JP2005143640A - 位相調整機能付きa/dコンバータ - Google Patents
位相調整機能付きa/dコンバータ Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 互いに位相の異なる複数のパルスを出力するマルチフェーズジェネレータ41と、マルチフェーズジェネレータ41から出力される複数のパルスについて位相調整のための選択信号SELに応じて1つのパルスを選択して出力する位相セレクタ42と、位相セレクタ42において選択されて出力されたパルスによるタイミングでサンプリング動作し、アナログ信号をディジタル信号に変換するアナログディジタル変換回路(A/D)43と、を1つのチップに収容する。選択信号SELに応じたタイミングでサンプリング動作して、受波素子から入力されるアナログ信号をディジタル信号に変換するので、可変遅延素子やメモリが不要になり、部品点数を削減できる。
【選択図】図1
Description
t={(N+i)psinθ}/c
となる。ただし、pは各素子の間隔、cは音速である。
伊東正安、望月剛共著「超音波診断装置」コロナ社 2002年8月、p.76〜80
本発明は上述した従来技術の欠点を解決するためになされたものであり、その目的は超音波診断装置に用いた場合に上記アナログ方式で用いる可変遅延素子を不要とし、かつ、上記ディジタル方式で用いるメモリを不要とすることで、ハードウェア量を削減することのできる位相調整機能付きA/Dコンバータを提供することである。
本発明の請求項3による位相調整機能付きA/Dコンバータは、超音波診断装置の探触子から入力されるアナログ信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータであって、互いに位相の異なる複数種類のパルス信号を生成するマルチフェーズジェネレータと、前記マルチフェーズジェネレータによって生成される前記複数種類のパルス信号を位相調整信号に応じて選択するセレクタと、が1チップに形成されてなり、前記複数種類のパルス信号のうち前記セレクタによって選択されたパルス信号を前記探触子から出力し、そのエコーとして前記探触子から入力されるアナログ信号をディジタル信号に変換することを特徴とする。このように構成すれば、パルス信号の送信の際に位相調整することができる。
(チップ内の回路構成)
図1に示されているように、互いに位相の異なる複数のパルスを出力するマルチフェーズジェネレータ41と、このマルチフェーズジェネレータ41から出力される複数のパルスについて位相調整のための選択信号SELに応じて1つのパルスを選択して出力する位相セレクタ42と、位相セレクタ42において選択されて出力されたパルスによるタイミングでサンプリング動作し、アナログ信号をディジタル信号に変換するアナログディジタル変換回路(A/D)43とを含んで構成されている。そして、これらマルチフェーズジェネレータ41、位相セレクタ42、及び、アナログディジタル変換回路43が1つのチップに収容されている。
位相セレクタ42は、周知のマルチプレクサを用いて構成することができる。位相セレクタ42では、マルチフェーズジェネレータ41から入力される複数のパルスについて、選択信号SELの内容に応じて選択して出力する。この選択されたパルスがアナログディジタル変換回路43に入力され、サンプリングのタイミングが決定される。
ここで、図1に示されている回路構成を有するチップは、探触子に含まれている受波素子に対応した数だけ、用意されることになる。そして、探触子の対応する受波素子が受信したアナログ信号を、チップ内のアナログディジタル変換回路43によってディジタル信号に変換することになる。
このチップを複数個用いた場合でも、各チップには同じ基準信号ADCKが入力されるので、各チップから出力されるパルスは所望の位相差を有していることになる。したがって、上記チップにおいて、位相セレクタ42に入力する選択信号SELによって適切なパルスを選択すれば、各受波素子によって得られるパルスを適切なタイミングでディジタル信号に変換することができる。
ここで、マルチフェーズジェネレータ41は、例えば、図2に示されているように構成すれば良い。同図において、マルチフェーズジェネレータ41は、入力信号と基準信号ADCKとの位相を比較して位相差を検出する位相比較器(PC)41aと、位相比較器41aによって検出される位相差に対応する電荷を充放電するチャージポンプ回路(CP)41bと、チャージポンプ回路41bの出力をフィルタリングするループフィルタ(LF)41cと、ループフィルタ41cの出力に応じて発振周波数が変わる電圧制御発振器(VCO)41dとを含んで構成されている。また、電圧制御発振器41dの出力の一部は、位相比較器41aに入力されている。
また、第1段目の出力は位相比較器41aに入力され、この位相比較器41aにおいて、第1段目の出力と基準信号ADCKとの位相が比較される。このため、マルチフェーズジェネレータ41の各出力は、互いに同期したものとなるので、上記チップを複数個用いた場合でも各チップ内のアナログディジタル変換回路43におけるサンプリング動作が正しいタイミングで行われる。
