JP2005145312A - 制振装置及び制振機能付き車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車体の1次曲げ振動等の上下振動を十分に抑制することが可能な制振装置及び制振機能付き車両を提供する
【解決手段】 本発明の実施の形態に係る車両は、台車20と軸箱30との間に、軸ばね50と並行に可変減衰ダンパ51を設置している。台車20上に設けられた加速度センサ60の出力から、台車20の上下並進運動を減衰させるべく、コントロールユニット70が可変減衰ダンパ51の減衰力を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、揺れを抑える機能を備えた車両に関し、特に、車両に発生する上下方向の縦揺れを制振する制振装置及びこのような制振機能を備えた制振機能付き車両に関する。
近年、鉄道車両の高速化に伴い、乗り心地向上のために様々な工夫がなされるようになった。乗り心地に影響を与える要因として、車両の揺れがあげられる。この車両の揺れは、車両の縦方向に生じる縦振動と、横方向に生じる横振動とに大きく分けることができる。
このうち、横振動の低減に関しては、従来から多くの対策が施されており、鉄道車両の横振れ制振用ダンパ及び制振システム等が知られている。
しかし、近年の鉄道の高速化、それに伴う車両の軽量化等により、剛性の低下が原因とみられる縦方向の車体の弾性振動が問題となることが多くなってきた。この車体の弾性振動(特に1次曲げ振動)は、8〜11Hzの周波数帯域付近に位置することが多く、この帯域は、人間が最も敏感に上下振動を感じる帯域4〜8Hzに近いため、乗り心地を悪化させる要因となる。
この弾性振動に対する対策として、台車−車体間の結合力を小さくすることがあげられる。しかし、結合力を小さくするために上下方向にサスペンションを柔らかくすると、高速走行車両では、カーブを曲がる時に左右方向の遠心力により車体外傾が大きく成り過ぎたり、高低差のある場所を走行中に、上下方向の遠心力による低周波加振が台車−車体間の空気ばねの共振を引き起こしたりすることが予測されるため、サスペンションを極端に柔らかくすることは好ましくない。
よって、従来は、上下振動対策として、車体の構造減衰を大きくする方法や、台車をダイナミックダンパとして作用させる方法、さらに車体−台車間に制御用アクチュエータを備えたアクティブサスペンションやセミアクティブサスペンション等が提案されている。
例えば、車体−台車間にフルアクティブサスペンションを設置して上記弾性振動をおさえるものとして、例えば、下記非特許文献1に開示された「鉄道車両用動揺防止制御システム」が知られている。
「上下系アクティブ制振制御装置の開発」、平成10年鉄道技術連合シンポジウム、上林賢治郎他
図16は、上記非特許文献1に開示された上下系アクティブ制振制御装置のシステム構成を概略的に示すイメージ図である。同図に示すように、車体100、台車枠200及び軸箱300から構成された車両において、車体−台車間には空気ばね400及び油圧アクチュエータ410が設置され、台車枠−軸箱間には軸バネ500が設置されている。また、油圧アクチュエータ410は、サーボモータ411、油圧ポンプ412、サーボ弁413、バイパス弁414及びシャットオフ弁415からなる油圧ユニットを備えている。車体100には、車体上下加速度計600が設けられ、台車枠200には、台車上下加速度計700が設けられている。そして、上記油圧ユニットは、両加速度計600,700の測定値を基にして、車体−台車間の上下方向振動を抑制するように油圧アクチュエータ410を制御するよう構成されている。
また、車体−台車間にセミアクティブサスペンションを設置して上下弾性振動等を抑えるものとして、例えば、下記特許文献1に開示されたものが知られている。
特開2003−72544号公報
図17は、上記特許文献1に開示されたセミアクティブ方式の上下方向サスペンションシステムを有する鉄道車両の台車部の構成を概略的に示す図である。同図に示すように、図示しない車体と台車枠200間には、可変減衰ダンパ内蔵型空気ばね410が設置され、台車枠200と軸箱300間には軸ばね500が設けられている。軸箱300は、輪軸330を支持し、輪軸330は、車輪310及び車軸320を備えている。また、図示しない車体には、最低3つの加速度センサが設置されている。そして、このセンサの出力から、車体の上下方向振動を抑制するように、可変減衰ダンパ(内蔵型空気ばね410)の減衰力を制御するよう構成されている。
しかしながら、上記非特許文献1や上記特許文献1に開示されている制振システムでは、車体−台車間に制振用のアクチュエータないしは可変減衰ダンパを装備しているため、振動制御の効果が台車枠の振動状態に依存してしまうことがあり、車体の上下振動を十分に抑制できないケースも生じ得る。特に、台車枠の振動が大きくなるような箇所では、制振制御の効果が十分に得られ難いことがある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、車体の上下振動を十分に抑制することが可能な制振装置及び制振機能付き車両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る制振機能付き車両は、車体と、前記車体を支える複数の台車枠と、前記台車枠を支える軸箱及び輪軸と、を備えた車両において、前記車体又は台車枠の少なくとも一方に設けられた上下方向の振動を検出するためのセンサと、前記台車枠−軸箱間に設けられた可変減衰ダンパと、前記センサの出力に基づいて、前記車体の上下方向の振動を低減させるように、前記可変減衰ダンパの減衰力を制御するためのコントロール手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る制振機能付き車両は、車体と、前記車体を支える複数の台車枠と、前記台車