JP2005144076A - カーペットのリサイクル方法、カーペットの各構成材料を分離回収する方法及びその装置 - Google Patents

カーペットのリサイクル方法、カーペットの各構成材料を分離回収する方法及びその装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005144076A
JP2005144076A JP2003390312A JP2003390312A JP2005144076A JP 2005144076 A JP2005144076 A JP 2005144076A JP 2003390312 A JP2003390312 A JP 2003390312A JP 2003390312 A JP2003390312 A JP 2003390312A JP 2005144076 A JP2005144076 A JP 2005144076A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carpet
gripping means
pile yarn
loop pile
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003390312A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4357939B2 (ja
JP2005144076A5 (ja
Inventor
Taiji Matsumoto
泰二 松本
Yasuo Yanagida
康夫 柳田
Hiroshi Mano
洋 真野
Seishiro Ishiyama
正四郎 石山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tajima Inc
Original Assignee
Tajima Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tajima Inc filed Critical Tajima Inc
Priority to JP2003390312A priority Critical patent/JP4357939B2/ja
Publication of JP2005144076A publication Critical patent/JP2005144076A/ja
Publication of JP2005144076A5 publication Critical patent/JP2005144076A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4357939B2 publication Critical patent/JP4357939B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B17/00Recovery of plastics or other constituents of waste material containing plastics
    • B29B17/02Separating plastics from other materials
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/732Floor coverings
    • B29L2031/7322Carpets
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Carpets (AREA)

Abstract

【課題】カーペットのループパイル糸と繊維屑の混合の少ない裏打ち層と基布層をカーペットから効率的に分離回収する方法を提供する。
【解決手段】少なくともループパイル糸からなるカーペット層と基布層と裏打ち層の3層からなるカーペットをリサイクルするにあたり、該カーペットを破砕するに先立ち、各構成層をそれぞれ個別に分離回収するカーペットのリサイクル方法。
【選択図】図1

