JP2005145839A - 新規なカテプシンa阻害剤 - Google Patents

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JP2005145839A JP2003382713A JP2003382713A JP2005145839A JP 2005145839 A JP2005145839 A JP 2005145839A JP 2003382713 A JP2003382713 A JP 2003382713A JP 2003382713 A JP2003382713 A JP 2003382713A JP 2005145839 A JP2005145839 A JP 2005145839A
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Abstract

【課題】合成が容易なカテプシンA阻害作用を有する基本骨格を見出し、その基本骨格を利用して特異的なカテプシンA阻害作用を有する化合物を見出すこと。
【解決手段】本発明はフェニルアラニン骨格がカテプシンA阻害作用に重要な役割を果たすこと見いだしたもので、より具体的にはL−フェニルアラニンのカルボキシル基及びアミノ基の両者に置換基を有し、かつ分子量が200〜500の範囲内であり、カテプシンA阻害活性を有するL−フェニルアラニン誘導体またはその塩を有効成分とするカテプシンA阻害剤に関するものである。

Description

本発明は,新規なカテプシンA阻害剤及びそれを含む医薬組成物に関する。
ヒトカテプシンA(hCath A)遺伝子は、第20番染色体に存在する。この遺伝子変異により、ガラクトシアリドーシスと呼ばれる、全身性の症状を示す日本人種に多い常染色体劣性遺伝病が発症する。カテプシンA(別名:保護タンパク質)はリソソーム性の多機能糖タンパク質であり、酸性セリンカルボキシペプチダーゼ活性(触媒機能)を有するとともに、リソソーム性ノイラミニダーゼおよびβ−ガラクトシダーゼと高分子複合体を形成して、これらの糖質加水分解酵素の活性化や安定化機能(保護機能)を示す。
ガラクトシアリドーシス(カテプシンA欠損症)では、カテプシンAの保護機能と触媒機能が同時に欠損し、糖質加水分解酵素の低下に基き生体内基質が過剰に蓄積する。一方、触媒機能の低下と病態との関連については不明な点が多い。従って、培養細胞内のカテプシンA活性を特異的に阻害するような化合物が見い出されれば、その阻害剤の投与時の表現型の変動を観察することにより、カテプシンAの生理機能を推察することができる。
また、最近ヒトメラノーマの悪性化に伴い、組織内カテプシンA活性が増大するという報告が提出されている。従って、カテプシンA活性の低下によりヒトメラノーマの悪性化が抑制される可能性がある。
また、最近、カテプシンAがリソソーム膜面でのリソソーム結合性膜タンパク質(Lysosome-associated membrane protein; Lamp)type 2a(Lamp2a)の分解に関与し、シャペロン依存のオートファジーを抑制的に調節していることが報告されている。しばしば細胞や組織におけるシャペロン依存のオートファジーの低下と老化促進との関連が示唆されている。Lamp2aは、飢餓状態の細胞内のオートファジーの際に、特定配列をもつ細胞質タンパク質をシャペロン依存的にリソソーム内に輸送する受容体としての機能をもつ酵素であり、細胞内カテプシンA活性の異常な亢進が、この酵素の分解を促進し、このオートファジーの低下や老化の原因になっている可能性も考えられる。従ってこのようなカテプシンA活性の亢進を伴う疾患に対しては、その特異的阻害剤を患者に投与することにより、該阻害剤がシャペロン依存のオートファジーの正常化を促して細胞の老化を防止するので、疾患の治療につながることが期待される。
従来カテプシンA阻害剤としてはプロテアソーム阻害剤であるラクタシシスチン(Lactacystin)等が報告されている(非特許文献1)。しかしながらこれらの酵素は酵素特異性が低く合成も比較的難しいため、より合成が楽で特異性の高いカテプシンA阻害剤の開発が望まれている。
日本薬学会年会講演要旨集 Vol.123rd No.3;P105
