JP2005153879A - 電動式ステアリングコラム装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ステアリングホイールのチルト位置やテレスコピック位置を簡易かつ正確に割り出すことができる電動式ステアリングコラム装置を提供する。
【解決手段】 上部コラム部材4のチルト位置は、電動チルトアクチュエータ7によって電動調節される。この電動チルトアクチュエータ7は、直流ブラシレスモータから成るか、または直流ブラシレスモータから成り、ホール素子やタコジェネレータを内蔵することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ステアリングシャフトを回転可能に保持すると共に、ステアリングホイールの位置を電動で調整できる電動式ステアリングコラム装置に関する。
従来の電動式ステアリングコラム装置として、例えば特許第2647476号公報に開示されたものがある。この装置では、ステアリングホイールを所望の軸方向位置および上下位置に設定するため、チルト継手やテレスコピック継手を設けると共に、電動モータやねじ機構から構成されるアクチュエータによってステアリングホイールのチルト位置やテレスコピック位置を調整できる構成を採っている。そして、ステアリングホイールの所定方向に所定以上の作用があった場合にのみ電動モータが動作してステアリングホイールのチルト位置やテレスコピック位置を電動調整できるようにしたスイッチ機構を設けている。
しかし、上述した電動式ステアリングコラム装置では、ステアリングホイールのチルト位置やテレスコピック位置を検出することができない。ステアリングホイールの位置を検出することは、ステアリングホイールの位置の微調整や制御において重要である。ステアリングホイールの位置検出を行う場合、ブラシや可変抵抗等を用いたロータリエンコーダやリニアエンコーダを用いることが一般的であるが、長期間の使用を考慮すると、接点の摩耗等により正確な検出が行えなく虞がある。
また、上述した電動式ステアリングコラム装置では、チルト用のアクチュエータとテレスコピック用のアクチュエータとが別部品であるため、ステアリング系構成部品の種類が増加する。これは、アクチュエータの量産性等を低下させる要因となる他、ステアリング装置の組立時に2種類のアクチュエータを選別する必要を生じさせることにもなり、製造コストや組立工数の低減を図る上での障害となっていた。
本発明は、上記状況に鑑みなされたもので、ステアリングホイールのチルト位置やテレスコピック位置を簡易かつ正確に検出することができ、かつ、構成部品の共用化によるコストダウン等を実現した電動式ステアリングコラム装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明では、後端部にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフトと、このステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムと、このステアリングコラムを駆動して、当該ステアリングシャフトの位置を調節する電動アクチュエータと、前記ステアリングシャフトの位置を非接触で検出する位置検出手段とを備えた電動式ステアリングコラム装置を提案する。
この電動式ステアリングコラム装置では、位置検出装置がステアリングシャフトの位置を非接触で検出するので、ステアリングホイールの位置の簡易かつ正確な検出が可能となり、ステアリングホイールの位置の微調整や正確な制御が可能となる。なお、ステアリングシャフトの位置を接触式のセンサー、例えば直動抵抗センサー等によって検出する場合、耐久性の点で非接触式に劣り、また電圧差のレンジを十分に確保できず位置検出精度が低下する。さらに、接触式に比較してノイズの影響を受けにくく、温度変動の影響も少ない。
なお、ステアリングホイールの位置は、ステアリングホイールの傾きに相当するチルト位置やその繰り出し量に相当するテレスコピック位置等を意味する。
位置検出装置は、デジタルで検出することが好ましい。例えば、電動モータの回転に対応する信号を発生する磁気パルサー装置、光学パルサー装置、誘電パルサー装置、電気容量パルサー装置等から構成することができる。これにより、高い耐久性を有し、確実で再現性のある位置検出が可能となる。
