JP2005151643A - 電源装置、燃料電池車両、電源装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】DC−DCコンバータを用いずに、燃料電池と二次電池との出力電圧の一致を図りながら効率的な電力供給を行えるようにする。
【解決手段】燃料電池と並列に接続される二次電池として、当該二次電池の残存容量を示す充電状態(SOC:State Of Charge)に対する開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の変化率が略一定となる特性を満たすものを用いる。
【選択図】図4
【解決手段】燃料電池と並列に接続される二次電池として、当該二次電池の残存容量を示す充電状態(SOC:State Of Charge)に対する開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の変化率が略一定となる特性を満たすものを用いる。
【選択図】図4
Description
本発明は、燃料電池と二次電池とが並列接続されてなる電源装置、これを用いた燃料電池車両、電源装置の製造方法に関する。
例えば車両の動力源として燃料電池を用いる場合、燃料電池の応答遅れや高負荷時の補助を目的として、充放電可能な二次電池を燃料電池に並列に接続し、電源装置として車両に搭載するのが一般的である。このような燃料電池と二次電池とを併用する電源装置では、通常、燃料電池側にDC−DCコンバータを接続し、DC−DCコンバータを介した燃料電池と、二次電池とを並列接続することで、燃料電池と二次電池との出力電圧の一致を図るようにしている。
しかしながら、DC−DCコンバータは、電圧変換時に電力損失を伴ってしまうため、負荷に対してメインで使用される燃料電池側にDC−DCコンバータを接続すると、電力損失分が非常に大きくなってしまい、効率の悪い電源装置となってしまうといった問題があった。そこで、電源装置から取り出す電力の出力効率を向上させるために、DC−DCコンバータを補助的な電力供給を行う二次電池(バッテリ)側に接続し、DC−DCコンバータを介した二次電池と、燃料電池とを並列に接続した構成の電源装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。
特開2002−118979号公報
特開2002−118981号公報
しかしながら、前記特許文献1や特許文献2にて開示される電源装置においても、DC−DCコンバータを用いている以上、電圧変換時における電力損失を避けることはできない。また、非常に高価なDC−DCコンバータを用いることによるコストの増加や、装置の大型化といった問題もあり、更なる改善が望まれる。
本発明は、以上のような従来の実情に鑑みて創案されたものであり、DC−DCコンバータを用いずに、燃料電池と二次電池との出力電圧の一致を図りながら効率的な電力供給が可能な電源装置、及びこの電源装置を用いた燃料電池車両、更にはこのような電源装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る電源装置は、燃料電池と、この燃料電池と並列に接続される二次電池とを備える。このような電源装置において、本発明では、二次電池が、当該二次電池の残存容量を示す充電状態(SOC:State Of Charge)に対する開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の変化率が略一定となる特性を満たすようにしている。
また、本発明に係る燃料電池車両は、車輪を駆動するモータと、燃料電池と二次電池とが接続されてなり、モータに電力を供給する電源装置とを備えている。このような燃料電池車両において、本発明では、電源装置の二次電池が、当該二次電池の残存容量を示す充電状態(SOC:State Of Charge)に対する開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の変化率が略一定となる特性を満たすようにしている。
また、本発明に係る電源装置の製造方法は、燃料電池と二次電池とを並列に接続して電源装置を製造するに際して、二次電池として、当該二次電池の残存容量を示す充電状態(SOC:State Of Charge)に対する開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の変化率が略一定となる特性を満たすものを用いるようにしている。
