JP2005146979A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】燃費よくNOx触媒に保持されたSOxを放出還元できる内燃機関の排気浄化装置を提供する。
【解決手段】 空燃比制御手段が気筒内の空燃比を低下させ気筒内から排出される排気ガスの空燃比を低下させると共に還元剤供給手段が還元剤を供給することにより、NOx吸蔵還元型触媒に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比以下にして当該NOx触媒に保持されたSOxを放出還元させる内燃機関の排気浄化装置において、還元剤供給手段から供給された還元剤の内、NOx触媒に到達する還元剤量を算出する触媒到達還元剤量算出手段を有し、空燃比制御手段は、触媒到達還元剤量算出手段にて算出された還元剤量に基づいて気筒内の空燃比を低下させる。これにより、気筒内の空燃比を無駄に低下させることや、還元剤を無駄に供給することを抑制することができ、燃費よくSOxを放出還元できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、排気通路にNOx吸蔵還元型触媒、還元剤供給手段を備えた内燃機関の排気浄化装置に関するものである。
ディーゼル機関の排気通路にNOx吸蔵還元型触媒(以下、「NOx触媒」という。)を配置し、排気ガスを浄化する技術が知られているが、このようなNOx触媒は排気ガス中の硫黄酸化物(SOx)を徐々に保持していくので、SOxの保持量が増加した場合には排気ガス中のNOxを保持しきれなくなる、いわゆるSOx被毒を生じる。
そのため、NOx触媒の床温を600℃以上にさせた上で、排気系におけるNOx触媒上流に配置された還元剤添加弁を通じて燃料を添加し、NOx触媒に保持されたSOxを還元除去させてSOx被毒を解消する、いわゆるSOx被毒解消処理を実行する。ところが、排気系に添加された燃料は、高温条件下においてNOx触媒に保持されたSOxを分解する機能を発揮する一方、NOx触媒の温度をさらに上昇させる特性を有することから、NOx触媒が過熱してしまうおそれがある。
これに対して、NOx触媒の過熱を防止しつつ、SOx被毒を防止あるいは抑制するための方策として、特許文献1には、NOx触媒上流の排気通路に備えられた還元剤添加弁を通じて燃料の添加及び停止を適宜のタイミングで繰り返すことによりNOx触媒に流入する排気ガスの空燃比を間欠的にリッチ及びリーンに繰り返すことが記載されている。
また、特許文献2には、NOx触媒に流入する排気ガスの空燃比をリッチにする際に、還元剤添加弁による燃料の添加に加えて、気筒内の空燃比を通常の運転時に比べてリッチに切り替えることが記載されている。
特開2003−166415号公報 特開2002−38943号公報 特開2002−38939号公報
しかしながら、還元剤添加弁により添加された燃料は、排気通路に付着したり、排気ガスの熱によりその一部が気化したとしても十分に気化しなかった燃料は粒子径が大きく質量も重いため排気ガスの流れと共に触媒に到達し難かったりするから、添加後直ちにその全てが蒸発し、その全てが直ちにNOx触媒に到達するわけではない。
そのため、還元剤添加弁により燃料を添加開始するのと同時に気筒内の空燃比を通常の運転時に比べてリッチに切り替えると、気筒内の空燃比を低下して気筒内から排出される排気ガスの空燃比を低下させたにもかかわらず、還元剤添加弁により添加された燃料が十分にNOx触媒に到達しないために、NOx触媒に流入する排気ガスの空燃比が目標のリッチな空燃比にならないおそれがある。その結果、気筒内の空燃比を低下させている間に用いた燃料が無駄となり燃費が悪化してしまう。
一方、SOx被毒解消処理を実行終了する際に、還元剤添加弁による燃料添加を停止させるのと同時に気筒内の空燃比を通常の運転時の空燃比に切り替えると、気筒内から排出される排気ガスの空燃比が高くなったにもかかわらず、これまでに添加され排気通路に付着していた燃料及び蒸発が遅れた燃料が遅れてNOx触媒に到達することから、添加され
た燃料が無駄となり燃費が悪化してしまう。
本発明は、上記した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、燃費よくNOx触媒に保持されたSOxを還元除去できる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
本発明に係る内燃機関の制御浄化装置は、上記した課題を解決するために以下のような手段を採用した。すなわち、排気通路に設けられたNOx吸蔵還元型触媒と、当該NOx吸蔵還元型触媒の上流の排気通路に設けられた還元剤供給手段と、気筒内の空燃比を制御する空燃比制御手段と、を有し、前記空燃比制御手段が気筒内の空燃比を低下させ気筒内から排出される排気ガスの空燃比を低下させると共に前記還元剤供給手段が還元剤を供給することにより、前記NOx吸蔵還元型触媒に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比以下にして前記NOx吸蔵還元型触媒に保持された硫黄酸化物を放出還元させる内燃機関の排気浄化装置において、前記還元剤供給手段から供給された還元剤の内、前記NOx吸蔵還元型触媒に到達する還元剤量を算出する触媒到達還元剤量算出手段を有し、前記空燃比制御手段は、前記触媒到達還元剤量算出手段にて算出された還元剤量に基づいて気筒内の空燃比を低下させることを特徴とする。
