JP2005145295A - 液体圧力車高調整装置 - Google Patents

液体圧力車高調整装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 より単純な構造を有することで、製造のコストダウンを図ることのできる油圧車高調整装置を提供する。
【解決手段】 車体と車軸との間に介装される、緩衝器を兼ね備えた液体圧力車高調整装置において、アウターシリンダ7が、緩衝器のシリンダがインナーシリンダ17として摺動自在に挿入される。アウターシリンダ7とインナーシリンダ17とによって囲まれる1つの連続した空間12、13、14および15への液体の給排量を制御して、アウターシリンダ7に対するインナーシリンダ17の上下位置を調整することで、車高調整を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体圧力車高調整装置に関し、特に、車輌の車体と車軸間に介装されて路面からの振動を減衰すると共に車高を任意の高さに調整する、緩衝器を兼ねた液体圧力車高調整装置に関する。
図5に、従来から用いられている油圧車高調整装置の代表的な構成図を示す。
アウターシリンダ107内に第1のピストン112を介して中空なインナーシリンダ117が移動自在に挿入され、アウターシリンダ107内には第1のピストン112によって上方の第1の圧力室114と下方の第2の圧力室115とが区画されている。
第1、第2の圧力室114、115はそれぞれ回路163、164と切換弁165とを介して油圧源たる高圧側ポンプ142または低圧側タンク140に選択的に接続されている。これにより、アウターシリンダ107と第1のピストン112とインナーシリンダ117と二つの圧力室114、115と切換弁165とポンプ142およびタンク140とで車高調整を構成している。
インナーシリンダ117の下部内にはフリーピストン130が上下スライド自在に挿入され、このフリーピストン130は、ピストン側油室161に対向する気体室たるガス室150を区画し、ガス室150はピストンロッド121の進入体積を補償すると共に二つの油室160、161を常時加圧している。これにより、インナーシリンダ117と第2のピストン120とピストンロッド121とロッド側油室160およびピストン側油室161とオリフィス162とガス室150とで、ダンパを構成している。
ピストンロッド121の上部に設けたスプリングシート127とインナーシリンダ117の外周に設けたスプリングシート102との間には、スプリング101が介装されている。
車高を変更させるとき、第1の圧力室114に高圧油を導くと第1のピストン112が下降して車高がダウンし、第2の圧力室115に高圧油を導くと車高がアップする。車高が任意の高さに設定されると、その後はインナーシリンダ117とピストンロッド121とからなる油圧緩衝器が伸縮作動し、路面からの振動を減衰させる(例えば、特許文献1)。
特許第3088552号公報
かかる油圧車高調整装置においては、ピストンによって形成される2つの圧力室114および115に対し、それぞれ回路163、164を介して液体圧力源と接続されている。このため、切換弁165は、油圧源から圧油を供給/排出/停止させるために必要となる。また、配管も、圧力室114および115それぞれに対して必要となるため2本配置しなくてはならない。構造が複雑であることに伴い、組み込み作業も複雑化し、高コストとなってしまう。
本発明の課題は、より単純な構造を有し、乗り心地を損なわせることなく低コストで簡易的に車高の調整を行うことのできる車高調整装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、車体と車軸との間に介装される、緩衝器を兼ね備えた液体圧力車高調整装置において、前記緩衝器のシリンダがインナーシリンダとして摺動自在に挿入されたアウターシリンダを備え、前記アウターシリンダと前記インナーシリンダとによって囲まれる1つの連続した空間への液体の給排量を制御して、該アウターシリンダに対する該インナーシリンダの上下位置を調整することで車高調整を行うことを特徴とする液体圧力車高調整装置が提供される。なお、車体と車軸との間に他の部材を介して介装される構成であっても、本発明の範囲内であることは言うまでもない。
アウターシリンダとインナーシリンダとの間に形成される空間への液体の給排が、一系統で構成されている。これにより、液体圧源へと接続する配管および切換弁の数を削減することができ、装置の構造を単純化することができる。