本発明によれば、燃料電池と並列に接続される二次電池が、当該二次電池の残存容量を示す充電状態(SOC:State Of Charge)に対する開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の変化率が略一定となる特性を満たすことで、二次電池の充電状態の広い範囲において、燃料電池との出力電圧の一致を図りながら燃料電池の発電電流で二次電池を充電することができるので、DC−DCコンバータを用いることなく、効率の良い電力供給を実現することが可能となる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照して説明をする。
まず、図1を用いて、本発明を適用した電源装置を電力供給源として搭載した燃料電池車両1について説明する。
燃料電池車両1は、電力供給源である電源装置10と、電源装置10から出力される直流電流を交流電流に変換するインバータ15と、電源装置10からインバータ15を介して電力供給されることで図示しない車輪を駆動するモータ16とを備えている。
電源装置10は、燃料電池車両1の駆動系及び各種補機への電力供給を行う電力供給源であり、燃料電池11、二次電池12、制御装置13、リレーBOX14を備えている。電源装置10が備える燃料電池11は、燃料電池車両1の駆動系に電力を供給するメインとなる電力供給源であり、二次電池12は、例えば、燃料電池車両1の走行開始時や加速時などの状況において燃料電池11をアシストする補助的な電力供給源である。
燃料電池11は、水素と酸素の電気化学反応によって発電することで電力供給を行うものであり、発電の最小単位となる発電セルが複数積層されてなるスタック構造を有している。なお、燃料電池11の種類としては、例えば、固体高分子型、燐酸型、溶融炭酸塩型など、どのような種類であってもよいが、車両への搭載を考えると、比較的小型軽量に構成でき、高い出力が得られる固体高分子型の燃料電池が望ましい。
二次電池12は、充放電可能な蓄電池であり、例えば、非水系リチウム二次電池として構成される。この二次電池12は、複数の単電池が直列接続されてなり、燃料電池11の発電によって得られる余剰分の電力や、燃料電池車両1の制動時にモータ16から回収された電力がインバータ15を介して充電される。
燃料電池11と二次電池12とは並列に接続されており、これら燃料電池11及び二次電池12がリレーBOX14を介してインバータ15に接続されている。リレーBOX14は、制御装置13からの制御に応じて、燃料電池11、二次電池12からの出力をインバータ15に供給するよう切り替えるリレー回路を備えている。
制御装置13は、制御データを記憶するRAM(Random Access Memory)と、電源装置10を制御する制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)と、ROMに記憶された制御プログラムを読み出して実行するCPU(Central Processing Unit)などを備えている。制御装置13は、ドライバのアクセルペダルの踏み込み量を検知するアクセルペダルセンサからのセンサ信号や、二次電池12の充電状態SOC(State Of Charge)を検知するSOCセンサからのセンサ信号などが入力され、入力されたセンサ信号に基づいて、燃料電池11、二次電池12の運転制御や、リレーBOX14の切り替え制御を行う。
以上のような電源装置10は、燃料電池11と二次電池12とを並列にしてリレーBOX14に接続することで製造されるが、本発明においては、特に、二次電池12として、当該二次電池12の残存容量を示す充電状態(SOC:State Of Charge)に対する開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の変化率が略一定となる特性を満たすものを用いるようにしている。なお、この二次電池12の特性については、詳細を後述する。
電力供給源として以上のような構成の電源装置10を搭載した燃料電池車両1では、当該燃料電池車両1の駆動状態が変化すると、制御装置13の制御によって、リレーBOX14のリレー回路が切り替えられ、インバータ15へ電力を供給する電力供給源が、並列接続された燃料電池11又は二次電池12のいずれか、或いは燃料電池11及び二次電池12というように切り替えられる。このとき、並列接続された2つの電力供給源である燃料電池11及び二次電池12の出力を、駆動状態に応じて適宜切り替えることで取り出し可能とするためには、燃料電池11と、二次電池12との電圧の一致が図られていることが条件となる。
