果、大きな負荷トルクで使用する場合や、肉厚の薄い歯車においても評価が可能であると共に、はすば歯車の形状評価精度を高めることができる。
本発明によれば、実稼動時での環境温度に対応するように評価条件に温度補正を加えることで、高温実稼動環境での剛性低下や熱膨張の影響を加味した評価が可能となる。その結果、環境負担の大きい恒温槽などを用いなくても、実環境状態での特性が評価できる。
本発明によれば、前記評価の起動時は、負荷トルクの大きさをゼロとし、定常速度になってから負荷トルクを加えることで、加速時に必要なモータエネルギーの省力化が図られる。その結果、環境に負荷のかかる高出力のモータを使用することなく、装置の大型化を防ぎ、評価に必要な消費電力の低減化が可能となる。
以下に添付の図を参照してこの発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明によるはすば歯車トルクムラ評価装置あるいははすば歯車形状精度評価装置の実施形態の概略構成図である。
図1に示すように、このはすば歯車トルクムラ評価装置あるいははすば歯車形状精度評価装置は、モータ1よりの駆動軸3に取りつけられた駆動はすば歯車5とブレーキ(負荷機構)7よりの従動軸9に取り付けられた従動はすば歯車(評価はすば歯車)11との噛み合い周期のトルクムラを評価するもので、総合的な制御を行うCPU(Central Processing Unit)13、RAM(Random Access Memory)15、表示ディスプレイのCRT(Cathode Ray Tube)17、入力用のキーボード19とマウス21、評価結果等を出力するプリンタ23、CPU13の基本制御を行うOS(Operating System)と本発明の要旨である評価プログラムが蓄積された磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)25、A/D、D/A変換器27、カウンタ29、それらを相互に接続する内部バス31からなる評価コンピュータ33と、ブレーキ7よりの従動軸9に取り付けられた従動はすば歯車11の側面の振動を計測するための振動計測器35と、からなっている。
また、振動計測器35の出力は、カウンタ29を通して評価コンピュータ33側に入力される。また、コンピュータ33側からA/D、D/A変換器27を通して駆動モータ1に設定の回転速度となるように速度指令と、従動軸上の負荷用ブレーキ7に負荷指令が与えられる。また、評価結果は、一時的にRAM(Random Access Memory)15に記憶される。
このような構成で以下に説明する歯車噛み合い周期のトルクムラ評価プログラムあるいははすば歯車形状精度評価プログラムを実行させることで、実機に近い条件で歯車の実用的な歯車噛み合い周期のトルクムラ特性あるいははすば歯車形状精度評価が得られ、設計工程や検査工程で有効な情報をCRTやプリントアウトした紙から供給することができる。
次に、図1に示したはすば歯車トルクムラ評価装置によるはすば歯車トルクムラ評価方法について図2を参照して説明する。図2は、本発明を実施したはすば歯車トルクムラ評価方法のフローチャートである。
評価方法の手順としては、図2のステップ101において、評価条件となる回転速度、負荷トルク、軸間距離が評価コンピュータ33に入力され、ここで、入力された条件に従い、駆動軸3上のモータ1の駆動および従動軸9上のブレーキ7に負荷が加えられる(ステップ103)。
なお、はすば歯車はねじれ角βによって噛合い力Ftが回転方向の駆動力Fθと軸方向の並進力Fzに分けられ、ここでは、これらの関係は、図3に示すように、Fz=Fθ・tanβとなる。また、はすば歯車の駆動では、複数の歯が順次に噛合ってトルクを伝達し、歯面の形状精度や歯の移り替わりによってトルクムラが発生する。これらの影響で、金属歯車であれば影響は小さいが、樹脂材料で、大口径歯車の場合、軸方向の並進振動が発生する。
そこで、ステップ105において、この評価はすば歯車11側面の並進振動を振動計測器35によって計測し、噛み合い周波数成分の振動量が抽出される(ステップ107)。ここで得られた振動量から事前に求めておいた振動量とトルクムラの関係よりトルクムラが簡単に算出される(ステップ109)。
