JP2005138465A - インクジェットヘッド、インクジェット記録装置及びインクジェットヘッドの制御方法 - Google Patents

インクジェットヘッド、インクジェット記録装置及びインクジェットヘッドの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】寿命を過ぎたインクジェットヘッドによる画像記録を防止する。
【解決手段】インクジェットプリンタ1は、キャリッジ3に対して着脱可能に装着されて複数の吐出口48,…から記録媒体Kに向かってインクを吐出するヘッド本体41A〜41Dと、ヘッド本体41A〜41Dの使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体41A〜41Dに取り付けられたICタグ42A〜42Dとを有している。また、インクジェットプリンタ1は、ICタグ42A〜42Dと通信を行うアンテナ20と、アンテナ20が読み出した前記使用履歴情報の値が所定値を越えていた場合に、その旨を操作者に報知する表示装置21とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、記録媒体に画像を記録するインクジェットヘッド及びインクジェット記録装置と、インクジェットヘッドの制御方法とに関する。
近年、紙などの記録媒体に画像を記録する方式として、インクジェット記録方式が知られている。インクジェット記録方式とは、インク吐出口が複数設けられたインクジェットヘッドからインクを吐出することにより画像を記録するものである。
この方式のインクジェット記録装置では、インク吐出口にインクを供給するインクカートリッジ内において、インクの粘度が時間の経過により変化する。そのため、インク粘度の変化に関わらずに一定画質の画像を記録する技術として、インクカートリッジの使用開始日時や最終使用日時、インク残量などについての情報を記憶する不揮発性メモリをインクカートリッジに取り付け、この不揮発性メモリの情報に基づいて吐出条件を制御する技術がある(例えば、特許文献1,2参照)。
また、記録媒体に画像を記録する他の方式として、孔版印刷方式がある。この方式は、画像を型抜いた製版マスタの一方の面からドラムでインクを押し出すことにより、画像を記録するものである。この方式の印刷機においては、インク容器と製版マスタとの両方にICタグを取り付けることにより、インクと製版マスタとの不一致を防止している(例えば、特許文献3参照)。
更に、記録媒体に画像を記録する他の方式として、乾式静電複写方式がある。この方式は、トナーを記録媒体に定着させることによって画像を記録するものである。この方式の印刷機や複写機においては、リサイクルされたトナーカートリッジの不正使用を防止するため、固有のID番号を記憶したICタグをトナーカートリッジに取り付けている(例えば、特許文献4参照)。
特開2001−353885号公報 特開2000−270129号公報 特開2002−52802号公報 特開2002−108147号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に開示の技術では、インクジェットヘッドの使用履歴に関する情報は不揮発性メモリやICタグに記憶されない。従って、従来のインクジェット記録装置においては、印字不良や吐出不良などの不具合が確認された後にインクジェットヘッドを新しいものと交換することとなるため、交換直前には画質の劣悪な画像が無駄に記録されてしまう。また、インクジェットヘッドを交換することによって複数種類のインクを使用することができるインクジェット記録装置においては、使用済みのインクジェットヘッドを再度用いる場合に、インクジェットヘッドの装着位置を間違えると、以前に使用していたインクとは異なる種類のインクがインクジェットヘッドに供給されるため、インクジェットヘッドの内部で複数種類のインクが混ざってしまう。
本発明の第1の課題は、寿命を過ぎたインクジェットヘッドによる画像記録を防止することができるインクジェットヘッド、インクジェット記録装置及びインクジェットヘッドの制御方法を提供することである。
また、本発明の第2の課題は、インクジェットヘッドの内部で複数種類のインクが混ざるのを防止することができるインクジェットヘッド、インクジェット記録装置及びインクジェットヘッドの制御方法を提供することである。
請求項1記載の発明は、インクジェットヘッドであって、
インクジェット記録装置が備える支持部材に対して着脱可能に設けられ、複数の吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出するヘッド本体と、
前記ヘッド本体の使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体に取り付けられたデータキャリアとを有することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、ヘッド本体の使用履歴情報を記憶するデータキャリアがヘッド本体に取り付けられているので、ヘッド本体の寿命を画像記録前に予め知ることができる。従って、寿命を過ぎたインクジェットヘッドによる画像記録を防止することができるため、劣悪な画像を無駄に記録することを防止することができる。
