JP2005145105A - 自動車用空調装置 - Google Patents

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Yukio Ozeki
幸夫 尾関
Mitsuhiro Kurokawa
充博 黒川
Toshisada Kujirai
利定 鯨井
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Marelli Corp
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Abstract

【課題】特別な換気装置を設けることなく、炎天下時の冷房運転初期の冷房性能の向上を図る。
【解決手段】車室内へ空調風を送り込むための送風路の上流端に、(a)外気吸込口11を全開且つ内気吸込口12を全閉とする全外気モード、(b)外気吸込口11を全閉且つ内気吸込口12を全開とする全内気モード、(c)外気吸込口11及び内気吸込口12を共に開とする内外気混合モード、の3つのモードを選択可能なインテークユニット10を備えた自動車用空調装置において、所定の車室内温度上昇が予測される条件下において空調装置の送風機22がOFFされたとき、自然対流を利用してインテークユニット内の通路経由で車室内の空気を車室外に排出するべく、インテークユニットを前記(c)の内外気混合モードに切り換える制御手段100を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、全外気モード、全内気モード、内外気混合モード、の3つのモードを選択可能なインテーク手段を備えた自動車用空調装置に関するものである。
炎天下で停車していると、車室内、特にインストルメントパネル内部が極めて高温となる。その状態で車に乗り込み、エアコンを始動すると、車室内及びインストルメントパネル内の熱気により、冷房効果が減じられるので、クールダウンに時間がかかることになる。そこで、それの防止のために換気装置を作動させることが考えられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−203243号公報
しかし、停車中に換気装置を作動させると、余分なエネルギが必要となる。また、換気装置がない車に換気装置を追加すると、余分なスペースが必要となる上、コストアップになる。
本発明は、上記事情を考慮し、特別な換気装置を設けることなく(つまり、余分なコストアップを招いたり、余分なエネルギを使うことなく)、炎天下時の冷房運転初期の冷房性能の向上を図ることのできる自動車用空調装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、車室内へ空調風を送り込むための送風路の上流端に、
(a)外気吸込口を全開且つ内気吸込口を全閉とする全外気モード、
(b)外気吸込口を全閉且つ内気吸込口を全開とする全内気モード、
(c)外気吸込口及び内気吸込口を共に開とする内外気混合モード、
の3つのモードを選択可能なインテーク手段を備えた自動車用空調装置において、所定の車室内温度上昇が予測される条件下において空調装置の送風機がOFFされたとき、前記インテーク手段を前記内外気混合モードに切り換える制御手段を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の自動車用空調装置であって、前記制御手段が、前記所定の車室内温度上昇が予測される条件として、炎天下での駐車を条件として判断することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、所定の車室内温度上昇が予測される条件下において送風機がOFFされたとき、インテーク手段が内外気混合モードに切り換えられることにより、外気吸込口及び内気吸込口が共に開になって互いに連通するので、インテーク手段内の通路を経由して自然対流により、車室内の空気を車室外へ排出することができる。即ち、特別な換気装置を設けずに、自然換気することができる。従って、自然換気により車室内の高温化を防ぐことができ、次に冷房運転を開始した際の熱負荷を減らせて、クールダウン時間を短縮できる。
請求項2の発明によれば、制御手段が、炎天下で駐車した場合に、インテーク手段を内外気混合モードに切り換えて自然換気を行わせるので、車室内、特にインストルメントパネル内が極高温になるのを有効に防ぐことができ、次に冷房運転を開始した際のクールダウン時間を短縮できる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は実施形態の自動車用空調装置(エアコン)の概略構成を示す図で、インテークユニットを内外気混合モードに設定した状態を示す側断面図、図2はインテークユニットを全外気モードに設定した状態を示す要部側断面図、図3はインテークユニットを全内気モードに設定した状態を示す要部側断面図である。
図1において、1はインストルメントパネル、2はフロントガラス、3はフロントガラスの前のカウル、4は内気を取り入れる通路となるインストルメントパネル内の空間、5はその空間4に通じている車室内空間、10はインテークユニット(インテーク手段)、20は送風機22を内蔵したブロアユニット、30は空調ユニットである。
空調装置を構成するこれらインテークユニット10、ブロアユニット20、空調ユニット30は、この順に接続されることにより、全体で、車室内空間5へ空調風を送り込むための送風路(特に符号は付さず)を形成しており、その上流端にインテークユニット10が位置している。ブロアユニット20の吸込口21は上を向いており、その吸込口21に、インテークユニット10の通風用開口が連通している。
インテークユニット10は、外気吸込口11と内気吸込口12とを有するインテークボックス13に、2つのドア14A、14Bを開閉可能に取り付けたもので、ドア14A、14Bの開閉位置を切り換えることにより、次の3つのモードを選択できるようになっている。
(a)外気吸込口11を全開且つ内気吸込口12を全閉とする全外気モード(図2参照)
(b)外気吸込口11を全閉且つ内気吸込口12を全開とする全内気モード(図3参照)
(c)外気吸込口11及び内気吸込口12を共に開とする内外気混合モード(図1参照)
本実施形態における(c)の内外気混合モードは、2つのドア14A、14Bのうち、1つのドア14Aを外気取入側の位置に設定し、もう1つのドア14Bを内気取入側の位置に設定するモードである。