また、位置検出装置を構成するパルサー装置は、電動モータと一体化することができる。これにより、電動モータの回転量に基づく位置検出が可能となるので、位置検出装置を小型で精密なものとすることができ、ステアリングホイールの位置検出を簡易で精密なものとすることができる。
また、電動モータを直流ブラシモータとすれば、リプル電圧又は高次ノイズをパルスとして用い、位置制御を行うこともできる。さらに、電動モータをホール素子やタコジェネレータ等からなる回転位置検出機構を備える直流ブラシレスモータとすれば、このような回転位置検出機構の出力に基づいてステアリングホイールの位置を検出することができるようになる。
また、位置検出装置を電動モータと一体化する場合、さらに、電動モータの回転を直進運動に変換してステアリングコラムを変移させるために適当な伸縮機構を設け、この伸縮機構と電動モータと位置検出装置とを一体のユニットとすることができる。ステアリングホイールのチルト位置とテレスコピック位置とを個別に調節する場合、上記のような伸縮機構と電動モータと位置検出装置とを、一体のユニットとして、チルト用とテレスコピック用とのそれぞれに設けることができる。これにより、調整を少なくできると共に部品の種類を少なくでき、コスト低減を図ることができる。
また、請求項2の発明では、後端部にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフトと、このステアリングシャフトを回転自在に保持すると共に、チルトピボットを支点とするチルト動と、前記ステアリングシャフトの軸方向に沿ったテレスコピック動とが可能なステアリングコラムと、前記ステアリングコラムのチルト動に供される電動チルトアクチュエータと、前記ステアリングコラムのテレスコピック動に供される電動テレスコピックアクチュエータと備えた電動式ステアリングコラム装置であって、前記電動チルトアクチュエータと前記電動テレスコピックアクチュエータとが同一品であるものを提案する。
この発明によれば、電動チルトアクチュエータと電動テレスコピックアクチュエータとが同一品であることから、アクチュエータ本体の成形金型の削減や量産性の向上を図ることができる他、組立作業の容易化や組立ラインの合理化が実現できる。
また、請求項3の発明では、請求項1または2の電動式ステアリングコラム装置において、前記電動アクチュエータが、アクチュエータ本体に保持された電動モータおよびロッド駆動機構を構成要素とすると共に、前記ロッド駆動機構が、電動モータ側のドライブギヤに駆動されるドリブンギヤ部と、前記アクチュエータ本体にベアリングを介して回転自在に保持されるシャフト部とからなるギヤシャフトを有するものを提案する。
この発明によれば、例えば、ギヤシャフトを合成樹脂を素材とする一体成形品等とすることにより、量産性の向上と軽量化とを容易に実現できる。
また、請求項4の発明では、請求項3の電動式ステアリングコラム装置において、前記シャフト部の外周面に前記ベアリングの内径より突出する第1の変形部が形成されたものを提案する。
この発明によれば、例えば、シャフト部の外周面に第1の変形部として凸条や環状突起等を形成することにより、第1の変形部を塑性あるいは弾性変形させることでベアリングの内輪にシャフトを圧入する際の圧入力を一定にすることができ、シャフト部の変形(縮径量)が不要に大きくなることを防止できる。
また、請求項5の発明では、請求項3または4の電動式ステアリングコラム装置において、前記ドリブンギヤの側面に前記ベアリングの内輪側面に当接する第2の変形部が形成されたものを提案する。
この発明によれば、例えば、ドリブンギヤの側面に第2の変形部として放射状凸条や同心円状突起を形成することにより、第2の変形部を塑性あるいは弾性変形させることで組立時におけるベアリングの予圧管理を容易かつ確実に行うことができる。
また、請求項6の発明では、請求項3〜5の電動式ステアリングコラム装置において、前記ギヤシャフトの軸心に雌ねじが形成されると共に、前記アクチュエータが当該雌ねじに螺合する雄ねじが形成されたアクチュエータロッドを有し、かつ、前記雌ねじには潤滑油保持溝が形成されたものを提案する。
この発明によれば、例えば、雌ねじや雄ねじとして加工が容易なメートルねじを採用しても、潤滑油保持溝から供給されるグリース等により螺合部の潤滑が行われ、円滑な作動と長期間の耐久性とを得ることができる。
また、請求項7の発明では、請求項3〜6の電動式ステアリングコラム装置において、前記ドリブンギヤ部が、ギヤベースと、このギヤベースに外嵌するリングギヤと、当該ギヤベースと当該リングギヤとの間に介装された弾性体とから形成されたものを提案する。
