JP2005142522A - 軟磁性材料の製造方法、軟磁性材料および圧粉磁心 - Google Patents

軟磁性材料の製造方法、軟磁性材料および圧粉磁心 Download PDF

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Abstract

【課題】 所望の磁気的特性が得られる軟磁性材料の製造方法、軟磁性材料および圧粉磁心を提供する。
【解決手段】 軟磁性材料の製造方法は、金属磁性粒子10を温度400℃以上900℃未満で第1の熱処理をする工程と、金属磁性粒子10が絶縁被膜20によって取り囲まれた複数の複合磁性粒子30を形成する工程と、複数の複合磁性粒子30を加圧成形することによって成形体を形成する工程とを備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、一般的には、軟磁性材料の製造方法、軟磁性材料および圧粉磁心に関し、より特定的には、金属磁性粒子と、その金属磁性粒子を覆う絶縁被膜とによって構成される複合磁性粒子を用いた軟磁性材料の製造方法、金属磁性粒子を備える軟磁性材料およびその軟磁性材料から作製される圧粉磁心に関する。
従来、モーターコアやトランスコアなどの電気電子部品において高密度化および小型化が図られており、より精密な制御を小電力で行えることが求められている。このため、これらの電気電子部品の作製に使用される軟磁性材料であって、特に中高周波領域において優れた磁気的特性を有する軟磁性材料の開発が進められている。
このような軟磁性材料に関して、たとえば、特開2002−246219号公報には、高い温度環境下の使用に際しても磁気特性が維持できることを目的とした圧粉磁心およびその製造方法が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された圧粉磁心の製造方法によれば、まず、リン酸被膜処理アトマイズ鉄粉に所定量のポリフェニレンサルファイド(PPS樹脂)を混合し、これを圧縮成形する。得られた成形体を空気中において温度320℃で1時間加熱し、さらに温度240℃で1時間加熱する。その後、冷却することによって圧粉磁心を作製する。
特開2002−246219号公報
このように作製された圧粉磁心の内部に、多数の歪み(転位、欠陥)が存在する場合、これらの歪みは磁壁移動(磁束変化)の妨げとなるため、圧粉磁心の透磁率を低下させる原因となる。特許文献1に開示された圧粉磁心では、二度に渡って成形体に実施される熱処理によっても内部に存在する歪みが十分に解消されていない。このため、得られた圧粉磁心の実効透磁率は、周波数やPPS樹脂の含有量によっても変化するが、常に400以下の低い値にとどまっている。
また、圧粉磁心の内部に存在する歪みを十分に低減させるため、成形体に実施する熱処理の温度を高くすることが考えられる。しかし、アトマイズ鉄粉を覆うリン酸化合物は、耐熱性に劣っているため、温度を高く設定すると熱処理時に劣化する。このため、リン酸被膜処理アトマイズ鉄粉の粒子間渦電流損が増大し、圧粉磁心の透磁率が低下するおそれが生じる。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、所望の磁気的特性が得られる軟磁性材料の製造方法、軟磁性材料および圧粉磁心を提供することである。
この発明に従った軟磁性材料の製造方法は、金属磁性粒子を温度400℃以上900℃未満で第1の熱処理をする工程と、金属磁性粒子が絶縁被膜によって取り囲まれた複数の複合磁性粒子を形成する工程と、複数の複合磁性粒子を加圧成形することによって成形体を形成する工程とを備える。
このように構成された軟磁性材料の製造方法によれば、金属磁性粒子に第1の熱処理を行なうことによって、金属磁性粒子の内部に存在する歪み(転位、欠陥)を予め低減させておく。この際、熱処理の温度が400℃以上である場合、第1の熱処理による効果を十分に得ることができる。また、熱処理の温度が900℃未満の場合、熱処理時に金属磁性粒子が焼結し、固まってしまうということがない。金属磁性粒子が焼結すると、固まった金属磁性粒子を機械的に細かくする必要があり、この際に金属磁性粒子の内部に新たな歪みが発生するおそれがあるが、熱処理温度を900℃未満とすることによって、このようなおそれを回避することができる。