枠を支える軸箱及び輪軸と、を備えた車両において、前記車体又は台車枠の少なくとも一方に設けられた上下方向の振動を検出するためのセンサと、強制的な駆動力を発生させて前記車体の上下振動を低減させるために、前記台車枠−軸箱間に設けられたアクチュエータと、前記センサの出力に基づいて、前記車体の上下方向の振動を低減させるように、前記アクチュエータの駆動力を制御するためのコントロール手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る制振装置は、車体と、前記車体を支える複数の台車枠と、前記台車枠を支える軸箱及び輪軸と、を備えた車両において、前記車体の上下振動を低減させるための制振装置であって、前記車体又は台車枠の少なくとも一方に設けられた上下方向の振動を検出するためのセンサと、前記台車枠−軸箱間に設けられた可変減衰ダンパと、前記センサの出力に基づいて、前記車体の上下方向の振動を低減させるように、前記可変減衰ダンパの減衰力を制御するためのコントロール手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る制振装置は、車体と、前記車体を支える複数の台車枠と、前記台車枠を支える軸箱及び輪軸と、を備えた車両において、前記車体の上下振動を低減させるための制振装置であって、前記車体又は台車枠の少なくとも一方に設けられた上下方向の振動を検出するためのセンサと、強制的な駆動力を発生させて前記車体の上下振動を低減させるために、前記台車枠−軸箱間に設けられたアクチュエータと、前記センサの出力に基づいて、前記車体の上下方向の振動を低減させるように、前記アクチュエータの駆動力を制御するためのコントロール手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係る制振装置及び制振機能付き車両によれば、車体の上下振動を十分に抑制することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係る鉄道車両の構成を概略的に示す図である。同図に示すように、本鉄道車両は、主として、車体10、台車20により構成されている。台車20は、車体10の前後に前台車20−1と後台車20−2が設けられている。
まず、本実施の形態に係る車両の基となる従来の台車構成について説明する。従来の台車構成は、図1中の可変減衰ダンパ51の位置に、代わりに軸ダンパ59が設置されている。各台車20は、台車枠21、台車枠21と車体10とを連結する空気ばね41、車輪と車軸からなる輪軸31、輪軸31に車体・台車の加重を伝達する主軸受けのハウジングである軸箱30、台車枠21と軸箱30を連結する軸ばね50及び軸ダンパ59とを備えている。また、軸箱30は、各台車20の前側に前側軸箱30−1,30−3、後側に後側軸箱30−2,30−4が設置されており、輪軸31、軸ばね50、軸ダンパ59も各軸箱30に対応して設けられている。なお、同図は、進行方向右側面から見た図であるため、車両右側の軸箱30、軸ばね50及び軸ダンパ59のみを示しているが、車両左側にも同様に軸箱、軸ばね及び軸ダンパが設けられている。また、車体10と台車枠21は、図示しないヨーダンパ、牽引リンクによっても連結されている。空気ばね41は、車体−台車枠間の縦振動を低減させるべく作用し、ヨーダンパは、台車20の水平方向の回転(ヨーイング)を抑えるべく作用する。また、牽引リンクは、台車20の前後方向の駆動力を車体10に伝える役割を果たしている。軸ダンパ59は、上下方向の振動を減衰させて乗り心地を向上させるべく作用する。
続いて、図1に示す本実施の形態に係る車両の構成について説明するが、本車両は、上述したように、軸ダンパ59に代えて、可変減衰ダンパ51を設置している。この可変減衰ダンパ51は、減衰力が可変であり、後で詳細に説明するように、乗り心地を向上させるように、その減衰力が制御される。この可変減衰ダンパ51を、台車枠21と軸箱30の間に設置し、台車20及び車体10の上下振動を低減させるように構成したことが本実施の形態に係る鉄道車両の特徴となっている。なお、従来の鉄道車両は、上述した軸ダンパが装着された車両と、されていない車両とが存在する。よって、従来の車両に本発明を適用する場合には、軸ダンパが装着されている車両に対しては、可変減衰ダンパへの置き換えを行う、装着されていない車両に対しては、追加で可変減衰ダンパを装着すれば良い。
また、可変減衰ダンパ51としては、電磁比例リリーフ弁を用いたタイプや、高速切替電磁弁を用いたタイプ等が使用される。図2は、電磁比例リリーフ弁を用いてバイフロー回路により可変減衰ダンパを構成した場合の油圧回路を示す図である。絞り弁53は、内部を流れる流体に流動抵抗を与えるものであり、その前後の圧力差は、電磁比例リリーフ弁52によって制御される。電磁比例リリーフ弁52は、あくまでもリリーフ弁であるので、絞り弁53に流体が流れることによって発生する圧力差以上に圧力を高くすることはできない。可変減衰ダンパの減衰力は、この圧力差にシリンダ55の受圧面積をかけたものとなる。具体的には、シリンダ55のロッド側の圧力と受圧面積をP1、A1、反ロッド側の圧力と受圧面積をP2、A2とすると、減衰力は、|A2*P2−A1*P1|となる。なお、力の向きは、ダンパの伸張方向の逆向きである。
2つの電磁比例リリーフ弁52は、図示しないコントロールユニットに接続されており、電磁比例リリーフ弁52−2は、可変減衰ダンパが縮む際の減衰力を制御し、電磁比例リリーフ弁52−1は、可変減衰ダンパが伸びる際の減衰力を制御するように構成されている。アキュムレータ54は、ダンパが伸縮して流体に過不足が生じた際に、過不足分の流体を供給・回収するために用いられる。このようなバイフロー回路によって構成された可変減衰ダンパによれば、応答速度を向上できるといった利点がある。なお、常に片効きダンパとして作用させる場合、この2つの電磁比例リリーフ弁52−1,52−2を一つのソレノイドで制御する構成をとることも可能である。具体的には、減衰力制御特性を、ダンパの伸びと縮みの行程で、減衰力が反転するように構成すると共に、伸び側の減衰力が大きい値で可変であるとき、縮み側減衰力を小さい値で固定とし、縮み側の減衰力が大きい値で可変であるとき、伸び側減衰力を小さい値で固定とするように構成する。このように、ソレノイド1個で伸び縮み両方の減衰力を制御できる弁を使用すると、低コストに可変減衰ダンパを構成できる。
