JP2005150466A - 可変コンデンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 非線形歪みを低減し、高い耐電力で使用でき、高周波電圧に静電容量の可変量が実質的に影響を受けない可変コンデンサを提供する。
【解決手段】 直流電圧および高周波電圧を印加することにより静電容量を変化させて使用する可変コンデンサにおいて、高周波電圧の実効電圧値が直流電圧の電圧値の範囲内のときに、直流電圧の印加による静電容量の変化に対して、高周波電圧の印加による変動が実質的にない可変コンデンサである。可変コンデンサの高周波電圧に対する感受率を低減させることができるため、非線形歪みを小さくすることができ、また耐電力が高い可変コンデンサを得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、低電圧で動作する可変コンデンサに関するものであり、特に高周波電圧による容量変化の影響が少ない可変コンデンサに関するものである。さらに詳しくは、直流電圧による静電容量の可変比率を高周波電圧が増大しても維持することができ、非線形歪みを小さく抑えることができる可変コンデンサに関するものである。
従来より、直流電圧を印加することにより静電容量を変化させる可変コンデンサとしては、バラクターダイオードを用いたものと、誘電率の変化を利用した薄膜コンデンサを用いたものとがある。
バラクターダイオードを用いたものは、ダイオードに逆バイアスを印加することにより静電容量を変化させるものである。ダイオードは、PN接合に対して順方向にバイアスを印加したときに電流が流れることを利用して整流回路等に用いられる。このPN接合面には電子もホールも存在しない空乏層と呼ばれる領域が存在しており、ダイオードに逆バイアスを印加すると電子およびホールはともにPN接合面から遠ざかる方向に引っ張られるために空乏層が厚くなり、その厚さは逆バイアスの大きさに依存して変化する。この空乏層は誘電体と考えることができるため、ダイオードに逆バイアスを印加した場合は、逆バイアスの大きさに依存して誘電体の厚みが変化することから、その結果として静電容量が変化するコンデンサとして利用することができる。また、バラクターダイオードは、半導体プロセスを用いた大量生産に適した構造を有するため安価にでき、しかも静電容量の可変量が大きいという特長がある。
誘電率の変化を利用した薄膜コンデンサを用いたものは、誘電体の誘電率が外部電界に依存することを利用したものであり、例えば、図4に断面図で示す例が特許文献1に提案されている。図4に示す例においては、支持基板11上に、下部電極層12と、誘電体層13と、上部電極層14とが順次被着形成されている。具体的には、支持基板11上に下部電極層12となる導体層を略全面に被着形成した後、パターン加工を行ない、所定形状の下部電極層12を形成する。次に、下部電極層12上に誘電体層13を形成する。この誘電体層13は、所定位置にマスクを載置して薄膜技法により形成したり、また、スピンコート法により略全面に誘電体層を形成し、その後、所定形状にパターニングする。なお、必要に応じて加熱硬化を行なう。上部電極層14は、誘電体層13上に上部電極層14となる導体層を形成した後、パターン加工を施す。なお、ここで、誘電体層13のうち、実際に下部電極層12と上部電極層14とで挟持される対向領域が容量発生領域となる。
そして、この容量発生領域の誘電体層13は、下部電極層12と上部電極層14との間に供給される外部制御電圧によって、誘電体層13の持つ誘電率が変化する。
従って、両電極層12,14との対向面積および誘電体層13の厚みを一定とすると、外部制御電圧を所定電圧とすることにより両電極層12,14間で得られる容量値を可変とできる。このように誘電体層13の誘電率の変化を利用した薄膜コンデンサによれば、誘電体層13を形成する誘電体材料の選定により、高い可変量で、かつ高Qの可変コンデンサを形成することができる。
特開平11−2600667号公報