ここで、アウターシリンダとインナーシリンダとの間には、そのどちらか一方の壁面等に幾つかのガイドブッシュを設けるようにし、このガイドブッシュでインナーシリンダを保持しつつアウターシリンダ内を摺動自在に案内する構成にすることが望ましい。これにより、シリンダ全体の剛性と摺動時の安定性が高く維持され、外部からの負荷に対して装置全体を堅固に保持することが可能になる。なお、上記のガイドブッシュには、これによって仕切られる空間が互いに連通するように溝もしくは隙間を設けておくことで、アウターシリンダとインナーシリンダとの間には実質的に1つの連続した空間が形成されたままであり、よって、シリンダの剛性を高く維持しつつ一系統での液体の給排が可能になる。
さらに、インナーシリンダの筒部の表面に、スプリングシートを螺合させる手段、例えば螺子山、を設けてもよい。手動でスプリングシートを回転により上下させることによる車高調整では、微細な車高調整を行うことができる。また、手動での車高調整機構を備えることにより、車高調整によって所望のスプリングの初期荷重、すなわちストロークが得られるため、乗り心地を損なわせることなく車高調整することができる。
また、インナーシリンダの移動範囲を限定する凸部をアウターシリンダの筒部の内壁に設けてもよい。ボトムストッパと凸部とを金属シールし、液体圧力車高調整装置の全長を、制限されている範囲内で最大に固定させてもよい。ボトムストッパと凸部とが当接する位置、すなわち最大の車高を構成するときのインナーシリンダとアウターシリンダが当接する位置に関し、ポンプから大きな負荷を受けても、金属シールがなされていることによりオイルシールに過大な負荷をかけることを防止することができる。
本発明によれば、液体圧力車高調整装置の構造を簡略化させることができる。用いる部品の汎用化が実現可能なことから、製造においてコストダウンを図ることができる。また、液体圧力による車高調整機構と手動による車高調整機構とを併せ持つことにより、乗り心地を損なわせることなく、所望の車高調整を行うことができる。
以下、本発明を実施するために好適な実施の形態を具体的に述べる。なお、図で参照する番号については、同一の構成については同一の番号を用いている。
図1は、本発明に係る車高調整装置の構成の概念図である。これは、不図示の車体と車軸との間に介装される、ダンパを兼ねた車高調整装置であって、大略、スプリングおよびダンパ等からなる緩衝部と、上記ダンパを構成するシリンダがインナーシリンダ17として摺動自在に挿入されたアウターシリンダ7と、これらインナーシリンダ17とを備えている。不図示のアダプタを介して、アウターシリンダ7とで囲まれる空間に対して圧油の給排をおこなう給排部40、41および42と接続されており、油圧を利用した車高調整を行う。
図1に示されるような車高調整装置は、路面から受ける振動を緩衝させる緩衝部を備えたインナーシリンダ17が摺動自在に挿入され、アウターシリンダ7に単一の給排口を設けた単動式構造をとる。また、アウターシリンダ7の筒部の内側にはガイドブッシュ9が固定されている。インナーシリンダ17に取りつけられたガイドブッシュ11は、インナーシリンダ17の移動と共に移動する。
図1では不図示のアダプタが、アウターシリンダ7の底面に取り付けられている。アダプタは、管路を介して、ポンプ42或いはリザーバタンク40に選択的に接続される。切換弁(図1では図示されず)を切り替えることにより、ポンプ42、リザーバタンク40及びモータ41から構成される油圧源ユニットから、アウターシリンダ7内に圧油が供給/排出される。
図2は、本実施例にかかる車高調整装置の構成の一例である。この車高調整装置は、車体と車軸との間に介装され、車高を任意に調整する役割を果たすと同時に、路面からの振動を減衰する緩衝器(ショックアブソーバ)の役割をも果たしている。図2に示すような車高調整装置においては、スプリング1はピストンロッド21に固設されたアッパーシート27と、インナーシリンダ17に取り付けられたスプリングシート2との間に挟持され、車高調整装置が車体と車軸との間に取り付けられた際には、インナーシリンダ17およびそれ以下の部分がスプリング1を介して車体を支える。
本実施例にかかる車高調整装置は、主にスプリング1、アウターシリンダ7、第1のインナーシリンダ17、第2のインナーシリンダ19、ピストン20、ピストンロッド21及びガイドブッシュ9、10及び11から構成される。油圧源ユニットが、アダプタ16を介して接続されている。
本実施例にかかる車高調整装置の構成のうち、アウターシリンダ7、油圧源ユニットおよび第1のインナーシリンダ17が、車高調整を行うための機構を構成する。
