JP2005140234A - 超硬合金製熱加工用複合ロール - Google Patents

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拓己 大畑
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Abstract

【課題】 ロールの割れを防止するとともに、ロール表面の発熱分布を均一にすることができる熱加工用ロールを提供する。
【解決手段】 超硬合金製熱加工用複合ロールは金属材料からなる内層の外周に、超硬合金からなる外層が金属接合してなることを特徴とする。ロール外表面の少なくとも回転軸方向中央部において、円周方向の圧縮残留応力が付与されていることを特徴とする。また、内層が鋼系材料または鉄系材料からなり、外層がWC系超硬合金の焼結体により形成されていることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ロールの内部に加熱手段を備えた熱加工用ロールに関するものである。
従来から、回転するロールの表面に均一に熱エネルギーを伝えて素材を熱加工することが行なわれている。代表的なものとして、ロールの内部に、誘導コイルを備えた電磁誘導発熱機構を設け、誘導コイルに交流電流を供給すると誘導コイルに磁束が発生し、この磁束の作用で誘導コイルに対向したロールの内側に誘導電流が誘起され、そのジュール熱によってロール自体が誘導発熱するロールが知られている。また、電磁誘導発熱方式とは異なり、ロールの内部に、伝熱ヒータを設けたり、熱媒体として油や温水などを循環させてロールを間接的に加熱するロールも知られている。
このような熱加工用ロールとして、たとえばプラスチックフイルム、磁気テープ、自動車の内装材、不織布、布、紙、金属などの帯状物の表面に、磁性層、感光層、滑性層などの被膜を塗布または含浸せしめたウエブを複数のロールで加圧して、表面のつや出し、平滑化、充填密度の向上、厚みの均一化をはかるカレンダーロール、ドリルドロール、また素材の表面に均一な塗膜を施すコーテイングロール、また飲料缶などに用いるフィルムのポリマー分子のストレスを均一に加熱することにより除去、結晶化し、フィルム特性を向上させる延伸ロール、また合成繊維の紡糸後、加熱しながら糸を引っ張る延伸ロール、またポリエステル、ポリエチレンなどの樹脂フィルムやアルミ箔、紙、鉄板などの異種材を貼り合わせて複合材料を製造するロールなどがある。このような熱加工用ロールは用途によっては400℃以上の高温に発熱させる。
特許文献1は、可撓性を有し、その厚さが1〜1000μmで幅が0.3〜3m程度の塩化ビニル、ポリカーボネート、紙、布、金属などからなる帯状物、およびこの帯状物を基材としてその表面に、磁性層、感光層、滑性層などの被膜を塗布または含浸せしめたウエブを複数のロールで加圧して、表面のつや出し、平滑化、充填密度の向上、厚みの均一化をはかるスーパーカレンダ装置に関するものである。
そして、特許文献1には、複数の金属ロールを、またはそれぞれ少なくとも1個の金属ロールと弾性ロールを平行に配設し、これらのロールの間に通したウエブを挟んで加圧し、カレンダリングを行なうスーパーカレンダ装置において、金属ロールが芯金部材とこの芯金部材外周に嵌着される円筒部材からなり、この円筒部材は表面硬度が1000ビッカース硬度以上で、表面粗さが中心線平均粗さRa0.1μm以下であり、WC−Co系超硬合金からなることが記載されている。また、芯金部材の外周面がWC−Co系超硬合金の原料粉末を焼結して形成されることが記載されている。さらに、金属ロールの内部に誘導加熱手段を装着することが記載されている。
特許文献2には、外筒にスリーブを嵌装したスーパーカレンダー装置用ロールにおいて、スリーブはWC−Ni−Cr系超硬合金からなることが記載されている。また、外筒および軸の熱膨張率に対するスリーブの熱膨張率の比が0.85〜1.40の範囲にあることが記載されている。さらに、スリーブの肉厚としては10〜40mm、スリーブの表面粗さはRa0.01μm以下にすることが記載されている。
特許文献3には、金属ロールを有するスーパーカレンダー装置であって、金属ロールが、円筒周面を有する芯体部を有し、芯体部の円筒周面の少なくともカレンダー作業面に相当する領域に、粉末合金の熱間静水圧プレスによる硬質周面層が芯体部表面に拡散接合された構成を有することが記載されている。また、前記粉末合金が、Co基合金もしくはNi基合金をベース金属とする合金からなり、Co基合金として例えばクロム:25〜32%、タングステン:4〜25%を含有するステライト、Ni基合金として例えばNi−Cr−Mo主成分によるハステロイ、コルモノイが記載されている。
