JP2005143054A - プロジェクタ装置及びその異常状態検出方法 - Google Patents

プロジェクタ装置及びその異常状態検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 測定した距離データによりプロジェクタ装置に発生した異常を検出可能なプロジェクタ装置を提供する。
【解決手段】 制御回路5は、測定された距離データと他の測定回に測定された距離データとの差を求め、これらの距離データの差が所定の範囲内にあるか否かを判定している。プロジェクタ装置に異常状態が発生している場合、第1パッシブ測距装置30、または第2パッシブ測距装置40により測定された距離データに異常な値を示すデータが検出されるため、測定した距離データを他の測定回に測定した距離データと比較することで異常状態を検出することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、映像を投影するスクリーンまでの距離を測定する測距装置を備えたプロジェクタ装置に関する。特に、この測距装置で測定した距離データによりプロジェクタ装置及びその異常状態検出方法に関する。
従来からプロジェクタ装置においては、プロジェクタ装置とスクリーンの相対的な位置関係により、スクリーン上に映し出される画面が画面上端から画面下端に向けて漸増、または漸減する台形歪みが発生することが知られている。
このような問題に対処するため、プロジェクタ装置にスクリーンまでの距離を検出する測距装置を搭載することが提案されている。測距装置には、自ら発した光のスクリーンでの反射光を計測してプロジェクタ装置からスクリーンまでの距離を測定するアクティブ型の測距装置と、自らは光を発せず、外光やスクリーンに投影する画像の反射光を利用してプロジェクタ装置からスクリーンまでの距離を測定するパッシブ型の測距装置とがある。プロジェクタ装置では、これらの測距装置により検出したスクリーンまでの距離情報に基づき、スクリーンに対するプロジェクタ装置の傾斜角を算出して台形歪みを補正している。
台形歪みを補正する補正装置について開示した特許文献1では、図15に示されるようにプロジェクタ装置本体100の前面の異なる位置に2つのアクティブ距離センサ101、102を設けて、プロジェクタ装置本体100とスクリーン200との距離をそれぞれ検出している。制御マイコン104は、これらのアクティブ距離センサ101、102の検出結果に基づき、スクリーン200に対するプロジェクタ装置本体100の傾斜角度を算出している。算出した傾斜角度に基づいて、液晶パネル103の投射画像光がプロジェクタ装置本体100の傾斜角度に起因する投射画面の台形歪み形状とは逆の台形歪み形状となるように、各ラインの画素データの間引き調整を映像回路105で行っている。
特開2000−122617号公報
しかしながら、測距装置による測距中にプロジェクタ装置の前を人が横切ったり、プロジェクタ装置自体が移動して向きが変わってしまうと、異常な距離データが検出され、傾斜角度の測定精度が低下するという問題が発生する。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、測距装置で測定した距離データによりプロジェクタ装置に発生した異常を検出可能なプロジェクタ装置及びその異常状態検出方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために請求項1記載のプロジェクタ装置は、スクリーンまでの距離を測定する測距手段を備え、前記測距手段によって複数回測定した距離データにより異常状態の検出を行うプロジェクタ装置であって、前記距離データのうち所定の測定回に測定した距離データと他の測定回に測定した距離データとの差が所定の範囲内にない場合に、前記所定の測定回に測定した距離データを異常データと判定して異常状態の発生を検出する制御手段を有することを特徴としている。
請求項1記載の発明は、所定の測定回に測定した距離データと他の測定回に測定した距離データとの差を求め、これらの距離データの差が所定の範囲内にあるか否かを判定している。プロジェクタ装置に異常状態が発生している場合、測距手段により測定された距離データに異常な値を示すデータが検出されるため、測定した距離データを他の測定回に測定した距離データと比較することで異常状態を検出することができる。
請求項2記載のプロジェクタ装置は、スクリーン上の複数の測距位置までの距離を測定する測距手段を備え、前記測距装置によって複数回測定した距離データにより異常状態の検出を行うプロジェクタ装置であって、前記距離データのうち所定の測定回に測定した距離データから算出した前記スクリーンの傾斜角度と他の測定回に測定した距離データから算出した前記スクリーンの傾斜角度との差が所定の範囲内にない場合に、前記所定の測定回に測定した距離データを異常データと判定して異常状態の発生を検出する制御手段を有することを特徴としている。
請求項2記載の発明は、所定の測定回に測定した距離データから算出したスクリーンの傾斜角度と他の測定回に測定した距離データから算出したスクリーンの傾斜角度との差を求め、これらの傾きの差が所定の範囲内にあるか否かを判定している。プロジェクタ装置のスクリーンに対する向きが測距中に変わってしまった場合、測距手段で測定した測距データから算出されるスクリーンの傾斜角度にも変化が現れる。そこで、測定した距離データから算出したスクリーンの傾斜角度と他の測定回に測定した距離データから算出したスクリーンの傾斜角度とを比較することで異常状態を検出することができる。
