JP2005147596A - 蓄熱式電気床暖房システム - Google Patents

蓄熱式電気床暖房システム Download PDF

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良 福井
Takeshi Ono
武 尾野
Makoto Miyatsu
信 宮津
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秀和 大西
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Abstract

【課題】常時必要な畜熱量を確保して十分な暖房能力を得る。
【解決手段】電気ヒータ11に通電して蓄熱材12の蓄熱運転を行う蓄熱手段14と、温度センサ13が検出した床下温度が目標温度になると、床下温度を目標温度に保持したまま蓄熱運転を所定の維持時間が経過するまで継続させ、予め設定された蓄熱運転の終了時刻に終了させる終了手段16とを備えている。これにより、維持時間の間に蓄熱材12の温度が目標温度近くまで上昇する。したがって、所要の蓄熱量が確保される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、蓄熱式電気床暖房システムに関し、特に、運転効率の改善策に係るものである。
一般的に、蓄熱式床暖房システムは、夜間に電気料金の安い深夜電力を使って電気ヒータに通電して蓄熱材に蓄熱しておき、昼間に放熱して室内を暖めるものである。このような床暖房システムでは、深夜電力が安価であるとはいえ、無駄な電力消費をできるだけ抑えてシステムの運転コストを低減することが望まれている。このことから、深夜電力の供給時間が終了すると同時に、必要な熱量の蓄熱が完了する蓄熱運転が理想とされている。
そこで、上述した理想の蓄熱運転を達成するため、予め設定された蓄熱運転時間内における非通電時間の総和に基づいて定められた所定時間だけ次回の蓄熱運転の開始時刻を遅らせるという蓄熱式電気床暖房システムの制御方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
上記蓄熱式電気床暖房システムでは、深夜電力供給時間帯における予め設定された蓄熱運転の開始時刻から終了時刻までの間(つまり、蓄熱運転時間)、測定した床温度である床下温度と設定温度とを比較判定した結果に基づいて通電または通電停止が繰り返される。ここで、蓄熱運転の開始時刻は、電気ヒータへの通電開始時刻である。具体的に、例えば、上記床下温度が設定温度より高い場合には、通電を停止し、その後床下温度が設定温度より低くなると、再び通電して蓄熱を行う。一方、上記床下温度が設定温度より低い場合には、継続して通電を行い、その後床下温度が設定温度より高くなると、通電を停止する。そして、これら一連の制御が蓄熱運転の終了時刻に至るまで行われる。
ところで、上述した何れの場合においても、通電を停止する毎に停止時間がカウントされ、蓄熱運転時間内における非通電時間の総和が得られる。そして、この非通電時間の総和から所定の算出処理を用いて得られた所定時間だけ次回の蓄熱運転の開始時刻を遅らせるようにしている。これにより、蓄熱運転の最適な開始時刻が設定され、床下温度が設定温度に到達するように終了時刻まで連続して通電されて蓄熱運転が行われる。
特開2000−81219号公報
しかしながら、上述した特許文献1における床下温度は、電気ヒータ付近で測定されたものであり、蓄熱材の温度を直接測定したものではない。つまり、蓄熱材の温度は、実際に測定された床下温度とは一致せず、床下温度よりも概ね低くなる。したがって、床下温度が設定温度(目標温度)に到達した時点において、蓄熱材の温度は所望の温度に到達していないことになり、蓄熱材の蓄熱量が所望の熱量よりも低い状態となってしまう。これにより、日中の蓄熱材による放熱量が不足し、所定時間十分な暖房運転が行われないという問題があった。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、温度検出部における蓄熱材の検出温度の応答遅れを極力なくし、常に必要な畜熱量を確保して十分な暖房能力を得ながらも、効率のよい蓄熱運転を行う蓄熱式電気床暖房システムを提供することを目的としている。
