JP2005155423A - オイルセパレーター及びpcvシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】 気液分離対象の流体流量に依らず十分な気液分離能を実現でき、装置構成を簡略化できるオイルセパレーター及びPCVシステムを提供する。
【解決手段】 本発明によるPCVシステムは、内燃機関101及び吸気系102に接続されたサイクロンセパレーター2を備えるものである。サイクロンセパレーター2は、ガス吸入管3が接続された円筒部21とその上方に連通接続された円筒部22を有する。円筒部22の内部には、コイルばね25に懸吊され且つガス流通口24aが形成された仕切板24が配置されている。仕切板24は、供給されるブローバイガスB1,B2の流量に応じて移動され、これにより所望の容積を有する気液分離室としての空間領域S1が画成される。
【選択図】 図3


Description

本発明は、オイルセパレーター及びそのオイルセパレーターを備えるPCV(PositiveCrankcase Ventilation;ブローバイガス還元装置)システムに関する。
一般に、内燃機関の圧縮工程又は膨張工程においてピストンとシリンダとの間からクランクケース内に漏出するブローバイガスは、霧状のオイル粒子と混合されてオイルミストになる。このようにオイル分とガス分を含むブローバイガスは、通常、気液分離が施された後、オイル分は回収され、ガス分は内燃機関側へ還元される。このとき、気液分離が不十分であると、オイル消費が増大するため、種々の気液分離構造が提案されている。
一例として、特許文献1には、複数のサイクロンセパレーターを有し、ブローバイガス(クランクケース通気ガス)の流量に応じて使用するセパレーターの数を変化させるように構成した装置が記載されている。具体的には、ブローバイガスの体積流を複数の部分流に分割し、各部分流を並列配置された異なるサイクロンセパレーターに独立に流通させるものである。
この従来装置は、ブローバイガスの体積流の大きさが内燃機関の負荷状態等に依存することから、上述したような構成により、その体積流の変動に関わらず最適条件でもってブローバイガスの脱油を行うことを企図したものである。
特表2002−543321号公報
しかし、上記従来の装置に備わる各サイクロンセパレーターは、それに導入される部分流の最大流量を処理できるように構成される必要がある。これとは逆に、部分流の流量範囲の下限に合わせてサイクロンセパレーターの容量を決定してしまうと、大流量のときに通気抵抗が過大となってしまい、流通が妨げられてしまう傾向にある。
よって、ブローバイガスを部分流に分割したとしても、全体流量又はその部分流量が過小な場合、その最大流量に基づいて設計されたサイクロンセパレーター内では流速が不十分となってしまう。こうなると、気液分離を十分に行うために必要な遠心力が発生しないので、気液分離効率を十分に高めることができない。
また、部分流に分割してサイクロンセパレーターの設置員数を増やすと、装置構成が複雑となるばかりか、より広い設置スペースが必要となる。これは、例えば車両等の限られた空間に搭載する際に極めて不利であり、しかも装置の部材コストの増大を招いてしまう。
さらに、特許文献1には、部分流が少量の際にその部分流をサイクロンセパレーターに通気させないようにするためのボールバルブを用いた構成も開示されている。しかし、そもそも分割前のブローバイガス流量が過小な場合には、かかる構成をもってしても十分な気液分離性能を得ることは困難である。
そこで、本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、気液分離に供される流体の流量に依らず十分な気液分離性能を実現でき、装置構成を簡略化できるオイルセパレーター、及びそれを用いたPCVシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明のオイルセパレーターは、オイル分とガス分とを含む流体が供給されて気液分離が行われるサイクロン方式のオイルセパレーターであって、略筒状を成す胴部と、胴部内において、流体の流量に応じてその胴部の高さ方向に沿う長さが変化するように画成される気液分離部と、流体が胴部の半径方向と所定角を成す方向から気液分離部内へ流入するように設けられた流体吸入部と、胴部の下方に設けられており、流体から分離されたオイル分がオイルセパレーターの外部へ排出されるオイル排出部と、オイル排出部よりも上方に設けられており、流体から分離されたガス分がオイルセパレーターの外部へ排出されるガス排出部とを備える。
なお、胴部の「高さ方向」とは、流体が該胴部の側壁においてその内部に供給される方向を含む面に対して垂直又は略垂直な方向を示し、通常は、略筒状を成す胴部の軸方向(径方向に対して垂直な方向)であり、この場合、高さ方向に沿う長さは「高さ」に相当する。