請求項3記載のプロジェクタ装置は、請求項2記載のプロジェクタ装置において、前記制御手段は、前記所定の測定回に測定した距離データから算出した前記スクリーンの傾斜角度と、前記他の測定回に測定した距離データから算出した前記スクリーンの傾斜角度との差が所定の範囲内にあり、前記所定の測定回に測定した距離データと前記他の測定回に測定し前記スクリーンの傾斜角度の算出に用いた距離データとの差が所定の範囲内にない場合に、前記所定の測定回に測定した距離データを異常データと判定して異常状態の発生を検出することを特徴としている。
請求項3記載の発明は、所定の測定回に測定した距離データから算出したスクリーンの傾斜角度と、他の測定回に測定した距離データから算出したスクリーンの傾斜角度との差が所定の範囲内にあっても、測距中にプロジェクタ装置自体が光軸方向に移動してしまった場合など、傾斜角度の比較だけからでは異常状態を検出することができない場合がある。そこで、スクリーンの傾斜角度の比較による判定に加えて、測定した距離データと他の測定回にスクリーンの傾斜角度の算出に用いた距離データとを比較することで異常状態をより正確に検出することができる。
請求項4記載のプロジェクタ装置は、請求項1から3のいずれか一項に記載のプロジェクタ装置において、異常データを検出したことを表示する表示手段を有することを特徴としている。
請求項4記載の発明は、異常データを検出したことを表示する表示手段を有している。従って、測距手段による距離の測定にエラーが発生したことを操作者に通知して、再測定の設定を行うように促すことも可能となる。従って、スクリーンまでの距離の測定精度を高めることができる。
請求項5記載のプロジェクタ装置は、請求項1から4のいずれか一項に記載のプロジェクタ装置において、前記制御手段は、前記複数回の測定で異常データと判定されなかった距離データを用いて前記スクリーンの傾斜角度を求め、投影画像の台形歪みを補正することを特徴としている。
請求項5記載の発明は、複数回の測定で異常データと判定されなかった距離データを用いてスクリーンの傾斜角度を求め、投影画像の台形歪みを補正している。従って、測定精度の高い距離データを用いてスクリーンの傾斜角度を算出することができるので、台形歪みを精度よく補正することができる。
請求項6記載の異常状態検出方法は、測距手段によりスクリーンまでの距離を複数回測定し、得られた距離データにより異常状態の検出を行う異常状態検出方法であって、前記測距手段により前記スクリーンまでの距離を測定する測距工程と、前記距離データのうち所定の測定回に測定した距離データと他の測定回に測定した距離データとを比較し、これらの差が所定の範囲内にない場合に、前記所定の測定回に測定した距離データを異常データと判定して異常状態の発生を検出する判定工程とを有することを特徴としている。
請求項6記載の発明は、所定の測定回に測定した距離データと他の測定回に測定した距離データとの差を求め、これらの距離データの差が所定の範囲内にあるか否かを判定している。プロジェクタ装置に異常状態が発生している場合、測距手段により測定された距離データに異常な値を示すデータが検出されるため、測定した距離データを他の測定回に測定した距離データと比較することで異常状態を検出することができる。
請求項7記載の異常状態検出方法は、測距手段によりスクリーン上の複数の測距位置までの距離を複数回測定し、得られた距離データにより異常状態の検出を行う異常状態検出方法であって、前記測距手段により前記スクリーンまでの距離を測定する測距工程と、前記距離データのうち所定の測定回に測定した距離データから算出した前記スクリーンの傾斜角度と他の測定回に算出した傾斜角度との差が所定の範囲内にあるか否かを判定する第1の判定工程と、を有し、前記第1の判定工程により前記所定の測定回に測定した距離データから算出した傾斜角度と前記他の測定回に算出した傾斜角度との差が所定の範囲内にないと判定した場合に、前記所定の測定回に測定した距離データを異常データと判定して異常状態の発生を検出することを特徴としている。
請求項7記載の発明は、所定の測定回に測定した距離データから算出したスクリーンの傾斜角度と他の測定回に測定した距離データから算出したスクリーンの傾斜角度との差を求め、これらの傾斜角度の差が所定の範囲内にあるか否かを判定している。プロジェクタ装置のスクリーンに対する向きが測距中に変わってしまった場合、測距手段で測定した測距データから算出されるスクリーンの傾斜角度にも変化が現れる。そこで、測定した距離データから算出したスクリーンの傾斜角度と他の測定回に測定した距離データから算出したスクリーンの傾斜角度とを比較することで異常状態を検出することができる。
請求項8記載の異常状態検出方法は、請求項7記載の異常状態検出方法において、前記所定の測定回に測定した距離データと他の測定回に測定した距離データとの差が所定の範囲内にあるか否かを判定する第2の判定工程を有し、前記第1の判定工程により、前記所定の測定回に測定した距離データから算出した傾斜角度と前記他の測定回に算出した傾斜角度との差が所定の範囲内にあると判定され、前記第2の判定工程により、前記所定の測定回に測定した距離データと前記他の測定回に測定し前記傾斜角度の算出に用いた距離データとの差が所定の範囲内にないと判定された場合に、前記所定の測定回に測定した距離データを異常データとすることを特徴としている。