アウターシリンダ7の内側に第1のインナーシリンダ17が、アウターシリンダ7と中心軸を同一にして、アウターシリンダ7内を摺動自在に挿入されている。以下、この中心軸を指して軸と呼ぶことにする。第1のインナーシリンダ17のアウターシリンダ7と接する面に設けられたボトムストッパ28が、車高調整範囲の規制およびアウターシリンダ7、第1のインナーシリンダ17の保持に作用する。第1のインナーシリンダ17は、軸方向に関し、ボトムストッパ28がアウターシリンダ7の底面と接する位置からアウターシリンダ7の筒部の内壁に設けられたストッパ29に接する位置まで移動する。
アダプタ16が、アウターシリンダ7の底面に取り付けられている。アウターシリンダ7の底面にアダプタ16を配置することが困難な車輌については、油室15の側面等、油室15に連通する箇所に設置すれば良い。第1のインナーシリンダ17の底部に設けられたボトムストッパ28には、例えばガイドブッシュ等が取り付けられる。ボトムストッパ28に取り付けられたガイドブッシュ11は、第1のインナーシリンダ17の移動と共に軸に沿って移動する。油室15は、アウターシリンダ7と、第1のインナーシリンダ17の底部に設けられたボトムストッパ28とで囲まれた室である。
ダストシール4が、アウターシリンダ7内に外部から水・埃等の異物が混入を防止するため、オイルシール6が、アウターシリンダ7内の圧油が外部に漏れるのを防止するためにそれぞれ取り付けられている。図2のようにバックアップリング5を取り付けてもよい。隙間を埋め、高い液体圧力がかかることによりシール効果が損なわれることを防止する。図2のガイドブッシュ9がアウターシリンダ7の内側に固定されており、オイルシール6との間に比較的小さな油室12が設けられている。
ガイドブッシュ9をはさんで油室12と隣接する油室を、油室13とする。ガイドブッシュ11をはさんで油室15と隣接する油室を、油室14とする。油室13と油室14との間には、ガイドブッシュ10がアウターシリンダ7の内側に固定されている。油室12乃至油室15を、それぞれ、第1の油室12、第2の油室13、第3の油室14、第4の油室15と呼ぶ。
本実施例で用いられるガイドブッシュには、図4中において示すように、割りが設けられている。ここで言う割りとは、ガイドブッシュの側面に設けられた溝もしくは隙間をいう。圧油は、このガイドブッシュの割りを通過して自由に移動する。また、微小ではあるが、割り以外の箇所も通過する。
ガイドブッシュ9、10および11の割りを圧油が通過することより、油圧源ユニットから供給される圧油は、アウターシリンダ7と第1のインナーシリンダ17との間に形成される第1の油室12乃至第4の油室15に満たされる。油室12乃至油室15に圧油が満たされた状態で、更に油圧源ユニットから圧油が供給/排出されると、第1のインナーシリンダ17は、軸方向に沿って移動する。
まず、油圧源ユニットの切換弁を開いて高圧油を供給すると、第1のインナーシリンダ17は圧油の供給により上向きの力を受け、上方に移動する。第1のインナーシリンダ17が上方に移動することにより、第4の油室15内の体積が増加する。第1のインナーシリンダ17の位置の上昇により第3の油室14の体積は減少し、第3の油室14内の圧油は第4の油室15へと移動する。このように、油圧源ユニットから高圧油を供給することにより第1のインナーシリンダ17の位置が上昇し、車高調整装置全体の長さが大きくなる。
所望の車高が得られた時点で油圧源ユニットの切換弁を閉じる。油圧源ユニットからの圧油の供給が止められ、油室12乃至油室15全体の圧油の量は一定になる。油室12乃至油室15内の圧油と第1のインナーシリンダ17とで圧力の均衡が取れ、油室間の圧油の移動が止まり、したがって、第1のインナーシリンダ17の移動も停止する。こうして、車高調整装置の長さが所望の値に調整される。
車高調整装置の全長を小さくしたいときは、まず、油圧源ユニットの切換弁を開き、第4の油室15内の圧油を油圧源ユニットに対して排出させる。第4の油室15の体積の減少により第1のインナーシリンダ17は下方に移動する。第1のインナーシリンダ17が下方に移動することにより、第3の油室14内の体積は増加する。車高調整装置の全長が小さくなる。所望の車高が得られた時点で油圧源ユニットの切換弁を閉じる。油圧源ユニットへの圧油の排出が止められ、油室12乃至油室15全体の圧油の量は一定になり、油室間の圧油の移動が止まる。かくして、第1のインナーシリンダ17の移動が停止し、車高調整装置の全長が小さくなる。
本実施例にかかる車高調整装置の構成のうち、第2のインナーシリンダ19、ピストン20およびピストンロッド21が、路面からの振動を緩衝させるダンパを構成する。