また、インクジェットヘッドを交換することによって複数種類のインクを使用することができるインクジェット記録装置において、使用済みのインクジェットヘッドを再度用いる場合に、使用履歴情報を参照することによってインクジェットヘッドの装着位置の間違いを検出することができる。従って、操作者がインクジェットヘッドの装着位置を間違えた場合であっても、以前に使用していたインクとは異なる種類のインクがインクジェットヘッドに供給されるのを防止することができる。つまり、インクジェットヘッドの内部で複数種類のインクが混ざるのを防止することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記データキャリアは、非接触型であることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、データキャリアは非接触型であるので、インクジェットヘッドが複数ある場合でも、各データキャリアと順に接続して通信する場合と異なり、各インクジェットヘッドとほぼ同時に通信を行うことができる。
また、データキャリアが接触型である場合と比較して、配線や端子の数を少なくすることができるため、製造コストを低減するとともに、配線の断線や端子汚れによる動作不良の頻度を低減することができる。
また、インクジェット記録装置にインクジェットヘッドを接続しなくても、データキャリアとの通信によってインクジェットヘッドの使用履歴を確認することができるため、複数のインクジェットヘッドを用いて画像を記録する場合に、同程度に使用されたインクジェットヘッドのみをインクジェット記録装置に装着して画像を記録することができる。従って、新しいインクジェットヘッドの駆動条件を、古いインクジェットヘッドの駆動条件に合わせる必要がないため、各インクジェットヘッドの性能を十分に発揮させて画像を記録することができる。また、インクジェットヘッドが使用済みである場合には、以前に使用していたインクの種類が予め分かるため、インクジェットヘッドの装着位置の間違いを防止することができる。
更に、インクジェット記録装置にデータキャリアを接続するための接続端子が必要ないため、インクジェット記録装置側の通信装置とデータキャリアとが対応してさえいれば、異なる種類のインクジェットヘッドを同一のインクジェット記録装置で用いることができる。また、異なる機種のインクジェット記録装置に同種のインクジェットヘッドを用いることができる。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のインクジェットヘッドにおいて、
前記使用履歴情報は、インクの吐出数、使用インクの種類及びメンテナンス回数の少なくとも何れか一つに関することを特徴とする。
ここで、インクの吐出数とは、吐出したインクの量でも良いし、吐出したインクの液滴数でも良い。
また、インクの種類とは、インクの色によるものでも良いし、インクの性質によるものでも良い。
また、メンテナンスとは、吐出口が詰まらないように一定間隔ごとに行われるものであり、具体的には、吐出口内の気泡やごみ等を吸引したり、インクジェットヘッドの吐出面、つまり複数の吐出口が設けられた面に付着したインクを除去したりすることによって行われるものである。
請求項3記載の発明によれば、使用履歴情報は吐出液適数、使用インクの種類及びメンテナンス回数の少なくとも何れか一つに関するので、ヘッド本体の寿命を確実に知ることができる。
請求項4記載の発明は、インクジェット記録装置であって、
支持部材に対して着脱可能に装着されて複数の吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出するヘッド本体と、前記ヘッド本体の使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体に取り付けられたデータキャリアとを有するインクジェットヘッドと、
前記データキャリアと通信を行う通信装置と、
前記通信装置が読み出した前記使用履歴情報の値が所定値を越えていた場合に、その旨を操作者に報知する報知装置とを備えることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、ヘッド本体の使用履歴情報の値が所定値を越えていた場合、つまり、ヘッド本体が所定量だけ使用された場合には、その旨が操作者に報知されるので、ヘッド本体の寿命を画像記録前に予め知ることができる。従って、寿命を過ぎたインクジェットヘッドによる画像記録を防止することができるため、劣悪な画像を無駄に記録することを防止することができる。
請求項5記載の発明は、インクジェット記録装置であって、
支持部材に対して着脱可能に装着されて複数の吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出するヘッド本体と、前記ヘッド本体の使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体に取り付けられたデータキャリアとを有するインクジェットヘッドと、
前記データキャリアと通信を行う通信装置と、
前記ヘッド本体にインクを供給するインク供給装置と、
前記ヘッド本体及び前記インク供給装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記通信装置が読み出した前記使用履歴情報に基づいて前記ヘッド本体が使用済みのものであるか否かを識別し、
前記ヘッド本体が使用済みのものである場合には、前記ヘッド本体及び前記インク供給装置の少なくとも一方に画像記録の準備動作を開始させないことを特徴とする。
ここで、ヘッド本体による画像記録の準備動作とはインクの空吐出のことであり、インク供給装置による画像記録の準備動作とは、ヘッド本体へのインク供給のことである。
