JP2005152999A - ソルダーペースト組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】特にはんだ付ランドがニッケルめっきされたプリント基板等に対してそのめっき面及びニッケルめっきした部品に対するぬれ性を改善し、はんだ付性の特性が低下しないようにできる無鉛型ソルダーペーストを提供することにある。
【解決手段】回路基板に電子部品をはんだ付する際に用いる、無鉛系はんだ粉末と、樹脂成分を少なくとも含有するソルダーペーストにおいて、高分子量アミン系化合物を含有するソルダーペースト組成物。
【選択図】なし
【解決手段】回路基板に電子部品をはんだ付する際に用いる、無鉛系はんだ粉末と、樹脂成分を少なくとも含有するソルダーペーストにおいて、高分子量アミン系化合物を含有するソルダーペースト組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、特に、プリント配線基板のはんだ付ランドにニッケルめっき等のめっきをしたそのめっき面及びニッケルめっき等をした部品に対してぬれを良くできる、いわゆるPbフリーの無鉛はんだを用いた無鉛型ソルダーペーストに関する。
近年、電子機器の配線基板の多機能化、軽薄短小化に伴い表面実装技術が急速に発展し、電子部品の表面実装を行う場合には、ほとんどソルダーペーストを用いたリフローはんだ付方法が行われている。そのソルダーペーストに用いられるはんだ粉末は、Sn−Pb系のものが大部分を占めている。
ところが、電子機器が使用済み等により廃棄される場合、分解されてその一部は回収されているものの、電子部品を実装した実装基板はほとんど回収されずに粉砕されて埋め立てられて処理されるか、自然界に投棄されたままにされるものもあるというのが現状である。
自然界に投棄された実装基板には電子部品がはんだ付されているので、このはんだに鉛が含まれていると、酸性雨等によりこの鉛が可溶性鉛化合物となって溶出し、自然界を汚染するのみならず、地下水等を通して汚染された水や動植物の食物が人体に摂取されることがあり、その毒性が強いことから重大な問題となりつつある。
そこで、鉛を含まないはんだ材料が開発され、Sn−Ag合金、Sn−Ag−Cu合金等のいわゆる無鉛系のはんだ合金粉末が用いられるようになってきた。
ところが、電子機器が使用済み等により廃棄される場合、分解されてその一部は回収されているものの、電子部品を実装した実装基板はほとんど回収されずに粉砕されて埋め立てられて処理されるか、自然界に投棄されたままにされるものもあるというのが現状である。
自然界に投棄された実装基板には電子部品がはんだ付されているので、このはんだに鉛が含まれていると、酸性雨等によりこの鉛が可溶性鉛化合物となって溶出し、自然界を汚染するのみならず、地下水等を通して汚染された水や動植物の食物が人体に摂取されることがあり、その毒性が強いことから重大な問題となりつつある。
そこで、鉛を含まないはんだ材料が開発され、Sn−Ag合金、Sn−Ag−Cu合金等のいわゆる無鉛系のはんだ合金粉末が用いられるようになってきた。
ところで、プリント配線基板に電子部品をはんだ付するには、そのプリント配線基板のはんだ付ランドにソルダーペーストを塗布し、チップ状電子部品をその電極あるいはリードがはんだ付ランドに位置するようにしてその塗布膜の粘着力で仮留めし、ついで加熱し、そのソルダーペースト膜のはんだ粉末を溶融してはんだ付することがおこなわれているが、プリント配線基板に設けたスルーホールにソルダーペーストを塗布し、これに電子部品のリード線を挿入し、上記と同様に加熱してはんだ付することも行われている。
