JP2000315686A - 気化器及び気化供給方法 - Google Patents

気化器及び気化供給方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1種類または複数種類の液体CVD原料、ま
たは液体CVD原料若しくは固体のCVD原料を溶媒に
溶解させた液体CVD原料を、各原料に過剰な加熱を与
えず、しかも各原料をそれぞれ所望の濃度及び流量で効
率よく気化させることが可能な気化器及び気化供給方法
を提供する。 【解決手段】 気化室が、鉛直線を軸とする球形、楕球
形、樽形、円筒形、円錐形、円錐台形、半球形等の形状
であり、その中央部に気化室の形状に略相似形の突起が
設けられ、さらに原料供給口、気化ガス出口、及びキャ
リヤーガスが気化室内で旋回流を形成するような向きに
設定されたキャリヤーガス導入口を有する気化器とす
る。また、液体原料を、前記気化器の気化室に供給し、
気化室の外部及び突起に設けられた加熱手段とともに、
加熱されたキャリヤーガスと接触させることによって加
熱気化させて、半導体製造装置へ供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体の製造等に
用いられる化学気相成長(CVD)装置等にガスを供給
するための気化器及び気化供給方法に関する。さらに詳
細には、液体CVD原料、または液体CVD原料若しく
は固体CVD原料を溶媒に溶解させた液体CVD原料
を、単成分系の気化供給においても複数成分系の気化供
給においても、各原料の品質を低下させることなく、各
原料をそれぞれ所望の濃度及び流量で効率よく気化供給
するための気化器及び気化供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの絶縁薄膜においては、
ゲート絶縁膜としてSiO2 、キャパシタ絶縁膜として
Si34 、層間絶縁膜としてPSG(リン・シリコン
・ガラス)、BPSG(ボロン・リン・シリコン・ガラ
ス)がある。従来よりこれらをCVD装置により製造す
るための材料としては、SiH4、NH3、PH3、B2
6等の気体原料が用いられてきた。これらの気体原料は
高純度に精製することが容易であり、適宜の温度に加熱
した後CVD装置に供給すればよく、取り扱いが比較的
に簡単であった。
【0003】しかし、デバイスの三次元化や配線の多層
化が進むにつれて、絶縁膜の平坦化に対する要求が高ま
ってきており、ボイド等の欠陥が発生しにくく高品質の
薄膜形成が可能な液体原料が使用され始めている。例え
ば、SiO2 膜の原料としてはテトラエトキシケイ素
(Si(OC254)が、BPSG膜の原料としては
トリメトキシホウ素(B(OCH33)、トリメトキシ
リン(P(OCH33)等が実用化されている。また、
このほかにもSiO2の数倍の高い誘電率を示すTa2
5膜等の新しい種類の薄膜も開発されているが、Ta2
5膜の原料としては、液体であるペンタエトキシタンタ
ル(Ta(OC255)が用いられている。
【0004】これらの液体原料は、一般的に蒸気圧が低
く、粘度が高く、気化温度と分解温度が接近しているた
め、その品質を低下させることなく、しかも所望の濃度
及び流量で効率よく気化させることは非常に困難なこと
であった。しかし、液体原料を用いた絶縁薄膜は、気体
原料を用いた絶縁薄膜より高品質、高純度のものが期待
されており、液体原料を劣化させずに効率よく霧化また
は気化する目的で、種々の装置あるいは方法等が開発さ
れてきた。
【0005】さらに近年においては、半導体メモリー用
の酸化物系誘電体薄膜として、より高誘電率でステップ
カバレッジ性が高いチタン酸ジルコン酸鉛(PZT
膜)、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)膜等
が用いられている。これらの薄膜は各種の成膜法が検討
されているが、原料としては、例えばPb源としてPb
(DPM)2(固体原料)、Zr源としてZr(OC
(CH334(液体原料)、Ti源としてTi(OC
H(CH324(液体原料)、Ba源としてBa(D
PM)2(固体原料)、Sr源としてSr(DPM)
2(固体原料)、が用いられている。
【0006】これらの中で固体原料は、高温に保持し昇
華して気化供給することにより高純度の原料を得ること
が可能であるが、工業的には充分な供給量を確保するこ
とが極めて困難であるため、通常は固体原料をテトラヒ
ドロフラン等の溶媒に溶解させて液体原料とすることに
より使用されている。上述のような液体原料、または固
体原料を溶媒に溶解させた液体原料を、その品質を低下
させることなく、しかも所望の濃度及び流量で効率よく
気化させて半導体製造装置へ供給することは、従来のC
VD法の技術では1成分系においても非常に困難なこと
であり、PZT膜、BST膜のような3成分系において
は不可能であった。このような理由で、PZT膜、BS
T膜は、通常はスパッタリング法あるいはゾル−ゲル法
により製造されている。
【0007】従来のCVD法による気化供給において、
液体原料を半導体製造装置にガス状で供給するための気
化器及び気化供給方法としては、例えば以下のようなも
のを挙げることができる。すなわち、液体原料を噴霧
する機構と噴霧された原料を加熱気化する機構を併せた
気化器であり、気化器の原料供給口において噴霧した原