具体的に、第1の発明は、電気ヒータと、該電気ヒータによって加熱されて蓄熱する蓄熱材とを備え、該蓄熱材の放熱によって床暖房を行う蓄熱式電気床暖房システムを前提としている。そして、床下温度を検出する温度検出手段と、上記電気ヒータを駆動して蓄熱材の蓄熱運転を行う蓄熱手段とを備えると共に、上記温度検出手段の検出温度が目標温度になると、上記蓄熱手段の蓄熱運転を所定の維持時間が経過するまで所定温度で継続させ、予め設定された蓄熱運転の終了時刻と同時または終了時刻前の停止時刻に上記蓄熱手段の蓄熱運転を終了させる終了手段を備えている。
上記の発明では、温度検出手段で検出された床下温度が目標温度に到達した後も、蓄熱運転が所定の維持時間が経過するまで継続して行われ、その後蓄熱運転が終了する。この維持時間の間は、床下温度が所定温度、例えば目標温度またはその温度付近に保持される。これにより、この維持時間の間に蓄熱材の温度が目標温度または目標温度近くまで上昇する。したがって、蓄熱材に所要の蓄熱量が確実に蓄熱された後に蓄熱運転が終了するので、十分な暖房能力が得られる。
また、第2の発明は、第1の発明において、上記終了手段の停止時刻と維持時間とから定められる時刻であって床下温度が目標温度になる目標時刻から蓄熱運転の開始時刻を算出し、該開始時刻になると、上記蓄熱手段の蓄熱運転を開始させる開始手段を備えている。
上記の発明では、所定の維持時間が確保されると共に、開始時刻から床下温度が目標温度になるまでの昇温時間が過不足のない状態で適正に設定される。これにより、蓄熱運転における無駄な通電時間が抑制される。この結果、蓄熱運転が効率よく行われる。
また、第3の発明は、第2の発明において、上記開始手段の開始時刻を環境条件の変動にしたがって調整する調整手段を備えている。
上記の発明では、例えば、使用地域による寒暖差や前日の気温特性の急激な変動などに応じて蓄熱運転の開始時刻が調整される。つまり、常時床下温度が目標時刻に目標温度に到達するように蓄熱運転が開始される。これにより、例えば前日より気温が低下した場合において、床下温度が蓄熱運転の終了時刻までに目標温度に到達しないという恐れがなくなる。一方、前日より気温が上昇した場合において、床下温度が目標時刻より早く目標温度に到達して維持時間が過剰に長くなってしまうという恐れがなくなる。したがって、蓄熱不足が確実に抑制されると共に、蓄熱運転における無駄な通電時間が確実に抑制される。
また、第4の発明は、第1〜3の何れか1の発明において、上記終了手段の維持時間を環境条件の変動にしたがって補正する補正手段を備えている。
上記の発明では、使用地域による寒暖差や前日の気温特性の急激な変動などの影響を受けることなく、所要の維持時間が確保される。これにより、常時所要の蓄熱量が確実に確保される。
また、第5の発明は、第2または第3の発明において、寒暖判断を手動で入力する入力手段と、該入力手段より寒暖判断が入力されると、該寒暖の内容および判断の時刻に基づいて上記目標温度、上記開始手段の開始時刻および上記終了手段の維持時間の少なくとも何れか1つを変更する変更手段とを備えている。
上記の発明では、目標温度や電気ヒータへの通電の開始時刻や維持時間が使用者の「暑い」や「寒い」などの寒暖判断によって適切に変更される。これにより、使用者の寒暖判断が適切に蓄熱運転に反映される。
したがって、第1の発明によれば、蓄熱運転時において、床下温度が目標温度に到達すると、床下温度を所定温度、例えば目標温度またはその温度付近に保持したまま蓄熱運転を所定の維持時間が経過するまで継続させるようにしたので、蓄熱材の温度を目標温度または目標温度近くまで上昇させることができる。これにより、必要な蓄熱量を確実に蓄熱することができるので、暖房能力が十分で信頼性の高い床暖房システムを構築することができる。
また、第2および第3の発明によれば、目標時刻から逆算した開始時刻に電気ヒータへ通電して蓄熱運転を開始し、さらに環境条件の変動にしたがって開始時刻を調整するようにしたので、適当な床下温度の昇温時間が定まる。これにより、蓄熱運転における無駄な通電時間を抑制することができ、効率のよい蓄熱運転を行うことができる。また、適当な床下温度の昇温時間が定まることから、適当な維持時間を確実に確保することができ、蓄熱不足をより一層抑制することができる。
また、第4の発明によれば、環境条件の変動にしたがって維持時間を補正するようにしたので、例えば、使用地域による寒暖差や前日の気温特性に応じた適当な維持時間を確保することができる。これにより、環境条件の変動に影響されることなく、常時過不足のない蓄熱量を確保することができる。