第1の熱処理の実施によって、成形体の内部に存在する歪みは、ほとんどが加圧成形時に発生したものとなり、第1の熱処理を実施しない場合と比較して、歪みを少なくすることができる。これにより、透磁率が増大し、保磁力が低減した所望の磁気的特性を得ることができる。また、金属磁性粒子の内部に存在する歪みが低減されているため、加圧成形時、複合磁性粒子は変形しやすい状態になっている。このため、複数の複合磁性粒子を隙間なく噛み合わせて成形体を形成することができ、成形体の密度を大きくすることができる。
また好ましくは、第1の熱処理をする工程は、金属磁性粒子を温度700℃以上900℃未満で熱処理をする工程を含む。このように構成された軟磁性材料の製造方法によれば、第1の熱処理によって、金属磁性粒子の内部に存在する歪みをさらに低減させることができる。
また好ましくは、成形体を温度200℃以上絶縁被膜の熱分解温度以下で第2の熱処理をする工程をさらに備える。このように構成された軟磁性材料の製造方法によれば、第2の熱処理によって、成形体の内部に存在する歪みを低減させる。この際、金属磁性粒子の内部に存在する歪みは予め低減されているため、成形体の内部に存在する歪みは、ほとんどが加圧成形時に複合磁性粒子が一定の方向に加圧されて発生したものである。このため、成形体の内部に存在する歪みは、互いに複雑に絡み合うことなく存在している。
このような理由から、絶縁被膜の熱分解温度以下、たとえば、リン酸系絶縁被膜の場合では500℃以下という比較的低い温度であっても成形体の内部の歪みを十分に低減させることができる。また、熱処理の温度が絶縁被膜の熱分解温度以下であるため、金属磁性粒子を取り囲む絶縁被膜を劣化させることがない。このため、複合磁性粒子間で発生する粒子間渦電流損を確実に抑制することができる。また、熱処理の温度を200℃以上とすることで、第2の熱処理による効果を十分に得ることができる。
また好ましくは、成形体を形成する工程は、複数の複合磁性粒子が有機物で接合された成形体を形成する工程を含む。このように構成された軟磁性材料の製造方法によれば、複数の複合磁性粒子の各々の間には有機物が介在する。有機物は、加圧成形時に潤滑剤としての機能を発揮するため、絶縁被膜が破壊されることを抑制できる。
また好ましくは、第1の熱処理をする工程は、金属磁性粒子の保磁力を2.0×10A/m以下とする工程を含む。このように構成された軟磁性材料の製造方法によれば、第1の熱処理により予め金属磁性粒子の保磁力を2.0×10A/m以下の水準まで低減させておくことによって、成形体の透磁率を増大させ、保磁力を低減させる効果をより効果的に得ることができる。
さらに好ましくは、第1の熱処理をする工程は、金属磁性粒子の保磁力を1.2×10A/m以下とする工程を含む。
また好ましくは、第1の熱処理をする工程は、38μm以上355μm未満の範囲にのみ実質的に存在する粒径分布を有する金属磁性粒子を熱処理する工程を含む。このように構成された軟磁性材料の製造方法によれば、金属磁性粒子の粒径分布を38μm以上にすることによって、「表面エネルギーによる応力歪み」の影響を抑制することができる。ここで言う「表面エネルギーによる応力歪み」とは、金属磁性粒子の表面に存在する歪みや欠陥に起因して発生する応力歪みのことであり、その存在は、磁壁の移動を妨げる原因となる。このため、この影響を抑制することによって、成形体の保磁力を小さくすることができ、ヒステリシス損に起因する鉄損を低減させることができる。加えて、粒径分布を38μm以上にすることによって、金属磁性粒子同士が引き合って互いに固まった状態になることを防止できる。また、粒径分布を355μm未満にすることによって、金属磁性粒子の粒子内渦電流損を低減させることができる。これにより、渦電流損に起因する成形体の鉄損を低減させることができる。
さらに好ましくは、第1の熱処理をする工程は、75μm以上355μm未満の範囲にのみ実質的に存在する粒径分布を有する金属磁性粒子を熱処理する工程を含む。粒径が38μm以上75μm未満の金属磁性粒子をさらに除去することによって、全粉末に占める「表面エネルギーによる応力歪み」の影響を受ける割合を一層低減させることができ、保磁力を小さくすることが可能となる。
