JP2005139068A - α―アセチル−γ―ブチロラクトン誘導体の製造方法 - Google Patents

α―アセチル−γ―ブチロラクトン誘導体の製造方法 Download PDF

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哲哉 池本
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Abstract

【課題】不安定なn−ブチルリチウムや超低温条件を必要とせず、工業的製造に適したα−アセチル−γ−ブチロラクトンの製造方法の提供。
【解決手段】化合物IVと化合物IIまたはその反応性誘導体とを反応させる工程を含む、α−アセチル−γ−ブチロラクトンの製造方法。
Figure 2005139068

Figure 2005139068

【選択図】なし

Description

本発明は医薬品の中間体である、後記式VIで示されるヘキサヒドロフロフラノール誘導体の合成中間体として有用な後記式I及び式IVで示される化合物の製造方法に関する。
式VI:
Figure 2005139068
で示される化合物は抗エイズ薬の中間体として有用な化合物である(特許文献1及び2参照)。その合成中間体として有用な(特願2003−171303)、式I:
Figure 2005139068
(式中、Rはヒドロキシル基の保護基を示す。)で示される化合物(以下、化合物Iという。)の製造方法としてγ−ブチロラクトンとメチル ベンジルオキシアセテートとをn−ブチルリチウムの添加下に−78℃で反応させて直接化合物Iを得る方法(特許文献3、実施例16参照)が知られているが、該方法は、不安定なn−ブチルリチウムを使用し、−78℃という超低温条件が必要である点等から、工業的な製造方法とは言い難い。
一方、以下に詳述する本発明の化合物Iの製造方法に用いる式IV:
Figure 2005139068
(式中、Mはアルカリ金属を示す。)で示される化合物(以下、化合物IVという。)の製造方法については、従来良い製造方法がなく、例えば式V:
Figure 2005139068
(式中、Rはアルキル基を示す。)で示される化合物(以下、化合物Vという。)のエステル部を一度に加水分解して化合物IVを得ようとすると、化合物Vのラクトン部まで加水分解されて開環した化合物、即ちジカルボン酸と、全く加水分解されていない原料(化合物V)との混合物になり、純度が低下するという問題がある。
国際公開第01/25240号パンフレット 国際公開第99/67254号パンフレット 特開平7−242670号公報
本発明の目的は、従来と全く異なる工程による化合物Iの製造方法であって、従来法に必要である不安定なn−ブチルリチウムや−78℃といった超低温条件を必要とせず、工業的製造に適した化合物Iの製造方法を提供することにある。また、本発明の目的は、当該本発明の化合物Iの製造方法に用いる化合物IVを純度よく製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意検討した結果、化合物IVと、式II:
Figure 2005139068
(式中、Rはヒドロキシル基の保護基を示す。)で示される化合物(以下、化合物IIという。)またはその反応性誘導体(好ましくは式III:
Figure 2005139068
(式中、Xは塩素原子、臭素原子またはN−イミダゾリル基を示し、Rは上記と同義である。)で示される化合物(以下、化合物IIIという。))とを反応させることにより、化合物Iを製造することができることを初めて見出した。
原料である化合物IVは上記のように従来良い製造方法がなかったが、本発明者らは、さらに鋭意検討した結果、化合物V(好ましくは、炭酸ジアルキルとγ−ブチロラクトンとを塩基存在下で反応させて得られた化合物V)を一部加水分解して化合物Vと式V’:
Figure 2005139068
で示される化合物(以下、化合物V’という。)との混合物を得、得られた該混合物と式:MOH(式中、Mはアルカリ金属を示す。)で示される化合物(以下、単に水酸化アルカリともいう。)とを反応させることで化合物IVを純度よく製造することができることを見出して本発明を完成させた。上記の本発明の化合物Iの製造方法は、従来法に必要である不安定なn−ブチルリチウムや−78℃といった超低温条件を必要としない従来法と全く異なる工程による製造方法であり、化合物Iを工業的に製造する方法として適している。
また、本発明者らは、上記した化合物Vを一部加水分解して化合物Vと化合物V’との混合物を得、得られた該混合物と水酸化アルカリとを反応させる工程の条件を種々検討した結果、該化合物Vと化合物V’との混合物中の化合物Vと化合物V’とのモル比が70:30〜10:90であることが好ましいことを見出した。さらに、本発明者らは、上記の化合物Vと化合物V’との混合物と水酸化アルカリとの反応を40〜60℃で行うことが好ましいことを見出した。