また、図3は、電磁比例リリーフ弁を用いてユニフロー回路により可変減衰ダンパを構成した場合の油圧回路を示す図である。電磁比例リリーフ弁52及び絞り弁53の作用は、図2に示したバイフロー回路のタイプと同様である。但し、ユニフロー回路のタイプでは、共通の電磁比例リリーフ弁52により、ダンパの伸び及び縮みの減衰力制御が行われる。力の発生方向を規定するために、伸側アンロード弁57−1及び縮側アンロード弁57−2が使用される。ダンパが伸びる際に、伸側アンロード弁57−1をONにすると、シリンダ55のロッド側と反ロッド側の圧力差は0になり、減衰力は発生しない。一方、OFFにすると、絞り弁53前後の圧力差は、電磁比例リリーフ弁52によって制御される。縮側アンロード弁57−2の作用も同様である。このユニフロー回路による可変減衰ダンパは、早い応答性が要求される場合には不向きであるが、伸びと縮みの両方の行程で同じ電磁比例リリーフ弁を用いるので、両行程での電磁比例リリーフ弁による特性の差が出ず、調整が容易であるという利点がある。
また、図4は、高速切替電磁弁56を用いて、絞り弁53の組み合わせを替えることによって、減衰力を制御するよう構成された可変減衰ダンパの油圧回路を示す図である。3つの高速切替電磁弁56を切り替えることにより、6通りの絞り弁53の組み合わせができる。よって、ダンパのピストン速度と後述するダンパへの減衰力指令値によって、最適な絞り弁53の組み合わせをコントローラ側で選定し、該当する高速切替電磁弁56を駆動して圧力制御を行う。なお、アンロード弁57の作用については、図4に示したユニフロータイプの場合と同様であり、リリーフ弁52−5は、最大減衰力を規定するために用いられる。但し、本タイプでは、ダンパのストロークを測定するためのストロークセンサ(図示せず)が必要となるため、コスト的には不利である。
なお、可変減衰ダンパ51は、コントロールユニットの電源をOFF(停止)した場合に、既存のパッシブダンパ(軸ダンパ)の特性を示すものを使用すると良い。例えば、可変減衰ダンパ51の制御系に異常が発生したとしても、コントロールユニットの電源を切ることによって、現状のパッシブダンパの場合と同等の乗り心地を維持することが可能だからである。上記ユニフロー回路やバイフロー回路により構成された可変減衰ダンパであれば、バルブ電流が0の時にリリーフ圧力がパッシブ特性を持つような電磁比例リリーフ弁を使用すれば、実現できる。また、減衰力可変用の弁と、パッシブ用の弁とを切替可能な切替弁を設け、電源OFF時にパッシブ用の弁に切り替わるように構成された可変減衰ダンパによっても実現できる。
さらに、本実施の形態に係る鉄道車両においては、台車枠21又は車体10の少なくとも一方に、台車枠21又は車体10の上下方向の加速度を測定するための、加速度センサが設けられている。加速度センサの設置位置は、可変減衰ダンパ51を制御する制御則により異なるため、後述の制御則の説明の箇所で、加速度センサの設置位置を併せて説明する。この加速度センサの出力から、台車枠21や車体10の上下並進モード、ピッチングモード、1次曲げモード等を算出することができる。
ここで、上下並進モード、ピッチングモード、1次曲げモードについて説明する。図5は、上下並進モード、ピッチングモード、1次曲げモードを、概念的に示す図であり、車両の側方から見た図である。図5(a)は、上下並進(バウンシング)モードを示し、上下方向に平行な運動を表している。図5(b)は、ピッチングモードを示し、車体の前後が、上下に逆相で動く運動を表している。図5(c)は、1次曲げモードを示し、車体中央を腹とする1次の曲げ運動を表している。
次に、上記構成を有する鉄道車両において、加速度センサの出力から可変減衰ダンパを制御する際の制御則について説明する。本実施の形態では、一例として、台車枠振動の情報のみによりセミアクティブ制御を行う制御則1と、台車枠振動と車体振動の両方の情報によりセミアクティブ制御を行う制御則2との二通りの制御則によりシミュレーションを行った。
なお、可変減衰ダンパは、(1)ダンパ内の流体の流れの速度の2乗に比例してダンパ内圧が上昇する、(2)このダンパ内圧に対し、電磁比例リリーフ弁等を制御して、任意の圧力に減圧可能である、(3)発生力は、ダンパ内圧と受圧面積の積で表される、といった条件を満たす電磁比例リリーフ弁タイプを想定し、非線形システムとした。
そして、電磁比例リリーフ弁は、指令urijに対して、弁の動作udijが、下式(1)なる1次遅れ特性を持つものとしている。但し、i=1(前台車),2(後台車)、j=1(前側軸),2(後側軸)である。式中のドットは、時間tによる1階微分(d/dt)を意味し、以降の式でも同じである。なお、ドットが2つであれば2階微分(d2/dt2)を意味する
Figure 2005145312
また、可変減衰ダンパの減衰力は、油の流れの速度(ピストン速度)vdijの2乗に比例して立ち上がり、上式(1)の遅れを持つ電磁比例リリーフ弁によって理想的にリリーフするものとしている。絞り弁の開度をcd、比例リリーフの傾きをkd、とすれば、減衰力fdijは、下式(2)で表される。
Figure 2005145312
(1)制御則1(台車枠振動の情報のみによる制御)