NOx触媒に保持された硫黄酸化物(SOx)を放出還元させるためには、NOx触媒に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比以下にする必要があるが、空燃比制御手段が気筒内の空燃比を低下させて気筒内から排出される排気ガスの空燃比を低下させるタイミングと還元剤供給手段が還元剤を供給するタイミングが同時であるとすると、排気通路に供給された還元剤が排気通路に付着したり、排気ガスの熱によりその一部が気化したとしても十分に気化しなかった燃料は粒子径が大きく質量も重いため排気ガスの流れと共に触媒に到達し難かったりするから、低下された気筒内の空燃比での燃焼による排気ガスがNOx触媒に到達しているにもかかわらず、NOx触媒に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比以下にしてNOx触媒に保持されたSOxを放出還元するのに必要な量の還元剤がNOx触媒に到達しない場合がある。その結果、気筒内の空燃比を低下させた間に用いた燃料が無駄となり燃費が悪化する。
また、空燃比制御手段が気筒内の空燃比を低下させて気筒内から排出される排気ガスの空燃比を低下させるのを終了するタイミングと還元剤供給手段が還元剤を供給するのを終了するタイミングが同時であるとすると、NOx触媒に保持されたSOxを放出還元するのに必要な量の還元剤がNOx触媒に到達しているにもかかわらず、気筒内から排出された排気ガスの空燃比が低下していないため、NOx触媒に流入する排気ガスが理論空燃比以下とはならない場合がある。その結果、供給された還元剤が無駄となり燃費が悪化する。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置によれば、触媒到達還元剤量算出手段が還元剤供給手段から供給された還元剤の内、NOx触媒に到達する還元剤量を算出し、当該算出された還元剤量に基づいて、空燃比制御手段が気筒内の空燃比を低下させるので、低下させた気筒内の空燃比での燃焼による排気ガスがNOx触媒に到達しているにもかかわらず十分な量の還元剤が到達せずにNOx触媒に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比以下にならないことや、十分な量の還元剤がNOx触媒に到達しているにもかかわらず低下させた気筒内の空燃比での燃焼による排気ガスが到達せずにNOx触媒に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比以下にならないことを抑制することができる。その結果、気筒内の空燃比を無駄に低下させることや、還元剤を無駄に供給することを抑制することができ、燃費よくNOx触媒に保持されたSOxを放出還元できる。
また、前記触媒到達還元剤量算出手段にて算出された還元剤量が前記NOx吸蔵還元型触媒に保持された硫黄酸化物を放出還元させるのに必要な還元剤量である場合に、前記空燃比制御手段は、気筒内の空燃比を低下させることが好適である。これにより、気筒内の空燃比を無駄に低下させることや、還元剤を無駄に供給することを抑制することができ、燃費よくNOx触媒に保持されたSOxを放出還元できる。
ただし、空燃比制御手段が気筒内の空燃比を低下させるように作動し、実際に低下された空燃比での燃焼による排気ガスが排気通路を流通してNOx触媒に到達するまでにはそれ相応の時間を要する。そのため、この時間の間にNOx触媒に到達した還元剤が無駄となる場合もある。
そこで、前記空燃比制御手段は、当該空燃比制御手段により低下させられた気筒内の空燃比での燃焼による排気ガスが前記NOx吸蔵還元型触媒に到達するまでの時間である排気ガス到達時間にも基づいて、気筒内の空燃比を低下させることが好適である。例えば、前記触媒到達還元剤量算出手段にて算出された還元剤量が、前記NOx吸蔵還元型触媒に保持された硫黄酸化物を放出還元するのに必要な還元剤量よりも前記排気ガス到達時間内に到達する還元剤量の分少ない量である場合に、前記空燃比制御手段は、気筒内の空燃比を低下させることで、気筒内の空燃比を無駄に低下させることや、還元剤を無駄に供給することをより精度よく抑制することができ、燃費よくNOx触媒に保持されたSOxを放出還元できる。
また、前記空燃比制御手段は、少なくとも気筒内に吸入される空気量を制限することにより気筒内の空燃比を制御することが好適である。気筒内に吸入される空気量を制限する手法としては、吸気通路に設けられた吸気絞り弁の開度を調整すること、NOx触媒の下流の排気通路に設けられた排気絞り弁の開度を調整すること、あるいは吸気絞り弁及び排気絞り弁両方の開度を調整することを例示することができる。
以上説明したように、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置によれば、燃費よくNOx触媒に保持されたSOxを還元除去できる。
