JP2005153357A - 金属箔付き樹脂フィルム及びその製造方法並びに配線基板及びその製造方法 - Google Patents

金属箔付き樹脂フィルム及びその製造方法並びに配線基板及びその製造方法 Download PDF

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昭彦 西本
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Abstract

【課題】安定した粗面加工が可能であり、配線基板における配線回路層を形成した場合においても絶縁層との密着性に優れ、密着不良による基板の変形の発生を防止し、ビアの電気接続不良や外観不良を改善する。
【解決手段】一方の表面がマット面11、他方の面がシャイニー面12によって形成された金属箔10の少なくとも一方の面を樹脂フィルム15に接着してなる金属箔付き樹脂フィルムであって、前記金属箔10の前記シャイニー面12から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域13におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、半導体素子収納用パッケージなどの配線基板の配線層を形成するのに適した金属箔付きフィルム、及びそれを用いた配線基板とその製造方法に関するものである。
近年、携帯情報端末の発達や、コンピューターを持ち運んで操作するいわゆるモバイルコンピューティングの普及によって、さらに小型、薄型且つ高精細の配線基板が求められる傾向にある。また、通信機器に代表されるように、高速動作が求められる電子機器が広く使用され、高い周波数の信号に対し、正確なスイッチングが可能であるなど多種な要求を含んでおり、そのような電子機器に対応するため、高速な動作に適した配線基板が求められている。
このような高速な動作を行うためには、配線の長さを短くし、電気信号の伝播に要する時間を短縮することが必要である。配線の長さを短縮するために、配線の幅を細くし、配線の間隙を小さくするという、小型、薄型且つ高精細の配線基板が求められる傾向にある。
このような高精細な配線基板を作製する方法として、フィルム基材の表面で電解銅箔をパターン加工して形成された配線回路層を、熱硬化性樹脂を含有する絶縁層の表面に転写形成して配線ユニットを形成し、同様にして作製した複数の配線ユニットを積層し、一括して熱硬化する方法を本出願人は提案した(特許文献1参照)。
また、このような転写法による場合、内部配線回路層や表層配線回路層は、絶縁層との密着性が必要であるために、配線回路層の電解銅箔表面を粗面加工することによって絶縁層との密着性を改善することも提案した(特許文献2、3参照)。
特開平10−27959号 特開平11−74625号 特開平12−22330号
しかしながら、微細な結晶からなる金属箔を用いた場合には、高精細な配線回路層の形成には有利となる反面、絶縁層との密着強度が低くなるために、はんだ耐熱や温度サイクル等の信頼性試験において、絶縁基板からの有機成分のガス化に伴う基板の変形等によって、金属箔からなる平面状の配線回路層とビアとの電気接続不良や、最表面の配線回路層での変形などによる外観不良が発生しやすいという問題があった。
それに加えて、上記した電解金属箔は製箔時及び製箔後の環境、特に温度の影響を受けて再結晶化が進むため、気温の高い夏や製箔からの保管期間が長い場合などは再結晶化が進み大きな結晶を持つ金属箔となる傾向があった。一方で、気温の低い冬や保管期間の短い場合などは、金属箔の再結晶化があまり進まず、小さな結晶を持つ金属箔となる傾向があった。
そして、このような金属箔と絶縁層との密着性を改善するために、金属箔のシャイニー面をエッチングによって粗面化することも行われているが、そもそも金属箔の金属結晶の大きさが上記したように環境の影響を受けて変化するために、一定の表面粗さとすることが困難で、その結果、表面粗さが安定せず、配線基板内において、表面粗さの小さい金属箔を用いて形成された配線回路層が絶縁層から剥離し、これによって、基板の変形およびビアと配線回路層との電気的な接続不良が部分的に発生するという問題があった。
また最近では、配線基板の高性能化、高信頼性化のために、絶縁基板を形成する樹脂として、BTレジンやA−PPE等の誘電率、誘電正接や吸水率の低い絶縁樹脂が多用されているが、これらの樹脂は誘電率、誘電正接や吸水率を低くするために水酸基等の極性基が非常に少なくしてあるために、とりわけ金属箔との化学的な相性は非常に悪く、絶縁層との密着強度が低く、上記の問題がさらに大きくなっていた。
そして、このような金属箔の結晶径を把握することは、困難であるために、一般的に購入した金属箔を使用する直前に実際に加工して、金属箔と絶縁層とを密着させた試験サンプルを作製し、金属箔の引きはがし試験を行い金属箔の選別を行っており、コスト的にも、時間的にも非常に効率の悪いものであった。
本発明は、上記の課題を解決することを目的とするものであり、具体的には、金属箔を迅速に選別するとともに、従来、使用できなかった金属箔をも使用可能にできる金属箔付き樹脂フィルム及びその製造方法並びに配線基板並びにその製造方法を提供するものである。
本発明者等は上記課題に対して鋭意検討を行った結果本発明に至った。
本発明の金属箔付き樹脂フィルムは、一方の表面がマット面、他方の面がシャイニー面によって形成された金属箔の少なくとも一方の面を樹脂フィルムに接着してなる金属箔付き樹脂フィルムであって、前記金属箔の前記シャイニー面から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%であることを特徴とする。
また、本発明の金属箔付き樹脂フィルムは、金属箔のマット面と樹脂フィルムとを貼り合せた金属箔付き樹脂フィルムであって、前記金属箔のマット面の反対の面から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%であり、マット面の反対の面において、凸部が形成され、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の金属箔付き樹脂フィルムは、凸部の高さTが0.3〜5.0μmであることが望ましい。
また、本発明の金属箔付き樹脂フィルムは、凸部の幅Wが0.1〜3.0μmであることが望ましい。
また、本発明の金属箔付き樹脂フィルムは、金属箔に形成された凸部間の距離Lが1.0〜5.0μmであることが望ましい。
また、本発明の金属箔付き樹脂フィルムは、金属箔に形成された凸部の数が30μmの距離で10〜30個であることが望ましい。
また、本発明の金属箔付き樹脂フィルムは、金属箔付き樹脂フィルムの金属箔が銅箔であることが望ましい。
本発明の金属箔付き樹脂フィルムの製造方法は、金属箔のシャイニー面にpH3.5以上の弱酸を用いて凸部を形成することが望ましい。
本発明の金属箔付き樹脂フィルムの製造方法は、EBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%の金属箔のシャイニー面にpH3.5以上の弱酸を用いて凸部を形成することを特徴とする。
本発明の配線基板は、少なくとも樹脂からなる絶縁層と、金属箔からなる配線回路層とビアとを具備する配線基板において、前記配線回路層が一方の表面がマット面、他方の面がシャイニー面によって形成された金属箔であって、前記金属箔の前記シャイニー面から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%であることを特徴とする。
本発明の配線基板は、少なくとも樹脂からなる絶縁層と、金属箔からなる配線回路層と、ビアとを具備する配線基板において、前記配線回路層の一方の表面がマット面、他方の面が凹凸面によって形成され、前記金属箔の前記凹凸面から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%であることを特徴とする。
また、本発明の配線基板は、金属箔が銅箔であることが望ましい。
このような配線基板では、低抵抗の銅を配線として用いることで高周波特性に優れる配線基板を提供できる。
また、本発明の配線基板は、金属箔の少なくとも一方の面に凸部が形成され、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きいことが望ましい。
また、本発明の配線基板は、凸部の高さTが0.3〜5.0μmであることが望ましい。
また、本発明の配線基板は、凸部の幅Wが0.1〜3.0μmであることが望ましい。
また、本発明の配線基板は、凸部間の距離Lが1.0〜5.0μmであることが望ましい。
また、本発明の配線基板は、凸部の数が30μmの距離で10〜30個であることが望ましい。
また、本発明の配線基板は、凸部を有する金属箔の凸部を有する側の面が配線基板の絶縁層に埋設されてなることが望ましい。