料を気化器内に拡散し加熱することにより気化させる方
法(特開平3−126872号公報)、液体原料を入
れる容器、液体原料の温度調整手段及び液体原料に気体
を吹き込むための管を備えた気化器により、加熱した液
体原料にキャリヤーガスをバブリングさせて蒸発気化さ
せる方法(特開平4−218675号公報)、気化器
内に超音波振動子が設けられており、液体原料を超音波
振動により霧状にするとともに加熱して気化させる気化
装置(特開平5−132779号公報)、霧化器によ
り霧化した原料を加熱された気化通路に通して気化する
装置(特開平9−47697号公報)等がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな気化器及び気化供給方法には次のような問題点があ
った。すなわち、の気化器及び気化供給方法では、霧
化された原料の一部が気化器のヒーターにより過剰に加
熱されるだけでなく、熱伝導の不良により気化効率も悪
いために気化ガスの品質が低下し、また時間の経過とと
もに気化器の内壁面に付着物が堆積するので、気化器の
メンテナンスにも手間がかかるという不都合があった。
の気化器及び気化供給方法では、液体原料が容器内で
長時間加熱されることにより分解、変質を生じるために
気化ガスの品質が低下し、また気化ガスの濃度や供給量
の制御が難しいという欠点があった。特に固体のCVD
原料を溶媒に溶解させた液体CVD原料を使用する場合
は、目的の気化ガスを得ることは不可能であった。
【0009】の気化器及び気化供給方法では、前記
と同様の不都合があるほか、原料がミストの状態で半導
体製造装置へ供給される虞れがあった。また、固体のC
VD原料を溶媒に溶解させた液体CVD原料を減圧下で
気化供給する場合は、溶媒のみが気化され、固体原料が
析出する虞れがあった。の気化器及び気化供給方法で
は、熱伝導が良いため気化効率は良好であるが、霧化さ
れた原料の一部がヒーターにより過剰に加熱されるため
に気化ガスの品質が低下し、また長時間使用した場合は
内壁面への付着物の堆積により気化通路が閉塞する虞れ
があった。
【0010】また、PZT膜、BST膜のように複数種
類の原料を1つの気化器で気化供給する場合は、原料の
品質維持、気化効率、各原料の濃度及び流量の制御が極
めて優れていることが必須であり、CVD法による成膜
が最も期待されているにもかかわらず、実用化されるに
至ったものはなかった。尚、PZT膜、BST膜が製造
可能なスパッタリング法及びゾル−ゲル法に関しては、
スパッタリング法ではステップカバレッジ性が悪いとい
う薄膜の品質上の問題点があり、ゾル−ゲル法では生産
性が悪いという問題点があった。
【0011】従って、本発明が解決しようとする課題
は、液体CVD原料、または液体CVD原料若しくは固
体のCVD原料を溶媒に溶解させた液体CVD原料を、
気化させて半導体製造装置へ供給するための気化器及び
気化供給方法において、単成分系の気化供給においても
複数成分系の気化供給においても、各原料に過剰な加熱
を与えず、しかも各原料をそれぞれ所望の濃度及び流量
で効率よく気化させることにより高品質の気化ガスが得
られ、さらに内壁面への付着物の堆積を防止することが
可能な気化器及び気化供給方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決すべく鋭意検討した結果、気化器に供給され
た1種類または2種類以上の液体原料を、気化室の内壁
面による加熱、及び気化室の中央部の突起による加熱と
ともに、気化室のキャリヤーガス導入口より供給され気
化室の内壁面に沿って旋回する加熱されたキャリヤーガ
スに巻き込ませて接触加熱させることにより、原料の品
質低下や内壁面への付着物の堆積が極めて少なくなり、
また各原料をそれぞれ所望の濃度及び流量で効率よく気
化することが可能であることを見い出した。
【0013】さらに、本発明者らは、気化室の形状を、
鉛直線を軸とする球形、楕球形、樽形、円筒形、円錐
形、円錐台形、半球形またはこれらに類似する形状若し
くはこれらを組み合せた形状に設定し、気化室の中央部
には形状が該気化室の形状に略相似形である突起を設
け、かつ気化室のキャリヤーガス導入口の水平面におけ
る向きが、キャリヤーガス導入口における気化室内壁の
水平面の接線方向に対して0度以上45度以下程度の角
度を成すように設定することにより、加熱されたキャリ
ヤーガスが気化室の内壁面に沿って旋回することを見い
出し本発明に到達した。
【0014】すなわち本発明は、気化室の形状が、鉛直
線を軸とする球形、楕球形、樽形、円筒形、円錐形、円
錐台形、半球形またはこれらに類似する形状若しくはこ
れらを組み合せた形状であり、該気化室は少なくとも原
料供給口、気化ガス出口、及びキャリヤーガスが該気化
室内で旋回流を形成するような向きに設定されたキャリ
ヤーガス導入口を有し、該気化室の中央部には形状が該
気化室の形状に略相似形であり加熱手段が付与された突
起が、該気化室に固定されて設けられていることを特徴
とする気化器である。
【0015】また本発明は、液体CVD原料、または液
体CVD原料若しくは固体CVD原料を溶媒に溶解させ
た液体CVD原料を、気化室の形状が鉛直線を軸とする
球形、楕球形、樽形、円筒形、円錐形、円錐台形、半球
形またはこれらに類似する形状若しくはこれらを組み合
せた形状である気化器の原料供給口より気化室へ供給