従って、本発明の目的は第一により合成が容易なカテプシンA阻害作用を有する基本骨格を見出すこと、第二にその基本骨格を利用してより特異的なカテプシンA阻害作用を有する化合物を見出すことである。
本発明者らは,上記課題を克服するべく鋭意研究を行った結果,フェニルアラニン骨格がカテプシンA阻害作用に重要な役割を果たすこと、特にジペプタイド以下の低分子量のフェニルアラニン誘導体は、合成が比較的容易で、かつ適切に置換基を選択することによりカテプシンA阻害作用を有するを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は
1. L−フェニルアラニンのカルボキシル基及びアミノ基の両者に置換基を有し、かつ分子量が200〜500の範囲内であり、カテプシンA阻害活性を有するL−フェニルアラニン誘導体またはその塩を有効成分とするカテプシンA阻害剤、
2. L−フェニルアラニン誘導体が下記式一般式(I)
Figure 2005145839
(式中、Xは置換されていてもよい炭素数1〜6の脂肪族オキシ基、置換されていてもよい炭素数1〜6の脂肪族基、Yは置換されていてもよいアミノ酸残基であり、隣接するZとアミノ基で、またNHとカルボニル基で結合している、Zは置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいフェニルスルホニル基または置換されていてもよい炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基、nは0または1の整数を示す)
で示されるものである上記第1項に記載のカテプシンA阻害剤、
3.アミノ酸残基が下記式(II)
Figure 2005145839
(式中、Rは置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基または置換されていてもよいフェニル基、nは0または1の整数を示す)
で示される基である上記第2項に記載のカテプシンA阻害剤、
4. 式(I)において、Xがエトキシ基、プロポキシ基またはクロルメチル基、Yは式(II)で表されるアミノ酸残基、nが0または1であり、かつ式(II)におけるRがイソプロピル基、ブチル基、ベンジル基、フェニル基、p−シアノフェニル基またはシクロヘキシル基、Zがt−ブトキシカルボニル基、p−シアノフェニル基またはo−アミノピラジニル基である上記第3項に記載のカテプシンA阻害剤、
5.有効成分化合物が
(1)Xがエトキシ基またはプロポキシ基、nが1、式(II)におけるRがイソプロピル基またはブチル基、Zがt−ブトキシカルボニル基である化合物、
(2)式(I)において、Xがクロルメチル基、nが0または1、式(II)におけるRがフェニル基またはシクロヘキシル基、Zがt−ブトキシカルボニル基、である化合物、
(3)式(I)において、Xがプロポキシ基、nが1、式(II)におけるRがシクロヘキシルメチル基、Zがt−ブトキシカルボニル基である化合物、
(4)式(I)において、Xがエトキシ基、nが1、式(II)におけるRがイソプロピル基、Zがo−アミノピラジニル基である化合物、
(5)式(I)において、Xがエトキシ基、nが1、式(II)におけるRがp−シアノフェニル基、Zがt−ブトキシカルボニル基である化合物、
(6)式(I)において、Xがエトキシ基、nが1、式(II)におけるRがイソプロピル基、Zがo−アミノピラジニル基である化合物、
(7)式(I)において、Xがエトキシ基、nが1、式(II)におけるRがシクロヘキシル基、Zがp−シアノフェニル基である化合物、および
(8)式(I)において、Xがエトキシ基またはプロポキシ基、nが1、式(II)におけるRがイソブチル基、Zがベンゾイル基、nが1である化合物、からなる群から選ばれる少なくとの1つの化合物である上記第4項に記載のカテプシンA阻害剤、
6. カテプシンAがヒトカテプシンAである上記第1項〜第5項に記載のカテプシンA阻害剤、
7. カテプシンAがヒト組換えカテプシンAである上記第1項〜第5項に記載のカテプシンA阻害剤、
8. 上記第1項〜第5項に記載のカテプシンA阻害剤を含む医薬組成物、
に関する。
