JP2003318170A - 気化器 - Google Patents

気化器

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JP2003318170A
JP2003318170A JP2002125281A JP2002125281A JP2003318170A JP 2003318170 A JP2003318170 A JP 2003318170A JP 2002125281 A JP2002125281 A JP 2002125281A JP 2002125281 A JP2002125281 A JP 2002125281A JP 2003318170 A JP2003318170 A JP 2003318170A
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JP2002125281A
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Yukichi Takamatsu
勇吉 高松
Kazuaki Tonari
和昭 十七里
Mitsuhiro Iwata
充弘 岩田
Koji Kiriyama
晃二 桐山
Goro Sugibuchi
吾郎 杉渕
Akiyoshi Asano
彰良 淺野
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Japan Pionics Ltd
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Japan Pionics Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長時間の固体CVD原料の気化供給を行なう
場合であっても、CVD原料供給部内、気化室のCVD
原料噴出口、及びその近辺における固体CVD原料の析
出、付着を防止することができ、所望の濃度及び流量で
極めて効率よく気化供給が可能な気化器を提供する。 【解決手段】 CVD原料供給部が、CVD原料を流通
する第1の流路、キャリアガスを流通する第2の流路、
これらの流路から合流したCVD原料及びキャリアガス
を気化室へ噴出する第3の流路、及びキャリアガスを第
3の流路の気化室噴出口の外周部から気化室へ噴出する
第4の流路を有する構成とする。または、CVD原料供
給部が、CVD原料及びキャリアガスを気化室へ噴出す
る第1の流路、及びキャリアガスを第1の流路の気化室
噴出口の外周部から気化室へ噴出する第2の流路を有す
る構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造装置
(CVD装置)にガス状のCVD原料を供給するための
気化器に関する。さらに詳細には、液体CVD原料、ま
たは固体CVD原料を有機溶媒に溶解させたCVD原料
を、気化器内で析出、付着させることなく、所望の濃度
及び流量で効率よく気化し、半導体製造装置に気化供給
するための気化器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体分野においては、半導体メ
モリー用の酸化物系誘電体膜として、高誘電率を有しス
テップカバレッジ性が高いチタン酸ジルコン酸鉛(PZ
T)膜、チタン酸バリウムストロンチウム(BST)
膜、タンタル酸ストロンチウムビスマス(SBT)膜、
チタン酸ジルコン酸ランタン鉛(PLZT)膜等が用い
られている。これらの半導体薄膜のCVD原料として
は、例えばPb源としてPb(DPM)2(固体原
料)、Zr源としてZr(OC(CH334(液体原
料)、Zr(DPM)4(固体原料)、Ti源としてT
i(OCH(CH324(液体原料)、Ti(OCH
(CH322(DPM)2(固体原料)、Ba源として
Ba(DPM)2(固体原料)、Sr源としてSr(D
PM)2(固体原料)が用いられている。
【0003】CVD原料として液体原料を使用する場
合、通常は、液体原料がキャリアガスとともに気化器に
供給され、気化器でガス状にされた後、CVD装置に供
給される。しかし、液体原料は、一般的に蒸気圧が低
く、粘度が高く、気化温度と分解温度が接近しているた
め、その品質を低下させることなく、しかも所望の濃度
及び流量で効率よく気化させることは困難なことであっ
た。また、固体原料は、高温に保持し昇華して気化供給
することにより高純度の原料を得ることが可能である
が、工業的には充分な供給量を確保することが極めて困
難であるため、通常はテトラヒドロフラン等の溶媒に溶
解させて液体原料とすることにより気化させて使用して
いる。しかし、固体原料は、気化温度が溶媒と大きく相
異し、加熱により溶媒のみが気化して固体原料が析出し
やすいので、液体原料の気化よりもさらに困難であっ
た。
【0004】このように固体原料を用いた半導体膜の製
造は、高度の技術を必要とするが、高品質、高純度のも
のが期待できるため、これらの原料を劣化や析出をさせ
ることなく効率よく気化する目的で、種々の気化器ある