また、第5の発明によれば、寒暖判断の内容を手動入力することによって目標温度や電気ヒータへの通電の開始時刻や維持時間を適切に調整するようにしたので、使用者の寒暖判断を適切に蓄熱運転に反映させることができる。この結果、より快適な蓄熱式床暖房システムの運転を行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〈発明の実施形態〉
図1に示すように、本実施形態の蓄熱式電気床暖房システム10(以下、単に床暖房システムという)は、電気ヒータ11と、該電気ヒータ11によって加熱されて蓄熱する蓄熱材12と、温度センサ13と、蓄熱手段14とを備えている。この床暖房システム10は、蓄熱材12を電気ヒータ11で加熱して蓄熱を行い、蓄熱材12の放熱によって床暖房を行うものである。
上記温度センサ13は、電気ヒータ11または蓄熱材12周辺の温度を検出する温度検出手段を構成し、電気ヒータ11の近傍に設置されている。つまり、この温度センサ13は、蓄熱材12自体の温度を検出しておらず、床下の温度である床下温度を検出している。そして、上記温度センサ13が検出した床下温度は、コントローラ1Cに入力されている。
上記コントローラ1Cには、蓄熱手段14が設けられ、該蓄熱手段14は、電気ヒータ11を通電して駆動させることによって蓄熱材12の蓄熱運転を行うように構成されている。また、上記コントローラ1Cは、蓄熱運転を開始させる開始手段15と、蓄熱運転を終了させる終了手段16とを備えている。なお、上記蓄熱運転の開始および終了とは、電気ヒータ11への通電を開始および停止するという意味である。
具体的に、上記終了手段16は、温度センサ13の検出温度である床下温度が目標温度になると、蓄熱運転を所定の維持時間が経過するまで設定温度で継続させ、予め設定された蓄熱運転の終了時刻と同時の停止時刻に蓄熱運転を終了させるように構成されている。上記設定温度は、目標温度を構成している。つまり、上記終了手段16は、維持時間の間に亘って床下温度が目標温度に保持されるように構成されている。なお、上記所定の維持時間は、床下温度が目標温度に保持されることによって蓄熱材12が加熱され、該蓄熱材12の温度が目標温度に到達するのに必要な時間に設定されている。
一方、上記開始手段15は、終了手段16の停止時刻と維持時間とから定められる時刻であって床下温度が目標温度になる目標時刻から蓄熱運転の開始時刻を算出し、該開始時刻になると、蓄熱運転を開始させるように構成されている。つまり、上記開始手段15は、開始時刻になると、蓄熱手段14に指令を送って該蓄熱手段14が電気ヒータ11への通電を開始するように構成されている。
また、上記コントローラ1Cは、蓄熱運転の開始時刻を調整する調整手段17を備えている。この調整手段17は、前日の残蓄熱量に反映される床下温度の降温特性および床下温度を上昇させる昇温時間に反映される床下温度の昇温特性に基づいて蓄熱運転の開始時刻を調整する。上記床下温度の降温特性および昇温特性は、例えば、使用される地域による寒暖差や前日の気温特性などに大きく起因している。つまり、この調整手段17は、環境条件の変動にしたがって開始手段15の開始時刻を調整するように構成されている。
また、上記コントローラ1Cは、終了手段16の目標時刻を補正する補正手段19を備えている。この補正手段19は、使用される地域による寒暖差や前日の気温特性などに起因して変動する前日の床下温度が目標温度に到達した到達時刻や前日の目標時刻に基づいて当日の目標時刻を設定する。その結果、目標時刻から蓄熱運転の終了時刻までの所定の維持時間が補正される。つまり、上記補正手段19は、環境条件の変動にしたがって終了手段16の維持時間を補正するように構成されている。
また、上記コントローラ1Cには、変更手段18が設けられている。該変更手段18には、入力スイッチ20が接続されている。該入力スイッチ20は、使用者によって「暑い」や「寒い」などの寒暖判断が手動入力される入力手段を構成している。そして、上記変更手段18は、寒暖判断の内容および入力時刻である判断の時刻に基づいて目標温度、開始手段15の開始時刻または終了手段16の維持時間を変更するように構成されている。
−運転動作−
次に、上述した床暖房システム10の運転動作、特に蓄熱運転時の動作について詳細に説明する。