前述のバラクターダイオードを用いた可変コンデンサおよび誘電率の変化を利用した薄膜コンデンサを用いた可変コンデンサは、どちらの方式においても図5に線図で示すような静電容量の電圧依存性を示す。図5の線図において、横軸は外部制御電圧の直流電圧(単位:V)を、縦軸は静電容量(単位:pF)を表し、黒菱形の点および特性曲線は外部制御電圧の高周波電圧の実効電圧Vrmsが0.1Vのときの静電容量の変化を、×の点および特性曲線は高周波電圧の実効電圧Vrmsが4Vのときの静電容量の変化を示している。図5に示す静電容量の電圧依存性から分かるように、直流電圧の印加による静電容量の変化において、高周波電圧を重ねて印加したときの静電容量の変化は、高周波電圧の実効電圧Vrmsが0.1Vと低いときは直流電圧の印加に応じて大きく変化するのに対して、高周波電圧の実効電圧Vrmsが4Vと高いときは直流電圧の印加による変化が小さくなっている。すなわち、低い実効電圧値の高周波電圧Vrmsが例えば0.1Vと低い場合は、直流電圧の電圧値が大きくなると静電容量は単調減少し、大きな変化量が得られるが、一方、高い実効電圧値の高周波電圧、例えばVrmsが4Vの場合は、静電容量の直流電圧依存性は小さくなるという問題点がある。このように静電容量の直流電圧依存性が小さくなると、外部制御電圧に対する静電容量の変化量が小さくなるので、この変化量を利用した可変フィルターや可変整合回路等の可変幅が小さくなり、このため、可変フィルターや可変整合回路等の所望の可変幅が得られなくなってしまう。
また、前述の可変コンデンサにおいては、外部制御電圧に対する静電容量の応答が、線形関係(一次)になく、高次の項を含む非線形関係にある。この非線形成分による非線形歪みが大きく、例えば、一つの指標であるIIP3は30dBmと実用レベル(例えば50dBm)に満たないという問題点がある。
さらに、前述の可変コンデンサにおいては、印加する高周波電力を上げていくと、容量素子の絶縁破壊が生じやすく、絶縁破壊が起こる電力は15〜20dBm程度と低く、いわゆる、耐電力が低いという問題点がある。
また、高周波電力の大きさで静電容量値が変わり、高周波電力の大きさで静電容量の可変幅が変わるという問題点もある。
本発明は以上のような従来の技術における問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、非線形歪みが小さく、また耐電力が高い可変コンデンサを提供することにある。
また本発明の別の目的は、高価な昇圧回路を用いることなく、直流電圧供給回路が小型、安価にでき、非線形歪みを小さくすることができ、また耐電力が高い可変コンデンサを提供することにある。
さらに本発明の別の目的は、高Qで、かつ非線形歪みを小さくすることができ、また耐電力が高い可変コンデンサを提供することにある。
また、本発明の別の目的は、安価で、かつ非線形歪みを小さくすることができ、また耐電力が高い可変コンデンサを提供することにある。
本発明の可変コンデンサは、1)直流電圧および高周波電圧を印加することにより静電容量を変化させて使用する可変コンデンサにおいて、前記高周波電圧の実効電圧値が前記直流電圧の電圧値の範囲内のときに、前記直流電圧の印加による前記静電容量の変化に対して、前記高周波電圧の印加による変動が実質的にないことを特徴とするものである。
また、本発明の可変コンデンサは、前記1)において、2)前記直流電圧Vdc=1〜4Vの範囲において、Vdc=1Vでの静電容量C1.0dcとVdc=4Vでの静電容量C4.0dcとの比(C4.0dc/C1.0dc)が0.25〜0.85であり、100MHzから10GHzまでの周波数域での高周波電圧Vrms=0.1Vでの静電容量C0.1rmsと高周波電圧Vrms=4Vでの静電容量C4.0rmsとの比(C4.0rms/C0.1rms)が0.95〜1.05であることを特徴とするものである。
さらに、本発明の可変コンデンサは、前記1)または2)において、3)電圧印加により誘電率が変化する誘電体材料を用いた複数個の可変コンデンサが直列接続されて成り、これら直列接続された可変コンデンサの各々に個別に前記直流電圧が印加されることを特徴とするものである。
さらにまた、本発明の可変コンデンサは、前記1)または2)において、4)複数個のバラクターダイオードが直列接続されて成り、これら直列接続されたバラクターダイオードの各々に個別に直流電圧が印加されることを特徴とするものである。
本発明の可変コンデンサによれば、上記1)のように構成したことから、コンデンサの高周波電圧に対する感受率を低減させることができるため、非線形歪みを小さくすることができ、また耐電力が高い可変コンデンサを得ることができる。
本発明の可変コンデンサによれば、上記2)のように構成したときには、低直流電圧での動作が可能になるため、高価な昇圧回路を用いることなく、直流電圧供給回路を小型で安価なものにでき、非線形歪みを小さくすることができ、また耐電力が高い可変コンデンサを得ることができる。