台車枠の上下加速度のみを計測し、台車毎に台車枠の上下振動制御を行う方法である。車体への上下振動の伝達経路となっている台車枠の上下振動を低減させることにより、車体の上下振動を低減させるという制御方法である。具体的な制御則は様々なものが使用できるが、本実施の形態では、スカイフック制御を用いている。本制御則では、車体の振動モードを考慮していないため、車体の振動を計測する加速度センサが不要となり、コントロールユニットの回路構成も簡単になることから、コスト低減において有利である。
図6は、制御則1を適用する場合の、加速度センサ60−1,60−2及びコントロールユニット70−1,70−2の配置を概略的に示す図である。これら加速度センサ60及びコントロールユニット70及び可変減衰ダンパ51により制振装置が構成される。なお、図中右側を進行方向としている。
同図に示すように、前台車枠21−1及び後台車枠21−2の中央部分に、それぞれ加速度センサ60−1,60−2が設置されている。この加速度センサ60は、台車枠の上下方向の加速度d2Ti/dt2を検出する。また、車体10には、前台車枠21−1用と後台車枠21−2用の2つのコントロールユニット70−1,70−2が設置されている。加速度センサ60−1の出力は、コントロールユニット70−1に送られ、加速度センサ60−2の出力は、コントロールユニット70−2に送られる。コントロールユニット70−1は、この出力値から、前台車枠21−1と軸箱30−1,30−2間に設けられた可変減衰ダンパ51への減衰力指令値ur1jを算出し、各可変減衰ダンパ51へと送信する。コントロールユニット70−2は、同じく、後台車枠21−2と軸箱30−3,30−4間に設けられた可変減衰ダンパ51への減衰力指令値ur2jを算出し、各可変減衰ダンパ51へと送信する。
各可変減衰ダンパ51は、この減衰力指令値urijに基づいて、減衰力の制御を行い。これにより、台車枠の上下振動が低減され、よって車体における乗り心地を向上させることができる。
コントロールユニット70においては、まず、出力値から、上記台車枠21の上下方向加速度を積分して、台車枠の上下並進速度dzTi/dtを求める。ここで、添え字Tは、台車に関する値であることを意味している。次に、この速度値を下式(3)に代入して、減衰力指令値urijを算出する。
Figure 2005145312
ここで、Csは、いわゆるスカイフックゲインである。この減衰力指令値urijは、コントロールユニット70−1,70−2により、前台車枠21−1及び後台車枠21−2用とで独立して算出される。そして、前台車枠21−1と前側軸箱30−1及び後側軸箱30−2との間に設置された4つの可変減衰ダンパ51には、同じ減衰力指令値ur1jが与えられ、後台車枠21−2と前側軸箱30−3及び後側軸箱30−4との間に設置された4つの可変減衰ダンパ51には、同じ減衰力指令値ur2jが与えられる。
なお、ここでは、各台車枠に1つの加速度センサを配置したが、より多くのセンサを台車枠に配置することにより、他の運動モードの加速度を得ることができ、これら他の運動モードも考慮した制御が可能になる。例えば、各台車枠の前後に1個ずつの加速度センサを配置すると、台車枠の上下並進モードの振動とピッチングモードの振動が得られる。この際の制御則としては、例えば、上述したスカイフック制御をピッチングモードにも適用して、上下並進モードのスカイフックゲインと合成すれば良い。特に、車体−台車枠を結んでいる牽引リンクやヨーダンパの取り付け位置の高さが、台車枠のピッチング中心の高さと大きく異なっている場合には、このようにピッチングモードを制御することで、車体の上下振動を低減することが可能である。
(2)制御則2(台車枠振動と車体振動の両方の情報による制御)
続いて、台車枠振動加速度に加えて、車体の振動加速度も計測して制御を行う方法について説明する。具体的な制御則については、制御則1の場合と同様に様々な制御則を適用することができるが、本実施の形態においては、最適制御法によってコントローラを設計し、これをセミアクティブ制御に適用した。
図7は、制御則2を適用する場合の、加速度センサ60及びコントロールユニット70の配置を概略的に示す図である。加速度センサ60、コントロールユニット70及び可変減衰ダンパ51により制振装置が構成される。なお、図中右側が進行方向である。
同図に示すように、各台車枠21の中央に加速度センサ60−1,60−2が配置されると共に、車体床面の前側部、中央部、後側部に、それぞれ加速度センサ60−3,60−4,60−5が配置されている。また、車体10に設けられたコントロールユニット70に、全ての加速度センサ60からの出力値が集められる。コントロールユニット70は、この出力値から、台車枠21と軸箱30間に設けられた可変減衰ダンパ51への減衰力指令値urijを算出し、各可変減衰ダンパ51へと送信する。各可変減衰ダンパ51は、この減衰力指令値urijに基づいて、減衰力の制御を行い、これにより、車体10の上下振動が減衰され、車体10における乗り心地を向上させることができる。
コントロールユニット70での減衰力指令値の算出にあたっては、本鉄道車両をモデリングして得られた、32個の状態量を持ち、8個の外乱入力と、4個の制御入力を持つ線形システムの状態方程式(下式(4):算出方法については後述)を用いた。但し、全状態変数を観測(推定)するのは実際には困難であるため、車体−台車枠間の前後方向結合要素特性による影響を無視し、車体の上下振動への影響が大きく、ある程度推定が可能と思われる、台車枠の上下並進モード、車体の上下並進モード、ピッチングモード、1次曲げモードからなる10次の低次元化された状態方程式(式(5))を用いて、最適フィードバックを求めた。
Figure 2005145312
Figure 2005145312
ここで、ベクトルxWijは、輪軸の前後方向変位、zWijは、輪軸の上下方向変位、xTiは、台車枠の前後方向変位、zTiは、台車枠の上下方向変位、θTiは、台車枠のピッチング変位、xDiは、ヨーダンパの前後方向変位、xBは、車体の前後方向変位、zBは、車体の上下方向変位、qBは、車体の1次曲げモードの変位、fdijは、可変減衰ダンパの発生力である。なお、上述したように、i=1(前台車),2(後台車)、j=1(前側軸),2(後側軸)である。