また、本発明の配線基板は、凸部を有する金属箔の凸部を有する側の面が配線基板の表面に形成されることが望ましい。
また、本発明の配線基板は、絶縁層が繊維基材と樹脂からなる絶縁層あるいはフィルムからなる絶縁層あるいはフィルムの両面に接着機能を有する被覆層を接着した絶縁層あるいはフィラーと樹脂を含有した絶縁層の中から選ばれることが望ましい。
本発明の配線基板の製造方法は、(a)金属箔を接着剤を介して樹脂フィルム基材に接着させて金属箔付き樹脂フィルムを作製する工程と、(b)該金属箔付き樹脂フィルムにおける金属箔をエッチング加工して配線回路層を形成する工程と、(c)前記金属箔の樹脂フィルムと接着した反対の面に凸部を形成する工程と、(d)少なくとも樹脂を含有する軟質状態の絶縁シート表面に、前記金属箔付き樹脂フィルム表面に形成された配線回路層を埋設転写して、配線ユニットを作製する工程と、(e)上記に従い作製された複数の配線ユニットを積層し、一括して完全硬化する工程と、を具備する配線基板の製造方法であって、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の配線基板の製造方法は、(a)金属箔のシャイニー面を接着剤を介して樹脂フィルム基材に接着させて金属箔付き樹脂フィルムを作製する工程と、(b)該金属箔付き樹脂フィルムにおける金属箔をエッチング加工して配線回路層を形成する工程と、(c)少なくとも樹脂を含有する軟質状態の絶縁シート表面に、前記金属箔付き樹脂フィルム表面に形成された配線回路層を埋設転写して、配線ユニットを作製する工程と、(d)上記に従い作製された複数の配線ユニットを積層し、一括して完全硬化する工程と、(e)最外層の配線回路層表面に凸部を形成する工程と、を具備する配線基板の製造方法であって、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の配線基板の製造方法は、金属箔が少なくとも銅を含有することが望ましい。
また、本発明の配線基板の製造方法は、金属箔にpH3.5以上の弱酸を用いて凸部を形成することが望ましい。
本発明者等は上記課題に対して鋭意検討を行った結果本発明に至った。
本発明の金属箔付き樹脂フィルムによれば、一方の表面がマット面、他方の面がシャイニー面によって形成された金属箔の少なくとも一方の面を樹脂フィルムに接着してなる金属箔付き樹脂フィルムであって、前記金属箔の前記シャイニー面から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%の金属箔付き樹脂フィルムから、配線基板用の配線回路層を作製した場合、配線回路層と絶縁層との密着力に優れた信頼性の高い配線基板を提供することができる。そして、従来、引きはがし試験により、時間のかかる選別を行っていたが、EBSD法を用いることで、非常に短時間で、上記の範囲の金属箔付き樹脂フィルムを選別できるため、時間の短縮ができ、かつ、正確な選別ができるのである。
また、本発明の金属箔付き樹脂フィルムによれば、金属箔のマット面と樹脂フィルムとを貼り合せた金属箔付き樹脂フィルムであって、前記金属箔のマット面の反対の面から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%であり、マット面の反対の面において、凸部が形成され、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きい金属箔付き樹脂フィルムを用いることで、特に、凸部の効果により、幅広い金属箔の結晶大きさにおいて配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を容易に作製できる金属箔付き樹脂フィルムを提供することができる。
なお、この凸部は例えば、金属箔の表面に垂直に伸長した金属結晶に由来して形成されるものである。
また、金属箔に形成された凸部の高さTを0.3〜5.0μmとすることにより、幅広い金属箔の結晶大きさにおいて配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を容易に作製することができる金属箔付き樹脂フィルムを提供できる。
また、金属箔に形成された凸部の幅Wを0.1〜3.0μmとすることにより、幅広い金属箔の結晶大きさにおいて配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を容易に作製することができる金属箔付き樹脂フィルムを提供できる。
また、金属箔に形成された凸部間の距離Lを1.0〜5.0μmとすることにより、幅広い金属箔の結晶大きさにおいて配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を容易に作製することができる金属箔付き樹脂フィルムを提供できる。
また、金属箔に形成された凸部の数を30μmの距離で10〜30個とすることにより、幅広い金属箔の結晶大きさにおいて配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を容易に作製することができる金属箔付き樹脂フィルムを提供できる。
また、金属箔を銅箔とすることにより、低抵抗で伝送損失の小さい高周波特性に優れる配線基板を容易に作製することができる金属箔付き樹脂フィルムを提供することができる。
本発明の金属箔付き樹脂フィルムの製造方法では、金属箔の少なくとも一方の面にpH3.5以上の弱酸を用いて凸部を形成することにより、金属箔の粒界を選択的にエッチングすることができ、金属箔の少なくとも一方の面に凸部が形成され、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きい形状を得ることができ、幅広い金属箔の結晶大きさにおいて配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を容易に作製することができる金属箔付き樹脂フィルムを提供できる。
本発明の金属箔付き樹脂フィルムの製造方法では、EBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%の金属箔のシャイニー面にpH3.5以上の弱酸を用いて凸部を形成することで、金属箔の粒界を選択的にエッチングすることができ、金属箔の少なくとも一方の面に凸部が形成され、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きい形状を得ることができ、また、前記凸部の高さTを0.3〜5.0μm、前記凸部の幅Wを0.1〜3.0μm、前記凸部間の距離Lを1.0〜5.0μm、前記凸部の数を30μmの距離で10〜30個に容易に制御でき、幅広い金属箔の結晶大きさにおいて配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を容易に作製することができる金属箔付き樹脂フィルムを提供できる。
本発明の配線基板では、少なくとも樹脂からなる絶縁層と、金属箔からなる配線回路層とビアとを具備する配線基板において、前記配線回路層が一方の表面がマット面、他方の面がシャイニー面によって形成された金属箔であって、前記金属箔の前記シャイニー面から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%である金属箔を用いることにより、幅広い金属箔の結晶大きさにおいて配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を提供できる。
本発明の配線基板では、少なくとも樹脂からなる絶縁層と、金属箔からなる配線回路層と、ビアとを具備する配線基板において、前記配線回路層の一方の表面がマット面、他方の面が凹凸面によって形成され、前記金属箔の前記凹凸面から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%である金属箔を用いることにより、特に、凸部の効果により、幅広い金属箔の結晶大きさにおいて配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を提供できる。
また、本発明の配線基板においては、低抵抗の銅を配線として用いることで高周波特性に優れる配線基板を提供できる。
また、本発明の配線基板においては、少なくとも一方の面に凸部が形成され、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きい金属箔を用いることにより、幅広い金属箔の結晶大きさにおいて配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を提供できる。
また、本発明の配線基板においては、凸部の高さTが0.3〜5.0μmの金属箔を用いることにより、幅広い金属箔の結晶大きさにおいて配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を提供できる。