請求項8記載の発明は、所定の測定回に測定した距離データから算出したスクリーンの傾斜角度と、他の測定回に測定した距離データから求めたスクリーンの傾斜角度との差が所定の範囲内にあっても、測距中にプロジェクタ装置自体が光軸方向に移動してしまった場合など、傾斜角度の比較だけからでは異常状態を検出することができない場合がある。そこで、スクリーンの傾斜角度の比較による判定に加えて、測定した距離データと他の測定回にスクリーンの傾斜角度の算出に用いた距離データとを比較することで異常状態をより正確に検出することができる。
本発明は、測距装置で測定した距離データによりプロジェクタ装置に発生した異常状態を検出することができる。
次に、添付図面を参照しながら本発明の最良の実施例を説明する。
まず、図1を参照しながら本実施例のプロジェクタ装置について説明する。図1に示されるように本実施例のプロジェクタ装置2は、プロジェクタ装置2からスクリーン1までの距離をスクリーン1の左右方向(水平方向)の複数ポイントで測距する第1パッシブ測距装置30と、同じくプロジェクタ装置2からスクリーン1までの距離をスクリーン1の上下方向(垂直方向)の複数ポイントで測距する第2パッシブ測距装置40と、図示しないパーソナルコンピュータ等の機器から画像を入力して、画像情報を出力する投影画像生成部6と、投影レンズ光学系8へ画像を出力する表示駆動部7と、表示駆動部7により出力された画像をスクリーン1上に投影する投影レンズ光学系8と、投影レンズ光学系8の焦点距離を変更するために、光軸に沿って投影レンズ光学系8を移動させるステッピングモータ等からなる光学系駆動部9と、プロジェクタ装置2の構成に必要なデータや命令を記憶したメモリ部10と、これら各部を制御する制御回路5とを有している。
自動焦点検出装置20は、投影レンズ光学系8によりスクリーン1上に投影された画像の反射光を受光する受光センサ21と、受光センサ21から出力される電気信号(センサデータ)に演算を行い、画像のコントラスト値を算出する演算部22とを有している。本実施例では、受光センサ21としてCCDラインセンサを適用している。
画像信号の高周波成分に現れるコントラスト値は、図2に示されるように、合焦位置でコントラスト値が最大となり、合焦位置から外れるに従って、コントラスト値が減少していくという特性を有している。この特性を利用して、投影レンズ光学系8を初期位置から最近位置まで駆動し、投影レンズ光学系8により投影された画像がスクリーン1上に像を結ぶ時の投影レンズ光学系8の位置(合焦位置)を求める。
図3は、図1に示したプロジェクタ装置2を正面から見た構成を示した図である。プロジェクタ装置2の正面には投影レンズが設けられている。投影レンズは投影レンズ光学系(コンデンサレンズを含んでいてもよい)8に含まれ、投影レンズを介してスクリーン1上へ画像が投影される。
図3に示されるように第1パッシブ測距装置30は、プロジェクタ装置2の正面を構成する平面上で水平方向に基線長aだけ離間して配置された一対のレンズ31a及び31bを備えた撮像部31を有している。同様に第2パッシブ測距装置40は、図3に示されるようにプロジェクタ装置2の正面を構成する平面上で垂直方向に基線長bだけ離間して配置された一対のレンズ41a及び41bを備えた撮像部41を有している。なお、本実施例では、図3に示されるように撮像部31の基線長aに平行する方向をプロジェクタ装置2の第1基準方向と呼ぶ。また、撮像部41の基線長bに平行する方向をプロジェクタ装置2の第2基準方向と呼ぶ。
図4を参照しながら撮像部31の構成について説明する。外部から入射した光を受光するレンズ31aの下には焦点距離fだけ離間されてラインセンサ31cが配置され、またセンサ31bの下には焦点距離fだけ離間されてラインセンサ31dが配置されている。これらのラインセンサ31c,31dは、直線状に配列された複数の光検出素子を有する一対のラインCCDまたはその他のライン型撮像素子からなる。なお、ラインセンサ31c,31dの構成については説明の便宜上後ほど詳述する。撮像部31は、レンズ31a及び31bを介してラインセンサ31c及び31d上に結像した画像について、図示しない出力部を介して画像の光量に応じた電気信号を直列的に出力する。なお、撮像部41についても撮像部31と同様に、レンズ41a,41bから焦点距離fだけ離間されてそれぞれラインセンサ31c,31dが配置されている。
演算部32は、ラインセンサ31c,31dから出力される一対の画像信号のうちの少なくとも一方の画像信号を、所定のシフト範囲に渡って順次シフトさせながら相関値を演算する。演算部42も同様にラインセンサ41c,41dから出力される一対の画像信号のうちの少なくとも一方の画像信号を、所定のシフト範囲に渡って順次シフトさせながら相関値を演算し、この相関値に基づいてスクリーン1までの距離を演算する。
制御回路5は、第1パッシブ測距装置30、第2パッシブ測距装置40により測定されたスクリーン1までの距離データに異常な値を示すデータが含まれているか否かを判定し、異常なデータが含まれていた場合には操作者に対し警告を行うなどの処理を行う。また、異常な値を示すデータは消去して、スクリーン1の傾斜角度を求めるためのデータには使用しない。また、制御回路5は、第1パッシブ測距装置30の測距演算結果に基づき、プロジェクタ装置2の第1基準方向(水平方向)に対するスクリーン1の傾斜角度θ1を算出する(図5(A)参照)。同様に第2パッシブ測距装置40の測距演算結果に基づき、プロジェクタ装置2の第2基準方向(垂直方向)に対するスクリーン1の傾斜角度θ2を算出する(図5(B)参照)。