Description

本発明は少なくともループパイル糸からなるカーペット層と基布層と裏打ち層の三層からなるカーペットから該カーペットを破砕するに先立って、該カーペット層を構成する該ループパイル糸と基布層と裏打ち層を個別に分離回収する様に構成したカーペットのリサイクル方法及びタフテッドタイプのカーペットの上記した各構成材料を分離回収する方法及びその装置に関するものである。
タイルカーペツトが広く使われるようになって10数年が経過し、更新の時期を迎えている。一方、廃棄物の処理は年々困難になってきており、特に塩化ビニル樹脂系製品は燃やした場合ダイオキシン発生の問題を伴い、その廃棄は一層困難であるため、回収した使用済みのタイルカーペットの再利用が社会的課題となってきている。米国などは洗浄して表面のカーペット層を再度染色して模様を施し、再利用しているが、一度汚れたカーペット層の汚れを充分に落とすことは難しく、染色の色合いは必然的に濃い色に限定されてくるのが実情である。
タイルカーペットの再利用技術としては、例えば、特許文献1〜2記載の技術がある。これらの技術は、カーペット層を実質的に刈り取って除去することにより得られた廃材の表面または裏面に表面化粧樹脂層を形成するものである。
カーペット層を実質的に刈り取って除去する理由は、カーペット層が存在すると、その面に接着剤や粘着材が適用できないからである。そのため、これらの技術においてはカーペット層を実質的に刈り取ってしまう必要があったのである。
しかし、カーペット層の刈り取り工程が必要となるためコストアップの原因となる。
また、特許文献3〜5に記載されている回収タイルカーペットを微細に粉砕し、比重分離法等によりカーペット層と塩化ビニル裏打ち層を分離する方法も一般に行われているが、常温で柔らかいタイルカーペットを粉砕するには多くのエネルギーを必要とし、粉砕時の騒音も大きい。
更に、特許文献6には、マイナス30℃以下に冷凍することにより容易に破砕出来る裏打ち層を用いたタイルカーペットを作ろうということも提案されているが、既に市場に出回っている軟質塩化ビニルを裏打ち層とするタイルカーペットに適用するには冷凍温度を極度に低くする必要がある。
これらの技術はいずれもタイルカーペットの塩化ビニル裏打ち層は、混ざり物が少ない状態で回収できれば再利用できると言う発想に基づいている。従って、ナイロン繊維は取り除いて廃棄するか、もしくは焼却すると言うことが前提であり、刈り取ったり、微粉砕してでもタイルカーペットから除去すると言う考え方であった。しかし、これらの方法では粉砕されたカーペットの毛屑を完全に除去するには至らず、回収された塩化ビニール裏打ち層に混入して、その品質を低下させる原因となっている。
繊維屑は衣類の屑が再利用できずに大量に滞貨になっているので、今更タイルカーペットからの回収繊維を利用しようと言うのは無理なこととも考えられるが、素材がナイロンに限定されており、微粉砕されておらずに繊維としてのある程度の長さを保持しているものが回収できれば、再利用の道が開けてくるものと考える。
これらの問題を解決するために、本発明者等は先に特許文献7の技術を特許出願した。この技術は塩化ビニル裏打ち層を効率良く回収して再利用することには成功したが、塩化ビニル裏打ち層以外は塩化ビニルコンパウンドがこびりついたカーペット層と基布層が一体になっており、この繊維層を再利用するには更にカーペット繊維を分離回収する必要があった。
また、タイルカーペットの製造時には、耳バリが大量に発生するが、この耳バリは、形状が特異であるために文献7でも解決は難しかった。
この耳バリは、タイルカーペットの寸法精度を上げるために、一旦カーペット層と塩化ビニル裏打ち層を貼り合せた広幅長尺のシートを作り、タイルカーペットの形状のパンチで打ち抜く時に発生する生産工程上に大量に発生する副生物である。
特開2000−220281号公報 特開2000−220282号公報 実開昭59―132581号公報 1頁 実開昭59―132582号公報 1頁 特開平8―312117号公報 2頁 段落0005 特開平9―173197号公報 3頁 段落0018 特願2002−320421号(未公開)
従って、本発明の目的は、上記した従来の問題を解決し多大のエネルギーを要せず、騒音も粉塵の発生も少なく且つ、タイルカーペットを含む一般のタフテッドタイプのパイルカーペットに於いて、カーペット層の繊維と繊維屑の混合の少ない塩化ビニルコンパウンド等からなる裏打ち層を該カーペットを破砕するに先立ち該カーペットから効率的に分離回収する方法及びその装置を提供するものであり、特に、生産工程で発生が避けられない耳バリからのカーペット層の繊維と繊維屑の混合の少ない塩化ビニルコンパウンド等からなる裏打ち層を該耳バリを破砕する前に、分離回収する方法及びその装置を提供するものである。
本発明は上記した目的を達成するため、基本的に以下に記載されたような構成を採用するものである。
即ち、本発明に於ける第1の態様としては、少なくともループパイル糸からなるカーペット層と基布層と裏打ち層の三層からなるカーペットを該ループパイル糸のステッチ方向に引き伸ばして該裏打ち層と基布層の一部を破断せしめると同時に該カーペット層を構成する該ループパイル糸を該ループが解消する様に引き伸ばしながら該基布層から分離させると共に該裏打ち層から剥離させることによって、カーペット層を構成する該ループパイル糸と基布層と裏打ち層を該カーペットを破砕するに先立ち、個別に分離する、カーペットの各構成材料を分離回収する方法であり、又本発明に於ける第2の態様としては、該カーペットの一つの端部を機械的に把持する第1の把持手段と該カーペットの一つの端部から該ループパイル糸のステッチ方向に所定の距離だけ該カーペット本体内部方向に移動した位置に配置されて該カーペットの1部を機械的に把持するか若しくは該カーペットの他方の端部位置に配置され該カーペットの当該端部を機械的に把持する第2の把持手段とを設けると共に、少なくとも該第1の把持手段に該カーペットを該ループパイル糸のステッチ方向に引き伸ばして該裏打ち層と基布層の一部を破断せしめると同時に該カーペット層を構成する該ループパイル糸を該ループが解消する様に引き伸ばしながらの該基布層から分離させる機能を付与せしめ、該第1の把持手段に該カーペットの一つの端部を把持させると共に該第2の把持手段に該カーペットの他の端部若しくは該端部以外の1部を把持させた後、少なくとも該第1の把持手段を駆動させて該カーペット層を構成する該ループパイル糸と基布層と裏打ち層を個別に分離する様に構成されたカーペットの各構成材料を分離回収する方法である。
更に、本発明に於ける第3の態様としては、少なくともループパイル糸からなるカーペット層と基布層と裏打ち層の三層からなるカーペットの一つの端部を機械的に把持する第1の把持手段と、該カーペットの一つの端部から該ループパイル糸のステッチ方向に所定の距離だけ該カーペット本体内部方向に移動した位置に配置されている該カーペットの1部を機械的に把持するか或いは該カーペットの他方の端部に位置する該カーペットの他方の端部を機械的に把持する第2の把持手段と、少なくとも該第1の把持手段に該カーペットを該ループパイル糸のステッチ方向に引き伸ばして該裏打ち層と基布層の一部を破断せしめると同時に該カーペット層を構成する該ループパイル糸を該ループが解消する様に引き伸ばしながらの該基布層から分離させる機能が付与されており、且つ該第1の把持手段に当該機能を発揮させる駆動手段が設けられているループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する装置である。
本発明は、基本的には上記した様な技術構成を採用しているので、以下に示す様な作用効果を発揮する事が可能である。
(1)カーペットを破砕するに先立ち各構成層を個別に分離している為に、分離回収した裏打ち層にはカーペットの繊維屑の混入が少なく、裏打ち層用の物質としては極めて純度が高い。従って、再溶融してカーペットや他の床材の原料として再利用するのに極めて有用である。
(2)裏打ち層に塩化ビニル樹脂を使用した場合には、分離したループパイル糸の繊維中には塩化ビニルを約50%含んでいるが、接着剤が付着していないので管理型ではない産業廃棄物処理場にも処分し得るし、処理前のカーペットに比べ、重量で3分の1に減量しており塩化ビニル裏打ち層の含有量も回収処理する前に87%だったものが回収処理後50%に変化しているので、廃棄物が大幅に削減される。
(3)例えば、上記の様な場合には、分離した繊維に付着している塩化ビニル粒子は、繊維を擦るとか、揉むとかすることで分離することができるので、より純度の高い繊維を得ることができ、繊維、例えば、ナイロンそのものとしての利用方法も開けてくる。
本発明の分離回収方法は、従来法に比べて騒音や粉塵の発生が少なく、エネルギー消費量も少ない。さらに、本発明では特許文献1〜5の従来法の分離回収方法に不可欠な粉砕工程や刈り取り工程を必要としないため、カーペットの繊維屑その他の塵埃が発生することが無く、作業環境および作業者の健康上も極めて良好である。
以下に本発明の具体的な態様に於ける構成の例を図面を参照しながら詳細に説明する。
即ち、図1は本発明にかかる第1の態様の一具体例の構成の例を示す図であって、図中、少なくともループパイル糸11からなるカーペット層10と基布層12と裏打ち層13の三層からなるカーペット1を該ループパイル糸11のステッチ方向に引き伸ばして該裏打ち層13と基布層12の一部を破断せしめると同時に該カーペット層10を構成する該ループパイル糸11を該ループが解消する様に引き伸ばしながら該基布層12から分離させると共に該裏打ち層13から剥離させることによって、カーペット層10を構成する該ループパイル糸11と基布層12と裏打ち層13を個別に分離する事を特徴とするループパイル糸11を有するタフテッドタイプのカーペット1の各構成材料を分離回収する方法が示されている。