この発明によれば、電動モータ逆転時におけるバックラッシュ音等が軽減される他、ドライブギヤやリングギヤの摩耗も低減できる。
以下、図面を参照して本発明に係る電動式ステアリングコラム装置の実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の電動式ステアリングコラム装置を示す概略構成図である。この電動式ステアリングコラム装置1は、いわゆる首振りチルト方式を採用しており、ステアリングホイール2から延びてステアリングギア(図示を省略)に連結されたステアリングシャフト3をその軸の周りに回転可能に保持する三つのステアリングコラム、すなわち、アッパコラム4,ミドルコラム5,ロアコラム6を備えている。そして、各コラム4,5,6の相対位置を適宜調節することによって、ステアリングシャフト3、ひいてはステアリングホイール2が所望の位置に保持される。
アッパコラム4は、内部空間にステアリングシャフト3のユニバーサルジョイント(図示を省略)を収容している。アッパコラム4は、ミドルコラム5の後端に形成されたフォーク部51にチルトヒンジピン51aを介してチルト可能に取り付けられている。すなわち、アッパコラム4をチルトヒンジピン51aを支点として適宜揺動させることにより、ステアリングホイール2のチルト位置を調節することができる。
ミドルコラム5は、ロアコラム6に内嵌・保持され、アッパコラム4を支持するフォーク部51と伴に軸線方向に摺動可能になっている。すなわち、車体側に固定されたロアコラム6に対してミドルコラム5を適宜進退させることにより、アッパコラム4がステアリングシャフト3と伴にその軸方向に移動し、ステアリングホイール2のテレスコピック位置を調節することができる。
アッパコラム4のチルト位置は、電動チルトアクチュエータ7によって調節される。この電動チルトアクチュエータ7は、ギアボックス70が付設された電動モータ71と、この電動モータ71に駆動される伸縮ロッド装置72と、電動モータ71の回転量を検出する位置検出装置73とを主要構成要素としている。
伸縮ロッド装置72から延びるアクチュエータロッド72aは、電動モータ71の回転に応じて伸縮し、この際の伸縮量は、位置検出装置73によって電動モータ71の回転数としてデジタル的に検出される。
伸縮ロッド装置72の前端部は、ミドルコラム5に固定されたブラケット52にピン53で枢着されており、ヒンジを構成している。アクチュエータロッド72aの後端部は、アッパコラム4に固定されたブラケット42にピン43で枢着されており、ヒンジを構成している。したがって、伸縮ロッド装置72からアクチュエータロッド72aを徐々に繰り出せば、アッパコラム4がミドルコラム5に対して反時計方向に滑らかに回転することになり、ステアリングホイール2を上向きに徐々に傾けることができる。一方、伸縮ロッド装置72中にアクチュエータロッド72aを徐々に収納すれば、アッパコラム4がミドルコラム5に対して時計方向に滑らかに回転することになり、ステアリングホイール2を下向きに徐々に傾けることができる。この際の傾斜角(チルト位置)は、位置検出装置73の出力から換算することができる。
アッパコラム4のテレスコピック位置は、電動チルトアクチュエータ7とほぼ同一構造の電動テレスコピックアクチュエータ8によって調節される。すなわち、この電動テレスコピックアクチュエータ8は、ギアボックス80が付設された電動モータ81と、この電動モータ81に駆動される伸縮ロッド装置82と、電動モータ81の回転量を検出する位置検出装置83とをとを主要構成要素としている。
伸縮ロッド装置82の前端部は、ロアコラム6に固定されたブラケット62にピン63で枢着されており、ヒンジを構成している。アクチュエータロッド82aの後端部は、ミドルコラム5のフォーク部51に固定されたブラケット55にピン56で枢着されており、ヒンジを構成している。したがって、伸縮ロッド装置82からアクチュエータロッド82aを繰り出せば、ミドルコラム5がロアコラム6から繰り出されることになり、ステアリングホイール2を後退させることができる。一方、伸縮ロッド装置82内にアクチュエータロッド82aを収納すれば、ミドルコラム5がロアコラム6に繰り込まれることになり、ステアリングホイール2を前進させることができる。