本発明によるカテプシンA阻害剤はカテプシンA阻害作用が強く、かつ特異性もあり、合成が比較的楽であることから、カテプシンAの作用機作の解明のための試薬として、またカテプシンA活性の亢進に伴って引き起こされる種々の疾病の悪化の防止、予防治療剤などとして応用できる可能性がある。
すなわち、カテプシンA特異的阻害剤は、その生理機能や病態との相関を解析するためのプローブ試薬として応用できる。また、該カテプシンA特異的阻害剤はカテプシンAの性の増大によるヒトメラノーマの悪性化の抑制やカテプシンA活性の異常亢進によるシャペロン依存のオートファジーの低下を防ぎ、細胞の老化を防止ための薬剤などとして応用が期待される。
本発明において使用されるカテプシンA阻害活性を有するL−フェニルアラニン誘導体は、いずれもL−フェニルアラニンのアミノ基及びカルボキシル基に、常法により、アミノ酸やその他の比較的低分子量の置換基を導入することにより容易に得ることができ、該誘導体の分子量は200〜500の範囲内が好ましい。そのようなL−フェニルアラニン誘導体としては、アミノ酸分子としてL−フェニルアラニン1分子のみを含む誘導体やL−フェニルアラニンと他のアミノ酸一分子からなるジペプチドの誘導体などが挙げられ、好ましくは前記一般式(I)で示される化合物を具体的に挙げることができる。これらの化合物は酸、例えば塩酸、硫酸などの強酸、または有機酸などとの塩になっていてもよい。
本発明において、炭素数1〜6の脂肪族基としては、直鎖状、分岐状、環状いずれでもよく、また、不飽和結合を含んでいても良い。例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、シクロプロピル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。
炭素数1〜6の脂肪族オキシ基としては、上記脂肪族基に酸素が結合した基を挙げることができる。
上記脂肪族基上の置換基としてはハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、フェニル基、C3〜C6シクロアルキル基などの置換基を挙げることができる。ハロゲン原子としてしては塩素原子、臭素原子、フッ素原子などを挙げることができる。
アミノ酸残基は特に制限はないが、本発明においてはα−アミノ酸残基又はβ−アミノ酸残基が好ましい。前記式(II)で示されるβ−アミノ酸残基はより好ましい。
炭素数1〜10の脂肪族基としては、直鎖状、分岐状、環状いずれでもよく、また、不飽和結合を含んでいても良い。例えば、上記炭素数1〜6の脂肪族基の個所で例示したものに、更に、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などを挙げることができる。これらの脂肪族基上の置換基としては、ハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、フェニル基、シクロアルキル基などの置換基を挙げることができる。
アシル基としては脂肪族アシル基または芳香族アシル基いずれでもよく、アシル基における脂肪族基または芳香族基はその中に1〜3個の酸素原子、窒素原子、硫黄原子などの異項原子を含んでいてもよい。例えば脂肪族アシル基としては前記炭素数1〜10の脂肪族基の個所で挙げた基が挙げられる。また、芳香族基としてはフェニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジニル基、ナフチル基などの炭素原子若しくは異項原子を含む6〜10員環からなる単環若しくは縮合環の基が挙げられる。アシル基上における置換基としては脂肪族アシル基のときはハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ基またはシアノ基などの置換基を挙げることができる。これらの置換基は複数個あってもよい。芳香族アシル基のときの置換基としては上記脂肪族アシル基上の置換基または炭素数1〜10の脂肪族基等を挙げることができる。これらの置換基は複数個あってもよい。
フェニルスルホニル基上の置換基としては上記芳香族アシル基上の置換基として挙げたものと同じものが挙げられる。炭素数1〜4の低級アルキル基が好ましい。
上記アルコキシ基上の置換基としてはハロゲン原子、アミノ基、ヒドロキシ基またはシアノ基などの置換基を挙げることができる。