本発明の可変コンデンサによれば、上記3)のように構成したときには、誘電体として低誘電損失材料を使うことができるため、高Qで、かつ非線形歪みを小さくすることができ、また耐電力が高い可変コンデンサを得ることができる。
本発明の可変コンデンサによれば、上記4)のように構成したときには、半導体プロセスを用いた量産ができるため、安価で、かつ非線形歪みを小さくすることができ、また耐電力の高い可変コンデンサを得ることができる。
以下、本発明の可変コンデンサの実施の形態の一例について、まずその静電容量の電圧依存性の例を図1に図5と同様の線図で示す。図1において、横軸,縦軸,特性曲線等は図5と同様である。図1に示す静電容量の電圧依存性から分かるように、本発明の可変コンデンサは、例えば電圧値が5Vまでの範囲の直流電圧の印加による静電容量の変化において、その電圧値の範囲内の実効電圧値の高周波電圧を重ねて印加したときの静電容量の変化が、高周波電圧の実効電圧Vrmsが0.1Vと低いときには従来と同様に直流電圧の印加に応じて大きく変化するとともに、高周波電圧の実効電圧Vrmsが4Vと高いときにもほとんど同じように直流電圧の印加に応じて大きく変化しており、高周波電圧の印加による変動が実質的にないものである。すなわち、本発明の可変コンデンサは、直流電圧の電圧値の範囲内で低い実効電圧値の高周波電圧、例えばVrms=0.1Vを印加した場合は、直流電圧が大きくなると静電容量は単調減少し、大きな変化量が得られており、一方、同じく直流電圧の電圧値の範囲内で高い実効電圧値の高周波電圧、例えばVrms=4Vを印加した場合においても、実質的に変動が見られない同等の静電容量の直流電圧依存性を示す。
この例の場合は、直流電圧Vdc=1〜4Vの範囲において、Vdc=1Vでの静電容量C1.0dcとVdc=4Vでの静電容量C4.0dcとの比(C4.0dc/C1.0dc)が0.59であり、1GHzでの周波数域での測定において、高周波電圧Vrms=0.1Vでの静電容量C0.1rmsと高周波電圧Vrms=4Vでの静電容量C4.0rmsとの比(C4.0rms/C0.1rms)が0.98〜1.02の範囲である。
このVdc=1Vでの静電容量C1.0dcとVdc=4Vでの静電容量C4.0dcとの比(C4.0dc/C1.0dc)は、0.25〜0.85の範囲が好ましい。これは、本発明の可変コンデンサが使用される電子回路中において周波数調整等で必要とされる静電容量の可変率は最小で15%(C4.0dc/C1.0dc=0.85)である。一方、可変率を大きくすると周波数調整としては制御しやすくなるが、そのためには高い電界強度が必要になり、容量形成部の誘電体層に絶縁破壊が起こりやすくなる。このため、可変率としては75%(C4.0dc/C1.0dc=0.25)が上限となる。
また、100MHzから10GHzまでの周波数域での高周波電圧Vrms=0.1Vでの静電容量C0.1rmsと高周波電圧Vrms=4Vでの静電容量C4.0rmsとの比(C4.0rms/C0.1rms)は、0.95〜1.05であれば、周波数制御としては十分である。例えば、LC共振系の共振周波数fは、次のように表せる。
=1/2・π・√L・√C
ここで、静電容量Cが5%大きくなった場合は、共振周波数fは、
=1/2・π・√L・√1.05C=f/√1.05=f/1.025=0.976f
となり、2.5%共振周波数が下がることに対応する。さらに、周波数制御用LC回路では、この可変コンデンサ以外の浮遊容量を含む固定コンデンサが直列,並列に接続されており、可変コンデンサとこの固定コンデンサとの合成容量が共振周波数を決めるため、静電容量Cが5%大きくなった場合でも、共振周波数の変化は実質上変わりなく、この範囲であれば使用上の問題は実質上発生しない。
次に、このような静電容量の電圧性依存性を実現する本発明の可変コンデンサについて、実施の形態の一例における構成を模式的に示す図面を用いて詳細に説明する。
図2は本発明の可変コンデンサの実施の形態の一例における構成を模式的に示す透視状態の平面図であり、図3はその断面図である。図2および図3において、41は支持基板であり、42は下部電極層であり、431,432,433,434はそれぞれ導体ラインであり、44は誘電体層であり、45は上部電極層であり、461,462,463,464はそれぞれ薄膜抵抗であり、47は絶縁層であり、48は開口部であり、49は第1引き出し電極層であり、410は第2引出し電極層であり、4111,4112はそれぞれ外部回路との接続用端子部であり、412は絶縁層47における貫通孔である。また、C1〜C5は、容量形成部を示し、その静電容量は、それぞれ制御用直流バイアス電圧および信号用高周波電圧の大きさにより変化する。