いは気化供給装置が開発されてきた。このような気化器
としては、例えば、CVD原料供給部のCVD原料との
接触部が、フッ素系樹脂、ポリイミド系樹脂等の耐腐食
性合成樹脂で構成される気化器が、また、気化供給装置
としては、前記のような気化器を有し、気化室の加熱時
に加熱手段から熱伝導を受けるCVD原料供給部の金属
構成部分が、冷却器により冷却可能な構成である気化供
給装置が挙げられる(特願2001−349840)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記気化器は、CVD
原料との接触部の構成材料を、耐熱性のほか、断熱性が
あり、CVD原料が付着しにくい特性を有する耐腐食性
合成樹脂としたものであり、固体CVD原料を有機溶媒
に溶解させた原料を用いた場合においても、急激な原料
の加熱を防止できるので、溶媒のみが気化しCVD原料
が析出することが少なく、99.9%以上の高い気化効
率が得られる気化器である。また、前記気化供給装置
は、前記気化器を有し、気化室の加熱時に気化器のCV
D原料供給部を冷却する構成としたものであり、CVD
原料の析出防止効果をさらに向上させた気化供給装置で
ある。
【0006】しかしながら、このような気化器あるいは
気化供給装置は、CVD原料供給部内に固体CVD原料
が析出、付着することを防止できる効果があるが、固体
CVD原料の種類、キャリアガスの流量、CVD原料供
給部の冷却状態等の条件によっては、長時間の気化供給
ではかえって気化室のCVD原料噴出口及びその近辺に
固体CVD原料が析出し付着する虞があった。従って、
本発明が解決しようとする課題は、長時間の固体CVD
原料の気化供給を行なう場合であっても、CVD原料供
給部内、気化室のCVD原料噴出口、及びその近辺にお
ける固体CVD原料の析出、付着を防止することがで
き、所望の濃度及び流量で極めて効率よく気化供給が可
能な気化器を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決すべく鋭意検討した結果、CVD原料を気化
室へ噴出する直前でキャリアガスを混合するとともに、
CVD原料の気化室噴出口の外周部に前記とは別の流路
からのキャリアガスの噴出口を設け、この噴出口からキ
ャリアガスを噴出することにより、気化室のCVD原料
噴出口及びその近辺に固体CVD原料が析出、付着しに
くくなるとともに、気化供給の際の気化室内の圧力変動
及び液体マスフローコントローラーの流量変動が小さく
なり極めて効率よく気化できることを見い出し本発明に
到達した。
【0008】すなわち本発明は、CVD原料の気化室、
CVD原料を該気化室に供給するためのCVD原料供給
部、気化ガス排出口、及び該気化室の加熱手段を備えた
気化器であって、該CVD原料供給部が、CVD原料を
流通する第1の流路、キャリアガスを流通する第2の流
路、該2個の流路から合流したCVD原料及びキャリア
ガスを気化室へ噴出する第3の流路、及びキャリアガス
を第3の流路の気化室噴出口の外周部から気化室へ噴出
する第4の流路を有する構成であることを特徴とする気
化器である。
【0009】また、本発明は、CVD原料の気化室、C
VD原料を該気化室に供給するためのCVD原料供給
部、気化ガス排出口、及び該気化室の加熱手段を備えた
気化器であって、該CVD原料供給部が、CVD原料及
びキャリアガスを気化室へ噴出する第1の流路、及びキ
ャリアガスを第1の流路の気化室噴出口の外周部から気
化室へ噴出する第2の流路を有する構成であることを特
徴とする気化器でもある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、液体CVD原料、また
は液体CVD原料あるいは固体CVD原料を溶媒に溶解
させたCVD原料を気化させて、半導体製造装置に供給
する気化器に適用されるが、特に固体CVD原料を使用
する場合において、気化室のCVD原料噴出口及びその
近辺における固体CVD原料の析出、付着を長時間にわ
たり防止できる点で特に効果を発揮する。
【0011】本発明の第1の形態の気化器は、CVD原
料供給部が、CVD原料を流通する第1の流路、キャリ
アガスを流通する第2の流路、これらの2個の流路から
合流したCVD原料及びキャリアガスを気化室へ噴出す
る第3の流路、及びキャリアガスを気化室へ噴出する第
4の流路を有し、第4の流路の気化室噴出口が第3の流
路の気化室噴出口の外周部に設けられた気化器である。
また、本発明の第2の形態の気化器は、CVD原料供給
部が、CVD原料及びキャリアガスを気化室へ噴出する
第1の流路、及びキャリアガスを気化室へ噴出する第2
の流路を有し、第2の流路の気化室噴出口が第1の流路
の気化室噴出口の外周部に設けられた気化器である。
【0012】本発明の気化器を適用できるCVD原料
は、常温、常圧で液体であっても、また固体を溶媒に溶
解したものであっても、液状を保持し得るものであれば
特に制限はなく、用途に応じて適宜選択、使用される。
例えばテトラiso-プロポキシチタン(Ti(OCH(C