し、該気化室の外部に設けられた加熱手段、及び該気化
室の中央部に設けられ形状が該気化室に略相似形である
突起に付与された加熱手段により加熱するとともに、該
気化室のキャリヤーガス導入口より供給され該気化室の
内壁面に沿って旋回する加熱されたキャリヤーガスと接
触させることにより気化させて、半導体製造装置へ供給
することを特徴とする気化供給方法でもある。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、液体CVD原料、また
は液体CVD原料若しくは固体CVD原料を溶媒に溶解
させた液体CVD原料を気化させて、CVD装置等に供
給する気化器及び気化供給方法に適用される。本発明の
気化器は、気化室の形状が、球形、楕球形、樽形、円筒
形、円錐形、円錐台形、半球形またはこれらに類似する
形状若しくはこれらを組み合せた形状であり、気化室に
は、原料供給口、気化ガス出口、及びキャリヤーガス導
入口を有し、キャリヤーガスが気化室内で旋回流を形成
するようにキャリヤーガス導入口の向きが設定され、中
央部には形状が気化室の形状に略相似形であり加熱手段
が付与された突起が設けられている気化器である。
【0017】また、本発明の気化供給方法は、液体CV
D原料、または液体CVD原料若しくは固体CVD原料
を溶媒に溶解させた液体CVD原料を、前記の気化器の
原料供給口より気化室へ供給し、気化室の外部及び気化
室の中央部の突起に付与された加熱手段により加熱する
とともに、気化室のキャリヤーガス導入口より供給され
気化室の内壁面に沿って旋回する加熱されたキャリヤー
ガスと接触させることにより気化させて、半導体製造装
置へ供給する方法である。
【0018】本発明の気化器及び気化供給方法は、1種
類の液体原料の気化供給のほか、2種類以上の液体原料
の気化供給にも適用することが可能である。本発明の気
化器及び気化供給方法により、複数種類の液体原料を同
時に気化供給する場合においても、各原料の品質を低下
させることなく、それぞれ所望の濃度及び流量で効率よ
く気化させることが可能であり、しかも気化室の内壁面
への付着物の堆積が極めて少なくメンテナンスが容易で
ある。
【0019】本発明の気化器及び気化供給方法に適用さ
れる原料は、常温で液体であってもまた固体を溶媒に溶
解したものであっても、液状を保持し得るものであれば
特に制限はなく、用途に応じて適宜選択、使用される。
例えばテトラiso-プロポキシチタン(Ti(OCH(C
324)、テトラn-プロポキシチタン(Ti(OC3
74)、テトラ tert-ブトキシジルコニウム(Zr
(OC(CH334)、テトラn-ブトキシジルコニウ
ム(Zr(OC494)、テトラメトキシバナジウム
(V(OCH34)、トリメトキシバナジルオキシド
(VO(OCH33)、ペンタエトキシニオブ(Nb
(OC255)、ペンタエトキシタンタル(Ta(O
255)、トリメトキシホウ素(B(OC
33)、トリiso-プロポキシアルミニウム(Al(O
CH(CH323)、テトラエトキシケイ素(Si
(OC254)、テトラエトキシゲルマニウム(Ge
(OC254)、テトラメトキシスズ(Sn(OC
34)、トリメトキシリン(P(OCH33)、トリ
メトキシホスフィンオキシド(PO(OCH33)、ト
リエトキシヒ素(As(OC253)、トリエトキシ
アンチモン(Sb(OC253)等の常温で液体のア
ルコキシドを挙げることができる。
【0020】また、前記のほかに、トリメチルアルミニ
ウム(Al(CH33)、ジメチルアルミニウムハイド
ライド(Al(CH32H)、トリiso-ブチルアルミニ
ウム(Al(iso-C493)、ヘキサフルオロアセチ
ルアセトン銅ビニルトリメチルシラン((CF3CO)2
CHCu・CH2CHSi(CH33)、ヘキサフルオ
ロアセチルアセトン銅アリルトリメチルシラン((CF
3CO)2CHCu・CH2CHCH2Si(CH33)、
ビス(iso-プロピルシクロペンタジエニル)タングステ
ンジハライド((iso-C37552WH2)、テトラ
ジメチルアミノジルコニウム(Zr(N(C
324)、ペンタジメチルアミノタンタル(Ta
(N(CH325)、ペンタジエチルアミノタンタル
(Ta(N(C2525)、テトラジメチルアミノチ
タン(Ti(N(CH324)、テトラジエチルアミ
ノチタン(Ti(N(C2524)等の常温で液体の
原料を例示することができる。
【0021】さらに、ヘキサカルボニルモリブデン(M
o(CO)6)、ジメチルペントオキシ金(Au(C
32(OC57))、ビス(2,2,6,6,-テトラメチル-
3,5ヘプタンジオナイト)バリウム(Ba((C(C
3323HO22)、ビス(2,2,6,6,-テトラメチ
ル-3,5ヘプタンジオナイト)ストロンチウム(Sr
((C(CH3323HO22)、テトラ(2,2,6,6,
-テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイト)チタニウム
(Ti((C(CH3323HO24)、テトラ(2,
2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイト)ジルコ
ニウム(Zr((C(CH3 323HO24)、ビス
(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイト)鉛
