JP2005150520A - 気化器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水、液体CVD原料、または固体CVD原料を有機溶媒に溶解させたCVD原料を、安定して所望の濃度及び流量で効率よく気化し、半導体製造装置に供給するための気化器を提供する。
【解決手段】 液体原料の気化室、液体原料を気化室に供給するための噴出管、気化ガス排出口、及び気化室の加熱手段を備えた気化器であって、噴出管が内管と外管からなる二重構造で構成され、内管の気化室噴出口に開口部が設けられ、さらに好ましくは気化室内に固体充填物が充填された気化器とする。
【選択図】 図3
【解決手段】 液体原料の気化室、液体原料を気化室に供給するための噴出管、気化ガス排出口、及び気化室の加熱手段を備えた気化器であって、噴出管が内管と外管からなる二重構造で構成され、内管の気化室噴出口に開口部が設けられ、さらに好ましくは気化室内に固体充填物が充填された気化器とする。
【選択図】 図3
Description
本発明は、半導体製造装置等にガス状の液体原料を供給するための気化器に関する。さらに詳細には、水、液体CVD原料、または固体CVD原料を有機溶媒に溶解させたCVD原料を、所望の濃度及び流量で効率よく気化し、半導体製造装置に供給するための気化器に関する。
半導体分野においては、液体CVD原料、あるいは固体CVD原料を有機溶媒に溶解させた液体CVD原料とともに、高純度の水が原料として使用されることがある。例えば、水蒸気とシラン系ガスを用いて、減圧CVD法により基板上にSiO2の酸化膜を製膜する方法(特開平8−279504)が知られている。このような方法で酸化膜を製膜する場合には、液体CVD原料、あるいは固体CVD原料の場合と同様に、水を極めて高い純度に維持しながら、所望の濃度及び流量で効率よく気化し、半導体製造装置に供給する必要がある。
水を気化供給する方法としては、高純度の水を加熱するとともに水中にキャリアガスを導入し、バブリングして水の一部を気化させ、キャリアガスと水の混合ガスを、気体マスフローコントローラーで流量制御して半導体製造装置に供給する方法が用いられてきた。しかし、この方法では気化条件を安定させることが難しく、一定の濃度及び流量の原料ガスを得ることが困難なため、現在では他の液体原料と同様に、水を液体流量制御器で流量制御して気化器に供給し、気化器内で気化させて半導体製造装置に供給する方法が多く行なわれている。
従来から、一般的な液体原料を気化するための気化器としては、例えば、気化室の形状が鉛直線を軸とする球形、楕球形、樽形、円筒形、円錐形、円錐台形、半球形であり、気化室の中央部には形状が気化室の形状に略相似形であり加熱手段が付与された突起が設けられた気化器、CVD原料供給部のCVD原料との接触部の少なくとも一部が耐腐食性合成樹脂で構成された気化器、あるいは、CVD原料供給部の内部が耐腐食性合成樹脂で構成され、外部が金属で構成された気化器等がある。
特開2000−315686号公報
特開2003−13234号公報
しかしながら、前記の気化器は、液体CVD原料あるいは固体CVD原料を有機溶媒に溶解させたCVD原料を気化するために開発されたものであり、また、水は液体CVD原料または有機溶媒と比較して単位体積当たりの気化熱がかなり大きい等、物性が大きく異なるため、前記のような気化器を用いて気化供給した場合は、液体CVD原料の気化供給と比較して、濃度及び流量のコントロールが難しく、半導体薄膜の均一性に悪影響を及ぼす虞があるという都合があった。
従って、本発明が解決しようとする課題は、水を安定して所望の濃度及び流量で効率よく気化し、半導体製造装置に供給するための気化器を提供することである。
従って、本発明が解決しようとする課題は、水を安定して所望の濃度及び流量で効率よく気化し、半導体製造装置に供給するための気化器を提供することである。
本発明者らは、これらの課題を解決すべく鋭意検討した結果、細かな水滴は、同体積の液体CVD原料あるいは有機溶媒と比較して、気化熱が数倍大きいこと、及び、気化室の直前で水とキャリアガスを混合し気化室へ噴出させるとともに、好ましくはさらに気化室内に熱伝導性のある固体充填物を充填し、水を効率よく加熱することにより、水を安定して所望の濃度及び流量で効率よく気化できることを見い出し本発明に到達した。
すなわち本発明は、液体原料の気化室、液体原料を該気化室に供給するための噴出管、気化ガス排出口、及び該気化室の加熱手段を備えた気化器であって、噴出管が内管と外管からなる二重構造で構成され、該内管の気化室噴出口に開口部が設けられたことを特徴とする気化器である。
本発明は、水を半導体製造装置に気化供給するための気化器のほか、液体CVD原料、または固体CVD原料を有機溶媒に溶解させたCVD原料を、半導体製造装置に気化供給するための気化器にも適用することが可能である。