ところで、上記の回路構成を複数含んでいても良い。すなわち、図4に示されているように、M個(Mは自然数、以下同じ)の位相セレクタ42−1〜42−Mと、M個のアナログディジタル変換回路(A/D)43−1〜43−Mと、単一のマルチフェーズジェネレータ41とを1チップ化しても良い。この場合、位相セレクタ42−i(i=1〜M)とアナログディジタル変換回路43−i(i=1〜M)との組が複数個、1チップに含まれることになる。
そして、探触子を構成する受波素子の数に応じて、図4に示されているチップを複数個用意すれば良い。図4に示されている回路構成を有するチップを複数個用いた場合でも、各チップには同じ基準信号ADCKが入力されるので、各チップから出力されるパルスは所望の位相差を有していることになる。よって、このように構成した場合でも、各チップ内のアナログディジタル変換回路43におけるサンプリング動作が正しいタイミングで行われる。
以上は、受信信号についての位相調整を行う場合について説明したが、送信時に位相調整を行っても良い。すなわち、上記の位相調整を、送信する際に行った場合でも、遅延量を正しく設定できることになる。この場合、図5に示されているように、マルチフェーズジェネレータ41の出力を位相セレクタ42で選択し、この選択した出力を探触子10から送信する。一方、探触子10によって受信した信号をアナログディジタル変換回路43によってディジタル信号に変換すれば良い。アナログディジタル変換回路43は、基準信号ADCKによるタイミングで動作する。
以上説明した位相調整機能付きA/Dコンバータは、超音波診断装置に用いることができる。このA/Dコンバータを用いた超音波診断装置は、探触子から入力されるアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換回路を有する超音波診断装置であり、互いに位相の異なる複数種類のパルス信号を生成するマルチフェーズジェネレータと、上記マルチフェーズジェネレータによって生成される上記複数種類のパルス信号を位相調整信号に応じて選択するセレクタとを含み、上記複数種類のパルス信号のうち上記セレクタによって選択されたパルス信号を用いて、上記探触子から入力されるアナログ信号をディジタル信号に変換する超音波診断装置である。このように構成すれば、上記アナログ方式で用いる可変遅延素子や上記ディジタル方式で用いるメモリが不要になるのでハードウェア量を削減できるので、少ないハードウェア量で、超音波診断装置での整相加算を実現できる。さらに、上記構成によれば、位相調整が精度良く制御できるという、高精度なディジタル方式の利点を保つことができるので、高速に動作するA/Dコンバータを使用する必要はない。
3 遅延線
4 A/D変換器
5 ディジタルメモリ
10 探触子
11 受波素子
20 送信器
30 受信器
40 検波器
41 マルチフェーズジェネレータ
41a 位相比較器
41b チャージポンプ回路
41c ループフィルタ
41d 電圧制御発振器
42、42−1〜42−M 位相セレクタ
43、43−1〜43−M アナログディジタル変換回路
50 ラインメモリ
60 スキャンコンバージョンメモリ
70 ディスプレイ画面
INV−1〜INV−K インバータ
Claims (4)
- 超音波診断装置の探触子から入力されるアナログ信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータであって、互いに位相の異なる複数種類のパルス信号を生成するマルチフェーズジェネレータと、前記マルチフェーズジェネレータによって生成される前記複数種類のパルス信号を位相調整信号に応じて選択するセレクタと、前記複数種類のパルス信号のうち前記セレクタによって選択されたパルス信号を用いて前記アナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換回路と、が1チップに形成されてなることを特徴とする位相調整機能付きA/Dコンバータ。
- 前記セレクタと前記A/D変換回路との組を複数含むことを特徴とする請求項1記載の位相調整機能付きA/Dコンバータ。
- 超音波診断装置の探触子から入力されるアナログ信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータであって、互いに位相の異なる複数種類のパルス信号を生成するマルチフェーズジェネレータと、前記マルチフェーズジェネレータによって生成される前記複数種類のパルス信号を位相調整信号に応じて選択するセレクタと、が1チップに形成されてなり、前記複数種類のパルス信号のうち前記セレクタによって選択されたパルス信号を前記探触子から出力し、そのエコーとして前記探触子から入力されるアナログ信号をディジタル信号に変換することを特徴とする位相調整機能付きA/Dコンバータ。
- 前記マルチフェーズジェネレータは、互いに位相の異なる複数種類のパルス信号を出力する電圧制御発振器と、この電圧制御発振器の出力の1つと基準信号との位相差を検出する位相差検出回路とを含み、前記位相差検出回路によって検出される位相差に応じて前記電圧制御発振器の発振周波数を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の位相調整機能付きA/Dコンバータ。
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