又、上記態様のより詳細な具体例である本発明に於ける第2の態様としては、該カーペット1の一つの端部23を機械的に把持する第1の把持手段21と該カーペット1の一つの端部23から該ループパイル糸11のステッチ方向に所定の距離だけ該カーペット本体内部方向に移動した位置24に配置されて、該カーペットの1部を機械的に把持するか若しくは該カーペット1の他方の端部位置24‘に配置され該カーペットの当該端部24を機械的に把持する第2の把持手段22とを設けると共に、少なくとも該第1の把持手段21に該カーペット1を該ループパイル糸11のステッチ方向(図1(B)の矢印25の方向)に引き伸ばして該裏打ち層13と基布層12の一部を破断26及び27せしめると同時に該カーペット層10を構成する該ループパイル糸11を該ループが解消する様に引き伸ばしながら該基布層12から分離させる機能を付与せしめ、該第1の把持手段21に該カーペット1の一つの端部23を把持させると共に該第2の把持手段に該カーペットの他の端部24’若しくは該端部以外の1部24を把持させた後、少なくとも該第1の把持手段21を駆動させて該カーペット層1を構成する該ループパイル糸11と基布層12と裏打ち層13を個別に分離する様に構成させるものである。
即ち、本具体例に於いては、該第1の把持手段21と該第2の把持手段22の少なくとも一方は、例えば少なくとも該カーペットの1部を固定把持する構造を有しており、具体的には、図2に示す様に、該第1及び第2の把持手段21、22の少なくとも一方若しくはその双方は、相互に対向した一対の基体部21、21’で構成され、それぞれ相互に対向する一対の面21−1と21’−1のそれぞれに突起部、針状部、突状部、畝状部、溝状部等から選択された少なくとも一つの種類からなる複数個の係止部材5が形成されているものであっても良く、或いは剣山状のものであっても良い。
又、本発明に於いては、少なくとも該第1の把持手段21を該第2の把持手段22から該ループパイル糸11のステッチ方向25に沿って離反する方向に移動させる様に構成されている事が好ましく、該第1の把持手段21は適宜の摺動機構を使用し、且つ該裏打ち層13と基布層12の一部を破断せしめるに十分な荷重を該カーペット1に印加しながら移動する様に構成されている。
そしてこの二つの把持手段の相対的な離間速度叉はカーペットの引っ張り速度が、200mm/分以上とすることが好ましい。
又、該第2の把持手段22は固定されていても良く、必要によっては、該第1の把持手段21とは反対の方向に移動する様に構成する事も可能である。
本発明に於いては,該第1及び第2の把持手段21,22を摺動させるために適宜の駆動手段50、51が設けられている事が好ましく、更には、該第1及び第2の把持手段21,22の加圧力の調整或いは該第1及び第2の把持手段21,22の該カーペット1を把持する状態と解放する状態との切り替え操作を制御する制御手段60,61が設けられることも好ましい。
又、該第1及び第2の把持手段21、22は、処理されるカーペット1の幅よりも幾分長い軸方向の長さを有しているものであっても良く、又処理されるカーペット1の幅に対して複数に分割された軸方向の長さを有するものであっても良い。
本発明に於いて対象となるカーペット1としては、ループパイル糸11をカーペット層10に使用して、例えば不織布等を基布層12とし、例えば塩化ビニル等の合成樹脂材料を裏打ち層13に使用したカーペットであり長尺状のカーペットであっても良く、又、特定のサイズ、形状に裁断されているタイルカーペットで有っても良い。
更には、本発明に於ける該カーペット1としては、カーペット本体部の製造時に発生する縦耳バリ15であっても良い。
つまり、本発明に於いては、該カーペット1の一部で、該ループパイル糸11のステッチ方向に所定の間隔をあけて配置されている2ヶ所の部分を機械的に固定し、該カーペット1を該ループパイル糸11のステッチ方向に引き伸ばして基布層12の縦方向の糸を引きちぎることにより、カーペット層10のループパイル糸11を引き抜くことでカーペット1をカーペット層10のループパイル糸11と基布層12と裏打ち層13の三層に分離するものである。
そして、該カーペット1がタイルカーペットであれば、図1に示される上記操作が該タイルカーペット1毎に繰り返され、又該カーペット1が長尺状のカーペットである場合には、例えば上記の操作が終了すると、該第1の把持手段21と該第2の把持手段22に於ける該カーペットの把持を解放し、該第1の把持手段21を元の位置に戻すと同時に該長尺状のカーペットを該第1の把持手段21の方向に所定の長さだけ移動させた後に、該第1及び第2の把持手段に該カーペットの所定の部位を把持固定させた後に上記操作が繰り返される。
その為、本発明に於いては、該第1及び第2の把持手段の少なくとも一方若しくは双方は、該カーペットを把持する状態と該カーペットを解放する状態の双方の状態がとれる様に構成されている事が望ましい。
更に、本発明に於いては、少なくとも該第2の把持手段22の近傍から発生する該ループパイル糸11と基布層12から分離された裏打ち層13と該ループパイル糸11と裏打ち層13から分離された基布層12とを個別に適宜の引き取り手段30,31を介すか介さずに個別の収納手段32,33に個別に収納する様に構成する事も出来る。
この場合、該引き取り手段30,31は、適宜のガイド部材或いは、回転ガイドローラ或いは吸引式ガイド部材等が使用可能である。
又、該収納手段32,33としては、例えば、ドラム、ケンス、箱体、或いは巻き取りローラー等で有っても良い。
同様に本発明に於いては、該第1の把持手段21の近傍から発生する該ループパイル糸11と基布層12から分離された裏打ち層13と該ループパイル糸11と裏打ち層13から分離された基布層12とを個別に適宜の引き取り手段34,36を介すか介さずに個別の収納手段35,37に個別に収納する様に構成する事も出来る。
更に、本発明に於いては、該カーペット1の該裏打ち層13と基布層12とから分離されたループパイル糸11を該第1の把持手段21の近傍に設けられた適宜の引取り手段38を介すか介さずにループパイル糸収納手段39に収納する様に構成する事も出来る。
又、本発明に於いては、上記の様に分離された該ループパイル糸11を例えば、該第1の把持手段に把持されているカーペット1の一部と切り離して該収納手段39に収納するために、該第1の把持手段21の近傍に適宜のカッター手段41を設けても良く、又、該ループパイル糸11を適当な長さで収納するために該第2の把持手段22の近傍に適宜のカッター手段40を設けても良い。
一方、本発明に於いては、該裏打ち層を破断し易くするために、該第1及び第2の把持手段21,22の間に、少なくとも該裏打ち層を加熱する加熱手段42が設けられている事も望ましい。
ここで、本発明にかかるループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する方法についてタイルカーペットを例にして更に詳しく説明する。
本発明において一具体例として使用されるタイルカーペット1とは、カーペット層10と基布層12と例えば塩化ビニル等からなる合成樹脂製の裏打ち層13の少なくとも三層からなる構造を有し、ループパイル糸11を有するタフテッドタイプの床仕上げ材を指し、施工時に副生する施工端材でも良いし、回収された使用済みのものでも良いし、製造工程で発生する耳バリでも良い。特に、本発明の方法は、タイルカーペットの製造時に大量に発生する耳バリのうち縦耳バリの処理に有効である。
本発明が適用されるカーペットの裏打ち層13の構成は特に限定されるものではなく、塩化ビニル樹脂の他に、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂等の合成樹脂が使用される他、アスファルト等を使用したものであっても良い。
本発明において回収された使用済みのタイルカーペット1は、カーペット層(繊維層)がナイロン繊維であるものがほとんどであるが、ポリプロピレン繊維のもの、ポリエステル繊維のものなどもあるので、分離回収後の繊維の再利用や処理の観点から、分離回収工程に通す前の段階で回収ロット毎に分別検査をして、繊維の種類毎に分別する必要がある。分別検査の方法は火をつけて煙の匂いを嗅ぐ方法等が一般的である。
本発明におけるタイルカーペット1の該ループパイル糸11のステッチ方向の両端を機械的に固定する方法は、一対の平板によってタイルカーペットをくわえて固定する方法も用いられるが、その他に、例えば、剣山状の一対の治具が向き合って合わさったものであり、この針によってタイルカーペットをくわえて固定する方法も有効に用いられる。特に、この剣山状の一対の治具を用いる方法は、くわえている部分の繊維が残ることなく最後まで引き抜かれるのでより好ましく用いられる。この場合、剣山の針部分の長さはタイルカーペットの塩化ビニル等の合成樹脂からなる裏打ち層の厚さを超えないことが望ましい。
本発明においては、分離回収は常温で行われるがタイルカーペットの裏打ち層13を加熱軟化することにより分離はより容易になる。但し、加熱温度が180℃を越えると塩化ビニル裏打ち層が分解を起こし始めるので好ましくない。
タイルカーペット1を加熱する方法については、熱風を吹き付ける方法、加熱炉を通過させる方法、赤外線ヒーターを通過させる方法、熱板の上を通過させる方法、超音波加熱を用いる方法などが挙げられるが、回収した使用済みタイルカーペットの場合にはカーペット側が汚れているので、洗浄を兼ねてスチームを吹き付ける方法も採用可能である。
タフテッドタイプのタイルカーペットは基布12にループパイル糸11が打ち込まれ該ループパイル糸11がパイル状に折り畳まれた状態になっており、該ループパイル糸11が抜けないように固定しているのは塩化ビニル等の合成樹脂からなる裏打ち層13若しくはラテックスコーティングの凝縮力のみである。従って、基布12をタイルカーペットのステッチ方向に引き伸ばして引きちぎれば折り畳まれた状態になっている繊維つまりループパイル糸11がフリーになって基布層12から引き抜かれ、この時のせん断力で基布層12と塩化ビニル等の合成樹脂からなる裏打ち層13も分離されるのである。この方法の原理は、タイルカーペットの繊維進行方向の片側を機械的に固定し、塩化ビニル裏打ち層を加温した後に、反対側の端部をペンチ等の工具でつまんで引き抜くことで実現確認できる。
勿論、本発明は上記の様なタイルカーペットに限定されるものではなく、通常の広幅長尺カーペット1(100)を使用する事も可能である。
次に、本発明の耳バリについて説明する。
タイルカーペット1の製造は、図3に示す様に、タイルカーペット1の寸法精度を上げるために、一旦カーペット層10と塩化ビニル裏打ち層13を貼り合せた広幅長尺のカーペットを作り、しかる後に、タイルカーペット1の形状のパンチ4で打ち抜いて製造する。その時、タイルカーペット1の形状とタイルカーペット1の形状との間隙部分を耳バリと称する。これらは、タイルカーペット1の製造時に大量に副生する。