また、本発明の配線基板においては、凸部の幅Wが0.1〜3.0μmの金属箔を用いることにより、幅広い金属箔の結晶大きさにおいて配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を提供できる。
また、本発明の配線基板においては、凸部間の距離Lが1.0〜5.0μmの金属箔を用いることにより、幅広い金属箔の結晶大きさにおいて配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を提供できる。
また、本発明の配線基板においては、凸部の数が30μmの距離で10〜30個の金属箔を用いることにより、幅広い金属箔の結晶大きさにおいて配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を提供できる。
また、本発明の配線基板においては、凸部を有する金属箔の凸部を有する側の面を配線基板の絶縁層に埋設させることにより、配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板であるとともに平坦性に優れる配線基板を提供できる。
また、本発明の配線基板においては、配線基板の最外層の配線回路層において、凸部を有する金属箔の凸部を有する側の面を配線基板の表面に形成することにより、この配線基板上にソルダーレジストやこの配線基板をコア基板としてビルドアップ層を形成した時にビルドアップ層の絶縁層との密着力を高めることができ、層間剥離がなく、接続信頼性に優れる配線基板を提供することができる。
また、本発明の配線基板においては、絶縁層を繊維基材と樹脂からなる絶縁層あるいはフィルムからなる絶縁層あるいはフィルムの両面に接着機能を有する被覆層を接着した絶縁層あるいはフィラーと樹脂を含有した絶縁層の中から選ぶことにより、配線回路層と絶縁層との密着力に優れ、層間剥離のない配線基板を提供することができる。
本発明の配線基板の製造方法は、(a)金属箔を接着剤を介して樹脂フィルム基材に接着させて金属箔付き樹脂フィルムを作製する工程と、(b)該金属箔付き樹脂フィルムにおける金属箔をエッチング加工して配線回路層を形成する工程と、(c)前記金属箔の樹脂フィルムと接着した反対の面に凸部を形成する工程と、(d)少なくとも樹脂を含有する軟質状態の絶縁シート表面に、前記金属箔付き樹脂フィルム表面に形成された配線回路層を埋設転写して、配線ユニットを作製する工程と、(e)上記に従い作製された複数の配線ユニットを積層し、一括して完全硬化する工程と、を具備する配線基板の製造方法であって、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きいことを特徴とする。
上記のような製造方法にすることにより、配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板を容易に作製することができる。
また、本発明の配線基板の製造方法は、(a)金属箔のシャイニー面を接着剤を介して樹脂フィルム基材に接着させて金属箔付き樹脂フィルムを作製する工程と、(b)該金属箔付き樹脂フィルムにおける金属箔をエッチング加工して配線回路層を形成する工程と、(c)少なくとも樹脂を含有する軟質状態の絶縁シート表面に、前記金属箔付き樹脂フィルム表面に形成された配線回路層を埋設転写して、配線ユニットを作製する工程と、(d)上記に従い作製された複数の配線ユニットを積層し、一括して完全硬化する工程と、(e)最外層の配線回路層表面に凸部を形成する工程と、を具備する配線基板の製造方法であって、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きいことを特徴とする。
このように、配線基板の最外層の配線回路層において、凸部を有する金属箔の凸部を有する側の面が前記配線基板の表面に形成することにより、この配線基板上にソルダーレジストやこの配線基板をコア基板としてビルドアップ層を形成した時にビルドアップ層の絶縁層との密着力を高めることができ、層間剥離がなく、接続信頼性に優れる配線基板の製造方法を提供することができる。
また、本発明の配線基板の製造方法は、金属箔が少なくとも銅を含有することが望ましい。このように、金属箔が少なくとも安価でエッチング加工性に優れた銅を含有することにより、容易に微細配線の形成が可能となり、安価で高精細の配線基板を容易に作製することができる。
また、本発明の配線基板の製造方法は、金属箔にpH3.5以上の弱酸を用いて凸部を形成することが望ましい。このように、pH3.5以上の弱酸を用いることにより、金属箔の粒界を選択的にエッチングすることができ、金属箔の少なくとも一方の面に凸部が形成され、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きい形状を得ることができ、銅箔の結晶大きさに関係なく配線基板の層間剥離がなく、接続信頼性に優れる高信頼性の配線基板の製造方法を提供することができる。
上述のように、本発明の金属箔付きフィルムは、金属箔の製箔時及び製箔後の環境の変化を受けて金属箔の結晶の大きさが変化した場合においても安定した密着力を達成することができ、従来にはない接続信頼性に優れる配線基板を得ることができる。
(金属箔付き樹脂フィルム)
本発明の金属箔付き樹脂フィルムは、図1(a)〜図2(c)に示すように、例えば、樹脂フィルム15と金属箔10の少なくとも一方の面を接着剤14を介して貼り合わせて構成されたものである。本発明の金属箔付き樹脂フィルムに用いる金属箔10は、一方の表面がマット面11、他方の面がシャイニー面12によって形成されている。本発明によれば、かかる金属箔10において、シャイニー面12から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域13におけるEBSD法に基づく1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%、望ましくは3〜50面積%であることが重要である。
この時の金属結晶の粒径は、結晶粒子を円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和を示している。
1.0μm以上の結晶粒子の割合を上記のように限定したのは、粒径1.0μm以上の結晶粒子の割合が1面積%より少なくなると、このシャイニー面12を粗化処理しても表面粗さが小さく且つ安定せず、例えば、配線基板に用いた場合に、絶縁層との密着不良やビアとの接続不良を来し、はんだ耐熱や温度サイクル等の信頼性試験において基板の変形が発生するためである。また、粒径1.0μm以上の結晶粒子の割合が60面積%より多くなると、表面の結晶粒界の数が少なくなるために、このシャイニー面12を粗化処理しても粗化面の凹状の数が少なくなり、絶縁層との密着不良やビアとの接続不良をきたし、はんだ耐熱や温度サイクル等の信頼性試験において基板の変形が発生するためである。
本発明の金属箔付き樹脂フィルムは、金属箔10のシャイニー面12またはマット面11の一方の面を樹脂フィルム15と貼り合わせることができ、例えば、図1(a)に示すようにマット面11と樹脂フィルム15とが張り合わせられたものは、内部配線回路層23として用いることが望ましい。また、例えば、図1(b)に示すようなシャイニー面12と樹脂フィルム15とを貼り合わせたものは主に表裏面の配線層を形成するものとして用いるのが望ましい。
また、図2(c)に示すように、マット面11が樹脂フィルム15と張り合わせられ、シャイニー面12を粗化したものは内部配線回路層としても表層配線層としても良好に用いることができる。
なお、本発明の金属箔付き樹脂フィルムは、金属箔10が銅箔10であることが望ましい。銅箔10を使用することにより、配線回路層を形成する時の加工が容易でかつ微細な配線を形成することができる。また、高周波特性に優れた配線を形成することができる。
また、金属箔10の厚みは、3〜50μm、望ましくは5〜35μmの範囲にあるのが好ましい。これによって金属箔10から形成される配線回路層の抵抗を小さくするとともに、後述する配線基板を製造する際の積層時における配線回路層の厚みに基づく絶縁基板或いは絶縁層の変形を防止することができる。また、金属箔10から形成される配線回路層を絶縁層に転写させる際に配線回路層の絶縁層への埋め込みを容易とし、絶縁層の歪みの発生を防止し、樹脂硬化時の変形をも防止できる。また、金属箔10をエッチングして配線回路層を形成する際に精度の高い微細な配線を得ることができる。
金属箔付きフィルムにおいて用いられる樹脂フィルム15としては、適度な柔軟性を有している公知の樹脂フィルム15を使用することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンナフタレート等の群から選ばれる少なくとも1種から成るフィルムが使用される。この樹脂フィルム15として、10〜500μm、望ましくは20〜300μmのものを用いることによって、金属箔10を配線回路層状に加工した時に、樹脂フィルム15の変形や折れ曲がりによる配線回路層の断線の発生を防止するとともに、樹脂フィルム15表面に形成された配線回路層を絶縁層に転写する場合の樹脂フィルム15の引き剥がしを容易に行うことができる。