第1のインナーシリンダ17の内側には、アウターシリンダ7および第1のインナーシリンダ17と軸を同一にして、第2のインナーシリンダ19が摺動自在に挿入されている。第2のインナーシリンダ19は、その底面にベースバルブ18を有し、第1のインナーシリンダ17にベースバルブ18と共に固定されている。同様に、同一軸上に、第2のインナーシリンダ19の内側にピストンロッド21が、第2のインナーシリンダ19内を摺動自在にして挿入されている。ピストンロッド21のベースバルブ18と接する面には、ピストン20が設けられている。
第1のインナーシリンダ17と第2のインナーシリンダ19との間には空間が形成される。第2のインナーシリンダ19内部の空間は、ピストン20によってさらに隔てられている。これらの空間内部には一定量のオイルが満たされている。第2のインナーシリンダ19内部のピストン20によって隔てられた空間のうち、ピストンロッド21側の空間を第5の油室22、ベースバルブ18側の空間を第6の油室23とする。第1のインナーシリンダ17と第2のインナーシリンダ19との間の空間を第7の油室24と呼ぶ。
第5の油室22と第6の油室23とは、ピストン20に設けられたオリフィスを介し、連通している。第6の油室23と第7の油室24とは、ベースバルブ18に設けられたオリフィスを介し、連通している。各オリフィスには、シム25a、25bおよび25cが接合されている。このような構造を取ることにより、ピストンロッド21を第2のインナーシリンダ19内を移動させることに伴い、オイルが油室22、23および24の間を移動する。ピストンロッド21が移動する際、油室22、23および24の間をオイルが移動することにより抵抗力が発生するが、シム25a、25bおよび25cにより減衰力が生じる。この減衰力によって、走行時に車輪側から受ける衝撃を緩衝させる。
ピストンロッド21の上方のアッパーシート27と第1のインナーシリンダ17の外周に設けたスプリングシート2との間にスプリング1が介装される。スプリングシート2は、スプリングシートロック3によって固定されている。
第1のインナーシリンダ7の上部、すなわちスプリングシート2と螺合する部分には、例えば、螺子山等が切られ、螺合させる手段が設けられている。スプリングシート2を手動で上下させることによって、車高を微細に設定する。
図2のようなインナーシリンダが二重の構造を有する油圧車高調整装置は、単筒式の構造のそれと比べて、溶接等の、加工の影響を受ける箇所が少ない。また、二重の構造を有するインナーシリンダでは、ベースバルブ18は第2のインナーシリンダ19下端に設けられている。
なお、車高調整装置の全長が最大となるとき、すなわちアウターシリンダ7に設けられたストッパ29と第1のインナーシリンダ17のボトムストッパ28とが接するとき、ストッパ29とボトムストッパ28との間に金属シールを施すと、車高調整装置の全長を最大に保たせることができる。このように、金属シールを施すことで、油圧源ユニットからのオイルの圧力による、オイルシール6にかかる負荷が、低減される。
以上示したように、第1のインナーシリンダ17の移動量を調整すること、すなわち油圧源ユニットからのオイルの供給量を調整することにより、車高調整装置の全長(図2中ではl)を自在に調整することができる。かかる車高調整方法は、油圧を用いているため、遠隔操作することができる。本実施例に係る車高調整装置においては、油圧源ユニットからオイルを油室12、13、14および15に供給する経路を、一系統で構成することができ、構造を簡略化させることができる。
油圧を利用した車高調整だけでなく、手動での車高調整も合わせて可能である。手動でスプリングシート2を上下させることで、車高を所望の高さに微調整することができる。また、手動による車高調整では、所望のスプリング1の初期荷重を得ることもできる。すなわち、車高と初期荷重とを独立して調整することが可能となる。
ガイドブッシュは、軸方向を縦方向とすると、横方向の剛性を保っている。この横方向の剛性は、各ガイドブッシュ間の間隔が広いほど大きくなる。ガイドブッシュ9はオイルシール6近くに設けられる。ガイドブッシュ10は、第1のインナーシリンダ17の最高位を考慮して設けられる。このように、ガイドブッシュ9および10の設置位置は、車高調整装置の構造によるところが大きい。第1のインナーシリンダ17に可動式のガイドブッシュ11を設けることで、ガイドブッシュ間の距離を、ガイドブッシュ9、10のみ設けるよりも大きくとることができ、より高い剛性を確保することができる。
また、本実施例に係る油圧車高調整装置においては、単動式の簡易な構造を取ることにより、用いられる部品の汎用性が高い。これは部品の共通化につながり、コストの抑制を図ることができる。