(Pb((C(CH3323HO22)等の常温で固
体の原料を例示することができる。ただし、これらは通
常0.1〜0.5mol/L程度の濃度でヘキサン、ヘ
プタン、酢酸ブチル、iso-プロピルアルコール、テトラ
ヒドロフラン等の有機溶媒に溶解して使用する必要があ
る。
【0022】以下、本発明の気化器を、図1〜図5に基
づいて詳細に説明する。図1は、本発明の気化器の一例
を示す縦断面図、図2は図1のA−A’面における断面
図、図3は本発明の気化器におけるキャリヤーガス導入
口の向きを例示する横断面図及び縦断面図、図4は図1
以外の本発明の気化器の例を示す縦断面図、図5は本発
明の気化器における原料供給口を例示する縦断面図であ
る。図1〜図5において、符号1は気化室、符号2は原
料供給口、符号3は気化ガス出口、符号4はキャリヤー
ガス導入口、符号5はヒーター等の加熱手段、符号6は
気化室の内壁面、符号7は気化室の中央部に設けられた
突起、符号8は継手、符号13はスペーサである。
【0023】本発明の気化器は、気化室の形状が、鉛直
線を軸とする球形、楕球形、樽形、円筒形、円錐形、円
錐台形、半球形またはこれらに類似する形状若しくはこ
れらを組み合せた形状である。例えば、図1の気化器
は、気化室の形状が円筒形と半球形を組み合せた形状の
気化器であり、図4の気化器は、気化室の形状が円筒
形、あるいは円錐台形の気化器である。本発明の気化器
は、気化室の形状がこのような形状であれば特に制限は
ないが、好ましくは円筒形、または凸部が下方向に向い
た円錐形、円錐台形、半球形、若しくは凸部が下方向に
向くように円筒形と円錐形、円錐台形、半球形を組み合
せた形状である。
【0024】さらに本発明の気化器は、気化室の端部が
丸みをおびたものが好ましい。端部とは、平面または曲
面が他の平面または曲面と交叉する部分を意味し、例え
ば円筒形では上面または下面の円周部分を示すものであ
る。丸みをおびた気化室とする理由は、内壁面の端部に
おいてガス置換が容易に行なわれ、ガスの滞留によって
付着物が堆積することを防止するためである。気化室の
大きさは気化ガスの供給量によっても異なり一概には特
定できないが、気化室の容積としては、通常は5〜50
00cm、好ましくは20〜1000cm程度であ
る。
【0025】また、本発明の気化器における気化室は、
原料供給口(符号2)、気化ガス出口(符号3)、キャ
リヤーガス導入口(符号4)を有しており、好ましく
は、キャリヤーガス導入口が気化室の上部に、気化ガス
出口が気化室の下部に、原料供給口がキャリヤーガス導
入口と気化ガス出口の間となるように設定される。ま
た、原料供給口の向きは、通常は気化室内の中心部の方
向になるように設定される。なお、気化室は複数個の原
料供給口を有していてもよく、このような場合にも、各
々の原料供給口の向きは、通常は気化室内の中心部の方
向になるように設定される。
【0026】本発明においては、キャリヤーガス導入口
の向きは、キャリヤーガスが気化容器内で旋回流を形成
するように設けられる。好ましくは、図3のように、キ
ャリヤーガス導入口の水平面における向き(符号9)
が、キャリヤーガス導入口における気化室内壁の水平面
の接線方向(符号10)に対して0度以上45度以下の
角度を成し、かつキャリヤーガス導入口の水平面(符号
12)に対する向き(符号11の符号12に対する向
き)が、下向きに0度以上25度以下または上向きに0
度以上15度以下の角度を成すような向きに設定され
る。
【0027】さらに、本発明の気化器には、気化室の中
央部に、形状が気化室の形状に略相似形である突起が設
けられる。突起の設置形態については特に制限はない
が、通常は気化室の上部に固定されて設けられる。突起
の形状は、例えば、図4のように気化室の形状が円筒形
であれば突起の形状も円筒形となり、気化室の形状が円
錐台形であれば突起の形状も円錐台形となるように設定
される。さらに、突起と気化室の鉛直線方向の中心軸が
一致し、気化室の内壁面と突起表面との間隙が任意の場
所において一定の幅に保たれていることが好ましい。突
起の形状をこのように設定することにより、気化室のキ
ャリヤーガス導入口より供給されたキャリヤーガスを、
気化室の内壁面に沿って滑らかに旋回させて気化ガス出
口より排出させることが可能となる。
【0028】また、上述の突起には、液体原料の種類、
供給量、気化ガス濃度、その他の操作条件などに応じて
所望の温度に設定できるような加熱手段が付与される。
加熱手段の設置形態については、突起を通して気化室を
精度良く加熱保温できれば特に限定されることがなく、
通常はヒーターが突起に内蔵されて設けられるか、ある
いはヒーターの一部が突起内に収納されるように設けら
れる。しかし、好ましくは気化室をより精度良く加熱保
温するために、棒状ヒーターが図1のように突起の鉛直
方向の中心軸上の位置に設置される。気化室の加熱温度
は、液体原料の種類、供給量、気化ガス濃度、その他の
操作条件などによっても異なるが、通常は40〜250
℃程度となるように設定される。
【0029】突起の大きさは、通常は気化室の容積の1
/30〜4/5であり、好ましくは1/10〜2/3で
ある。突起の大きさが気化室の容積の1/30より小さ
い場合は、気化室を内部から充分に加熱することができ
ず液体原料の気化効率が低下する。突起の大きさが気化