そして、コントロールユニットにおいては、状態方程式(5)で表されるシステムに対して、下式(6)で表される評価関数、
Figure 2005145312
を最小にするような状態フィードバック(式(7))、
Figure 2005145312
によって可変減衰ダンパへの指令uを計算する。すなわち、ベクトルuは、[ur11,ur12,ur21,ur22]Tとなる。なお、状態ベクトルxrのなかに観測できない状態変数がある場合には、適当な状態オブザーバを設計して推定すれば良い。
このような制御則2によれば、車体の1次曲げモードを考慮して、可変減衰ダンパの制御を行っており、より車体での乗り心地を向上させることができる。なお、制御則1の場合と同様に、加速度センサ等の配置構成について、適宜変更可能であることはいうまでもない。
ここで、上記状態方程式(4)の算出方法について説明する。図8は、本実施の形態における鉄道車両をシミュレーションのためにモデリングしたモデル図である。図中右側が、本モデルの進行方向であり、進行方向にx軸、図中上下方向にz軸、図中紙面に垂直な方向にy軸をとっている。本モデルは、はりとしての車体10と、剛体としての台車枠21の上下振動に加えて、車体前後、台車枠前後・ピッチング、輪軸31前後等の各自由度を扱うことにより、車体−台車間の結合要素である牽引リンク43やヨーダンパ42の影響を扱うことが出来るようにしたモデルである。
また、セミアクティブサスペンション(可変減衰ダンパ)を取り扱うためには、時刻歴シミュレーションが必要になる。このため、減衰要素の表現は、複素ばねではなく、粘性減衰を用いることにした。
まず、図8を参照しながら、本モデリングで使用する主な記号を下記表1に示す。
Figure 2005145312
車両のモデリングに関して、a.車体のモデル、b.結合力のモデル、c.運動方程式の順で説明する。
a.車体のモデル
車体を両端自由の一様な弾性はりと仮定し、慣性、内部粘性、曲げ剛性を考慮すると、車体の長手方向xの位置における微小な車体上下変位z(x,t)に対して、下式(8)が成り立つ。
Figure 2005145312
ここに、fk(t)は、位置lkで車体の上下方向に加わる外力であり、δ(x)は、デルタ関数である。
式(8)は、車体の各モードの変位をqBm(m≧1)として、モード解析法により、下式(9)のように展開される。
Figure 2005145312
但し、車体の上下並進変位をzB、ピッチング変位をθBとしている。ここで、車体の1次曲げよりも高次のモード(m>3)を無視すると、車体について、各モード(m=1,2,3)で、下式(10)〜(12)が成り立つ。
Figure 2005145312
但し、fAizは、位置lTCiでの空気ばねによる支持力であり、また、ω,ζは、下式(13)で定義される。
Figure 2005145312
また、上式(12)の曲げモード固有関数は、下式(14)で表される。
Figure 2005145312
ここで、X=λx/lであり、λは、振動数方程式である下式(15)の1次曲げモードに対応する根である。
Figure 2005145312
b.結合力のモデル化
軸箱支持部、車体支持部、牽引リンク、ヨーダンパについて、それぞれ伝達力を数式化する。ここで、軸箱支持部の上下方向は、軸ばね剛性kWijz、軸ダンパ減衰cWijzを考慮する。但し、セミアクティブ制御時には、cWijz=0とし、セミアクティブダンパの発生力をfdijとする。また、前後方向については、軸ばねの前後剛性kWijx、減衰cWijxを考慮する。
そして、軸箱支持部の前後の発生力fWijx、上下の発生力fWijzは、それぞれ下式(16)、(17)で表される(複合は、j=1,2の順である)。
Figure 2005145312
また、車体支持部に関して、空気ばねの前後剛性及び減衰は、牽引リンクやヨーダンパに比べて十分小さいため無視し、上下方向のみ考慮する。そして、空気ばねを、ばね剛性kAiz、減衰cAizからなる2要素モデルとすると、車体支持部の上下方向発生力fAizは、下式(18)で表される(複合は、i=1,2の順である)。
Figure 2005145312
また、牽引リンクの前後方向伝達力fLiは、取り付けゴムの剛性kLRiと粘性減衰cLRiを考慮し、下式(19)で表される。
Figure 2005145312
また、ヨーダンパの車体側前後力fDBi及び台車側前後力fDRiは、ヨーダンパの車体及び台車側の変位を、それぞれxDBi、xDRiとおき、図9のようにモデル化すると、下式(20)〜(24)で表される(複合は、i=1,2の順である)。
Figure 2005145312
c.運動方程式
続いて、運動方程式を導出する。まず、輪軸の前後については、下式(25)が成り立つ。
Figure 2005145312
また、台車枠の前後、上下、ピッチングについては、それぞれ下式(26)〜(28)が成り立つ。
Figure 2005145312
また、車体の前後、上下、ピッチング、1次曲げについては、それぞれ下式(29)〜(32)が成り立つ(複合は、i=1,2の順である)。
Figure 2005145312
そして、これらの運動方程式と、ヨーダンパの運動方程式(24)により、上述の式(4)で表される、32個の状態量を持ち、8個の外乱入力と4個の制御入力を持つ線形システムが得られる。
次に、上記制御則1及び制御則2による実時間シミュレーション結果について説明する。輪軸への上下変位、速度外乱としては、新幹線電車の軸箱加速度を積分し、軸箱上下速度及び変位を求め、これを走行速度300[km/h]に相当する位相差で入力した。また、主要パラメータは、下記表2の通り設定した。
Figure 2005145312