このように構成された本発明によるオイルセパレーターは、流体が胴部壁から流入する方式、特にその流入角が胴部の半径方向と略直角を成す場合に接線流入式のサイクロンセパレーターとして機能する。すなわち、気液混合体である流体が、流体吸入部に案内されて胴部の接線方向からその内部に画成された気液分離部に流入し、サイクロン効果によって気液分離が行われる。分離されたオイル分は胴部の内壁を伝って胴部下方に設けられたオイル排出部へ流動して集められ、外部へ排出される。一方、分離されたガス分(清澄な処理済ガス)は、ガス排出部から胴部の外部へ排出される。
このとき、気液分離部が流体流量に応じて胴部の高さ方向に沿う長さが変化するように、例えば、流量が相対的に小さいときに高さが比較的小さくなるように且つ逆に流量が相対的に大きいときには断面径が大きくなるように画成されている。これにより、流体流量に応じて気液分離部の容積が変更され、流体流量が小さいときでも気液分離部内で十分な流速が確保され、流体流量が大きいときでも通気抵抗の増大が抑えられる。したがって、流体を部分流に分割する必要もなく、オイルセパレーターを複数台使用することも要しない。
具体的には、胴部が、互いに内径が異なる複数の側壁がその胴部の高さ方向に沿って設けられたものであると好ましい。この場合、流量が相対的に小さいときに内径がより小さい側壁で囲まれた空間領域が気液分離部として用いられ、流量が相対的に大きいときに、その部位に代えて或いはその部位に加えて、内径がより大きい側壁で囲まれた空間領域が気液分離部として用いられる。
また、当該オイルセパレーターの内部空間に複数の領域が画成されるように、胴部の内側で且つ胴部の高さ方向において流体吸入部よりも高い部位に設けられ、その高さ方向に沿って移動可能であり、且つ、それらの複数の領域が互いに連通するように開口した連通部が形成された仕切部材を更に備えると好適である。
こうすれば、仕切部材で離隔されて成る複数の空間領域のうち、流体流入部から流体が供給される領域が気液分離部として機能し、オイル分が分離された流体は連通部を通して吸気系等へ送出される。また、仕切部材が胴部の高さ方向に沿って移動するように設けられているので、気液分離部の容積が可変とされ、流体流量に応じて適宜の容積を有する気液分離部を形成させ得る。
なお、仕切部材を移動させる方式又は手段は特に制限されるものではないが、仕切部材が流体吸入部よりも高い部位に遊動可能に設けられていると有用である。こうすれば、流体が気液分離部に供給されると、流体吸入部側の領域に供給された流体の圧力と仕切部材の受圧面積で定まる力が仕切部材に作用する。そして、仕切部材は、遊動可能に設けられているので、別途駆動手段を設けなくとも、その力の方向つまり仕切部材で離隔された他の領域側に移動する。
この場合、複数の領域のうち気液分離部が画成されていない領域に配置されており、仕切部材と当接可能に設けられた例えば各種ばね、ゴムといった弾性部材を備えると更に好ましい。
このように構成すれば、仕切部材は、流体の圧力が印加されて気液分離部が画成されていない領域側に移動したときに、弾性部材と当接し得る。これにより、弾性部材は圧縮され、仕切部材は、その弾性部材の圧縮による反発力と、流体の圧力及び仕切部材の受圧面積で定まる力とが釣り合う位置まで移動される。弾性部材としては、流体流量が小さいときには圧縮され難く、流体流量が大きいときに圧縮され易いような所望の性状パラメータ(例えば、ばねであれば「ばね定数」、その他の部材では「弾性率」等)を有するものを用いることが望ましい。
なお、弾性部材を用いずに、仕切部材の少なくとも一部を弾性体で構成しても同様の作用が奏され得る。この弾性体の一例としては、連続的若しくは断続的な平滑面又は蛇腹等の凹凸面を有するゴムが挙げられ、供給される流体の種類や温度条件により種々の合成ゴム又は天然ゴムから選択して使用可能である。また、他の例として、蛇腹等の折り畳み自在な凹凸面を有する非ゴム材が挙げられる。
また、本発明によるPCVシステムは、本発明のオイルセパレーターを備えており、流体として内燃機関から生じるブローバイガスがそのオイルセパレーターに供給されるように構成されたものである。
本発明のオイルセパレーター及びそれを用いたPCVシステムによれば、気液分離に供される流体の流量に依らず十分な気液分離能を実現できると共に、装置構成の簡略化及び設置スペースの狭小化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、同一要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。また、図面の寸法比率は、図示の比率に限られるものではない。