室の容積の4/5より大きい場合は、キャリヤーガスの
旋回流が気化室内壁面の抵抗を受けることにより、均一
な旋回流が得られなくなる不都合がある。
【0030】また、本発明の気化器においては、上述の
加熱手段のほか、必要に応じて突起部以外の気化器本体
の任意の場所に加熱手段を設けることができる。この加
熱手段も、液体原料の種類、供給量、気化ガス濃度、そ
の他の操作条件などに応じて、所望の温度に加熱保温で
きるように構成される。加熱手段の設置形態について
は、突起に付与される加熱手段と同様に、気化室を精度
良く加熱保温できればよく特に限定されることはない。
【0031】突起部以外の気化器本体に加熱手段を設け
ない場合は、気化器を使用する際に、気化器の外部に加
熱するための手段を設ける必要がある。加熱手段として
は、気化器の外側にリボンヒーターを巻き付ける方法、
気化器の形状にあわせたブロックヒーターで覆う方法、
あるいは熱風循環や液体熱媒循環させる方法等がある。
いずれの場合においても気化室を精度良く加熱保温でき
る方法であれば特に限定されない。加熱温度は、突起に
付与される加熱手段と同様に、気化室の温度が40〜2
50℃程度となるように設定される。
【0032】本発明の気化器においては、好ましくは、
原料供給口の原料流路に図5に示すようなスペーサ(符
号13)が設置される。スペーサの大きさ、形状は特に
限定されることはないが、通常は、断面が円形である原
料供給口に対して、径が原料供給口の1/3〜9/10
である円柱状のものが使用される。このようにスペーサ
を設けることによって、気化室が減圧の場合において、
液体原料の圧損を発生させて気化室への液体原料の突出
を防止することができる。また、CVD原料の液体流量
制御部から気化器の原料供給口に到達する時間が短縮す
ることにより、応答性が良好となり、CVD原料の濃度
及び流量をより高精度に制御することが可能となる。
【0033】また、多種類の液体原料を同時に気化供給
する場合のように、液体原料の供給量が少量になるとき
には、通常は原料供給口の径を小さくする必要があり、
気化器使用後に流路が塞がり気化器のメンテナンスに手
間がかかるという不都合があった。しかし、スペーサの
設置により原料供給口の径を大きくすることが可能とな
り、気化器使用後には、スペーサを取り外した後、原料
供給口の流路を清掃すればよく、メンテナンスが容易と
なる。
【0034】なお、以上のような構成の気化器は、単に
任意の方向に回転させて設置することも可能であり、こ
のような場合も本発明に含まれるものである。
【0035】次に、本発明の気化供給方法を詳細に説明
する。本発明の気化供給方法は、液体CVD原料、また
は液体CVD原料若しくは固体CVD原料を溶媒に溶解
させた液体CVD原料を、気化室の形状が鉛直線を軸と
する球形、楕球形、樽形、円筒形、円錐形、円錐台形、
半球形またはこれらに類似する形状若しくはこれらを組
み合せた形状である気化器の原料供給口より気化室へ供
給し、気化室の外部に設けられた加熱手段、及び気化室
の中央部に設けられ形状が気化室に略相似形である突起
に付与された加熱手段により加熱するとともに、気化室
のキャリヤーガス導入口より供給され該気化室の内壁面
に沿って旋回する加熱されたキャリヤーガスと接触させ
ることにより気化させて、半導体製造装置へ供給する方
法である。
【0036】すなわち、本発明の気化供給方法は、前述
の本発明の気化器を使用して液体原料を半導体製造装置
へ気化供給する方法である。図6は、本発明の気化器、
気化供給方法を適用した気化供給システムの一例を示す
構成図である。図6において、符号15は液体原料容
器、符号16は液体CVD原料、または液体CVD原料
若しくは固体CVD原料を溶媒に溶解させた液体CVD
原料、符号17は液体流量制御部、符号18は本発明の
気化器、符号22はキャリヤーガス供給ライン、符号2
3はCVD装置、符号24はブロックヒーター、符号2
5はヒーター内蔵バルブユニットである。
【0037】本発明は、液体原料をその品質を低下させ
ることなく、所望の濃度及び流量で効率よく気化供給す
ることを目的としているが、そのためには気化器に原料
が供給される前に既に原料が劣化していたり濃度及び流
量が不均一であってはならない。液体原料容器は、液体
原料を供給するための容器であり、液体原料を変質する
ことなく保有することができるものであれば大きさ、形
状等には特に限定はない。また液体原料容器を加圧下に
保持し、液体流量制御部に加圧供給する場合には5kg
f/cm2 程度の加圧に耐え得る構造とすることが好ま
しい。
【0038】液体流量制御部は、液体原料を高い精度で
定量的に気化器に供給するものであり、流量可変可能な
ポンプと制御弁、あるいはポンプと流量制御器等で構成
される。ポンプは液体原料を脈流なしに供給するために
通常は二連あるいは多連の耐食性べローズポンプなどが
用いられる。またポンプの二次側にはCVD装置が減圧
で操作される場合であっても流量制御ができるように、
逆止弁を設けることもできる。このように液体流量制御
部を構成することによって液体原料を脈流の少ない条件
で、かつCVD系が減圧状態であっても高い精度で気化
器に供給することができる。なお、ポンプに変えて液体
原料容器を加圧に保持し、液体マスフローコントローラ
ーなどを使用することによって精度良く供給することも
できる。
【0039】キャリヤーガスは気化室に供給される前に