また、可変減衰ダンパについては、1輪軸あたりcd=1.57×106[N/(m/s)2]、kd=4.905[N/(m/s)]、最大減衰力1.08×104[N]とした。この減衰力は、既存のパッシブダンパでは、ピストン速度0.15[m/s]時の1軸あたりの減衰力に相当し、現実的な設定となっている。なお、バルブの応答遅れは10[ms]とした。
また、本シミュレーション結果としては、鉄道車両の乗り心地を評価する指標として一般的に使用されている乗り心地レベルLTを用いた。これは、車体振動加速度を、人間の振動感覚特性(乗り心地フィルタ)を用いて重み付けし、この実効値を閾値で正規化してdB単位で表示したものである。例えば、日本鉄道技術協会「乗り心地管理基準に関する報告書」(1979-1981)に詳細に説明されている。
この乗り心地レベルLTの値が小さいほど、乗り心地が良いとされている。なお、上下系の振動については、4〜8[Hz]に最も大きな重み付けがなされており、この周波数帯域での振動を小さくすることが重要となる。よって、本実施の形態では、この特性に注意してコントローラの設計を行っている。
そして、台車枠のスカイフック制御を用いた制御則1では、パラメータはスカイフックゲインCsのみであるため、台車振動がある程度低減できる値とした。本シミュレーションでは、Cs=254,800[N/(m/s)]とした。
また、最適制御則(LQR(Linear Quadratic Regulator))を用いた制御則2では、4〜8[Hz]付近に大きなパワーを持つ車体の1次曲げ振動、及び台車枠の上下振動を重視して、式(6)のパラメータであるベクトルQ,Rを下記式(33),(34)とした。
Figure 2005145312
まず、シミュレーション結果に基づいて、乗り心地の改善効果について説明する。図10は、前台車直上の車体床面における上下方向加速度PSD(Power spectral density)を示す図である。また、図11は、車体中央床面における上下方向加速度PSDを示す図である。両図とも、制御則1及び制御則2による結果を示すと共に、比較対象として、制御なしの場合(パッシブダンパ)の結果を示している。また、図中凡例には、LT値を併記してある。図10では、制御なしの場合は、LT=86.9[dB]、制御則1の場合は、LT=84.7[dB]、制御則2の場合は、LT=83.7[dB]となった。図11では、制御なしの場合は、LT=86.4[dB]、制御則1の場合は、LT=83.5[dB]、制御則2の場合は、LT=82.8[dB]となった。また、図12は、前台車枠における上下並進加速度PSDを示す図である。
制御則1のシミュレーション結果について見ると、図12に示すように、台車枠の上下振動加速度が、3〜10[Hz]付近で全般的に低減していることが分かる。この結果、図10及び図11に示すように、車体の上下加速度も同帯域で同様に低減していることが分かる。そして、乗り心地レベルLTは、制御なしの場合と比較して、車体中央で3[dB]程度、前台車直上で2[dB]程度改善しており、制御則1により、体感できる程度に乗り心地が向上していることが分かる。
また、制御則2のシミュレーション結果について見ると、5〜7[Hz]の周波数帯域で、車体中央の上下方向振動が、制御なしと比較して若干大きくなっている(図11参照)。これは、アクチュエータが可変減衰ダンパ(セミアクティブダンパ)であることや、低次元化コントローラを使用しているため、式(4)の全ての状態量を使用していないといったモデル化誤差の影響であると考えられる。しかし、乗り心地レベルで重視されている9[Hz]付近(車体の1次曲げモードが大きなパワーを持つ周波数帯域)を大幅に低減しており、その結果、LT値は、制御なしの場合と比較して、車体中央で3.5[dB]程度、前台車直上で3[dB]改善しており、制御則1よりもさらに乗り心地が向上していることが分かる。
ここで、乗り心地レベルLTの改善にどの周波数帯域が寄与しているかを調べるために、加速度PSDに乗り心地フィルタの重みをかけ、オクターブバンド毎に積分した結果(振動パワー)を図13に示す。図13(a)は、前台車直上の車体床面における振動パワー分布を示す図であり、図13(b)は、車体中央床面における振動パワー分布を示す図である。同図に示すように、制御なしのLT値は、8[Hz]帯の振動パワーが支配的で、特に車体中央ではこれが顕著になっている。これに対して、制御則1の場合は、8[Hz]帯の振動パワーを半分に低減できており、制御則2の場合は、8[Hz]帯の振動パワーを約1/3に低減できており、これがLT値の低減に貢献していることが分かる。
なお、制御則2を適用した場合の可変減衰ダンパの動作状況について検証したが、可変減衰ダンパの発生力は1本あたり最大で5[kN]程度となり、現実的な値であることが分かった。
以上、本実施の形態に係る制振機能付き鉄道車両について詳細に説明したが、台車枠と軸箱間に可変減衰ダンパを設置し、車体での乗り心地を向上させるべく、この可変減衰ダンパの減衰力を制御した本実施の形態によれば、従来の鉄道車両と比較して、乗り心地を向上させることできる。特に、制御則1を適用した場合には、簡単な構成で乗り心地を向上させることができ、制御則2を適用した場合には、制御則1よりもさらに乗り心地レベルを向上させることができる。
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、可変減衰ダンパの制御則に関して、適宜、所定の制御則に変更可能であるのはいうまでもない。制御則2では、LQRコントローラをそのまま適用しているが、可変減衰ダンパの非線形性をある程度考慮した制御則に変更したり、低次元化についてさらに性能を向上させた制御則に変更したりすることができる。