Xの前記脂肪族オキシ基としては炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、エトキシ基またはプロポキシ基がより好ましい。また、Xの炭素数1〜6の脂肪族基としてはハロゲン置換されてもよいC1〜C4アルキル基が好ましく、クロル置換C1〜C4アルキル基がより好ましく、具体的にはクロル置換メチル基を挙げることができる。
Yのアミノ酸残基としては前記式(II)で示されるアミノ酸残基が好ましく、式(II)においてRがC3〜C6のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基またはC3〜C6のシクロアルキル基が好ましく、イソブチル基、t−ブチル基、ベンジル基、シクロヘキシルメチル基、フェニル基(シアノ基で置換されていてもよい)、シクロプロピル基またはシクロヘキシル基がより好ましい。
Zとしては置換されていてもよい芳香族アシル基、置換されていてもよいフェニルスルホニル基または分岐状C3〜C4アルコキシカルボニル基が好ましい。置換されていてもよい芳香族アシル基としてはシアノ基で置換されていてもよいベンゾイル基、アミノ基で置換されていてもよいピラジニル基がより好ましい。また、置換されていてもよいフェニルスルホニル基および分岐状C3〜C4アルコキシカルボニル基としてはそれぞれC1〜C3アルキル置換フェニルスルホニル基およびt−ブトキシカルボニル基がよりこのましい。Zとして最も好ましい基はp−シアノベンゾイル基、o−アミノピラジニル基またはt−ブトキシカルボニル基である。
本発明で使用する代表的な化合物を例示すれば下記の通りである。
Figure 2005145839
表1
化合物番号 Z R n X
1 p−CN−ph−CO− n−C13− 1 −OC
2 t−(CHC−O−CO− n−C13− 1 −OC
3 t−(CHC−O−CO− iso−propyl− 1 −OC
4 p−CN−ph−CO− n−C13− 1 −OC
5 p−CN−ph−CO− n−C13− 1 −OC(iso)
6 p−CN−ph−CO− iso-propyl 1 −OC
7 ph−CO− iso-propyl 1 −OC
8 t−(CHC−O−CO− ph− 1 −OC
9 t−(CHC−O−CO− ph−CH− 1 −OC
10 t−(CHC−O−CO− n-butyl 1 −OC
11 t−(CHC−O−CO− cyclohexyl 1 −CHCl
12 t−(CHC−O−CO− ph− 1 −CHCl
13 p−CN−ph−CO− cyclopropyl 1 −OC
14 ph−CO− iso−butyl 1 −OC
15 ph−CO− iso-propyl 1 −OC
16 t−(CHC−O−CO− cyclohexylmethyl 1 −OC
17 CH−ph−SO− iso-propyl 1 −OC
18 t−(CHC−O−CO− p−CN−ph− 1 −OC
19 o−NH−pyradinyl−CO− iso-propyl 1 −OC
20 t−(CHC−O−CO− − 0 −CHCl
21 p−CN−ph−CO− cyclohexyl 1 −OC
前記一般式(1)の化合物について、合成法をより具体的に説明する。
上記一般式(1)の化合物は通常、その構造を3つ、あるいは2つ(n=0の時)の部分に分けて合成し、それぞれのユニットを縮合することで製造することができる。3つの部分とは一般式(1)の左側に位置するZ部分、中央部に位置するY部分、および右側に位置するフェニルアラニン誘導体部分である。これらのユニットが市販の場合はそのまま、あるいは反応に関与しない官能基を保護することで、またそうでない場合は、各ユニットを適当な方法で合成した後で、以下に述べるペプチド化学における一般的な手法によって製造できる。さらに、各ユニットの合成前駆体を縮合後に、必要な官能基への誘導を行って目的の化合物を得ることもできる。
上記各ユニットを合成する場合は、ペプチド化学において通常用いられる方法、例えば、「ザ ペプチド(The Peptides)」第1巻〔Schroder and Luhke著, Academic Press, New York, U.S.A.(1966年)〕、「ペプチド合成の基礎と実験」〔泉屋信夫ら著丸善(株)(1985年)〕等に記載されている方法によって製造することが可能である。