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明に係る排気浄化装置を備えた内燃機関の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を有する水冷式の4気筒ディーゼルエンジンである。
内燃機関1は、各気筒2の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。各燃料噴射弁3は、蓄圧室(コモンレール)4と接続され、このコモンレール4は、燃料供給管5を介して燃料ポンプ6と連通している。
内燃機関1には、吸気通路7が接続されており、この吸気通路7は、エアクリーナボックス8に接続されている。そして、エアクリーナボックス8より下流の吸気通路7には、当該吸気通路7内を流通する吸気の質量に対応した電気信号を出力するエアフローメータ9が取り付けられている。
また、吸気通路7の途中には、過給機(ターボチャージャー)10のコンプレッサハウ
ジング10aが設けられている。コンプレッサハウジング10aより下流の吸気通路7にはインタークーラ11が取り付けられている。更にインタークーラ11より下流の吸気通路7には、当該吸気通路7内を流通する吸気の流量を調整する吸気絞り弁12が設けられている。この吸気絞り弁12には、当該吸気絞り弁12を開閉駆動する吸気絞り用アクチュエータ13が取り付けられている。
そして、コンプレッサハウジング10aに流入し、当該コンプレッサハウジング10a内で圧縮されて高温となった吸気は、インタークーラ11にて冷却された後、必要に応じて吸気絞り弁12によって流量を調整されて吸気通路7を介して各気筒2の燃焼室へ分配され、各気筒2の燃料噴射弁3から噴射された燃料を着火源として燃焼される。
また、内燃機関1には排気通路14が接続され、この排気通路14は下流にて図示しないマフラーと接続されている。さらに、排気通路14の途中には、過給機10のタービンハウジング10bが配置されており、排気通路14のタービンハウジング10bより下流の部位には、吸蔵還元型NOx触媒(以下、特に断らない限り「NOx触媒」という。)15が備えられている。そして、タービンハウジング10bから排出された排気ガスは、排気通路14を介してNOx触媒15へ流入し、排気ガス中の物質が浄化される。また、NOx触媒15の上流の排気通路14には排気通路14内を流通する排気ガスの空燃比に対応した電気信号を出力する空燃比センサ16と、排気通路14内を流通する排気ガスの温度に対応した電気信号を出力する排気温度センサ17とが取り付けられている。
また、NOx触媒15より上流の排気通路14を流通する排気ガス中に還元剤たる燃料(軽油)を供給(添加)する還元剤供給手段を備えている。この還元剤供給手段は、図1に示されるようにその噴孔が排気通路14内に臨むよう内燃機関1のシリンダヘッドに取り付けられ、所定の開弁圧以上の燃料が印加されたときに開弁して燃料を噴射する還元剤添加弁18と、前述した燃料ポンプ6から吐出された燃料を還元剤添加弁18へ導く還元剤供給路19とを備えている。
このように構成された還元剤供給手段において、還元剤添加弁18から排気通路14内へ添加された還元剤は、排気通路14の上流から流れてきた排気ガスとともにタービンハウジング10bへ流入する。タービンハウジング10b内に流入した排気ガスと還元剤とは、タービンホイールの回転によって撹拌されて均質に混合された排気ガスを形成する。
以上述べたように構成された内燃機関1には、当該内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)20が併設されている。このECU20は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等からなる算術論理演算回路である。
ECU20には、前述したエアフローメータ9、空燃比センサ16、排気温度センサ17に加え、内燃機関1に取り付けられたクランクポジションセンサ(図示省略)及び水温センサ(図示省略)等の各種センサが電気配線を介して接続され、上記した各種センサの出力信号がECU20に入力されるようになっている。
一方、ECU20には、燃料噴射弁3、吸気絞り用アクチュエータ13、還元剤添加弁18等が電気配線を介して接続され、ECU20が、燃料噴射弁3、吸気絞り用アクチュエータ13及び還元剤添加弁18等を制御することが可能になっている。
次に、本実施の形態に係る吸蔵還元型NOx触媒15について説明する。
NOx触媒15は、当該触媒に流入する排気ガスの空燃比がリーン空燃比であるときには、排気ガス中のNOxを保持(吸蔵)して大気中に放出しないようにし、当該触媒に流入
する排気ガスの空燃比が理論空燃比あるいはリッチ空燃比(理論空燃比以下)となったときには、保持していたNOxを放出及び還元して除去するものである。
また、NOx触媒15は、NOxと同様のメカニズムによって排気ガス中のSOxを保持するため、SOxの保持量が増加すると、それに応じてNOx触媒15のNOx保持能力が低減する、いわゆるSOx被毒が発生する。