本発明において縦耳バリ15とは、タイルカーペット1のループパイル糸11のステッチ方向に沿った耳バリであり、横耳バリ16とはタイルカーペットのステッチ方向に交差する方向の耳バリである。
図3は、タイルカーペット1の製造工程で縦耳バリ15と横耳バリ16が副生する様子を表わした平面図である。
即ち、タイルカーペット1の製造は、タイルカーペットの寸法精度を上げるために、一旦カーペット層10と塩化ビニル裏打ち層13を貼り合せた広幅長尺のシート、つまり広幅長尺カーペット1(100)を作り、しかる後に、図4に示されているタイルカーペット1の形状のパンチ4で打ち抜いて製造する。その時、タイルカーペットの形状とタイルカーペットの形状との間隙部分が、縦耳バリ15と横耳バリ16として副生する。
本発明は、この耳バリの内の大部分を占める縦耳バリ15からのカーペット層10のループパイル糸11と基布層12と塩化ビニル裏打ちの層13の分離回収に特に好ましく用いられる。
分離されたカーペット層10のループパイル糸11には例えば塩化ビニル裏打ち層13の一部が微粉末状で付着されているが、該塩化ビニル裏打ち層13は境界面に生じた層間のずれのためにボロボロ状態になっており、分離されたループパイル糸11である、例えばナイロン繊維を擦るとか、揉むとか、叩くとか更にはこのような作業を塩化ビニルコンパウンドのガラス転移点以下の温度に冷却して行うことで含有されている塩化ビニル裏打ち層をさらに丁寧に分離すれば、より純度の高いナイロン繊維を得ることができる。
以上の方法の詳細な実施例を以下に説明する。
実施例1
図1に於いて、カーペット層と基布層と塩化ビニル裏打ち層の三層からなるナイロン繊維のループ層を有するタフテッドタイプの回収された使用済みのタイルカーペット(全体厚さ6.5mm、塩化ビニル裏打ち層の厚さ3.0mm、 500mm角)をループパイル糸11のステッチ方向の両端を一対の剣山状の固定治具からなる第1と第2の把持手段21,22によって機械的に固定し、室温(25℃)でタイルカーペット1をループパイル糸11のステッチ方向に650Kgfの力で引き伸ばして基布層12の縦方向の糸を引きちぎることにより、カーペット層10のループパイル糸11を引き抜くことでタイルカーペット1からナイロン繊維からなるループパイル糸11と基布層12と塩化ビニル裏打ち層13の三層に分離することができた。ナイロン繊維11(重量比25%でその内、塩化ビニルコンパウンド含有量は50%であった)と基布層12(重量比10%でその内、塩化ビニルコンパウンド含有量80%であった)と塩化ビニルコンパウンド(重量比65%で繊維屑の混入無し)を得ることができた。得られたナイロン繊維(塩化ビニルコンパウンド含有量50%)を叩くことによってさらに純度の高いナイロン繊維(塩化ビニルコンパウンド含有量40%)が得られた。
本発明で分離回収された繊維、例えばナイロン繊維は予め他の繊維と分別してあるので、塩化ビニル裏打ち材をごく少量含んだ粗ナイロンとして利用し、OA床の床パネル、コンクリート打設時の型枠材等の強度を要する板材として利用することができる。
次に、本発明にかかるループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する方法の他の具体例の構成について詳細に説明する。
本具体例は、少なくともカーペット層10と基布層12と裏打ち層13の三層からなるカーペットを該カーペットのループパイル糸11のステッチ方向の一方の端を少なくとも一対のロールで機械的に固定し、もう一方の端を前記ロールの回転数より速い回転数で回転する少なくとも一対のロールで把持しつつ、該カーペット1をループパイル糸11のステッチ方向に引き伸ばして、基布層12の縦方向の糸を引きちぎることにより、カーペット層10のループパイル糸11を基布層から引き抜くことでカーペット1をカーペット層10のループパイル糸11と基布層12と裏打ち層13の三層に分離する様に構成されているループパイル層を有するタフテッドタイプのカーペットからカーペットの各構成材料を分離回収する方法である。
本具体例をより詳細に説明するならば、上記した具体例に於ける該第1及び第2の把持手段21,22の少なくとも一方は、一対の加圧式回転可能ローラで構成するものであり、更に詳細には、該第1及び第2の把持手段21,22の双方を1対の加圧式回転可能ローラで構成し、該第1の把持手段21である一対の第1加圧式回転可能ローラ211に該カーペット1の一つの端部23を把持固定させると共に該第2の把持手段22である一対の第2加圧式回転可能ローラ221に該カーペット1の他方の端部24’若しくは当該端部以外の1部24を把持固定させた後、少なくとも該第1加圧式回転可能ローラ211の該カーペットを引き伸ばす方向に於ける回転速度を該第2加圧式回転可能ローラ221の当該回転速度より大なる速度で回転させる事によって、該カーペット1を該ループパイル糸11のステッチ方向に引き伸ばして該裏打ち層13と基布層12の一部を破断せしめると同時に該カーペット層10を構成する該ループパイル糸11を該ループが解消する様に引き伸ばしながらの該基布層12から分離させることによって該カーペット層を構成する該ループパイル糸と基布層と裏打ち層を個別に分離する様に構成されているものである。
つまり、本具体例では、該第1加圧式回転可能ローラ211が該カーペットを該ループパイル糸のステッチ方向に引き伸ばして該裏打ち層と基布層の一部を破断せしめると同時に該カーペット層を構成する該ループパイル糸を該ループが解消する様に引き伸ばしながらの該基布層から分離させる機能を発揮する様に構成されているのである。
又、本具体例に於いては、該第1及び第2の加圧式回転可能ローラ211、221は何れも積極的に所定の回転速度で回転駆動される様に構成されると同時に必要な場合には、回転駆動が停止せしめられる様に構成されている事が望ましい。
更に、本具体例に於いては、該第1及び第2の加圧式回転可能ローラ211、221は何れも所定の加圧力で該カーペット1を把持し且つ回転或いは固定出来る様に適宜の加圧力を調整したり、該第1及び第2の加圧式回転可能ローラ211、221を構成するそれぞれ一対のローラー211、211’及び221、221’の対向する各ローラー間の間隙(ゲージ)を自由に変更するための制御手段60,61が併設されている事が好ましく。
又、上記した様に本具体例では、該第1加圧式回転可能ローラ211の回転速度を調整しながら該第1加圧式回転可能ローラ211を所定の回転速度で回転制御する第1加圧式回転可能ローラ駆動手段50と該第2加圧式回転可能ローラ221の回転速度を調整しながら該第2加圧式回転可能ローラ221を所定の回転速度で回転制御する第2加圧式回転可能ローラ駆動手段51とが設けられており、該第1加圧式回転可能ローラ駆動手段50と第2加圧式回転可能ローラ駆動手段51とを適宜調整制御する事によって該第1加圧式回転可能ローラ211の回転速度を該第2加圧式回転可能ローラ221の回転速度より大なる速度で回転させて上記した分離操作を実現させる事が可能である。
この回転速度の差は、カーペットの引っ張り速度で200mm/分以上となるように設定することが望ましい。
尚、本発明に於ける該第1及び第2の一対の加圧式回転可能ローラ211,221における各ローラーの表面は、該カーペットを確実に把持し引き伸ばすに必要な摩擦力を有している事が好ましく、又、一対のローラー間に印加される加圧力との総合によって適切な把持力を実現出来る。
又、該第1及び第2の一対の加圧式回転可能ローラ211,221における各ローラーの回転数或いは回転数差も、該カーペットの構成に応じて適宜決定されるものである。
図5は、本具体例のループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する方法の一例を示す図であり、図5(A)中、該カーペット1の一つの端部23を機械的に把持する第1の把持手段21である一対の第1加圧式回転可能ローラ211と該カーペット1の一つの端部23から該ループパイル糸11のステッチ方向に所定の距離だけ該カーペット本体内部方向に移動した位置24に配置されて該カーペットの1部を機械的に把持するか若しくは該カーペット1の他方の端部位置24’にある該カーペットの他方の端部24’を機械的に把持する第2の把持手段22である一対の第2加圧式回転可能ローラ221とを設けると共に、少なくとも該第1加圧式回転可能ローラ211の回転速度を第2加圧式回転可能ローラ221の回転速度よりも大きくなる様に設定して駆動させる事によって、該カーペット1を該ループパイル糸11のステッチ方向(図5(B)の矢印25の方向)に引き伸ばして、図5(B)に示す様に該裏打ち層13と基布層12の一部を破断26及び27せしめると同時に該カーペット層10を構成する該ループパイル糸11を該ループが解消する様に引き伸ばしながら該基布層12から分離させることによって該カーペット層1を構成する該ループパイル糸11と基布層12と裏打ち層13を個別に分離する様に構成させる事も可能である。
そして、該カーペット1がタイルカーペットであれば、図5に示される様に、該第1加圧式回転可能ローラ211は所定の回転数で回転されるが、該第2加圧式回転可能ローラ221は回転を停止しているものであっても良く或いは、該第1加圧式回転可能ローラ211の所定の回転数よりも低い回転数に設定されているものであっても良い。さらには互いに反対方向に回転するローラの組み合わせであっても良い。
そして、該カーペット1がタイルカーペットであれば上記操作が該タイルカーペット1毎に繰り返される。
本発明にかかる上記具体例では長尺状のカーペットを処理する場合に特に優れており、その場合には、該第1加圧式回転可能ローラ211の回転速度を第2加圧式回転可能ローラ221の回転速度よりも大きくなる様に設定して駆動させながら、該カーペット1を第2加圧式回転可能ローラ221により所定の速度で該第1加圧式回転可能ローラ211の方向に送り出し、該第1加圧式回転可能ローラ211の回転速度と第2加圧式回転可能ローラ221の回転速度との差によって上記した分離操作が実行され、該ループパイル糸11が該基布層12と裏打ちの層13から分離された状態で第1加圧式回転可能ローラ211を通過した後に第1加圧式回転可能ローラ211のゲージ(ローラー間の間隙)が、当初は、該カーペットが通過できるように、該カーペットの厚みに依存したゲージに設定されていたものを、該ループパイル糸11のみを把持して引き出すようなゲージに設定される。