特許文献4には、回転駆動されるローラと、ローラの内部に設けられ、ローラを誘導発熱させる誘導コイルを備えた電磁誘導発熱機構とを備えた誘導発熱ローラ装置において、ローラを互いに一体化された内筒部と外筒部によって構成し、各筒部の周壁の内部に気液2相の熱媒体を封入したジャケット室を設けるとともに、内筒部と外筒部との間に空隙を設け、空隙に熱伝導性の流体を封入してなる誘導発熱ローラ装置が記載されている。
特開昭60−34828号公報 特開2000−25111号公報 特開2002−86561号公報 特許第3208515号公報
各種用途に用いられる熱加工用ロールにおいては、被成型体との接触により熱加工用ロールが摩耗し、製品の形状が出にくくなるという課題がある。また、ロール自体を加熱して用いるため、熱膨張によりロール変形し、所定の製品形状が出しにくくなるという課題もある。
超硬合金は、硬質の炭化物を含有することにより、極めて良好な耐摩耗性を有すると共に、熱膨張率が4〜8×10-6/Kと鉄系金属の半分程度以下と小さく、熱伝導率も約50W/(m・K)以上と極めて良好であるため、ロール加熱によるロール変形が小さく、温度の均一性も高く製品の形状を制御しやすいという高特性を持つ。
しかし一方では、超硬合金で熱加工用ロールを設計製造する際には、材質が硬質であるため、温度コントロールに必要な孔加工等の加工が極めて困難である問題がある。このような問題を解決するため、超硬合金スリーブを孔加工等の加工が容易な鋼の内筒の外周に嵌める構造が検討されてきた。
図2は、特許文献1に示された従来の超硬合金製熱加工用ロールの概略断面図を示す。図2において、熱加工用ロール6は炭素鋼などからなる内筒8(芯金部材)の外周面に、WC−Co系超硬合金からなる外筒7(円筒部材)を嵌合して構成される。ロール6の両端に軸4を設け、中空部5に加熱手段を備える。しかしながら、この構成のロール6は外筒7が超硬合金であるため、内筒8に比べ熱膨張率が小さく、ロール加熱中に外筒7の円周方向に引張応力が生じ、外筒7が割れやすい。特にロールを内部から加熱する過程においては、外筒7に比して内筒8の方が高温となり、より大きな熱膨張を生じるため、外筒7の内面により高い引張応力が発生する。また外筒7と内筒8は、嵌め合い構造であるため両者の間に空隙を生じやすく、ロール表面の発熱分布を均一にすることが困難になるという問題がある。
したがって、本発明は、耐摩耗性、熱的特性が良好な超硬合金を使用し、ロールの割れを防止するとともに、ロール表面の発熱分布を均一にすることができる熱加工用複合ロールを提供することを課題とする。
すなわち、本発明の超硬合金製熱加工用複合ロールは、金属材料からなる内層の外周に、超硬合金からなる外層が金属接合してなることを特徴とする。
また、本発明において、ロール外表面の少なくとも回転軸方向中央部において、円周方向の圧縮残留応力が付与されていることを特徴とする。また、内層が鋼系材料または鉄系材料からなることを特徴とする。また、外層がWC系超硬合金からなることを特徴とする。また、外層が焼結体により形成されていることを特徴とする。また、外層の厚みが2mm以上であることを特徴とする。また、内層と外層の間に、超硬合金または金属からなる中間層を形成したことを特徴とする。
超硬合金製熱加工用複合ロールの表面に大きな圧縮残留応力を作用させておけば、ロールが発熱した場合でも、ロール表面に発生する引張応力は、圧縮残留応力の分だけ小さな値となる。このため、十分大きな圧縮残留応力をロール表面に作用させておけば、割れを防止することができる。圧縮残留応力は100MPa以上であることが好ましい。さらに、外層と内層は接合しているため、両者の間の熱伝達はいつも一定であり、嵌め合い構造で生じるような、熱伝達の不均一による温度分布の不均一性を防止することができるのである。
また、ロール表面に発生する引張応力に対する割れを防止するには、外層が焼結体により形成されており、外層の厚みが2mm以上であることがより好ましい。さらに超硬合金からなる外層と、鋼系材料または鉄系材料からなる内層との間に超硬合金または金属材料で形成された中間層を少なくとも1層以上介在させることにより、外層と内層との接合強度を高められるので好ましい。この中間層は、その組成において、金属系のバインダー相の重量比率が20%以上のサーメット系材質であることがより望ましい。