投影画像生成部6は、外部のパソコン等の画像データ出力部から出力される画像データを入力し、入力した画像データを表示用データに変換して表示駆動部7に出力する。
表示駆動部7は、画像歪み補正部として機能し、制御回路5が算出した第1基準方向および第2基準方向に対する傾斜角に基づき、不図示の投影レンズとしてのコンデンサレンズを含む投影レンズ光学系8を調整して、投影画像の台形歪みを補正する。また、表示駆動部7は、不図示の投影レンズのピント調整を自動的に行うオートフォーカス手段として機能する。投影レンズ光学系8は、所定の映像光をスクリーン1上に投影する。
次に、図4を参照しながら、第1パッシブ測距装置(外光三角測距方式)30の動作原理を説明する。図4は、第1パッシブ測距装置30によりスクリーン1までの距離を測定する様子を示した図である。なお、第2パッシブ測距装置40の動作原理も第1パッシブ測距装置30と同様であるため説明を省略する。
図4(A)において、一対のレンズ31a及び31bが、プロジェクタ装置2の正面を構成する平面上に水平方向に延びた所定の基線長aだけ離間して配置されている。プロジェクタ装置2の正面を構成する平面の下には、これら一対のレンズ31a及び31bからそれらの焦点距離fだけそれぞれ離間され、基線長a方向に延びた一対のラインセンサ31c及び31dが配置されている。ラインセンサ31c及び31dは、その中央部分がそれぞれレンズ31a及び31bの光軸31ax及び31bx上にほぼ位置するように配置されている。これらラインセンサ31c及び31d上に、それぞれ対応するレンズ31a及び31bを介して距離測定(測距)対象のスクリーン1上のある位置の画像Tが結像される。図4(A)においては、スクリーン1上の測定位置Tが、異なる方向の光路A及びBを通って、それぞれのレンズ31a及び31bを介して、ラインセンサ31c及び31d上に結像されている。
測定位置Tが無限遠の位置に存在すると仮定した場合、一対のレンズ31a及び31bから焦点距離fにあるラインセンサ31c及び31d上には、測定位置Tがレンズ31a及び31bのそれぞれの光軸31ax及び31bxと交差する基準位置31cx及び31dxに結像されることになる。ここで測定位置Tが無限遠位置からレンズ31aの光軸31ax上の方向Aに沿って近づき、図4(A)の位置、すなわち、レンズ31aからスクリーン1までの距離LCに達すると、測定位置Tはラインセンサ31c上においては、基準位置31cx上に結像されたままであるが、ラインセンサ31d上においては、レンズ31bにより基準位置31dxから位相差(ずれ量)αだけずれた位置に結像される。
このとき、三角測距の原理から、測定位置Tまでの距離LCは、LC=af/αで求められる。ここで、基線長aと焦点距離fは予め知られている既知の値であり、ラインセンサ31d上の基準位置31dxからの位相差(ずれ量)αを検出すれば、距離LCを測定できる。すなわち、スクリーン1までの距離を検出できる。これが外光三角測距のパッシブ型ラインセンサ測距装置の動作原理である。位相差(ずれ量)αの検出及びLC=af/αの演算は、図1で示した演算部32で実行される。
ラインセンサ31dの基準位置31dxからの位相差(ずれ量)αの検出は、一対のラインセンサ31c及び31dから出力される一対の画像データ信号列IL及びIRからそれぞれ抽出した部分画像データ群iLm及びiRnについて、演算部32が相関演算を行なうことにより検出する。
上記相関演算の概略を説明する。図4(B)に示すように、相関演算は、部分画像データ群iLm及びiRnを互いに重ねた時に最も一致度が高くなる領域を、重ね合わせる部分画像データ群iLm及びiRnをラインセンサ31c及び31d上で相対的にずらしながら検出していく演算である。図4(B)においては、一方のラインセンサ31cからの部分画像データ群iLmを基準位置31cxに位置を固定して、基準部として使用する。他方のラインセンサ31dからの部分画像データ群iRnは参照部として位置を一画素ずつずらして行き、基準部と最も一致度の高い部分画像データ群iRnを探す。最も一致度の高い部分画像データ群iRnを発生するラインセンサ31d上の位置とそのラインセンサ31dの基準位置31dxと間の間隔が位相差(ずれ量)αである。
ラインセンサ31c及び31dの各々は、所定数の光検出素子(画素)を所定長の直線上に配列した一対のラインCCDで構成されているから、位相差(ずれ量)αは、部分画像データ群iRnの画像データ信号列IR内の画素位置と画素ピッチから容易に求めることができる。このようにして、レンズ31aの光軸31axと同じ方向Aにある測定位置Tまでの距離LCを、位相差(ずれ量)αを検出することにより測定できる。
次に、ラインセンサの構成について図6を参照しながら説明する。図6には、一対のラインセンサ31c、31dにて、複数方向の距離を検出する際のラインセンサの構成が示されている。図6に示すように、ラインセンサ31c、31dを複数に分割し、測距方向に応じて基準位置を複数設定することにより、1つの測距装置で複数方向の距離を検出することができる。すなわち、一対のラインセンサ31c,31dで複数方向の測距を行う際には、図6に示したようにラインセンサ31c中に複数の測距方向(本例ではR(右)、C(中央)、L(左)とする)に基づく複数の基準位置に応じた複数の測距演算領域(31cR、31cC、31cL)を設ける。同様にラインセンサ31d中に複数の測距方向(R、C、L)に基づく複数の基準位置に応じた複数の測距演算領域(31dR、31dC、31dL)を設ける。そして、測距方向で対応する1対の測距演算領域(31cRと31dR、31cCと31dC、31cLと31dL)中の部分映像データを使用して基準位置からのずれ量を求めることができる。