即ち、本発明は以下の通りである。
(1)化合物IVと化合物IIまたはその反応性誘導体とを反応させる工程を含む、化合物Iの製造方法。
(2)化合物IIの反応性誘導体が、化合物IIIである上記(1)記載の製造方法。
(3)化合物IVが、化合物Vを一部加水分解して化合物Vと化合物V’との混合物を得、得られた化合物Vと化合物V’との混合物と、式:MOH(式中、Mはアルカリ金属を示す。)で示される化合物とを反応させて得られたものである、上記(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)化合物Vが、炭酸ジアルキルとγ−ブチロラクトンとを塩基存在下で反応させて得られたものである、上記(3)記載の製造方法。
(5)化合物Vを一部加水分解して化合物Vと化合物V’との混合物を得、得られた化合物Vと化合物V’との混合物と、式:MOH(式中、Mはアルカリ金属を示す。)で示される化合物とを反応させる工程を含む、化合物IVの製造方法。
(6)化合物Vが、炭酸ジアルキルとγ−ブチロラクトンとを塩基存在下で反応させて得られたものである、上記(5)記載の製造方法。
(7)化合物Vと化合物V’との混合物中の、化合物Vと化合物V’とのモル比が70:30〜10:90である上記(3)〜(6)のいずれかに記載の製造方法。
(8)化合物Vと化合物V’との混合物と、式:MOH(式中、Mはアルカリ金属を示す。)で示される化合物との反応を40〜60℃で行う上記(3)〜(7)のいずれかに記載の製造方法。
本発明は、従来と全く異なる工程による化合物Iの製造方法であって、本発明によれば、従来法に必要である不安定なn−ブチルリチウムや−78℃といった超低温条件を必要とせず、工業的製造に適した化合物Iの製造方法を提供できる。また、本発明によれば、当該本発明の化合物Iの製造方法に用いる化合物IVを純度よく製造する方法を提供できる。
以下、本発明の化合物I及び化合物IVの製造方法について詳細に説明する。
本発明の製造方法は、化合物IVと化合物IIまたはその反応性誘導体とを反応させて化合物Iを製造することを特徴とする。原料である化合物IVの製造方法は特に限定されないが、化合物V(好ましくは、炭酸ジアルキルとγ−ブチロラクトンとを塩基存在下で反応させて得られた化合物V)を、一部加水分解して、化合物Vと化合物V’との混合物を得、得られた化合物Vと化合物V’との混合物と、水酸化アルカリとを反応させて化合物IVを製造することが好ましい。以下(1)化合物Vからの化合物IVの製造方法、(2)化合物IVと化合物IIまたはその反応性誘導体からの化合物Iの製造方法について詳細に説明する。
(1)化合物Vから化合物Vと化合物V’との混合物を経由した化合物IVの製造
(原料の製造)
原料である化合物Vは、自体公知の方法により製造することができるが、原料が安価で経済的である点等から、炭酸ジアルキルとγ−ブチロラクトンとを塩基存在下で反応させて製造することが好ましい。例えば、炭酸ジアルキル、塩基を含む反応溶媒に、γ−ブチロラクトンを添加(好ましくは滴下)することにより化合物Vを得ることができる。塩基は反応系で生成させてもよい。
炭酸ジアルキルのアルキルとしては、それぞれ、例えば炭素数1〜6、好ましくは1〜2の直鎖状、分枝鎖状のアルキル、炭素数5〜7、好ましくは5〜6の環状のアルキル等が挙げられ、例えばエチル、メチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル等が挙げられ、好ましくはエチル、メチルである。炭酸ジアルキルとしては、具体的には例えば炭酸ジエチル、炭酸ジメチル、炭酸ジプロピル、炭酸ジイソプロピル、炭酸ジブチル、炭酸ジイソブチル等が挙げられ、好ましくは炭酸ジエチル、炭酸ジメチルである。炭酸ジアルキルの使用量は、γ−ブチロラクトン1モルに対して、通常1〜3モル、好ましくは1.5〜2.5モルである。
塩基としては、例えば水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属の水素化物;ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド等が挙げられ、好ましくは水素化ナトリウム、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシドである。塩基の使用量は、γ−ブチロラクトン1モルに対して、通常1〜2モル、好ましくは1.1〜1.5モルである。
塩基としてナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドを用いる場合、水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属の水素化物と少量のエタノール、メタノール、t−ブチルアルコール等のアルコールとを反応系に添加してアルカリ金属アルコキシドを反応系で生成させてもよい。この場合、アルカリ金属の水素化物の使用量は、γ−ブチロラクトン1モルに対して、通常1〜2モル、好ましくは1.1〜1.5モルである。アルコールの使用量は、アルカリ金属の水素化物1モルに対して、通常0.001〜0.5モル、好ましくは0.01〜0.1モルである。