なお、樹脂フィルム15に換えて金属薄板を用いることも可能ではあるが、酸・アルカリを用いる工程において金属は容易に溶解するため、酸・アルカリ溶液の寿命を短くすることになるため好ましくない。
この樹脂フィルム15と金属箔10とを接着する接着剤としては、アクリル系、ゴム系、シリコン系、エポキシ系等公知の接着剤が使用できる。また、接着剤14の厚みは、接着力とも関係するが、1〜20μmが適当である。金属箔10との接着力は、50〜700g/25mm(約0.5〜7.0N/25mm)の範囲にあることによって、エッチング時の金属箔10の剥がれを防止するとともに、絶縁層への配線回路層の転写後のフィルムの剥離を容易にすることができる。尚、接着剤14の接着力は樹脂フィルム15と引き剥がす時の180°ピール強度(JIS Z0237)により測定することができる。
また、本発明の金属箔付き樹脂フィルムは、図2(c)に示すようなマット面11を樹脂フィルム15と貼り合わせたものであって、金属箔10の樹脂フィルム15と貼り合わせた面と反対の面16において、凸部17が形成され、前記凸部17の高さTが前記凸部17の幅Wよりも大きく、かつ凸部17間の距離Lが前記凸部17の幅Wよりも大きいことが望ましい。
この凸部17は、例えば、シャイニー面12を粗化処理することによって形成され、金属結晶により構成されるものである。
また、本発明の金属箔付き樹脂フィルムは、金属箔10に形成された凸部17の高さTが0.3〜5.0μmであることが望ましい。凸部17の高さTを0.3μm以上とすることでアンカー効果が十分に発揮され、金属箔10と絶縁層との密着力が十分維持でき、配線基板の膨れが発生することがなく、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。また、凸部17の高さTを5.0μm以下とすることで工程中での凸部17の破壊を抑制でき、密着力を維持できるため、配線基板の膨れが発生することがなく、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。
また、本発明の金属箔付きフィルムは、金属箔10に形成された凸部17の幅Wが0.1〜3.0μmであることが望ましい。凸部17の幅Wを0.1μm以上とすることで凸部17が容易に破壊されることがなく、金属箔10と絶縁層との密着力を維持でき、配線基板の膨れを抑制し、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。また、凸部17の幅Wを3.0μm以下とすることで、凸部17のトップの平坦な部分の面積を小さくすることができ、凸部17が対応する絶縁層などに対して容易にアンカー形状を形成することができるため、金属箔10と絶縁層との密着力を高くでき、配線基板の膨れや、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。
また、本発明の金属箔付きフィルムは、金属箔10に形成された凸部17間の距離Lが1.0〜5.0μmであることが望ましい。凸部17間の距離Lを1.0μm以上とすることで、絶縁層の樹脂が金属箔10の凹部18に容易に入り込むことができ、金属箔10と絶縁層との密着力が高くなり、配線基板の膨れや、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。また、凸部17間の距離Lを5.0μm以下とすることで、凹部18のボトムの平坦な部分の面積を小さくでき、金属箔10と絶縁層との密着力を維持できるため、配線基板の膨れや、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。
また、本発明の金属箔付き樹脂フィルムは、金属箔10に形成された凸部17の数が30μmの距離で10〜30個であることが望ましい。凸部17の数を10個以上とすることで、十分なアンカー効果を維持できるため、金属箔10と絶縁層との密着力を高くでき、配線基板の膨れや、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。また、凸部17の数を30個以下とすることで、絶縁層の樹脂が金属箔10の凹部18に入り込みやすく、金属箔10と絶縁層との密着力が高くなり配線基板の膨れや、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。
また、本発明の金属箔付き樹脂フィルムの製造方法は、金属箔10のシャイニー面12にpH3.5以上の弱酸を用いて凸部17を形成することが望ましい。pH3.5以上の弱酸を用いることにより、金属箔10の結晶粒界のを選択的にエッチングすることが可能となり、上記で述べたような形状にできるため金属箔10と絶縁層との密着力を高めることができ、配線基板の膨れがなく、断線や外観不良等の不具合も発生しない配線基板を作製可能な金属箔付き樹脂フィルムが容易に得られる。
(配線基板)
本発明の配線基板について図3の概略断面図をもとに説明する。
図3に示すように本発明の配線基板によれば、少なくとも樹脂を含有する絶縁層21a〜cが積層された絶縁基板Aの表面に表層配線回路層22が形成され、また、絶縁基板Aの内部に内部配線回路層23が形成されている。絶縁層21a〜cは表層配線回路層22や内部配線回路層23を電気的に絶縁する機能を有し、これらの表層配線回路層22や内部配線回路層23を電気的に接続するため、絶縁層21を貫通するビア24が形成されている。
本発明の配線基板の絶縁層21は、繊維基材と樹脂からなる絶縁層21あるいはフィルムからなる絶縁層21あるいはフィルムの両面に接着機能を有する被覆層を形成した3層構造の絶縁層21あるいはフィラーと樹脂とを含有した絶縁層21から選ばれるのが望ましい。
絶縁層21を構成する性樹脂は吸水率を0.5%以下、吸水率を0.5%以下とすることにより、水分の影響を受けてビア24の抵抗が上昇するのを防止することができる。また、本発明の配線基板に半導体チップを実装した時にはチップの誤動作を防止することもできる。
具体的には、絶縁層21を構成する樹脂としては、A−PPE(アリル化ポリフェニレンエーテル)、BTレジン(ビスマレイミドトリアジン)、ポリイミド樹脂、ポリアミドビスマレイミド、エポキシ等の樹脂が望ましい。絶縁層21を構成する繊維基材としては、ガラス、アラミド、液晶ポリマー(LCP)等の織布、不織布を用いることができる。また、絶縁層21を構成するフィラーは、SiO、Al、AlN等が好適であり、フィラーの形状は平均粒径が20μm以下の略球形状の粉末が用いられる。この無機質フィラーは、樹脂:フィラーの体積比率で15:85〜95:5の比率範囲で混合される。また、絶縁層21を構成するフィルムとしては、ポリイミド、液晶ポリマー、アラミド等が使用できる。
また、上記フィルムの少なくとも一方の面に形成する接着機能を有する被覆層は、上記のA−PPE(アリル化ポリフェニレンエーテル)、BTレジン(ビスマレイミドトリアジン)、ポリイミド樹脂、ポリアミドビスマレイミド、エポキシ等を用いることができる。また、上記樹脂にフィラーとしてSiO、Al、AlN等を混合してもよい。
また、高密度配線基板を作製するためビアピッチを小さくするには、繊維基材を用いた絶縁層21よりもフィルムから構成される絶縁層21あるいはフィルムの少なくとも一方の面に被覆層を形成した絶縁層21あるいは樹脂とフィラーからなる絶縁層21を用いるのが望ましい。
また、ビア24は、金属粉末を含有する導電性ペーストを充填して形成する方法や、メッキにより形成する方法で作製することができる。絶縁層21の吸水や環境への負荷やコストを考慮すると導電性ペーストを充填するほうが望ましい。このようにして形成されるビア24は、少なくとも金、銀、銅、アルミニウムから選ばれる低抵抗金属および有機樹脂を含有し、特に導体成分として、錫、ビスマス、インジウムから選ばれる低融点金属を含有することが望ましく、このような組成とすることによってビア24の高温放置やPCT等の信頼性試験において電気抵抗の劣化が防止できる。
(内部配線回路層)
本発明の配線基板の内部配線回路層23の要部拡大図を図4(a)に示す。
この内部配線回路層23は、例えば、図1、2で示した金属箔付きフィルムを構成する金属箔10から構成されており、絶縁層21bの上面側に埋設されている。