この床暖房システム10では、夜間に蓄熱材12を加熱して蓄熱する蓄熱運転が行われ、昼間に蓄熱材12の蓄熱を放熱する暖房運転が行われる。上記蓄熱運転を夜間に行うのは、電気料金の安価ないわゆる深夜電力を用いるためである。つまり、この床暖房システム10では、深夜電力の供給時間内に所定の蓄熱量を確保するように蓄熱運転を行う。なお、上記深夜電力の供給時間は、例えば電力会社の業務用蓄熱調整契約や深夜電力契約によって設定され、深夜電力供給の開始時刻と深夜電力供給の終了時刻とが定められる。
まず、蓄熱運転において、終了手段16の維持時間を設ける基本的概念について図2を参照しながら説明する。なお、図2に示す「運転開始時刻」および「運転終了時刻」は、それぞれ深夜電力の供給開始時刻および深夜電力の供給終了時刻を意味している。つまり、この運転開始時刻から運転終了時刻までの間に、電気ヒータ11を駆動して蓄熱運転を行うことになる。また、図2に示す「通電開始時刻」は、蓄熱手段14によって電気ヒータ11への通電を開始する時刻を意味している。
上記床下温度は、図2に実線で示すように、通電開始時刻に電気ヒータ11を通電して駆動すると、上昇して目標時刻に目標温度に達し(a点〜b点)、その後、所定の維持時間が経過して運転終了時刻になるまで目標温度のまま保持される(b点〜c点)。そして、運転終了時刻に電気ヒータ11への通電を停止すると、床下温度は翌日の通電開始時刻まで下降し続ける(c点〜a点)。
一方、上記蓄熱材12の温度は、図2に破線で示すように、通電開始時刻から目標時刻まで常時床下温度より低い温度で上昇し(d点〜e点)、その後、維持時間が経過する間に目標温度近くまで上昇する(e点〜f点)。そして、上記電気ヒータ11への通電を停止すると、蓄熱材12の温度は、床下温度と同様に翌日の通電開始時刻まで下降し続ける(f点〜d点)。
以上のように、上記蓄熱材12の温度は、床下温度が目標温度に到達した時点では目標温度に達していない。これは、上記床下温度が電気ヒータ11の近傍で検出した床下の温度であるため、床下温度と蓄熱材12の温度とに温度差が生じているからである。しかしながら、上記床下温度が目標温度に到達した後、所定の維持時間が経過するまで目標温度で蓄熱運転を継続させることにより、蓄熱材12の温度を目標温度近くまで上昇させることができる。これにより、蓄熱材12に所要の蓄熱量を蓄熱することができる。
次に、実際の蓄熱運転時における具体的な制御方法について図3および図4を参照しながら説明する。
まず、図3に示すように、蓄熱運転の制御がスタートすると、ステップST1において、運転開始時刻に到達したか否かを判定し、到達するまでステップST1で待機し、到達すると、ステップST2に移る。このステップST2では、前日の各種データが取得される。具体的には、前日の温度上昇率および温度降下率と、前日の目標時刻と、前日の到達時刻(実際に、床下温度が目標温度に到達した時刻)とが取得される。ここに、上記温度降下率とは、図4に示すように、予め設定された降下判定時刻から運転開始時刻における床下温度の降下率であり(A点〜B点)、前日の床下温度の降温特性を示している。一方、上記温度上昇率とは、前日の通電開始時刻から到達時刻における床下温度の上昇率であり(C’点〜D’点)、前日の床下温度の昇温特性を示している。なお、上記温度降下率および温度上昇率は、それぞれ下記の式(1)および式(2)に基づいて定められる。
温度降下率=(降下判定温度−運転開始温度)/(降下判定時刻−運転開始時刻) (1)
温度上昇率=(目標温度−通電開始温度)/(到達時刻−通電開始時刻) (2)
ここに、降下判定温度、運転開始温度および通電開始温度は、それぞれ判定開始時刻、運転開始時刻および通電開始時刻における床下温度を示している。
上記ステップST2で前日の各種データが取得されると、ステップST3に移る。このステップST3では、補正手段19によって当日の目標時刻が設定される。具体的に、この目標時刻は、ステップST2で取得された前日の目標時刻および到達時刻などを用いた下記の式(3)に基づいて定められる。
目標時刻=前日の目標時刻−(前日の到達時刻−基準時刻)×係数 (3)
ここに、基準時刻は、予め出荷時に設定された維持時間を運転終了時刻から差し引いた時刻である。