324)、テトラn-プロポキシチタン(Ti(OC3
74)、テトラtert-ブトキシジルコニウム(Zr
(OC(CH334)、テトラn-ブトキシジルコニウ
ム(Zr(OC494)、テトラメトキシバナジウム
(V(OCH34)、トリメトキシバナジルオキシド
(VO(OCH33)、ペンタエトキシニオブ(Nb
(OC255)、ペンタエトキシタンタル(Ta(O
255)、トリメトキシホウ素(B(OC
33)、トリiso-プロポキシアルミニウム(Al(O
CH(CH323)、テトラエトキシケイ素(Si
(OC254)、テトラエトキシゲルマニウム(Ge
(OC254)、テトラメトキシスズ(Sn(OC
34)、トリメトキシリン(P(OCH33)、トリ
メトキシホスフィンオキシド(PO(OCH33)、ト
リエトキシヒ素(As(OC253)、トリエトキシ
アンチモン(Sb(OC253)等の常温、常圧で液
体のアルコキシドを挙げることができる。
【0013】また、前記のほかに、トリメチルアルミニ
ウム(Al(CH33)、ジメチルアルミニウムハイド
ライド(Al(CH32H)、トリiso-ブチルアルミニ
ウム(Al(iso-C493)、ヘキサフルオロアセチ
ルアセトン銅ビニルトリメチルシラン((CF3CO)2
CHCu・CH2CHSi(CH33)、ヘキサフルオ
ロアセチルアセトン銅アリルトリメチルシラン((CF
3CO)2CHCu・CH2CHCH2Si(CH33)、
ビス(iso-プロピルシクロペンタジエニル)タングステ
ンジハライド((iso-C37552WH2)、テトラ
ジメチルアミノジルコニウム(Zr(N(C
324)、ペンタジメチルアミノタンタル(Ta
(N(CH325)、ペンタジエチルアミノタンタル
(Ta(N(C2525)、テトラジメチルアミノチ
タン(Ti(N(CH324)、テトラジエチルアミ
ノチタン(Ti(N(C2524)等の常温、常圧で
液体の原料を例示することができる。
【0014】さらに、ヘキサカルボニルモリブデン(M
o(CO)6)、ジメチルペントオキシ金(Au(C
32(OC57))、ビスマス(III)ターシャリー
ブトキシド(Bi(OtBu)3)、ビスマス(III)タ
ーシャリーペントキシド(Bi(OtAm)3)、トリ
フェニルビスマス(BiPh3)、ビス(エチルシクロ
ペンタジエニル)ルテニウム(Ru(EtCp)2)、
(エチルシクロペンタジエニル)(トリメチル)白金
(Pt(EtCp)Me3)、1,5-シクロオクタジエン
(エチルシクロペンタジエニル)イリジウム(Ir(E
tCp)(cod))、ビス(ヘキサエトキシタンタ
ル)ストロンチウム(St[Ta(OEt)62)、ビ
ス(ヘキサイソプロポキシタンタル)ストロンチウム
(St[Ta(OiPr)62)、トリス(2,2,6,6,-
テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイト)ランタン(La
(DPM)3)、トリス(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘ
プタンジオナイト)イットリウム(Y(DPM)3)、
トリス(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイ
ト)ルテニウム(Ru(DPM)3)、ビス(2,2,6,6,-
テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイト)バリウム(Ba
(DPM)2)、ビス(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプ
タンジオナイト)ストロンチウム(Sr(DP
M)2)、テトラ(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプタン
ジオナイト)チタニウム(Ti(DPM)4)、テトラ
(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプタンジオナイト)ジ
ルコニウム(Zr(DPM)4)、テトラ(2,6,-ジメチ
ル-3,5ヘプタンジオナイト)ジルコニウム(Zr(DM
HD)4)、ビス(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5ヘプタン
ジオナイト)鉛(Pb(DPM)2)、(ジ-ターシャリ
ーブトキシ)ビス(2,2,6,6,-テトラメチル-3.5.ヘプタ
ンジオナイト)チタニウム(Ti(OtBu) 2(DP
M)2)、(ジ-イソプロポキシ)ビス(2,2,6,6,-テト
ラメチル-3,5,-ヘプタンジオナイト)チタニウム(Ti
(OiPr)2(DPM)2)、(イソプロポキシ)トリ
ス(2,2,6,6,-テトラメチル-3,5,-ヘプタンジオナイ
ト)ジルコニウム(Zr(OiPr)(DPM)3)、
(ジ-イソプロポキシ)トリス(2,2,6,6,-テトラメチル
-3,5,-ヘプタンジオナイト)タンタル(Ta(OiP
r)2(DPM)3)等の常温、常圧で固体の原料を例示
することができる。ただし、これらは通常0.1〜1.