この発明に従った軟磁性材料は、複数の金属磁性粒子を備える。金属磁性粒子の保磁力は、2.0×10A/m以下であり、かつ、金属磁性粒子の粒径は、38μm以上355μm未満の範囲にのみ実質的に分布している。
このように構成された軟磁性材料によれば、成形体を作製する際の原材料となる金属磁性粒子は、2.0×10A/m以下という低い保磁力を有する。また、金属磁性粒子の粒径は、38μm以上355μm未満の範囲にのみ存在するため、「表面エネルギーによる応力歪み」の影響を抑制するとともに、金属磁性粒子の粒子内渦電流損を低減させることができる。このため、本発明による軟磁性材料を用いて成形体を作製した場合、ヒステリシス損および渦電流損の双方の低下を通じて、成形体の鉄損を低減させることができる。
さらに好ましくは、金属磁性粒子の保磁力が、1.2×10A/m以下である。さらに好ましくは、金属磁性粒子の粒径が、75μm以上355μm未満の範囲にのみ実質的に分布している。
軟磁性材料は、金属磁性粒子と、金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜とを含む複数の複合磁性粒子を備える。このように構成された軟磁性材料によれば、絶縁被膜を設けることによって、金属磁性粒子間に渦電流が流れるのを抑制することができる。これにより、粒子間渦電流に起因する鉄損を低減させることができる。
上述のいずれかに記載の軟磁性材料を用いて作製された圧粉磁心の保磁力は、1.2×10A/m以下である。このように構成された圧粉磁心によれば、圧粉磁心の保磁力が十分に小さいため、ヒステリシス損を低減させることができる。これにより、鉄損に占めるヒステリシス損の割合が大きくなる低周波領域においても、軟磁性材料を用いて作製された圧粉磁心を利用することができる。
以上説明したように、この発明に従えば、所望の磁気的特性が得られる軟磁性材料の製造方法、軟磁性材料および圧粉磁心を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1における軟磁性材料の製造方法によって作製された成形体を拡大して示す模式図である。図1を参照して、成形体は、金属磁性粒子10およびその金属磁性粒子10の表面を取り囲む絶縁被膜20からなる複数の複合磁性粒子30と、複数の複合磁性粒子30の各々の間に介在する有機物40とによって構成されている。複数の複合磁性粒子30の各々は、有機物40によって接合されていたり、複合磁性粒子30が有する凹凸の噛み合わせによって接合されている。
図1中の成形体を作製するため、まず、金属磁性粒子10を準備する。金属磁性粒子10は、たとえば、鉄(Fe)、鉄(Fe)−シリコン(Si)系合金、鉄(Fe)−窒素(N)系合金、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)系合金、鉄(Fe)−炭素(C)系合金、鉄(Fe)−ホウ素(B)系合金、鉄(Fe)−コバルト(Co)系合金、鉄(Fe)−リン(P)系合金、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)系合金および鉄(Fe)−アルミニウム(Al)−シリコン(Si)系合金などから形成することができる。金属磁性粒子10は、金属単体でも合金でもよい。
金属磁性粒子10の平均粒径は、5μm以上300μm以下であることが好ましい。金属磁性粒子10の平均粒径を5μm以上にした場合、金属が酸化されにくいため、軟磁性材料の磁気的特性を向上させることができる。また、金属磁性粒子10の平均粒径を300μm以下にした場合、後に説明する加圧成形時において混合粉末の圧縮性が低下するということがない。これにより、加圧成形によって得られた成形体の密度を大きくすることができる。
なお、ここで言う平均粒径とは、ふるい法によって測定した粒径のヒストグラム中、粒径の小さいほうからの質量の和が総質量の50%に達する粒子の粒径、つまり50%粒径Dをいう。
金属磁性粒子10の粒径は、38μm以上355μm未満の範囲にのみ実質的に分布していることが好ましい。この場合、38μm未満の粒径を有する粒子と、355μm以上の粒径を有する粒子とを強制的に排除した金属磁性粒子10を用いる。金属磁性粒子10の粒径は、75μm以上355μm未満の範囲にのみ実質的に分布していることがさらに好ましい。