インテークボックス13に形成された内気吸込口12は、インストルメントパネル内の空間4の下端部に連通し、外気吸込口11は、フロントガラス2の下端前方のカウル3に形成された開口7に連通している。
通常のエアコン運転において、インテークユニット10が全外気モードに設定されている時には、外気吸込口11が全開、内気吸込口12が全閉となることで、図2の矢印のように外気が取り込まれ、インテークユニット10が全内気モードに設定されている時には、外気吸込口11が全閉、内気吸込口12が全開となることで、図3の矢印のように内気が取り込まれる。また、インテークユニット10が内外気混合モードに設定されている時には、図1に示すように、片方のドア14Aが外気取入側の位置、もう片方のドア14Bが内気取入側の位置となることで、外気と内気が同時に取り込まれる。
空調ユニット30は、ブロアユニット20から送り込まれた風Fを車室内に向けて流通させるための空調ケーシング31の内部に、エバポレータ(冷却用熱交換器)32、エアミックスドア33、ヒータコア34等の空調要素を配置すると共に、それらを用いて温度調節した風を車室内に向けて吹き出すフット吹出口35、ベント吹出口36、デフ吹出口37を設けたものである。
この空調装置には、空調制御を行うための制御装置(制御手段)100が備わっている。この制御装置100には、各種センサから検出信号が入力されている。センサの種類としては、一つにインストルメントパネル1に設けられた日射センサ50があり、そのほかに図示しないが、外気温度センサ、内気温度センサ等がある。制御装置100は、これらの信号や各種スイッチ(図示せず)の設定信号などに応じて空調制御を実施する。
特に、この制御装置100は、所定の車室内温度上昇が予測される条件下、つまり、日射の強い炎天下において、エアコンがOFF(ブロアユニットがOFF)されたとき、インテークユニット10を、前述した(c)の内外気混合モードに切り換える制御を行うことを特徴とする。
この場合の炎天下の温度上昇時の判定基準としては、次の要素を使用することができる。
(1)内気温度(車室内の温度)
(2)外気温度(車室外の温度)
(3)内外気の温度差
(4)日射量
(5)日射量+外気温
(6)インパネ表面温度
(7)インパネ内部温度
(8)カウル内温度とインパネ内温度の差
例えば、(4)の要素を使用した場合には、日射量が所定以上で外気温度が所定以上のとき、炎天下で温度上昇の可能性が高いと判断し、エンジンOFF(同時にエアコンもOFFとなる)による停車時に、強制的にインテークユニット10を(c)内外気混合モードに切り換える。
こうすることで、日射の影響により高温となったインストルメントパネル1内(または車室内)の空気は、図1に矢印で示すように、(車室内→)インストルメントパネル1内→内気吸込口12→インテークユニット10内の通路→外気吸込口11→カウル3の開口7→車室外、という経路で自然対流により車室外へ排気される。
このようにこの実施形態によれば、特別な換気装置を設けないでも、停車中に車室内の自然換気を行うことができ、車室内の高温化を防ぐことができる。その結果、次にエアコンを始動した際の熱負荷を減らすことができて、クールダウン時間を短縮することができる。また、車室内の熱気の溜まりを抑制できることから、インパネ周辺の臭いの発生も抑えられる。
また、この実施形態では、車室内の熱気を熱対流により車室外に排気しやくするため、インテークユニット10の内気吸込口12より外気吸込口11を高い位置に配置している。また、内気吸込口12と外気吸込口11とを近くに配置している。具体的に、両方を満足する構造として、略直方形のインテークユニット10の上面に外気吸込口11を設け且つ側面に内気吸込口12を設けてある。
なお、上記実施形態のインテークユニット10においては、2つのドア14A、14Bの切り換えにより、前述の(a)、(b)、(c)の3つのモードを選択するようにしたが、本発明にあっては、図4の実施形態に示すインテークユニット10Bのように1つの回転式ドア64の開度を調節(回動角度を調節)することで、3つのモードを選択的に設定できるようにしてもよいし、図5の実施形態に示すインテークユニット10Cのように1つのスライド式ドア74の開度を調節(スライド位置を調節)することで、3つのモードを選択的に設定できるようにしてもよい。図4、図5はいずれも、(c)内外気混合モード時の状態を示している。図中の矢印は、エアコンOFF時の自然対流による熱気の流れを示す。
本発明の実施形態の概略構成を示す図で、インテークユニットを内外気混合モードに設定した状態を示す側断面図である。 前記インテークユニットを全外気モードに設定した状態を示す要部側断面図である。 前記インテークユニットを全内気モードに設定した状態を示す要部側断面図である。 本発明の他の実施形態の概略構成を示す側断面図である。 本発明の更に他の実施形態の概略構成を示す側断面図である。
符号の説明
10,10B,10C インテークユニット(インテーク手段)
11 外気吸込口
12 内気吸込口
22 送風機
100…制御装置(制御手段)

Claims (2)

  1. 車室内へ空調風を送り込むための送風路の上流端に、
    (a)外気吸込口(11)を全開且つ内気吸込口(12)を全閉とする全外気モード、
    (b)外気吸込口(11)を全閉且つ内気吸込口(12)を全開とする全内気モード、
    (c)外気吸込口(11)及び内気吸込口(12)を共に開とする内外気混合モード、
    の3つのモードを選択可能なインテーク手段(10、10B、10C)を備えた自動車用空調装置において、
    所定の車室内温度上昇が予測される条件下において空調装置の送風機(22)がOFFされたとき、前記インテーク手段(10、10B、10C)を前記内外気混合モードに切り換える制御手段(100)を備えたことを特徴とする自動車用空調装置。
  2. 請求項1記載の自動車用空調装置であって、
    前記制御手段(100)が、前記所定の車室内温度上昇が予測される条件として、炎天下での駐車を条件として判断することを特徴とする自動車用空調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008279905A (ja) * 2007-05-10 2008-11-20 Denso Corp 空気通路開閉装置

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