本実施例のプロジェクタ装置2は、測距装置によって測定された距離データにより、測距中にプロジェクタ装置に異常が発生しているか否かを判定している。また、操作者に異常な距離データが検出されたことを通知し、異常データであると判定された距離データを傾斜角度の検出のためのデータから取り除くことで、投影画像の台形歪みの補正を精度よく行うことを特徴としている。
第1パッシブ測距装置30、第2パッシブ測距装置40によりスクリーンまでの距離を測定中に、例えば人がプロジェクタ装置2の前を横切ったり、プロジェクタ装置自体の向きが変わってしまうと、異常な値を示す距離データが検出される。このような距離データを使用してスクリーン1の傾斜角度を求めると、求められる傾斜角度の精度が低下してしまう。
このため本実施例では、第1パッシブ測距装置30、第2パッシブ測距装置40を使用してスクリーン1までの距離を複数回測定する。なお、スクリーン1までの距離の測定は、スクリーン1を複数のエリアに分割し、この分割したエリア毎に複数回行う。すなわち分割したエリア毎に複数の距離データが算出される。各エリア毎に複数算出された距離データを比較して、距離データに異常な値を示すデータがあるか否かを判定する。例えば、図7に示すように図7(A)に示すN番目の距離データと、図7(B)に示すN+1番目の距離データとの値に大きな変化が見られる場合には、プロジェクタ装置2とスクリーン1との間に人等の物体が進入したとして、使用者への警告を行う。また、この異常な値を示した距離データを消去して、スクリーン1の傾斜角度の算出には使用しないようにする。使用者への警告の方法は、図示しないプロジェクタ装置2の表示部に「スクリーンまでの距離の測定にエラーが生じました」などの表示を行ってもよいし、ブザー等の警報音を発生する手段を設けて、距離測定にエラーが発生したことを通知するものであってもよい。異常な値を示した距離データの検出及び消去が終了すると、エリア毎に距離データの平均を求め、スクリーン1の傾斜角度を求める演算を行う。また、使用者に警告して再設定が入力された場合には再度スクリーン1までの距離測定を行ってもよい。
このように本実施例は、測定された距離データに異常な値を示すデータが含まれているか否かを検出することで、測距中にプロジェクタ装置2の前を人が通ったり、プロジェクタ装置2自体の向きが変わってしまうなどの異常状態を検出することができる。また、距離データに異常な値を示すデータが含まれていた場合に、この異常な距離データを検出して消去することで、スクリーン1の傾斜角度の算出精度を高めることができる。
次に、本実施例の動作手順を説明する。まず、図8に示されたフローチャートを参照しながら全体の流れを説明する。
まず、初期設定として測定回数をカウントするカウンタiがゼロクリアされる(ステップS1)。次に、投影レンズ光学系8によりスクリーン1に位相差検出用の画像パターンを投影する(ステップS2)。位相差検出用パターンのスクリーン1での反射光をラインセンサ31c,31dで受光してセンサデータを出力する。ラインセンサ31cからのセンサデータは、第1パッシブ測距装置30に出力される。なお、本実施例では、スクリーン1までの距離を測定する測距装置として第1パッシブ測距装置30を用いているが、第2パッシブ測距装置40を用いてもよいし、第1パッシブ測距装置30と第2パッシブ測距装置40との両方を用いてスクリーン1までの距離を測定するものであってもよい。
第1パッシブ測距装置30に出力されたセンサデータは、演算部32に入力される。演算部32では、アナログのセンサデータをデジタルのセンサデータに変換するA/D変換、ラインセンサ31cのセンサデータとラインセンサ31dのセンサデータとの相関を演算する相関演算、相関演算で得られた最大の一致度の部分画像データの位置間隔を補間する補間処理などが行われ、スクリーン1までの距離データがエリア毎に求められる(ステップS4)。なお、設定されたエリア毎の距離データの算出は、予め設定された回数imax回行われ、各エリア毎に距離データがimax個出力される(ステップS5/YES)。
制御回路5は、演算部32から出力された各エリアの距離データを用いて距離データの判定を行う(ステップS6)。距離データの判定手順については、図10に示すフローチャートを用いて後ほど詳述する。距離データの判定を行い、異常な値を示す距離データを取り除く。この判定処理はエリア毎に行われる。異常な値を示す距離データが検出された場合には操作者に対して警告を行い、再度測定を行うようにしてもよい。
異常な値を示す距離データを消去すると、残された距離データから平均値が求められる。エリア毎に距離データを平均して平均値を求め(ステップS7)、平均値をこのエリアの距離データとする。
次に、求められた各エリアの距離データからスクリーン1の傾斜角度を算出する(ステップS8)。傾斜角度の算出手順の一例を図9を参照しながら説明する。第1パッシブ測距装置30の距離データに基づいて、第1基準方向に対するスクリーン1の傾斜角θ1を算出する方法を説明する。図9に示すように、第1パッシブ測距装置30の第1基準方向(プロジェクタ装置2の水平方向)に対するスクリーン1の傾斜角度をθ1とし、測距位置1Aに対して測距演算領域31cLを用いて測距演算された結果をLl、測距位置1Bに対して測距演算領域31cRを用いて測距演算された結果をL2、測距位置1Aと光軸Lとの距離をL1’、測距位置1Bと光軸Lとの距離をL2’とすると、傾斜角度θ1は、