本発明によれば、内層配線回路層23を形成する金属箔10のシャイニー面12から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)の割合が1〜60面積%以下であることが重要である、特に結晶粒径の割合を3〜50面積%とすることが望ましい。粒径1.0μm以上の結晶粒子の割合を1面積%以上とすることで、このシャイニー面12を粗化処理したときに十分な表面粗さを安定して維持できるため、十分な絶縁層21との密着性やビア24との接続性を維持でき、はんだ耐熱や温度サイクル等においても基板の変形を抑制できる。また、粒径1.0μm以上の結晶粒子の割合を60面積%以下とすることで、表面の結晶粒界の数を維持できるために、このシャイニー面12を粗化処理したとき粗化面の凸部17の数が十分に多くなり、その結果、配線回路層の絶縁層への密着強度が向上し、はんだ耐熱や温度サイクル等においても基板の変形を抑制できるのである。
このような内部配線回路層23は、図1(a)に示した金属箔付き樹脂フィルムの金属箔10のシャイニー面12に図2(c)に示した凸部17を形成して、この凸部17を有する側の面16を絶縁層21bに埋設することで形成できる。
凸部17を有する面16を絶縁層21bに埋設することにより金属箔10から作製した内部配線回路層23と絶縁層21bとの密着力が高くなり配線基板の膨れのない、断線や外観不良等の不具合がない配線基板とすることができる。また、他の絶縁層21aとは、マット面11で密着するため、内部配線層23と他の絶縁層21aとの間にも高い密着力が形成され、信頼性の高い配線基板となる。
また、例えば、図1(b)の金属箔付き樹脂フィルムの金属箔10を絶縁層21bに転写して、内部配線回路層23を形成することも可能であるが、この場合には、他の絶縁層21aとシャイニー面12とが接触するため、若干、密着力が劣化する。また、図1(b)の金属箔付き樹脂フィルムの金属箔10を絶縁層21bに転写した後で、さらに金属箔10のシャイニー面12を粗化してもよいが、この場合には絶縁層21bも粗化処理用の薬品に曝されるため、図1(a)に示した形態の金属箔付き樹脂フィルムを用いて内部配線回路層23を形成したほうが、内部配線回路層23を粗化処理する必要がないために絶縁層21を構成する樹脂が薬液や水洗水等に接しないことから配線基板の信頼性を向上させることができることから、より望ましい。
(表層配線回路層)
本発明の配線基板の表層配線回路層22の要部拡大図を図4(b)に示す。表層配線回路層22は、金属箔10から構成されており、絶縁層21aの上面側、または絶縁層21cの下面側に埋設形成される。
本発明によれば、表層配線回路層22を形成する金属箔10のシャイニー面12から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)の割合が1〜60面積%以下であることが重要である、特に結晶粒径の割合を3〜50面積%とすることが望ましい。粒径1.0μm以上の結晶粒子の割合を1面積%以上とすることで、このシャイニー面12を粗化処理したときに十分な表面粗さを安定して維持できるため、十分な絶縁層21との密着性やビア24との接続性を維持でき、はんだ耐熱や温度サイクル等においても基板の変形を抑制できる。また、粒径1.0μm以上の結晶粒子の割合を60面積%以下とすることで、表面の結晶粒界の数を維持できるために、このシャイニー面12を粗化処理したとき粗化面の凸部17の数が十分に多くなり、その結果、配線回路層の絶縁層への密着強度が向上し、はんだ耐熱や温度サイクル等においても基板の変形を抑制できるのである。
また、さらに表層配線回路層22が図4(c)に示すような凸部17を具備し、凸部17の高さTが凸部17の幅Wよりも大きく、かつ凸部17間の距離Lが凸部17の幅Wよりも大きいことが望ましい。このような構成とすることにより、例えば、配線基板Aの表面にソルダーレジストやビルドアップ層の絶縁層を形成した時に表層配線回路層22との密着力を高めることができ、基板膨れのない接続信頼性の高い配線基板を得ることができる。また、表層配線回路層22は、図1(a)に示した金属箔付き樹脂フィルムから作製するのが望ましい。
即ち、表層配線回路層22においても、内層配線回路層23においても、マット面12と反対の面に凸部17が形成されている方が望ましいのである。
そして、凸部17の高さTが0.3〜5.0μmであることが望ましい。凸部17の高さTを0.3μm以上とすることでアンカー効果が十分に発揮され、表層配線回路層22とソルダーレジストあるいはビルドアップ層の絶縁層25又は内層配線回路層23と絶縁層21との密着力が十分維持でき、配線基板の膨れが発生することがなく、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。また、凸部17の高さTを5.0μm以下とすることで工程中での凸部17の破壊を抑制でき、密着力を維持できるため、配線基板の膨れが発生することがなく、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。
また、凸部17の幅Wが0.1〜3.0μmであることが望ましい。凸部17の幅Wを0.1μm以上とすることで凸部17が容易に破壊されることがなく、表層配線回路層22とソルダーレジストあるいはビルドアップ層の絶縁層25又は内層配線回路層23と絶縁層21との密着力を維持でき、配線基板の膨れを抑制し、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。また、凸部17の幅Wを3.0μm以下とすることで、凸部17のトップの平坦な部分の面積を小さくすることができ、凸部17が対応する絶縁層21などに対して容易にアンカー形状を形成することができるため、表層配線回路層22とソルダーレジストあるいはビルドアップ層の絶縁層25又は内層配線回路層23と絶縁層21との密着力を高くでき、配線基板の膨れや、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。
また、凸部17間の距離Lが1.0〜5.0μmであることが望ましい。凸部17間の距離Lを1.0μm以上とすることで、ソルダーレジストあるいはビルドアップ層の絶縁層25や絶縁層21の樹脂が表層配線回路層22又は内層配線回路層23の凹部18に容易に入り込むことができ、表層配線回路層22とソルダーレジストあるいはビルドアップ層の絶縁層25又は内層配線回路層23と絶縁層21との密着力が高くなり、配線基板の膨れや、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。また、凸部17間の距離Lを5.0μm以下とすることで、凹部18のボトムの平坦な部分の面積を小さくでき、表層配線回路層22とソルダーレジストあるいはビルドアップ層の絶縁層25又は内層配線回路層23と絶縁層21との密着力を維持できるため、配線基板の膨れや、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。
また、凸部17の数が30μmの距離で10〜30個であることが望ましい。凸部17の数を10個以上とすることで、十分なアンカー効果を維持できるため、表層配線回路層22とソルダーレジストあるいはビルドアップ層の絶縁層25又は内層配線回路層23と絶縁層21との密着力を高くでき、配線基板の膨れや、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。また、凸部17の数を30個以下とすることで、ソルダーレジストあるいはビルドアップ層の絶縁層25や絶縁層21の樹脂が表層配線回路層22又は内層配線回路層23の凹部18に入り込みやすく、表層配線回路層22とソルダーレジストあるいはビルドアップ層の絶縁層25又は内層配線回路層23と絶縁層21との密着力が高くなり配線基板の膨れや、断線や外観不良等の不具合を抑制できる。
(配線基板の製造方法)
次に、本発明の配線基板の製造方法を図5をもとに説明する。
まず、図5(a)に示すように、樹脂フィルム32の表面に接着剤(図示せず)を介して電解銅箔31を接着する。
この時、例えば、表層配線回路層22を形成する場合には金属箔10のシャイニー面12と樹脂フィルム15とを接着した図1(b)の金属箔付きフィルムの形態とする。
また、内部配線回路層23を形成する場合には、金属箔10のマット面11と樹脂フィルム15とを接着した図1(a)の金属箔付きフィルムの形態とする。
そして、図5(b)に示すように、金属箔31である各電解銅箔31の表面にさらにフォトレジスト33を貼付する。
次に、図5(c)に示すようにフォトレジスト33を露光、現像することにより、配線回路層となる部分にフォトレジスト34を残す。フォトレジスト34はネガ型を用いる方が、その後の配線回路層を粗化するときに処理が行いやすい。
その後、図5(d)に示すように、電解銅箔31をエッチングし、配線回路層35を形成し、図5(e)に示すようにフォトレジスト34を剥離することにより金属箔付き樹脂フィルムを形成する。この時、樹脂フィルム32表面に形成した配線回路層35の断面は樹脂フィルム32側が広くなる台形型に形成するのが良い。台形の形成角は(θ)は45°〜80°であるのが良く、望ましくは50°〜75°が良い。台形の形成角を45°以上とすることによって、この後配線基板を作製した時に配線回路層35のピール強度を高めることができる。また台形の形成角を80°以下とすることで、配線回路層35側面の長さが長くなるため水分がビア48へ到達しにくくなる。なお、台形の形成角(θ)を45°〜80°にするには、エッチング速度を制御することで調整でき、特に2〜50μm/minでエッチングするのが良い。