上記一般式(1)においてn=1の場合の化合物は分子内に2つのアミド結合、あるいは1つのアミド結合と1つのスルホンアミド結合を有することから、各ユニットを縮合することによって得ることができる。ペプチド結合(アミド結合)を形成するための縮合方法としては、アジド法、酸ハライド法、酸無水物法、カルボジイミド法、カルボジイミド−アディティブ法、活性エステル法、カルボニルイミダゾール法、酸化還元法、酵素法、ウッドワード試薬Kを用いる方法等を例示することができる。またスルホンアミドを形成するための縮合法としては、酸ハライド法、酸無水物法などを用いる方法等を例示することができる。
次に各ユニットの入手法に関して以下により詳しく述べる。
Z部分は、市販のカルボン酸あるいはその誘導体を購入できる。Y部分で規定されるβ−アミノ酸は、βアミノ酸の一般的な合成法にしたがって得ることができる。例えば、「Enantioselective Synthesis of β−Amino acids」 Eusebio Juaristiら, アルドリチミカ(Aldrichimica) アクタ(Acta), 第27巻(No.1), 3-11ページ、1994年発行およびその中で引用されている文献等に記載されている方法などによって製造することができる。また、β−ラクタムの誘導体は、そのラクタム環の加水分解による開環によって、置換β−アミノ酸を与えることから、「合成化学的見知から見た最近のβ−lactam環形成反応の進歩 II 」仲井功一、有機合成化学 第50巻、第2号、112〜130頁、1992年発行、「The Ester Enolate-Imine Condensation Route to beta-Lactams」David J. Hart とDeok-Chan Ha、ケミカルレビューズ(Chemical Reviews)、第89巻(No.7)、1447〜1465頁、1989年発行およびそれらの中で引用されている文献等に記載されている方法などによってβ−ラクタムを製造後、加水分解によって容易にまた安価に得ることができる。また、フェニルアラニン誘導体部分は、市販の誘導体を購入してもいても良いし、あるいは、フェニルアラニンのカルボキシル基を、目的化合物の対応部分に相当するアルコールを用いてエステル化してもよい。
前記一般式(1)の化合物は公知化合物か、公知で無くとも公知化合物に準じて、上記の文献等に記載方法に準じて容易に合成することができる。例えば、後記表1に示す化合物の多くはJ. MED. Chem. 1999, Vol. 42, p 312-323にその合成法が記載されている。また、該文献記載されていない化合物、例えば化合物番号11,12,20等の化合物も、合成用フェニルアラニン誘導体として、フェニルアラニンクロロメチルケトンを使用することにより、該文献に記載の方法に準じて、容易に合成することができる。
前記フェニルアラニン誘導体をカテプシンA阻害剤として使用する場合には該化合物をそのまま若しくは不活性な担体例えばジメチルスルホキシドなどの有機溶媒、その他の溶媒で希釈した組成物として、カテプシンA、好ましくはヒトカテプシンAに作用させればよい。
また前記フェニルアラニン誘導体または薬理学的に許容されるその塩を、カテプシンA活性の亢進や過剰発現に伴って引き起こされる種々の疾病の悪化の防止、予防または治療剤などとして使用する場合は、単独または賦形剤あるいは担体と混合して液剤または固形剤などとして、経口的に、若しくは非経口的に上記疾病を患う患者に有効量を投与すればよい。
製剤中における本化合物の含量は製剤により種々異なるが通常0.1〜100重量%好ましくは1〜98重量%である。例えば注射剤の場合には、通常0.1〜30重量%、好ましくは1〜10重量%の有効成分を含むようにすることがよい。経口剤の場合には、添加剤とともに錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、液剤、ドライシロップ剤等の形態で用いられる。カプセル剤、錠剤、顆粒、散剤は一般に5〜100重量%、好ましくは15〜99重量%、更に好ましくは20〜98重量%の有効成分を含む。残部は医薬用添加剤である。