0mol/L程度の濃度で有機溶媒に溶解して使用する
必要がある。
【0015】固体CVD原料の溶媒として用いられる前
記有機溶媒は、通常はその沸点温度が40℃〜140℃
の有機溶媒である。それらの有機溶媒として、例えば、
プロピルエーテル、メチルブチルエーテル、エチルプロ
ピルエーテル、エチルブチルエーテル、酸化トリメチレ
ン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエー
テル、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピル
アルコール、ブチルアルコール等のアルコール、アセト
ン、エチルメチルケトン、iso-プロピルメチルケトン、
iso-ブチルメチルケトン等のケトン、プロピルアミン、
ブチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ト
リエチルアミン等のアミン、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル等のエステル、ヘキサン、ヘプタン、オ
クタン等の炭化水素等を挙げることができる。
【0016】以下、本発明の気化器を、図1〜図7に基
づいて詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定さ
れるものではない。図1は本発明の第1の形態の気化器
の一例を示す断面図、図2は本発明の第2の形態の気化
器の一例を示す断面図、図3は第1の形態の気化器のC
VD原料供給部の例を示す断面図、図4は第2の形態の
気化器のCVD原料供給部の例を示す断面図、図5は各
々図3におけるa−a’面、b−b’面、c−c’面の
断面図、図6は図3におけるA−A’面(CVD原料、
キャリアガスを気化室へ噴出する面)の例を示す断面
図、図7は本発明の気化器を適用した気化供給システム
の一例を示す構成図である。
【0017】本発明の気化器は、図1、図2に示すよう
に、CVD原料の気化室1、CVD原料を気化室に供給
するためのCVD原料供給部2、気化ガス排出口3、及
び気化室の加熱手段(ヒーター等)4を備えた気化器で
ある。また、本発明の気化器は、これらとともに、CV
D原料供給部の冷却手段5が備えられていることが好ま
しい。このような冷却手段としては、例えばCVD原料
供給部の側面部に冷却水を流す配管等が挙げられる。
【0018】本発明において、第1の形態の気化器は、
図1に示すように気化器の外部から気化器のCVD原料
供給部にCVD原料供給管6及び2個のキャリアガス供
給管7が接続される。CVD原料供給部は、図3に示す
ように各々前記配管に接続されたCVD原料を流通する
第1の流路9、キャリアガスを流通する第2の流路1
0、これらの2個の流路から合流したCVD原料及びキ
ャリアガスを気化室へ噴出する第3の流路11、及びキ
ャリアガスを第3の流路の気化室噴出口の外周部から噴
出する第4の流路12を有する。
【0019】本発明の第1の形態の気化器おいて、第1
の流路及び第2の流路の合流位置は、CVD原料供給部
の内部であれば特に制限はないが、CVD原料とキャリ
アガスの共存時間が長くなるほどこれらが分離する傾向
があり、気化室内の圧力変動及び液体マスフローコント
ローラーの流量変動が大きくなるので、CVD原料供給
部の垂直方向の中心より下方に設定されることが好まし
い。また、第1の流路9及び第2の流路10は、図3
(1)及び図5(a)に示すように二重管からなるもの
であっても、図3(2)及び図5(b)に示すように各
々単独の配管からなるものであってもよい。二重管の場
合は、通常は内管がCVD原料を流通する第1の流路
で、外管がキャリアガスを流通する第2の流路とされ
る。これらの2個の流路が合流した第3の流路の気化室
噴出口は、通常はCVD原料供給部の気化室側の側面に
おいてその中央部に設けられる。
【0020】本発明の第1の形態の気化器において、第
4の流路はキャリアガスが第3の流路の気化室噴出口の
外周部から気化室へ噴出するように設けられる。第4の
流路12は、第1の流路9及び第2の流路10と併せて
図3(4)及び図5(c)に示すように三重管からなる
ものであっても、図3(1)(2)(3)のように単独
の配管からなるものであってもよい。第4の流路の気化
室噴出口16は、第3の流路の気化室噴出口15の外周
部に設けられれば特に制限されることはなく、例えば図
6(3)のように外周部に等間隔で複数個設定すること
もできるが、図6(1)(2)のように噴出口を環状に
設定して、第3の流路から気化室に噴出されるCVD原
料に対して均等に影響を及ぼすことが好ましい。また、
気化室のCVD原料噴出口及びその近辺に固体CVD原
料を析出、付着しにくくするために、第4の流路の気化
室噴出口の向きは、第3の流路の気化室噴出口へ向かっ
て斜め下方向に設定されることが好ましく、さらに噴出
口の垂直方向に対する向きが10〜60度に設定される
ことがより好ましい。
【0021】本発明において、第2の形態の気化器は、
図2に示すように気化器の外部から気化器のCVD原料
供給部にCVD原料供給管6及びキャリアガス供給管7
が合流した合流配管8、及びキャリアガス供給管7が接
