JP2005154113A - 記録装置及び記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録媒体の多品種に対応した、搬送の高速化と紙滑りの防止を実現。
【解決手段】記録媒体を、搬送ローラとこれに接して設けられた加圧部材によって形成されるニップに導入して挟持搬送させ、前記記録媒体に所定の印刷を実行する記録装置であって、前記記録媒体の搬送時の加速度を設定する加速度設定手段と、前記記録媒体の性質に応じて前記記録媒体の前記搬送時加速度を可変とするように前記加速度設定手段を制御する制御手段とを備える。さらに、前記加圧部材を加圧する押圧力を設定する押圧力設定手段を備え、記録媒体の性質に応じて搬送時加速度および押圧力を可変とするよう制御する。この押圧力は、記録媒体の最大静止摩擦係数に対応して設定されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、プリンタなどのように、画像記録信号に応じてロール紙などの記録メディア上に画像を形成する記録装置に関し、特に記録メディアを搬送しながら画像記録を行う記録装置に関するものである。
従来、複写機、ファクシミリ装置、コンピュータやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーション等の出力機器として用いられるプリンタ等の記録装置は、制御信号により伝達される画像情報に基づいて記録シートやプラスチック薄板等の記録メディアに画像を記録する。
このような記録装置のうち、シリアルタイプのものは、記録メディアの搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に記録手段が走査するシリアルスキャン方式が採用されている。具体的には、記録メディアを所定の記録位置にセットした後、記録手段が搭載されたキャリッジが記録メディアの搬送方向と直角な方向に移動(主走査)しながら、記録手段によって記録メディアに画像を記録し、1行分の記録を終了した後に記録メディアが所定ピッチだけ搬送(副走査)されて停止し、再度キャリッジが主走査しながら記録手段によって記録メディアに次行の記録を行うという動作を繰り返すことにより、記録メディア全体の画像記録を行う構成である。
これらの記録装置には、インクジェット方式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等の記録方式が採用されている。このうち、インクジェット方式の記録装置は、記録手段(記録ヘッド)から記録メディアにインクを吐出して記録を行うものである。そしてこれは、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録することができ、ランニングコストが安く、ノンインパクト方式であるため騒音が少なく、しかも多色のインクを用いたカラー画像記録が容易である等の利点を有している。特に、熱エネルギーを利用してインクを吐出するタイプのインクジェット方式の記録ヘッドは、エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロセスを用いて基板上に製膜された電気熱変換体、電極、液路壁、天板等により構成することができ、液路および吐出口の高密度配置が可能で、一層のコンパクト化を図ることができる。
前記したようなシリアルタイプのインクジェット方式の記録装置においては、搬送ローラにより副走査方向に搬送される記録メディアに対し、記録メディア搬送方向と平行に配列された複数の吐出口を有する記録ヘッドが主走査方向に移動しながら、この移動の間に1行分の記録が行われる。記録動作中は記録メディアが停止しており、1行分の記録が終了すると、記録メディアは所定ピッチだけ送られて停止する。それから、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら次の行の記録が行われる。このような一連の動作を繰り返すことにより記録メディア全体に画像記録が行われる。
ところで、記録装置においてデスクトップで使用される機種は紙のサイズがある程度限定されるが、ポスター等を印刷する大判系の記録装置においては、A4〜A0又は数十インチ幅に至るまでと、対応すべきサイズ幅が非常に広い。さらに大判系の記録装置においては、記録メディアの種類も普通紙、コート紙、合成紙、フィルム、光沢紙等があり、これらはすべて表面の摩擦や厚さなどの紙質が異なるものである。つまり大判系の記録装置においての記録メディアは多品種・多サイズ存在している。