支持基板41上に下部電極層42,誘電体層44,上部電極層45を順次被着形成し、所望の形状に加工する。
ここで、誘電体層44は、電圧印加により誘電率が変化する誘電体材料から成っている。具体的には、少なくともBa,Sr,Tiを含有するペロブスカイト型酸化物結晶粒子から成る高誘電率の誘電体材料から成るものであることが好ましい。この誘電体層44は、下部電極層42の表面(上面)に形成されている。例えば、ペロブスカイト型酸化物結晶粒子が得られる誘電体材料をターゲットとして、スパッタリングによる誘電体層44の成膜を所望の厚みになる時間まで行なう。このとき、基板温度を高く、例えば800℃としてスパッタリングを行なうことにより、スパッタ後の熱処理を行なうことなく、高誘電率で容量変化率の大きい、低損失の誘電体層44が得られる。
上部電極層45,誘電体層44および下部電極層42を順次成膜し、所望の形状に加工した後、導体ライン431,432,433,434と薄膜抵抗461,462,463,464とからなるバイアスラインを形成する。導体ライン432,433と薄膜抵抗461とから構成される第1バイアスラインは、外部接続用端子4111から、第2の容量形成部C2と第3の容量形成部C3との接続点、すなわち、第2の容量形成部C2の上部電極層45と第3の容量形成部C3の上部電極層45とを接続する引出し電極層(第1引出し電極層49および第2引出し電極層410よりなる。)の間にかけて設けられている。同様に、導体ライン432,434と薄膜抵抗462とから構成される第2バイアスラインは、外部接続用端子4111から、第4の容量形成部C4と第5の容量形成部C5との接続点、すなわち、第4の容量形成部C4の上部電極層45と第5の容量形成部C5の上部電極層45とを接続する引出し電極層(第1引出し電極層49および第2引出し電極層410よりなる。)の間にかけて設けられている。
また、導体ライン431と薄膜抵抗463とから構成される第3バイアスラインは、外部接続用端子4112から、第3の容量形成部C3と第4の容量形成部C4との接続点、すなわち、第3の容量形成部C3および第4の容量形成部C4の共通的な下部電極層42との間にかけて設けられている。同様に、導体ライン431と薄膜抵抗464とから構成される第4バイアスラインは、外部接続用端子4112から、第1の容量形成部C1と第2の容量形成部C2との接続点、すなわち、第1の容量形成部C1および第2の容量形成部C3の共通的な下部電極層42との間にかけて設けられている。
これら導体ライン431,432,433,434は、上部電極層45,誘電体層44,下部電極層42を順次成膜し、所望の形状に加工した後、新たに成膜して得ることができる。その際には、先に形成した下部電極層42,誘電体層44および上部電極層45の形状を変化させないようにするために、リフトオフ法を用いることが望ましい。
なお、これに限らず、導体ライン431,432,433,434は、下部電極層42の加工の際にその形状を有するように加工を行なうようにすれば、下部電極層42と同一の材料および同一の工程で形成してもよい。
第1〜第4バイアスラインを構成する薄膜抵抗461,462,463,464の材料は、その比抵抗が1Ω・cm以上であることが望ましい。このような高抵抗の材料を用いることにより、アスペクト比を小さくすることが可能となるので、バイアスラインを付与しても各容量形成部(容量素子)をその形状を大きくすることなく作製することができ、小型集積化に有利となる。薄膜抵抗461〜464の具体的な材料としては、窒化タンタル,TaSiN,Ta−Si−Oを例示することができる。例えば、窒化タンタルを用いる場合であれば、Ta(タンタル)をターゲットとして窒素を加えてスパッタを行なうリアクティブスパッタ法により、所望する組成比,抵抗率の抵抗膜を成膜することができる。このスパッタの条件を適宜選択することにより、比抵抗1Ω・cm以上の抵抗膜を作製することができる。さらに、スパッタ終了後に、レジストを塗布し、所定の形状に加工した後、反応性イオンエッチング(RIE)等のエッチングプロセスにより、簡便にパターニングすることができる。