このような電子部品のはんだ付は、一枚の配線基板において多数箇所で行われ、しかも微小で軽量な例えば1005チップ(縦1mm、横0.5mm)をはんだ付する狭いはんだ付ランドで行われるというように、電子部品を搭載する実装密度の高度化が進むほど、はんだ付における欠陥が生じ易い。その欠陥は多様であり、ピン浮き(リードのピンがはんだ付ランドにはんだ付されずに浮き上がる現象)、ぬれ性不良(溶融はんだが必要箇所の表面に十分に行き渡らずはんだ付が部分的にしか行われない現象)、はんだブリッジ(はんだ付ランド間にはんだの橋を架ける現象)、はんだ(ソルダ)ボール(溶融はんだがはんだ付ランドの外側ににじみ出てソルダーレジスト膜上でボールとなって残留する現象)、はんだフィレット形状異常(はんだ付部のはんだの盛り具合にゆがみがある現象)、部品位置ずれ、マンハッタン現象(電子部品の電極とはんだ付ランドにはんだが溶融して固化するまでに作用する溶融はんだの表面張力の差により一方の側が立ち上がる現象)等が例示されるが、これらは回路をショートさせたり、所定の接合強度が得られず、電子部品を脱落させたり、これらを起こす危険があるので、電子部品をはんだ付した配線基板を製品として出荷する場合には、はんだ付の欠陥の有無をはんだ付部の全数において検査し、その欠陥の不良品は出荷しないようにしている。
このような電子部品のはんだ付は、一枚の配線基板において多数箇所で行われ、しかも微小で軽量な例えば1005チップ(縦1mm、横0.5mm)をはんだ付する狭いはんだ付ランドで行われるというように、電子部品を搭載する実装密度の高度化が進むほど、はんだ付における欠陥が生じ易い。その欠陥は多様であり、ピン浮き(リードのピンがはんだ付ランドにはんだ付されずに浮き上がる現象)、ぬれ性不良(溶融はんだが必要箇所の表面に十分に行き渡らずはんだ付が部分的にしか行われない現象)、はんだブリッジ(はんだ付ランド間にはんだの橋を架ける現象)、はんだ(ソルダ)ボール(溶融はんだがはんだ付ランドの外側ににじみ出てソルダーレジスト膜上でボールとなって残留する現象)、はんだフィレット形状異常(はんだ付部のはんだの盛り具合にゆがみがある現象)、部品位置ずれ、マンハッタン現象(電子部品の電極とはんだ付ランドにはんだが溶融して固化するまでに作用する溶融はんだの表面張力の差により一方の側が立ち上がる現象)等が例示されるが、これらは回路をショートさせたり、所定の接合強度が得られず、電子部品を脱落させたり、これらを起こす危険があるので、電子部品をはんだ付した配線基板を製品として出荷する場合には、はんだ付の欠陥の有無をはんだ付部の全数において検査し、その欠陥の不良品は出荷しないようにしている。
ところが、上記の無鉛系のはんだ合金粉末は、融点が約200〜220℃と高いので、そのはんだ粉末を含有するソルダぺーストを用いたリフローはんだ付方法では加熱時のピーク温度を230〜240℃にする必要があり、鉛系のSn−Pb合金の場合にはその共晶組成(63Sn/37Pb)の融点が183℃と低く、そのはんだ粉末を含有するソルダぺーストを用いたリフローはんだ付方法ではその加熱のピーク温度が230℃程度でよいのと比べても、その無鉛系のはんだの溶融はんだは有鉛系はんだの溶融はんだより金属に対するぬれが悪くなり、上記の問題が起こりやすい。
その改善策として、特開平5−392号公報には、例えばイミダゾール等の単環式又は多環式アゾール類を活性剤として含有させたフラックスや、このフラックスを用いたクリームはんだ(ソルダーペースト)が開発されている。
その改善策として、特開平5−392号公報には、例えばイミダゾール等の単環式又は多環式アゾール類を活性剤として含有させたフラックスや、このフラックスを用いたクリームはんだ(ソルダーペースト)が開発されている。
しかしながら、鉛を含有する従来のSn−Pb系はんだと異なり、無鉛系のはんだ合金粉末を用いたソルダーペーストを用いてリフローはんだ付するときは、上記の単環式又は多環式アゾール類の活性剤を併用しても、はんだ付性が悪く、はんだ付工程において、特にプリント配線基板のはんだ付ランドがニッケル(Ni)めっき等を施されている場合には、そのメッキ面とその上に搭載されたはんだ付しようとする電子部品の電極とに対するぬれが悪く、いわゆるぬれ不良によって接合不良等の信頼性を低下させてしまうという問題がある。