更に、本発明に於いては、図1の具体例と同様に、少なくとも該第2の把持手段22である一対の第2加圧式回転可能ローラ221の近傍から発生する該ループパイル糸11と基布層12から分離された裏打ち層13と該ループパイル糸11と裏打ち層13から分離された基布層12とを個別に適宜の引き取り手段30,31を介するか介する事なく個別の収納手段32,33に個別に収納する様に構成する事も出来る。
同様に本発明に於いては、該第1の把持手段21である第1加圧式回転可能ローラ211の近傍で本具体例の処理開始時に発生する該ループパイル糸11に接続された該カーペット1の端部23とそれに付随した基布層12及裏打ち層13とを適宜の収納手段53に収納する事が望ましい。
その為に、第1加圧式回転可能ローラ211の近傍で該ループパイル糸11と該カーペット1の端部23とを切断する適宜のカッター手段52を設けることが望ましい。
一方、該裏打ち層13及び該基布層12から分離されたループパイル糸11は、適宜の引き取り手段54を介するか介さずに個別の収納手段55に個別に連続的に収納する様に構成する事も出来る。
本発明に於ける当該具体例に於いては、該一対の第1加圧式回転可能ローラは、該ループパイル糸11のステッチ方向に任意に変位可能に構成されていても良く、それによって、該裏打ち層13及び該基布層12の破断操作を効率化することも可能である。
以下に、上記具体例にかかる詳細な実施例を説明する。
実施例2
実施例1で使用した、回収した使用済みのタイルカーペットを検査工程でナイロンであることを確認した後、タイルカーペットのループパイル糸11のステッチ方向の一方の端24を一対の第2加圧式回転可能ローラ221で機械的に固定し、タイルカーペットの塩化ビニル裏打ち層の表面温度を加熱手段42を使用して80℃に加熱しながら、もう一方の端23を該第2加圧式回転可能ローラ221の該カーペットを引き伸ばす方向に於ける回転速度よりも速い当該回転速度に設定されている一対の第1加圧式回転可能ローラ211に把持させた後、該各ローラーを回転させて該カーペットの端部を引き伸ばして基布層12の縦糸を引きちぎることにより、ナイロン繊維からなるループパイル糸11を基布層12から引き抜き、且つタイルカーペット1から塩化ビニル裏打ち層13が付着したナイロン繊維からなるループパイル糸11と基布層12と塩化ビニル裏打ち層13に分離した。
回収した使用済みのタイルカーペット1のカーペット層10と塩化ビニル裏打ち層13の重量比は約15対85であったが、この工程を通して三層に分離した結果、純粋な塩化ビニル裏打ち層(重量比で65%)と塩化ビニル裏打ち層の一部が粉末状で付着したナイロン繊維(重量比で25% 塩化ビニルコンパウンド含有量50%)と基布層(重量比で10% 塩化ビニルコンパウンド含有量80%)に分離することが出来た。しかる後に、ループパイル糸11であるナイロン繊維を洗濯機で洗浄乾燥して、微粉末状の塩化ビニル裏打ち層を剥ぎ落として、重量を測ったところ、重量比で23.75%であった。タイルカーペット中のナイロン繊維の含有量は重量比で12.5%であるから、47%の塩化ビニルが粉末状に付着したナイロン繊維が得られたことになる。
上記した本発明にかかる具体例は、既に製造されたカーペット1を分離する様に構成された工程を説明したが、本発明は、製造中のカーペットの縦耳バリを該製造工程を中断する事なしに、連続して該縦耳バリを分離処理することも可能である。
即ち、本発明の別の態様としては、該カーペットのトリミング工程に連続して、上記した分離回収する方法を実行する様に構成されたループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する方法である。
つまり、図4は、上記した本発明の別の具体例における処理方法を説明する図であって、カーペット1として、縦耳バリ15からなるカーペット1を用いた工程の断面図である。
即ち、カーペット層10と塩化ビニル裏打ち層13を貼り合せた広幅長尺のカーペット1(100)は、図3に示される様な広幅長尺のカーペット1(100)であり、パンチ工程4でタイルカーペット1を打ち抜かれて耳バリだけとなるが、ここで縦耳バリ15だけを分離して直接上記した図5に示すカーペットの分離処理工程に供給される。
従って、該第2加圧式回転可能ローラ221の回転速度は、当該広幅長尺のカーペット1(100)の製造工程のスピードに同調して固定され、更に、この縦耳バリ15のもう一方の端部23をより回転速度の速い一対の該第1加圧式回転可能ローラ211に噛ませることにより該第1加圧式回転可能ローラ211と該第2加圧式回転可能ローラ221との回転速度差により基布層12の縦方向の糸を引き伸ばし引きちぎると共に裏打ち層13も引きちぎることによりカーペット層10のループパイル糸11、基布層12と塩化ビニル裏打ち層13の三層に分離回収出来るのである。
尚、本発明に於ける上記具体例では、横耳バリは、本発明の分離処理の対象には出来ない事は言うまでも無い。
上記本発明の具体例の詳細な実施例を以下に説明する。
実施例3.
ループ層を有するタフテッドタイプのタイルカーペット1の製造工程において、カーペット層10と塩化ビニル裏打ち層13を貼り合せた広幅長尺のシート1(100)からパンチ工程4でタイルカーペット1を打ち抜いた後、横耳バリ16を連続的に除去しながら、縦耳バリ15だけを分離操作処理した。この縦耳バリ15を製造工程のスピードに同調している一対の第2加圧式回転可能ローラ221に噛ませ、更にこの縦耳バリ15の一方の先端部23をより回転速度の速い一対の第1加圧式回転可能ローラ211に噛ませることにより両者の回転速度差により基布層の縦方向の糸を引き伸ばして引きちぎりカーペット層の繊維と基布層12と塩化ビニル裏打ち層13の三層に分離回収することができた。なお、横耳バリ16は従来通りの粉砕工程で粉砕した。
比較例1
実施例1で使用した回収した使用済みのタイルカーペットを洗浄後粉砕して、0.5mm角以下の粉末にした後、遠心分離機で繊維分をあらかた分離した後、塩化ビニルコンパウンドをシートにした。このシートは繊維屑が取りきれていないので表面に毛羽立ちが多く、タイルカーペットの裏打ち材としては用いることができたが、平らな表面を有する床材の裏打ち材には使用できなかった。
比較例2
実施例3と同様の縦耳バリを0.5mm角以下の粉末にした後、遠心分離機で繊維分をあらかた分離した後、塩化ビニルコンパウンドをシートにした。このシートは繊維屑が取りきれていないので表面に毛羽立ちが多く、タイルカーペットの裏打ち材としては用いることができたが、平らな表面を有する床材の裏打ち材には使用できなかった。
次に、本発明に於ける第3の態様としては、少なくともループパイル糸からなるカーペット層と基布層と裏打ち層の三層からなるカーペットの一つの端部を機械的に把持する第1の把持手段と、該カーペットの一つの端部から該ループパイル糸のステッチ方向に所定の距離だけ該カーペット本体内部方向に移動した位置に配置されているか或いは該カーペットの他方の端部位置に配置されている、該カーペットの他方の端部若しくは該カーペットの1部を機械的に把持する第2の把持手段と、少なくとも該第1の把持手段に、該カーペットを該ループパイル糸のステッチ方向に引き伸ばして該裏打ち層と基布層の一部を破断せしめると同時に該カーペット層を構成する該ループパイル糸を該ループが解消する様に引き伸ばしながら該基布層から分離させる機能が付与されており、且つ該第1の把持手段に当該機能を実行させる駆動手段が設けられているループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する装置である。
本態様に於けるループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する装置に於いては、該第1の把持手段21と該第2の把持手段22の少なくとも一方は、少なくとも該カーペットの1部を固定把持する構造を有しており、且つ少なくとも該第1の把持手段21を該第2の把持手段22から該ループパイル糸11のステッチ方向に沿って離反する方向に移動させる把持手段移動機構50とを有し、少なくとも該第1の把持手段21を該第2の把持手段22から離反する方向に移動させることによって、カーペット層10を構成する該ループパイル糸11と基布層12と裏打ち層13を個別に分離するように構成されているものであっても良い。
本態様における該第1及び第2の把持手段21,22の少なくとも一方は、相互に対向した一対の面のそれぞれに突起部、針状部、突状部、畝状部、溝状部等から選択された少なくとも一つの種類からなる複数個の係止部材が形成されている事が好ましい。
一方、本態様に於ける別の具体例としては、該第1の把持手段21と該第2の把持手段22は、少なくとも該カーペット1の1部若しくは該カーペットの端部を機械的に把持する一対の加圧式回転可能ローラからなる構造を有しており、且つ少なくとも該第1の把持手段21に於ける該一対の加圧式回転可能ローラ211の該カーペットを引き伸ばす方向に於ける回転速度を該第2の把持手段22に於ける該一対の加圧式回転可能ローラ221の当該回転速度より大なる速度で回転させる加圧式回転可能ローラー駆動制御手段50,51が設けられていることが好ましい。
一方、本発明に於ける本態様に於いては、少なくとも該第2の把持手段22の近傍から発生する該ループパイル糸11と基布層12から分離された裏打ち層13と該ループパイル糸11と裏打ち層13から分離された基布層12とを個別に引き取り手段30,31を介すか介さずに個別の収納手段32,33に収納する様に構成しても良く、更には、該カーペット1の該裏打ち層13と基布層12とから分離されたループパイル糸11を該第1の把持手段21の近傍に設けられた引取り手段34を介すか介さずにループパイル糸収納手段35に収納する様に構成する事も可能である。
又、本態様に於ける別の具体例としては、該第1及び第2の把持手段21、22の間に、少なくとも該裏打ち層13を加熱する加熱手段42が設けられているものであっても良い。
