JP2006049789A - 軟磁性材料、圧粉磁心および圧粉磁心の製造方法 - Google Patents

軟磁性材料、圧粉磁心および圧粉磁心の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 所望の磁気的特性を有する軟磁性材料、圧粉磁心および圧粉磁心の製造方法を提供する。
【解決手段】 軟磁性材料は、金属磁性粒子10と、金属磁性粒子10の表面を取り囲む絶縁被膜20とを含む複数の複合磁性粒子30と、複数の複合磁性粒子30間に介在する有機物40とを備える。有機物40は、高分子量ポリエチレンである。
【選択図】 図1

Description

この発明は、一般的には、軟磁性材料、圧粉磁心および圧粉磁心の製造方法に関し、より特定的には、金属磁性粒子と、その金属磁性粒子を覆う絶縁被膜とによって構成された複合磁性粒子を備える軟磁性材料、圧粉磁心および圧粉磁心の製造方法に関する。
近年、モーターコアやトランスコアなどの電気電子部品において高密度化および小型化が図られており、より精密な制御を小電力で行えることが求められている。このため、これらの電気電子部品の作製に使用される軟磁性材料であって、特に中高周波領域において優れた磁気的特性を有する軟磁性材料の開発が進められている。
このような軟磁性材料に関して、たとえば、特開2002−246219号公報には、高い温度環境下の使用に際しても磁気特性が維持できることを目的とした圧粉磁心およびその製造方法が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された圧粉磁心の製造方法によれば、まず、リン酸被膜処理アトマイズ鉄粉に所定量のポリフェニレンサルファイド(PPS樹脂)を混合し、これを圧縮成形する。さらに、得られた成形体を所定の温度で加熱し、冷却することによって圧粉磁心を作製する。
特開2002−246219号公報
上述の製造方法によって作製された圧粉磁心の実効透磁率は、50Hzの周波数において、PPS樹脂の含有量の増加に対してほぼ直線的に低下する。また、5000Hzの周波数において圧粉磁心の実効透磁率は、PPS樹脂を含まないものは低く、PPS樹脂の含有量が0.3質量%近傍で最大となり、それ以上のPPS樹脂を含むと、50Hzの周波数の場合と同様に低下する。
このようにPPS樹脂の含有量を増加させると、全体に占める鉄基の割合が減少するため、圧粉磁心の実効透磁率が低下するという問題が生じる。また、PPS樹脂の含有量が少なすぎると、高周波を印加した場合に、リン酸被膜処理アトマイズ鉄粉の粒子間渦電流損が増大し、圧粉磁心の実効透磁率が低下するという問題が生じる。このような問題を解決するためには、アトマイズ鉄粉を覆うリン酸被膜を絶縁層として十分に機能させ、PPS樹脂の含有量にかかわらず粒子間渦電流の発生を確実に抑制することが必要である。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、所望の磁気的特性を有する軟磁性材料、圧粉磁心および圧粉磁心の製造方法を提供することである。
この発明に従った軟磁性材料は、金属磁性粒子と、金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜とを含む複数の複合磁性粒子と、複数の複合磁性粒子間に介在する高分子量ポリエチレンとを備える。高分子量ポリエチレンとは、分子量が10万以上のポリエチレンをいう。
高分子量ポリエチレンの荷重たわみ温度(1.82MPa負荷時)は、100℃以下である。荷重たわみ温度(熱変形温度)とは、JIS K 7207−1983に規定されている荷重たわみ温度試験方法によって測定される温度をいう。この試験方法では、試験片の両端を加熱浴槽中で支え、中央の荷重棒によって試験片に所定の曲げ応力を加えつつ、伝達媒体の温度を2℃/分の速度で上昇させる。そして、試験片のたわみが所定の値に達したときの伝達媒体の温度をもって、その試験片を構成する材料の荷重たわみ温度とする。
このように構成された軟磁性材料によれば、複数の複合磁性粒子と高分子量ポリエチレンとの混合体を加圧成形する際、加圧により発生する熱によって、混合体の温度は、100℃に近い温度にまで上昇する。このとき、高分子量ポリエチレンの荷重たわみ温度(1.82MPa負荷時)が100℃以下であるため、複数の複合磁性粒子間で高分子量ポリエチレンが緩衝材としての役割を果たす。この高分子量ポリエチレンの働きにより、加圧成形時、複合磁性粒子同士が擦れあって、金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜に局所的な力が加わることを防止できる。これにより、加圧成形後も絶縁被膜による金属磁性粒子間の絶縁性が維持され、粒子間渦電流の発生が抑制される。したがって、本発明によれば、高周波数の交流磁場を印加した場合にも透磁率の低下が抑制される圧粉磁心を実現することができる。
また好ましくは、軟磁性材料に対する高分子量ポリエチレンの割合は、0を超え1.0質量%以下である。このように構成された軟磁性材料によれば、高分子量ポリエチレンが緩衝材としての役割を果たす一方、軟磁性材料に占める金属磁性粒子の割合が小さくなりすぎることがない。このため、粒子間渦電流の発生を抑制しつつ、所定値以上の磁束密度を得ることができる。
さらに好ましくは、軟磁性材料に対する高分子量ポリエチレンの割合は、0を超え0.5質量%以下である。また、さらに好ましくは、軟磁性材料に対する高分子量ポリエチレンの割合は、0を超え0.3質量%以下である。このように構成された軟磁性材料によれば、軟磁性材料に占める金属磁性粒子の割合を大きくすることによって、より高い値の磁束密度を得ることができる。
この発明に従った圧粉磁心は、上述のいずれかに記載の軟磁性材料を用いて作製された圧粉磁心である。このように構成された圧粉磁心によれば、高周波数の交流磁場を印加した場合にも透磁率の低下が抑制されるという上述の効果を得ることができる。
また好ましくは、軟磁性材料に対する高分子量ポリエチレンの割合が、0を超え1.0質量%以下である時、8.0×103(A/m)の磁場を印加した場合の磁束密度が1.3(T:テスラ)以上である。
この発明に従った圧粉磁心の製造方法は、金属磁性粒子および金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜を含む複数の複合磁性粒子と、高分子量ポリエチレンとを混合することによって混合体を形成する工程と、混合体を加圧成形することによって成形体を形成する工程とを備える。
このように構成された圧粉磁心の製造方法によれば、成形体を形成する工程時、加圧により発生する熱によって、混合体の温度は、100℃に近い温度にまで上昇する。このとき、高分子量ポリエチレンの荷重たわみ温度(1.82MPa負荷時)が100℃以下であるため、複数の複合磁性粒子間で高分子量ポリエチレンが緩衝材としての役割を果たす。この高分子量ポリエチレンの働きにより、複合磁性粒子同士が擦れあって、金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜に局所的な力が加わることを防止できる。これにより、加圧成形後も、絶縁被膜による金属磁性粒子間の絶縁性が維持され、粒子間渦電流の発生が抑制される。したがって、本発明によれば、高周波数の交流磁場を印加した場合にも透磁率の低下が抑制される圧粉磁心を実現することができる。
また好ましくは、圧粉磁心の製造方法は、高分子量ポリエチレンのガラス転移温度を超え、絶縁被膜の熱分解温度以下の温度で、成形体を熱処理する工程をさらに備える。ガラス転移温度とは、無定形高分子物質が温度の上昇によってガラス状の固体からゴム状の状態に移る温度をいう。さらに好ましくは、高分子量ポリエチレンの融点以上、絶縁被膜の熱分解温度以下の温度で、成形体を熱処理する工程をさらに備える。
このように構成された圧粉磁心の製造方法によれば、高分子量ポリエチレンのガラス転移温度を超え、絶縁被膜の熱分解温度以下の温度で熱処理すれば、絶縁被膜の熱分解を抑制するとともに、高分子量ポリエチレンを複数の複合磁性粒子間の空間に適合する形状に変形し、その空間に浸入させることができる。これにより、高分子量ポリエチレンによる複合磁性粒子間の接合をより確実にし、成形体の強度をさらに向上させることができる。
以上説明したように、この発明に従えば、所望の磁気的特性を有する軟磁性材料、圧粉磁心および圧粉磁心の製造方法を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、この発明の実施の形態における圧粉磁心を拡大して示す模式図である。図1を参照して、圧粉磁心は、金属磁性粒子10と、金属磁性粒子10の表面を取り囲む絶縁被膜20とから構成された複数の複合磁性粒子30を備える。
複数の複合磁性粒子30の間には、高分子量ポリエチレンからなる有機物40が介在している。複数の複合磁性粒子30の各々は、複合磁性粒子30が有する凹凸の噛み合わせによって接合されたり、有機物40によって接合されている。
金属磁性粒子10は、たとえば、鉄(Fe)、鉄(Fe)−シリコン(Si)系合金、鉄(Fe)−窒素(N)系合金、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)系合金、鉄(Fe)−炭素(C)系合金、鉄(Fe)−ホウ素(B)系合金、鉄(Fe)−コバルト(Co)系合金、鉄(Fe)−リン(P)系合金、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)系合金および鉄(Fe)−アルミニウム(Al)−シリコン(Si)系合金などから形成することができる。金属磁性粒子10は、金属単体でも合金でもよい。
金属磁性粒子10の平均粒径は、5μm以上300μm以下であることが好ましい。金属磁性粒子10の平均粒径を5μm以上にした場合、金属が酸化されにくいため、軟磁性材料の磁気的特性を向上させることができる。また、金属磁性粒子10の平均粒径を300μm以下にした場合、後に説明する成形工程時において混合粉末の圧縮性が低下するということがない。これにより、成形工程によって得られた成形体の密度を大きくすることができる。
なお、ここで言う平均粒径とは、ふるい法によって測定した粒径のヒストグラム中、粒径の小さいほうからの質量の和が総質量の50%に達する粒子の粒径、つまり50%粒径Dをいう。
絶縁被膜20は、金属磁性粒子10をリン酸処理することによって形成することができる。また好ましくは、絶縁被膜20は、酸化物を含有する。この酸化物を含有する絶縁被膜20としては、リンと鉄とを含むリン酸鉄の他、リン酸マンガン、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、酸化シリコン、酸化チタン、酸化アルミニウムまたは酸化ジルコニアなどの酸化物絶縁体を使用することができる。
絶縁被膜20は、金属磁性粒子10間の絶縁層として機能する。金属磁性粒子10を絶縁被膜20で覆うことによって、軟磁性材料の電気抵抗率ρを大きくすることができる。これにより、金属磁性粒子10間に渦電流が流れるのを抑制して、渦電流に起因する圧粉磁心の鉄損を低減させることができる。
絶縁被膜20の厚みは、0.005μm以上20μm以下であることが好ましい。絶縁被膜20の厚みを0.005μm以上とすることによって、渦電流によるエネルギー損失を効果的に抑制することができる。また、絶縁被膜20の厚みを20μm以下とすることによって、軟磁性材料に占める絶縁被膜20の割合が大きくなりすぎることがない。このため、圧粉磁心の磁束密度が著しく低下することを防止できる。
有機物40として、荷重たわみ温度が55℃の高分子量ポリエチレンを用いることができる。一般的に、荷重たわみ温度は、ガラス転移温度より高い値を示す。なお、ここに挙げた荷重たわみ温度は、1.82MPa負荷時の代表値であり、測定時の誤差によって多少の違いが生じるものと考えられる。
軟磁性材料に対する有機物40の割合は、0を超え1.0質量%以下であることが好ましい。このとき、100(エルステッド)の磁場を印加した場合の磁束密度B100が、1.3(テスラ)以上となる。有機物40の割合を1.0質量%以下とすることによって、軟磁性材料に占める金属磁性粒子10の割合を一定以上に確保することができる。これにより、より高い磁束密度の圧粉磁心を得ることができる。
また、軟磁性材料に対する有機物40の割合は、0を超え0.5質量%以下であることがさらに好ましい。このとき、その圧粉磁心は、100(エルステッド)の磁場を印加した場合の磁束密度B100が、1.45(テスラ)以上となる。
続いて、図1中の圧粉磁心の製造方法について説明を行なう。まず、金属磁性粒子10の表面に絶縁被膜20を形成することによって、複合磁性粒子30を作製する。
次に、複合磁性粒子30と高分子量ポリエチレンからなる有機物40とを混合することによって混合粉末を得る。なお、混合方法に特に制限はなく、たとえばメカニカルアロイング法、振動ボールミル、遊星ボールミル、メカノフュージョン、共沈法、化学気相蒸着法(CVD法)、物理気相蒸着法(PVD法)、めっき法、スパッタリング法、蒸着法またはゾル−ゲル法などのいずれを使用することも可能である。
次に、得られた混合粉末を金型に入れ、たとえば、700MPaから1500MPaまでの圧力で加圧成形する。これにより、混合粉末が圧縮されて成形体が得られる。加圧成形する雰囲気は、不活性ガス雰囲気または減圧雰囲気とすることが好ましい。この場合、大気中の酸素によって混合粉末が酸化されるのを抑制できる。
加圧成形の際、混合粉末の温度は100℃程度まで上昇する。一方、この温度条件下で、荷重たわみ温度(1.82MPa負荷時)が100℃以下である有機物40は、応力を受ければある程度たわむ状態となっている。このため、有機物40は、複合磁性粒子30の間で緩衝材として機能し、複合磁性粒子30同士の接触によって絶縁被膜20が破壊されることを防ぐ。
次に、加圧成形によって得られた成形体を、有機物40のガラス転移温度を超え、絶縁被膜20の熱分解温度以下の温度で熱処理する。これにより、加圧成形時に成形体の内部に発生した歪および転位を取り除くことができ、ヒステリシス損の低減を達成できる。以上に説明した工程により、図1中の圧粉磁心が完成する。
このように構成された軟磁性材料、圧粉磁心およびその製造方法によれば、高分子量ポリエチレンである有機物40の働きによって絶縁被膜20を傷付けず加圧成形を行なうことができるため、絶縁被膜20を金属磁性粒子10間の絶縁層として十分に機能させることができる。これにより、粒子間渦電流損の発生を確実に抑制し、圧粉磁心に高周波数の交流磁場を印加した場合にも、透磁率の低下を抑えることができる。なお、このような性質を備える圧粉磁心を、たとえば、チョークコイル、スイッチング電源素子、磁気ヘッド、各種モータ部品、自動車用ソレノイド、各種磁気センサおよび各種電磁弁などに使用することができる。
以下に説明する実施例によって、本発明による圧粉磁心の評価を行なった。
実施の形態に記載の製造方法に従って、図1中の圧粉磁心を作製した。この際、複合磁性粒子30として、ヘガネス社製の商品名「ソマロイ500」を用いた。この粉末では、金属磁性粒子としての鉄粉の表面に、絶縁被膜としてのリン酸化合物被膜が形成されている。鉄粉の平均粒径は150μm以下であり、リン酸化合物被膜の平均厚みは20nmである。
また、有機物40を形成する高分子量ポリエチレンには、荷重たわみ温度(1.82MPa負荷時)が55℃である三井化学社製の商品名「ミペロン」を用いた。
さらに、本発明の効果を確認するため、荷重たわみ温度(1.82MPa負荷時)が100℃を超える有機物を用いて圧粉磁心を作製した。この場合、有機物には、POM:ポリアセタール樹脂としてポリプラスチックス社製の商品名「ジュラコンM90S」、PPS:ポリフェニレンサルファイドとして日本ポリペンコ社製の商品名「テクトロンPPS」、GE社製の商品名「ウルテム」、および宇部興産社製の商品名「UIP−R」を使用した。「UIP−R」は、化学的にはビフェニルテトラカルボン酸二無水物を用いた全芳香族ポリイミドである。
有機物の割合は、0.01質量%から1質量%まで変化させた。また、加圧成形時の圧力を900MPaとし、熱処理時の条件を、250℃から300℃の温度で1時間とした。
続いて、得られた圧粉磁心に対して、50Hzから100000Hzの範囲で周波数を変えて交流磁場を常温で印加し、各周波数における透磁率μAを測定した。そして、50Hzの交流磁場を印加した場合の透磁率をμBとしてμA/μBを求め、周波数を上げることによってどの程度透磁率が減少するかを調べた。図2は、この実施例において、透磁率の減少率μA/μBと各周波数との関係を示すグラフである。図2では、有機物の割合が0.1質量%の場合のものを示した。
また、測定によって得られた透磁率μAが、50Hzの交流磁場を印加した場合の透磁率μBの5%減となる周波数を求め、有機物の種類および割合ごとに表1および図3に示した。図3は、この実施例において、透磁率μAの5%減周波数と有機物の荷重たわみ温度との関係を示すグラフである。図3では、表1に示す結果のうち、特に有機物の割合が0.1質量%の場合のものを示した。
Figure 2006049789
図2を参照して、本発明の実施品では、周波数が10000Hzを超える程度まで、透磁率μAがほとんど減少しないことが分かった。表1および図3を参照して、荷重たわみ温度が55℃である高分子量ポリエチレンを用いた本発明の実施品では、他の場合と比較して、透磁率μAの5%減周波数が高い値になることが分かった。
続いて、圧粉磁心に100(エルステッド)の磁場を印加して、その時の磁束密度B100を測定した。測定した結果を、有機物の種類および割合ごとに表2に示した。
Figure 2006049789
表2を参照して、本発明の実施品では、有機物の割合が1質量%以下である場合、1.3(テスラ)以上の磁束密度を得ることができ、さらに、有機物の割合が0.5質量%以下である場合、1.45(テスラ)以上の磁束密度を得ることができることを確認できた。
以上の結果から、本発明に従えば、有機物の割合をできるだけ小さくして高い磁束密度を得る一方で、有機物の割合が小さくても、より高い透磁率を高周波側まで維持できる圧粉磁心を作製できることを確認できた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の実施の形態における圧粉磁心を拡大して示す模式図である。 この実施例において、透磁率の減少率μA/μBと各周波数との関係を示すグラフである。 この実施例において、透磁率μAの5%減周波数と有機物の荷重たわみ温度との関係を示すグラフである。
符号の説明
10 金属磁性粒子、20 絶縁被膜、30 複合磁性粒子、40 有機物。

Claims (6)

  1. 金属磁性粒子と、前記金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜とを含む複数の複合磁性粒子と、
    前記複数の複合磁性粒子間に介在する高分子量ポリエチレンとを備える、軟磁性材料。
  2. 軟磁性材料に対する前記高分子量ポリエチレンの割合は、0を超え1.0質量%以下である、請求項1に記載の軟磁性材料。
  3. 請求項1または2に記載の軟磁性材料を用いて作製された、圧粉磁心。
  4. 8.0×103(A/m)の磁場を印加した場合の磁束密度が1.3(T:テスラ)以上である、請求項3に記載の圧粉磁心。
  5. 金属磁性粒子および前記金属磁性粒子の表面を取り囲む絶縁被膜を含む複数の複合磁性粒子と、高分子量ポリエチレンとを混合することによって混合体を形成する工程と、
    前記混合体を加圧成形することによって成形体を形成する工程とを備える、圧粉磁心の製造方法。
  6. 前記高分子量ポリエチレンのガラス転移温度を超え、前記絶縁被膜の熱分解温度以下の温度で、前記成形体を熱処理する工程をさらに備える、請求項5に記載の圧粉磁心の製造方法。
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