反応溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン(THF)、t−ブチルメチルエーテル、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム、トルエン、キシレン等が挙げられ、好ましくはTHF、t−ブチルメチルエーテルである。反応溶媒の使用量は、γ−ブチロラクトン1kgに対して、通常3〜50L、好ましくは5〜20Lである。反応温度は通常20〜100℃、好ましくは40〜80℃である。反応時間は通常0.5〜12時間、好ましくは1〜6時間である。
化合物Vは単離することなく、反応混合物をそのまま次の反応に用いてもよく、単離する場合は常法に従って行えばよい。例えば反応混合物にトルエンを加えて析出した結晶を濾取して分離することができる。さらに常法により精製してもよい。
化合物Vと化合物V’との混合物の製造
化合物Vと化合物V’との混合物は、化合物Vを一部加水分解して製造することができる。一部加水分解は、原料である化合物Vの一部を化合物V’に変換させるものであり、本発明の効果が得られる限り変換の程度は特に限定されないが、化合物Vを好ましくは30〜90%、さらに好ましくは40〜80%の割合で化合物V’に変換すること、即ち、一部加水分解により得られる混合物中の化合物Vと化合物V’とのモル比が、好ましくは70:30〜10:90、さらに好ましくは60:40〜20:80となるように一部加水分解することが好ましい。本工程の一部加水分解により製造される化合物Vと化合物V’との混合物中の化合物V’の割合が30モル%未満であると、該割合の混合物を原料として後述する次の工程の式:MOH(式中、Mは前述の意味を示す。)で示される化合物との反応を行った場合、該次の工程における生成物が、原料のラクトン部まで加水分解されて開環した化合物(ジカルボン酸)と全く加水分解されていない原料(化合物V)との混合物になる傾向があることから、一部加水分解による本発明の効果が十分得られない場合がある。一方、本工程の一部加水分解により製造される化合物Vと化合物V’との混合物中の化合物V’の割合が90モル%を超えると、本工程の一部加水分解の際に既に原料のラクトン部まで加水分解されて開環した化合物ができてしまう傾向がある。ここで、化合物Vと化合物V’とのモル比は、H−NMRのプロトン積分比によるものである。
一部加水分解は、常法に従って行えばよい。例えば、水、アルコール等の反応溶媒中で、好ましくは塩基の存在下で、化合物Vと該溶媒とを反応させて化合物Vと化合物V’との混合物を得ることができる。この際、反応温度、反応時間を適宜調整すれば、得られる化合物Vと化合物V’との混合物の比率を変えることができる。前に例示した炭酸ジアルキルとγ−ブチロラクトンとを塩基存在下で反応させて化合物Vを得る工程(前工程)で得られた化合物Vを含む反応混合物を本工程の原料としてそのまま用いるか、又は該前工程で得られた化合物Vを含む反応混合物にトルエン等を加えて化合物Vのアルカリ金属塩として取り出した結晶を本工程の原料として用いる場合は、原料である化合物Vのアルカリ金属塩自体が塩基であり、これが水等と反応することによって水酸化アルカリを生成し、これを本工程の一部加水分解に利用できるので簡便で経済的である。この場合、前工程で用いたトルエンやTHF等の有機溶媒が本工程の反応系に存在すると、化合物Vのアルカリ金属塩自体がプロトン化された化合物Vが有機溶媒に抽出されて加水分解を受けにくくなるので、該前工程の有機溶媒を含む反応混合物を本工程の原料としてそのまま用いる場合は、本工程で得られる化合物Vと化合物V’との混合物中の化合物V’の割合が少なくなり、該前工程の反応混合物から化合物Vのアルカリ金属塩として取り出した結晶を本工程の原料として用い、かつ水等の反応溶媒を用いる場合は、本工程で得られる化合物Vと化合物V’との混合物中の化合物V’の割合が多くなる。
化合物VのRで示されるアルキル基としては、例えば炭素数1〜6、好ましくは1〜2の直鎖状、分枝鎖状のアルキル、または炭素数5〜7、好ましくは5〜6の環状のアルキル等が挙げられ、例えばエチル、メチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル等が挙げられ、好ましくはエチル、メチルである。