すなわち、カテプシンA特異的阻害剤は、その生理機能や病態との相関を解析するためのプローブ試薬として応用できる。また、該カテプシンA特異的阻害剤はカテプシンAの活性の増大によるヒトメラノーマの悪性化の抑制やカテプシンA活性の異常亢進によるシャペロン依存のオートファジーの低下を防ぎ、細胞の老化を防止するためための薬剤などとして応用が期待される。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
L−フェニルアラニン誘導体のヒトカテプシンA阻害活性の測定
一定数のヒトカテプシンA(hCath A)恒常発現株を集め、氷上、蒸留水中でソニケートした後、12,000 x gで遠心分離した上清を酵素抽出液とした。各化合物(L−フェニルアラニン誘導体:阻害剤)の10mMジメチルスルホキシド保存溶液を調製し、その2μlと上記酵素抽出液12.5μlとを混合した後、0.2M酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.6またはpH6.5)25.5μlと4mMのジペプチド性基質Z−L−フェニルアラニル−L−ロイシン溶液60μlを加え、室温で30分放置した。100℃、2分加熱して反応を停止させ、これを一次反応溶液とした。
次に、0.1Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)に、L−アミノ酸オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、N−エチルマレイミドおよびο−ジアニシジンの混合溶液0.5mlを一次反応溶液に加え、37℃で60分インキュベートした後、6N塩酸0.5mlを加えて反応を停止・発色させた。OD550nmの吸光度を測定することにより、一次反応で遊離したロイシン量を定量し、カテプシンA活性を測定した。
(1)下表に各化合物(最終濃度100μM)のヒトカテプシンA活性に対するin vitroでの阻害効果を示す。下表の数値は、コントロール(阻害剤無し)におけるヒトカテプシンA活性を100%としたときの、各化合物の最終濃度100μMにおけるヒトカテプシンA残存活性を示す。
表2
各化合物のヒトカテプシンA活性に対する阻害効果(in vitro)
化合物番号 pH5.6での残存活性% pH6.5での残存活性%
2 98.09 51.63
3 34.45 60.70
8 69.40 56.47
10 37.96 112.70
11 14.94 88.51
12 30.66 108.46
13 56.49 100.60
14 16.06 106.65
15 43.01 109.07
16 41.33 57.68
17 40.76 61.31
18 37.39 52.24
19 37.96 59.49
20 24.48 39.54
21 34.03 51.03
上表から明らかなようにpH5.6では、化合物No.3(35%)、10(38%)、11(15%)、12(31%)、14(16%)、18(37%)、19(38%)、20(25%)、21(34%)が非添加(コントロール)の場合の50%以上の阻害作用を示した。
またpH6.5では、化合物No.2(52%)、3(61%)、8(57%)、16(58%)、17(61%)、18(52%)、19(60%)、20(40%)、21(51%)が非添加の40〜60%程度の阻害作用を示した。
また、化合物No.2はpH6.5で阻害活性を示したが、pH5.6では阻害活性を示さなかった。一方、化合物No.6、7、9、10、11、12、13、14、15は、pH6.5ではほとんど阻害作用を示さなかった。
なお、この細胞抽出液中に存在するカテプシンA活性は、すべて導入したヒトカテプシンA遺伝子の発現産物(組換えヒトカテプシンA)に基くことがこの測定系の特徴である。
(2)次に、ヒトカテプシンAに対する各化合物の100μM存在下での阻害率と50%阻害に必要な濃度(IC50%)を算出した。また対照のセリンプロテアーゼとして、キマーゼ(Chyma)、キモトリプシン(Chymo)、カテプシンG(CathG)、エラスターゼ(Elas)およびトリプシン(Tryp)に対する各化合物の阻害効果(IC50%)も検討した。その結果を表3に示す。