従来の一般的なリチウム二次電池では、充電状態(SOC:State Of Charge)に対する開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)、つまりSOC−OCV特性が、例えば図2(a)に示すような特性となっていた。すなわち、従来のリチウム二次電池では、図2(a)に示すように、SOCが100%のとき開回路電圧が約400Vを示し、SOCが10%のとき開回路電圧が約360Vを示し、この区間においてSOC−OCV特性は、ほぼ直線で、変化率が略一定となっている。しかし、SOCが10%以下となると急激に開回路電圧は減少し、つまり変化率が変化して、SOCが0%の時には、開回路電圧が約315Vとなる。
図2(b)では、曲線F1として燃料電池のI−V特性を示し、直線S1、直線S2として、従来のリチウム二次電池のSOC20%における充電時のI−V特性、放電時のI−V特性を示し、直線S3として、従来のリチウム二次電池のSOC0%における充電時のI−V特性を示している。
ここで、本発明を適用した電源装置10を搭載した燃料電池車両1と比較をするために、二次電池として図2(a),(b)に示すSOC−OCV特性、I−V特性を有する従来のリチウム二次電池32を備えた、図3に示す燃料電池車両40を考え、燃料電池車両40の駆動状態の変化に応じた電源装置30の動作について説明をする。なお、燃料電池車両40は、上述した燃料電池車両1の二次電池12を従来のリチウム二次電池32に代えただけであり、他の構成、つまり燃料電池31、制御装置33、リレーBOX34、インバータ35、モータ36は、燃料電池車両1の燃料電池11、制御装置13、リレーBOX14、インバータ15、モータ16と同じであるため説明を省略する。
(1A)初期状態
初期状態において、燃料電池車両40は停止しているものとする。このとき、リチウム二次電池32は、SOC100%であり、並列接続された燃料電池31と共に約400Vの等しい電圧となっている。
初期状態において、燃料電池車両40は停止しているものとする。このとき、リチウム二次電池32は、SOC100%であり、並列接続された燃料電池31と共に約400Vの等しい電圧となっている。
(2A)走行開始時
ドライバがアクセルペダルを踏み込んだことに応じて、走行が開始される。このとき、電圧値が400V近傍であるため、図2(b)に示すように、燃料電池31は僅かの電流しかインバータ35に出力することができない。そこで、制御装置33は、リレーBOX34を制御してリチウム二次電池32からの出力をインバータ35に供給するように切り替える。リチウム二次電池32は、電流をインバータ35に供給することで、図2(a)に示すようにSOCが100%から10%付近までほぼ一定の割合で減少していくことになる。
ドライバがアクセルペダルを踏み込んだことに応じて、走行が開始される。このとき、電圧値が400V近傍であるため、図2(b)に示すように、燃料電池31は僅かの電流しかインバータ35に出力することができない。そこで、制御装置33は、リレーBOX34を制御してリチウム二次電池32からの出力をインバータ35に供給するように切り替える。リチウム二次電池32は、電流をインバータ35に供給することで、図2(a)に示すようにSOCが100%から10%付近までほぼ一定の割合で減少していくことになる。
一方、燃料電池31は、リチウム二次電池32のSOCが20%程度になり、電圧値が約365V程度になった頃、図2(b)の曲線F1に示すように急激に供給可能な電流値が増加し始めるため、制御装置33は、リチウム二次電池32と、燃料電池31とから電流をインバータ35に供給するように制御する。
リチウム二次電池32のSOCが0%になると、リチウム二次電池32の電流供給能力はゼロとなるため、燃料電池11からのみ電流がインバータ35に供給される。
(3A)加速状態
この状態、すなわち、リチウム二次電池32からの電流供給が不可能となり、燃料電池31からのみの電流供給に依存している状態において、ドライバがさらに加速要求を行ったとする。
この状態、すなわち、リチウム二次電池32からの電流供給が不可能となり、燃料電池31からのみの電流供給に依存している状態において、ドライバがさらに加速要求を行ったとする。
燃料電池31は、インバータ35への電流を供給しているため、リチウム二次電池32を充電するための電流供給をすることができない。リチウム二次電池32は、既にSOCが0%となっているため、過放電領域に入ってしまう。一般に二次電池の過放電が大きくなれば、蓄電池としての機能が破壊され使用不能となってしまう。