なお、ミドルコラム5に固定されたブラケット52は、ロアコラム6に形成された溝6aに案内され、ミドルコラム5と伴にロアコラム6に対して軸線方向に沿って摺動できるようになっている。
図2は、第1実施形態における電動チルトアクチュエータ7の要部を説明する図である。ギアボックス70は、電動モータ71の回転軸に連結された複数のギア(図示を省略)を収納している。伸縮ロッド装置72内には、ギアボックス70からの動力の伝達を受けて回転する環状ギア72bと、周囲に雄ねじが形成されると共に環状ギア72bの内径面の雌ねじと螺合するロッド基部72cとを備える。電動テレスコピックアクチュエータ8も同様の構造を有するので、ここでは説明を省略する。
図3は、位置検出装置73の内部構造を説明する図である。図3(a)は、位置検出の一例を示し、図3(b)および図3(c)は、その変形例を示す。
図3(a)に示すように、位置検出装置73は、電動モータ70と伴に回転する円板状のフォトインタラプタ73aと、フォトインタラプタ73aに形成されたスリットsを光学的に非接触で検出するフォトカプラ73bとを備える。図3(b)に示す変形例の場合、位置検出装置173は、電動モータ71と伴に回転する円板状の磁性体パルサー173aと、磁性体パルサー173aに形成された磁気的なスリットsを磁気的に非接触で検出する磁気センサ173bとを備える。図3(c)に示す変形例の場合、位置検出装置273は、電動モータ71と伴に回転する円板状の静電パルサー273aと、静電パルサー273aに形成されたスリットsの近接を極板によって非接触で検出する静電センサ273bとを備える。以上の実施形態では、スリットsの数を6としているが、例えばスリットsの数を4として電動モータ71の1回転で4パルスを得られるようにしてもよい。つまり、スリットsの数は必要な精度に応じて適宜調節できる。
なお、位置検出装置73は、電動モータ71と伴に回転する円板状の誘電パルサーと、誘電パルサーに形成された誘電体領域の近接をコイルで検出する誘電センサとで構成することもできる。また、電動モータ71を直流ブラシモータとすれば、ブラシがコミュータを超える際に発生するリプル電圧や高次ノイズを位置検出パルスとして用いることができる。さらに、電動モータ71をホール素子やタコジェネレータ等を内蔵する直流ブラシレスモータとすれば、ホール素子やタコジェネレータ等の出力に基づいてステアリングホイールの位置を検出することができるようにもなる。
図4は、電動モータ71の制御回路を概念的に説明する図である。電動モータ71の回転量は、電源90に接続されたコントローラ91によって制御される。コントローラ91には、電動モータ71と伴に回転するフォトインタラプタ73aの回転を検出するフォトカプラ73bの検出出力がフィードバックされる。また、コントローラ91には、図示を省略する主制御装置からチルト角度の設定値が入力されており、電動モータ71の回転量に換算されているので、フォトカプラ73bからのパルス信号をカウントしながら電動モータ71を所望の方向に回転させることで、ステアリングホイール2のチルト位置を目標値にもってくることができる。なお、電動テレスコピックアクチュエータ8の電動モータ81の制御回路については、図4と同様であるので説明を省略する。
図5は、図2の電動チルトアクチュエータ7の変形例を説明する図である。すなわち、この電動チルトアクチュエータ107は、電動モータ171と、この電動モータ171にウォームホイール機構等を介して直接駆動される伸縮ロッド装置172と、電動モータ171の回転量を検出する位置検出装置173とを主要構成要素としている。
図6は、第2実施形態の電動式ステアリングコラム装置を示す概略構成図である。この電動式ステアリングコラム装置1は、いわゆる腰振りチルト方式を採用しており、後端部にステアリングホイール2が装着されると共に前端部にステアリングギア(図示を省略)が連結されたステアリングシャフト3をその軸の周りに回転可能に保持する二つのステアリングコラム、すなわち、アッパコラム4およびロアコラム6と、車体側に固定される固定ブラケット101を備えている。そして、固定ブラケット101に対する両コラム4,6の傾きや両コラム4,6間の相対位置を適宜調節することによって、ステアリングシャフト3、ひいてはステアリングホイール2が所望の位置に保持される。