更には、本態様に於ける他の具体例としては、該第1加圧式回転可能ローラ211及び該第2加圧式回転可能ローラ221の少なくとも一方は、任意の時点で回転停止状態を取りうる様に構成されている事も望ましい。
一方、本態様に於ける更に他の具体例としては、該第1及び第2の把持手段21,22の少なくとも一方は、適宜の制御手段60,61によって、該カーペットを把持する状態と該カーペットを解放する状態の双方の状態が任意にとれる様に構成されていると共に、カーペット1を該一対のローラー間に把持して該カーペットを加圧する加圧力が適切な値に設定される様に構成されている事も好ましい。
尚、上記した各具体例に於いては、第1及び第2の把持手段21,22の一方には、図1或いは図2に示された把持手段が使用され、他方には、図5に示す様な回転ローラー式の把持手段を使用するという組み合わせも可能である。
本発明に於ける更に別の具体例としては、図4に示す様に、該カーペットのトリミング工程に接続して、該トリミング工程から連続して排出される縦耳バリ15を切断することなく直接上記した本発明に於分離回収装置に供給する様に構成ループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収装置である。
次に、本発明に於ける更に別の具体例を図6及び図7を参照しながら説明する。
即ち、本具体例は、図6及び図7に示す様に、カーペット1の一つの端部23を機械的に把持する第1の把持手段21と該カーペット1の一つの端部23から該ループパイル糸11のステッチ方向に所定の距離だけ該カーペット本体内部方向に移動した位置24に配置されて該カーペットの1部を機械的に把持するか若しくは該カーペット1の他方の端部位置24’に配置され該カーペット1の当該端部24’を機械的に把持する第2の把持手段22で把持し、該第1の把持手段21と第2の把持手段22の間に延展されているのカーペット1を適宜の駆動手段によって上下動する押圧部材70で図示の様に当該カーペット1を例えば押圧しながら下方向に押し下げて、折り畳み状に伸長させる事により該カーペット1をステッチ方向に引き伸ばして該裏打ち層13と基布層12を破断せしめると同時に該カーペット層10を構成する該ループパイル糸11を該ループが解消する様に引き伸ばして該基布層12から分離させる様にしたてループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する方法及びその装置である。
図6(A)は、該第1の把持手段21と第2の把持手段22の間に上下動可能な押圧部材70として先端が鋭利に形成された楔状或いは鉞状の突起部を有する部材が使用されるものであり、当該押圧部材70の正面図は、例えば図6(D)に示す様な断面形状を有しており、叉当該押圧部材70のカーペットの幅方向断面形状つまり側面形状は図6(C)に示す様な断面形状を有しているものである。
そして、図6(B)に示す様に、当該押圧部材70を適宜の駆動手段を利用して該第1の把持手段21と第2の把持手段22の間に延展されているのカーペット1を押圧しながら下方に移動させる事により、当該カーペット1に所定の張力を印加しながらV字状或いはU字状に折りたたむように伸長させる事により該カーペット1をステッチ方向に引き伸ばして該裏打ち層13と基布層12を破断せしめると同時に該カーペット層10を構成する該ループパイル11がそのパイル形状を解消されて略直線状の糸として、分離される。
叉、図7は、当該押圧部材70としてローラー状部材を使用して例を示すものであって、当該ローラー状部材は回転しながら上下動するものであってもよく、回転しない状態のものであっても良い。
上記した何れの具体例においても、切断された裏打ち層13と基布層12は、図1に示す様な適宜の引き取り手段及び収納手段等を使用して収納処理すると共に、当該ループパイル11は適宜のカッター手段を使用して適宜の長さに切断して適宜の収納手段に収納する様に構成することが望ましい。
尚、当該押圧部材70の押し下げ長さは、該第1の把持手段21と第2の把持手段22の間の長さ、パイル糸の単位ループ長さ及びパイル糸密度等によって適宜の長さに調整可能である。
尚、上記した図6及び図7に示す様な具体例に於いて、特にタイルカーペットを分離回収する場合には、当該第1の把持手段21と当該第2の把持手段22は、単に上下動する様に構成された把持手段に替えて、図8に示す様に当該第1の把持手段21と当該第2の把持手段22は、複数個の把持ユニットがエンドレスに連結されて所定の回転ローラ等により所定の方向に回転する様に構成されているものを使用することも可能である。
即ち、より具体的には、図8(A)に示す様に、例えば針状或いは櫛状の突起部72を多数表面に有する複数個の把持ユニット71が適宜の手段を介して互いに連結されエンドレス状の無端ベルト体73を形成し、当該無端ベルト体73は、少なくとも一対の駆動回転ローラ75、76によって所定の張力を付加されて所定の方向に回転出来る様に構成されている。
そして上記した無端ベルト体73が2個用意されて当該一対の無端ベルト体73、73’で第1の把持手段21を構成し、その間に所定のタイルカーペット1を狭持して所定の距離だけ当該カーペット1を移動し固定する。
また同様の構成を有する一対の無端ベルト体79、79’で第2の把持手段22を構成し、その間に所定のタイルカーペット1を狭持して所定の距離だけ当該カーペット1を移動し固定する。
当該無端ベルト体73、73’と当該無端ベルト体79、79’とは相互に平行に配置されていて、同時に同一の速度で同一の方向に回転移動する様に設定されている。
尚、それぞれの当該無端ベルト体73、73’と当該無端ベルト体79、79’の内部には、当該タイルカーペット1と接触している当該複数個の把持ユニット71を当該カーペット側に押圧するための適宜の加圧手段80、81が配置されている事が望ましい。
尚、図8(B)は、図8(A)の側面図である。
図8(A)に於いて、使用済みのタイルカーペット1を図8(A)の左側から供給し、当該第1と第2の把持装置21,22を構成する当該無端ベルト体73、73’と当該無端ベルト体79、79’のそれぞれの間に挟みこませた後、当該無端ベルト体73、73’と当該無端ベルト体79、79’を矢印82及び83の方向に同速度で移動させ、所定の位置(図8(A)に示す位置)まで当該カーペット1が移動せしめられた時点で、当該第1と第2の把持装置21,22の駆動を停止させる。
この際、当該タイルカーペットの供給に際しては、当該タイルカーペットのパイルイと11のステッチ方向25が当該タイルカーペットの進行方向に直角となる様に供給する事が望ましい。
その後は、図6或いは図7で説明した様に、当該押圧部材70が当該タイルカーペット1を下方向或いは上方向に移動して当該タイルカーペット1を構成する裏打ち層13、基布層12を破断せしめて当該ループパイル糸11を引き伸ばしながら分離していくものである。
上記した分離処理が終了すると当該第1と第2の把持装置21,22を構成する当該無端ベルト体73、73’と当該無端ベルト体79、79’は、同一の方向に回転移動して、当該タイルカーペット1から分離された裏打ち層13、基布層12及びループパイル糸11を外部に排出しながら別のタイルカーペットを引き込む作業を実行し、次の分離処理を実行摺る準備を開始する。
尚、図8(C)は、図8(A)の斜視図である。
使用済みのカーペット或いはカーペットの製造過程で発生する縦耳バリから効率的にループパイル糸と基布層と裏打ち層とにカーペットを破砕するに先立ち個別に分離する事が出来るので、それらの再利用を可能とし、産業廃棄物の排出量を大幅に抑制する事が出来る。
図1は、本発明のカーペットからループパイル糸、基布層及び裏打ち層を分離回収する工程の一具体例を示す断面図であり、図1(A)は、分離処理操作が実行される直前の状態を示し、図1(B)は、分離処理操作が実行されている状態を示す図である。 図2は、本発明に使用される把持手段の一具体例の構成を示す斜視図である。 図3は、タイルカーペットの製造工程で縦耳バリと横耳バリが副生する様子を表わした平面図である。 図4は、本発明において、カーペットの製造工程で発生する縦耳バリをカーペットの製造工程に連続した工程でループパイル糸と基布層と裏打ち層の分離処理を行う様にした具体例の構成を示す断面図である。 図5は、本発明のカーペットからループパイル糸、基布層及び裏打ち層を分離回収する工程の他の具体例の構成を示す断面図であり、図5(A)は、分離処理操作が実行される直前の状態を示し、図5(B)は、分離処理操作が実行されている状態を示す図である。 図6は、本発明のカーペットからループパイル糸、基布層及び裏打ち層を分離回収する工程の更に別の具体例を示す断面図であり、図6(A)は、分離処理操作が実行される直前の状態を示し、図6(B)は、分離処理操作が実行されている状態を示す図である。 図7は、図6に示される具体例に於ける他の態様を示す断面図であり、図7(A)は、分離処理操作が実行される直前の状態を示し、図7(B)は、分離処理操作が実行されている状態を示す図である。 図8は、図6叉は図7に示される把持手段の他の具体例の態様を示す断面図であり、図8(A)は、その正面図であり、図8(B)は、その側面図であり、叉図8(C)は、その斜視図である。
符号の説明
1: カーペット
1(100):広幅長尺カーペット
4:パンチ工程
5:係止部材
10:カーペット層
11:ループパイル糸
12:基布層
13:裏打ち層
15:縦耳バリ
16:横耳バリ
21:第1の把持手段
22:第2の把持手段
23:カーペットの一つの端部
24:カーペット内部の位置
24’:カーペットの他方の端部
25:ループパイル糸のステッチ方向
26:裏打ち層の破断部
27:基布層の破断部
30、31、34、36、38、54:引き取り手段
32、33、35、37、39、53、55:収納手段
39:ループパイル糸収納手段
40、41、52:カッター手段
42:加熱手段
50、51:駆動手段
60、61:制御手段
70:押圧部材
71:把持ユニット
72:突起部72
73、73’、79、79’:無端ベルト体
75、76、74、77:駆動回転ローラ
80、81:加圧手段
211:第1加圧式回転可能ローラ
221:第2加圧式回転可能ローラ