そして、このようにNOx触媒15にSOx被毒が生じると、NOx保持能力が飽和し、排気ガス中のNOxがNOx触媒15にて浄化されずに大気中へ放出されてしまう。したがって、本実施の形態においては、NOx触媒15に保持されたSOxを放出及び還元させる、SOx被毒解消制御を実行することとしている。
このSOx被毒解消制御では、ECU20は、先ずNOx触媒15の床温を約600℃に高める触媒昇温処理を実行した上で、NOx触媒15に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比以下とするようにする。
具体的に、本実施の形態の触媒昇温処理では、NOx触媒15の温度を早期に上昇させる手段として、内燃機関1の圧縮行程上死点近傍での通常の主燃料噴射に加えて、排気行程中もしくは膨張行程中に気筒内に燃料を副次的に噴射するポスト噴射又は吸気行程もしくは排気行程の上死点近傍で気筒内に燃料を噴射するビゴム噴射等の副噴射を行うことが有効である。ポスト噴射においては、排気行程中又は膨張行程中に噴射された燃料が未燃燃料としてNOx触媒に流入し、当該触媒との反応熱により当該触媒の温度が上昇する。一方、ビゴム噴射においては、吸気行程又は排気行程の上死点近傍で噴射された燃料がその後の行程で蒸発して着火し易いものとなり燃焼を安定させるので、主燃料噴射時期を遅延させることによりピストン運動に消費されるエネルギ量が減少し、それに伴い温度上昇した排気ガスがNOx触媒15に到達することにより当該触媒の温度が上昇する。更に噴射された燃料の未燃分がNOx触媒15に供給され、それが当該触媒上で酸化反応を起こし、以って当該触媒の温度が上昇する。
また、上述の副噴射の代わりにあるいは副噴射とともに、還元剤添加弁18から排気ガス中へ還元剤たる燃料を添加させることにより、それらの未燃燃料成分をNOx触媒15において酸化させ、酸化の際に発生する熱によってNOx触媒の床温を高めるようにしてもよい。
そして、上記したような触媒昇温処理によりNOx触媒15の床温が約600℃まで上昇したら、ECU20は、NOx触媒15に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比以下とすべく還元剤添加弁18から還元剤たる燃料を添加させる還元剤添加制御を実行する。
ただし、排気ガス内に添加された還元剤は、高温条件下においてNOx触媒15に保持されたSOxを還元する機能を有する一方、NOx触媒15の温度をさらに上昇させる特性を有する。そのため、NOx触媒15の温度が約600℃になった状態から還元剤が添加され続けると、NOx触媒15の温度が上昇し続け、NOx触媒15の温度が過剰に高くなることに起因する熱劣化を生じさせてしまう。
そこで、本実施の形態の還元剤添加制御を実行するにあたっては、NOx触媒15に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比以下とすべく還元剤添加弁18を通じて還元剤を間欠的に添加し、所定のタイミングで還元剤の添加を停止し、これを繰り返すことにより、NOx触媒15に保持されたSOxを放出・還元させつつNOx触媒15の過熱を防止するようする。
具体的には、NOx触媒15に保持され蓄積したSOxを放出すべきとの要求があり、且つ、NOx触媒15の床温が600℃以上に保持されているといった条件が満たされた場合に、ECU20は還元剤添加弁18を開弁させるための指令信号(以下、「開弁指令信号」という。)を、所定期間(以下、「還元剤添加期間」という。)の間断続的に出力することで、還元剤添加弁18から還元剤たる燃料を断続的に添加し、NOx触媒15に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比以下になるようにする(図2参照)。その後ECU20は、NOx触媒15の過熱を抑制すべく開弁指令信号の出力を、所定期間(以下、「添加休止期間」という。)の間休止し、所定のリーン空燃比になるようにする(図2参照)。その後添加休止期間を経た後、還元剤の添加を再開して、再度理論空燃比以下になるようにする(図2参照)。そして、再度還元剤添加期間の間還元剤を添加した後、添加休止期間の間還元剤添加を休止し、再度所定のリーン空燃比になるようにする(図2参照)。このように、還元剤添加制御が開始されると、基本的にはNOx触媒15に保持されたSOxが放出されて当該NOx触媒15の機能が十分に回復するまで、間欠的にNOx触媒15に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比以下とするように還元剤の添加及び休止が繰り返される。そして、このように還元剤添加制御として、間欠的に還元剤を添加して間欠的にNOx触媒15に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比以下にすることを間欠リッチ制御という。なお、図2においては、還元剤添加期間内において、開弁指令信号を断続的に複数回出力する場合を例示しているが、特にかかる場合に限定されるものではなく、還元剤添加弁18を1回だけ開弁させ、還元剤添加期間の間中還元剤を添加させるようにしてもよい。