アッパコラム4は、鋼管プレス成形品であり、ベアリング(図示せず)を介してステアリングシャフト3を回転自在に保持すると共に、ロアコラム6に摺動自在に内嵌・保持されている。また、ロアコラム6は、アルミニウム合金を素材とする薄肉のダイキャスト成形品(以下、アルミダイキャスト成形品と称する)であり、剛性を確保するべく、外周面に多数のリブを有している。ロアコラム6は、固定ブラケット101の前端部にチルトヒンジピン103を介して揺動自在に連結されている。したがって、固定ブラケット101に対してロアコラム6を適宜揺動させることで、ステアリングシャフト3およびステアリングホイール2のチルト位置を調節することができる。尚、本実施形態では、固定ブラケット101も、ロアコラム6と同様のアルミダイキャスト成形品である。
本実施形態の場合、ステアリングホイール2のチルト位置は、電動チルトアクチュエータ7によって調節される。電動チルトアクチュエータ7は、図7に横断面視を示したように、電動モータ71およびロッド駆動機構103や、これらの保持に供されるアルミダイキャスト成形品のアクチュエータ本体105等から構成されている。ロッド駆動機構103は、アクチュエータ本体105に一対のベアリング107を介して回転自在に保持されたギヤシャフト109と、ギヤシャフト109の軸心に形成された雌ねじ111に螺合する雄ねじ113が外周面に形成された中空のアクチュエータロッド115とを主要構成要素としている。尚、第2実施形態においても、第1実施形態と同様の位置検出手段が設けられているが、説明が煩雑になるためその記載は省略する。
本実施形態のギヤシャフト109は合成樹脂の射出成形品であり、図8にその斜視を示したように、アイドラギヤ117を介して電動モータ71側のドライブギヤ119に駆動されるドリブンギヤ部121と、ベアリング107の内輪123に圧入される一対のシャフト部125と構成されている。更に、ドリブンギヤ部121は、円盤状のギヤベース127と、このギヤベース127に所定厚み(例えば、1〜3mm)の合成ゴム環129を介して外嵌する合成樹脂射出成形品のギヤリング131とからなっている。
本実施形態の電動チルトアクチュエータ7では、このような構成を採ったことにより、ドライブギヤ119やアイドラギヤ117、ギヤリング131間にバックラッシュが存在していても、電動モータ71が逆転する際等に合成ゴム環129がバックラッシュに起因する衝撃を吸収して騒音が低減される。
また、シャフト部125には、その外周面に第1の変形部としてセレーション様の多数本の凸条133が軸方向に沿って形成される一方、ドリブンギヤ部121には、その側面に第2の変形部として多数本の放射状突起135が形成されている。更に、シャフト部125には、雌ねじ111を一部切り欠くかたちで軸方向に沿った一条の潤滑油保持溝137が形成されており、この潤滑油保持溝137にシリコングリース等の潤滑剤が保持されている。尚、本実施形態の場合、ギヤシャフト109の雌ねじ111およびアクチュエータロッド115の雄ねじ113には、旧来の台形ねじに代えて加工の容易なメートルねじが採用され、その径も比較的大きく(例えば、M14〜M18に)設定されている。
本実施形態の電動チルトアクチュエータ7では、このような構成を採ったことにより、ベアリング107の内輪123にシャフト部125を圧入する際には、シャフト部125の凸条133が所定量塑性変形(あるいは、弾性変形)し、圧入によるシャフト部125の縮径が殆ど生じなくなる。これにより、ベアリング107の内輪123とギヤシャフト109との確実な固着を実現しながら、雌ねじ111と雄ねじ113との圧着が防止され、ロッド駆動機構103の円滑な作動が実現された。また、ギヤシャフト109およびベアリング107のアクチュエータ本体105へのセット時には、ドリブンギヤ部121の放射状突起135が所定量塑性変形(あるいは、弾性変形)し、ベアリング107の予圧管理が極めて容易となった。更に、雌ねじ111に潤滑剤を保持した潤滑油保持溝137が形成されているため、雌ねじ111および雄ねじ113にメートルねじを採用しながら、その螺合部に十分な潤滑が行われてロッド駆動機構103の円滑な作動が実現された。
さて、本実施形態の場合、電動チルトアクチュエータ7は、アクチュエータ本体105の前端部がピン141を介してロアコラム6に揺動自在に接続される一方、アクチュエータロッド115の後端部がピン143を介して鋼板プレス成形品のチルト揺動部材145の前端部に連結されている。チルト揺動部材145は、中間部上方が固定ブラケット101にピン147を介して揺動自在に支持される一方、後端部に形成された矩形孔149にはロアコラム6に固着されたピン150が嵌入している。