表3
各化合物のセリンプロテアーゼに対する50%阻害濃度(IC50)
化合物番号 CathA Chyma Chymo CathG Elas Tryp
3 14.2 5.3 0.062 0.098 0.3 4.7
10 20 >1000 14 69 89 270
11 4.1 150 3.3 2.5 7.1 18
12 57 >1000 280 110 32 70
14 43 2.4 4.1 3.4 23 50
15 82 24 310 170 38 >1000
16 82 830 43 46 150 >1000
17 80 1300 >1000 >1000 >1000 >1000
18 78 >1000 >1000 >1000 >1000 >1000
19 73 60 1800 >1000 31 >1000
20 65 0.58 33 59 93 1200
21 74 270 5 19 5 >1000
in vitro culture系における細胞内カテプシンAに対する阻害剤の効果
一定数のhCath A恒常発現株の培養液に、最終濃度5〜200μMになるように各化合物を添加した後、5%CO存在下、37℃で培養した。24時間後に細胞を集め、蒸留水で懸濁後、抽出液を調製し、細胞内カテプシンA活性をpH5.6で測定した。また対照のリソソーム酵素として、ノイラミニダーゼ(Neur)、β−ガラクトシダーゼ(β-Gal)およびβ−ヘキソサミニダーゼ(β-Hex)活性を蛍光基質を用いてpH4.2〜4.5で測定した。その結果を表4に示す。
表4
化合物番号 阻害剤濃度 CathA Neur β-Gal β-Hex
(μM) %of %of %of %of
control control control control
8 50 80.63 123.99 83.11 100.14
100 42.27 101.33 47.81 86.83
10 50 65.47 48.84 34.24 55.69
100 73.23 69.35 35.60 63.59
11 50 49.37 41.17 37.38 69.15
100 48.65 23.16 25.49 49.95
12 5 71.78 93.46 64.91 96.15
10 66.17 98.50 61.75 79.60
25 53.65 87.64 56.68 82.20
50 23.57 30.72 53.78 90.40
100 18.40 52.54 44.78 151.38
19 50 69.21 94.94 64.96 90.81
100 42.06 96.90 41.19 74.14
20 50 35.74 34.39 32.81 72.92
100 32.93 32.36 54.19 90.71
参考例1
ヒトカテプシンA(hCath A)恒常発現株の作成
公知の方法(Y.,Naganawa et al., Biochemical J., 340, 467-474, 1999)に従って形質転換を行い、ヒト野生型保護蛋白/カテプシンA(protective protein/ cthepsin A)(PPCA) cDNAの全長を含有するpCXNベクター(pCXN−PPという)を作成した。
また、一方、神経芽細胞腫株GOTO(Y.,Saito et al., FEBS Lett, 353, 327-331, 1994)を(1−2×10細胞)を60−mmのコラーゲンタイプIの皿の上にトランスフェクションの18時間前に播種し、FCSの添加されていないRPMI培地中で培養した。プラスミドDNAの前記GOTO細胞へのトランスフェクション(リポフェクション)は、DMRIE−C試薬(GIBCO/BRL)を用い、この製造会社のプロトコールに従って行った。 簡単に説明すると、pCXN−PP又はコントロールとしてpCXNを前記GOTO細胞にトランスフェクションするため、このプラスミドベクターDNA(pCXN−PP又はコントロールとしてpCXN)(5μg)とDMRIE−C試薬(10μl)からなる混合物を上記のFCSの添加されていないRPMI培地中で培養されているGOTO細胞に添加した。5時間培養した後、培養培地を10%FCSを含有している培地に換えた。48時間後、それぞれの60−mm皿上の細胞をトリプシン化した後、選択培地(10%FCS及び800μg/mlG418を含有するRPMI1640)を含有している100−mm皿中に1:5に分割した。14日後、全長のヒト−PPCA cDNAでトランフェクションされたG418−抵抗細胞株(h Cath A恒常発現株)を選択した。選択した細胞株中のCath A活性は、擬−トランスフェクションした細胞株及び親のGOTO細胞に比べて、約4倍増加した。