そして、本実施の形態においては、NOx触媒15に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比以下にすべく還元剤添加弁18にて還元剤を添加するのに同期させて、気筒内の空燃比(以下、「筒内空燃比」という。)を通常運転時の空燃比(A/F=25〜30)よりもリッチな空燃比である弱リーン(例えばA/F=18〜23)にする。
筒内空燃比を弱リーンにする手法としては、吸気絞り弁12の開度を小さくして気筒内に吸入される空気の量を減少させることを例示することができる。また、NOx触媒15下流の排気通路14に大気に排出される排気ガスの流量を調整する排気絞り弁を備える場合には、当該排気絞り弁の開度を小さくして気筒内に吸入される空気の量を減少させ、筒内空燃比を弱リーンにしてもよい。さらには、吸気絞り弁12の開度を小さくするとともに排気絞り弁の開度を小さくしてもよい。そして、本実施の形態においては以下に述べる筒内空燃比低下制御に従って筒内空燃比を弱リーンに低下させるようにする。
[筒内空燃比低下制御の第1の実施例]
還元剤添加弁18にて添加された還元剤たる燃料は、液状のまま排気通路14に添加されることから、排気通路14にそのまま付着したり、排気ガスの熱によりその一部が気化したとしても十分に気化しなかった燃料は粒子径が大きく質量も重いため排気ガスの流れと共に触媒に到達し難かったりする。そのため、還元剤添加弁18による還元剤の添加と同時に筒内空燃比を弱リーンにすると、還元剤添加弁18にて添加された還元剤がNOx触媒15に遅れて到達することから、筒内空燃比を弱リーンにしたにもかかわらず、NOx触媒15に流入する排気ガスの空燃比が、SOxを放出・還元させ得る理論空燃比以下の目標空燃比とならない場合がある。
具体的に、添加された還元剤の内、排気通路14に液状のまま付着する割合である添加還元剤付着率を示したのが図3である。図3に示すように、添加還元剤付着率は、排気ガス流量(流速)及び排気ガス温度と相関関係があり、排気ガス流量が減少するに従って排気通路に付着する還元剤の割合が高くなり、排気ガス温度が低くなるに従って排気通路14に付着する還元剤の割合が高くなる。
一方、上述のようにして排気通路14に液状のまま付着した還元剤は、時間の経過とともに徐々に蒸発する。具体的に、付着した還元剤の内、所定時間(32ms)内に蒸発する還元剤の割合である付着還元剤蒸発率を示したのが図4である。図4に示すように、付着還元剤蒸発率は、排気ガス流量(流速)及び排気ガス温度と相関関係があり、排気ガス流量が増えるに従って蒸発する還元剤の割合が高くなり、排気ガス温度が高くなるに従って蒸発する還元剤の割合が高くなる。
このように、還元剤添加弁18にて添加された還元剤の内その一部が排気通路14に液状のまま付着することから、還元剤添加期間初期にNOx触媒15に到達する還元剤は、添加された還元剤量から排気通路14に付着する還元剤量を減算した量である。そして、当該排気通路14に付着した還元剤の一部が時間の経過とともに蒸発してNOx触媒15に到達するので、蒸発開始以降は、添加された還元剤量から排気通路14に付着する還元剤量を減算した量に、これまでに付着していた還元剤の一部が蒸発した量を加算した量が、NOx触媒15に到達する還元剤量となる。そのため、添加された還元剤が添加された位置からNOx触媒15まで排気ガスにより運ばれる時間をも考慮すると、図2(b)に示すように還元剤添加期間開始からΔT1遅れて、NOx触媒15に流入する排気ガスの空燃比を、SOxを放出・還元させ得る理論空燃比以下の目標空燃比にするのに必要な量の還元剤がNOx触媒15に到達することとなる。なお、この必要還元剤量は以下の計算式(1)に基づいて算出されるものである。
必要還元剤量=(筒内空燃比が弱リーンである場合に気筒内に吸入される空気量)/(NOx触媒15に流入する排気ガスの目標空燃比)−筒内空燃比が弱リーンである場合に筒内に噴射される燃料量 …(1)
そこで、本実施の形態においては、NOx触媒15に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比以下の目標空燃比にするのに必要な量の還元剤が、NOx触媒15に到達する場合に、筒内空燃比を低下させ弱リーンにするようにする。つまり、図2(c)に示すように、還元剤添加期間開始からΔT1遅れて筒内空燃比を弱リーンに切り替えるようにする。これにより、筒内空燃比を低下させている間に用いる燃料が無駄となることを防止することができる。その結果、燃費よくNOx触媒15に保持されたSOxを還元除去できる。
他方、上述したように排気通路14に液状のまま付着した還元剤は、時間の経過とともに徐々に蒸発すること、添加された還元剤が排気ガスにより添加された位置からNOx触媒15まで運ばれるにはそれ相応の時間を要することから、還元剤添加の実行を終了してもしばらくはNOx触媒15に還元剤が到達する。そのため、図2(b)に示すように還元剤添加期間終了からΔT2の間は、排気ガスの空燃比を、SOxを放出・還元させ得る目標空燃比にするのに必要な量の還元剤がNOx触媒15に到達する。