その後、内部配線回路層35を作製するにあたっては、金属箔のシャイニー面12を粗化する必要がある。この粗化処理は、配線回路層35の結晶粒界に沿ってエッチングして凸部17が形成されるように粗化するのが良い。具体的には、pH3.5以上の弱酸を用いるのが良い。望ましくはpH4以上が良く、粗化する薬品としては、蟻酸、酢酸、希塩酸あるいはこれらの混合液等を用いることができる。特に、蟻酸を吹き付けるのが表面粗さを細かく制御できる点で望ましい。これにより金属箔10からなる配線回路層35のシャイニー面12側に凸部17を形成することができ、凸部17の高さTが凸部17の幅Wよりも大きく、かつ凸部17間の距離Lを凸部17の幅Wよりも大きくすることができ、配線回路層22、23と絶縁層21との密着力を高めることができ、基板膨れのない接続信頼性の高い配線基板を得ることができる。
一方で、図6(f)に示すように絶縁層36を準備し、レーザー光を照射して、絶縁層36に貫通孔37を形成する。貫通孔37の加工はCO、YAGレーザー、エキシマレーザー、フェムト秒レーザー等を用いて行うことが望ましい。
そして、予め作製しておいた金、銀、銅、アルミニウム等から選ばれる少なくとも1種を含む金属粉末に有機成分を添加した導体ペーストを、図6(g)に示すように貫通孔37に充填し、ビア38を形成する。ビア38と配線回路層の接続信頼性を保つためには、錫、ビスマス、インジウムから選ばれる少なくとも1種の低融点金属を含むのが望ましい。そして、貫通孔に導体ペーストを充填し、ビア38を形成する。導体ペースト中の有機成分は不揮発で絶縁樹脂と反応するものを用いるのが望ましい。また、導体ペーストの充填方法として常圧の印刷機等も使用できるが、真空印刷機を用いることもできる。
次に、図6(h)に示すように、この配線回路層35を有する樹脂フィルム32をBステージ状の絶縁層36の表面に積層して、100〜150℃、0.3MPa以上の圧力を印加し、ビア38を形成した絶縁層36に熱圧着する。
そして、図6(i)に示すように、樹脂フィルム32を剥離することにより、絶縁層36の表面に配線回路層35を転写するとともに、配線回路層35を絶縁層36の表面に埋設し、図6(j)に示すように1つの配線ユニット39を得ることができる。
次に、図6(k)に示すように、以上のようにして作製した配線ユニット39−1〜3を複数枚位置合せして重ねて積層、一括硬化することにより、図3の本発明の配線基板を作製することができる。
なお、後述するソルダーレジスト層及びビルドアップ法による多層配線層の形成にあたり、本発明の配線基板をコア基板とした時の最表面の配線回路層は、最表面がシャイニー面によって構成されるが、このシャイニー面から銅箔全体の厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%である。これにより、金属箔のシャイニー面側に凸部を形成することができ、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きくすることができ、配線回路層と絶縁層との密着力を高めることができ、基板膨れのない接続信頼性の高い配線基板を得ることができる。この時の粗化処理も、前記と同様に、電解銅箔の結晶粒界に沿ってエッチングして、凹状に粗化する薬品がよく、蟻酸、酢酸、希塩酸あるいはこれらの混合液等を用いることができる。特に、蟻酸を吹き付けるのが表面粗さを細かく制御できる点で望ましい。
上述のように本発明の配線基板の製造方法によれば、転写法を用いることにより配線回路層の加工と、絶縁層の加工と並行して行うことができるため、また、配線基板上に微細は配線層を形成できるため、短い製造工程で高密度かつ信頼性の高い配線基板を作製することができる。金属箔のシャイニー面側に凸部を形成することができ、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きくすることができ、配線回路層と絶縁層との密着力を高めることができ、基板膨れのない接続信頼性の高い配線基板を得ることができる。
(配線基板の作製)
表1に示す配線基板は内部配線回路層23の形態を変化させたもので、以下のようにして作製した。
まず、配線基板の絶縁層36として、100μm厚みの液晶ポリマー(LCP)フィルムの表裏面にエポキシ樹脂から成る20μm厚みの被覆層を形成した絶縁層36を準備した。
この絶縁層36にCOレーザーで100μmφの貫通孔37を形成し、次いで、銅の表面を銀でコーティングした低抵抗金属粉末と錫とビスマスを含む低融点金属粉末を有機成分のトリアリルイソシアヌレート(TAIC)を混合して作製した導体ペーストをこの貫通孔37に充填しビア38を形成した。
一方、配線回路層35を形成するために、金属箔31として厚み12μm、マット面の表面粗さ(Rz)1.8μmの電解銅箔31を準備した。なお、電解銅箔31は、内部配線回路層23及び表層配線回路層22ともシャイニー面12から銅箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が表1に示すものを用いた。
内部配線回路層23を形成するため、厚み50μmの樹脂フィルム32であるPETフィルム32にアクリル系の接着剤を塗布して厚み12μmの電解銅箔31のマット面11を貼り合わせた。
また、表層配線回路層22を形成するために、厚み50μmの樹脂フィルム32であるPETフィルム32にアクリル系の接着剤を塗布して厚み12μmの電解銅箔31のシャイニー面12を貼り合わせた。
このような電解銅箔31の表面にドライフィルムレジスト33を貼付し、露光、炭酸ナトリウムによる現像、塩化第二鉄によるエッチングを行い、その後、水酸化ナトリウムによるレジスト34の剥離を行い、PETフィルム32上に台形の60°の形成角を持つ配線回路層35を形成した。
この後、内部配線回路層23に対して、その電解銅箔のシャイニー面12をpH4.2の蟻酸により粗化処理を施して凸部17を形成した。
次に、ビア38を形成した絶縁層36とPETフィルム32上に形成した配線回路層35とを位置合わせして貼り合わせ、130℃、5MPaで配線回路層35を熱圧着することにより絶縁層36に配線回路層35を埋設した試料を作製した。
その後、配線回路層35を転写した絶縁層36を4層、130℃、5MPaで積層し、その後、200℃、5MPaですべての絶縁層36を一括で硬化することにより配線基板を作製した。なお、その際に配線基板の表面には、表層配線回路層22が形成されるようにしたのはいうまでもない。
表2に示す配線基板は表層配線回路層22の形態を変化させたもので、以下のようにして作製した。
まず、配線基板の絶縁層36として、100μm厚みの液晶ポリマー(LCP)フィルムの表裏面にエポキシ樹脂から成る20μm厚みの被覆層を形成した絶縁層36を準備した。
この絶縁層にCOレーザーで100μmφの貫通孔37を形成し、次いで、銅の表面を銀でコーティングした低抵抗金属粉末と錫とビスマスを含む低融点金属粉末を有機成分のトリアリルイソシアヌレート(TAIC)を混合して作製した導体ペーストをこの貫通孔37に充填してビア38を形成した。
一方、配線回路層35を形成するために、金属箔31として厚み12μm、マット面の表面粗さ(Rz)1.8μmの電解銅箔31を準備した。なお、電解銅箔31は、内部配線回路層23及び表層配線回路層22ともシャイニー面12から銅箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が表2に示すものを用いた。内部配線回路層23を形成するため、厚み50μmの樹脂フィルム32であるPETフィルム32にアクリル系の接着剤を塗布して厚み12μmの電解銅箔31のマット面11を貼り合わせた。また、表層配線回路層22を形成するために、厚み50μmの樹脂フィルム32であるPETフィルム32にアクリル系の接着剤を塗布して厚み12μmの電解銅箔31のシャイニー面12を貼り合わせた。
このような電解銅箔31の表面にドライフィルムレジスト33を貼付し、露光、炭酸ナトリウムによる現像、塩化第二鉄によるエッチングを行い、その後、水酸化ナトリウムによるレジスト34の剥離を行い、PETフィルム32上に台形の60°の形成角を持つ配線回路層35を形成した。
この後、内部配線回路層23に対して、その電解銅箔31のシャイニー面12をpH4.2の蟻酸により粗化処理を施して凸部17を形成した。
次に、ビア38を形成したプリプレグとPETフィルム32上に形成した配線回路層とを位置合わせして貼り合わせ、130℃、5MPaで配線回路層を熱圧着することにより絶縁層36に配線回路層35を埋設した試料を作製した。