なお、本実施例においては油圧を利用した車高調整装置について説明したが、これに限られるものではない。油圧に限定されず、例えばシリコン系の液体の圧力を利用した車高調整装置が考えられる。
図3に、実施例2に係る車高調整装置の縦断面図を示す。実施例1で車高調整を行っているのは、主に図2のアウターシリンダ7および第1のインナーシリンダ17である。一方、走行時に路面から受ける振動を減衰させているのは、主に図2の第2のインナーシリンダ19、ベースバルブ18、ピストンロッド21およびピストン21から構成されている。これに対し、実施例2においては、インナーシリンダが、単筒式の構造であることを特徴とする。
実施例2に係る車高調整装置の構造について、図3を参照して説明する。なお、実施例1と異なる点についてのみ説明することとし、実施例1と同様の構造を取る部分に関しては、図2と同じ図番号を用い、説明を省略する。
車高調整装置の、車高を調整するための構造および作用に関しては、実施例1と同様である。アウターシリンダ内に挿入されたインナーシリンダ17´が、油圧源ユニットから流入/排出される圧油により軸方向に移動する。ガイドブッシュにより、アウターシリンダとインナーシリンダとで囲まれる油室内の圧油の流入/排出が、1管路で構成される。
路面からの振動を和らげるダンパは、図3のインナーシリンダ17´、ピストンロッド21、ピストン20およびフリーピストン30から構成される。
図3に示される車高調整装置においては、1本のインナーシリンダから構成されている。ここで、ピストン20に対してピストンロッド21が挿入されている側を上室、挿入されていない側を下室とする。下室の下方には、さらにフリーピストン30が挿入され、ガス室50が画されている。下室および上室は、ピストン20のオリフィスを介して連通しており、その内部はオイルで満たされている。一方、フリーピストン30によって画されているガス室50内部には、ガスが充填されている。
ピストンロッド21が下方に移動すると、フリーピストン30は下方に移動する。ピストンロッド21が上方へと移動すると、フリーピストン30は上方へと移動する。このように、フリーピストン30の移動により、ガス室50はピストンロッド21の進入分の体積を補償する。
また、ガス室50からは、インナーシリンダ17´内の油室に対して加圧されている。この加圧により、インナーシリンダ17´、ピストンロッド21、オリフィスおよび上室と下室とから構成される油室が、ダンパを構成する。このダンパは、実施例1と同様に作用する。
単筒式の車高調整装置は、図3に示すような正立式としてだけでなく、倒立式(図示なし)の車高調整装置として用いることもできる。
シリンダの軸方向を縦方向と呼ぶことにすると、ストラット式のサスペンション構造では特に横方向から大きな力がはたらく。正立式の車高調整装置の場合、この横方向からの力は主にピストンロッドにかかることになり、剛性を確保するため、ピストンロッドを太く構成する必要が生じる。これにより、油室内のオイル量は減少し、車高調整装置に生じる熱に対する減衰力が不安定になる、という要素がある。これに対し、単一のインナーシリンダから構成される車高調整装置は、倒立式を採用することにより、車高調整装置が横方向から受ける力に対する剛性を確保することができる。また、ピストン外径を大きくすることができるため、減衰力を安定して発生させることが可能である。
このように、剛性の確保等の性能の点から、原価が高くとも、単筒式の車高調整装置が用いられることが望ましい、とされている。本実施例の車高調整装置を用いることで、原価が抑えられることから、高性能なダンパに付加価値を備えた車高調整装置をより原価を抑えて提供することができる。
本実施例においても実施例1と同様、油圧を利用した車高調整装置に限定されず、例えばシリコン系の液体の圧力を利用した車高調整装置が考えられる。
なお、本発明は以上の例に限定されることなく、更に種々変形して実施することができる。
本発明に係る車高調整装置の構成の一例である。 実施例1に係る車高調整装置(複筒式)の縦断面図である。 実施例2に係る車高調整装置(単筒式)の縦断面図である。 ガイドブッシュの斜視図である。 従来の車高調整装置の概念図である。
符号の説明
1 スプリング
2 スプリングシート
3 スプリングシートロック
4 ダストシール
6 オイルシール
7 アウターシリンダ
9、10、11 ガイドブッシュ
12、13、14、15 油室
16 アダプタ
17 第1のインナーシリンダ
17´ インナーシリンダ
18 ベースバルブ
19 第2のインナーシリンダ
20 ピストン
21 ピストンロッド
22、23、24 油室
27 アッパーシート
28 ボトムストッパ
29 ストッパ(凸部)
30 フリーピストン