本発明の第1の目的は、特にはんだ付ランドがニッケルめっきされたプリント基板等に対してそのめっき面及びニッケルめっきした部品に対するぬれ性を改善し、はんだ付性の特性が低下しないようにできる無鉛型ソルダーペーストを提供することにある。
本発明の第2の目的は、回路の信頼性の高い実装基板を得ることができる無鉛型ソルダーペーストを提供することにある。
本発明の第2の目的は、回路の信頼性の高い実装基板を得ることができる無鉛型ソルダーペーストを提供することにある。
本発明者は、上記の問題を解決すべく鋭意研究を行った結果、無鉛系はんだ粉末に、高分子量アミン材料を含んだフラックス成分を使用したソルダーペーストを用いて、プリント基板に電子部品をリフローはんだ付した場合には、プリント基板のはんだ付ランドがめっきされた場合に、特にニッケルめっき等に対してぬれ性を向上することができ、また、その高分子量アミン材料の添加によるはんだ付界面における接合性信頼性の低下も見られないことを見出し、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は、(1)、回路基板に電子部品をはんだ付する際に用いる、無鉛系はんだ粉末と、樹脂成分を少なくとも含有するソルダーペーストにおいて、高分子量アミン系化合物を含有するソルダーペースト組成物を提供するものである。
また、本発明は、(2)、回路基板のはんだ付ランドは少なくともニッケル系めっきを選択できる金属めっきがされている上記(1)のソルダーペースト組成物、(3)、高分子量アミン系化合物はアミン価が100〜300、軟化点が100〜160℃である上記(1)又は(2)のソルダーペースト組成物、(4)、高分子量アミン系化合物は分子量が150以上である上記(1)ないし(3)のいずれかのソルダーペースト組成物を提供するものである。
従って、本発明は、(1)、回路基板に電子部品をはんだ付する際に用いる、無鉛系はんだ粉末と、樹脂成分を少なくとも含有するソルダーペーストにおいて、高分子量アミン系化合物を含有するソルダーペースト組成物を提供するものである。
また、本発明は、(2)、回路基板のはんだ付ランドは少なくともニッケル系めっきを選択できる金属めっきがされている上記(1)のソルダーペースト組成物、(3)、高分子量アミン系化合物はアミン価が100〜300、軟化点が100〜160℃である上記(1)又は(2)のソルダーペースト組成物、(4)、高分子量アミン系化合物は分子量が150以上である上記(1)ないし(3)のいずれかのソルダーペースト組成物を提供するものである。
本発明において、「少なくともニッケル系めっきを選択できる金属」とは、ニッケル系めっき、すわなちNiめっき及びNi合金めっきの少なくとも1つの電解めっき等が好ましいが、、他のこれに類する金属その他の金属のめっきも排除するものではない。なお、「ニッケル系めっき等の金属めっき」としてもよい。
本発明において、無鉛系はんだ粉末とは、鉛の成分を含有しないはんだ粉末であり、これにはSn/Ag、Sn/Ag/Cu、Sn/Ag/Bi、Sn/Bi、Sn/Ag/Cu/Bi、Sn/Ag/Bi/In、Sn/Zn、Sn/Zn/Bi、Sn/Zn/Al、Sn/Sb等が挙げられる。
本発明のソルダーペーストに用いられる無鉛系はんだ粉末は、ソルダーペースト中85〜92%(フラックス:8〜15%)用いられ、球形で粒径が1〜41μmのはんだ粉末が、はんだ付ランドのピッチの狭くなってきている最近のプリント回路基板、はんだバンプ形成に対するリフローはんだ付用として好ましい。