tanθ1=(L2−L1)/(L1’+L2’)
で求められる。
ここで、三角形の相似により、L1:L1’=f:P(1a−k)が成り立つ。これを展開すると、L1’=PL1(1a−k)/fとなる。ここで、1aは測距演算領域31cLに結像した測距位置1Aのコントラスト重心位置に相当する画素番号、kは光軸に相当するラインセンサの画素番号、Pはラインセンサの画素ピッチ、fは焦点距離である。同様に、L2’は、L2’=PL2(1b−k)/fで表わせる。ここで、1bは測距演算領域31cRに結像した測距位置1Bのコントラスト重心位置に相当する画素番号である。なお、P及びfは設計段階等で求められる定数であり、これらの値は制御部4内に予め記憶しておく。なお、コントラスト重心位置の求め方については公知技術(例えば特開平8−75985号参照)であるため、本実施形態では、その説明を省略する。また、第2パッシブ測距装置40の距離データに基づいて、第2基準方向に対するスクリーン1の傾斜角θ2を算出する方法についても同様の方法を適用することができる。
次に、図10に示されたフローチャートを参照しながら距離データの判定手順を説明する。まず、測距回数をカウントするカウンタN,エリアを識別する変数mの値が0に初期化される(ステップS11)。
制御回路5は、演算部32から距離データが出力されると、エリア毎の距離データに異常な値を示すデータが含まれているか否かを判定する。判定方法は、エリア毎に、今回の距離データとこの距離データよりも一つ前に測定された前回の距離データとの差分を取り、この差分値が所定のしきい値αよりも大きいか否かを判定する。すなわち、エリアmの[N+1]番目(今回)のデータDm[N+1]と、[N]番目(前回)のデータDm[N]との差の絶対値が求められる。この差分の絶対値がしきい値αよりも大きい場合には(ステップS14/YES)、使用者へ警告を行い(ステップS15)、Dm[N+1]を消去する(ステップS16)。この手順をすべてのエリアについて行う(ステップS17)。
すべてのエリアについて距離データの判定が終了すると(ステップS17/YES)、測定回数Nの値を1インクリメントして(ステップS12)、次の距離データの判定を行う。
上述したステップS12〜ステップS17までの処理を繰り返し、複数回の測定で得られた全ての距離データについて判定処理が終了すると(ステップS18/YES)、この処理を終える。
このように本実施例は、測定された距離データに異常な値を示すデータが含まれているか否かを検出することで、異常状態の発生を検出することができる。また、距離データに異常な値を示すデータが含まれていた場合に、この異常な距離データを検出して消去するので、スクリーンの傾斜角度の算出精度を高めることができる。
なお、上述した実施例では、対象となる距離データと、この距離データの直前に測定した距離データとを比較して対象となる距離データが異常なデータであるか否かの判定を行っているが、対象となる距離データと比較する距離データは必ずしも直前に測定されたものでなくてもよい。例えば、2つ前に測定された距離データや、3つ前に測定された距離データであってもよい。また、複数回測定して得られたすべての距離データについて他の測定回に測定した距離データとの比較を行っているが、複数回測定を行った中でいくつかの距離データを取り出してこれらを比較するものであってもよい。
次に、添付図面を参照しながら本発明の第2実施例について説明する。上述した第1実施例では、測定した距離データに大きな変化が現れた場合に、異常であると判定して操作者に警告を行っていた。また、この距離データをスクリーン1の傾斜角度の算出には使用しないように消去していた。これに対し本実施例では、距離データによりスクリーン1の傾斜角度を求めて、この傾斜角度の変化を監視する。例えば、測距中にだれかがプロジェクタ装置2に触れることで、プロジェクタ装置2の向きが変わってしまう場合がある。このようなプロジェクタ装置2の向きの変化は、スクリーン1に対するプロジェクタ装置2の傾斜角度、すなわち、プロジェクタ装置から測定されるスクリーン1の傾斜角度の変化として現れる。そこで、スクリーン1までの距離が測定される毎に、この距離データを用いてスクリーン1の傾斜角度を求め、傾斜角度の変化を監視することで、プロジェクタ装置の向きの変化を検出することができる。例えば、図11に示されるようにN番目に測定した距離データから求めたスクリーン1の傾斜角度θ1(図11(A)に示す)と、N+1番目に測定した距離データから求めたスクリーン1の傾斜角度θ2(図11(B)に示す)とを比較する。傾斜角度の算出は、図9にて説明した方法を用いてもよいが、例えば、2地点の距離データの差分を取り、この値を2地点間の距離で除算したものなどの簡易な方法でもよい。
本実施例の距離データの判定手順を図12に示されたフローチャートを参照しながら説明する。まず、測距回数をカウントするカウンタNがリセットされる(ステップS21)。制御回路5は、演算部32から複数エリアの距離データが出力されると、予め設定されたエリアの距離データを使用して、スクリーン1の傾きを算出する(ステップS22)。例えば、予め選択されている2つのエリアの距離データの差分を、この2つのエリアの距離で除算することで傾きを求める。