第1〜第4のバイアスラインの抵抗値は、使用する周波数領域においてバイアスラインのインピーダンスが各容量形成部のインピーダンスよりも大きくなるように設定される。そして、図2に示す例においては、導体ライン431,432,433,434の抵抗値は、薄膜抵抗461,462,463,464の抵抗値と比較して非常に小さくなるため、各バイアスラインの抵抗値は、各々の薄膜抵抗461,462,463,464の抵抗値とほぼ等しくなる。従って、薄膜抵抗461,462,463,464の抵抗値を、使用する周波数領域において、各容量形成部のインピーダンスよりも大きくなるように設定することになる。例えば、この可変コンデンサを周波数1GHzで使用し、各容量形成部C1〜C5の容量を5pFとした場合には、この周波数の1/10の周波数(100MHz)からインピーダンスに悪影響を与えないように、薄膜抵抗461,462,463,464の抵抗値を、各容量形成部C1〜C5の100MHzでのインピーダンスの10倍以上に設定するものとすると、必要な薄膜抵抗461,462,463,464の抵抗値は、約3.2kΩ以上となる。一方で、上述の比抵抗1Ω・cmの材料を用いて薄膜抵抗461,462,463,464を形成することにより、例えば膜厚を50nmとしアスペクト比を50としても10kΩの薄膜抵抗となるため、3.2kΩ以上の抵抗値を有する薄膜抵抗461,462,463,464は容易に実現できる。
次に、絶縁層47を成膜し、開口部48を形成する。ただし、図3に示すように、絶縁層47には、薄膜抵抗461,462と引き出し電極層との接続を確保するために、導体ライン433,434の一部を露出させるような貫通孔412を設けている。この貫通孔412は、開口部48と同様の工程にて形成される。さらに、導体ライン433,434の上面のうち絶縁層47から露出させる部位としては、開口部48および貫通孔412ならびに外部回路との接続部4111,4112のみとしておくことが、耐湿性向上の観点から好ましい。
次に、第1引出し電極層49および第2引出し電極層410よりなる引出し電極層を形成する。この引き出し電極層は、第1の容量形成部C1の上部電極層45と一方の外部接続用端子部4111とを、または上部電極層45同士を連結して、第1の容量形成部C1を端子形成部4111に接続するとともに、第2の容量形成部C2と第3の容量形成部C3と、および第4の容量形成部C4と第5の容量形成部C5との各々を直列に接続するものである。さらには、C2とC3、およびC4とC5の各々にまたがる引き出し電極層は、上述の絶縁層47の貫通孔412を介してそれぞれ導体ライン433,434と接続されている。
このような構成の可変コンデンサは、図1に示すような静電容量の電圧依存性を示す。すなわち、直流電圧の電圧値の範囲内において、低い実効電圧値の高周波電圧、例えばVrms=0.1Vを印加した場合は、直流電圧が大きくなると静電容量は単調減少し、大きな変化量が得られる。一方、高い実効電圧値の高周波電圧、例えばVrms=4Vを印加した場合においても、静電容量は同等に単調減少し、大きな変化量が得られ、高周波電圧の印加による変動が実質的にない静電容量の直流電圧依存性を示す。
また、本発明の可変コンデンサの実施の形態の他の例としては、以上の実施の形態の例と同様の構成において、容量形成部として複数個のバラクターダイオードを用い、これらを直列に接続して、各々のバラクターダイオードに直流電圧が印加できるように構成してもよい。
なお、容量形成部としてバラクターダイオードを用いる場合は、隣り合うバラクターダイオードの極性を逆向きにして用いる点に注意が必要である。
以上のようにして構成された本発明の可変コンデンサは、非線形歪みが小さく、例えば、一つの指標であるIIP3は60dBmと実用レベル(例えば50dBm)を十分に満たすことができるものである。
さらに、高周波電圧に対する静電容量の感受率を低減させることができるため、高周波電圧の印加による容量形成部の絶縁破壊も減少し、耐電力は35dBm以上となり、携帯電話等の無線通信機器で使用される送信電力(最大33dBm)でも信頼性の高い可変コンデンサとして使用することができる。
以上のようにして作製される本発明の可変コンデンサによれば、直流電圧および高周波電圧を印加することにより静電容量を変化させて使用する可変コンデンサにおいて、前記高周波電圧の実効電圧値が前記直流電圧の電圧値の範囲のときに、前記直流電圧印加による前記静電容量の変化に対して、前記高周波電圧印加による変動が実質的にないのように構成したことから、コンデンサの高周波電圧に対する感受率を低減させることができるため、非線形歪みを小さくすることができ、また耐電力が高い可変コンデンサを得ることができる。