上記式(3)では、目標時刻が使用される地域の寒暖差や前日の気温特性などにしたがって変動する前日の到達時刻に基づいて補正され(図4に示すG)、当日の目標時刻が設定される(図4に示すE点)。つまり、上記ステップST3では、補正手段19が環境条件の変動にしたがって当日の目標時刻を前日の目標時刻より早くまたは遅く補正することによって適当な維持時間を設定している(図4に示すE点〜F点)。例えば、前日の昇温特性が大きい場合(前日の温度上昇率が大きい場合)には、蓄熱材12の蓄熱がより効率的に行われるので、設定された時間ほど維持時間をとる必要がないことから、該維持時間を短くするために目標時刻を遅らせることになる。一方、前日の昇温特性が小さい場合(前日の温度上昇率が小さい場合)には、維持時間を長くするために目標時刻を早めることになる。これにより、環境条件の変動にしたがって蓄熱材12の温度を目標温度または目標温度近くまで上昇させるのに必要な時間を確保することができる。
上記ステップST3で当日の目標時刻が設定されると、ステップST4に移る。このステップST4では、調整手段17によって通電開始時刻が設定される。具体的に、この通電開始時刻は、下記の式(4)に基づいて定められる。
通電開始時刻=(運転開始温度−温度降下率×運転開始時刻−目標温度+温度上昇率× 目標時刻)/(温度上昇率−温度降下率) (4)
上記式(4)では、使用される地域の寒暖差や前日の気温特性などにしたがって変動する前日の残蓄熱量および床下温度の上昇率に基づいて通電開始時刻が設定される(図4に示すC点)。つまり、上記ステップST4では、調整手段17が環境条件の変動にしたがって通電開始時刻を調整している。例えば、使用される地域が暖かい場合(温度降下率が小さく、温度上昇率が大きい場合)には、前日の残蓄熱量が多く且つ蓄熱材12の蓄熱がより効率的に行われるので、床下温度を上昇させる昇温時間が短くてもすむことから、通電開始時時刻を遅らせることになる。一方、使用される地域が寒い場合(温度降下率が大きく、温度上昇率が小さい場合)には、床下温度の昇温時間を長くとるために通電開始時刻を早めることになる。これにより、上述した維持時間を過不足なく確保することができる。また、上記床下温度の昇温時間を適正に設定できるので、無駄な通電時間を抑制することができる。
上記ステップST4で通電開始時刻が設定されると、ステップST5に移る。このステップST5では、開始手段15が通電開始時刻に到達したか否かを判定し、到達するまでステップST5で待機し、到達すると、ステップST6に移り、通電を開始する。つまり、このステップST6では、開始手段15の指令に基づいて蓄熱手段14が電気ヒータ11を通電して駆動することにより、蓄熱材12の蓄熱運転が開始される。
上記蓄熱材12の蓄熱運転が開始されると、ステップST7に移り、床下温度が目標温度に到達したか否かを判定し、到達していない場合、ステップST8に移る。このステップST8では、運転終了時刻に到達したか否かを判定し、到達していない場合、ステップST7に戻り、到達している場合、ステップST9に移る。このステップST9では、終了手段16の指令に基づいて蓄熱手段14が電気ヒータ11への通電を停止し、蓄熱運転が終了する。
一方、上記ステップST7において、床下温度が目標温度に到達していると判定された場合には、終了手段16によって蓄熱運転が所定の維持時間が経過するまで継続された後(図4に示すD点〜F点)、運転終了時刻にステップST9に移り、蓄熱運転が終了する。具体的には、床下温度が目標温度に到達すると、終了手段16の指令に基づいて蓄熱手段14が運転終了時刻まで電気ヒータ11への通電の入切を繰り返して蓄熱運転を継続することにより、床下温度を目標温度のまま保持する。これにより、蓄熱運転の間に蓄熱材12の温度を目標温度または目標温度近くまで上昇させることができ、所要の蓄熱量を蓄熱することができる。なお、上記終了手段16は、維持時間の間に亘って床下温度を目標温度付近に保持するようにしてもよい。すなわち、上記蓄熱材12の温度が目標温度近くまで上昇し、所要の蓄熱量が確保できる所定の温度範囲内で床下温度が保持されればよい。
ここで、図4に示すように、実際の床下温度の上昇勾配(C点〜D点の実線)が予測した床下温度の上昇勾配(C点〜E点の一点鎖線)より大きくなっている。つまり、床下温度が目標温度に到達した到達時刻(D点)は、目標時刻(E点)より早くなっている。これは、当日の床下温度の昇温特性が予測したより大きいため、床下温度が早く上昇してしまったことを示している。この当日の到達時刻、目標時刻およびC点〜D点の温度上昇率は、翌日の目標時刻や通電開始時刻を設定するためのデータとして取得される。