(4A)制動時
続いて、ドライバがブレーキペダルを踏むなどして、燃料電池車両40が制動されている場合には、燃料電池31からインバータ35への電流供給がなくなるため、燃料電池31は、リチウム二次電池32を充電するために電流を供給することが可能となる。このとき、燃料電池31から供給される電流によって、電源装置30の電圧値は、図2(b)に示す曲線F1と、直線S3との交点Bから、曲線F1と、直線S1との交点Aまで、曲線F1上を辿るように変化することになる。
続いて、ドライバがブレーキペダルを踏むなどして、燃料電池車両40が制動されている場合には、燃料電池31からインバータ35への電流供給がなくなるため、燃料電池31は、リチウム二次電池32を充電するために電流を供給することが可能となる。このとき、燃料電池31から供給される電流によって、電源装置30の電圧値は、図2(b)に示す曲線F1と、直線S3との交点Bから、曲線F1と、直線S1との交点Aまで、曲線F1上を辿るように変化することになる。
このように、リチウム二次電池32は、燃料電池31から供給される電流によって充電されることになる。しかし、図2(b)に示すように交点Aの電圧値、つまり約365V以上の電圧値では、燃料電池31から出力できる電流は、ほんの僅かであるため、リチウム二次電池32への充電は不可能になってくる。つまり、従来の二次電池32は、SOC20%程度しか、燃料電池31によって充電されないことになる。
これは、図2(a)に示すSOC−OCV特性を有するリチウム二次電池32では、一旦、SOCが20%以下にまで低下してしまうと、SOC20%までしか充電することができないことを示している。しかも、図2(a)に示すように、SOC0%〜SOC20%におけるリチウム二次電池32の開回路電圧値は、約315V〜約365Vであり、同じ電圧領域では、図2(b)、曲線F1で示すように燃料電池31の出力電流は、最大約110A程度までしか出力できない。したがって、燃料電池31によってリチウム二次電池32を充電するのに必要な電流が足りず、充電には非常に多くの時間を費やさなくてはならない。そのため、必要なときにリチウム二次電池32からの出力を活用できないことから、燃料電池31の応答遅延、最大出力補完を適切に行うことが困難となる。
また、図2(a)に示すSOC−OCV特性のリチウム二次電池32では、当該リチウム二次電池32が有する電気容量の20%しか有効に活用できなくなるため、要求される値の5倍の容量をあらかじめ確保しておかねばならず、電源装置30は、非常に効率の悪いものとなってしまう。そこで、このような弊害を回避するために、従来においては、高価なDC−DCコンバータを用いて、燃料電池31の出力電圧或いは二次電池32の出力電圧の何れか一方を他方に合わせるように調整することで、燃料電池31及び二次電池32の双方を効率の良い領域で使用できるようにしていた。
一方、本発明を適用した電源装置10を搭載した燃料電池車両1では、電源装置10の二次電池12のSOC−OCV特性を図4(a)に示すような特性とすることで、DC−DCコンバータを用いることなく、上述したような従来のリチウム二次電池32を用いた場合の弊害を回避できるようにしている。
本発明を適用した電源装置10の二次電池12では、図4(a)に示すように、SOCが100%のとき開回路電圧が約400Vを示し、SOCが0%のとき開回路電圧が約280Vを示し、この区間において、SOC−OCV特性は、ほぼ直線で、変化率が略一定となっている。具体的には、二次電池12が有する単電池あたりで5mV/%〜20mV/%といった変化率となっている。
図4(b)では、曲線F1として示した燃料電池11のI−V特性を示し、直線S4、直線S5として、二次電池12のSOC60%における充電時のI−V特性、放電時のI−V特性を示し、直線S6として、二次電池12のSOC30%における充電時のI−V特性を示し、さらに、直線S7として、二次電池12のSOC0%における充電時のI−V特性を示している。
図4(a),(b)に示すようなSOC−OCV特性、I−V特性を有する二次電池12と、燃料電池11とを並列接続させた電源装置10は、燃料電池車両1の駆動状態の変化に応じて、以下に示すような動作をする。
(1B)初期状態
初期状態において、燃料電池車両1は停止しているものとする。このとき二次電池12は、SOC100%であり、並列接続された燃料電池11と共に約400Vの等しい電圧となっている。