続される。CVD原料供給部は、図4に示すように各々
前記配管に接続されたCVD原料及びキャリアガスを気
化室へ噴出する第1の流路13、及びキャリアガスを第
1の流路の気化室噴出口の外周部から気化室へ噴出する
第2の流路14を有する。尚、CVD原料とキャリアガ
スの共存時間が長くなるほどこれらが分離する傾向があ
り、気化室内の圧力変動及び液体マスフローコントロー
ラーの流量変動が大きくなるので、合流配管8が短くな
るように設定することが好ましい。
【0022】本発明の第2の形態の気化器おいて、第1
の流路の気化室噴出口は、通常はCVD原料供給部の気
化室側の側面においてその中央部に設けられる。また、
第2の流路はキャリアガスが第1の流路の気化室噴出口
の外周部から気化室へ噴出するように設けられる。第2
の流路の気化室噴出口は、第1の流路の気化室噴出口の
外周部に設けられれば特に制限されることはないが、第
1の形態の気化器と同様に噴出口を環状に設定して、第
1の流路から気化室に噴出されるCVD原料に対して均
等に影響を及ぼすことが好ましい。また、第1の形態の
気化器と同様に、第2の流路の気化室噴出口の向きは、
第1の流路の気化室噴出口へ向かって斜め下方向に設定
されることが好ましく、さらに噴出口の垂直方向に対す
る向きが10〜60度に設定されることがより好まし
い。
【0023】本発明においては、第1の形態の気化器で
あっても第2の形態の気化器であっても、CVD原料供
給部の内部をフッ素系樹脂、ポリイミド系樹脂等の合成
樹脂、あるいは空洞とするとともに、気化器外部との接
触部を金属とすることが好ましい。CVD原料供給部の
内部を合成樹脂にする場合、図3(1)(2)(3)の
ように合成樹脂17が配置される。また、CVD原料供
給部の内部を空洞にする場合、図3(4)のように空洞
18が形成される。このような構成とすることにより、
CVD原料として固体CVD原料を有機溶媒に溶解させ
たものを使用した場合、ヒーター等の加熱手段により溶
媒のみが急激に加熱されて流路内で気化することを防止
することができる。
【0024】また、本発明の気化器においては、液体原
料の種類、供給量、気化ガス濃度、その他の操作条件な
どに応じて所望の温度に設定できるような加熱手段が付
与される。加熱手段の設置形態については、気化室を精
度良く加熱保温できれば特に限定されることがなく、例
えばヒーターが気化器側面の構成部等に内蔵されて設け
られる。しかし、固体CVD原料を有機溶媒に溶解させ
たCVD原料を用いた場合において、急激なCVD原料
の加熱を防止する効果をさらに向上させるために、例え
ばCVD原料供給部の側面部に冷却水を流すような構成
としてCVD原料供給部の加熱を制限することが好まし
い。
【0025】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
【0026】実施例1 図3(1)に示すような各流路を有し、内部がフッ素系
樹脂(PFA)で構成され、気化器外部との接触部がス
テンレス鋼(SUS316)で構成されるCVD原料供
給部を製作した。フッ素系樹脂の構成部は、外径16m
m、高さ34.2mmの円柱状であり、その外側のステ
ンレス鋼の厚みは2.0mmである。また、第1の流路
及び第2の流路はステンレス鋼製の二重管からなり、第
3の流路及び第4の流路はフッ素系樹脂で構成されてい
る。二重管の内管の内径は0.25mm、外径は1.5
88mm、外管の内径は1.755mm、外径は3.1
75mmであり、第3の流路及び第4の流路の内径は各
々0.25mm、1.6mmである。A−A’面(CV
D原料、キャリアガスを気化室へ噴出する面)は、図6
(2)に示す形態であり、第4の流路の気化室噴出口の
向きは、垂直方向に対して20度となるように設定し
た。また、第1の流路及び第2の流路の合流位置は、最
下部から5mmに設定した。尚、CVD原料供給部の側
面には、冷却水を流してCVD原料供給部を冷却するこ
とができる冷却管を設けた。
【0027】前記のCVD原料供給部のほか、気化ガス
排出口、気化室の加熱手段、及びヒーターが内蔵された
突起を有する図1に示すようなステンレス製(SUS3
16)の気化器を製作した。尚、気化室は、内径が65
mm、高さが92.5mmの円柱状で、底部の突起は高
さ27.5mmであり、また底部から15mmの高さに
は気化ガス排出口を設けた。次に、脱ガス器、液体マス
フローコントローラー、キャリアガス供給ライン等を接
続し、図7に示すような気化供給システムを製作した。
【0028】前記のような気化供給システムを用いて以
下のように気化供給試験を行なった。気化室を1.3k
Pa(10torr)、250℃の温度とし、固体CV
D原料であるZr(DPM)4を0.3mol/Lの濃
度でTHF溶媒に溶解させたCVD原料を第1の流路へ
0.2g/minで供給するとともに、アルゴンガスを
第2の流路及び第4の流路へ各々30ml/min、1
70ml/minの流量で供給し、気化室でCVD原料
を気化させた。この間、CVD原料供給部のステンレス
鋼の温度を30±2℃になるように冷却水を流した。
【0029】10時間継続して気化供給試験を行なった
後、CVD原料供給部の流路及び気化室の固体CVD原