次に、金属磁性粒子10を温度400℃以上900℃未満で熱処理する。熱処理の温度は、700℃以上900℃未満であることがさらに好ましい。熱処理前、金属磁性粒子10の内部には、多数の歪み(転位、欠陥)が存在している。金属磁性粒子10に熱処理を実施することによって、この歪みを低減させることができる。
金属磁性粒子10の保磁力が2.0×10A/m(=2.5エルステッド)以下、さらに好ましくは、1.2×10A/m(=1.5エルステッド)以下となるように、この熱処理を実施することが好ましい。より具体的には、熱処理温度を上述の範囲で900℃に近づけるほど、金属磁性粒子10の保磁力を低減させることができる。
次に、金属磁性粒子10の表面に絶縁被膜20を形成することによって、複合磁性粒子30を作製する。絶縁被膜20は、金属磁性粒子10をリン酸処理することによって形成することができる。
また、酸化物を含有する絶縁被膜20を形成しても良い。この酸化物を含有する絶縁被膜20としては、リンと鉄とを含むリン酸鉄の他、リン酸マンガン、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、酸化シリコン、酸化チタン、酸化アルミニウムまたは酸化ジルコニウムなどの酸化物絶縁体を使用することができる。
絶縁被膜20は、金属磁性粒子10間の絶縁層として機能する。金属磁性粒子10を絶縁被膜20で覆うことによって、軟磁性材料の電気抵抗率ρを大きくすることができる。これにより、金属磁性粒子10間に渦電流が流れるのを抑制して、渦電流に起因する軟磁性材料の鉄損を低減させることができる。
絶縁被膜20の厚みは、0.005μm以上20μm以下であることが好ましい。絶縁被膜20の厚みを0.005μm以上とすることによって、渦電流によるエネルギー損失を効果的に抑制することができる。また、絶縁被膜20の厚みを20μm以下とすることによって、軟磁性材料に占める絶縁被膜20の割合が大きくなりすぎることがない。このため、軟磁性材料の磁束密度が著しく低下することを防止できる。
次に、複合磁性粒子30と有機物40とを混合することによって混合粉末を得る。なお、混合方法に特に制限はなく、たとえばメカニカルアロイング法、振動ボールミル、遊星ボールミル、メカノフュージョン、共沈法、化学気相蒸着法(CVD法)、物理気相蒸着法(PVD法)、めっき法、スパッタリング法、蒸着法またはゾル−ゲル法などのいずれを使用することも可能である。
有機物40としては、熱可塑性ポリイミド、熱可塑性ポリアミド、熱可塑性ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミドまたはポリエーテルエーテルケトンなどの熱可塑性樹脂や、高分子量ポリエチレン、全芳香族ポリエステルまたは全芳香族ポリイミドなどの非熱可塑性樹脂や、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸リチウム、パルミチン酸カルシウム、オレイン酸リチウムおよびオレイン酸カルシウムなどの高級脂肪酸系を用いることができる。また、これらを互いに混合して用いることもできる。
軟磁性材料に対する有機物40の割合は、0を超え1.0質量%以下であることが好ましい。有機物40の割合を1.0質量%以下とすることによって、軟磁性材料に占める金属磁性粒子10の割合を一定以上に確保することができる。これにより、より高い磁束密度の軟磁性材料を得ることができる。
次に、得られた混合粉末を金型に入れ、たとえば、700MPaから1500MPaまでの圧力で加圧成形する。これにより、混合粉末が圧縮されて成形体が得られる。加圧成形する雰囲気は、不活性ガス雰囲気または減圧雰囲気とすることが好ましい。この場合、大気中の酸素によって混合粉末が酸化されるのを抑制できる。
加圧成形の際、有機物40は、複合磁性粒子30の間で緩衝材として機能する。これにより、複合磁性粒子30同士の接触によって絶縁被膜20が破壊されることを防ぐ。
次に、加圧成形によって得られた成形体を、温度200℃以上絶縁被膜20の熱分解温度以下で熱処理する。絶縁被膜20の熱分解温度は、たとえばリン酸系絶縁被膜の場合、500℃である。この熱処理は、主に、加圧成形時に成形体の内部に発生した歪みを低減させることを目的として実施される。