そこで、本実施の形態においては、還元剤添加弁18による還元剤添加を終了した後にも(還元剤添加期間が終了した後にも)、ΔT2間は筒内空燃比を弱リーンのままにしておく。これにより、添加された還元剤が無駄となり燃費が悪化することを防止することができる。
以下、本実施の形態に係る筒内空燃比低下制御の制御ルーチンについて、図5のフローチャート図に沿って説明する。
この制御ルーチンは、予めECU20のROMに記憶されているルーチンであり、上記還元剤添加制御(間欠リッチ制御)実行中の一定時間の経過、あるいはクランクポジションセンサからのパルス信号の入力などをトリガとした割り込み処理としてECU20が実行するルーチンである。
本制御ルーチンでは、ECU20は、先ず、ステップ(以下、単に「S」という場合もある。)101において燃料噴射弁3、エアフローメータ9が共に正常であるか否かを判定する。これは、燃料噴射弁3、エアフローメータ9が異常である場合には筒内空燃比を制御することが困難となるので判定するものであり、燃料噴射弁3が噴射すべき燃料量の指令値、エアフローメータ9の検出値あるいは空燃比センサ16の検出値等により判定することができる。そして、肯定判定された場合は、S102へ進み、否定判定された場合は本ルーチンの実行を終了する。
S102においては、NOx触媒15に流入する排気ガス流量、当該排気ガスの温度等から触媒到達還元剤量を算出する。これは、図3に示すような排気ガス流量と排気ガス温度と添加還元剤付着率との関係、図4に示すような排気ガス流量と排気ガス温度と付着還元剤蒸発率との関係等に基づいて排気ガス流量と当該排気ガスの温度と触媒到達還元剤量との関係を予め実験等によりマップ化してROMに記憶させておき、当該マップと排気ガス流量と排気ガス温度に基づいて算出するものである。なお、排気ガス流量はエアフローメータ9の検出値を基に推定するものである。また、排気ガス温度は、排気温度センサ17の検出値を基に推定しても良いし、NOx触媒15上流の排気通路14に排気ガスの温度に対応した電気信号を出力するセンサを設けて直に検出しても良い。また、機関負荷、機関回転数のマップから推定しても良い。
その後S103へ進み、本ステップにおいては、S102にて算出した触媒到達還元剤量が、NOx触媒15に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比以下の目標空燃比にさせるのに必要な量である必要還元剤量以上であるか否かを判定する。なお、必要還元剤量は上述した計算式(1)にて算出されるものである。そして、肯定判定された場合は、S104へ進み、否定判定された場合はS105へ進む。
S104においては、NOx触媒15のSOxを放出・還元させ得る目標空燃比にするのに十分な還元剤量がNOx触媒15に到達していることから、筒内空燃比を目標の弱リーンにする。これは、上述したように、吸気絞り弁12の開度を通常運転時の開度よりも相対的に小さくするように吸気絞り用アクチュエータ13に指令信号を出力するものである。
一方、S105においては、NOx触媒15のSOxを放出・還元させ得る目標空燃比にするのに必要な還元剤量がNOx触媒15に到達していないことから、筒内空燃比を弱リーンにしないようにする。つまり、還元剤添加期間が開始してもNOx触媒15のSOxを放出・還元させ得る目標空燃比にするのに必要な還元剤量がNOx触媒15にまだ到達していない間は、筒内空燃比は通常運転時のままとする。一方、還元剤添加期間終了後においては、NOx触媒15のSOxを放出・還元させ得る目標空燃比にするのに必要な還元剤量がNOx触媒15に到達しなくなってから、弱リーンに切り替えられている状態を解除する。すなわち、S104における吸気絞り弁12の開度よりも相対的に大きくなるように吸気絞り弁12の開度を調整すべく吸気絞り用アクチュエータ13に指令信号を出力する。
こうすることにより、還元剤添加弁18にて還元剤が添加開始されても、NOx触媒15のSOxを放出・還元させ得る目標空燃比にするのに必要な還元剤量がNOx触媒15にまだ到達していない間(還元剤添加期間開始からΔT1間)は、筒内空燃比が弱リーンにされることがないので、筒内空燃比を低下させている間に用いる燃料が無駄となることを防止することができる。
一方、還元剤添加弁18による還元剤の添加が終了しても、NOx触媒15のSOxを還元・放出させ得る目標空燃比にするのに必要な還元剤量がNOx触媒15に到達してい
る間(還元剤添加期間終了からΔT2間)は、筒内空燃比が弱リーンにされたままなので、添加された還元剤が無駄となり燃費が悪化することを抑制することができる。
なお、上述した筒内空燃比低下制御においては、NOx触媒15に到達する還元剤量である触媒到達還元剤量を算出し、当該触媒到達還元剤量が上述した必要還元剤量以上である場合に筒内空燃比を弱リーンに低下させるようにしているが、特にこれに限定されるものではなく、NOx触媒15に前記必要還元剤量が到達開始する時間を算出し、当該時間が経過した時に筒内空燃比を通常運転時の空燃比から弱リーンに切り替え、NOx触媒15に前記必要還元剤量が到達しなくなる時間を算出し、当該時間が経過した時に筒内空燃比を弱リーンから通常運転時の空燃比に切り替えるようにしてもよい。