反応溶媒としては、水、アルコール(例えばエタノール、メタノール等)、THF、これらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくは、水、THFと水の混合溶媒である。反応溶媒の使用量は、化合物V1kgに対して、通常3〜100L、好ましくは5〜30Lである。塩基としては、例えば水酸化アルカリ(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)等が挙げられ、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウムである。反応を塩基の存在下で行う場合には、塩基の使用量は、化合物V1モルに対して、通常0.1〜1.2モル、好ましくは0.5〜1.0モルである。反応温度は通常0〜100℃、好ましくは20〜70℃である。反応時間は通常0.5〜48時間、好ましくは3〜24時間である。
反応終了後、反応を塩基の存在下で行った場合には、酸で中和する。中和のために用いる酸としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、クエン酸等、好ましくは塩酸、硫酸である。その使用量は、反応液のpHが通常6以下、好ましくは4以下となる量であればよい。
化合物Vと化合物V’との混合物は、常法により単離することができる。例えば、酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で脱水し、濾過し、濃縮して単離することができる。化合物Vと化合物V’との混合物は、さらに常法により精製してもよいが、そのまま次の反応に用いることもできる。
化合物Vと化合物V’との混合物から化合物IVの製造
化合物IVは、化合物Vと化合物V’との混合物と、式:MOH(式中、Mはアルカリ金属を示す。)で示される化合物(水酸化アルカリ)とを反応させて製造することができる。水酸化アルカリはそのまま反応系に添加してもよいが、反応溶媒に溶解させた溶液として添加するのが好ましい。例えば、反応溶媒に溶解させた水酸化アルカリを、化合物Vと化合物V’との混合物を含む反応溶媒に添加(好ましくは滴下)することにより化合物IVを得ることができる。
原料である化合物Vと化合物V’との混合物は、混合物中の化合物Vと化合物V’とのモル比が、好ましくは70:30〜10:90、さらに好ましくは60:40〜20:80である。前述のように、化合物Vと化合物V’との混合物中の化合物V’の割合が30モル%未満であると、該割合の混合物と式:MOH(式中、Mは前述の意味を示す。)で示される化合物との反応における生成物が、原料のラクトン部まで加水分解されて開環した化合物(ジカルボン酸)と全く加水分解されていない原料(化合物V)との混合物になる傾向がある。一方、化合物Vと化合物V’との混合物中の化合物V’の割合が90モル%を超える混合物では、前述のように、本工程の原料である化合物Vと化合物V’との混合物を製造する前工程における化合物Vの一部加水分解の際に既に原料のラクトン部まで加水分解されて開環した化合物ができてしまう傾向がある。
このように、本発明において、化合物Vを一部加水分解して、化合物Vと化合物V’とのモル比が好ましくは70:30〜10:90、さらに好ましくは60:40〜20:80の混合物を得て、次いで、得られた該割合の混合物を含む反応溶媒(例えばアルコール)の溶液に、反応溶媒(例えばアルコール)に溶解させた水酸化アルカリを添加(好ましくは滴下)することにより析出させた結晶を分離することによりほぼ純粋な化合物IVを得ることができるのである。
式:MOH中、Mで示されるアルカリ金属としては、カリウム、リチウム、ナトリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムが挙げられ、カリウム、ナトリウムが好ましい。式:MOHで示される化合物(式中、Mは上記と同義である。)としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム、水酸化フランシウムが挙げられ、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムが好ましい。式:MOHで示される化合物(式中、Mは上記と同義である。)の使用量は、化合物Vと化合物V’を合せたモル数に対して、通常50〜110モル%、好ましくは70〜95モル%である。
反応溶媒としては、例えばアルコール(例えばエタノール、メタノール等)、THF、水、またはそれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくは、アルコール(エタノール、メタノール)、エタノールと水の混合溶媒、メタノールと水の混合溶媒である。反応溶媒の使用量は、化合物Vと化合物V’を合せた重量1kgに対して、通常1〜50L、好ましくは2.5〜25Lである。反応時間は、通常0.5〜24時間、好ましくは1〜12時間である。反応温度は、通常15〜85℃、好ましくは40〜60℃、さらに好ましくは45〜55℃である。反応温度が40℃未満であると加水分解が十分に進行せず、原料(化合物V)が残存する傾向にあり、反応温度が60℃を超えると原料のラクトン部まで加水分解されて開環した化合物(ジカルボン酸)が生成し、結果としてジカルボン酸が含まれた混合物になる傾向にある。