(手動による設定変更)
次に、使用者の寒暖判断に基づいて上述した目標温度、通電開始時刻または維持時間を変更する変更手段18の制御方法について図5を参照しながら説明する。
まず、上記変更手段18の制御がスタートすると、ステップST11において、入力スイッチ20より使用者の寒暖判断が入力されたか否かを判定する。この寒暖判断の内容としては、例えば、「暑い」、「快適」および「寒い」の何れかが使用者によって入力される。この使用者の寒暖判断が入力されると、ステップST11の判定がYESとなり、ステップST12に移る。
上記ステップST12では、寒暖判断の内容について判定し、「快適」の場合、上記ステップST11に戻り、上述の動作を繰り返す。一方、上記ステップST12において、「暑い」と判定した場合、ステップST13に移る。このステップST13では、寒暖判断を入力した入力時刻である判断時刻について判定し、判断時刻が「朝方」、「日中」または「夕方以降」かを判定する。そして、「朝方」と判定した場合、ステップST14に移り、目標温度を下げる変更を行う。また、「日中」と判定した場合、ステップST15に移り、上述と同様に目標温度を下げる変更を行う。これにより、床下温度が下がるので、床暖房における蓄熱材12の放熱温度を下げて室温を下げることができる。一方、上記ステップST13において、判断時刻が「夕方以降」と判定した場合、ステップST16に移り、通電開始時刻を遅らせるか維持時間を短くするかの変更を行う。これにより、上記蓄熱材12の蓄熱時間を短くすることができるので、蓄熱材12の蓄熱量を減少させて床暖房における放熱時間を短くすることができる。
また、上記ステップST12において、「寒い」と判定した場合、ステップST17に移る。このステップST17では、上記ステップST13と同様に、寒暖判断の判断時刻について判定し、判断時刻が「朝方」、「日中」または「夕方以降」かを判定する。そして、「朝方」と判定した場合、ステップST18に移り、目標温度を上げる変更を行う。また、「日中」と判定した場合、ステップST19に移り、上述と同様に目標温度を上げる変更を行う。これにより、床下温度が上がるので、床暖房における蓄熱材12の放熱温度を上げて室温を上げることができる。一方、上記ステップST17において、判断時刻が「夕方以降」と判定した場合、ステップST20に移り、通電開始時刻を早めるか維持時間を長くするかの変更を行う。これにより、上記蓄熱材12の蓄熱時間を長くすることができるので、蓄熱材12の蓄熱量を増大させて床暖房における放熱時間を長くすることができる。
つまり、上記ステップST13およびステップST17では、判断時刻に基づいて使用者の寒暖判断が室温や床下温度に関わるものであるのか、蓄熱量の過不足に関わるものであるのかを判断している。例えば、上記蓄熱材12の蓄熱量が十分に残っていると判断される午前中に寒暖判断の入力が行われた場合、該寒暖判断は主として室温や床下温度に関わるものであると判定し、目標温度を変更して反映することになる。これに対し、例えば、上記蓄熱材12の蓄熱量が不足している可能性があると判断される午後に寒暖判断の入力が行われた場合、該寒暖判断は主として蓄熱材12の放熱量、すなわち蓄熱量の過不足に関わるものであると判定し、通電開始時刻または維持時間を変更して反映することになる。
なお、上記ステップST16およびステップST20では、通電開始時刻および維持時間の何れか一方を変更するようにしたが、それら両方を同時に変更するようにしてもよい。その場合、上記蓄熱材12の蓄熱時間をより柔軟に変更することができる。つまり、上記変更手段18は、寒暖内容および判断時刻に基づいて目標温度、開始手段15の開始時刻および終了手段16の維持時間の少なくとも何れか1つを変更するように構成されていればよい。
−実施形態の効果−
以上説明したように、本実施形態によれば、蓄熱運転時において、床下温度が目標温度に到達すると、床下温度を目標温度に保持したまま蓄熱運転を所定の維持時間が経過するまで継続させるようにしたので、蓄熱材12の温度を目標温度または目標温度近くまで上昇させることができる。これにより、上記蓄熱運転の間に、必要な蓄熱量を確保することができる。