本発明において、無鉛系はんだ粉末とは、鉛の成分を含有しないはんだ粉末であり、これにはSn/Ag、Sn/Ag/Cu、Sn/Ag/Bi、Sn/Bi、Sn/Ag/Cu/Bi、Sn/Ag/Bi/In、Sn/Zn、Sn/Zn/Bi、Sn/Zn/Al、Sn/Sb等が挙げられる。
本発明のソルダーペーストに用いられる無鉛系はんだ粉末は、ソルダーペースト中85〜92%(フラックス:8〜15%)用いられ、球形で粒径が1〜41μmのはんだ粉末が、はんだ付ランドのピッチの狭くなってきている最近のプリント回路基板、はんだバンプ形成に対するリフローはんだ付用として好ましい。
本発明のソルダーペーストに用いられる樹脂成分には、ロジン系樹脂が挙げられ、ロジン系樹脂とはロジン及びその変性ロジン等の誘導体が挙げられ、これらは併用することもできるが、具体的には例えばガムロジン、ウッドロジン、重合ロジン、フェノール変性ロジンやこれらの誘導体が挙げられる。ロジン系樹脂の含有量は、ソルダーペースト組成物のはんだ粉末を除いた他の成分である、いわゆるフラックス中、30〜70%(質量%、以下「%」は質量%を意味する。)とすることができる。これより少ないと、はんだ付ランドの銅箔、あるいはニッケルめっき等の金属のめっき面の酸化を防止してその表面に溶融はんだを濡れ易くする、いわゆるはんだ付性が低下し、はんだボールが生じ易くなり、これより多くなると残さ量が多くなる。
また、活性剤としては、具体的には有機アミンのハロゲン化水素塩として、ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩、シクロヘキシルアミン臭化水素酸塩、ジエチルアミン塩酸塩、トリエタノールアミン臭化水素酸塩、モノエタノールアミン臭化水素酸塩が挙げられ、また、有機酸としては、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、グルタル酸、スベリン酸、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられる。これらの活性剤はフラックス残さによる腐食性を抑制し、絶縁抵抗を損なわない点から、さらにははんだ付性、はんだボールを生じないようにする点からフラックス中1.0〜5%が好ましい。
また、チキソ剤を使用してもよく、その使用により、ソルダペーストをその印刷性に適した粘度に調整することができるように、例えば、水素添加ヒマシ油、脂肪酸アマイド類、オキシ脂肪酸類をフラックス中3〜15%含有させることが好ましい。
また、溶剤としては、通常のソルダペーストに用いられているものが挙げられる。例えば、ヘキシルカルビトール(沸点:260℃)、ブチルカルビトール(沸点:230℃)等が挙げられ、フラックス中30〜50%含有されることが好ましい。
また、溶剤としては、通常のソルダペーストに用いられているものが挙げられる。例えば、ヘキシルカルビトール(沸点:260℃)、ブチルカルビトール(沸点:230℃)等が挙げられ、フラックス中30〜50%含有されることが好ましい。
本発明には、高分子量アミン系化合物を添加するが、具体的にいえば、フラックス中に添加し、このフラックスを無鉛系はんだ粉末と攪拌混合することによってソルダーペーストが得られる(ソルダーペーストからはんだ粉末を除いたものがフラックス)。高分子量アミン系化合物としては、分子量が150以上(多くても150)、アミン価が100〜300、軟化点が100〜160℃であるものが挙げられ、具体的には、FXR−1080(アミン価114、軟化点121℃)、FXB−1050(アミン価145〜165、軟化点135〜145℃)、FXR−1030(アミン価140〜160、軟化点135〜145℃)、及びFXR−1020(アミン価240〜270、軟化点120〜130℃)(以上、富士化成工業社製)の脂肪族ポリアミンの誘導体や、N,N,N’,N’−テトラキスエチレンジアミン等の高分子量のアミンや脂肪族ポリアミン系化合物、多環式複素環系化合物等が挙げられる。