次に、今回求めたスクリーン1の傾きと前回求めたスクリーン1の傾斜角度との差分を取り、この差分値が所定のしきい値βよりも大きいか否かが判定される。すなわち、傾斜角度の値をIとすると、今回の距離データから求めたスクリーン1の傾きデータI[N+1]と、前回の距離データから求めたスクリーン1の傾きデータI[N]との差の絶対値がβよりも大きいか否かが判定される(ステップS24)。傾きデータの差の絶対値がβよりも大きい場合には(ステップS24/YES)、操作者に警告すると共に(ステップS25)、処理対象のN+1番目のデータを消去する(ステップS26)。
複数回測定したすべての距離データに対する判定処理が終了すると(ステップS27/YES)、この判定処理を終了する。
なお、上述した第2実施例では、測定されたスクリーン1の傾きが同じでも、測距中にプロジェクタ装置2が光軸方向に移動してしまいスクリーン1からプロジェクタ装置2までの距離が変わってしまった場合に、異常状態であると判定することができない。例えば、図13(A)に示すN番目の距離データから得られるスクリーン1の傾きθと、図13(B)に示すN+1番目の距離データから得られるスクリーン1の傾きθとが同じでも、図13(A)、(B)に示すようにスクリーン1までの距離が異なる場合もある。このため、算出されたスクリーン1の傾きを比較した後に、任意のエリアの距離データを比較してもよい。この場合の手順を図14に示されたフローチャートを参照しながら説明する。
まず、測距回数をカウントするカウンタNがリセットされる(ステップS31)。制御回路5は、演算部32から複数エリアの距離データが出力されると、予め設定されたエリアの距離データを使用して、スクリーン1の傾きを算出する(ステップS32)。例えば、予め選択されている2つのエリアの距離データの差分を、この2つのエリアの距離で除算することで傾きを求める。
次に、今回測定された距離データから求めたスクリーン1の傾きと前回測定された距離データからさ求めたスクリーン1の傾きとの差分を取り、この差分値が所定のしきい値βよりも大きいか否かが判定される。すなわち、傾きの値をIとすると、今回の距離データから求めた傾きデータI[N+1]と、前回の距離データから求めた傾きデータI[N]との差の絶対値がβよりも大きいか否かが判定される(ステップS34)。傾きデータの差の絶対値がβよりも大きい場合には(ステップS34/YES)、操作者に警告すると共に(ステップS36)、処理対象のN+1番目のデータを消去する(ステップS37)。
また、傾きデータの差の絶対値がβよりも小さい場合には(ステップS34/NO)、予め設定されたエリアの距離データ同士を比較する。今回の測定で得られた距離データD[N+1]と前回の測定で得られた距離データD[N]との差の絶対値を取り、この値がしきい値αよりも大きいか否かを判定する(ステップS35)。比較する距離データは、同一のエリアの距離データであればどのエリアの距離データであってもよい。距離データの差の絶対値がしきい値αよりも大きい場合には(ステップS35/YES)、使用者に警告すると共に(ステップS36)、処理対象のN+1番目のデータを消去する(ステップS37)。
複数回測定したすべての距離データに対する判定処理が終了すると(ステップS38)、この判定処理を終了する。
なお、本実施例においても対象となる距離データから算出したスクリーンの傾きと比較する傾きは、必ずしも直前に測定した距離データから算出したものでなくてもよい。また、複数回測定して得られたすべての距離データについてスクリーンの傾きを求めて、他の測定回に測定した距離データから算出したスクリーンの傾きと比較する必要はない。例えば、複数回測定を行った中でいくつかの距離データを取り出し、それぞれスクリーンの傾きを求めて比較するものであってもよい。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これらの実施例に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。例えば、上述した実施例では、台形歪み補正のために搭載された第1パッシブ測距装置30、第2パッシブ測距装置40を用いて距離の測定を行っているが、別途パッシブまたはアクティブ測距装置を設けて距離の測定を行ってもよい。
また、上述した実施例では第1パッシブ測距装置30、第2パッシブ測距装置40で測定された距離データを直接比較して、測距装置による距離の測定に異常が発生しているか否かを判定していたが、図1に示す自動焦点検出装置20により測定されるコントラスト値、または受光センサ21やラインセンサ31c,31d、41c,41dから出力されるセンサデータを距離データの変わりに用いても同様の効果を得ることができる。
プロジェクタ装置の構成を示すブロック図である。 自動焦点検出装置により測定されるコントラスト値と合焦位置との関係を示す図である。 図1に示したプロジェクタ装置を正面から見た構成を示す図である。 パッシブ測距装置によりスクリーンまでの距離を測定する様子を示した図である。 プロジェクタ装置2に対するスクリーン1の傾斜角度を説明するための図である。 ラインセンサの構成を示す図である。 (A)はN番目に測定された距離データを示し、(B)はN+1番目に測定された距離データを示すものであり、測距中にプロジェクタ装置2とスクリーン1との間に測定対象以外のもの、例えば人が進入した時に測定される距離データを示すものである。 第1実施例の動作手順を示すフローチャートである。 傾斜角度の算出方法を説明するための図である。 距離データの判定手順を示すフローチャートである。 (A)はN番目に測定された距離データを示し、(B)はN+1番目に測定された距離データを示すものであり、測距中にプロジェクタ装置の向きが変わってしまった場合に測定される距離データを示すものである。 第2実施例の動作手順を示すフローチャートである。 (A)はN番目に測定された距離データを示し、(B)はN+1番目に測定された距離データを示すものであり、測距中にプロジェクタ装置が光軸方向に移動した場合に測定される距離データを示すものである。 第3実施例の動作手順を示すフローチャートである。 特許文献1に開示された台形歪み補正装置の構成を示す図である。
