JP2005152713A - シアンの除去方法およびその装置 - Google Patents

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Masami Nonokawa
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Abstract

【課題】シアンを除去するに際して酸化剤のような消耗する副資材や、更新などメンテナンスが必要な触媒のような副資材も必要としない。
【解決手段】後段の加圧加温容器2に原液槽1に原液aを加圧送給する圧送ポンプ11、送給された原液aを、5MPa〜20MPaの圧力であって、温度が200℃からその圧力下の水分蒸発温度までの範囲とする圧力温度条件に保持して、含まれるシアン成分を加水分解する加圧加温容器2、その加圧加温容器2から取り出した分解処理液bを冷却する冷却器3、その冷却処理液cを浄化処理するためガスeと液体fに分離する気液分離装置4、および圧力を制御する減圧弁6を必須の装置とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機排水中に含まれるシアン成分を除去するための改良されたシアンの除去方法およびその装置に関する。
従来、有機排水の浄化処理において生物処理が多く採用されているが、排水中にシアン成分を含む場合はその毒性によって浄化システムが重大な障害を受けるため、あらかじめ、そのシアン成分を除去する必要があった。このようなシアン除去方法として次の方法が知られている。
1)アルカリ塩素法:アルカリ性で塩素を加えることでシアン化物イオンを炭酸イオンと窒素ガスを酸化分解する方法。薬剤として塩素ガスや次亜塩素酸ソーダが用いられる。(非特許文献1を参照)
2)オゾン酸化法:酸化力の強いオゾンを使用してシアン化物イオンを酸化分解する。また、微量の銅イオンやマンガンイオンが存在するとそれらが触媒効果を示す。(非特許文献1を参照)
3)触媒湿式酸化法:金属酸化触媒を使って反応条件を圧力を数十kg/cm〜数百kg/cm、温度を200℃〜300℃程度で酸化剤を利用して酸化分解する。(非特許文献2を参照)
著者「社団法人 化学工学協会」、書名「物理および化学的未時処理技術と装置(下)」、発行:昭和55年11月30日、第100〜107頁。 雑誌名「化学装置」 1996年8月号 第47〜53頁。 「触媒湿式酸化法による産業排水の処理」
このアルカリ塩素法やオゾン酸化法では、塩素、次亜塩素酸、オゾンなどを添加する必要があって、薬剤コストや後処理コストなどがかかるという問題があった。また、触媒湿式酸化法では、触媒性能の劣化や腐食のため長期間安定して使用するためにはメンテナンスが容易でなく、またコストがかかるという問題があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、シアンを除去するに際して酸化剤のような後処理が必要となる添加薬剤や、清掃、更新などメンテナンスが必要な触媒のような副資材も必要としないシアンの除去方法およびその装置を提供する。
上記の問題は、次の第1発明であるシアンの除去方法によって、解決することができる。それは、シアンを含む排水を圧力が5MPa〜20MPaの圧力下であって、温度が200℃からその圧力下の水分蒸発温度までの温度条件下に保持して、前記シアンを分解することを特徴とする本発明のシアンの除去方法である。
本発明は、前記圧力温度条件が5MPa〜10MPaの圧力条件、250℃からその圧力下の水分蒸発温度までの温度条件であるのが好ましい。さらに、これらの分解反応が加水分解である点に特徴がある。
また、上記の問題は、次の第2発明であるシアンの除去装置によって、解決することができる。それは、前記第1発明であるシアンの除去方法を行うためのシアンの除去装置であって、前記圧力温度条件を保持する加圧加温容器、その加圧加温容器に原液を加圧送給する圧送ポンプ、その加圧加温容器から取り出した分解処理液を冷却する冷却器、その分解処理液をガスと液体に分離する気液分離装置および圧力を制御する減圧弁を少なくとも具備したシアンの除去装置である。そして、この加圧加温容器が金属管からなるものである形態に好ましく具体化できる。
本発明のシアンの除去方法およびその除去装置は、このように構成されているので、シアンの除去方法においては、シアンを加水分解によって除去するので、酸化法における酸化剤などの添加薬剤や、触媒法における触媒のような副資材を必要としないから、薬剤や触媒の材料コストや後処理などメンテナンスコストが低減できる利点が得られる。
また、本発明のシアンの除去装置においては、酸化剤などの添加薬剤の供給ラインやその後処理設備が不要となり、また触媒床やそれに関連するの清掃設備なども不要となるなど、設備を単純化でき設備費を低減できるという優れた効果がある。よって本発明は、従来の問題点を解消したシアンの除去方法およびその装置として、工業的価値はきわめて大なるものがある。
次に、本発明のシアンの除去方法およびその装置に係る実施形態について述べるが、先ず、第2発明のシアンの除去装置について、図1を参照して説明し、次に、その装置の使用方法を説明しながら第1発明であるシアンの除去方法について説明する。