図1及び図2は、共に本発明によるオイルセパレーターを備えるPCVシステムの好適な実施形態を模式的に示す斜視図(一部ブロック図)であり、それぞれ異なる流量のブローバイガスが供給されているオイルセパレーターの状態を示す図である。また、図3は、図1及び図2におけるIII−III線に沿う断面の要部を示す図である。PCVシステム1は、車両や動機器等(図示せず)における内燃機関101及び吸気系102に接続されたサイクロンセパレーター2(オイルセパレーター)を備えるものである。
サイクロンセパレーター2は、互いに内径が異なる円筒部21,22が、円筒部21に向かって径が徐々に小さくなる(いわゆる‘先細り’)ように形成された環状連結部29を介して連通するように接合された胴部を有している。円筒部21の側壁には、ガス吸入口3aが設けられており、そのガス吸入口3aに、内燃機関101の例えば図示しないクランクケースに配管P1を介して接続されたガス吸入管3(流体吸入部)が接続されている。
円筒部22の上端には、略中央部に貫通孔が形成された蓋部23が設けられており、その貫通孔には、吸気系102に配管P2を介して接続されたガス排出管4(ガス排出部)が嵌入されている。また、円筒部21の下端にはロート状の逆円錐部28が設けられている。この逆円錐部28の下端部には、オイル排出口5aが形成されており、配管P3を介してオイル回収系103に接続されたオイル排出管5(オイル排出部)がそのオイル排出口5aに接続されている。
また、円筒部22の内部には、その内径と略同等でやや小さい外径を有し且つガス流通口24aが形成された仕切板24(仕切部材)が設置されている。仕切板24と蓋部23との間には、コイルばね25が、ガス排出管4において円筒部22内に嵌入された部分、及びガス流通口24aと略同軸状に配置されたコイルばね25が設置されている。コイルばね25の一方端部及び他方端部は、それぞれ蓋部23の底面、及び仕切板24の上面に結合されている。
このように、仕切板24は、コイルばね25に懸吊された状態で保持されており、胴部の内側で且つその高さ方向においてガス吸入管3が接続されたガス吸入口3aよりも高い部位(ここでは円筒部22内)に設けられている。この仕切板24により、サイクロンセパレーター2の内部空間が上下に二つの空間領域S1,S2に離隔され、且つ、ガス流通口24aによってそれら上下の空間領域が連通する。
また、ガス吸入口3aが形成された側の空間領域S1は、円筒部21及び逆円錐部28とで囲まれた空間と、それに連通する内径がより大きな円筒部22及び仕切板24とで囲まれた空間とで構成され、ブローバイガスの気液分離室(気液分離部)として機能する。また、コイルばね25が伸縮するので、仕切板24は、図示上下方向に移動可能であり、これにより、空間領域S1,S2の容積が変化する。
このように構成されたPCVシステム1におけるブローバイガスの処理について以下に説明する。ブローバイガスは、内燃機関101内で発生したオイル液滴(オイル分)と燃焼ガス(ガス分)との気液混合体であり、内燃機関101の運転条件に応じて流量が変化し、よってガス吸入口3aに達したときの流速が異なる。
図1は、流量が比較的小さいブローバイガスB1(流体)が供給されたときのサイクロンセパレーター2の状態を示し、図2は、流量がブローバイガスB1よりも有意に大きいブローバイガスB2(流体)が供給されたときのサイクロンセパレーター2の状態を示す。なお、図3には両者の状態を併記した。また、図示において、ブローバイガスB1,B2を表す矢印の長さは、両者における流速の大小を模式的に示している。
サイクロンセパレーター2は、接線流入式のものであり、図1において、ブローバイガスB1は、ガス吸入管3を通して円筒部21内にその接線方向に沿って供給される。ブローバイガスB1が円筒部21内に流入すると、気液分離室である空間領域S1を画成する円筒部21の内壁及び仕切板24には、そのガス流量に応じて生起される内圧が印加される。
このとき、ブローバイガスB1の流速が比較的小さいので、円筒部21内の内圧はさほど大きくならず、仕切板24の下面に作用する力(空間領域S1の内圧に仕切板24の下面の面積を乗じた値)は、コイルばね25を有意に収縮させる程に大きくならず、図1に示すように主に円筒部21、環状連結部29、及び逆円錐部28で囲まれた容積を有する空間領域S1が気液分離室として画成される。
この空間領域S1内に導入されたブローバイガスB1の流れは、主として円筒部21内で直線流から渦流に変化し、円筒部21の内壁に沿って回転しながら螺旋状に下降する。それから、逆円錐部28に到達すると、回転速度を増しながら更に下降し、逆円錐部28の下方端近傍で反転上昇し、円筒部21の略中心部を回転しながら上昇する。