初期状態において、燃料電池車両1は停止しているものとする。このとき二次電池12は、SOC100%であり、並列接続された燃料電池11と共に約400Vの等しい電圧となっている。
(2B)走行開始時
ドライバがアクセルペダルを踏み込んだことに応じて、走行が開始される。このとき、電圧値が400V近傍であるため、図4(b)に示すように、燃料電池11は僅かの電流しかインバータ15に出力することができない。そこで、制御装置13は、リレーBOX14を制御して二次電池12からの出力をインバータ15に供給するように切り替える。二次電池12は、電流をインバータ15に供給することで、図4(b)に示すようにSOCが100%から0%まで一定の割合で減少していくことになる。
ドライバがアクセルペダルを踏み込んだことに応じて、走行が開始される。このとき、電圧値が400V近傍であるため、図4(b)に示すように、燃料電池11は僅かの電流しかインバータ15に出力することができない。そこで、制御装置13は、リレーBOX14を制御して二次電池12からの出力をインバータ15に供給するように切り替える。二次電池12は、電流をインバータ15に供給することで、図4(b)に示すようにSOCが100%から0%まで一定の割合で減少していくことになる。
一方、燃料電池11は、二次電池12のSOCが60%程度になり、電圧値が約365V程度になった頃、図4(b)の曲線F1に示すように急激に供給可能な電流値が増加し始めるため、制御装置13は、二次電池12と、燃料電池11とから電流をインバータ15に供給するように制御する。その後は、二次電池12のSOCが0%になるまでの領域において、二次電池12と燃料電池11との出力電圧が等しくなるようにしながら、両者から電流が取り出されてインバータ15に供給される。
(3B)加速状態
この状態、すなわち、二次電池12のSOCが60%から0%になるまでの領域で、ドライバがさらに加速要求を行ったとする。この領域では、燃料電池11から多くの電流が取り出せる状態にあり、二次電池12に対して過度の電流取り出しを要求する必要がないので、二次電池12を過放電状態とすることによる性能劣化を抑制できる。
この状態、すなわち、二次電池12のSOCが60%から0%になるまでの領域で、ドライバがさらに加速要求を行ったとする。この領域では、燃料電池11から多くの電流が取り出せる状態にあり、二次電池12に対して過度の電流取り出しを要求する必要がないので、二次電池12を過放電状態とすることによる性能劣化を抑制できる。
(4B)制動時
続いて、ドライバがブレーキを踏むなどして、燃料電池車両1が制動されている場合には、燃料電池11からインバータ15への電流供給がなくなるため、燃料電池11は、二次電池12を充電するための電流を供給することが可能となる。
続いて、ドライバがブレーキを踏むなどして、燃料電池車両1が制動されている場合には、燃料電池11からインバータ15への電流供給がなくなるため、燃料電池11は、二次電池12を充電するための電流を供給することが可能となる。
このとき、燃料電池11から供給される電流によって、電源装置10の電圧値は、図4(b)に示す曲線F1と直線S7との交点E点から、曲線F1と直線S6との交点Dを通過し、曲線F1と直線S4との交点Cまで、曲線F1上を辿るように変化することになる。
このように、二次電池12は、燃料電池11から供給される電流によって充電されることになる。しかし、図4(b)に示すように交点Cの電圧値、つまり約365V以上の電圧値では、燃料電池11から出力できる電流は、ほんの僅かであるため、二次電池12への充電は不可能になってくる。このとき、二次電池12のSOCは60%になっており、上述した、従来のリチウム二次電池であるリチウム二次電池32と比較すると、SOCが20%から60%というように3倍にまで増加しており、充電容量を有効に活用できることが分かる。
また、図4(a)に示すように、二次電池12のSOC0%〜SOC60%における開回路電圧値は、約280V〜約365Vであり、同じ電圧領域では、図4(b)の曲線F1に示すように、燃料電池11の出力電流は、最大240Aとなっている。したがって、燃料電池11による二次電池12への充電において供給可能な電流値が2倍となっているため、リチウム二次電池32を用いた場合と比較して充電時間を大幅に短縮することができる。
以上のように、二次電池12のSOC−OCV特性を、図4(a)に示したSOCに対する開回路電圧の変化率が略一定となるようにすることで、高価なDC−DCコンバータを用いることなく、燃料電池11及び二次電池12の出力電圧の一致を図りながら、これら双方を効率の良い領域で使用することが可能となり、二次電池12で燃料電池11を適切にアシストし得る、効率の良い電源装置10を構成することができる。