また、可変減衰ダンパの制御測として、車体の振動のみに着目する制御方法も挙げられる。この場合には、図14に示すよう、車体10の前部、中央部、後部の床面3箇所に少なくとも3つの加速度センサ60−3〜5が設置される。3つの加速度センサ60により、車体10の上下並進、ピッチング、1次曲げモードを検出して制御することができる。さらに加速度センサの設置数を増やせば、より高次の振動モードに対しても対応できるようになる。
また、本実施の形態では、鉄道車両を例にとって説明したが、これに限らず、車体、台車枠、軸箱から構成される車両であれば、本発明を適用可能である。
また、本実施の形態では、セミアクティブサスペンション(可変減衰ダンパ)を用いているが、振動低減効果の面でより有利であるアクティブサスペンションを代わりに用いることができる。セミアクティブサスペンションは、可変減衰ダンパの減衰力を制御するだけなのに対して、アクティブサスペンションは、駆動力を発生するアクチュエータを使用し、車体の振動状況に応じてアクチュエータの発生力を制御することで、積極的に振動を低減させようとするものである。アクチュエータとしては、例えば、リニアモータ、油圧シリンダ、電油アクチュエータ、空気圧シリンダ等が使用される。このアクティブサスペンションは、線形制御則が使用できるため、セミアクティブサスペンションと比べて、制御系設計の見通しが立ちやすいというメリットがある。
以下、アクティブサスペンションを用いた場合の構成について詳細に説明する。基本的な鉄道車両の構成自体は、上述したセミアクティブサスペンションと同様である。但し、アクティブサスペンションの場合には、制御系に異常が発生した際に、逆に車体を加振してしまうケースも考えられるため、異常が発生した際に制御を切れば通常の状態に戻るよう構成することが必要である。
図15に、アクティブサスペンションを採用した際の、台車枠21と軸箱30との間の構成の一例を概略的に示す。図15(a)は、台車枠−軸箱間に、アクチュエータ58と軸ばね50に加えて、軸ダンパ59を配置した構成を示している。アクチュエータ58としては、リニアモータ等が用いられる。アクティブサスペンションに異常が発生した場合には、図示しないコントロールユニットの電源を切り、アクチュエータ58が制御力を発生しないようにする。この場合は、軸ダンパ59がパッシブダンパとして機能するため、現状と同等の乗り心地を維持することが可能である。
図15(b)は、台車枠−軸箱間に、アクチュエータ58としての電油アクチュエータと軸ばね50を配置した構成を示している。この電油アクチュエータは、ダンパとしての機能も有しており、内蔵している弁を切り替えることにより、アクチュエータとして作用するか、軸ダンパとして作用するかを切り替え可能に構成されている。
図15に示す構成のように、アクチュエータの駆動が切られた際に、軸ダンパとして作用する部材を配置しておけば、たとえアクチュエータの制御系に異常が発生したとしても、安定した乗り心地を維持することが可能である。
続いて、アクティブサスペンションの制御則の例について幾つか簡単に説明する。まず、上述したセミアクティブサスペンションの制御則1の場合と同様に、台車枠の振動のみに着目し、台車枠ごとに制御する方法が挙げられる。図6に示したように、各台車枠に1つずつ加速度センサを設置した場合には、台車枠の上下並進のみを制御することができる。また各台車枠の前方及び後方に2つの加速度センサを設置した場合には、台車枠の上下並進及びピッチングを制御することができる。
また、上述したセミアクティブサスペンションの場合と同様に、車体の振動のみに着目する制御方法も挙げられる。この場合には、図14に示したよう、車体の前部、中央部、後部の床面3箇所に少なくとも3つの加速度センサが設置される。この3つの加速度センサにより、車体の上下並進、ピッチング、1次曲げモードを検出して制御することができる。さらに加速度センサの設置数を増やせば、より高次の振動モードに対しても対応できるようになる。
また、上述したセミアクティブサスペンションの制御則2の場合と同様に、台車枠と車体の振動の両方を考慮する制御方法も挙げられる。図7に示したように、各台車枠に1つずつの加速度センサを設置すると共に、車体床面に3つの加速度センサを設置した場合には、台車枠の上下並進、車体の上下並進、ピッチング、1次曲げモードを検出して制御することができる。
具体的な制御則としては、上記の何れも場合も振動加速度を検出してフィードバックすることになるが、スカイフック制御、最適制御、H∞最適制御等、適宜所望の制御則を用いることが可能である。そして、アクティブサスペンションの場合にも、上述したセミアクティブサスペンションの場合と同様に、車体の上下振動を抑制して、乗り心地を向上させることできる。
本発明の実施の形態に係る鉄道車両の構成を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態に係るバイフロータイプの油圧回路を示す図である。 本発明の実施の形態に係るユニフロータイプの油圧回路を示す図である。 本発明の実施の形態に係るユニフロータイプの油圧回路を示す図である。 本発明の実施の形態に係る上下並進モード、ピッチングモード、1次曲げモードを概念的に示す図である。 本発明の実施の形態に係る制御則1を適用する場合の制振装置の構成を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態に係る制御則2を適用する場合の制振装置の構成を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態に係る鉄道車両のシミュレーションモデル図である。 本発明の実施の形態に係る鉄道車両の車体−台車間のヨーダンパを表すシミュレーションモデル図である。 本発明の実施の形態に係る前台車直上の車体床面における上下方向加速度PSDのシミュレーション結果を示す図である。