本発明は、水を半導体製造装置に気化供給するための気化器のほか、液体CVD原料、または固体CVD原料を有機溶媒に溶解させたCVD原料を、半導体製造装置に気化供給するための気化器にも適用することが可能である。
本発明の気化器において、水以外に適用できるCVD原料は、常温、常圧で液体であっても、また固体を溶媒に溶解したものであっても、液状を保持し得るものであれば特に制限はなく、用途に応じて適宜選択、使用される。例えばテトラiso-プロポキシチタン(Ti(OCH(CH3)2)4)、テトラn-プロポキシチタン(Ti(OC3H7)4)、テトラtert-ブトキシジルコニウム(Zr(OC(CH3)3)4)、テトラn-ブトキシジルコニウム(Zr(OC4H9)4)、テトラメトキシバナジウム(V(OCH3)4)、トリメトキシバナジルオキシド(VO(OCH3)3)、ペンタエトキシニオブ(Nb(OC2H5)5)、ペンタエトキシタンタル(Ta(OC2H5)5)、トリメトキシホウ素(B(OCH3)3)、トリiso-プロポキシアルミニウム(Al(OCH(CH3)2)3)、テトラエトキシケイ素(Si(OC2H5)4)、テトラエトキシゲルマニウム(Ge(OC2H5)4)、テトラメトキシスズ(Sn(OCH3)4)、トリメトキシリン(P(OCH3)3)、トリメトキシホスフィンオキシド(PO(OCH3)3)、トリエトキシヒ素(As(OC2H5)3)、トリエトキシアンチモン(Sb(OC2H5)3)等の常温、常圧で液体のアルコキシドを挙げることができる。
また、前記のほかに、トリメチルアルミニウム(Al(CH3)3)、ジメチルアルミニウムハイドライド(Al(CH3)2H)、トリiso-ブチルアルミニウム(Al(iso-C4H9)3)、ヘキサフルオロアセチルアセトン銅ビニルトリメチルシラン((CF3CO)2CHCu・CH2CHSi(CH3)3)、ヘキサフルオロアセチルアセトン銅アリルトリメチルシラン((CF3CO)2CHCu・CH2CHCH2Si(CH3)3)、ビス(iso-プロピルシクロペンタジエニル)タングステンジハライド((iso-C3H7C5H5)2WH2)、テトラジメチルアミノジルコニウム(Zr(N(CH3)2)4)、ペンタジメチルアミノタンタル(Ta(N(CH3)2)5)、ペンタジエチルアミノタンタル(Ta(N(C2H5)2)5)、テトラジメチルアミノチタン(Ti(N(CH3)2)4)、テトラジエチルアミノチタン(Ti(N(C2H5)2)4)等の常温、常圧で液体の原料を例示することができる。
さらに、ヘキサカルボニルモリブデン(Mo(CO)6)、ジメチルペントオキシ金(Au(CH3)2(OC5H7))、ビスマス(III)ターシャリーブトキシド(Bi(OtBu)3)、ビスマス(III)ターシャリーペントキシド(Bi(OtAm)3)、トリフェニルビスマス(BiPh3)、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ルテニウム(Ru(EtCp)2)、(エチルシクロペンタジエニル)(トリメチル)白金(Pt(EtCp)Me3)、1,5-シクロオクタジエン(エチルシクロペンタジエニル)イリジウム(Ir(EtCp)(cod))、ビス(ヘキサエトキシタンタル)ストロンチウム(St[Ta(OEt)6]2)、ビス(ヘキサイソプロポキシタンタル)ストロンチウム(St[Ta(OiPr)6]2)、トリス(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイト)ランタン(La(DPM)3)、トリス(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイト)イットリウム(Y(DPM)3)、トリス(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイト)ルテニウム(Ru(DPM)3)、ビス(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイト)バリウム(Ba(DPM)2)、ビス(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイト)ストロンチウム(Sr(DPM)2)、テトラ(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイト)チタニウム(Ti(DPM)4)、テトラキス(1-メトキシ-2-メチル-2-プロポキシ)チタン(Ti(MMP)4)、テトラ(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイト)ジルコニウム(Zr(DPM)4)、テトラ(2,6,-ジメチル-3,5ヘプタンジオナイト)ジルコニウム(Zr(DMHD)4)、テトラキス(1-メトキシ-2-メチル-2-プロポキシ)ジルコニウム(Zr(MMP)4)、ビス(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイト)鉛(Pb(DPM)2)、(ジ-ターシャリーブトキシ)ビス(2,2,6,6,-テトラメチル-3.5.