化合物IVは、例えば反応終了後、冷却し、析出した固体を濾過等により分離し、乾燥して単離することができる。化合物IVは、さらに常法により精製することもできるが、そのまま次の反応に用いることもできる。
(2)化合物IIまたはその反応性誘導体と化合物IVから化合物Iの製造
化合物Iは、化合物IVと化合物IIまたはその反応性誘導体(好ましくは化合物III)とを反応させて製造することができる。通常は、化合物IVと化合物IIの反応性誘導体とを反応させて行う。反応は、触媒および/または塩基の存在下で行うことが好ましい。例えば、化合物IV、好ましくは触媒および/または塩基を含む反応溶媒に、化合物IIの反応性誘導体を添加(好ましくは滴下)して化合物Iを得ることができる。また、化合物IIの反応性誘導体は反応系で生成させてもよい。
化合物I、化合物II、および化合物IIIのRで示されるヒドロキシル基の保護基としては、例えば、ベンジル、4−ニトロベンジル、t−ブチル、3,4,5,6−テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル、1−エトキシエチル、メトキシメチル、エトキシメチル、t−ブチルジメチルシリル等が挙げられ、好ましくはベンジル、t−ブチルである。
(原料の製造)
原料である化合物II及びその反応性誘導体は、自体公知の方法により製造することができる。化合物IIの反応性誘導体は、化合物IIを変換して製造することもでき、例えば、化合物IIを含む反応溶媒中に、活性化剤を添加(好ましくは滴下)することにより、化合物IIを化合物IIの反応性誘導体に変換することができる。以下、化合物IIの反応性誘導体の製造方法について説明する。
化合物IIの反応性誘導体としては、例えば、酸ハライド(例えば、酸塩化物、酸臭化物等)、イミダゾール等との活性アミド、活性エステル、酸無水物等が挙げられる。活性化剤としては、例えば、ハロゲン化合物(例えば、塩化オキサリル、塩化チオニル、三塩化リン、五塩化リン等)、カルボニルジイミダゾール、チオニルジイミダゾール、ジメチルスルホニルオキシクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド等が用いられ、好ましくは、塩化オキサリル、カルボニルジイミダゾール、五塩化リンである。化合物IIの反応性誘導体としては、反応中間体であるマロン酸モノエチルアルカリ金属塩(特にマロン酸モノエチルカリウム)との反応性の点から、化合物IIのOH基が塩素原子、臭素原子、またはN−イミダゾリル基で置換された化合物、即ち化合物IIIが好ましい。活性化剤の使用量は、化合物II1モルに対して、通常0.8〜2.0モル、好ましくは1.0〜1.5モルである。
反応溶媒としては、例えばTHF、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム、ジブチルエーテル、トルエン、キシレン、ジクロロメタン等が挙げられ、好ましくはTHF、トルエンである。反応溶媒の使用量は、化合物II1kgに対して、通常3〜100L、好ましくは5〜50Lである。反応温度は通常−30〜100℃、好ましくは−10〜60℃である。反応時間は通常0.5〜24時間、好ましくは1〜6時間である。
化合物IIの反応性誘導体は、反応終了後、反応溶媒を留去して単離することができる。化合物IIの反応性誘導体はさらに常法により精製してもよいが、そのまま次の反応に用いることもできる。
化合物Iの製造
上記の方法等により製造した化合物IIの反応性誘導体を化合物IVと反応させる場合について説明する。化合物IIの反応性誘導体の使用量は、化合物IV1モルに対して、通常0.8〜2モル、好ましくは1.0〜1.5モルである。
触媒としては、例えば、無水塩化マグネシウム、無水臭化マグネシウム等が挙げられ、好ましくは無水塩化マグネシウムである。触媒を用いる場合の使用量は、化合物IIの反応性誘導体1モルに対して、通常0.8〜2.0モル、好ましくは1.0〜1.5モルである。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジエチルイソプロピルアミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、ピリジン等が挙げられ、好ましくは、トリエチルアミン、トリブチルアミンである。塩基を用いる場合の使用量は、化合物IIの反応性誘導体1モルに対して、通常0.8〜3.0モル、好ましくは1.0〜2.0モルである。
反応溶媒としては、例えばTHF、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム、ジブチルエーテル、トルエン、キシレン、アセトニトリル、ジクロロメタン等が挙げられ、好ましくはTHF、トルエン、ジクロロメタンである。反応溶媒の使用量は、化合物IIの反応性誘導体1kgに対して、通常3〜50L、好ましくは5〜25Lである。反応温度は通常−20〜100℃、好ましくは0〜50℃である。反応時間は通常0.5〜24時間、好ましくは1〜12時間である。