このとき、ブローバイガスB1中に微小粒子として含まれるオイル液滴は、旋回運動によって遠心力を得て円筒部21の側壁に向かって水平方向に移動し、円筒部21の内壁に衝突して運動量を失い、その内壁を伝って流下する。逆円錐部28下端のオイル排出口5a付近に溜まったオイルは、適宜の操作によりオイル排出管5を通してオイル回収系103へ送られる。
こうして、ブローバイガスB1の気液分離が行われ、円筒部21の略中心部を上昇するガスはオイル液滴が分離された清澄ガスとなり、仕切板24に形成されたガス流通口24aを通って空間領域S2内へ流入し、さらに、ガス排出管4及び配管P2を通して吸気系102へ送られる。
このように、ブローバイガスB1の流速が比較的小さいときには、コイルばね25に吊り下げられるようにして円筒部22の下方端近傍に保持された仕切板24は上方に移動せず、空間領域S1が比較的小さい容積に保たれる。よって、ブローバイガスB1の流量が小さくとも、サイクロンセパレーター2内での渦流速を十分に確保できる。これにより、サイクロンセパレーター2内で十分な遠心力を発生させることができ、小流量のブローバイガスB1に対しても優れた気液分離分性能を発現できる。
一方、ブローバイガスB1よりも十分に大きい流量を有するブローバイガスB2が円筒部21内に流入すると、その流速が比較的大きいので、円筒部21内の内圧が増大され、仕切板24の下面に作用する力が、コイルばね25を有意に収縮させる程に大きくなる。これにより、空間領域S2の容積が減少するようにコイルばね25が収縮し、図2に示す如く、容積が拡大された状態、すなわち円筒部22の大部分、環状連結部29、円筒部21、及び逆円錐部28で囲まれた空間領域S1が気液分離室として画成される。このとき、仕切板24は、仕切板24の下面に作用する力とコイルばね25の収縮による反発力とが均衡する位置まで移動し、その位置で保持される。
この空間領域S1内に導入されたブローバイガスB2の流れは、主として円筒部21,22及び円筒部22内で直線流から渦流に変化し、円筒部22、環状連結部29、及び円筒部21の内壁に沿って回転しながら螺旋状に下降する。それから、逆円錐部28に到達すると、回転速度を増しながら更に下降し、逆円錐部28の下方端近傍で反転上昇し、円筒部21,22の略中心部を回転しながら上昇する。
このとき、ブローバイガスB2中に微小粒子として含まれるオイル液滴は、上述したブローバイガスB1の気液分離と同様にして分離され、円筒部21,22等の内壁を伝って流下し、オイル排出口5aからオイル排出管5を通してオイル回収系103へ送られる。また、オイル液滴が分離された清澄ガスは、仕切板24に形成されたガス流通口24aを通って空間領域S2内へ流入し、さらに、ガス排出管4及び配管P2を通して吸気系102へ送られる。
このように、ブローバイガスB2の流速が比較的大きいときには、コイルばね25に吊り下げられるようにして円筒部22の下方端近傍に保持された仕切板24が上方に移動し、空間領域S1が円筒部22側に拡大されて容積が大きくされる。よって、ブローバイガスB2の流量が大きくとも、空間領域S1での流体抵抗(通気抵抗)が過大となることを抑止しつつ十分な流速を実現できる。
なお、空間領域S1内におけるブローバイガスB1,B2の実際の気流は、より一層複雑な挙動を示す傾向にあり、作用は上述したものに限定されない。
こうして、サイクロンセパレーター2、及びそれを備えるPCVシステム1によれば、ブローバイガスB1,B2の流量が変化しても、その流量の広い範囲で気液分離効率を十分に高く維持できる。したがって、従来のようにオイル分を含むブローバイガスを気液分離の前段で部分流に分割する必要がなく、或いはオイルセパレーターを複数台用いる必要もない。その結果、PCVシステム1の構成を簡略化でき且つその設置スペースを狭小化でき、もってコストの低減をも図ることが可能となる。
また、サイクロンセパレーター2の胴部が、円筒部21とそれよりも内径が大きい円筒部22とが環状連結部29を介して連通接続されて成り、仕切板24は、ブローバイガスB1,B2が供給されていないときに内径が大きい方の円筒部22の下方端側に配置されている。よって、空間領域S1の容積を所望に拡大させるのに必要な仕切板24の上方への移動量を低減できる。したがって、サイクロンセパレーター2の高さを低減することができ、これにより、高さ方向の設置スペースを更に削減できる。