これらの記録メディアに対し従来の技術においては、標準紙という枠を設け、ある記録メディア(サイズ・種類)を基準として駆動系の最適化を行い、その枠内にある記録メディアにのみ対応してきた。
しかしながら市場において画像記録のさらなる高速化・高画質化、そして多品種対応化が求められ、従来の技術では対応できない状態になりつつある。
また、このような多品種対応化を実現する為に、特開平11‐91989では、搬送するシート材の種類に応じて適正な搬送速度で安定したシート搬送を可能とする信頼性に優れたシート材搬送装置および画像記録装置が開示されている。
さらに、特開平05‐132194では、サイズ、紙質、紙束枚数の異なるシート束に常に最良の圧力で押圧して保持して、シートを一枚ずつ安定して円滑に取り出す給紙装置が開示されている。
特開平11−91989号公報 特開平5−132194号公報
しかしながら、これらの発明は、記録メディアのサイズ・紙質によって記録メディアの搬送速度を変更しる又は、押圧力のみを変更する発明で、より最適な搬送駆動条件で搬送するには限界があった。さらにシリアルタイプの記録装置においては、記録メディアの搬送距離が短い場合が多く、搬送速度をより高速化しても効率性の点で問題があった。
本発明は、かかる問題点を解消するためになされたもので、記録メディアの多品種に対応し、記録メディアの搬送精度の向上による高画質化、搬送時間の短縮による画像記録の高速化を可能とする記録装置を提供することを目的とする。特に、搬送速度をより高速化することに加えて搬送速度の立ち上がり、立下りを変更することにより搬送時間を短縮することを目とするものである。
さらに、本発明は、記録媒体のサイズ・性質(紙質、素材)によって最適な搬送駆動条件を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明による記録装置は、記録媒体を、搬送ローラとこれに接して設けられた加圧部材によって形成されるニップに導入して挟持搬送させ、前記記録媒体に所定の印刷を実行する記録装置であって、前記記録媒体の搬送時の加速度を設定する加速度設定手段と、前記記録媒体の性質に応じて前記記録媒体の前記搬送時加速度を可変とするように前記加速度設定手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明による記録装置は、前記加圧部材を加圧する押圧力を設定する押圧力設定手段と、を備え、前記制御手段は、前記記録媒体の性質に応じて前記記録媒体の前記搬送時加速度および前記加圧部材の前記押圧力を可変とするように前記加速度設定手段及び前記押圧力設定手段を制御することを備えることを特徴とする。
なお、前記制御手段は、前記記録媒体の最大静止摩擦係数に対応して設定される前記押圧力を取得する。
また、前記搬送時加速度をa、前記最大静止摩擦係数をμ、前記押圧力をR、記録媒体の単位面積あたりの質量をmとすると、この加速度aが、μ×R/m > a で表現される関係式を満足するように設定される。
本発明によれば、記録メディアの多品種に対応し、搬送の高速化と紙滑りの防止を実現する為、表面の摩擦の少ない紙滑りが起きやすい記録メディアに対しては、押圧力を増加させて安定した搬送を行い、表面の摩擦の大きく紙滑りが起きにくい記録メディアなどには搬送時間の短縮の為、押圧力を低下させ、搬送の最高速度値、加速度値を上げて搬送させる。さらには搬送ローラを駆動するモーターの最大トルクと最高回転数と押圧力の関係により定められた搬送条件内で、サイズが小さい記録メディアには、より搬送の最高速度値、加速度値を上げて搬送させることで、搬送精度の向上による高画質化、搬送時間の短縮による画像記録の高速化が可能となる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明が適用されたプリンタの概略正面図を、その主要制御ブロックとともに示している。
図1の装置において、装置本体に配設された1対のプーリ3(右プーリ)、4(左プーリ)間には無端ベルト5が懸架してあり、この無端ベルト5にキャリッジ6が取り付けられている。キャリッジ6には、インクジェットヘッド11が搭載されている。無端ベルト5は、キャリッジモーター1により回転駆動される。キャリッジモーター1は、制御部16からキャリッジモータードライバ16bを介して与えられる制御信号に応じて正逆転する。これにより、無端ベルト5が回転走行し、同時にキャリッジ6は、無端ベルト5の走行にしたがって図上の左右方向(矢印X方向)に走行する。キャリッジ6の下部にはプラテン15が位置し、この上を用紙12が矢印Y方向に搬送される。