料の付着状態を調査したが、固体CVD原料の析出、付
着は目視では確認できなかった。そのため、第1の流路
からTHFを供給し、固体CVD原料を洗い流してこれ
を回収した後、THFを蒸発させて固体CVD原料の重
量を測定した。その結果を表1に示す。また、気化供給
試験中の気化室内の圧力変動及び液体マスフローコント
ローラーの流量変動の測定結果を表1に示す。尚、圧力
変動及び流量変動は、5分毎に最大変動率を測定しこれ
らを平均した値である。
【0030】実施例2 実施例1と同様の気化供給システムを用いて、固体CV
D原料であるPb(DPM)を0.3mol/Lの濃
度でTHF溶媒に溶解させたCVD原料を以下のように
して気化供給した。気化室を1.3kPa(10tor
r)、210℃の温度とし、CVD原料を第1の流路へ
0.36g/minで供給するとともに、アルゴンガス
を第2の流路及び第4の流路へ各々50ml/min、
250ml/minの流量で供給し、気化室でCVD原
料を気化させた。この間、CVD原料供給部のステンレ
ス鋼の温度を30±2℃になるように冷却水を流した。
10時間継続して気化供給試験を行なった後、実施例1
と同様にして得られた固体CVD原料の重量、気化供給
試験中の気化室内の圧力変動、及び液体マスフローコン
トローラーの流量変動の測定結果を表1に示す。
【0031】実施例3 実施例1と同様の気化供給システムを用いて、固体CV
D原料であるTi(OiPr)2(DPM)2を0.3m
ol/Lの濃度でTHF溶媒に溶解させたCVD原料を
以下のようにして気化供給した。気化室を1.3kPa
(10torr)、230℃の温度とし、CVD原料を
第1の流路へ0.2g/minで供給するとともに、ア
ルゴンガスを第2の流路及び第4の流路へ両流路共50
ml/minの流量で供給し、気化室でCVD原料を気
化させた。この間、CVD原料供給部のステンレス鋼の
温度を30±2℃になるように冷却水を流した。10時
間継続して気化供給試験を行なった後、実施例1と同様
にして得られた固体CVD原料の重量、気化供給試験中
の気化室内の圧力変動、及び液体マスフローコントロー
ラーの流量変動の測定結果を表1に示す。
【0032】実施例4 実施例1における気化器のCVD原料供給部の製作にお
いて、第1の流路及び第2の流路の合流位置を最下部か
ら20mmに設定した以外は実施例1と同様にして図3
(3)に示すようなCVD原料供給部を製作した。この
CVD原料供給部を用いた以外は実施例1と同様の気化
器を製作し、さらに実施例1と同様の脱ガス器、液体マ
スフローコントローラー、キャリアガス供給ライン等を
接続して気化供給システムを製作した。
【0033】前記の気化供給システムを用いて、固体C
VD原料であるZr(DPM)4を0.3mol/Lの
濃度でTHF溶媒に溶解させたCVD原料を、実施例1
と同様にして気化供給した。10時間継続して気化供給
試験を行なった後、実施例1と同様にして得られた固体
CVD原料の重量、気化供給試験中の気化室内の圧力変
動、及び液体マスフローコントローラーの流量変動の測
定結果を表1に示す。
【0034】実施例5 実施例1における気化器のCVD原料供給部の製作にお
いて、第4の流路の気化室噴出口を図6(3)に示すよ
うに第3の流路の気化室噴出口の外周部に等間隔で8個
設定した以外は実施例1と同様にしてCVD原料供給部
を製作した。このCVD原料供給部を用いた以外は実施
例1と同様の気化器を製作し、さらに実施例1と同様の
脱ガス器、液体マスフローコントローラー、キャリアガ
ス供給ライン等を接続して気化供給システムを製作し
た。
【0035】前記の気化供給システムを用いて、固体C
VD原料であるZr(DPM)4を0.3mol/Lの
濃度でTHF溶媒に溶解させたCVD原料を、実施例1
と同様にして気化供給した。10時間継続して気化供給
試験を行なった後、実施例1と同様にして得られた固体
CVD原料の重量、気化供給試験中の気化室内の圧力変
動、及び液体マスフローコントローラーの流量変動の測
定結果を表1に示す。
【0036】実施例6 実施例1における気化器のCVD原料供給部の製作にお
いて、第4の流路の気化室噴出口の向きを垂直方向とな
るように設定した以外は実施例1と同様にしてCVD原
料供給部を製作した。尚、これにより、CVD原料、キ
ャリアガスを気化室へ噴出する面は、図6(1)のよう
に設定された。このCVD原料供給部を用いた以外は実
施例1と同様の気化器を製作し、さらに実施例1と同様
の脱ガス器、液体マスフローコントローラー、キャリア
ガス供給ライン等を接続して気化供給システムを製作し
た。
【0037】前記の気化供給システムを用いて、固体C
VD原料であるZr(DPM)4を0.3mol/Lの
濃度でTHF溶媒に溶解させたCVD原料を、実施例1
と同様にして気化供給した。10時間継続して気化供給
試験を行なった後、実施例1と同様にして得られた固体
CVD原料の重量、気化供給試験中の気化室内の圧力変
動、及び液体マスフローコントローラーの流量変動の測
定結果を表1に示す。
【0038】実施例7 図4(1)に示すような各流路を有し、内部がフッ素系
樹脂(PFA)で構成され、気化器外部との接触部がス
テンレス鋼(SUS316)で構成されるCVD原料供