次に、化合物IIの反応性誘導体を反応系で生成させる場合について説明する。例えば、化合物IIを溶解した反応溶媒中に、カルボニルジイミダゾール等の活性化剤、化合物IV、及び、好ましくは触媒を添加することにより、反応系で生成した化合物IIの反応性誘導体と化合物IVとを反応させて、化合物Iを得ることができる。
化合物IIの使用量は、化合物IV1モルに対して、通常0.5〜3モル、好ましくは0.8〜1.5モルである。活性化剤、触媒としては、上記と同様のものを用いることができる。活性化剤の使用量は、化合物II1モルに対して、通常0.8〜2.0モル、好ましくは1.0〜1.5モルである。触媒を用いる場合の使用量は、化合物II1モルに対して、通常0.8〜2.0モル、好ましくは1.0〜1.5モルである。反応溶媒としては、例えばTHF、1,2−ジメトキシエタン、ジグリム、ジブチルエーテル、トルエン、キシレン、アセトニトリル、ジクロロメタン等が挙げられ、好ましくはTHF、トルエン、ジクロロメタンである。反応溶媒の使用量は、化合物II1モルに対して、通常0.8〜2.0モル、好ましくは1.0〜1.5モルである。反応温度は通常−20〜100℃、好ましくは0〜50℃である。反応時間は通常1〜48時間、好ましくは3〜24時間である。
化合物Iは、常法によって単離することができ、例えば反応液を塩酸にあけ、酢酸エチル等で抽出し、分液後、有機層を洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で脱水し、濾過し、濃縮することにより化合物Iを単離することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 γ-ブチロラクトン-α-カルボン酸カリウム塩の合成(化合物IV)
窒素雰囲気下60%水素化ナトリウム27.9 gを1Lフラスコに入れ、流動パラフィンを除くため、ヘプタン100 mLで洗浄した後、THF 500 mL及び、炭酸ジエチル171.5 g及び無水エタノール2.5 mLを加えた。60℃に加熱した後、γ-ブチロラクトン50.0 gを2時間かけて滴下し、さらに2時間攪拌した。反応液に水150 mLを加え、15時間攪拌した。2M塩酸をpH2になるまで加え、酢酸エチル200 mLで2回抽出した。抽出液は飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム上で脱水、濾過し、濃縮することにより、加水分解を受けて生成したγ-ブチロラクトン-α-カルボン酸とγ-ブチロラクトン-α-カルボン酸エチルの割合が55:45の混合物72.5 gを得た。このものの一部52.2 gをエタノール260 mLに溶かし、水酸化カリウム18.3 gを無水エタノール240 mLに溶かした溶液を約50℃で1.5時間かけて滴下した。滴下途中で結晶が析出したが、さらに25℃まで冷却し、結晶を濾過し、乾燥することにより、ほぼ純粋な表題化合物42.3 g (γ-ブチロラクトンからの収率60%)を得た。
1H-NMR(D2Oδppm): 2.32-2.53 (2H, m), 3.38-3.43 (1H, m), 4.27-4.34(1H, m), 4.35-4.42 (1H, m).
実施例2 γ-ブチロラクトン-α-カルボン酸カリウム塩の合成(化合物IV)
窒素雰囲気下60%水素化ナトリウム39.1 gを2Lフラスコに入れ、流動パラフィンを除くため、ヘプタン150 mLで洗浄した後、THF 700 mL及び、炭酸ジエチル201.7 g及び無水エタノール2.5 mLを加えた。60℃に加熱した後、γ-ブチロラクトン 70.0 gを2時間かけて滴下し、さらに1.5時間攪拌した。反応液にトルエン100 mLを加え、析出した結晶を濾取した。取りだした結晶は水200 mLに溶解させ、室温で15時間攪拌した。6M塩酸をpH1.5になるまで加え、酢酸エチル300 mLで3回抽出した。抽出液は飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム上で脱水、濾過し、濃縮することにより、加水分解を受けて生成したγ-ブチロラクトン-α-カルボン酸とγ-ブチロラクトン-α-カルボン酸エチルの割合が80:20の混合物50 gを得た。このものの一部27.4 gをエタノール140 mLに溶かし、水酸化カリウム8.4 gを無水エタノール120 mLに溶かした溶液を約50℃で1.5時間かけて滴下した。滴下途中で結晶が析出したが、さらに25℃まで冷却し、結晶を濾過し、乾燥することにより、ほぼ純粋な表題化合物19.2 g(γ-ブチロラクトンからの収率26%)を得た。
実施例3 γ-ブチロラクトン-α-カルボン酸カリウム塩の合成(化合物IV)