更に、プラテン15の下部には搬送ローラ7が配置され、図示しないプラテン15の開口から上部側へ突出している。搬送ローラ7は、紙搬送モーター2の出力軸と直結されている。ロール紙から引き出された用紙12は、この搬送ローラ7と用紙上面に配置したピンチローラ8によって狭持され、紙搬送モーター2の回転に伴い矢印Y方向へ搬送される。
装置本体には、また、ヘッド11の吐出ノズルのクリーニングやノズル詰まりを吸引によって回復させる機構として、回復系ユニット10が設けられている。この機構の構成および動作は公知なので、詳細な説明は省略する。
制御部16は、本実施の形態では、中央演算処理装置(CPU)161、このCPU161が実行する制御プログラムや固定的なデータを不揮発的に格納するROM163、プログラム実行時の作業領域や各種パラメータ等を格納するRAM165等からなるマイクロコンピュータにより構成される。RAM165の少なくとも一部の領域は、プリンタの電源オフ後も記憶データを保持するように、バッテリバックアップメモリで構成される。あるいは、このメモリの代わりに、フラッシュメモリのような、不揮発性の書き換え可能メモリを用いてもよい。
制御部16は、所定のプログラムに基づいて、インターフェース20を介して、紙搬送モーター2やキャリッジモーター1を駆動するための紙搬送モータードライバー17やキャリッジモータードライバー18、さらにインクジェットヘッド11を駆動するためのヘッドドライバーに駆動信号を与える。
21は、例えば、デジタルカメラやパソコン等の外部機器であり、それから印刷用の画像データや印字データが入力される。また、22は、操作パネルであり、ユーザから紙の種類等の様々な指示が入力される。さらに、23は、シートセンサであり、これにより紙サイズが検知される。これらブロック21、22、23も、インターフェースを介して制御部16に接続されている。
図2に、図1のプリンタの概略平面図を示す。これにより、インクジェットヘッド11による画像記録動作を説明する。インクジェットヘッド11にはインク吐出ノズルが列状に複数設けられている(例えば128ノズルを直線的に並べてある)。キャリッジ6に取り付けられたこのヘッドは、用紙上を矢印X方向に走査されながら画像記録を行う。
例えば、図2に示した例では、最初に図上右方向へキャリッジ6を走査し、その間、そのバンドの記録情報にしたがってヘッド11のノズル列から連続的にインク滴を吐出し、バンドB1の領域の記録を行う。ヘッド11が記録領域の右端に達したところで、用紙12をバンドB1の記録幅分、矢印Y方向へ送り出した後、折り返し、バンドB2の記録を行う。同様に、このような動作を繰り返して全体の画像が形成される。即ち、全体の画像は、記録された複数のバンドの集合によって形成されることになる。1つのバンド記録終了毎に、次のバンド記録に先立って、紙搬送モーター2により用紙12を1バンド分送り出す必要がある。
図3は、本プリンタの概略側断面図を示す。ロール紙13は、プラテン15上を前方(図3の左方)に這い回わされ、搬送ローラ7とピンチローラ8により狭持されて前方へ送り出される。キャリッジ6に取り付けられたインクジェットヘッド11の下部に位置する用紙12は、吸引ファン14によりプラテン15上に吸引されて、ヘッドノズル直下のプラテン15からの浮き防止と用紙の平面性が確保される。(図示しないが、プラテン15には空気の通過する複数の透孔が設けられている。)前述のように、用紙12は、ロール紙13から搬送ローラ7とピンチローラ8による狭持によって引き出される。
次に、本実施の形態における特徴的な部分である「押圧力の制御及びローラ駆動条件の変更・調整動作」について図4乃至6を用いて説明する。
図4は、一般的な紙搬送の状態を紙搬送モーター2の速度曲線を示している。
(曲線で囲まれる部分は、移動距離を表し、図4Aにおける2つの台形の面積は同じであることを示す。そして、曲線B(破線)を用いて動作した方が曲線A(実線)を用いて動作した場合よりも、早く移動距離を移動したことを示す。図4B、図4Cも同様である。)
図4における曲線A(図4A乃至Cにおいて共通)は、通常の画像形成動作時に1バンド幅ずつ用紙を搬送する場合の速度曲線である。曲線Aの加速域では、速やかに最高速度(等速度領域における速度)まで立ち上げ、所定の時間後、減速して停止させ、1バンド分の用紙送りを実現する。バンド送り時間は、全体画像形成のスループットに大きく影響を与えるので、短時間で実行する必要がある。
そして、例えば、用紙サイズが同一で、用紙の種類が異なる場合には、図4Aで示されるように、目標とする速度(等速度領域における速度)はV1であるが、速度V1までの立ち上がり及び立下り加速度が異なるように用紙搬送が制御される。曲線Aの場合の加速度はa1、曲線Bの場合の加速度はa2となっている(a1>a2)。