ヘプタンジオナイト)チタニウム(Ti(OtBu)2(DPM)2)、(ジ-イソプロポキシ)ビス(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5,-ヘプタンジオナイト)チタニウム(Ti(OiPr)2(DPM)2)、(イソプロポキシ)トリス(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5,-ヘプタンジオナイト)ジルコニウム(Zr(OiPr)(DPM)3)、(ジ-イソプロポキシ)トリス(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5,-ヘプタンジオナイト)タンタル(Ta(OiPr)2(DPM)3)等の常温、常圧で固体の原料を例示することができる。ただし、これらは通常0.1〜1.0mol/L程度の濃度で有機溶媒に溶解して使用する必要がある。
固体CVD原料の溶媒として用いられる前記有機溶媒は、通常はその沸点温度が40℃〜140℃の有機溶媒である。それらの有機溶媒として、例えば、プロピルエーテル、メチルブチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、酸化トリメチレン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール、アセトン、エチルメチルケトン、iso-プロピルメチルケトン、iso-ブチルメチルケトン等のケトン、プロピルアミン、ブチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、トリエチルアミン等のアミン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のエステル、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭化水素等を挙げることができる。
次に、本発明の気化器を、図1〜図6に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
図1、図2は本発明に適用される気化器の一例を示す断面図、図3、図4は本発明の気化器における二重構造の噴出管先端部の構成例を示す断面図((2)は(1)のa−a’面の断面図)、図5は本発明の気化器における噴出管内管の開口部の形態例を示す構成図、図6は本発明の気化器を適用した気化供給装置の一例を示す構成図である。
図1、図2は本発明に適用される気化器の一例を示す断面図、図3、図4は本発明の気化器における二重構造の噴出管先端部の構成例を示す断面図((2)は(1)のa−a’面の断面図)、図5は本発明の気化器における噴出管内管の開口部の形態例を示す構成図、図6は本発明の気化器を適用した気化供給装置の一例を示す構成図である。
本発明の気化器は、図1、図2に示すように、液体原料の気化室1、液体原料を該気化室に供給するための噴出管2、気化ガス排出口3、及び気化室の加熱手段(ヒーター等)4を備えた気化器である。
本発明の気化器においては、噴出管2が内管5と外管6からなる二重構造で構成され、図3〜5に示すように、内管5の気化室噴出口に開口部7が設けられる。本発明においては、通常は気化器外部から液体原料供給管8が二重構造の噴出管の内側流路10に接続され、キャリアガス供給管9が二重構造の噴出管の外側流路11に接続され、液体原料及びキャリアガスが気化室の直前の開口部7において混合され気化室へ噴出される構成である。
本発明の気化器においては、噴出管2が内管5と外管6からなる二重構造で構成され、図3〜5に示すように、内管5の気化室噴出口に開口部7が設けられる。本発明においては、通常は気化器外部から液体原料供給管8が二重構造の噴出管の内側流路10に接続され、キャリアガス供給管9が二重構造の噴出管の外側流路11に接続され、液体原料及びキャリアガスが気化室の直前の開口部7において混合され気化室へ噴出される構成である。
本発明の気化器において、二重構造の噴出管の形状、大きさには特に制限がないが、通常内管の径は0.05〜1.0mm、外管の径は0.3〜5.0mm程度である。
また、二重構造の噴出管の材質についても特に制限がないが、炭素鋼、マンガン鋼、クロム鋼、モリブデン鋼、ステンレス鋼、ニッケル鋼等の金属、フッ素樹脂等の合成樹脂を使用することが可能である。
また、二重構造の噴出管の材質についても特に制限がないが、炭素鋼、マンガン鋼、クロム鋼、モリブデン鋼、ステンレス鋼、ニッケル鋼等の金属、フッ素樹脂等の合成樹脂を使用することが可能である。