振動量とトルクムラの関係は、以下のいずれかの方法から得られる。(1)既知の負荷トルクに対する振動量(弾性変形量)の関係を予備実験から求め、近似式として求めておく。(2)FEM解析によって歯部スラスト荷重に対する弾性変形量を解析によって求め、数式化しておく。これらの関係式を用いて並進振動からトルクムラを求める。すなわち、図4に示すように、設定した負荷トルクTFからaのようにして近似曲線との交点からbの平均変形量が得られ、評価した側面の振動はここを中心にVppの振幅となる。そこで、このcから近似曲線の交点を介してdのようにトルクムラTppを求める。測定する並進振動は、噛合い周波数が数百Hzになるので、位置よりは速度、速度よりは加速度の方が、より高精度に計測する。例えば、噛合い周波数が250Hzで振動加速度の片側振幅が1m/S2の場合、振動位置にすると1/(2・π・250)=0.4μmとなり、サブミクロンの領域になり、評価が困難になる。このように、大口径樹脂はすば歯車での噛合い周期でのトルクムラを歯車側面の振動(速度、加速度)を計測し、この振動量から近似式等の数式を介して簡単に求めることができる。
なお、図3は、はすば歯車はねじれ角βによる噛合い力Ft、回転方向の駆動力Fθ、軸方向の並進力Fzの関係を示す説明図であり、図4は、振動とトルクムラとの関係を示すグラフ図である。
次に、図2のステップ111において、評価が終了したか否かが判定され、評価終了ならば、ステップ113において、歯車噛合周期トルクムラ特性をグラフ化などして出力し、歯車噛合周期トルクムラ評価を終了する。
図5は、本発明によるはすば歯車形状精度評価方法の実施形態のフローチャートである。この実施形態では、ステップ109で求めたトルクムラを利用し、ステップ115において、予め求めておいたトルクムラと歯面形状精度の関係特性(図6)を利用して形状精度(例えば、JISの歯車等級など)を求めるようにしたもので、他のステップは図2に示した実施形態と同様となっている。
上記関係特性は、実験的に求める方法やシミュレーションを利用して求める方法がある。前者の場合、歯面形状誤差測定した複数の歯車を用意し、それを用いて回転ムラあるいはトルク計によってトルクムラを評価しておく。回転ムラ(速度の場合ωm)とトルクムラTmの関係は、噛合い周波数をFs、慣性モーメントJとすると、Tm=J・2πFs・ωmの関係が成り立つので、測定した回転ムラからトルクムラに変換できる。この関係式と請求項1でのトルクムラから、回転特性に影響を及ぼす歯車の形状精度を求めることができる。なお、図6は、トルクムラと歯車精度との関係を示すグラフ図である。
次に、図7(a)に示すように、評価はすば歯車11と従動軸9の取付剛性が評価はすば歯車11の歯車素材の弾性より低い場合、スラスト力によって、歯車素材の弾性変形に加え、はすば歯車自体も従動軸上を並進振動することになり、場合によっては、図7(b)のように双方の振動位相が逆になり、側面での振動が小さくなるときがある。これにより測定感度の低下を招き、評価精度が悪くなる。そこで、これを回避するために、この実施形態では、前記評価はすば歯車11と従動軸9の取付剛性を評価はすば歯車11の歯車素材の弾性よりも高くするようにしている。このようにすることで、噛合いによるトルクムラ(スラスト力の振動)を歯車素材の弾性変形がメインで吸収することになる。そして、この側面の振動量を計測することで、トルクムラなどの評価精度が向上する。なお、図7は、評価はすば歯車と従動軸との取付剛性の説明図である。
次に、樹脂の大口径はすば歯車の噛合いによる振動は、図8に示すように、歯車素材が弾性変形して発生する。そこで、この実施形態では、振動を評価するポイントを外周部(評価はすば歯車11の噛合い歯部に近い外周側面)に設けることでセンシング時の感度を高め、評価する精度の向上を図っている。なお、図8は、側面振動評価ポイントの説明図である。
次に、評価はすば歯車11側面の振動計測の方法としては、この実施形態では、非接触で計測できるレーザー計測器を用いており、図9に示すように、その感度を高めるためにテープ37を評価はすば歯車11側面に貼っている。樹脂の色によっては、レーザーの反射光が弱く、振動信号がノイズに埋もれて評価できない場合があるが、このようなときでも、テープを全周に貼ることでセンシングできる。なお、図9は、テープを評価はすば歯車側面に貼っている実施形態の説明図である。
次に、歯車の噛合いは、図10に示すように、駆動側歯車5の歯面と従動側歯車(評価歯車)11の歯面との接触で成り立っているので、トルクムラまたは形状誤差を噛合いから評価しようとすると、双方の影響が及ぶことになる。そこで、この実施形態では、できるだけ評価歯車11の影響を見るために駆動側歯車5の形状精度と剛性は、評価歯車11よりも高くしている。この差が大きいほど、評価精度が高くなる。なお、図10は、駆動側歯車と従動側歯車(評価歯車)との影響の説明図である。