これにより、電動チルトアクチュエータ7のアクチュエータ本体105からアクチュエータロッド115が繰り出されると、チルト揺動部材145が図6中で反時計回りに回動し、ロアコラム6がアッパコラム4およびステアリングシャフト3と伴にチルトヒンジピン103を支点にして下方に揺動することになり、ステアリングホイール2の上方へのチルト調節がなされる。また、電動チルトアクチュエータ7のアクチュエータ本体105内にアクチュエータロッド115が収納されると、チルト揺動部材145が図6中で時計回りに回動し、ロアコラム6がアッパコラム4およびステアリングシャフト3と伴にチルトヒンジピン103を支点にして下方に揺動することになり、ステアリングホイール2の下方へのチルト調節がなされる。
一方、アッパコラム4がロアコラム6に摺動自在に内嵌・保持されているため、ロアコラム6に対してアッパコラム4を繰り出すあるいは進入させることで、ステアリングシャフト3およびステアリングホイール2のテレスコピック位置を調節することができる。
本実施形態の場合、ステアリングホイール2のテレスコピック位置は、電動テレスコピックアクチュエータ8によって調節される。電動テレスコピックアクチュエータ8は、電動チルトアクチュエータ7と全く同一品であり、その取付形態のみが異なる。すなわち、電動テレスコピックアクチュエータ8は、アクチュエータ本体105の前端部がピン151を介してロアコラム6に連結され、アクチュエータロッド115の後端がピン153を介してアッパコラム4に固着された鋼板製のステー155に連結されている。
これにより、電動テレスコピックアクチュエータ8のアクチュエータ本体105からアクチュエータロッド115が繰り出されると、ステー155と伴にアッパコラム4およびステアリングシャフト3が後退することになり、ステアリングホイール2の後方へのテレスコピック調節がなされる。また、電動テレスコピックアクチュエータ8のアクチュエータ本体105内にアクチュエータロッド115が収納されると、ステー155と伴にアッパコラム4およびステアリングシャフト3が前進することになり、ステアリングホイール2の前方へのテレスコピック調節がなされる。
第2実施形態では、電動チルトアクチュエータ7と電動テレスコピックアクチュエータ8とを同一品としたため、コスト上および組立作業上の効果を得ることができた。すなわち、アクチュエータ本体105やアクチュエータロッド115等が共通となるため、ダイキャスト成形や転造等に要する金型の種類が削減されると同時に電動アクチュエータの量産性も大幅に向上し、製造コストの低減が実現できた。また、電動式ステアリングコラム装置1への組付けにあたっても、電動アクチュエータの選別が不要になるため、組立作業者の負担が軽減されると共に組み間違えの虞も無くなった。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれらの実施形態に限られるものではない。例えば、第2実施形態では、シャフト部125に形成される第1の変形部として多数本の凸条133を採用し、ドリブンギヤ部121に形成される第2の変形部として多数本の放射状突起135を採用したが、図9に示したように、第1の変形部として環状突起161を採用し、第2の変形部として同心円状の環状突起163を採用するようにしてもよい。その他、電動式ステアリングコラム装置1の全体構成や各部材の形状等についても、本発明の主旨を逸脱しない範囲であれば、適宜変更可能である。
(発明の効果)
以上の説明から明らかなように、本発明の電動式ステアリングコラム装置では、位置検出装置がステアリングシャフトの位置を非接触で検出するので、ステアリングホイールの位置の簡易かつ正確な検出が可能となり、ステアリングホイールの位置の微調整や正確な制御が可能となる。なお、ステアリングシャフトの位置を接触式のセンサー、例えば直動抵抗センサー等によって検出する場合、耐久性の点で非接触式に劣り、また電圧差のレンジを十分に確保できず位置検出精度が低下する。さらに、接触式に比較してノイズの影響を受けにくく、温度変動の影響も少ない。
また、電動チルトアクチュエータと電動テレスコピックアクチュエータとを同一部品としたものにおいては、金型数の削減や量産性の向上等により製造コストの低減が実現できる他、電動パワーステアリング装置への組付けにあたっても、電動アクチュエータの選別が不要になるため、組立作業者の負担が軽減されると共に組み間違えの虞も無くなる。