加熱する必要がある。その加熱温度は、液体原料の種
類、供給量、気化ガス濃度、その他の操作条件などによ
っても異なるが、通常は40〜250℃程度である。キ
ャリヤーガスの流量についても同様に、液体原料の種
類、供給量、気化ガス濃度、その他の操作条件などによ
り適宜設定される。加熱されたキャリヤーガスは、気化
室のキャリヤーガス導入口より供給され、気化室の内壁
面と突起の間隙を滑らかに旋回し気化ガス出口より排出
される。このような加熱されたキャリヤーガスの流れに
より、気化室の内壁及び気化室の中央部の突起からの熱
伝達が容易になり、気化室内の温度の均一化をはかるこ
とができるとともに、CVD原料の品質を低下させるこ
となく効率よく気化させることができる。
【0040】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
【0041】(実施例1)図1及び図2のように気化室
の形状が円筒形と半球形を組み合せた形状であり、突起
の形状がこれに略相似形である気化器を用いて、図6の
ような気化供給装置を作製した。気化室の突起部を取り
除いた円筒部は径が34mm、高さが35mmであり、
半球部は径が34mmである。また、突起の円筒部は径
が16mm、高さが35mmであり、半球部は径が16
mmである。気化器には、3個の1.6mmの径を有す
る原料供給口が気化室の最上部から10mm下の位置
に、キャリヤーガス導入口が気化室の最上部から5mm
下の位置に、気化ガス出口が気化室の下部に設けられて
いる。キャリヤーガス導入口の向きは、導入口における
気化室内壁水平面の接線方向に一致するように設定され
ている。さらに、原料供給口には、1.2mmの径を有
するスペーサが設けられている。
【0042】また、気化器は形状に合わせた断熱材で覆
われており、気化器の下部と、気化器の最上部から突起
にわたる部分にヒーターが内蔵されている。液体流量制
御部は、液体マスフローコントローラーが使用されてい
る。また、キャリアーガスがマスフローコントローラ
ー、加熱器を経由して気化器の上部に入るように設定さ
れている。
【0043】上記のような装置を用いて、3系統の液体
原料供給ラインのうち2系統の液体原料供給ラインを使
用して、以下のようにMgO基盤上にチタン酸ジルコン
酸(ZT)膜を形成させた。気化器及び気化器からCV
D装置間を10torrに保持し、250℃に加熱した
ヘリウムキャリアーガスを100ml/minの流量で
キャリヤーガス導入口から供給した。次に、液体原料容
器中のZr(DPM)2をTHF溶媒に溶解させた液体
原料、及びTi(OC(CH(DPM)
THF溶媒に溶解させた液体原料を、それぞれ精製ヘリ
ウムガスの圧力にて、入口側が1kgf/cmの圧力
を維持するように液体流量制御部まで送液し、2液体原
料共0.5cc/minの流量で気化器に供給した。ま
た、気化器とCVD装置との間で、高純度の酸素ガスを
250ml/min、希釈ガスとしてヘリウムガスを2
50ml/min添加した。尚、液体原料中のZr(D
PM)、Ti(OC(CH(DPM)
濃度は両方共0.1mol/Lであった。
【0044】予め、MgO基盤を660℃に加熱したC
VD装置に、上記のようにZr(DPM)の気化ガ
ス、Ti(OC(CH(DPM)の気化ガ
ス、及び酸素ガスを含むガスを供給し、MgO基盤上に
ZT膜を堆積させた。その後、膜厚の測定及びX線測定
により50〜100Åの(Zr,Ti)Oの析出が確
認された。さらに得られたZT膜についてEPMAによ
る面分析を行なった結果、Zr、Tiの元素が均一に堆
積していることが確認された。また、気化室内壁に付着
物の堆積はほとんど認められなかった。
【0045】(実施例2)実施例1と同じ装置を用い
て、3系統の液体原料供給ラインのうち2系統の液体原
料供給ラインを使用して、以下のようにMgO基盤上に
チタン酸ストロンチウム(ST)膜を形成させた。気化
器及び気化器からCVD装置間を10torrに保持
し、250℃に加熱したヘリウムキャリアーガスを10
0ml/minの流量でキャリヤーガス導入口から供給
した。次に、液体原料容器中のSr(DPM)をTH
F溶媒に溶解させた液体原料、及びTi(OC(C
(DPM)をTHF溶媒に溶解させた液
体原料を、それぞれ精製ヘリウムガスの圧力にて、入口
側が1kgf/cmの圧力を維持するように液体流量
制御部まで送液し、2液体原料共0.5cc/minの
流量で気化器に供給した。また、気化器とCVD装置と
の間で、高純度の酸素ガスを250ml/min、希釈
ガスとしてヘリウムガスを250ml/min添加し
た。尚、液体原料中のSr(DPM)、Ti(OC
(CH(DPM)の濃度は両方共0.1m
ol/Lであった。
【0046】予め、MgO基盤を660℃に加熱したC
VD装置に、上記のようにSr(DPM)の気化ガ
ス、Ti(OC(CH(DPM)の気化ガ
ス、及び酸素ガスを含むガスを供給し、MgO基盤上に
ST膜を堆積させた。その後、膜厚の測定及びX線測定
により50〜100Åの(Sr,Ti)Oの析出が確
認された。さらに得られたST膜についてEPMAによ
る面分析を行なった結果、Sr、Tiの元素が均一に堆
積していることが確認された。また、気化室内壁に付着
物の堆積はほとんど認められなかった。
【0047】(実施例3)実施例1と同じ装置を用い