[筒内空燃比低下制御の第2の実施例]
一般的に、所望の筒内空燃比での燃焼による排気ガスがNOx触媒15に到達するまでには、ECU20から燃料噴射弁3や各アクチュエータを制御するための指令信号が出力されて所望の筒内空燃比にした後、実際に燃焼・排気が行われて排気通路14や過給機10等の排気系を通過する必要があることから、それ相応の時間を要する。そのため、筒内空燃比が弱リーンにされ、この空燃比での燃焼による排気ガスがNOx触媒15に到達するまでにはそれ相応の時間である排気ガス到達時間を要する。
それゆえ、第1の実施例のように、還元剤添加弁18にて添加された還元剤の付着・蒸発量を考慮して、NOx触媒15に流入する排気ガスの空燃比を目標空燃比にするのに必要な量の還元剤がNOx触媒15に到達する時期と同時に筒内空燃比を通常運転時の空燃比から弱リーンに切り替えるのでは、上述した排気ガス到達時間分の遅れが生じるので、この排気ガス到達時間内に還元剤添加弁18にて添加された還元剤が到達しても無駄となる場合がある。なお、この排気ガス到達時間と排気ガス流量との相関関係を示したのが図6であり、本図に示すように、排気ガス到達時間は、排気ガス流量が増えるに従って短くなり、排気ガス流量が減るに従って長くなる。
そこで、本実施例においては、NOx触媒15のSOxを放出・還元させ得る目標空燃比にするのに必要な量の還元剤がNOx触媒15に到達するのと同時に、弱リーンな筒内空燃比での燃焼による排気ガスがNOx触媒15に到達するように、排気ガス到達時間をも考慮して、筒内空燃比を通常運転時の空燃比から弱リーンに切り替えるようにする。つまり、図2の還元剤添加期間開始からΔT1経過するよりも排気ガス到達時間だけ早く筒内空燃比を弱リーンに切り替えるようにする。これにより、排気ガス到達時間内に添加された還元剤が無駄となり燃費が悪化することを防止することができる。
他方、還元剤添加を終了する際には、第1の実施例のように、還元剤添加弁18にて添加された還元剤の付着・蒸発量を考慮して、NOx触媒15に流入する排気ガスの空燃比を目標空燃比にするのに必要な量の還元剤がNOx触媒15に到達しなくなる時期と同時に筒内空燃比を弱リーンから通常運転時の空燃比に切り替える(弱リーンを解除する)のでは、上述した排気ガス到達時間分の遅れが生じるので、この排気ガス到達時間内に筒内空燃比を低下させている間に用いる燃料が無駄となる場合がある。
そこで、本実施例においては、NOx触媒15のSOxを放出・還元させ得る目標空燃比にするのに必要な量の還元剤がNOx触媒15に到達しなくなるのと同時に、弱リーンな筒内空燃比での燃焼による排気ガスがNOx触媒15に到達しなくなるように、排気ガス到達時間をも考慮して、筒内空燃比を弱リーンから通常運転時の空燃比に切り替える(弱リーンを解除する)ようにする。つまり、図2の還元剤添加期間終了からΔT2経過するよりも排気ガス到達時間だけ早く筒内空燃比を弱リーンに切り替えるようにする。これにより、筒内空燃比を低下させている間に用いる燃料が無駄となることを防止することが
できる。
以下、本実施の形態に係る筒内空燃比低下制御の制御ルーチンについて、図7のフローチャート図に沿って説明する。
この制御ルーチンは、予めECU20のROMに記憶されているルーチンであり、上記還元剤添加制御実行中の一定時間の経過、あるいはクランクポジションセンサからのパルス信号の入力などをトリガとした割り込み処理としてECU20が実行するルーチンである。
本制御ルーチンにおけるS201、S202の処理は各々図5におけるS101、S102の処理と同一であるのでその詳細な説明は省略する。
S203においては、上記した排気ガス到達時間にNOx触媒15に到達する還元剤量を算出する。これは、図3に示すような排気ガス流量と排気ガス温度と添加還元剤付着率との関係、図4に示すような排気ガス流量と排気ガス温度と付着還元剤蒸発率との関係、図6に示すような排気ガス流量と排気ガス到達時間との関係等に基づいて排気ガス流量と当該排気ガスの温度と排気ガス到達時間内の触媒到達還元剤量との関係を予め実験等によりマップ化してROMに記憶させておき、当該マップと排気ガス流量と排気ガス温度に基づいて算出するものである。
その後S204へ進み、排気ガス到達時間内の触媒到達還元剤量を除いた触媒到達還元剤量を算出する。これは、S202にて算出した還元剤量からS203にて算出した還元剤量を減算するものである。
その後S205へ進み、S204にて算出した排気ガス到達時間内の触媒到達還元剤量を除いた触媒到達還元剤量が必要還元剤量以上であるか否かを判定する。これは、基本的には図5におけるS103の処理と同一であるのでその詳細な説明は省略するが、本実施例における必要還元剤量は、上記計算式(1)にて算出された必要還元剤量からS203にて算出された排気ガス到達時間内の触媒到達還元剤量を減算して算出されるものである。
S206、S206の処理は各々図5におけるS104、S105の処理と同一であるのでその詳細な説明は省略する。