次に、大口径樹脂評価はすば歯車11に負荷トルクを加えて評価を行うと、図11に示すように、噛合い力のスラスト成分によって弾性変形する。これは負荷トルクが大きくなるに従って大きく傾く。従って、側面からの振動計測器35は、できるだけ側面の法線方向に設置した方が計測精度の面で有効となる。従って、この実施形態では、負荷トルクの大きさに対応させて振動計測器35を法線方向になるように傾斜させて設置している。これにより、歯面側面が大きく傾いた場合でも、精度良く評価することができる。なお、図11は、側面振動評価方向を傾斜させる実施形態の説明図である。
次に、大口径樹脂はすば歯車11では、負荷トルクが大きくなるにつれて軸方向のスラスト力が増加し、図12に示すように変形する。これによって、歯面は、形状誤差に弾性変形分を加算した値となり、精度良く形状精度を評価することができなくなる。そこで、この実施形態では、図12に示すように、弾性変形によって傾いた分を補正するように駆動軸3側を傾斜させ、評価時の歯面位置が平行となるように設定する。これによって歯面形状精度を精度良く評価することができる。なお、図12は、駆動軸側の傾斜補正を行う実施形態の説明図である。
次に、他の実施形態では、実稼動時での環境温度に対応するように評価条件に温度補正を加えることとする。密閉された装置内で実稼動する歯車は、周辺装置からの発熱などにより、通常室温よりも高くなる。大口径樹脂はすば歯車の場合、この温度差によって剛性の低下や熱膨張による形状変化し常温(室温)時の特性と異なってくる。実機と同じ温度環境を作るには、恒温槽などの環境負担の大きい装置が必要になる。そこで、この実施形態では、その温度差分を評価条件に補正として加え、室温で評価する。その方法は、剛性が低下する分に関しては、その分を負荷トルクに加算し、形状変化に対しては、軸間距離を調整することで可能である。例えば、図13に示すように、剛性に関する温度特性がある場合、常温T1と稼動中の装置内の温度T2では剛性がK1からK2に下がる。そこで、負荷トルクに対する撓み量が等価になるように、負荷トルクFに補正トルクFを加えて評価することで、同等条件での評価が可能となる。なお、図13は、評価条件に温度補正を加えた場合の実施形態の説明グラフ図である。
次に、評価開始時の起動時には、目標速度まで加速するための加速トルクが必要である。このため、設定した負荷トルクに加え、加速トルク分も駆動モータ1に要求される。高速回転させる場合や、評価を短時間で行いたい場合、モータ1は高出力のタイプになり、電力消費など環境に負担がかかる。そこで、この実施形態では、図14に示すように、評価に使用しない加速期間中(時間0からt1まで)は、負荷トルクTFをゼロに設定し、定常速度(時間t1以降)になってから負荷トルクTFを加えるようにする。これによってモータへの負担は軽減できると共に、モータの高出力タイプによる装置の大型化を防ぐことができる。なお、図14は、評価に使用しない加速期間中は負荷トルクTFをゼロに設定した実施形態の説明グラフ図である。
本発明によるはすば歯車トルクムラ評価装置あるいははすば歯車形状精度評価装置の一実施形態の概略構成図。 本発明を実施したはすば歯車トルクムラ評価方法のフローチャート。 はすば歯車はねじれ角βによる噛合い力Ft、回転方向の駆動力Fθ、軸方向の並進力Fzの関係を示す説明図。 振動とトルクムラとの関係を示すグラフ図。 本発明によるはすば歯車形状精度評価方法の実施形態のフローチャー。 トルクムラと歯車精度との関係を示すグラフ図。 評価はすば歯車と従動軸との取付剛性の説明図。 側面振動評価ポイントの説明図。 テープを評価はすば歯車側面に貼っている実施形態の説明図。 駆動側歯車と従動側歯車(評価歯車)との影響の説明図。 側面振動評価方向を傾斜させる実施形態の説明図。 駆動軸側の傾斜補正を行う実施形態の説明図。 評価条件に温度補正を加えた場合の実施形態の説明グラフ図。 評価に使用しない加速期間中は負荷トルクTFをゼロに設定した実施形態の説明グラフ図。
符号の説明
1 モータ、3 駆動軸、5 駆動歯車、7 ブレーキ、9 従動軸、11 従動歯車、13 CPU、19 キーボード、21 マウス、23 プリンタ、29 カウンタ、31 内部バス、33 評価コンピュータ、35 振動計測器、37 テープ

Claims (18)

  1. 評価はすば歯車が取り付く従動軸に負荷機構を連結し、前記評価はすば歯車と噛合う駆動はすば歯車が取り付く駆動軸にモータを連結し、前記モータを回転させて従動側の評価歯車の応答を評価するはすば歯車トルクムラ評価装置であって、
    前記はすば歯車の側面における並進方向の振動を計測する側面振動計測手段と、