て、以下のようにシリコン基盤上にチタン酸ジルコン酸
鉛(PZT)膜を形成させた。気化器及び気化器からC
VD装置間を10torrに保持し、660℃に加熱し
たヘリウムキャリアーガスを100ml/minの流量
でキャリヤーガス導入口から供給した。次に、液体原料
容器中のPb(C、Zr(OC(C
及びTi(OCH(CHを、そ
れぞれ精製ヘリウムガスの圧力にて、入口側が1kgf
/cmの圧力を維持するように液体流量制御部まで送
液し、3液体原料共0.1cc/minの流量で気化器
に供給した。また、気化器とCVD装置との間で、高純
度の酸素ガスを250ml/min、希釈ガスとしてヘ
リウムガスを250ml/min添加した。
【0048】予め、シリコン基盤を660℃に加熱した
CVD装置に、上記のようにPb(Cの気化
ガス、Zr(OC(CHの気化ガス、Ti
(OCH(CHの気化ガス、及び酸素ガスを
含むガスを供給し、シリコン基盤上にPZT膜を堆積さ
せた。その後、膜厚の測定及びX線測定により50〜1
00ÅのPb(Zr,Ti)Oの析出が確認された。
さらに得られたPZT膜についてEPMAによる面分析
を行なった結果、Pb、Zr、Tiの元素が均一に堆積
していることが確認された。また、気化室内壁に付着物
の堆積はほとんど認められなかった。
【0049】
【発明の効果】本発明の気化器及び気化供給方法によ
り、液体原料が1種類の場合においても複数種類の場合
においても、また、液体原料が液体CVD原料であって
も、液体CVD原料若しくは固体CVD原料を溶媒に溶
解させた液体CVD原料であっても以下のことが可能と
なった。 (1)各原料に過剰な加熱を与えず、しかも各原料を所
望の濃度及び流量で効率よく気化させることにより高品
質の気化ガスを供給することができる。 (2)気化室の内壁面への付着物の堆積が極めて少ない
ため、気化通路等の配管が閉塞する虞れがなく、気化器
のメンテナンスを容易なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気化器の一例を示す縦断面図
【図2】図1のA−A’面における断面図
【図3】(1)本発明の気化器におけるキャリヤーガス
導入口の向きを例示する横断面図 (2)(1)のB−B’面における断面図
【図4】図1以外の本発明の気化器の例を示す縦断面図
【図5】本発明の気化器における原料供給口を例示する
縦断面図
【図6】本発明の気化器、気化供給方法を適用した気化
供給システムの一例を示す構成図
【符号の説明】
1 気化室 2 原料供給口 3 気化ガス出口 4 キャリヤーガス導入口 5 過熱手段 6 気化室の内壁面 7 突起 8 継手 9 水平面におけるキャリヤーガス導入口の向き 10 キャリヤーガス導入口における気化室内壁の水平
面の接線方向 11 垂直面におけるキャリヤーガス導入口の向き 12 キャリヤーガス導入口における水平面 13 スペーサ 14 液体原料の流路 15 液体原料容器 16 液体原料 17 液体流量制御部 18 気化器 19 バルブ 20 ガス加熱器 21 ガス流量制御器 22 キャリヤーガス供給ライン 23 CVD装置 24 ブロックヒーター 25 ヒーター内蔵バルブユニット
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年2月8日(2000.2.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】上記のような装置を用いて、3系統の液体
原料供給ラインのうち2系統の液体原料供給ラインを使
用して、以下のようにMgO基盤上にチタン酸ジルコン
酸(ZT)膜を形成させた。気化器及び気化器からCV
D装置間を10torrに保持し、250℃に加熱した
ヘリウムキャリアーガスを100ml/minの流量で
250℃に加熱した気化器のキャリヤーガス導入口から
供給した。次に、液体原料容器中のZr(DPM)2
THF溶媒に溶解させた液体原料、及びTi(OC(C
(DPM)をTHF溶媒に溶解させた液
体原料を、それぞれ精製ヘリウムガスの圧力にて、入口
側が1kgf/cmの圧力を維持するように液体流量
制御部まで送液し、2液体原料共0.5cc/minの
流量で気化器に供給した。また、気化器とCVD装置と
の間で、高純度の酸素ガスを250ml/min、希釈
ガスとしてヘリウムガスを250ml/min添加し
た。尚、液体原料中のZr(DPM)、Ti(OC
(CH(DPM)の濃度は両方共0.1m
ol/Lであった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】(実施例2)実施例1と同じ装置を用い
て、3系統の液体原料供給ラインのうち2系統の液体原
料供給ラインを使用して、以下のようにMgO基盤上に
チタン酸ストロンチウム(ST)膜を形成させた。気化
器及び気化器からCVD装置間を10torrに保持
し、250℃に加熱したヘリウムキャリアーガスを10
0ml/minの流量で250℃に加熱した気化器の
ャリヤーガス導入口から供給した。次に、液体原料容器
中のSr(DPM)をTHF溶媒に溶解させた液体原
料、及びTi(OC(CH(DPM)をT
HF溶媒に溶解させた液体原料を、それぞれ精製ヘリウ
ムガスの圧力にて、入口側が1kgf/cmの圧力を
維持するように液体流量制御部まで送液し、2液体原料
共0.5cc/minの流量で気化器に供給した。ま