40 リザーバタンク
41 モータ
42 ポンプ
50 ガス室


Claims (8)

  1. 車体と車軸との間に介装される、緩衝器を兼ね備えた液体圧力車高調整装置において、
    前記緩衝器のシリンダがインナーシリンダとして摺動自在に挿入されたアウターシリンダを備え、
    前記アウターシリンダと前記インナーシリンダとによって囲まれる1つの連続した空間への液体の給排量を制御して、該アウターシリンダに対する該インナーシリンダの上下位置を調整することで車高調整を行うことを特徴とする液体圧力車高調整装置。
  2. 前記インナーシリンダの底部に設けられて、前記空間を、前記アウターシリンダの底部と前記インナーシリンダの底部との間に位置する第1の空間と、前記アウターシリンダの内周面と前記インナーシリンダの外周面との間に位置する第2の空間とに仕切るボトムストッパと、
    該ボトムストッパにおける前記アウターシリンダの内周面との摺接箇所に設けられ、前記第1の空間と前記第2の空間とを連通する第1の溝もしくは隙間を有する第1のガイドブッシュと、
    前記アウターシリンダの内周面における前記インナーシリンダとの摺接箇所に少なくとも1つ設けられ、前記第2の空間を更に細かく仕切ると共に、該仕切って得られた各空間を互いに連通する第2の溝もしくは隙間を有する第2のガイドブッシュとを更に備え、
    前記インナーシリンダは前記第1および第2のガイドブッシュによって保持されつつ前記アウターシリンダ内を摺動自在に案内され、
    前記液体が前記第1および第2の溝もしくは隙間を少なくとも介して前記第1の空間と前記第2の空間との間で移動自在であり、
    前記第1の空間に対して液体を給排すると共にその給排量を制御して前記アウターシリンダに対する前記インナーシリンダの上下位置を調整することで車高調整を行うことを特徴とする請求項1記載の液体圧力車高調整装置。
  3. 前記第1のガイドブッシュと、少なくとも1つ設けられた前記第2のガイドブッシュの1つとが、それらの間隔が可能な限り常に最大となる位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の液体圧力車高調整装置。
  4. 前記アウターシリンダの内壁には、前記ボトムストッパと当接することで前記インナーシリンダの移動範囲を規制する凸部が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の液体圧力車高調整装置。
  5. 前記アウターシリンダに設けられた前記凸部と前記インナーシリンダの底部に設けられた前記ボトムストッパとが接する位置で、該アウターシリンダの該凸部と該ボトムストッパとの間に金属シールが施されることを特徴とする、請求項4に記載の液体圧力車高調整装置。
  6. 前記インナーシリンダの外周部に取り付けられ、前記緩衝器のスプリングの一端の位置を固定させるスプリングシートと、
    前記緩衝器のピストンロッドに固設され、前記スプリングシートによって一端の位置を固定された前記スプリングの他端の位置を固定させるアッパーシートと、
    前記インナーシリンダに対する前記スプリングシートの軸方向位置を調整する手段として、該インナーシリンダの外周部に前記スプリングシートと螺合可能な螺合手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液体圧力車高調整装置。
  7. 前記液体は圧油であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液体圧力車高調整装置。
  8. スプリング、ダンパおよびアウターシリンダが、同軸上に配置されて構成される液体圧力車高調整装置において、
    アウターシリンダと、
    前記アウターシリンダ内に移動自在に挿入されたインナーシリンダと、
    前記インナーシリンダ内に移動自在に挿入されたピストンロッドと、
    前記アウターシリンダの筒部の内壁に固定された1或いはそれ以上のガイドブッシュと、
    前記インナーシリンダ側に取り付けられ、前記インナーシリンダの移動と共に移動するガイドブッシュと
    を備え、
    前記固定された1あるいはそれ以上のガイドブッシュおよび前記移動するガイドブッシュは溝もしくは隙間を備えており、該溝もしくは隙間を少なくとも介して、前記アウターシリンダと前記インナーシリンダとの間に形成される空間への液体が、1系統で給排されることを特徴とする液体圧力車高調整装置。

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