ステアリルアミンを含む炭素数8以上の脂肪族アミンも好ましい。多環式複素環系化合物としては多環式複素環化合物及びその誘導体が挙げられ、例えはビピリジル系化合物、すなわちビピリジル及びその誘導体が挙げられ、例えば2,2’−ビピリジル、1,10−フェナントロリン等が挙げられる。高分子量アミン系化合物には、アミノ基(−NH2 )、イミノ基(−NH−)及びこれらの第4級アンモニウム塩の内の少なくとも1種を有する化合物が含まれる。例えばポリエチレンイミン等のポリマーでもよい。これらの化合物は1種又は複数種併用できる。
高分子量アミン系化合物の添加量は、ソルダーペーストに用いるフラックス中0.1%〜5.0%が好ましい。0.1%以下ではソルダーペーストをリフローはんだ付したときのぬれの向上効果の程度が低くなり(その分子量が小さ過ぎる場合あるいは軟化点が低過ぎる場合も同様)、5.0%より多くなると、ソルダーペーストの粘度安定性やはんだ付信頼性(後述)が悪くなる(その分子量が大きくなりすぎる場合あるいは軟化点が高過ぎる場合も同様)。
高分子量アミン系化合物の添加量は、ソルダーペーストに用いるフラックス中0.1%〜5.0%が好ましい。0.1%以下ではソルダーペーストをリフローはんだ付したときのぬれの向上効果の程度が低くなり(その分子量が小さ過ぎる場合あるいは軟化点が低過ぎる場合も同様)、5.0%より多くなると、ソルダーペーストの粘度安定性やはんだ付信頼性(後述)が悪くなる(その分子量が大きくなりすぎる場合あるいは軟化点が高過ぎる場合も同様)。
高分子量アミン系化合物を添加したフラックスを使用したソルダーペーストのリフローはんだ付では、特にプリント基板のニッケルめっきしたランドに対するぬれ性が向上し、はんだ付する電子部品の電極に対するぬれも向上する。しかも、そのはんだ付後のはんだとめっき面、はんだと電極のそれぞれのはんだ付界面での構造も変化しないため、はんだによる電子部品の接合信頼性(はんだ付信頼性)が向上する。高分子量アミン系化合物の作用効果としては、その分子に含まれる窒素原子の不対電子がNi表面上へ直接作用するために、いわば表面処理がされて溶融はんだのぬれ性が改善されるものと考えられる。融点の高い無鉛はんだはそのぬれの改善率が大きいといえる。
本発明のソルダーぺーストは、回路パターンにニッケル又はニッケル合金をめっきしたもの、部品に対してニッケルめっきを施したもの、あるいはその他の金属のめっきをしたものにリフローはんだ付用として使用すると、溶融はんだ、特に無鉛はんだの溶融はんだのぬれの改善効果を向上できる。
このことから、「プリント回路基板のはんだ付部に対して電子部品を上記(1)ないし(4)のいずれかのソルダペースト組成物を用いてリフローはんだ付するリフローはんだ付方法。」の発明を構成してもよい。
このことから、「プリント回路基板のはんだ付部に対して電子部品を上記(1)ないし(4)のいずれかのソルダペースト組成物を用いてリフローはんだ付するリフローはんだ付方法。」の発明を構成してもよい。
本発明によれば、特にはんだ付ランドがニッケルめっきされたプリント基板等のそのめっき面及びニッケルめっき等した部品に対してぬれ性を改善し、しかもはんだ付性の特性が低下せず、回路の信頼性の高い実装基板を得ることができる無鉛はんだを用いたソルダーペーストを提供することができる。
詳細は下記実施例により説明するが、それらの実施例を中心にして上記の本発明の説明の中からこれに類似する範囲のものも、本発明の目的をよく実現できる。
以下に、実施例を説明するが、本発明は以下の実施例によって何ら制限されるものではない。
以下の組成のソルダペーストを調製した。
水添ロジン(ロジン系樹脂) 50.0g
ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩(活性剤) 0.5g アジピン酸(活性剤) 0.5g