また、例えば、用紙サイズが異なる場合には、図4Bに示されるように、加速度が同一で、目標とする最高速度がV1又はV2となるように用紙搬送が制御される。
つまり、本実施の形態では、記録媒体(記録メディア)となる用紙の種類、サイズに応じて曲線B又は曲線Cのように加減速域及び最高速度を調整し、搬送を行うように紙搬送動作を制御している。ただし、用紙の種類によっては高い加速度で搬送を行うと搬送ローラと紙とピンチローラの摩擦関係で滑りが生じてしまい、正確な搬送が行えない。
そこで本実施の形態では、このピンチローラの押圧力を変化させ紙の滑りが起きないように調整する。
さらに、図4Cで示されるように、用紙サイズおよび用紙の種類も通常と異なる場合には、目標とする速度をV2とし、速度V2までの立ち上がり及び立下り加速度が異なるように用紙搬送が制御される。曲線Aの場合の加速度はa1、曲線Dの場合の加速度はa2となっている(a1>a2)。
通常、紙搬送を行う際に用紙12は、図3に示されるように、搬送ローラ7とピンチローラ8による狭持によって搬送される。その際、搬送ローラ7とピンチローラ8による狭持はピンチローラ8によってある一定の押圧力で行なわれている。
ここで、押圧力と搬送時の加速度の関係について説明する。面に垂直にかかる力である押圧力をRとすると、各記録メディアのμ:最大静止摩擦係数から(1)式より、Fs:すべり摩擦力が求まる。
Fs = μ * R ・・・・・・・・・・ (1)
式(1)において、押圧力Rは、搬送する用紙(記録媒体)の最大静止摩擦係数に応じて、図5に示される表のように決定される。図5では、最大静止摩擦係数μが小さい程、押圧力Rが大きくなるという傾向があることが分かる。なお、記録媒体の種類としては、例えば、普通紙を始め、はがき等の厚紙、コート紙、薄いプラスティック等がある。
しかし、押圧力Rが決定されただけでは、最適な紙搬送制御はできない。そこで、押圧力Rを補足するために、用紙サイズを考慮して加速度を制御しなければならない。なお、紙搬送制御の寄与度としては、最大静止摩擦係数μの違い、裏返して言うと、押圧力Rの違いのほうが、用紙サイズの違いよりも大きいので、用紙サイズの違いによる、下記の加速度変更の制御に与える影響は少ないものである。
そして、搬送力Ffは、各記録メディアの単位面積当りの質量mと搬送時の加速度aから(2)式より求まる。
Ff = m * a ・・・・・・(2)
この2つの値、Fs:すべり摩擦力とFf:搬送力が(3)式の関係を成り立たせる事により、紙すべりが滑ることなく、正常にバンド送りを行う事が可能である。
Fs > Ff ・・・・・・(3)
つまり、加速度aと押圧力Rとの関係は、式(3)より、式(4)のように表される。
μR/m > a ・・・・・・(4)
加速度aは、式(4)を満たすことが第一条件となる。そして、次に、用紙サイズを加味して加速度を最終的に決定する。つまり、用紙サイズが大きいと搬送モーターの負荷トルクが大きくなるので、加速度としては式(4)を満たす最大値よりも小さくなるが、できるだけ大きい値が選択されるように制御される。
次に、記録メディアとなる用紙の種類における加減速度及び最高速度値調整、押圧力の調整について説明する。紙搬送は制御部16によって与えられた制御指令値によって紙搬送モーター2を駆動し、搬送ローラ7を回転させて搬送を行う。ここである基準となる記録メディアである用紙Zを例に挙げて、各値を決定する過程を説明する。ここで、制御指令値として、DCモーターを駆動する電圧値(PWM信号のデューティー比)が用いられる。
まず、記録媒体の仕様である用紙Zの単位面積当りの質量と、最大静止摩擦係数μを求め、それから例えば図5の表を用いて押圧力Rを求める。そして、式(4)から、加速度aを算出する。
ピンチローラ駆動ユニット9の駆動源として、DCモーターを例に挙げられる。このピンチローラ駆動ユニット9により、用紙の厚さによってプラテンからピンチローラの高さを変えるなど機構的にRは決定し、変更できる。つまり、その際押圧力Rは最大静止摩擦係数μによって決定され、さらに加速度aは各駆動モーターの仕様によって調整される(式(4)を満足することが前提となる)。さらには最高速度値についても、ローラ駆動に必要なトルク値と加速度aによって決定される。駆動モーターは駆動時にかかるトルク値と回転速度はトレードオフの関係にある為、摩擦が大きな記録メディアを搬送する際には、通常より最高速度値が低くなる。より具体的には、ヘッドの実際の搬送距離に応じて、搬送時間が短くなるように、かつ、モーターの仕様を満たす範囲で、複数の速度から適切な速度が選択される。ここで、搬送距離とは、ヘッドによる一主走査の記録幅に対応した距離、記録ヘッドの配列幅をいうものとする。また、「搬送距離に応じて」とは、例えば、搬送距離と搬送速度が比例するようにすることであり、つまり、搬送距離が長ければ速度は高速に、搬送時間が短ければ低速になるように制御される。これも、記録媒体サイズが大きくなると搬送モーターの負荷トルクが大きくなるのと関係がある。