本発明の熱加工用複合ロールの製造方法として、鋼系または鉄系材料からなる中空円筒状の内層を用いて、真空焼結、加圧焼結ないしは熱間静水圧プレス(HIP)法により超硬合金からなる外層を接合させる。
図1に本発明例の超硬合金製熱加工用ロールの概略断面図を示す。図1において、熱加工用ロール1は鋼系材料からなる内層3の外周面に、WC−Co系超硬合金からなる外層2を金属接合して構成される。また、ロール1の両端に軸4をそれぞれ設け、中空部5に誘導コイルを備えた電磁誘導発熱機構などの加熱手段を備える。
本発明の超硬合金製熱加工用ロールは次のように作製した。まず、外層形成用の超硬合金原料粉末として、平均粒径が3μmのWC原料粉末、平均粒径が1μmのCo原料粉末を用意し、それぞれを重量%でWC原料粉末80%、Co原料粉末20%の割合で配合し、ボールミルで48時間湿式混合した後、乾燥し、外層形成用の超硬合金原料粉末とした。
また、外層と内層の間に配置する中間層形成用の超硬合金原料粉末として、平均粒径が3μmのWC原料粉末、平均粒径が1μmのCo粉末を用意し、それぞれ重量%でWC原料粉末25%、Co原料粉末75%の割合で配合し、アルコールに混合しスラリー状にし、中間層形成用の超硬合金原料とした。
また、内径φ200mm、長さ500mmの鋼で構成される缶の中央に、内層として、その表面にスラリー状の中間層超硬合金原料を塗布、乾燥させた、外径φ160mm、内径φ80mm、長さ450mmの中空円筒状の合金鋼を配置した。そして、内層の周りの空隙に前記外層形成用の超硬合金粉末を充填した。
その後、缶を鋼の蓋で溶接密封した後、500℃にて真空ポンプで脱気処理を行なった。缶にリークが生じていないことを確認した後、1340℃、1000気圧にてHIP処理を行なった。冷却後、缶を加工除去した。このようにして、超硬合金製熱加工用複合ロールを製造した。
なお本実施例において、外層として超硬合金からなる成形体、仮焼結体あるいは焼結体を内層の周囲に配置して製造してもよい。中間層についても同様に成形体、仮焼結体あるいは焼結体を内層の外周に配置して製造してもよい。
本発明によれば、熱加工用ロールとして、高耐摩耗性を有し、加熱によるロール形状変化が少なく、製品加熱のための発熱均一性を保持し、しかもロール温度上昇による内層鋼の熱膨張による超硬合金部の割損が防止可能な超硬合金製熱加工用複合ロールが提供でき、このロールを用いることにより、各種用途でロール交換頻度が少なく、製品形状が安定した操業が実現でき、もって操業効率の向上が可能となる。
本発明例の超硬合金製熱加工用複合ロールの概略断面図を示す。 従来の超硬合金製熱加工用複合ロールの概略断面図を示す。
符号の説明
1 熱加工用複合ロール、 2 外層、 3 内層、 4 軸、
5 中空部、
6 熱加工用ロール、 7 外筒、 8 内筒

Claims (7)

  1. 金属材料からなる内層の外周に、超硬合金からなる外層が金属接合してなることを特徴とする超硬合金製熱加工用複合ロール。
  2. ロール外表面の少なくとも回転軸方向中央部において、円周方向の圧縮残留応力が付与されていることを特徴とする請求項1に記載の超硬合金製複合ロール。
  3. 内層が鋼系材料または鉄系材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載の超硬合金製熱加工用複合ロール。
  4. 外層がWC系超硬合金からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の超硬合金製熱加工用複合ロール。
  5. 外層が焼結体により形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の超硬合金製熱加工用複合ロール。
  6. 外層の厚みが2mm以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の超硬合金製熱加工用複合ロール。
  7. 内層と外層の間に、超硬合金または金属からなる中間層を形成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の超硬合金製熱加工用複合ロール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2025422A1 (fr) * 2007-07-30 2009-02-18 Snecma Propulsion Solide Rouleau composite thermostructural

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