その後、配線回路層35を転写した絶縁層36を4層、130℃、5MPaで積層、その後、200℃、5MPaですべての絶縁層36を一括で硬化することにより配線基板を作製した。
その後、得られた配線基板の両面の樹脂面をバフ研磨により粗化し、また、両面の銅箔面はpH4.2の蟻酸により粗化処理を施して凸部17を形成した。次に、厚み40μmのエポキシ樹脂からなるシートを両面に120℃、1MPaで熱圧着し、180℃で完全硬化させた。その後、所定の位置にCOレーザにより50μmφのビア加工を行い、全面にシード層の無電解銅めっきを施した。次に、ドライフィルムレジストを貼付し、露光、現像をして電解銅めっきにより配線を形成した。次に、ドライフィルムレジストの剥離した後、硫酸−過酸化水素水による全面エッチングによりシード層の無電解めっきを除去して配線層を形成して、配線基板を作製した。
また、表3に示す配線基板は、粗化処理条件を変化させたもので、以下のようにして作製した。
まず、配線基板の絶縁層36として、100μm厚みの液晶ポリマー(LCP)フィルムの表裏面にエポキシ樹脂から成る20μm厚みの被覆層を形成した絶縁層36を準備した。
この絶縁層にCOレーザーで100μmφの貫通孔37を形成し、次いで、銅の表面を銀でコーティングした低抵抗金属粉末と錫とビスマスを含む低融点金属粉末を有機成分のトリアリルイソシアヌレート(TAIC)を混合して作製した導体ペーストをこの貫通孔37に充填してビア38を形成した。
一方、配線回路層35を形成するために、金属箔31として厚み12μm、マット面の表面粗さ(Rz)1.8μmの電解銅箔31を準備した。なお、電解銅箔31は、内部配線回路層23及び表層配線回路層22ともシャイニー面12から銅箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が表3に示すものを用いた。内部配線回路層23を形成するため、厚み50μmの樹脂フィルム32であるPETフィルム32にアクリル系の接着剤を塗布して厚み12μmの電解銅箔31のマット面11を貼り合わせた。また、表層配線回路層22を形成するために、厚み50μmの樹脂フィルム32であるPETフィルム32にアクリル系の接着剤を塗布して厚み12μmの電解銅箔31のシャイニー面12を貼り合わせた。
このような電解銅箔31の表面にドライフィルムレジスト33を貼付し、露光、炭酸ナトリウムによる現像、塩化第二鉄によるエッチングを行い、その後、水酸化ナトリウムによるレジスト34の剥離を行い、PETフィルム32上に台形の60°の形成角を持つ配線回路層35を形成した。
この後、内部配線回路層23に対して、そのシャイニー面12にpH3.2、pH3.5、pH4.2の蟻酸により粗化処理を施して凸部17を形成した。
次に、ビア38を形成した絶縁層36とPETフィルム32上に形成した配線回路層35とを位置合わせして貼り合わせ、130℃、5MPaで配線回路層35を熱圧着することにより絶縁層36に配線回路層35を埋設した試料を作製した。一方、配線回路層35を絶縁層36に埋設しない試料は、130℃、1MPaの条件で絶縁層36に配線回路層35を熱圧着することにより作製した。
その後、配線回路層35を転写した絶縁層36を4層、130℃、5MPaで積層、その後、200℃、5MPaですべての絶縁層36を一括で硬化することにより配線基板を作製した。
また、表4に示す配線基板は、絶縁層36の種類を変化させたもので、以下のようにして作製した。
まず、配線基板の絶縁層36として、(1)ガラスクロスにアリル化ポリフェニレンエーテル樹脂(A−PPE)含浸させた100μm厚みの絶縁層36、(2)100μm厚みの液晶ポリマー(LCP)フィルムからなる絶縁層36、(3)平均粒径5μmの球状SiO粉末にアリル化ポリフェニレンエーテル樹脂(A−PPE)を混合し、100μm厚みのシート状にした絶縁層36の3種類を準備した。
これらの絶縁層36にCOレーザーで100μmφの貫通孔37を形成し、次いで、銅の表面を銀でコーティングした低抵抗金属粉末と錫とビスマスを含む低融点金属粉末を有機成分のトリアリルイソシアヌレート(TAIC)を混合して作製した導体ペーストをこの貫通孔37に充填してビア38を形成した。
一方、配線回路層35を形成するために、金属箔31として厚み12μm、マット面の表面粗さ(Rz)1.8μmの電解銅箔31を準備した。なお、電解銅箔31は、内部配線回路層23及び表層配線回路層22ともシャイニー面12から銅箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が表4に示すものを用いた。内部配線回路層23を形成するため、厚み50μmの樹脂フィルム32であるPETフィルム32にアクリル系の接着剤を塗布して厚み12μmの電解銅箔31のマット面11を貼り合わせた。また、表層配線回路層22を形成するために、厚み50μmの樹脂フィルム32であるPETフィルム32にアクリル系の接着剤を塗布して厚み12μmの電解銅箔31のシャイニー面12を貼り合わせた。
このような電解銅箔31の表面にドライフィルムレジスト33を貼付し、露光、炭酸ナトリウムによる現像、塩化第二鉄によるエッチングを行い、その後、水酸化ナトリウムによるレジスト34の剥離を行い、PETフィルム32上に台形の60°の形成角を持つ配線回路層35を形成した。
この後、内部配線回路層23のシャイニー面12にpH4.2の蟻酸を用いて粗化処理を施して凸部17を形成した。
次に、ビア38を形成したプリプレグとPETフィルム32上に形成した配線回路層35とを位置合わせして貼り合わせ、130℃、5MPaで配線回路層35を熱圧着することにより絶縁層36に配線回路層35を埋設した試料を作製した。
その後、配線回路層35を転写した絶縁層36を4層、130℃、5MPaで積層、その後、200℃、5MPaですべての絶縁層36を一括で硬化することにより配線基板を作製した。
得られた配線基板において、内部配線回路層23同士による800個のビアを直列に接続したデイジーチェーン、または内部配線回路層23と表層配線回路層22とを用いて800個のビア38を直列に接続したデイジーチェーンとを作製し、評価基板を作製した。
また、それぞれ、1cm幅の配線回路層35を配線基板に形成し、ピール強度を測定した。
(評価)
作製した配線基板について、1cm幅の配線回路層35を90°の角度で引張り試験を行いピール強度は算出した。なお、内部配線回路層23は、絶縁層36とのピール強度、表層配線回路層22はソルダーレジストあるいはビルドアップ層の絶縁樹脂とのピール強度を測定した。
また、作製した配線基板の信頼性試験としては、260℃、10sec、10回のはんだ耐熱試験、−55℃〜125℃、1000サイクルの温度サイクル試験を行った。上記試験の前後でデイジーチェーンの抵抗変化が10%以内のものを良品、10%を越えるものを不良品としてN数20個の基板について試験した。
表1〜4に配線基板の評価結果を示す。
Figure 2005153357
Figure 2005153357
Figure 2005153357
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表1において、内部配線回路層23の前記シャイニー面12から銅箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%の試料No.2〜8の配線基板は、内部配線回路層23に形成された凸部17の高さTが0.3〜5.0μm、凸部17の幅Wが0.1〜3.0μm、凸部17間の距離Lが1.0〜5.0μm、凸部17の数が30μmの距離で10〜30個となり、内部配線回路層23のピール強度も高く、はんだ耐熱試験、温度サイクル試験においてもビアチェーンの抵抗変化率が10%以下のサンプルが90%以上を占めて、極めて信頼性に優れる配線基板となった。
一方、内部配線回路層23のシャイニー面12から銅箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%以外の試料No.1、9は、ピール強度も低く、はんだ耐熱試験、温度サイクル試験において、ビアチェーンの抵抗変化率が10%を越えるサンプルがほとんどであった。
また、表2において表層配線回路層層22の前記シャイニー面12から銅箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%の試料No.11〜17の配線基板は、内部配線回路層23に形成された凸部17の高さTが0.3〜5.0μm、凸部17の幅Wが0.1〜3.0μm、凸部17間の距離Lが1.0〜5.0μm、凸部17の数が30μmの距離で10〜30個となり、表層配線回路層層22のピール強度も高く、はんだ耐熱試験、温度サイクル試験においてもビアチェーンの抵抗変化率が10%以下のサンプルが90%以上を占めて、極めて信頼性に優れる配線基板となった。