これらについては設計段階において、用紙の種類における各値の組み合わせのテーブルを実験等により求め、データ保持手段であるROM163やRAM165等に書き込んでおき、それを参照することで調整を行う。
さらに、記録メディアとなる用紙Zのサイズにおける加減速度及び最高速度調整、押圧力の調整について説明する。用紙Zのサイズが変わることによって変化する駆動条件は、先に説明した各値の決定においての条件となるローラ駆動に必要なトルク値であり、このトルク値が変わると、加速度aと最高速度値も変化してしまうので、前記用紙の種類における各値の組み合わせのテーブルを用紙のサイズ毎に作成する必要がある。さらにこのテーブルは用紙Zのサイズが大きくなるにつれて、ローラ駆動に必要なトルク値が大きくなるという特性をもつ。
このテーブルを使用すると、摩擦の少なくサイズが大きな記録メディアを搬送させる場合には、押圧力を増加させて、搬送ローラ7とピンチローラ8と記録メディアとの摩擦を増加させ、紙の滑りを起こさずモーターの仕様を満たす範囲で高速で搬送させることができ、また摩擦の大きくサイズが小さな記録メディアを搬送させる場合には、押圧力を低下させて、搬送ローラ7とピンチローラ8と記録メディアとの摩擦を低下させ、紙搬送モーター2にかかる負荷トルクを少なくし、モーターの仕様を満たす範囲でより高速で搬送させることができる。
以上説明してきた動作をまとめると、図6に示されるフローチャートのようになる。
つまり、ステップS101では、ユーザによって記録媒体(例えば紙)の種類が入力されたか否かが判断される。入力されていれば、処理はステップS103に進み、入力されていなければ処理はステップS102に進み、入力をするようにユーザに要求する。
ステップS103では、上述のように用いられる記録媒体の最大静止摩擦係数μから押圧力Rが、例えば図5の表に基づいて決定される。図5に示される表は予め記録媒体の種類に応じて求められており、ROM162やRAM163に格納されている。
続いて、ステップS104において、印刷に使われる記録媒体のサイズがシートセンサー23によって判定される。
ステップS105では、ステップS103で求められた押圧力Rと式(4)、及びステップS104で求められた用紙サイズによって加速度aが求められる。上述したように、加速度aは効率的な記録媒体搬送のための微調整を行うために求められるものである。
ステップS106では、ステップS104で求められた記録媒体のサイズに従って、適切な速度が求められる。
そして、ステップS107では、モータ仕様及びモータの駆動条件を満たすか判断し、満たせばこの処理を終了する。仮にモータ仕様及びモータの駆動条件を満たさなければ、ステップS105に戻り、加速度決定(S105)及び速度決定(S106)の工程を繰り返す。
さらに効果的には、サイズの小さな摩擦の少ない記録メディアを搬送する場合には、押圧力を増加させて、高速で搬送させることができ、サイズが大きく摩擦の大きな記録メディアを搬送させる際には押圧力を低下させ、紙搬送モーター2にかかる負荷トルクを少なくし、高速で搬送させることが可能となる。
以上述べたとおり本発明によれば、記録メディアの多品種に対応し、搬送の高速化と紙滑りの防止を実現する為、表面の摩擦の少ない紙滑りが起きやすい記録メディアに対しては、押圧力を増加させて安定した搬送を行い、表面の摩擦の大きく紙滑りが起きにくい記録メディアなどには搬送時間の短縮の為、押圧力を低下させ、搬送の最高速度値、加速度値を上げて搬送させる。さらには搬送ローラを駆動するモーターの最大トルクと最高回転数と押圧力の関係により定められた搬送条件内で、サイズが小さい記録メディアには、より搬送の最高速度値、加速度値を上げて搬送させることで、搬送精度の向上による高画質化、搬送時間の短縮による画像記録の高速化が可能となる。
<その他>
実施の形態の処理は、各機能を具現化したソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても実現することができる。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM,CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した各実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した各実施の形態の機能が実現される場合も含まれている。