本発明のシアンの除去装置は、後述する第1発明であるシアンの除去方法を行うためのシアンの除去装置であって、後段の加圧加温容器2に原液槽1に原液aを加圧送給する圧送ポンプ11、送給された原液aを所定の圧力温度条件に持して、含まれるシアン成分を加水分解する加圧加温容器2、その加圧加温容器2から取り出した分解処理液bを冷却する冷却器3、およびその冷却処理液cを浄化処理するためガスeと液体fに分離する気液分離装置4、分離したガスeの圧力を制御する減圧弁6を必須の装置とし、それらをパイプラインで結合したシステムである。
本発明では、水の存在下における高温高圧条件下での物質の変化を研究した結果、シアン成分が酸化物の存在なしに、すなわち酸化反応ではなく、単純な加水分解反応によって分解されることを見出したことに基づくのである。この加水分解により、シアン分の炭素分は可溶性有機物、例えば酢酸に、窒素分は可溶性窒素化合物、例えばアンモニアに変化するので、これらの成分は、通常の有機排水に含まれる有機物や窒素化合物と全く同様に生物浄化処理などの浄化システムによって、浄化され得るのである。
本発明の最も特徴とする点は、所定の高温高圧の圧力温度条件を保持できる密閉可能な加圧加温容器2にあり、その条件は、5MPa〜20MPaの圧力であって、温度が200℃からその圧力下の水分蒸発温度までの範囲とする条件であり、この条件は、本発明の第1発明であるシアンの除去方法における、原液aからシアンを除去するための主要な処理条件ともなっているのである。
このような圧力温度条件は、この加圧加温容器2を適宜な加熱手段で加熱することにより、例えば、水の存在下で温度270℃に加熱することにより温度条件が設定でき、その温度により発生する水蒸気によって5.5MPaの圧力条件が設定できる。さらに、減圧弁6による調圧により、圧力条件はより高い値へ変更することも可能である。
本発明のシアンの除去方法において、このような加水分解が行われる好ましい条件は、前記した圧力:5MPa〜20MPa/温度:200℃〜その圧力下の水分蒸発温度(5MPaでは265℃、20MPaでは367℃)であって、より好ましくは、5MPa〜10MPaの圧力条件、250℃からその圧力下の水分蒸発温度(5MPaでは265℃、10MPaでは367℃)までの温度条件である。また、その反応所要時間はシアン濃度によるものの1〜60分、好ましくは5〜30分である。
このように圧力温度条件を限定するのは、今回のシアン処理は、水の加水分解を利用して処理を行うからであり、好ましくは、加水分解反応が顕著に起きる範囲、すなわち水のイオン積が高い範囲となる温度200℃〜300℃である。温度が300℃を超えるとイオン積が低下する。
そして、このような好ましい条件を実現する加圧加温容器2としては、原液aが順次送給される金属管からなり、巻き回しまたは繰り返し屈曲させた蛇管から構成されのがよい。ここでも、温度調節機能付き電熱装置など適宜な加熱装置(図示せず)が付設された構造が好ましい。
次に、本発明の実施例と比較例について行った、シアン除去率に関する試験結果を次の表1に示す。この試験結果によれば、本発明の圧力温度条件によってシアン成分が効果的に分解除去されることが理解できる。
なお、試験に用いた機器の機種は、加圧加温容器:反応器、圧送ポンプ:プランジャーポンプ、冷却器:コンデンサー、気液分離装置:気液分離器などである。
Figure 2005152713
かくして、本発明のシアン除去方法および除去装置によれば、シアンを加水分解によって除去するので、酸化剤などの添加薬剤や、触媒のような副資材を必要とせず、含有するシアンを効果的に分解除去することができることが分かった。また、酸化剤などの添加薬剤の供給ラインやその後処理設備が不要となり、また触媒床やそれに関連するの清掃設備なども不要となるなど、設備上の利点も多く得られるのである。
本発明のシアン除去装置を説明するための要部ブロック図。
符号の説明
1:原液槽
11:圧送ポンプ
2:加圧加温容器
3:冷却器
4:気液分離装置
5 :ドレイン槽
6 :減圧弁
a:原液
b:分解処理液
c:冷却処理液
e:ガス
f:液体

Claims (5)

  1. シアンを含む排水を圧力が5MPa〜20MPaの圧力下であって、温度が200℃からその圧力下の水分蒸発温度までの温度条件下に保持して、前記シアンを分解することを特徴とするシアンの除去方法。
  2. 前記圧力温度条件が5MPa〜10MPaの圧力条件、250℃からその圧力下の水分蒸発温度までの温度条件である請求項1に記載のシアンの除去方法。
  3. 前記分解反応が加水分解である請求項1また発明2に記載のシアンの除去方法。
  4. 請求項1または2または3に記載のシアンの除去方法を行うシアンの除去装置であって、前記圧力温度条件を保持する加圧加温容器、その加圧加温容器に原液を加圧送給する圧送ポンプ、その加圧加温容器から取り出した分解処理液を冷却する冷却器、その分解処理液をガスと液体に分離する気液分離装置、および圧力を制御する減圧弁を少なくとも具備したシアンの除去装置。
  5. 前記加圧加温容器が金属管からなるものである請求項3に記載のシアンの除去装置。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114377338A (zh) * 2021-12-28 2022-04-22 郑州鸿跃环保科技有限公司 一种对铝电解槽大修渣进行脱毒的处理系统及处理方法

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