た、気化器とCVD装置との間で、高純度の酸素ガスを
250ml/min、希釈ガスとしてヘリウムガスを2
50ml/min添加した。尚、液体原料中のSr(D
PM)、Ti(OC(CH(DPM)
濃度は両方共0.1mol/Lであった。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】(実施例3)実施例1と同じ装置を用い
て、以下のようにシリコン基盤上にチタン酸ジルコン酸
鉛(PZT)膜を形成させた。気化器及び気化器からC
VD装置間を10torrに保持し、150℃に加熱し
たヘリウムキャリアーガスを100ml/minの流量
150℃に加熱した気化器のキャリヤーガス導入口か
ら供給した。次に、液体原料容器中のPb(C
、Zr(OC(CH及びTi(OCH(C
を、それぞれ精製ヘリウムガスの圧力に
て、入口側が1kgf/cmの圧力を維持するように
液体流量制御部まで送液し、3液体原料共0.1cc/
minの流量で気化器に供給した。また、気化器とCV
D装置との間で、高純度の酸素ガスを250ml/mi
n、希釈ガスとしてヘリウムガスを250ml/min
添加した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石濱 義康 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚研究所内 (72)発明者 淺野 彰良 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚研究所内 Fターム(参考) 4K030 AA11 BA42 BA46 CA05 EA01 KA49 5F045 AA06 AB17 AC08 AC09 AC11 AC17 AD10 AE23 AF03 BB10 EC09 EE03 EE04 EE05 EE12 EE14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気化室の形状が、鉛直線を軸とする球
    形、楕球形、樽形、円筒形、円錐形、円錐台形、半球形
    またはこれらに類似する形状若しくはこれらを組み合せ
    た形状であり、該気化室は少なくとも原料供給口、気化
    ガス出口、及びキャリヤーガスが該気化室内で旋回流を
    形成するような向きに設定されたキャリヤーガス導入口
    を有し、該気化室の中央部には形状が該気化室の形状に
    略相似形であり加熱手段が付与された突起が、該気化室
    に固定されて設けられていることを特徴とする気化器。
  2. 【請求項2】 キャリヤーガス導入口の水平面における
    向きが、該キャリヤーガス導入口における気化室内壁の
    水平面の接線方向に対して0度以上45度以下の角度を
    成し、かつ該キャリヤーガス導入口の水平面に対する向
    きが、下向きに0度以上25度以下または上向きに0度
    以上15度以下の角度を成すように設定された請求項1
    に記載の気化器。
  3. 【請求項3】 加熱手段が、突起の鉛直方向の中心軸上
    に設置された棒状ヒーターである請求項1に記載の気化
    器。
  4. 【請求項4】 原料供給口の原料流路に、スペーサが設
    けられた請求項1に記載の気化器。
  5. 【請求項5】 スペーサの径が、原料供給口の径の1/
    3〜9/10である請求項4に記載の気化器。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の気化器を任意の方向へ
    回転して得られる気化器。
  7. 【請求項7】 液体CVD原料、または液体CVD原料
    若しくは固体CVD原料を溶媒に溶解させた液体CVD
    原料を、気化室の形状が鉛直線を軸とする球形、楕球
    形、樽形、円筒形、円錐形、円錐台形、半球形またはこ
    れらに類似する形状若しくはこれらを組み合せた形状で
    ある気化器の原料供給口より気化室へ供給し、該気化室
    の外部に設けられた加熱手段、及び該気化室の中央部に
    設けられ形状が該気化室に略相似形である突起に付与さ
    れた加熱手段により加熱するとともに、該気化室のキャ
    リヤーガス導入口より供給され該気化室の内壁面に沿っ
    て旋回する加熱されたキャリヤーガスと接触させること
    により気化させて、半導体製造装置へ供給することを特
    徴とする気化供給方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100985656B1 (ko) * 2002-05-13 2010-10-05 니뽄파이오닉스가부시끼가이샤 기화기 및 기화 공급 장치
TWI421142B (zh) * 2010-01-20 2014-01-01 Omron Laserfront Inc 雷射加工裝置
KR101388225B1 (ko) * 2011-12-02 2014-04-23 주식회사 케이씨텍 증착장치의 기화기
WO2020039886A1 (ja) * 2018-08-24 2020-02-27 株式会社堀場エステック 気化器、液体材料気化装置、及び気化方法

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