給部を製作した。フッ素系樹脂の構成部は、外径16m
m、高さ34.2mmの円柱状であり、その外側のステ
ンレス鋼の厚みは2.0mmである。また、第1の流路
はステンレス鋼製の配管からなり、第2の流路はフッ素
系樹脂で構成されている。第1の流路の内径は0.25
mm、第2の流路の内径は1.6mmである。A−A’
面(CVD原料、キャリアガスを気化室へ噴出する
面)は、図6(2)に示す形態であり、第2の流路の気
化室噴出口の向きは、垂直方向に対して20度となるよ
うに設定した。尚、CVD原料供給部の側面には、冷却
水を流してCVD原料供給部を冷却することができる冷
却管を設けた。このCVD原料供給部を用いた以外は実
施例1と同様の気化器を製作し、さらに実施例1と同様
の脱ガス器、液体マスフローコントローラー、キャリア
ガス供給ライン等を接続して気化供給システムを製作し
た。
【0039】前記のような気化供給システムを用いて以
下のように気化供給試験を行なった。気化室を1.3k
Pa(10torr)、250℃の温度とし、固体CV
D原料であるZr(DPM)4を0.3mol/Lの濃
度でTHF溶媒に溶解させたCVD原料及びアルゴンガ
スを、第1の流路へ各々0.2g/min、30ml/
minで供給するとともに、アルゴンガスを第2の流路
へ170ml/minの流量で供給し、気化室でCVD
原料を気化させた。この間、CVD原料供給部のステン
レス鋼の温度を30±2℃になるように冷却水を流し
た。10時間継続して気化供給試験を行なった後、実施
例1と同様にして得られた固体CVD原料の重量、気化
供給試験中の気化室内の圧力変動、及び液体マスフロー
コントローラーの流量変動の測定結果を表1に示す。
【0040】比較例1 実施例1における気化器のCVD原料供給部の製作にお
いて、第4の流路を設けなかった以外は実施例1と同様
にしてCVD原料供給部を製作した。このCVD原料供
給部を用いた以外は実施例1と同様の気化器を製作し、
さらに実施例1と同様の脱ガス器、液体マスフローコン
トローラー、キャリアガス供給ライン等を接続して気化
供給システムを製作した。
【0041】前記のような気化供給システムを用いて以
下のように気化供給試験を行なった。気化室を1.3k
Pa(10torr)、250℃の温度とし、固体CV
D原料であるZr(DPM)4を0.3mol/Lの濃
度でTHF溶媒に溶解させたCVD原料を、第1の流路
へ0.2g/minで供給するとともに、アルゴンガス
を第2の流路へ200ml/minの流量で供給し、気
化室でCVD原料を気化させた。この間、CVD原料供
給部のステンレス鋼の温度を30±2℃になるように冷
却水を流した。10時間継続して気化供給試験を行なっ
た後、実施例1と同様にして得られた固体CVD原料の
重量、気化供給試験中の気化室内の圧力変動、及び液体
マスフローコントローラーの流量変動の測定結果を表1
に示す。
【0042】比較例2 比較例1と同様の気化供給システムを用いて、固体CV
D原料であるPb(DPM)を0.3mol/Lの濃
度でTHF溶媒に溶解させたCVD原料を以下のように
して気化供給した。気化室を1.3kPa(10tor
r)、210℃の温度とし、CVD原料を第1の流路へ
0.36g/minで供給するとともに、アルゴンガス
を第2の流路へ300ml/minの流量で供給し、気
化室でCVD原料を気化させた。この間、CVD原料供
給部のステンレス鋼の温度を30±2℃になるように冷
却水を流した。10時間継続して気化供給試験を行なっ
た後、実施例1と同様にして得られた固体CVD原料の
重量、気化供給試験中の気化室内の圧力変動、及び液体
マスフローコントローラーの流量変動の測定結果を表1
に示す。
【0043】比較例3 比較例1と同様の気化供給システムを用いて、固体CV
D原料であるTi(OiPr)2(DPM)2を0.3m
ol/Lの濃度でTHF溶媒に溶解させたCVD原料を
以下のようにして気化供給した。気化室を1.3kPa
(10torr)、230℃の温度とし、CVD原料を
第1の流路へ0.2g/minで供給するとともに、ア
ルゴンガスを第2の流路へ100ml/minの流量で
供給し、気化室でCVD原料を気化させた。この間、C
VD原料供給部のステンレス鋼の温度を30±2℃にな
るように冷却水を流した。10時間継続して気化供給試
験を行なった後、実施例1と同様にして得られた固体C
VD原料の重量、気化供給試験中の気化室内の圧力変
動、及び液体マスフローコントローラーの流量変動の測
定結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明の気化器により、長時間の固体C
VD原料の気化供給を行なう場合においても、CVD原
料供給部内、気化室のCVD原料噴出口、及びその近辺
における固体CVD原料の析出、付着が極めて少なくな
るとともに、気化供給の際の気化室内の圧力変動及び液
体マスフローコントローラーの流量変動が小さくなり、
CVD原料を所望の濃度及び流量で極めて効率よく気化
供給することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気化器(第1の形態)の一例を示す断
面図