水添ヒマシ油(チキソ剤) 8.0g
ヘキシルカルビトール(溶剤) 39.0g
FXB−1050(脂肪族ポリアミン誘導体) 2.0g
(以上、フラックス 100g)
上記フラックス 11.0g
無鉛はんだ粉末(Sn/3Ag/0.5Cu、粒子径1 〜12μm) 89.0g
(以上、ソルダーペースト 100g)
上記フラックスとはんだ粉末を攪拌混合することによりソルダーペーストを得た。このソルダーペーストをマルコム粘度計で測定したところ250Pa・s(測定温度25℃)であった。
以下の組成のソルダペーストを調製した。
水添ロジン(ロジン系樹脂) 50.0g
ジフェニルグアニジン臭化水素酸塩(活性剤) 0.5g アジピン酸(活性剤) 0.5g
水添ヒマシ油(チキソ剤) 8.0g
ヘキシルカルビトール(溶剤) 39.0g
FXB−1050(脂肪族ポリアミン誘導体) 2.0g
(以上、フラックス 100g)
上記フラックス 11.0g
無鉛はんだ粉末(Sn/3Ag/0.5Cu、粒子径1 〜12μm) 89.0g
(以上、ソルダーペースト 100g)
上記フラックスとはんだ粉末を攪拌混合することによりソルダーペーストを得た。このソルダーペーストをマルコム粘度計で測定したところ250Pa・s(測定温度25℃)であった。
以下の試験を行った。
(i) はんだ付性試験
上記実施例のソルダーペーストの塗布膜の溶融はんだに対するぬれ性を調べるため以下のようなはんだ付性試験を行った。
Ni板(厚さ0.3mm×30mm×30mm)を11%過酸化水素水を含む水溶液中に摂氏20±1度で60秒間浸漬してソフトエッチングを行った後取り出し、30秒間イオン交換水で洗浄した。この後、イソプロピルアルコール、酢酸エチルで順次洗浄し、はんだ付面を十分に断水した後、自然乾燥した。
このNi板に上記実施例で得たソルダーペーストを塗布し、約245℃でリフーロはんだ付した状態を調べた結果を表1に示す。
表中、「はんだ付性試験」について、◎は「不ぬれなし」、○は「不ぬれ少し」、×は「不ぬれ多し」を示す。
(ii) ソルダボール試験
上記実施例のソルダーペーストのリフロー時のソルダボールの発生状況を調べるために、JIS Z 3284(1994)によるソルダーボール試験を行った。その結果を表1 に示す。
表中、「ソルダボール試験」について、◎は「発生なし」、○は「発生少し」、×は「発生多し」を示す。
(iii) ボイド発生試験
上記実施例のソルダーペーストのリフロー時のボイド( 空胞) の発生状況を調べた。
上記実施例のソルダーペーストをメタルマスク(0.20mm)の上からスキージによりプリント基板のパッド( ランド) に印刷し、窒素雰囲気下(酸素濃度300ppm)、180℃でプリヒートし、本加熱を約245℃で行い、はんだ付を行った。このようにしてはんだ付したパッド部をX線検査装置によりボイドの発生状況を調べた結果を表1に示す。
表中、「ボイド試験」について、◎は「発生なし」、○は「発生少し」、×は「発生多し」を示す。
(i) はんだ付性試験
上記実施例のソルダーペーストの塗布膜の溶融はんだに対するぬれ性を調べるため以下のようなはんだ付性試験を行った。
Ni板(厚さ0.3mm×30mm×30mm)を11%過酸化水素水を含む水溶液中に摂氏20±1度で60秒間浸漬してソフトエッチングを行った後取り出し、30秒間イオン交換水で洗浄した。この後、イソプロピルアルコール、酢酸エチルで順次洗浄し、はんだ付面を十分に断水した後、自然乾燥した。
このNi板に上記実施例で得たソルダーペーストを塗布し、約245℃でリフーロはんだ付した状態を調べた結果を表1に示す。
表中、「はんだ付性試験」について、◎は「不ぬれなし」、○は「不ぬれ少し」、×は「不ぬれ多し」を示す。
(ii) ソルダボール試験