また、環境条件の変動にしたがって目標時刻を調整することにより、上述した所定の維持時間を補正するようにしたので、例えば、使用地域による寒暖差や前日の気温特性に応じた適当な維持時間を確保することができる。これにより、環境条件の変動に影響されることなく、常時過不足のない蓄熱量を確保することができる。
また、目標時刻から逆算した開始時刻に電気ヒータ11へ通電して蓄熱運転を開始するようにし、さらに上記開始時刻を環境条件の変動にしたがって調整するようにしたので、適当な床下温度の昇温時間が定まり、無駄な通電時間を抑制することができる。したがって、効率のよい蓄熱運転を行うことができ、また上述した適当な維持時間をより一層確保することができる。
また、使用者の手動入力によって目標温度、通電開始時刻または維持時間を適切に調整するようにしたので、使用者の寒暖判断を適切に蓄熱運転に反映させることができる。この結果、より快適な蓄熱式床暖房システムの運転を行うことができる。
〈その他の実施形態〉
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記変更手段(18)において、手動入力する寒暖判断の内容を細分化するようにしてもよい。具体的には、「暑い」を「非常に暑い」、「暑い」、「やや暑い」などに分けるようにしてもよい。
また、上記変更手段(18)において、入力回数や入力間隔(例えば、日数)を目標温度などの変更量に反映するようにしてもよい。例えば、連日に亘って入力された場合には、目標温度を大幅に上げたり下げたりする。
また、寒暖判断の入力が一年を通じてどの時期に行われたかにより、入力が一時的な寒暖判断によるものなのか、長期的な寒暖判断によるものなのかを反映し、目標温度などを変更するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明に係る蓄熱式電気床暖房システムは、蓄熱を利用して床暖房を行うものとして有用である。
実施形態に係る蓄熱式電気床暖房システムの構成を示すブロック図である。 蓄熱運転における床下温度および蓄熱材の温度の時間的推移を示す特性図である。 実施形態に係る蓄熱手段の通電制御を示すフローチャート図である。 実施形態に係る蓄熱運転における床下温度と時刻との関係を示す特性図である。 実施形態に係る変更手段の制御を示すフローチャート図である。
符号の説明
10 蓄熱式電気床暖房システム(床暖房システム)
11 電気ヒータ
12 蓄熱材
13 温度検出手段(温度センサ)
14 蓄熱手段
15 開始手段
16 終了手段
17 調整手段
18 変更手段
19 補正手段
20 入力手段(入力スイッチ)

Claims (5)

  1. 電気ヒータと、該電気ヒータによって加熱されて蓄熱する蓄熱材とを備え、該蓄熱材の放熱によって床暖房を行う蓄熱式電気床暖房システムであって、
    床下温度を検出する温度検出手段と、
    上記電気ヒータを駆動して蓄熱材の蓄熱運転を行う蓄熱手段と、
    上記温度検出手段の検出温度が目標温度になると、上記蓄熱手段の蓄熱運転を所定の維持時間が経過するまで所定温度で継続させ、予め設定された蓄熱運転の終了時刻と同時または終了時刻前の停止時刻に上記蓄熱手段の蓄熱運転を終了させる終了手段とを備えている
    ことを特徴とする蓄熱式電気床暖房システム。
  2. 請求項1において、
    上記終了手段の停止時刻と維持時間とから定められる時刻であって床下温度が目標温度になる目標時刻から蓄熱運転の開始時刻を算出し、該開始時刻になると、上記蓄熱手段の蓄熱運転を開始させる開始手段を備えている
    ことを特徴とする蓄熱式電気床暖房システム。
  3. 請求項2において、
    上記開始手段の開始時刻を環境条件の変動にしたがって調整する調整手段を備えている
    ことを特徴とする蓄熱式電気床暖房システム。
  4. 請求項1〜3の何れか1項において、
    上記終了手段の維持時間を環境条件の変動にしたがって補正する補正手段を備えている
    ことを特徴とする蓄熱式電気床暖房システム。
  5. 請求項2または3において、
    寒暖判断を手動で入力する入力手段と、該入力手段より寒暖判断が入力されると、該寒暖の内容および判断の時刻に基づいて上記目標温度、上記開始手段の開始時刻および上記終了手段の維持時間の少なくとも何れか1つを変更する変更手段とを備えている
    ことを特徴とする蓄熱式電気床暖房システム。
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