窒素雰囲気下60%水素化ナトリウム55.8 gを2Lフラスコに入れ、流動パラフィンを除くため、ヘプタン200 mLで洗浄した後、THF 1000 mL及び、炭酸ジエチル288.3 g及び無水エタノール3 mLを加えた。60℃に加熱した後、γ-ブチロラクトン100 gを2時間かけて滴下し、さらに1.5時間攪拌した。反応液にトルエン300 mLを加え、析出した結晶を濾取した。取りだした結晶は4M塩酸300 mLに少しずつ加えた後、酢酸エチル300 mLで2回抽出した。抽出液は飽和食塩水で洗浄、無水硫酸マグネシウム上で脱水、濾過し、濃縮することにより、加水分解を受けて生成したγ-ブチロラクトン-α-カルボン酸とγ-ブチロラクトン-α-カルボン酸エチルの割合が10:90の混合物125.1 gを得た。このものの一部27.3 gをエタノール125 mLに溶かし、水酸化カリウム10.2 gを無水エタノール125 mLに溶かした溶液を約50℃で2時間かけて滴下した。滴下途中で結晶が析出したが、さらに25℃まで冷却し、結晶を濾過し、乾燥した。得られた結晶は表題化合物と、さらに加水分解を受けて開環した化合物や全く加水分解を受けていない化合物などとの混合物であったが、得られた結晶23.3 g中に50%程度の表題化合物が含まれていた。
実施例4 α-(ベンジルオキシ)アセチル-γ-ブチロラクトンの合成(化合物I)
窒素雰囲気下でベンジルオキシ酢酸34.3gをTHF 175 mLに溶解した溶液中に、室温で塩化オキサリル36.3 gを滴下し、さらに1時間攪拌し、溶媒を減圧留去することによりベンジルオキシアセチルクロリドを得た。別途、無水塩化マグネシウム19.9 gと実施例1で合成したγ-ブチロラクトン-α-カルボン酸カリウム塩29.4 gをTHFに分散させトリエチルアミン26.4 gを40℃付近で滴下した。反応液を25℃まで冷却後、先に調製したベンジルオキシアセチルクロリドの全量を1.5時間かけて滴下、その後、室温で1時間攪拌した。反応液に2M塩酸200 mLを加え、有機層を分離、水層を酢酸エチル300 mLで抽出した。有機層をあわせて、10%炭酸ナトリウム水溶液200 mL及び飽和食塩水200 mLで洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で脱水、濾過し、濃縮することにより、表題化合物29.5 g(γ-ブチロラクトン-α-カルボン酸カリウム塩からの収率73%)を得た。
1H-NMR(CDCl3、δppm): 2.27-2.36 (1H, m), 2.71-2.80 (1H, m), 3.91 (1H, dd, J=10Hz, J=8Hz), 4.24-4.54(4H, m), 4.62 (1H, d, J=12Hz), 4.64 (1H, d, J=12Hz), 7.26-7.37 (5H, m).
実施例5 α-(ベンジルオキシ)アセチル-γ-ブチロラクトンの合成(化合物I)
窒素雰囲気下でベンジルオキシ酢酸1.0 gをTHF 10 mLに溶解した溶液中に、室温でカルボニルジイミダゾール1.1 g及び無水塩化マグネシウム0.64 gと実施例2で合成したγ-ブチロラクトン-α-カルボン酸カリウム塩1.25 gを加え室温で15時間攪拌した。反応液は2M塩酸30 mL中にあけ、酢酸エチル50 mLで抽出した。有機層をあわせて、10%炭酸水素ナトリウム水溶液30 mL及び飽和食塩水200 mLで洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で脱水、濾過し、濃縮することにより、表題化合物0.70 g(γ-ブチロラクトン-α-カルボン酸カリウム塩からの収率50%)を得た。
実施例6 γ-ブチロラクトン-α-カルボン酸カリウム塩の合成(化合物IV)
実施例1で得られたγ-ブチロラクトン-α-カルボン酸とγ-ブチロラクトン-α-カルボン酸エチルの割合が55:45の混合物5.0 gをエタノール25 mLに溶かし、水酸化カリウム1.9 gを無水エタノール25 mLに溶かした溶液を約30℃で1時間かけて滴下した。滴下途中で結晶が析出したが、さらに25℃まで冷却し、結晶を濾過し、乾燥した。得られた結晶は、表題化合物と、さらに加水分解を受けて開環した化合物や全く加水分解を受けていない化合物などとの混合物であったが、得られた結晶4.4 g中に50%程度は表題化合物が含まれていた。
実施例7 γ-ブチロラクトン-α-カルボン酸カリウム塩の合成(化合物IV)
実施例1で得られたγ-ブチロラクトン-α-カルボン酸とγ-ブチロラクトン-α-カルボン酸エチルの割合が55:45の混合物 5.0 gをエタノール25 mLに溶かし、水酸化カリウム1.9 gを無水エタノール25 mLに溶かした溶液を約70℃で1時間かけて滴下した。滴下途中で結晶が析出したが、さらに25℃まで冷却し、結晶を濾過し、乾燥した。得られた結晶は、表題化合物と、さらに加水分解を受けて開環した化合物などとの混合物であったが、得られた結晶3.4 g中に70%程度は表題化合物が含まれていた。