さらに、仕切板24が、気液分離室として機能する領域の外部つまり仕切板24で離隔された他方の空間領域S2内に設置されたコイルばね25によって遊動可能に保持され、且つ、ブローバイガスB1,B2の流体圧及びコイルばね25の反発力(ばね力)によって所望の位置まで移動される。よって、仕切板24を移動させるための他の駆動機構を設ける必要がない。よって、装置構成を更に一層簡略化させることができ、コストの増大を抑えることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない限度において様々な変形が可能である。例えば、コイルばね25の代りに又はそれに加えて他種のばね、或いは、ゴム等の他の弾性部材を用いてもよい。また、コイルばね25を設けずに、他に駆動機構を設けて仕切板24を駆動させてもよい。この場合、円筒部21内に供給されるブローバイガスB1,B2の流量又は流速を計測し、その実測値に基づいて、仕切板24の移動量を調節して所望の容積を有する空間領域S1を画成するように制御すると好ましい。
また、サイクロンセパレーター2は、接線流入式のものが望ましいものの、それに制限されず、円筒部21の半径方向と一定の角度を成すように接続してもよい。こうしても、ブローバイガスB1,B2が円筒部21の半径方向と所定角を成す方向から内部へ流入するので、空間領域S1において十分なサイクロン効果が奏される。
さらに、サイクロンセパレーター2の胴部を円筒部21,22のうち一方のみで構成しても構わない。この場合、仕切板24は、各円筒部21,22内の適宜の位置に配置される。またさらに、円筒部21,22、ガス流通口24a、円筒部22内におけるガス排出管4の嵌入部分とを同軸状に設けずに、互いに偏芯させて設けてもよい。
本発明によるオイルセパレーター及びそれを備えるPCVシステムは、気液分離の対象である流体の流量に依らず十分な気液分離能を実現でき、しかも装置構成の複雑化及び経済性の悪化を防止できるので、ブローバイガス等のオイル分を含む気液混合体が発生し得る内燃機関を備える機器、動機、設備等に広く利用できる。
本発明によるオイルセパレーターを備えるPCVシステムの好適な実施形態を模式的に示す斜視図(一部ブロック図)であり、ブローバイガスB1が供給されている状態を示す図である。 本発明によるオイルセパレーターを備えるPCVシステムの好適な実施形態を模式的に示す斜視図(一部ブロック図)であり、ブローバイガスB2が供給されている状態を示す図である。 図1及び図2におけるIII−III線に沿う断面の要部を示す図である。
符号の説明
1…PCVシステム、2…サイクロンセパレーター(オイルセパレーター)、3…ガス吸入管(流体吸入部)、3a…ガス吸入口、4…ガス排出管(ガス排出部)、5a…オイル排出口、5…オイル排出部、5…オイル排出管(オイル排出部)、21,22…円筒部(胴部)、23…蓋部、24a…ガス流通口、24…仕切板(仕切部材)、28…逆円錐部、29…環状連結部、101…内燃機関、102…吸気系、103…オイル回収系、B1,B2…ブローバイガス(流体)、P1,P2,P3…配管、S1…空間領域(気液分離室、気液分離部)。



Claims (5)

  1. オイル分とガス分とを含む流体が供給されて気液分離が行われるサイクロン方式のオイルセパレーターであって、
    略筒状を成す胴部と、
    前記胴部内において、前記流体の流量に応じて該胴部の高さ方向に沿う長さが変化するように画成された気液分離部と、
    前記流体が前記胴部の半径方向と所定角を成す方向から前記気液分離部内へ流入するように設けられた流体吸入部と、
    前記胴部の下方に設けられており、前記流体から分離された前記オイル分が当該オイルセパレーターの外部へ排出されるオイル排出部と、
    前記オイル排出部よりも上方に設けられており、前記流体から分離された前記ガス分が当該オイルセパレーターの外部へ排出されるガス排出部と、
    を備えるオイルセパレーター。
  2. 前記胴部は、互いに内径が異なる複数の側壁が該胴部の高さ方向に沿って設けられたものである、
    請求項1記載のオイルセパレーター。
  3. 当該オイルセパレーターの内部空間に複数の領域が画成されるように、前記胴部の内側で且つ該胴部の高さ方向において前記流体吸入部よりも高い部位に設けられ、該高さ方向に沿って移動可能であり、且つ、該複数の領域が互いに連通するように開口した連通部が形成された仕切部材を備える、
    請求項1又は2記載のオイルセパレーター。
  4. 前記複数の領域のうち前記気液分離部が画成されていない領域に配置されており、前記仕切部材と当接可能に設けられた弾性部材を備える、
    請求項3記載のオイルセパレーター。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のオイルセパレーターを備えており、
    前記流体として内燃機関から生じるブローバイガスが前記オイルセパレーターに供給される、
    PCVシステム。



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