【図2】本発明の気化器(第2の形態)の一例を示す断
面図
【図3】本発明の気化器(第1の形態)のCVD原料供
給部の一例を示す断面図
【図4】本発明の気化器(第2の形態)のCVD原料供
給部の一例を示す断面図
【図5】図3におけるa−a’面、b−b’面、c−
c’面の断面図
【図6】図3におけるA−A’面の例を示す断面図
【図7】本発明の気化器を適用した気化供給システムの
一例を示す構成図
【符号の説明】
1 気化室 2 CVD原料供給部 3 気化ガス排出口 4 ヒーター 5 CVD原料供給部の冷却手段 6 CVD原料供給管 7 キャリアガス供給管 8 合流配管 9 第1の形態の気化器における第1の流路 10 第1の形態の気化器における第2の流路 11 第1の形態の気化器における第3の流路 12 第1の形態の気化器における第4の流路 13 第2の形態の気化器における第1の流路 14 第2の形態の気化器における第2の流路 15 第3の流路の気化室噴出口 16 第4の流路の気化室噴出口 17 合成樹脂構成部 18 空洞 19 不活性ガス供給ライン 20 液体CVD原料 21 液体CVD原料容器 22 脱ガス器 23 液体マスフローコントローラー 24 断熱材 25 気化器 26 気体マスフローコントローラー 27 キャリアガス供給ライン 28 半導体製造装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桐山 晃二 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚工場内 (72)発明者 杉渕 吾郎 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚工場内 (72)発明者 淺野 彰良 神奈川県平塚市田村5181番地 日本パイオ ニクス株式会社平塚工場内 Fターム(参考) 4K030 AA11 AA16 BA01 BA18 BA22 EA01 KA26 KA46 5F045 BB01 BB15 EE02 EE04

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CVD原料の気化室、CVD原料を該気
    化室に供給するためのCVD原料供給部、気化ガス排出
    口、及び該気化室の加熱手段を備えた気化器であって、
    該CVD原料供給部が、CVD原料を流通する第1の流
    路、キャリアガスを流通する第2の流路、該2個の流路
    から合流したCVD原料及びキャリアガスを気化室へ噴
    出する第3の流路、及びキャリアガスを第3の流路の気
    化室噴出口の外周部から気化室へ噴出する第4の流路を
    有する構成であることを特徴とする気化器。
  2. 【請求項2】 第4の流路の気化室噴出口の形状が環状
    である請求項1に記載の気化器。
  3. 【請求項3】 第4の流路の気化室噴出口の向きが、第
    3の流路の気化室噴出口へ向かって斜め下方向に設定さ
    れた請求項1に記載の気化器。
  4. 【請求項4】 第1の流路及び第2の流路の合流位置
    が、CVD原料供給部の垂直方向の中心より下方に設定
    された請求項1に記載の気化器。
  5. 【請求項5】 第1の流路及び第2の流路が二重管から
    なる請求項1に記載の気化器。
  6. 【請求項6】 二重管の内管がCVD原料を流通する第
    1の流路で、外管がキャリアガスを流通する第2の流路
    である請求項5に記載の気化器。
  7. 【請求項7】 第1の流路、第2の流路、及び第4の流
    路が三重管からなる請求項1に記載の気化器。
  8. 【請求項8】 CVD原料の気化室、CVD原料を該気
    化室に供給するためのCVD原料供給部、気化ガス排出
    口、及び該気化室の加熱手段を備えた気化器であって、
    該CVD原料供給部が、CVD原料及びキャリアガスを
    気化室へ噴出する第1の流路、及びキャリアガスを第1
    の流路の気化室噴出口の外周部から気化室へ噴出する第
    2の流路を有する構成であることを特徴とする気化器。
  9. 【請求項9】 第2の流路の気化室噴出口の形状が環状
    である請求項8に記載の気化器。
  10. 【請求項10】 第2の流路の気化室噴出口の向きが、
    第1の流路の気化室噴出口へ向かって斜め下方向に設定
    された請求項8に記載の気化器。
  11. 【請求項11】 CVD原料供給部の内部が合成樹脂で
    構成され、気化器外部との接触部が金属で構成された請
    求項1または請求項8に記載の気化器。
  12. 【請求項12】 CVD原料供給部の内部が空洞で、気
    化器外部との接触部が金属で構成された請求項1または
    請求項8に記載の気化器。
  13. 【請求項13】 CVD原料供給部を冷却するための手
    段を備えた請求項1または請求項8に記載の気化器。
  14. 【請求項14】 CVD原料が固体CVD原料を有機溶
    媒に溶解させたCVD原料である請求項1または請求項
    8に記載の気化器。
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