Claims (8)

  1. 式IV:
    Figure 2005139068

    (式中、Mはアルカリ金属を示す。)
    で示される化合物と式II:
    Figure 2005139068

    (式中、Rはヒドロキシル基の保護基を示す。)
    で示される化合物またはその反応性誘導体とを反応させる工程を含む、式I:
    Figure 2005139068

    (式中、Rは上記と同義である。)
    で示される化合物の製造方法。
  2. 式IIで示される化合物の反応性誘導体が、式III:
    Figure 2005139068

    (式中、Xは塩素原子、臭素原子またはN−イミダゾリル基を示し、Rはヒドロキシル基の保護基を示す。)
    で示される化合物である請求項1記載の製造方法。
  3. 式IVで示される化合物が、式V:
    Figure 2005139068

    (式中、Rはアルキル基を示す。)
    で示される化合物を一部加水分解して式Vで示される化合物と式V’:
    Figure 2005139068

    で示される化合物との混合物を得、得られた式Vで示される化合物と式V’で示される化合物との混合物と、式:MOH(式中、Mはアルカリ金属を示す。)で示される化合物とを反応させて得られたものである、請求項1または2に記載の製造方法。
  4. 式Vで示される化合物が、炭酸ジアルキルとγ−ブチロラクトンとを塩基存在下で反応させて得られたものである、請求項3記載の製造方法。
  5. 式V:
    Figure 2005139068

    (式中、Rはアルキル基を示す。)
    で示される化合物を一部加水分解して式Vで示される化合物と式V’:
    Figure 2005139068

    で示される化合物との混合物を得、得られた式Vで示される化合物と式V’で示される化合物との混合物と、式:MOH(式中、Mはアルカリ金属を示す。)で示される化合物とを反応させる工程を含む、式IV:
    Figure 2005139068

    (式中、Mはアルカリ金属を示す。)
    で示される化合物の製造方法。
  6. 式Vで示される化合物が、炭酸ジアルキルとγ−ブチロラクトンとを塩基存在下で反応させて得られたものである、請求項5記載の製造方法。
  7. 式Vで示される化合物と式V’で示される化合物との混合物中の、式Vで示される化合物と式V’で示される化合物とのモル比が70:30〜10:90である請求項3〜6のいずれかに記載の製造方法。
  8. 式Vで示される化合物と式V’で示される化合物との混合物と、式:MOH(式中、Mはアルカリ金属を示す。)で示される化合物との反応を40〜60℃で行う請求項3〜7のいずれかに記載の製造方法。
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