第1実施形態の電動式ステアリングコラム装置を示す概略構成図である。 同実施形態における位置調節機構の要部を説明する部分横断面図である。 デジタル的に位置検出する方法を説明する図である。 電動モータの制御回路を概念的に説明する図である。 位置調節機構の要部の変形例を説明する図である。 第2実施形態の電動式ステアリングコラム装置を示す概略構成図である。 同実施形態における電動アクチュエータを示す横断面図である。 同実施形態におけるギヤシャフトを示す斜視図である。 同実施形態におけるギヤシャフトの変形例を示す斜視図である。
符号の説明
1 電動パワーステアリング装置
2 ステアリングホイール
3 ステアリングシャフト
4 アッパコラム
5 ミドルコラム
6 ロアコラム
7 電動チルトアクチュエータ
8 電動テレスコピックアクチュエータ
70 ギアボックス
71 電動モータ
72 伸縮ロッド装置
73 位置検出装置
80 ギアボックス
81 電動モータ
82 伸縮ロッド装置
83 位置検出装置
101 固定ブラケット
103 ロッド駆動機構
105 アクチュエータ本体
107 ベアリング
109 ギヤシャフト
111 雌ねじ
113 雄ねじ
115 アクチュエータロッド
117 アイドラギヤ
119 ドライブギヤ
121 ドリブンギヤ部
125 シャフト部
127 ギヤベース
129 合成ゴム環
131 ギヤリング
133 凸条
135 放射状突起
137 潤滑油保持溝
145 チルト揺動部材
161,163 環状突起

Claims (7)

  1. 後端部にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフトと、
    このステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムと、
    当該ステアリングコラムを駆動して、前記ステアリングシャフトの位置を調節する電動アクチュエータと、
    前記ステアリングシャフトの位置を非接触で検出する位置検出手段と
    を備えたことを特徴とする電動式ステアリングコラム装置。
  2. 後端部にステアリングホイールが装着されるステアリングシャフトと、
    このステアリングシャフトを回転自在に保持すると共に、チルトピボットを支点とするチルト動と、前記ステアリングシャフトの軸方向に沿ったテレスコピック動とが可能なステアリングコラムと、
    前記ステアリングコラムのチルト動に供される電動チルトアクチュエータと、
    前記ステアリングコラムのテレスコピック動に供される電動テレスコピックアクチュエータと
    を備えた電動式ステアリングコラム装置であって、
    前記電動チルトアクチュエータと前記電動テレスコピックアクチュエータとが同一品であることを特徴とする電動式ステアリングコラム装置。
  3. 前記電動アクチュエータが、アクチュエータ本体に保持された電動モータおよびロッド駆動機構を構成要素とすると共に、
    前記ロッド駆動機構が、電動モータ側のドライブギヤに駆動されるドリブンギヤ部と、前記アクチュエータ本体にベアリングを介して回転自在に保持されるシャフト部とからなるギヤシャフトを有することを特徴とする、請求項1または2記載の電動式ステアリングコラム装置。
  4. 前記シャフト部の外周面に前記ベアリングの内径より突出する第1の変形部が形成されたことを特徴とする、請求項3記載の電動式ステアリングコラム装置。
  5. 前記ドリブンギヤの側面に前記ベアリングの内輪側面に当接する第2の変形部が形成されたことを特徴とする、請求項3または4記載の電動式ステアリングコラム装置。
  6. 前記ギヤシャフトの軸心に雌ねじが形成されると共に、前記アクチュエータが当該雌ねじに螺合する雄ねじが形成されたアクチュエータロッドを有し、かつ、前記雌ねじには潤滑油保持溝が形成されたことを特徴とする、請求項3〜5のいずれか一項に記載の電動式ステアリングコラム装置。
  7. 前記ドリブンギヤ部が、ギヤベースと、このギヤベースに外嵌するリングギヤと、当該ギヤベースと当該リングギヤとの間に介装された弾性体とから形成されたことを特徴とする、請求項3〜6のいずれか一項に記載の電動式ステアリングコラム装置。
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