このような二次電池12は、例えば、二次電池12が非水系リチウム二次電池である場合には、正極活物質として、コバルト酸リチウム(LixCo1−yMyO2;M=Co、Mn、Ni、Fe、Cr、0.9≦x≦1.2、0≦y≦0.5)、ニッケル酸リチウム(LixNi1−yMyO2;M=Co、Mn、Ni、Fe、Cr、0.9≦x≦1.2、0≦y≦0.5)、マンガン酸リチウム(LixMn2−yMyO4;M=Co、Mn、Ni、Fe、Cr、0.9≦x≦1.2、0≦y≦1)を0〜10:0〜30:60〜100の比で混合したものを用い、負極活物質として非晶質炭素材料を用いるように電極組成を制御することで実現できる。また、このときの燃料電池11を構成する発電セルのセル数と、二次電池12を構成する単電池の電池数をu:Vとすると、u:V=420〜500:90〜120となるようにする。
なお、上述した二次電池12を非水系リチウム二次電池とした場合の電極組成は、一例として示したものであり、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、二次電池12は、非水系リチウム二次電池以外の充放電可能な二次電池であってもよく、図4(a)に示すように、SOCに対する開回路電圧の変化率が略一定となるような、SOC−OCV特性を有していればよい。
1 燃料電池車両
10 電源装置
11 燃料電池
12 二次電池
13 制御装置
14 リレーBOX
15 インバータ
16 モータ
10 電源装置
11 燃料電池
12 二次電池
13 制御装置
14 リレーBOX
15 インバータ
16 モータ
Claims (6)
- 燃料電池と、
前記燃料電池と並列に接続される二次電池とを備え、
前記二次電池は、当該二次電池の残存容量を示す充電状態(SOC:State Of Charge)に対する開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の変化率が略一定となる特性を満たすことを特徴とする電源装置。 - 前記二次電池は、複数の単電池が直列接続されてなり、
前記二次電池の単位電池あたりの前記変化率が5mV/%〜20mV/%であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。 - 前記二次電池は、非水系リチウム二次電池であり、
正極活物質として、コバルト酸リチウム(LixCo1−yMyO2;M=Co、Mn、Ni、Fe、Cr、0.9≦x≦1.2、0≦y≦0.5)、ニッケル酸リチウム(LixNi1−yMyO2;M=Co、Mn、Ni、Fe、Cr、0.9≦x≦1.2、0≦y≦0.5)、マンガン酸リチウム(LixMn2−yMyO4;M=Co、Mn、Ni、Fe、Cr、0.9≦x≦1.2、0≦y≦1)を0〜10:0〜30:60〜100の比で混合したものを用い、
負極活物質として、非晶質炭素材料を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の電源装置。 - 前記燃料電池は複数の発電セルが直列接続されてなると共に、前記二次電池は複数の単電池が直列接続されてなり、
前記燃料電池の発電セルのセル数が420〜500の範囲であり、
前記二次電池の単位電池の電池数が90〜120の範囲であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電源装置。 - 車輪を駆動するモータと、
燃料電池と二次電池とが並列接続されてなり、前記モータに電力を供給する電源装置とを備え、
前記電源装置の二次電池は、当該二次電池の残存容量を示す充電状態(SOC:State Of Charge)に対する開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の変化率が略一定となる特性を満たすことを特徴とする燃料電池車両。 - 燃料電池と二次電池とを並列に接続して電源装置を製造するに際し、
前記二次電池として、当該二次電池の残存容量を示す充電状態(SOC:State Of Charge)に対する開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)の変化率が略一定となる特性を満たすものを用いることを特徴とする電源装置の製造方法。
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