また、本発明の気化器において、噴出管内管の開口部の形状、大きさについても特に制限がないが、形状としては例えば図5に示すような形状の開口部とすることができる。この中でも加工が容易な点でスリット状のものが好ましい。また、開口部の間隙(開口部が円形の場合はその直径)は、通常は内管の径の1/10〜1/3程度である。また、開口部の長さは、形状がスリット状である場合、通常は1〜20mm程度である。尚、開口部は1個であっても複数個であってもよく、さらに複数個の場合、形状、大きさが同じであっても各々異なっていてもよい。
前記のような二重構造の噴出管は、通常は気化室側に突出した構成とされる。また、二重構造の噴出管の内管5の気化室噴出口が、外管6の気化室噴出口よりも気化室側に突出した構成であることが好ましい。内管の気化室噴出口を外管の気化室噴出口よりも突出した構成とする場合、その突出部の長さは、通常は2.0mm以下となるようにされ、好ましくは0.2〜1.0mmとなるようにされる。
また、本発明の気化器においては、気化室内に固体充填物12を充填することが好ましい。固体充填物の材質としては、例えば金属、セラミックス、合成樹脂等を挙げることができる。但し、液体原料として、CVD原料を使用する場合は、耐腐食性の材質のものが選定される。また、固体充填物の形状としては、球形、楕球形、樽形、円筒形、円錐形、円錐台形、半球形、またはこれらに類似する形状、若しくはペレット状、粉状のものを例示することができる。固体充填物の大きさは、球形に換算して通常は0.1〜5mm程度であるが、内管の開口部の間隙より大きいことが好ましい。このような構成とすることにより、水に熱が伝わりやすくなり、さらに水を効率よく加熱、気化することができる。
また、本発明の気化器においては、液体原料の種類、供給量、気化ガス濃度、その他の操作条件等に応じて所望の温度に設定できるような加熱手段が付与される。加熱手段の設置形態については、気化室を精度良く加熱保温できれば特に限定されることがなく、例えばヒーターが気化器側面の構成部等に内蔵されて設けられる。
尚、図1、図2では、1個の気化器に1個の噴出管が設けられているが、本発明の気化器においてはこれらに限定されることなく、1個の気化器に複数の噴出管を設けることも可能である。また、図1、図2の気化器は、縦型構造の気化器であるが、側面から液体原料を供給する横型の気化器とすることもできる。
本発明の気化器は、例えば図6に示すように、水等の液体原料14が封入された原料容器15、液体マスフローコントローラー16、半導体製造装置21等に接続して使用される。
本発明の気化器は、例えば図6に示すように、水等の液体原料14が封入された原料容器15、液体マスフローコントローラー16、半導体製造装置21等に接続して使用される。
本発明の気化器は、液体原料の噴出管が二重構造で構成され、内管の気化室噴出口に開口部が設けられており、さらに好ましい形態として、気化室内に固体充填物が充填されたものである。従って、本発明の気化器は、気化室の直前で液体原料とキャリアガスが混合し気化室へ噴出されるとともに、気化室内において固体充填物から効率よく加熱されるので、液体原料が水であっても、安定して所望の濃度及び流量で効率よく気化することが可能である。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
(気化器の製作)
内径90mm、高さ210mmの気化室、液体原料を気化室に供給するための二重構造の噴出管、気化ガス排出口、及びヒーターを備えた図1に示すようなステンレス鋼(SUS316)製の気化器を製作した。噴出管は、内管の内径を0.8mm、外管の内径を1.8mmとするとともに、内径の先端部には図3及び図5(1)に示すような間隙0.2mm、長さ5mmのスリット状の開口部を4個設けた。また、気化室内には、固体充填物として、径が0.6〜0.7mmの略球形のアルミナ粉を、内管の先端が3mm程度埋まるように充填した。
内径90mm、高さ210mmの気化室、液体原料を気化室に供給するための二重構造の噴出管、気化ガス排出口、及びヒーターを備えた図1に示すようなステンレス鋼(SUS316)製の気化器を製作した。噴出管は、内管の内径を0.8mm、外管の内径を1.8mmとするとともに、内径の先端部には図3及び図5(1)に示すような間隙0.2mm、長さ5mmのスリット状の開口部を4個設けた。また、気化室内には、固体充填物として、径が0.6〜0.7mmの略球形のアルミナ粉を、内管の先端が3mm程度埋まるように充填した。
(気化供給試験)
前記の気化器を、図6に示すように、純水が充填された原料容器、液体マスフローコントローラー、キャリアガス供給ライン等に接続し、さらに気化器の気化ガス排出口には、気化ガス中の水を捕取するための液体窒素冷却トラップを設けて、以下のように気化供給試験を行なった。
前記の気化器を、図6に示すように、純水が充填された原料容器、液体マスフローコントローラー、キャリアガス供給ライン等に接続し、さらに気化器の気化ガス排出口には、気化ガス中の水を捕取するための液体窒素冷却トラップを設けて、以下のように気化供給試験を行なった。