この際、金属磁性粒子10の内部に元々存在した歪みは、金属磁性粒子10に実施した熱処理によって既に取り除かれているため、加圧成形後に成形体の内部に存在する歪みの量は比較的少ない。また、加圧成形時に発生する歪みが、金属磁性粒子10の内部に元々存在する歪みに複雑に絡み合うということがない。さらに、新たな歪みは、金型に収容された混合粉末に対して圧力が一方向から加わることによって発生する。これらの理由から、絶縁被膜20の熱分解温度以下という比較的低い温度で熱処理しているにもかかわらず、成形体の内部に存在する歪みを容易に低減させることができる。
また、金属磁性粒子10の内部には歪みがほとんど存在しないため、複合磁性粒子30は、加圧成形時に変形しやすい。このため、図1に示すように複数の複合磁性粒子30が互いに噛み合った隙間のない状態で、成形体を形成することができる。これにより、成形体の密度を大きくし、高い透磁率を得ることができる。
また、成形体に対する熱処理は比較的低い温度で実施されるため、絶縁被膜20が劣化するということがない。これにより、熱処理後においても絶縁被膜20が金属磁性粒子10を覆う状態が保持され、絶縁被膜20によって金属磁性粒子10間に渦電流が流れるのを確実に抑制することができる。さらに好ましくは、加圧成形によって得られた成形体を、温度200℃以上300℃以下で熱処理する。この場合、絶縁被膜20の劣化をさらに抑制することができる。
以上に説明した工程によって、図1中に示す成形体が完成する。なお本発明において、複合磁性粒子30に対する有機物40の混合は必須の工程ではなく、有機物40を混合することなく、複合磁性粒子30のみで続く加圧成形工程を実施しても良い。
この発明の実施の形態に従った軟磁性材料の製造方法は、金属磁性粒子10を温度400℃以上900℃未満で第1の熱処理をする工程と、金属磁性粒子10が絶縁被膜20によって取り囲まれた複数の複合磁性粒子30を形成する工程と、複数の複合磁性粒子30を加圧成形することによって成形体を形成する工程とを備える。軟磁性材料の製造方法は、成形体を温度200℃以上絶縁被膜20の熱分解温度以下で第2の熱処理をする工程をさらに備える。
また、軟磁性材料の製造方法は、複数の金属磁性粒子10を温度400℃以上900℃未満で第1の熱処理をする工程と、複数の金属磁性粒子10を加圧成形することによって成形体を形成する工程とを備える。
このように構成された軟磁性材料の製造方法によれば、絶縁被膜20によって金属磁性粒子10を覆う前、金属磁性粒子10に所定の温度範囲で熱処理を行なっている。この熱処理によって、絶縁被膜20を劣化させることなく、歪みの量が少ない状態で成形体を形成することができるのでより好ましい。また、この成形体にさらに熱処理を行なうことによって、成形体の内部に存在する歪みをさらに低減させることができる。これにより、透磁率が増大し、保磁力が低減した所望の磁気的特性を得ることができる。
(実施の形態2)
この発明の実施の形態2における軟磁性材料は、実施の形態1で説明した軟磁性材料の製造方法において、温度400℃以上900℃未満で熱処理することによって得られた金属磁性粒子10を備える。本実施の形態では、金属磁性粒子10の保磁力は、2.0×10A/m(=2.5エルステッド)以下である。また、金属磁性粒子10の粒径は、38μm以上355μm未満の範囲にのみ実質的に分布する。このように保磁力が十分に小さく、粒径分布が所定の範囲に収まるように調整された金属磁性粒子10を用いることによって、保磁力が1.2×10A/m(=1.5エルステッド)以下となる成形体を形成することができる。
なお、本発明による軟磁性材料の製造方法および軟磁性材料は、たとえば、圧粉磁心、チョークコイル、スイッチング電源素子、磁気ヘッド、各種モータ部品、自動車用ソレノイド、各種磁気センサおよび各種電磁弁などの製品の作製に利用することができる。
(実施例1)
実施の形態1における軟磁性材料の製造方法を評価するため、以下に説明する実施例1を行なった。
実施の形態1に記載の製造方法に従って、図1中の成形体を作製した。この際、金属磁性粒子10として、ヘガネス社製の鉄粉(商品名「ASC100.29」)を用いた。100℃から1000℃までの範囲の異なる温度条件下のもと、この金属磁性粒子10に熱処理を行なった。熱処理は、水素または不活性ガス中で1時間行なった。なお、この熱処理を行なった後、金属磁性粒子10の保磁力を測定したところ、2.5エルステッドを下まわる値が得られた。次に、金属磁性粒子10を覆うように絶縁被膜20としてのリン酸塩被膜を形成し、複合磁性粒子30を作製した。また、金属磁性粒子10に対して熱処理を実施しなかった場合の複合磁性粒子30も作製した。