Claims (17)

  1. 少なくともループパイル糸からなるカーペット層と基布層と裏打ち層の3層からなるカーペットをリサイクルするにあたり、該カーペットを破砕するに先立ち、各構成層をそれぞれ個別に分離回収する事を特徴とするカーペットのリサイクル方法。
  2. 少なくともループパイル糸からなるカーペット層と基布層と裏打ち層の3層からなるカーペットを該ループパイル糸のステッチ方向に引き伸ばして該裏打ち層と基布層の一部を破断せしめると同時に該カーペット層を構成する該ループパイル糸を該ループが解消する様に引き伸ばしながら該基布層から分離させると共に該裏打ち層から剥離させることによって、カーペット層を構成する該ループパイル糸と基布層と裏打ち層を個別に分離することを特徴とするループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する方法。
  3. 該カーペットの一つの端部を機械的に把持する第1の把持手段と該カーペットの一つの端部から該ループパイル糸のステッチ方向に所定の距離だけ該カーペット本体内部方向に移動した位置に配置されて該カーペットの1部を機械的に把持するか若しくは該カーペットの他方の端部位置に配置され該カーペットの当該端部を機械的に把持する第2の把持手段とを設けると共に、少なくとも該第1の把持手段に、該カーペットを該ループパイル糸のステッチ方向に引き伸ばして該裏打ち層と基布層の一部を破断せしめると同時に該カーペット層を構成する該ループパイル糸を該ループが解消する様に引き伸ばしながらの該基布層から分離させる機能を付与せしめ、該第1の把持手段に該カーペットの一つの端部を把持させると共に該第2の把持手段に該カーペットの他の端部若しくは該端部以外の1部を把持させた後、少なくとも該第1の把持手段を駆動させて該カーペット層を構成する該ループパイル糸と基布層と裏打ち層を個別に分離することを特徴とする請求項2に記載のループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する方法。
  4. 該第1の把持手段と該第2の把持手段の少なくとも一方は、少なくとも該カーペットの1部を固定把持する構造を有しており、且つ少なくとも該第1の把持手段を該第2の把持手段から該ループパイル糸のステッチ方向に沿って離反する方向に移動させる事を特徴とする請求項3に記載のループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する方法。
  5. 該カーペットの一つの端部を機械的に把持する第1の把持手段と該カーペットの一つの端部から該ループパイル糸のステッチ方向に所定の距離だけ該カーペット本体内部方向に移動した位置に配置されて該カーペットの1部を機械的に把持するか若しくは該カーペットの他方の端部位置に配置され該カーペットの当該端部を機械的に把持する第2の把持手段で把持し、該第1の把持手段と第2の把持手段の間のカーペットを上下動する押圧部材で押圧する事により該カーペットをステッチ方向に引き伸ばして該裏打ち層と基布層の一部を破断せしめると同時に該カーペット層を構成する該ループパイル糸を該ループが解消する様に引き伸ばして該基布層から分離させることを特徴とする請求項2に記載のループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する方法。
  6. 該第1及び第2の把持手段の少なくとも一方は、一対の基体部からなり、相互に対向した一対の面のそれぞれに突起部、針状部、突状部、畝状部、溝状部等から選択された少なくとも一つの種類からなる複数個の係止部材が形成されている事を特徴とする請求項3乃至5の何れかに記載のループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する方法。
  7. 該第1及び第2の把持手段の少なくとも一方は、一対の加圧式回転可能ローラで構成されている事を特徴とする請求項3に記載のループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する方法。
  8. 該第1及び第2の把持手段の双方を一対の加圧式回転可能ローラで構成し、該第1の把持手段である一対の第1加圧式回転可能ローラに該カーペットの一つの端部を把持固定させると共に該第2の把持手段である一対の第2加圧式回転可能ローラに該カーペットの該端部以外の1部若しくは該カーペットの他方の端部を把持固定させた後、少なくとも該第1加圧式回転可能ローラの該カーペットを引き伸ばす方向に於ける回転速度を該第2加圧式回転可能ローラの当該回転速度より大なる速度で回転させる事を特徴とする請求項7に記載のループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する方法。
  9. 該カーペットは、タイルカーペットである事を特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の分離回収する方法。
  10. 該カーペットは、カーペット本体部の製造時に発生する縦耳バリである事を特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の分離回収する方法。
  11. 該カーペットのトリミング工程に連続して、請求項1乃至10の何れかに記載された分離回収する方法を実行する事を特徴とするループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する方法。
  12. 少なくともループパイル糸からなるカーペット層と基布層と裏打ち層の三層からなるカーペットの一つの端部を機械的に把持する第1の把持手段と、該カーペットの一つの端部から該ループパイル糸のステッチ方向に所定の距離だけ該カーペット本体内部方向に移動した位置に配置されている該カーペットの1部を機械的に把持するか或いは該カーペットの他方の端部を機械的に把持する第2の把持手段と、少なくとも該第1の把持手段に該カーペットを該ループパイル糸のステッチ方向に引き伸ばして該裏打ち層と基布層の一部を破断せしめると同時に該カーペット層を構成する該ループパイル糸を該ループが解消する様に引き伸ばしながら該基布層から分離させる機能が付与されており、且つ該第1の把持手段に当該機能を発揮させる駆動手段が設けられていることを特徴とするループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する装置。
  13. 該第1の把持手段と該第2の把持手段の少なくとも一方は、少なくとも該カーペットの1部を固定把持する構造を有しており、且つ少なくとも該第1の把持手段を該第2の把持手段から該ループパイル糸のステッチ方向に沿って離反する方向に移動させる把持手段移動機構とを有し、少なくとも該第1の把持手段を該第2の把持手段から離反する方向に移動させることによって、カーペット層を構成する該ループパイル糸と基布層と裏打ち層を個別に分離することを特徴とする請求項12に記載のループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する装置。
  14. 少なくともループパイル糸からなるカーペット層と基布層と裏打ち層の三層からなるカーペットの一つの端部を機械的に把持する第1の把持手段と該カーペットの一つの端部から該ループパイル糸のステッチ方向に所定の距離だけ該カーペット本体内部方向に移動した位置に配置されて該カーペットの1部を機械的に把持するか若しくは該カーペットの他方の端部位置に配置され該カーペットの当該端部を機械的に把持する第2の把持手段と、該第1の把持手段と第2の把持手段の間のカーペットを上下動して押圧する押圧部材とで構成されており、当該押圧部材が該カーペットを押圧することによって該カーペットをステッチ方向に引き伸ばして該裏打ち層と基布層の一部を破断せしめると同時に該カーペット層を構成する該ループパイル糸を該ループが解消する様に引き伸ばして該基布層から分離させることを特徴とするループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する装置。
  15. 該第1及び第2の把持手段の少なくとも一方は、一対の基体部からなりかつ相互に対向した一対の面のそれぞれに突起部、針状部、突状部、畝状部、溝状部等から選択された少なくとも一つの種類からなる複数個の係止部材が形成されている事を特徴とする請求項12乃至14に記載のループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する装置。
  16. 該第1の把持手段と該第2の把持手段は、少なくとも該カーペットの1部若しくは該カーペットの端部を機械的に把持する一対の加圧式回転可能ローラからなる構造を有しており、且つ少なくとも該第1の把持手段に於ける該第1の加圧式回転可能ローラの該カーペットを引き伸ばす方向に於ける回転速度を該第2の把持手段に於ける該第2の加圧式回転可能ローラの当該回転速度より大なる速度で回転させる加圧式回転可能ローラー駆動制御手段が設けられていることを特徴とする請求項12に記載のループパイル糸を有するタフテッドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収する装置。
  17. 該カーペットのトリミング工程に接続して、請求項12乃至16に記載された分離回収装置が設けられている事を特徴とするループパイル糸を有するタフテッ
    ドタイプのカーペットの各構成材料を分離回収装置。
JP2003390312A 2003-11-20 2003-11-20 カーペットのリサイクル方法、カーペットの各構成材料を分離回収する方法及びその装置 Expired - Fee Related JP4357939B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003390312A JP4357939B2 (ja) 2003-11-20 2003-11-20 カーペットのリサイクル方法、カーペットの各構成材料を分離回収する方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003390312A JP4357939B2 (ja) 2003-11-20 2003-11-20 カーペットのリサイクル方法、カーペットの各構成材料を分離回収する方法及びその装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2005144076A true JP2005144076A (ja) 2005-06-09
JP2005144076A5 JP2005144076A5 (ja) 2005-09-29
JP4357939B2 JP4357939B2 (ja) 2009-11-04