不活性ガス供給ラインから窒素を供給して、気化供給装置内を窒素雰囲気にした後、気化室を常圧、140℃の温度とした。次に、水を噴出管の内側流路へ5g/minの流量で供給するとともに、窒素を噴出管の外側流路へ1000ml/minの流量で供給し、気化室で水を気化させた。60分間継続して気化を行ない、この間の水の気化率、及び気化室内の圧力変動を測定した。その結果を表1に示す。尚、表1中の圧力変動は、5分毎に最大変動率を測定し、これらを平均した値である。(圧力は約10回/分で変動した。)
(実施例2)
実施例1の気化器の製作において、内管が図3及び図5(3)に示すようなスリット状の開口部(間隙0.2mm、長さ5mm、開口部の中心は内管の先端から4mm上の位置)を有する噴出管に替えたほかは実施例1と同様にして気化器を製作した。
この気化器を用いた以外は実施例1と同様にして気化供給試験を行なった。その結果を表1に示す。
実施例1の気化器の製作において、内管が図3及び図5(3)に示すようなスリット状の開口部(間隙0.2mm、長さ5mm、開口部の中心は内管の先端から4mm上の位置)を有する噴出管に替えたほかは実施例1と同様にして気化器を製作した。
この気化器を用いた以外は実施例1と同様にして気化供給試験を行なった。その結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1の気化器の製作において、内管が図4及び図5(1)に示すようなスリット状の開口部(間隙0.2mm、長さ5mm)を有する噴出管に替えたほかは実施例1と同様にして気化器を製作した。
この気化器を用いた以外は実施例1と同様にして気化供給試験を行なった。その結果を表1に示す。
実施例1の気化器の製作において、内管が図4及び図5(1)に示すようなスリット状の開口部(間隙0.2mm、長さ5mm)を有する噴出管に替えたほかは実施例1と同様にして気化器を製作した。
この気化器を用いた以外は実施例1と同様にして気化供給試験を行なった。その結果を表1に示す。
(実施例4、5)
実施例1の気化器の製作において、スリット状の開口部の間隙を、各々0.1mm、0.3mmに替えたほかは実施例1と同様にして気化器を製作した。
この気化器を用いた以外は実施例1と同様にして気化供給試験を行なった。その結果を表1に示す。
実施例1の気化器の製作において、スリット状の開口部の間隙を、各々0.1mm、0.3mmに替えたほかは実施例1と同様にして気化器を製作した。
この気化器を用いた以外は実施例1と同様にして気化供給試験を行なった。その結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1の気化器の製作において、気化室内の固体充填物の充填量を、内管の先端から20mm下の位置となるように減らしたほかは実施例1と同様にして気化器を製作した。
この気化器を用いた以外は実施例1と同様にして気化供給試験を行なった。その結果を表1に示す。
実施例1の気化器の製作において、気化室内の固体充填物の充填量を、内管の先端から20mm下の位置となるように減らしたほかは実施例1と同様にして気化器を製作した。
この気化器を用いた以外は実施例1と同様にして気化供給試験を行なった。その結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例1と同様の気化器を用いて以下のように気化供給試験を行なった。
不活性ガス供給ラインから窒素を供給して、気化供給装置内を窒素雰囲気にした後、気化室を常圧、160℃の温度とした。次に、液体CVD原料としてテトラメトキシケイ素(TMOS)を噴出管の内側流路へ1.5g/minの流量で供給するとともに、窒素を噴出管の外側流路へ3000ml/minの流量で供給し、気化室で液体CVD原料を気化させた。60分間継続して気化を行ない、この間の液体CVD原料の気化率、及び気化室内の圧力変動を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
実施例1と同様の気化器を用いて以下のように気化供給試験を行なった。
不活性ガス供給ラインから窒素を供給して、気化供給装置内を窒素雰囲気にした後、気化室を常圧、160℃の温度とした。次に、液体CVD原料としてテトラメトキシケイ素(TMOS)を噴出管の内側流路へ1.5g/minの流量で供給するとともに、窒素を噴出管の外側流路へ3000ml/minの流量で供給し、気化室で液体CVD原料を気化させた。60分間継続して気化を行ない、この間の液体CVD原料の気化率、及び気化室内の圧力変動を、実施例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1の気化器の製作において、噴出管を開口部がなく液体原料を噴霧状に噴出可能な二重構造のもの(内管の内径0.2mm)に替えるとともに、固体充填物を用いなかったほかは実施例1と同様にして気化器を製作した。
この気化器を用いた以外は実施例1と同様にして気化供給試験を行なった。その結果を表1に示す。