上記実施例のソルダーペーストのリフロー時のソルダボールの発生状況を調べるために、JIS Z 3284(1994)によるソルダーボール試験を行った。その結果を表1 に示す。
表中、「ソルダボール試験」について、◎は「発生なし」、○は「発生少し」、×は「発生多し」を示す。
(iii) ボイド発生試験
上記実施例のソルダーペーストのリフロー時のボイド( 空胞) の発生状況を調べた。
上記実施例のソルダーペーストをメタルマスク(0.20mm)の上からスキージによりプリント基板のパッド( ランド) に印刷し、窒素雰囲気下(酸素濃度300ppm)、180℃でプリヒートし、本加熱を約245℃で行い、はんだ付を行った。このようにしてはんだ付したパッド部をX線検査装置によりボイドの発生状況を調べた結果を表1に示す。
表中、「ボイド試験」について、◎は「発生なし」、○は「発生少し」、×は「発生多し」を示す。
実施例1において、FXB−1050の代わりにFXR−1020の添加量を2%にしたこと以外は同様にしてソルダーペーストを調製し、これを実施例1と同様にして試験した結果を表1に示す。
実施例1において、FXB−1050の代わりにFXR−1030の添加量を2%にしたこと以外は同様にしてソルダーペーストを調製し、これを実施例1と同様にして試験した結果を表1に示す。
実施例1において、FXB−1050の代わりにFXR−1080の添加量を2%にしたこと以外は同様にしてソルダーペーストを調製し、これを実施例1と同様にして試験した結果を表1に示す。
実施例1において、FXB−1050の代わりにN,N,N’,N’−テトラキスエチレンジアミンの添加量を2%にしたこと以外は同様にしてソルダーペーストを調製し、これを実施例1と同様にして試験した結果を表1に示す。
実施例1において、FXB−1050の代わりに2,2’−ビピリジル(分子量150)の添加量を2%にしたこと以外は同様にしてソルダーペーストを調製し、これを実施例1と同様にして試験した結果を表1に示す。
実施例1において、FXB−1050の代わりにステアリルアミンの添加量を2%にしたこと以外は同様にしてソルダーペーストを調製し、これを実施例1と同様にして試験した結果を表1に示す。
実施例1において、FXB−1050の代わりにポリアリルアミンの添加量を2%にしたこと以外は同様にしてソルダーペーストを調製し、これを実施例1と同様にして試験した結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1において、FXB−1050を使用しないこと以外は同様にしてソルダーペーストを調製し、これを実施例1と同様にして試験した結果を表1に示す。
実施例1において、FXB−1050を使用しないこと以外は同様にしてソルダーペーストを調製し、これを実施例1と同様にして試験した結果を表1に示す。
表1の結果から、高分子量アミン系化合物を使用した実施例1〜8のものは、その使用をしなかった比較例1に比べて、「はんだ付性試験」において優れ、Ni板に対して無鉛型ソルダーペーストを用いたリフローはんだ付において、無鉛はんだの溶融はんだのぬれ性が向上していることがわかる。
Claims (4)
- 回路基板に電子部品をはんだ付する際に用いる、無鉛系はんだ粉末と、樹脂成分を少なくとも含有するソルダーペーストにおいて、高分子量アミン系化合物を含有するソルダーペースト組成物。
- 回路基板のはんだ付ランドは少なくともニッケル系めっきを選択できる金属めっきがされている請求項1のソルダーペースト組成物。
- 高分子量アミン系化合物はアミン価が100〜300、軟化点が100〜160℃である請求項1又は2に記載のソルダーペースト組成物。
- 高分子量アミン系化合物は分子量が150以上である請求項1ないし3のいずれかに記載のソルダーペースト組成物。
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