符号の説明
1 スクリーン 2 プロジェクタ装置
5 制御回路 6 投影画像生成部
7 表示駆動部 8 投影レンズ光学系
9 光学系駆動部 10 メモリ部
20 自動焦点検出装置 21受光センサ
22 演算部 30 第1パッシブ測距装置
31 撮像部 31a、31b レンズ
31c、31d ラインセンサ 32 演算部
40 第2パッシブ測距装置 41 撮像部
42 演算部

Claims (8)

  1. スクリーンまでの距離を測定する測距手段を備え、前記測距手段によって複数回測定した距離データにより異常状態の検出を行うプロジェクタ装置であって、
    前記距離データのうち所定の測定回に測定した距離データと他の測定回に測定した距離データとの差が所定の範囲内にない場合に、前記所定の測定回に測定した距離データを異常データと判定して異常状態の発生を検出する制御手段を有することを特徴とするプロジェクタ装置。
  2. スクリーン上の複数の測距位置までの距離を測定する測距手段を備え、前記測距手段によって複数回測定した距離データにより異常状態の検出を行うプロジェクタ装置であって、
    前記測距データのうち所定の測定回に測定した距離データから算出した前記スクリーンの傾斜角度と他の測定回に測定した距離データから算出した前記スクリーンの傾斜角度との差が所定の範囲内にない場合に、前記所定の測定回に測定した距離データを異常データと判定して異常状態の発生を検出する制御手段を有することを特徴とするプロジェクタ装置。
  3. 前記制御手段は、前記所定の測定回に測定した距離データから算出した前記スクリーンの傾斜角度と前記他の測定回に測定した距離データから算出した前記スクリーンの傾斜角度との差が所定の範囲内にあり、
    前記所定の測定回に測定した距離データと前記他の測定回に測定し前記スクリーンの傾斜角度の算出に用いた距離データとの差が所定の範囲内にない場合に、前記所定の測定回に測定した距離データを異常データと判定して異常状態の発生を検出することを特徴とする請求項2記載のプロジェクタ装置。
  4. 異常データを検出したことを表示する表示手段を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のプロジェクタ装置。
  5. 前記制御手段は、前記複数回の測定で異常データと判定されなかった距離データを用いて前記スクリーンの傾斜角度を算出し、投影画像の台形歪みを補正することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のプロジェクタ装置。
  6. 測距手段によりスクリーンまでの距離を複数回測定し、得られた距離データにより異常状態の検出を行う異常状態検出方法であって、
    前記測距手段により前記スクリーンまでの距離を測定する測距工程と、
    前記距離データのうち所定の測定回に測定した距離データと他の測定回に測定した距離データとを比較し、これらの差が所定の範囲内にない場合に、前記所定の測定回に測定した距離データを異常データと判定して異常状態の発生を検出する判定工程とを有することを特徴とする異常状態検出方法。
  7. 測距手段によりスクリーン上の複数の測距位置までの距離を複数回測定し、得られた距離データにより異常状態の検出を行う異常状態検出方法であって、
    前記測距手段により前記スクリーンまでの距離を測定する測距工程と、
    前記距離データのうち所定の測定回に測定した距離データから算出した前記スクリーンの傾斜角度と他の測定回に算出した前記スクリーンの傾斜角度との差が所定の範囲内にあるか否かを判定する第1の判定工程と、を有し、
    前記第1の判定工程により前記所定の測定回に測定した距離データから算出した傾斜角度と前記他の測定回に算出した傾斜角度との差が所定の範囲内にないと判定した場合に、前記所定の測定回に測定した距離データを異常データと判定して異常状態の発生を検出することを特徴とする異常状態検出方法。
  8. 前記所定の測定回に測定した距離データと他の測定回に測定した距離データとの差が所定の範囲内にあるか否かを判定する第2の判定工程を有し、
    前記第1の判定工程により、前記所定の測定回に測定した距離データから算出した傾斜角度と前記他の測定回に算出した傾斜角度との差が所定の範囲内にあると判定され、
    前記第2の判定工程により、前記所定の測定回に測定した距離データと前記他の測定回に測定し前記傾斜角度の算出に用いた距離データとの差が所定の範囲内にないと判定された場合に、前記所定の測定回に測定した距離データを異常データと判定して異常状態の発生を検出することを特徴とする請求項7記載の異常状態検出方法。
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