本実施例では、有機物40を混合せず、複合磁性粒子30を金型に入れて加圧成形を行なった。加圧圧力を882MPaとした。得られた成形体の最大透磁率および保磁力を測定した。次に、成形体に温度300℃で1時間の熱処理を行なった。その後、成形体の最大透磁率および保磁力を再び測定した。
表1に最大透磁率および保磁力の測定値を示した。なお、表1中で、熱処理温度が30℃の場合の各測定値は、金属磁性粒子10に対して熱処理を実施しなかった場合のものである。
Figure 2005142522
図2は、金属磁性粒子に実施した熱処理の温度と成形体の最大透磁率との関係を示すグラフである。図3は、金属磁性粒子に実施した熱処理の温度と成形体の保磁力との関係を示すグラフである。
図2および図3から分かるように、金属磁性粒子10に対して400℃以上900℃未満の温度で熱処理することによって、熱処理前の成形体の最大透磁率を増大させ、保磁力を低減させることができた。特に、最大透磁率に関しては、保磁力よりも顕著にこのような効果を得ることができた。また、金属磁性粒子10に対して700℃以上の温度で熱処理した場合には、測定した中でほぼ最大の最大透磁率と、ほぼ最小の保磁力を得ることができた。一方、温度900℃および1000℃で熱処理した場合は、金属磁性粒子10が部分的に焼結してしまい、その部分を次工程に使用できないという問題が生じた。また、温度850℃で熱処理した場合と比較して、最大透磁率および保磁力ともほとんど変化が認められなかった。
また、成形体に対して所定の温度で熱処理することによって、成形体の最大透磁率をさらに増大させ、保磁力をさらに低減させることができた。また図2から分かるように、最大透磁率をさらに増大させるこの効果は、金属磁性粒子10に対する熱処理温度が高いほど効果的に得られた。
また、金属磁性粒子10に対して熱処理を実施しなかった場合の成形体と、400℃以上900℃未満の温度で熱処理を実施した場合の成形体との密度をそれぞれ測定すると、前者の成形体では7.50g/cm3となり、後者の成形体では7.66g/cm3となった。これにより、金属磁性粒子10に対して所定の温度で熱処理することによって、成形体の密度を増大できることを確認できた。
(実施例2)
続いて、実施の形態2における軟磁性材料を評価するため、以下に説明する実施例2を行なった。
水アトマイズ法により作製された金属磁性粒子10としてのアトマイズ鉄粉を篩を用いて分級し、粒径分布の異なるサンプル1から7のアトマイズ鉄粉を準備した。このアトマイズ鉄粉を、温度800℃、水素または不活性ガス中において1時間、熱処理した。次に、以下に説明する測定方法によって、熱処理されたアトマイズ鉄粉の保磁力を測定した。
まず、適当な量のアトマイズ鉄粉を、樹脂バインダーを用いてペレット状に固め、測定用の固体片を作製した。その固体片に対して、1(T:テスラ)→−1T→1T→−1Tの磁場を順に印加するとともに、試料振動型磁力計(VSM)を用いてそのときのM(磁化)H(磁界)ループの形状を特定した。このMHループの形状から固体片の保磁力を算出し、得られた保磁力をアトマイズ鉄粉の保磁力とした。測定結果を、アトマイズ鉄粉の各サンプルが有する粒径分布とともに表2に示す。また、比較のため、ヘガネス社製の絶縁被膜された鉄粉(商品名「Somaloy500」および「Somaloy550」)の粒径分布と、その保磁力とを表2に示す。
Figure 2005142522
次に、熱処理されたアトマイズ鉄粉を覆うように絶縁被膜20としてのリン酸塩被膜を形成し、その被膜されたアトマイズ鉄粉を金型に入れて加圧成形を行なった。加圧圧力を882MPaとした。得られた成形体に温度300℃で1時間の熱処理を行なった。その後、成形体の保磁力および最大透磁率を測定した。また、同様の工程により、ヘガネス社製の商品名「Somaloy500」および「Somaloy550」から成形体を作製し、その成形体の保磁力および最大透磁率も測定した。以上の測定結果を表2に示す。