一方、表層配線回路層層22のシャイニー面12から銅箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%以外の試料No.10、18は、ピール強度も低く、はんだ耐熱試験、温度サイクル試験において、ビアチェーンの抵抗変化率が10%を越えるサンプルがほとんどであった。
また、表3において配線回路層35を絶縁層36に埋設しない試料No.19、20は、埋設した表1及び表2の試料No.6、15に比較してピール強度低下、はんだ耐熱試験、温度サイクル試験の信頼性低下はあるものの実用上は全く問題なかった。
また、内部配線回路層23のシャイニー面12に凸部17を形成する工程において蟻酸のpHを3.5とした試料No.21の配線基板もピール強度、信頼性とも実用上の問題はなかったが、pH3.2の蟻酸を用いた場合には、凸部17の形成に難があり、ピール強度の低下があり、信頼性試験においても配線基板の膨れが発生し、ビアチェーンが断線した。
表4において、各種の絶縁層36を用いて同様の評価を行なったが、いずれの試料においても不具合は発生せず、実用上全く問題なかった。
本発明の電解金属箔付きフィルムを説明するための概略図であり、(a)が内部配線回路層用、(b)が表層配線回路層用の電解金属箔付きフィルムである。 本発明の凸部を形成した配線回路層用の電解金属箔付きフィルムをを説明するための概略図である。 本発明の配線基板の一例を説明するための概略断面図である。 本発明の配線基板の配線回路層を説明する要部拡大図であり、(a)内部配線回路層の概略断面図、(b)表層配線回路層の概略図、(c)凸部を形成した配線回路層の概略断面図である。 本発明の配線基板の製造方法を説明するための工程図である。 本発明の配線基板の製造方法を説明するための工程図である。
符号の説明
(本発明の金属箔付き樹脂フィルム)
10・・・金属箔
11・・・マット面
12・・・シャイニー面
13・・・シャイニー面から銅箔全体厚みの1/2深さ
14・・・接着剤
15・・・樹脂フィルム
16・・・凸部を形成した面
17・・・凸部
18・・・凹部
(本発明の配線基板)
21、21a〜c・・・絶縁層
22・・・表層配線回路層
23・・・内部配線回路層
24・・・ビア
25・・・ソルダーレジストあるいはビルドアップ層の絶縁層
(本発明の配線基板の製造方法)
31・・・金属箔
32・・・樹脂フィルム
33・・・レジスト
34・・・レジスト配線
35・・・配線回路層
36・・・絶縁層
37・・・貫通孔
38・・・ビア
39−1〜3・・・配線回路層とビアを形成した絶縁層

Claims (24)

  1. 一方の表面がマット面、他方の面がシャイニー面によって形成された金属箔の少なくとも一方の面を樹脂フィルムに接着してなる金属箔付き樹脂フィルムであって、前記金属箔の前記シャイニー面から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%であることを特徴とする金属箔付き樹脂フィルム。
  2. 金属箔のマット面と樹脂フィルムとを貼り合せた金属箔付き樹脂フィルムであって、前記金属箔のマット面の反対の面から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%であり、マット面の反対の面において、凸部が形成され、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きいことを特徴とする金属箔付き樹脂フィルム。
  3. 凸部の高さTが0.3〜5.0μmであることを特徴とする請求項2記載の金属箔付き樹脂フィルム。
  4. 凸部の幅Wが0.1〜3.0μmであることを特徴とする請求項2又は3に記載の金属箔付き樹脂フィルム。
  5. 凸部間の距離Lが1.0〜5.0μmであることを特徴とする請求項2乃至4のうちいずれかに記載の金属箔付き樹脂フィルム。
  6. 凸部の数が30μmの距離で10〜30個であることを特徴とする請求項2乃至5のうちいずれかに金属箔付き樹脂フィルム。
  7. 金属箔が銅箔であることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれかに記載の金属箔付き樹脂フィルム。
  8. 金属箔のシャイニー面にpH3.5以上の弱酸を用いて凸部を形成することを特徴とする金属箔付き樹脂フィルムの製造方法。
  9. EBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%の金属箔のシャイニー面にpH3.5以上の弱酸を用いて凸部を形成することを特徴とする金属箔付き樹脂フィルムの製造方法。
  10. 少なくとも樹脂からなる絶縁層と、金属箔からなる配線回路層と、ビアとを具備する配線基板において、前記配線回路層の一方の表面がマット面、他方の面がシャイニー面によって形成され、前記金属箔の前記シャイニー面から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%であることを特徴とする配線基板。
  11. 少なくとも樹脂からなる絶縁層と、金属箔からなる配線回路層と、ビアとを具備する配線基板において、前記配線回路層の一方の表面がマット面、他方の面が凹凸面によって形成され、前記金属箔の前記凹凸面から金属箔全体厚みの1/2深さまでの断面領域におけるEBSD法に基づく結晶粒径(円相当として算出した直径に面積比を乗じた値の和)1.0μm以上の結晶粒子の割合が1〜60面積%であることを特徴とする配線基板。
  12. 金属箔が銅箔であることを特徴とする請求項10又は11に記載の配線基板。
  13. 金属箔の少なくとも一方の面に凸部が形成され、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きいことを特徴とする請求項10乃至1のうちいずれかに記載の配線基板。
  14. 凸部の高さTが0.3〜5.0μmであることを特徴とする請求項10乃至13のうちいずれかに記載の配線基板。
  15. 凸部の幅Wが0.1〜3.0μmであることを特徴とする請求項10乃至14のうちいずれかに記載の配線基板。
  16. 凸部間の距離Lが1.0〜5.0μmであることを請求項10乃至15のうちいずれかに記載の配線基板。
  17. 凸部の数が30μmの距離で10〜30個であることを特徴とする請求項10乃至16のうちいずれかに記載の配線基板。
  18. 凸部を有する金属箔の凸部を有する側の面が配線基板の絶縁層に埋設されてなることを特徴とする請求項10乃至17のうちいずれかに記載の配線基板。
  19. 凸部を有する金属箔の凸部を有する側の面が配線基板の表面に形成されることを特徴とする請求項10乃至17のうちいずれかに記載の配線基板。
  20. 絶縁層が繊維基材と樹脂からなる絶縁層あるいはフィルムからなる絶縁層あるいはフィルムの少なくとも一方の面に接着機能を有する被覆層を接着した絶縁層あるいはフィラーと樹脂を含有した絶縁層の中から選ばれることを特徴とする請求項10乃至19のうちいずれかに記載の配線基板。
  21. (a)金属箔のマット面を接着剤を介して樹脂フィルム基材に接着させて金属箔付き樹脂フィルムを作製する工程と、(b)該金属箔付き樹脂フィルムにおける金属箔をエッチング加工して配線回路層を形成する工程と、(c)前記金属箔の樹脂フィルムと接着した反対の面に凸部を形成する工程と、(d)少なくとも樹脂を含有する軟質状態の絶縁シート表面に、前記金属箔付き樹脂フィルム表面に形成された配線回路層を埋設転写して、配線ユニットを作製する工程と、(e)上記に従い作製された複数の配線ユニットを積層し、一括して完全硬化する工程と、を具備する配線基板の製造方法であって、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きいことを特徴とする配線基板の製造方法。
  22. (a)金属箔のシャイニー面を接着剤を介して樹脂フィルム基材に接着させて金属箔付き樹脂フィルムを作製する工程と、(b)該金属箔付き樹脂フィルムにおける金属箔をエッチング加工して配線回路層を形成する工程と、(c)少なくとも樹脂を含有する軟質状態の絶縁シート表面に、前記金属箔付き樹脂フィルム表面に形成された配線回路層を埋設転写して、配線ユニットを作製する工程と、(d)上記に従い作製された複数の配線ユニットを積層し、一括して完全硬化する工程と、(e)最外層の配線回路層表面に凸部を形成する工程と、を具備する配線基板の製造方法であって、前記凸部の高さTが前記凸部の幅Wよりも大きく、かつ前記凸部間の距離Lが前記凸部の幅Wよりも大きいことを特徴とする配線基板の製造方法。
  23. 金属箔が銅箔であることを特徴とする請求項21又は22に記載の配線基板の製造方法。
  24. 金属箔にpH3.5以上の弱酸を用いて凸部を形成することを特徴とする請求項21乃至23のうちいずれかに記載の配線基板の製造方法。
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