本発明の実施の形態に係る車体中央床面における上下方向加速度PSDのシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施の形態に係る前台車枠における上下並進加速度PSDのシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施の形態に係るシミュレーションによる振動パワーの分布結果を示す図である。 本発明の実施の形態の変形例に係る制振装置の構成を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態の変形例に係るアクティブサスペンションを採用した場合の台車枠−軸箱間の構成を概略的に示す図である。 従来の上下系アクティブ制振制御装置のシステム構成を概略的に示す図である。 従来のセミアクティブ方式の上下方向サスペンションシステムを有する鉄道車両の台車部の構成を概略的に示す図である。
符号の説明
10 車体
20 台車
21 台車枠
30 軸箱
31 車輪
32 輪軸
41 空気ばね
42 ヨーダンパ
43 牽引リンク
50 軸ばね
51 可変減衰ダンパ
58 アクチュエータ
60 加速度センサ
70 コントロールユニット

Claims (12)

  1. 車体と、前記車体を支える複数の台車枠と、前記台車枠を支える軸箱及び輪軸と、を備えた車両において、
    前記車体又は台車枠の少なくとも一方に設けられた上下方向の振動を検出するためのセンサと、
    前記台車枠−軸箱間に設けられた可変減衰ダンパと、
    前記センサの出力に基づいて、前記車体の上下方向の振動を低減させるように、前記可変減衰ダンパの減衰力を制御するためのコントロール手段と、を備えたことを特徴とする制振機能付き車両。
  2. 前記台車枠は、前記車体を前後で支える2つの台車枠であり、
    前記センサは、前記台車枠の上下並進運動を検出するように、各台車枠に少なくとも1つ設置され、
    前記コントロール手段は、前記センサの出力に基づいて、前記台車枠の上下並進運動を低減させるように前記可変減衰ダンパを制御することを特徴とする請求項1記載の制振機能付き車両。
  3. 前記センサは加速度センサであり、
    前記コントロール手段は、前記センサの出力に基づいてスカイフック制御により前記可変減衰ダンパを制御することを特徴とする請求項2記載の制振機能付き車両。
  4. 前記センサは、前記車体の1次曲げ振動を検出するように、前記車体に少なくとも3つ設置され、
    前記コントロール手段は、前記センサの出力に基づいて、前記車体の1次曲げ振動を低減させるように前記可変減衰ダンパを制御することを特徴とする請求項1又は2記載の制振機能付き車両。
  5. 前記可変減衰ダンパは、その制御が停止した際に、パッシブダンパとして作動するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4何れか1項に記載の制振機能付き車両。
  6. 車体と、前記車体を支える複数の台車枠と、前記台車枠を支える軸箱及び輪軸と、を備えた車両において、
    前記車体又は台車枠の少なくとも一方に設けられた上下方向の振動を検出するためのセンサと、
    強制的な駆動力を発生させて前記車体の上下振動を低減させるために、前記台車枠−軸箱間に設けられたアクチュエータと、
    前記センサの出力に基づいて、前記車体の上下方向の振動を低減させるように、前記アクチュエータの駆動力を制御するためのコントロール手段と、を備えたことを特徴とする制振機能付き車両。
  7. 前記台車枠は、前記車体を前後で支える2つの台車枠であり、
    前記センサは、前記台車枠の上下並進運動を検出するように、前記各台車枠に少なくとも1つ設置され、
    前記コントロール手段は、前記センサの出力に基づいて、前記台車枠の上下並進運動を低減させるように前記アクチュエータを制御することを特徴とする請求項6記載の制振機能付き車両。
  8. 前記センサは加速度センサであり、
    前記コントロール手段は、前記センサの出力に基づいてスカイフック制御により前記アクチュエータを制御することを特徴とする請求項7記載の制振機能付き車両。
  9. 前記センサは、前記車体の1次曲げ振動を検出するように、前記車体に少なくとも3つ設置され、
    前記コントロール手段は、前記センサの出力に基づいて、前記車体の1次曲げ振動を低減させるように、前記アクチュエータを制御することを特徴とする請求項6又は7記載の制振機能付き車両。
  10. 前記アクチュエータの制御が停止した際に、パッシブダンパとして作動する部材を備えていることを特徴とする請求項6乃至9何れか1項に記載の制振機能付き車両。
  11. 車体と、前記車体を支える複数の台車枠と、前記台車枠を支える軸箱及び輪軸と、を備えた車両において、前記車体の上下振動を低減させるための制振装置であって、
    前記車体又は台車枠の少なくとも一方に設けられた上下方向の振動を検出するためのセンサと、
    前記台車枠−軸箱間に設けられた可変減衰ダンパと、
    前記センサの出力に基づいて、前記車体の上下方向の振動を低減させるように、前記可変減衰ダンパの減衰力を制御するためのコントロール手段と、を備えたことを特徴とする制振装置。
  12. 車体と、前記車体を支える複数の台車枠と、前記台車枠を支える軸箱及び輪軸と、を備えた車両において、前記車体の上下振動を低減させるための制振装置であって、
    前記車体又は台車枠の少なくとも一方に設けられた上下方向の振動を検出するためのセンサと、
    強制的な駆動力を発生させて前記車体の上下振動を低減させるために、前記台車枠−軸箱間に設けられたアクチュエータと、
    前記センサの出力に基づいて、前記車体の上下方向の振動を低減させるように、前記アクチュエータの駆動力を制御するためのコントロール手段と、を備えたことを特徴とする制振装置。
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