また、本発明の可変コンデンサによれば、直流電圧Vdc=1〜4Vの範囲において、Vdc=1Vでの静電容量C1.0dcとVdc=4Vでの静電容量C4.0dcとの比(C4.0dc/C1.0dc)が0.25〜0.85であり、100MHzから10GHzまでの周波数域での高周波電圧Vrms=0.1Vでの静電容量C0.1rmsと高周波電圧Vrms=4Vでの静電容量C4.0rmsとの比(C4.0rms/C0.1rms)が0.95〜1.05の範囲であるように構成したときには、低直流電圧での動作が可能になるため、高価な昇圧回路を用いることなく、直流電圧供給回路が小型、安価にでき、非線形歪みを小さくすることができ、また耐電力が高い可変コンデンサを得ることができる。
また、本発明の可変コンデンサによれば、電圧印加により誘電率が変化する誘電体材料を用いた複数個の可変コンデンサが直列接続されて成り、これら直列接続された可変コンデンサの各々に個別に直流電圧が印加されるように構成したときには、誘電体として低誘電損失材料を使うことができるため、高Qで、かつ非線形歪みを小さくすることができ、また耐電力が高い可変コンデンサを得ることができる。
本発明の可変コンデンサによれば、複数個のバラクターダイオードが直列接続されて成り、これら直列接続されたバラクターダイオードの各々に個別に直流電圧が印加されるように構成したときには、半導体プロセスを用いた量産ができるため、安価で、かつ非線形歪みを小さくすることができ、また耐電力が高い可変コンデンサを得ることができる。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例えば、以上の実施の形態の例では、容量形成部は金属/誘電体/金属からなるオーバーレイ型のコンデンサとしたが、容量形成部のコンデンサの形態はギャップ型とすることもできる。ギャップ型コンデンサの場合は、オーバーレイ型のコンデンサに比べ工程数が少なくなるため、安価に作製することができる点で有利なものとなる。
本発明の可変コンデンサの実施の形態の一例における静電容量の電圧依存性を示す線図である。 本発明の可変コンデンサの実施の形態の一例を示す透視状態の平面図である。 本発明の可変コンデンサの実施の形態の一例を示す断面図である。 従来の可変コンデンサの例を示す断面図である。 従来の可変コンデンサにおける静電容量の電圧依存性を示す線図である。
符号の説明
41・・・支持基板
42・・・下部電極層
431、432、433、434・・・導体ライン
44・・・誘電体層
461、462、463、464・・・薄膜抵抗
47・・・絶縁層
48・・・開口部
49・・・第1引出し電極層
410・・・第2引出し電極層
4111、4112・・・外部回路との接続部
412・・・貫通孔
C1、C2、C3、C4、C5・・・容量形成部

Claims (4)

  1. 直流電圧および高周波電圧を印加することにより静電容量を変化させて使用する可変コンデンサにおいて、前記高周波電圧の実効電圧値が前記直流電圧の電圧値の範囲内のときに、前記直流電圧の印加による前記静電容量の変化に対して、前記高周波電圧の印加による変動が実質的にないことを特徴とする可変コンデンサ。
  2. 前記直流電圧Vdc=1〜4Vの範囲において、Vdc=1Vでの静電容量C1.0dcとVdc=4Vでの静電容量C4.0dcとの比(C4.0dc/C1.0dc)が0.25〜0.85であり、100MHzから10GHzまでの周波数域での高周波電圧Vrms=0.1Vでの静電容量C0.1rmsと高周波電圧Vrms=4Vでの静電容量C4.0rmsとの比(C4.0rms/C0.1rms)が0.95〜1.05であることを特徴とする請求項1記載の可変コンデンサ。
  3. 前記可変コンデンサは、電圧印加により誘電率が変化する誘電体材料を用いた複数個の可変コンデンサが直列接続されて成り、これら直列接続された可変コンデンサの各々に個別に前記直流電圧が印加されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の可変コンデンサ。
  4. 前記可変コンデンサは、複数個のバラクターダイオードが直列接続されて成り、これら直列接続されたバラクターダイオードの各々に個別に直流電圧が印加されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の可変コンデンサ。
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