Family

ID=34696737

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003390312A Expired - Fee Related JP4357939B2 (ja) 2003-11-20 2003-11-20 カーペットのリサイクル方法、カーペットの各構成材料を分離回収する方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4357939B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006116298A (ja) * 2004-09-21 2006-05-11 Tajima Inc 繊維形成層材料若しくはブロック状若しくは長尺状シート材料及びその利用方法
JP2007029425A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Tajima Inc タイルカーペットから引き抜いた繊維若しくは繊維群を用いた網目状物質及びその製造方法
JP2008272043A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Shigenka Kenkyusho:Kk カーペットの各構成材料を分離回収する方法及びその装置
WO2010009299A2 (en) * 2008-07-18 2010-01-21 Invista Technologies S.A R.L. Methods and systems for recycling fibrous substrates
JP2014121507A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Shigenka Kenkyusho:Kk 使用済みタイルカーペットの再生処理方法並びにその装置
JP2015502871A (ja) * 2011-11-04 2015-01-29 ショー・インダストリーズ・グループ・インコーポレーテッド カーペットをリサイクルするためのプロセス及び、かかるプロセスの製品
WO2018189304A1 (en) 2017-04-12 2018-10-18 Dsm Ip Assets B.V. Method for separating layers of a laminated textile product and a system to apply this method
JP7144580B1 (ja) 2021-09-06 2022-09-29 株式会社タケエイ 使用済みタイルカーペットの材料分離回収システム及び材料分離回収方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006116298A (ja) * 2004-09-21 2006-05-11 Tajima Inc 繊維形成層材料若しくはブロック状若しくは長尺状シート材料及びその利用方法
JP2007029425A (ja) * 2005-07-27 2007-02-08 Tajima Inc タイルカーペットから引き抜いた繊維若しくは繊維群を用いた網目状物質及びその製造方法
JP2008272043A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Shigenka Kenkyusho:Kk カーペットの各構成材料を分離回収する方法及びその装置
WO2010009299A2 (en) * 2008-07-18 2010-01-21 Invista Technologies S.A R.L. Methods and systems for recycling fibrous substrates
WO2010009299A3 (en) * 2008-07-18 2011-02-24 Invista Technologies S.A R.L. Methods and systems for recycling fibrous substrates
JP2015502871A (ja) * 2011-11-04 2015-01-29 ショー・インダストリーズ・グループ・インコーポレーテッド カーペットをリサイクルするためのプロセス及び、かかるプロセスの製品
US9757875B2 (en) 2011-11-04 2017-09-12 Shaw Industries Group, Inc. Processes for recycling carpet and products of such processes
JP2019069609A (ja) * 2011-11-04 2019-05-09 ショー・インダストリーズ・グループ・インコーポレーテッド カーペットをリサイクルするためのプロセス及び、かかるプロセスの製品
JP2014121507A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Shigenka Kenkyusho:Kk 使用済みタイルカーペットの再生処理方法並びにその装置
WO2018189304A1 (en) 2017-04-12 2018-10-18 Dsm Ip Assets B.V. Method for separating layers of a laminated textile product and a system to apply this method
JP7144580B1 (ja) 2021-09-06 2022-09-29 株式会社タケエイ 使用済みタイルカーペットの材料分離回収システム及び材料分離回収方法
JP2023037773A (ja) * 2021-09-06 2023-03-16 株式会社タケエイ 使用済みタイルカーペットの材料分離回収システム及び材料分離回収方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4357939B2 (ja) 2009-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5919717A (en) Recycled fiber yarn and method for making same
JP4357939B2 (ja) カーペットのリサイクル方法、カーペットの各構成材料を分離回収する方法及びその装置
US6059207A (en) Process for recovering high value polymer from carpet selvage waste
TW200930535A (en) Method of separating and cleaning of post consumer carpet face yarn from carpet backing and yarn product produced therefrom
JP2013519000A5 (ja)
JPS61239071A (ja) 不織布の製造法
WO2023123990A1 (zh) 一种无纺纱地毯及其制备方法
JP4863252B2 (ja) 繊維形成層材料若しくはブロック状若しくは長尺状シート材料及びその利用方法
JP5109097B2 (ja) カーペットの各構成材料を分離回収する方法及びその装置
CN112659687A (zh) 一种可完全回收利用簇绒化纤地毯及其制备方法
JP2009005897A (ja) カーペットの各構成材料を分離回収する方法及びその装置
CN113490775B (zh) 一种分层的产品以及用于提供该产品的方法
JP2006000433A (ja) カーペットからカーペット層(繊維層)と裏打ち層とをそれぞれの原型を維持した分離回収方法及び分離回収した原型をそのままの層として再利用するカーペットのリユース方法。
JP2005144076A5 (ja)
JP4126340B2 (ja) タイルカーペットから塩化ビニル裏打ち層を分離回収する方法
JP2010069083A (ja) タイルカーペットの表皮層とバッキング樹脂層の分離方法。
JPH0734379A (ja) トッピングシート用すだれ織物の緯糸除去装置
JP2013147773A (ja) カーペットタイルからパイル層を分離する方法及びその装置
JP2015104439A (ja) 使用済みカーペットタイルの再生処理システム
JP6134886B2 (ja) 使用済みタイルカーペットの再生処理方法並びにその装置
CN217438530U (zh) 一种无纺布切边废料回收处理装置
JP5812687B2 (ja) 回収されたポリプロピレン不織布製の物品を再生する方法
JPS6269878A (ja) 布の連続的機械的コンデイシヨニング方法及び装置
JP2016049701A (ja) 樹脂の粉及び繊維を再生産する方法、複合体の処理装置、及び、複合体の供給装置。
CN214449173U (zh) 一种可完全回收利用簇绒化纤地毯

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050728

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050728

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080924

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090428

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20090521

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090521

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090619

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090714

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090805

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120814

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130814

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees