JP2005142225A - ウェハ位置教示方法およびウェハ搬送ロボット - Google Patents

ウェハ位置教示方法およびウェハ搬送ロボット Download PDF

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【課題】
キャリブレーションが不要なウェハ位置教示方法を提供する。また、前記ウェハ位置教示方法を実施するプログラムを備えたウェハ搬送ロボットを提供する。
【解決手段】
正位置に載置された教示治具11の推定位置Aを求める第1の段階と、ウェハ搬送ロボット1に位置指令Bを与えて教示治具11を載置する第2の段階と、載置された教示治具11をセンサ6でセンシングして推定位置Cを求める第3の段階と、位置指令Bに推定位置Aと推定位置Cの差を加えて修正した位置指令Bを前記ウェハ搬送ロボットに与えて前記教示治具を移動する第4の段階を備え、推定位置Aと推定位置Cが一致するまで前記第3及び第4の段階を繰り返す。
【選択図】図6

Description

本発明は、半導体ウェハ搬送用ロボットに半導体ウェハの位置を教示する方法に関するものである。
収納容器と処理装置の間あるいは処理装置相互の間で半導体ウェハの搬送を行なうウェハ搬送ロボットに搬送対象の半導体ウェハの位置を教示するために、収納容器あるいは処理装置の半導体ウェハを載置する位置に教示治具を載置して、前記ウェハ搬送ロボットのハンドに備えた透過式センサで検出して、その時の前記ハンドの位置を基準に前記教示治具の位置を求めて、前記半導体ウェハを載置する位置を教示する、いわゆる、オートティーチングが知られている。例えば、本願の発明者は特許文献1において、ウェハ搬送ロボットのハンドに取り付けた、1個の透過式センサを使って、Z値すなわちロボットの上下方向の教示値を推定する第1のセンシングの段階と、R値およびθ値すなわちロボットアームの伸縮方向の教示値およびロボットの回転方向の教示値を推定する第2のセンシングの段階からなるオートティーチング方法を提案している。
国際公開番号 WO03/022534
ところが、従来のオートティーチング方法では、ハンド上のセンサを使って教示治具をセンシングしてウェハ位置を求めるので、その前提条件として、センサの光軸のキャリブレーションやロボット自身のキャリブレーションが正確になされている必要があり、このキャリブレーションを正確に行うことは高度な技術を必要とし、またコストも時間もかかるといった問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、キャリブレーションが不要なウェハ位置教示方法を提供することを目的とするものである。また、前記ウェハ位置教示方法を実施するプログラムを備えたウェハ搬送ロボットを提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明は、搬送元あるいは搬送先の半導体ウェハを載置する場所に教示治具を載置し、ウェハ搬送ロボットのハンドに設けたセンサで前記教示治具を検出することによって、前記ウェハ搬送ロボットに前記半導体ウェハの位置を教示する方法において、正位置に載置された前記教示治具を前記センサでセンシングしてウェハ位置を推定しこの値を推定位置Aとして記憶する第1の段階と、前記ウェハ搬送ロボット自身で前記教示治具を把持し、推定位置Aを前記ウェハ搬送ロボットへの位置指令Bとして記憶し、前記位置指令Bを前記ウェハ搬送ロボットに指令して、前記教示治具を載置する第2の段階と、載置された前記教示治具を前記センサで再度センシングして推定位置Cを求める第3の段階と、位置指令Bに推定位置Aと推定位置Cの差を加えて修正した位置指令Bを前記ウェハ搬送ロボットに与えて前記教示治具を移動する第4の段階を備え、推定位置Aと推定位置Cが一致するまで前記第3及び第4の段階を繰り返し、推定位置Aと推定位置Cが一致したときの位置指令Bを前記半導体ウェハの教示位置とするものである。また、前記ウェハ位置教示方法を実施するプログラムをウェハ搬送ロボットに搭載するものである。
以上述べたように、本発明によれば、センサの光軸のキャリブレーションやロボット自身のキャリブレーションなしにオートティーチングが行えるといった効果がある。また、本発明はオートティーチングのためにロボットにセンサを追加する必要がないためコストを抑える効果もある。さらに、本方式は教示治具を設置できるステーションであれば実行できるので、装置側への制約事項も少なく、多くの装置に適用できるといった効果がある。
以下、本発明の具体的実施態様について、図に基づいて説明する。
図1、図2および図3は本発明の実施に用いるロボットの説明図であり、図1および図2は平面図であり、図3は側面図である。図において、1は半導体ウェハ搬送用の水平多関節型ロボットであり、Wはロボット1の搬送対象の半導体ウェハである。ロボット1は、昇降自在な円柱状の支柱部2のロボット旋回中心軸7回りに水平面内で旋回する第1アーム3と、第1アーム3の先端に水平面内で旋回自在に取り付けられた第2アーム4と、第2アーム4の先端に水平面内で旋回自在に取り付けられたウェハ把持部5を備えている。ウェハ把持部5は半導体ウェハWを載置するY字形のハンドであって、Y字形の先端に1組の第1の透過式センサ6を備えている。
図1ないし図3に示すように、ロボット1は第1アーム3、第2アーム4およびウェハ把持部5の相対的な角度を保ったまま、第1アーム3を支柱部2の中心軸7回りに旋回させるθ軸動作(旋回)、第1アーム3、第2アーム4およびウェハ把持部5を一定の速度比を保って旋回させることにより、ウェハ把持部5を支柱部2の半径方向に伸縮させるR軸動作(伸縮)、および支柱部2を昇降させるZ軸動作(昇降)の3自由度を有している。なお、ここで、θ軸は反時計回りをプラス方向とし(図1参照)、R軸は、ウェハ把持部5を支柱部2から遠ざける方向、つまりアームを伸ばす方向をプラスとし(図2参照)、Z軸は、支柱部2を上昇させる方向をプラス(図3参照)とする。
図4は本発明の実施に用いる透過式センサの説明図である。図において、8はY字形のウェハ把持部5の一方の端に取り付けられた発光部であり、9は他方の端に発光部8に対向するように取り付けられた受光部である。発光部8と受光部9で第1の透過光式センサ6を構成している。10は発光部8から受光部9に向かう光軸であり、第1の透過光式センサ6は光軸10を遮る物体を検出することができる。
図5は本発明の実施に用いる教示治具の説明図である。図において、教示冶具11は大円板部12に小円板部13を同心に組み合わせた物であり、大円板部12の直径は実物ウェハと同径である。また、大円板部12には、軽量化穴14を開けて軽量化してあるのでロボット自身がウェハを把持するのと同じ要領で本治具を把持し、ステーションへ置載することができる。なお、大円板部12の厚さは約2mmであり、実物の半導体ウェハの厚さ0.7mmより大きいが、これは強度上の制約から決められたものであり、実物の半導体ウェハの厚さと同一にしたほうが望ましいことは言うまでもない。
図6は本発明の実施例を示す教示方法の説明図である。図において、14はウェハを搬送したいターゲット位置へ教示治具11を正しく載置した位置である。15,16は教示治具11をロボットで持ち直して再載置した位置である。本実施例を一言で言えば、教示治具11をロボット自身で探索的に置きなおす操作を繰り返し、教示治具の正位置14をセンサでセンシングして推定した値とロボットによって置きなおした位置をセンサでセンシングして推定した値とが一致したときに、ロボットが保持している教示位置を解とする手法である。
図7は本発明の実施例を示すウェハ位置教示方法のフローチャートである。また、図8ないし図10はウェハ位置教示中のウェハ把持部と教示治具の位置関係を示す説明図であり、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。以下、このフローチャートをステップを追って説明する。
(ステップ1)作業者の操作により、教示治具11を収納容器等の半導体ウェハを載置する場所に正しく載置する。教示治具11の大円板部12は実物の半導体ウェハと全く同一の外径を有するから、収納容器等の位置決めガイド等により、教示治具11は正しく位置決めされる。
(ステップ2)装置図面などの情報からウェハ教示位置は既知であり、ロボットの機構も既知であるので、教示治具11の大円板部12の位置を逆算して求めることが可能であり、図8に示すように、ウェハ把持部5を大円板部12の下へ自動で移動させる。
(ステップ3)i=1とし、ステップ5へジャンプする。
(ステップ4)ロボットがウェハを載置した教示位置(θsi、Rsi)は既知であるので、ウェハ把持部5を大円板部12の下へ自動で移動させる。
(ステップ5)ウェハ把持部5を上昇させ(つまり、図8の状態から図9の状態に移動させ)、大円板部12の下面を透過式センサ6で検出し、その時のロボットのZ軸の座標値Z1を記録する。さらにウェハ把持部5を上昇させ、大円板部12の上面を透過式センサ6で検出し、その時のロボットのZ軸の座標値Z2を記録する。
(ステップ6)ウェハ把持部5を大円板部12の上に移動させる。つまり、ウェハ把持部5を前進(ここで前進とはR軸の+方向をいう)させたときに、透過式センサ6が小円板部13を検出できる高さへ設定する。
(ステップ7)透過式センサ6が小円板部13を検出しない位置までウェハ把持部5を後退させる。
(ステップ8)θ軸を動作させて、ウェハ把持部5の向きを変え(図10を参照)、次にR軸を動作させて、ウェハ把持部5を前進させて、小円板部13にゆっくり接近させ、透過式センサ6が小円板部13を最初に検出した(つまり光軸10が小円板部13の円周に接する)時のθ軸とR軸の座標を記録する。
(ステップ9)ステップ7とステップ8を繰り返して、ウェハ把持部5を異なる方向から小円板部13に接近させて、光軸10が小円板部13の円周に接する時のθ軸とR軸の座標を複数求め、これらの値から最小2乗法を解くことにより、小円板部13すなわち教示治具11の中心の位置(θei、Rei)を求めて記録する。なお、最小自乗法を解くアルゴリズムは特許文献1において、本願の発明者が詳述しているので、ここでの説明は省略する。
(ステップ10)i=1の場合は、ステップ13へジャンプする。
(ステップ11)ステップ1でステーションに正載置した教示治具をステップ9でセンシングして求めた(θe1、Re1)と今回(i回目)で求めた(θei、Rei)との差(Δθi、ΔRi)を下記の式1で求める。
Δθi =θe1−θei、 ΔRi =Re1−Rei (式1)
(ステップ12)Δθi、ΔRiが下記の(式2)を満たした場合、ステップ17へジャンプする。θthとRthは、繰り返し操作によって推定値が十分に収束したことを判断するためのしきい値である。本値は、自動教示機能に求められる精度やロボットの繰り返し精度などから総合的に判断して決める値であるが、本実施例では、およそθth=0.01°、Rth=0.1mmの値を用いた。
|Δθi|<θth かつ |ΔRi|<=Rth (式2)
(ステップ13)ステーションの教示治具11をロボットで把持する。ロボットは教示治具11を載置した教示位置(θsi、Rsi)を記憶しているので、把持することが可能である。ただし、i =1の場合は、ロボットは教示治具を載置した教示位置(θs1、Rs1)は記憶していないのでステップ9で推定した(θe1、Re1)を基に教示治具を把持し、基本姿勢へアームをたたむ。
(ステップ14)(θsi+1、Rsi+1)=(θsi、Rsi)+(Δθi、ΔRi)とする。
ただしi=1の場合、(θs2、Rs2)=(θe1、Re1)となる。
(ステップ15)i= i + 1とする。
(ステップ16)教示位置(θsi、Rsi)にロボット自身で教示治具を載置して、ステップ4にジャンプする
(ステップ17)ウェハの推定位置は、ステップ5で記憶したZ1、Z2より(Z1+Z2)/2をZ軸の推定値とし、ステップ14で最後に更新した(θsi、Rsi)をθ軸、R軸の推定値とする。これらの値を該当ステーションの教示位置としてコントローラに保存する。
(ステップ18)教示ステーションが複数ある場合は、ステップ1〜17を繰り返す。また教示治具11をステーションの数だけ用意し、ステップ1であらかじめ全ステーションに教示治具11を設置しておけば、ステップ2〜17を繰り返すだけでよい。
(ステップ19)ステップ17において各ステーションの教示位置が求まっているので、ロボットはそれらの情報を基に通常ウェハを搬送するのと同じ要領で、自動で全ての教示治具を回収する。回収とは、例えば処理装置の蓋を開けて直接手で教示治具を取り出すのではなく、収納容器ステーションの異なるスロットへ教示治具同士が干渉しないように搬送して、収納容器に溜めた教示治具をまとめて取り出すことである。
また、ステップ2からステップ19までの操作を予め、プログラムして搬送用ロボットの制御装置にインストールしておけば、半導体ウェハの位置の教示を、作業者の操作に拠らず、自動的に行なうことができる。
本発明は、半導体ウェハ搬送用ロボットに半導体ウェハの位置を教示する方法として有用である。
本発明の実施に用いるロボットの平面図である。 本発明の実施に用いるロボットの平面図である。 本発明の実施に用いるロボットの側面図である。 本発明の実施に用いる透過式センサの説明図である。 本発明の実施に用いる教示治具の説明図である。 本発明の実施例を示すウェハ位置教示方法の説明図である。 本発明の実施例を示すウェハ位置教示方法のフローチャートである。 ウェハ位置教示中のウェハ把持部と教示治具の位置関係を示す説明図である。 ウェハ位置教示中のウェハ把持部と教示治具の位置関係を示す説明図である。 ウェハ位置教示中のウェハ把持部と教示治具の位置関係を示す説明図である。
符号の説明
1.ロボット、2.支柱部、3.第1アーム、4.第2アーム、5.ウェハ把持部、6.透過式センサ、7.ロボット旋回中心、8.発光部、9.受光部、10.光軸、11.教示治具、12.大円板部、13. 小円板部、14. 教示治具の正位置、15.n回目の教示治具置載位置、16. n+1回目の教示治具置載位置、17.軽量化穴

Claims (2)

  1. 搬送元あるいは搬送先の半導体ウェハを載置する場所に教示治具を載置し、ウェハ搬送ロボットのハンドに設けたセンサで前記教示治具を検出することによって、前記ウェハ搬送ロボットに前記半導体ウェハの位置を教示する方法において、
    正位置に載置された前記教示治具を前記センサでセンシングしてウェハ位置を推定しこの値を推定位置Aとして記憶する第1の段階と、前記ウェハ搬送ロボット自身で前記教示治具を把持し、推定位置Aを前記ウェハ搬送ロボットへの位置指令Bとして記憶し、前記位置指令Bを前記ウェハ搬送ロボットに指令して、前記教示治具を載置する第2の段階と、載置された前記教示治具を前記センサで再度センシングして推定位置Cを求める第3の段階と、位置指令Bに推定位置Aと推定位置Cの差を加えて修正した位置指令Bを前記ウェハ搬送ロボットに与えて前記教示治具を移動する第4の段階を備え、推定位置Aと推定位置Cが一致するまで前記第3及び第4の段階を繰り返し、推定位置Aと推定位置Cが一致したときの位置指令Bを前記半導体ウェハの教示位置とすることを特徴とするウェハ位置教示方法。
  2. 請求項1に記載のウェハ位置教示方法を実施するプログラムを搭載した事を特徴とするウェハ搬送ロボット。
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