Claims (8)

  1. L−フェニルアラニンのカルボキシル基及びアミノ基の両者に置換基を有し、かつ分子量が200〜500の範囲内であり、カテプシンA阻害活性を有するL−フェニルアラニン誘導体またはその塩を有効成分とするカテプシンA阻害剤。
  2. L−フェニルアラニン誘導体が下記式一般式(I)
    Figure 2005145839
    (式中、Xは置換されていてもよい炭素数1〜6の脂肪族オキシ基、置換されていてもよい炭素数1〜6の脂肪族基、Yは置換されていてもよいアミノ酸残基であり、隣接するZとアミノ基で、またNHとカルボニル基で結合している、Zは置換されていてもよいアシル基、置換されていてもよいフェニルスルホニル基または置換されていてもよい炭素数1〜6のアルコキシカルボニル基、nは0または1の整数を示す)
    で示されるものである請求項第1項に記載のカテプシンA阻害剤。
  3. アミノ酸残基が下記式(II)
    Figure 2005145839
    (式中、Rは置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基または置換されていてもよいフェニル基、nは0または1の整数を示す)
    で示される基である請求項第2項に記載のカテプシンA阻害剤。
  4. 式(I)において、Xがエトキシ基、プロポキシ基またはクロルメチル基、Yは式(II)で表されるアミノ酸残基、nが0または1であり、かつ式(II)におけるRがイソプロピル基、ブチル基、ベンジル基、フェニル基、p−シアノフェニル基またはシクロヘキシル基、Zがt−ブトキシカルボニル基、p−シアノフェニル基またはo−アミノピラジニル基、請求項第3項に記載のカテプシンA阻害剤。
  5. 有効成分化合物が
    (1)Xがエトキシ基またはプロポキシ基、nが1、式(II)におけるRがイソプロピル基またはブチル基、Zがt−ブトキシカルボニル基である化合物、
    (2)式(I)において、Xがクロルメチル基、nが0または1、式(II)におけるRがフェニル基またはシクロヘキシル基、Zがt−ブトキシカルボニル基、である化合物、
    (3)式(I)において、Xがプロポキシ基、nが1、式(II)におけるRがシクロヘキシルメチル基、Zがt−ブトキシカルボニル基である化合物、
    (4)式(I)において、Xがエトキシ基、nが1、式(II)におけるRがイソプロピル基、Zがo−アミノピラジニル基である化合物、
    (5)式(I)において、Xがエトキシ基、nが1、式(II)におけるRがp−シアノフェニル基、Zがt−ブトキシカルボニル基である化合物、
    (6)式(I)において、Xがエトキシ基、nが1、式(II)におけるRがイソプロピル基、Zがo−アミノピラジニル基である化合物、
    (7)式(I)において、Xがエトキシ基、nが1、式(II)におけるRがシクロヘキシル基、Zがp−シアノフェニル基である化合物、および
    (8)式(I)において、Xがエトキシ基またはプロポキシ基、nが1、式(II)におけるRがイソブチル基、Zがベンゾイル基、nが1である化合物、からなる群から選ばれる少なくとの1つの化合物である請求項第4項に記載のカテプシンA阻害剤。
  6. カテプシンAがヒトカテプシンAである請求項第1項〜第5項に記載のカテプシンA阻害剤。
  7. カテプシンAがヒト組換えカテプシンAである請求項第1項〜第5項に記載のカテプシンA阻害剤。
  8. 請求項第1項〜第5項に記載のカテプシンA阻害剤を含む医薬組成物。
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