    前記側面振動計測手段によって計測された振動量から噛合い時のトルクムラを算出するトルクムラ算出手段とから構成されることを特徴とするはすば歯車トルクムラ評価装置。
  2. 評価はすば歯車が取り付く従動軸に負荷機構を連結し、前記評価はすば歯車と噛合う駆動はすば歯車が取り付く駆動軸にモータを連結し、前記モータを回転させて従動側の評価歯車の応答を評価するはすば歯車形状精度評価装置であって、
    前記はすば歯車の側面におけるを並進方向の振動を計測する側面振動計測手段と、
    前記側面振動計測手段によって計測された振動量から噛合い時のトルクムラを算出するトルクムラ算出手段と、
    前記トルクムラ算出手段によって算出されたトルクムラから歯面形状精度を算出する形状精度算出手段とから構成されることを特徴とするはすば歯車形状精度評価装置。
  3. 前記評価はすば歯車と従動軸の取付剛性は、前記評価はすば歯車の歯車素材の弾性よりも高くなっていることを特徴とする請求項1に記載のはすば歯車トルクムラ評価装置。
  4. 前記評価はすば歯車と従動軸の取付剛性は、前記評価はすば歯車の歯車素材の弾性よりも高くなっていることを特徴とする請求項2に記載のはすば歯車形状精度評価装置。
  5. 前記側面振動計測手段が、前記評価はすば歯車の噛合い歯部に近い外周側面に設けてあることを特徴とする請求項1および3のいずれかに記載のはすば歯車トルクムラ評価装置。
  6. 前記側面振動計測手段が、前記評価はすば歯車の噛合い歯部に近い外周側面に設けてあることを特徴とする請求項2および4のいずれかに記載のはすば歯車形状精度評価装置。
  7. 前記側面振動計測手段が、非接触のレーザー計測器であり、前記評価はすば歯車には反射効率を高めるテープが貼られていることを特徴とする請求項1、3、5のいずれかに記載のはすば歯車トルクムラ評価装置。
  8. 前記側面振動計測手段が、非接触のレーザー計測器であり、前記評価はすば歯車には反射効率を高めるテープが貼られていることを特徴とする請求項2、4、6のいずれかに記載のはすば歯車形状精度評価装置。
  9. 前記駆動はすば歯車は、前記評価はすば歯車に比べ、剛性面と精度面とも高いことを特徴とする請求項1、3、5、7のいずれかに記載のはすば歯車トルクムラ評価装置。
  10. 前記駆動はすば歯車は、前記評価はすば歯車に比べ、剛性面と精度面とも高いことを特徴とする請求項2、4、6、8のいずれかに記載のはすば歯車形状精度評価装置。
  11. 前記側面振動計測手段は、前記負荷機構による負荷トルクの大きさに対応して傾斜して設置してあることを特徴とする請求項1、3、5、7、9のいずれかに記載のはすば歯車トルクムラ評価装置。
  12. 前記側面振動計測手段は、前記負荷機構による負荷トルクの大きさに対応して傾斜して設置してあることを特徴とする請求項2、4、6、8、10のいずれかに記載のはすば歯車形状精度評価装置。
  13. 前記負荷トルクの大きさに対応させて前記従動軸に対する前記駆動軸を傾斜させることを特徴とする請求項1、3、5、7、9、11のいずれかに記載のはすば歯車トルクムラ評価装置。
  14. 前記負荷トルクの大きさに対応させて前記従動軸に対する前記駆動軸を傾斜させることを特徴とする請求項2、4、6、8、10、12のいずれかに記載のはすば歯車形状精度評価装置。
  15. 実稼動時での環境温度に対応するように評価条件に温度補正を加えることを特徴とする請求項1、3、5、7、9、11、13のいずれかに記載のはすば歯車トルクムラ評価装置。
  16. 実稼動時での環境温度に対応するように評価条件に温度補正を加えることを特徴とする請求項2、4、6、8、10、12、14のいずれかに記載のはすば歯車形状精度評価装置。
  17. 前記評価の起動時は、負荷トルクの大きさをゼロとし、定常速度になってから負荷トルクを加えることを特徴とする請求項1、3、5、7、9、11、13、15のいずれかに記載のはすば歯車トルクムラ評価装置。
  18. 前記評価の起動時は、負荷トルクの大きさをゼロとし、定常速度になってから負荷トルクを加えることを特徴とする請求項2、4、6、8、10、12、14、16のいずれかに記載のはすば歯車形状精度評価装置。


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WO2017150190A1 (ja) * 2016-02-29 2017-09-08 三菱重工コンプレッサ株式会社 トルク計測装置、歯車箱及びトルク計測方法

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