表2を参照して、保磁力が2.5エルステッドを超えるサンプル1のアトマイズ鉄粉やヘガネス社製の商品名「Somaloy500」および「Somaloy550」を用いた場合と、保磁力が2.5エルステッド以下であり、かつ粒径分布が38μm以上355μm未満であるサンプル2から7のアトマイズ鉄粉を用いた場合とを比較すると、サンプル2から7のアトマイズ鉄粉を用いた場合の方が、成形体の保磁力を小さくし、最大透磁率を大きくすることができた。また、サンプル2から7のアトマイズ鉄粉を用いた場合、成形体の保磁力を1.5エルステッド以下にできることを確認できた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態1における軟磁性材料の製造方法によって作製された成形体を拡大して示す模式図である。 金属磁性粒子に実施した熱処理の温度と成形体の最大透磁率との関係を示すグラフである。 金属磁性粒子に実施した熱処理の温度と成形体の保磁力との関係を示すグラフである。
符号の説明
10 金属磁性粒子、20 絶縁被膜、30 複合磁性粒子、40 有機物。

Claims (13)

  1. 金属磁性粒子を温度400℃以上900℃未満で第1の熱処理をする工程と、
    前記金属磁性粒子が絶縁被膜によって取り囲まれた複数の複合磁性粒子を形成する工程と、
    前記複数の複合磁性粒子を加圧成形することによって成形体を形成する工程とを備える、軟磁性材料の製造方法。
  2. 前記第1の熱処理をする工程は、前記金属磁性粒子を温度700℃以上900℃未満で熱処理をする工程を含む、請求項1に記載の軟磁性材料の製造方法。
  3. 前記成形体を温度200℃以上前記絶縁被膜の熱分解温度以下で第2の熱処理をする工程をさらに備える、請求項1または2に記載の軟磁性材料の製造方法。
  4. 前記成形体を形成する工程は、前記複数の複合磁性粒子が有機物で接合された前記成形体を形成する工程を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の軟磁性材料の製造方法。
  5. 前記第1の熱処理をする工程は、前記金属磁性粒子の保磁力を2.0×10A/m以下とする工程を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の軟磁性材料の製造方法。
  6. 前記第1の熱処理をする工程は、前記金属磁性粒子の保磁力を1.2×10A/m以下とする工程を含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の軟磁性材料の製造方法。
  7. 前記第1の熱処理をする工程は、38μm以上355μm未満の範囲にのみ実質的に存在する粒径分布を有する前記金属磁性粒子を熱処理する工程を含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の軟磁性材料の製造方法。
  8. 前記第1の熱処理をする工程は、75μm以上355μm未満の範囲にのみ実質的に存在する粒径分布を有する前記金属磁性粒子を熱処理する工程を含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の軟磁性材料の製造方法。
  9. 複数の金属磁性粒子を備え、
    前記金属磁性粒子の保磁力が、2.0×10A/m以下であり、かつ、前記金属磁性粒子の粒径が、38μm以上355μm未満の範囲にのみ実質的に分布している、軟磁性材料。
  10. 前記金属磁性粒子の保磁力が、1.2×10A/m以下である、請求項9に記載の軟磁性材料。
  11. 前記金属磁性粒子の粒径が、75μm以上355μm未満の範囲にのみ実質的に分布している、請求項9または10に記載の軟磁性材料。
  12. 前記金属磁性粒子と、前記金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜とを含む複数の複合磁性粒子を備える、請求項9から11のいずれか1項に記載の軟磁性材料。
  13. 請求項1から8のいずれか1項に記載の製造方法により作製した軟磁性材料または請求項9から12のいずれか1項に記載の軟磁性材料を用いて作製され、保磁力が1.2×10A/m以下である、圧粉磁心。
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