実施例1の気化器の製作において、噴出管を開口部がなく液体原料を噴霧状に噴出可能な二重構造のもの(内管の内径0.2mm)に替えるとともに、固体充填物を用いなかったほかは実施例1と同様にして気化器を製作した。
この気化器を用いた以外は実施例1と同様にして気化供給試験を行なった。その結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1の気化器の製作において、噴出管を開口部がなく液体原料を噴霧状に噴出可能な二重構造のものに替えるとともに、固体充填物を用いなかったほかは実施例1と同様にして気化器を製作した。
この気化器を用いた以外は実施例7と同様にして気化供給試験を行なった。その結果を表1に示す。
実施例1の気化器の製作において、噴出管を開口部がなく液体原料を噴霧状に噴出可能な二重構造のものに替えるとともに、固体充填物を用いなかったほかは実施例1と同様にして気化器を製作した。
この気化器を用いた以外は実施例7と同様にして気化供給試験を行なった。その結果を表1に示す。
以上のように、本発明の実施例の気化器は、比較例の気化器と較べて気化率が高く、気化室内の圧力変動が少なく、水またはテトラメトキシケイ素が安定して効率よく気化されていることがわかった。
1 気化室
2 二重構造の噴出管
3 気化ガス排出口
4 加熱手段
5 噴出管の内管
6 噴出管の外管
7 開口部
8 液体原料供給管
9 キャリアガス供給管
10 噴出管の内側流路
11 噴出管の外側流路
12 固体充填物
13 不活性ガス供給ライン
14 液体CVD原料
15 液体CVD原料容器
16 液体マスフローコントローラー
17 断熱材
18 気化器
19 気体マスフローコントローラー
20 キャリアガス供給ライン
21 半導体製造装置
2 二重構造の噴出管
3 気化ガス排出口
4 加熱手段
5 噴出管の内管
6 噴出管の外管
7 開口部
8 液体原料供給管
9 キャリアガス供給管
10 噴出管の内側流路
11 噴出管の外側流路
12 固体充填物
13 不活性ガス供給ライン
14 液体CVD原料
15 液体CVD原料容器
16 液体マスフローコントローラー
17 断熱材
18 気化器
19 気体マスフローコントローラー
20 キャリアガス供給ライン
21 半導体製造装置
Claims (7)
- 液体原料の気化室、液体原料を該気化室に供給するための噴出管、気化ガス排出口、及び該気化室の加熱手段を備えた気化器であって、噴出管が内管と外管からなる二重構造で構成され、該内管の気化室噴出口に開口部が設けられたことを特徴とする気化器。
- 気化室内に固体充填物が充填された請求項1に記載の気化器。
- 固体充填物が、金属、セラミックス、または合成樹脂である請求項2に記載の気化器。
- 固体充填物の大きさが、内管の開口部の間隙より大きい請求項2に記載の気化器。
- 内管の開口部の形状がスリット状である請求項1に記載の気化器。
- 二重構造の噴出管の内管が、液体原料を気化室へ噴出するための管であり、外管がキャリアガスを気化室へ噴出するための管である請求項1に記載の気化器。
- 液体原料が水である請求項1に記載の気化器。
Priority Applications (1)
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JP2003388061A JP2005150520A (ja) | 2003-11-18 | 2003-11-18 | 気化器 |
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JP2005150520A true JP2005150520A (ja) | 2005-06-09 |
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ID=34695256
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JP (1) | JP2005150520A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100929535B1 (ko) | 2007-11-28 | 2009-12-03 | 국제엘렉트릭코리아 주식회사 | 노즐 유닛 및 그 유닛을 갖는 원자층 증착 설비 |
-
2003
- 2003-11-18 JP JP2003388061A patent/JP2005150520A/ja active Pending
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KR100929535B1 (ko) | 2007-11-28 | 2009-12-03 | 국제엘렉트릭코리아 주식회사 | 노즐 유닛 및 그 유닛을 갖는 원자층 증착 설비 |
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