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した各実施の形態の機能が実現される場合も含むものである。
本発明が適用される記録装置の構成を示す全体図である。 図1で示される記録装置による記録(スキャン)の様子を説明するための平面図である。 図1で示される記録装置による搬送動作を説明するための概略側断面図である。 紙搬送時の速度、加速度を示すグラフである。 記録媒体の最大静止摩擦係数μと押圧力Rとの関係を示す表である。 本発明による加速度・速度変更制御の動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 キャリッジモーター
2 紙搬送モーター
3、4 プーリ
5 無端ベルト
6 キャリッジ
7 搬送ローラ
8 ピンチローラ
9 ピンチローラ駆動ユニット
10 回復系ユニット
11 ヘッド
12 用紙
14 吸引ファン
15 プラテン
16 制御部
17 紙搬送モータードライバ
18 キャリッジモータードライバ

Claims (9)

  1. 記録媒体を、搬送ローラとこれに接して設けられた加圧部材によって形成されるニップに導入して挟持搬送させ、前記記録媒体に所定の印刷を実行する記録装置であって、
    前記記録媒体の搬送時の加速度を設定する加速度設定手段と、
    前記記録媒体の性質に応じて前記記録媒体の前記搬送時加速度を可変とするように前記加速度設定手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする記録装置。
  2. さらに、前記加圧部材を加圧する押圧力を設定する押圧力設定手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記記録媒体の性質に応じて前記記録媒体の前記搬送時加速度および前記加圧部材の前記押圧力を可変とするように前記加速度設定手段及び前記押圧力設定手段を制御することを備えることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記制御手段は、前記記録媒体の最大静止摩擦係数に対応して設定される前記押圧力を取得することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記制御手段は、前記搬送時加速度をa、前記最大静止摩擦係数をμ、前記押圧力をR、記録媒体の単位面積あたりの質量をmとすると、この加速度aが、
    μ×R/m > a
    で表現される関係式を満足するように前記加速度設定手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の記録装置。
  5. 前記制御手段は、前記記録媒体のサイズに基づいて決定される前記搬送時加速度の条件を加味して、前記関係式を満足する範囲で前記加速度設定手段を制御することを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. さらに、前記記録媒体の搬送時の速度を設定する速度設定手段を備え、
    前記制御手段は、前記記録媒体の性質に応じて前記記録媒体の前記速度を可変とするように前記速度設定手段を制御することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の記録装置。
  7. 前記制御手段は、前記記録媒体のサイズに基づいて前記搬送時速度の条件を決定することを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
  8. 前記押圧力は、前記記録媒体の前記最大静止摩擦係数が大きいほど、小さくなるように設定されることを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の記録装置。
  9. 記録媒体を、搬送ローラとこれに接して設けられた加圧部材によって形成されるニップに導入して挟持搬送させ、前記記録媒体に所定の印刷を実行する記録方法であって、
    前記記録媒体の搬送時の加速度を設定する加速度設定工程と、
    前記記録媒体の性質に応じて前記記録媒体の前記搬送時加速度を可変とするように前記加速度設定手段を制御する制御工程と、
    を備えることを特徴とする記録方法。
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