こうすることにより、還元剤添加弁18にて還元剤が添加開始されても、NOx触媒15のSOxを放出・還元させ得る目標空燃比にするのに必要な量の還元剤がNOx触媒15に到達するのと同時に、弱リーンな筒内空燃比での燃焼による排気ガスがNOx触媒15に到達するので、筒内空燃比を弱リーンにすることに起因して燃費が悪化することをより確実に抑制することができる。
一方、還元剤添加弁18による還元剤の添加が終了しても、NOx触媒15のSOxを放出・還元させ得る目標空燃比にするのに必要な量の還元剤がNOx触媒15に到達しなくなるのと同時に、弱リーンな筒内空燃比での燃焼による排気ガスがNOx触媒15に到達しなくなるので、添加された還元剤が無駄となり燃費が悪化することをより確実に抑制することができる。
なお、上述した筒内空燃比低下制御においては、排気ガス到達時間内に到達する還元剤量を減算した触媒到達還元剤量を算出し、当該触媒到達還元剤量が必要還元剤量以上である場合に筒内空燃比を弱リーンに低下させるようにしているが、特にこれに限定されるも
のではなく、NOx触媒15のSOxを放出・還元させ得る目標空燃比にするのに必要な還元剤量が到達開始する時間を算出し、当該時間から排気ガス到達時間を減算し、当該減算した時間が経過した時に筒内空燃比を通常運転時の空燃比から弱リーンに切り替え、NOx触媒15のSOxを放出・還元させ得る目標空燃比にするのに必要な還元剤量が到達しなくなる時間を算出し、当該時間から排気ガス到達時間を減算し、当該減算した時間が経過した時に筒内空燃比を弱リーンから通常運転時の空燃比に切り替えるようにしてもよい。
本発明の実施の形態に係る内燃機関及びその吸排気系の概略構成を示す図である。 還元剤添加パルス、触媒到達還元剤、筒内空燃比及び排気空燃比の変遷を時系列に示した図である。 排気ガス流量、排気ガス温度及び添加還元剤付着率の関係を示す図である。 排気ガス流量、排気ガス温度及び付着還元剤蒸発率の関係を示す図である。 筒内空燃比低下制御の第1の実施例の制御ルーチンを示すフローチャート図である。 排気ガス流量と排気ガス到達時間の関係を示す図である。 筒内空燃比低下制御の第2の実施例の制御ルーチンを示すフローチャート図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 気筒
3 燃料噴射弁
4 コモンレール
5 燃料供給管
6 燃料ポンプ
7 吸気通路
8 エアクリーナ
9 エアフローメータ
10 過給機
11 インタークーラ
12 吸気絞り弁
13 吸気絞り用アクチュエータ
14 排気通路
15 排気浄化装置(NOx触媒)
16 空燃比センサ
17 排気温度センサ
18 還元剤添加弁
19 還元剤供給路
20 ECU

Claims (5)

  1. 排気通路に設けられたNOx吸蔵還元型触媒と、
    当該NOx吸蔵還元型触媒の上流の排気通路に設けられた還元剤供給手段と、
    気筒内の空燃比を制御する空燃比制御手段と、
    を有し、
    前記空燃比制御手段が気筒内の空燃比を低下させ気筒内から排出される排気ガスの空燃比を低下させると共に前記還元剤供給手段が還元剤を供給することにより、前記NOx吸蔵還元型触媒に流入する排気ガスの空燃比を理論空燃比以下にして前記NOx吸蔵還元型触媒に保持された硫黄酸化物を放出還元させる内燃機関の排気浄化装置において、
    前記還元剤供給手段から供給された還元剤の内、前記NOx吸蔵還元型触媒に到達する還元剤量を算出する触媒到達還元剤量算出手段を有し、
    前記空燃比制御手段は、前記触媒到達還元剤量算出手段にて算出された還元剤量に基づいて気筒内の空燃比を低下させることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記触媒到達還元剤量算出手段にて算出された還元剤量が前記NOx吸蔵還元型触媒に保持された硫黄酸化物を放出還元させるのに必要な還元剤量である場合に、前記空燃比制御手段は、気筒内の空燃比を低下させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記空燃比制御手段は、当該空燃比制御手段により低下させられた気筒内の空燃比での燃焼による排気ガスが前記NOx吸蔵還元型触媒に到達するまでの時間である排気ガス到達時間にも基づいて、気筒内の空燃比を低下させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記触媒到達還元剤量算出手段にて算出された還元剤量が、前記NOx吸蔵還元型触媒に保持された硫黄酸化物を放出還元するのに必要な還元剤量よりも前記排気ガス到達時間内に到達する還元剤量の分少ない量である場合に、前記空燃比制御手段は、気筒内の空燃比を低下させることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記空燃比制御手段は、少なくとも気筒内に吸入される空気量を制限することにより気筒内の空燃比を制御することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化装置。
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