請求項5記載の発明によれば、ヘッド本体が使用済みのものである場合には、ヘッド本体及びインク供給装置の少なくとも一方に画像記録の準備動作を開始させないので、使用されて既に寿命を過ぎたインクジェットヘッドによる画像記録を防止することができる。従って、寿命を過ぎたインクジェットヘッドによって劣悪な画像を無駄に記録することを防止することができる。
また、インク供給装置に画像記録の準備動作を開始させない場合には、使用済みのヘッド本体にインクが供給されるのを防止することができるので、操作者がインクジェットヘッドの装着位置を間違えた場合であっても、以前に使用していたインクとは異なる種類のインクがインクジェットヘッドに供給されるのを防止することができる。つまり、インクジェットヘッドの内部で複数種類のインクが混ざるのを防止することができる。
請求項6記載の発明は、インクジェット記録装置であって、
支持部材に対して着脱可能に装着されて複数の吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出するヘッド本体と、前記ヘッド本体の使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体に取り付けられたデータキャリアとを有するインクジェットヘッドと、
前記データキャリアと通信を行う通信装置と、
前記ヘッド本体にインクを供給するインク供給装置と、
前記インク供給装置を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記通信装置が読み出した前記使用履歴情報に基づいて前記ヘッド本体が使用済みのものであるか否かを識別し、
前記ヘッド本体が使用済みのものである場合には、前記ヘッド本体に供給されるべきインク種類と前記ヘッド本体が以前に使用していたインク種類とが一致するか否かを前記使用履歴情報に基づいて識別し、インク種類が一致していない場合には、前記インク供給装置に画像記録の準備動作を開始させないことを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、ヘッド本体が使用済みであり、かつ、ヘッド本体に供給されるべきインク種類とヘッド本体が以前に使用してインク種類とが一致しない場合には、インク供給装置に画像記録の準備動作、つまりインク供給動作を開始させないので、操作者がインクジェットヘッドの装着位置を間違えた場合であっても、以前に使用していたインクとは異なる種類のインクがインクジェットヘッドに供給されるのを防止することができる。つまり、インクジェットヘッドの内部で複数種類のインクが混ざるのを防止することができる。
請求項7記載の発明は、請求項5または6記載のインクジェット記録装置において、
前記制御装置が画像記録の準備動作を開始させない場合に、その旨を操作者に報知する報知装置を備えることを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、画像記録の準備動作を行わない場合には、その旨が操作者に報知されるので、操作者はインクジェットヘッドに不具合があることを知り、インクジェットヘッドを交換することができる。
請求項8記載の発明は、請求項4〜7の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
前記データキャリアは、非接触型であることを特徴とする。
請求項8記載の発明によれば、データキャリアは非接触型であるので、インクジェットヘッドが複数ある場合でも、各データキャリアと順に接続して通信する場合と異なり、各インクジェットヘッドとほぼ同時に通信を行うことができる。
また、データキャリアが接触型である場合と比較して、配線や端子の数を少なくすることができるため、製造コストを低減するとともに、配線の断線や端子汚れによる動作不良の頻度を低減することができる。
また、インクジェット記録装置にインクジェットヘッドを接続しなくても、データキャリアとの通信によってインクジェットヘッドの使用履歴を確認することができるため、複数のインクジェットヘッドを用いて画像を記録する場合に、同程度に使用されたインクジェットヘッドのみをインクジェット記録装置に装着して画像を記録することができる。従って、新しいインクジェットヘッドの駆動条件を、古いインクジェットヘッドの駆動条件に合わせる必要がないため、各インクジェットヘッドの性能を十分に発揮させて画像を記録することができる。また、インクジェットヘッドが使用済みである場合には、以前に使用していたインクの種類が予め分かるため、インクジェットヘッドの装着位置の間違いを防止することができる。
更に、インクジェット記録装置にデータキャリアを接続するための接続端子が必要ないため、通信装置とデータキャリアとが対応してさえいれば、異なる種類のインクジェットヘッドを同一のインクジェット記録装置で用いることができる。また、異なる機種のインクジェット記録装置に同種のインクジェットヘッドを用いることができる。
請求項9記載の発明は、
インクジェット記録装置が備える支持部材に対して着脱可能に装着され、複数の吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出するヘッド本体と、
前記ヘッド本体の使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体に取り付けられたデータキャリアとを有するインクジェットヘッドを制御する、インクジェットヘッドの制御方法であって、
前記データキャリアから前記使用履歴情報を読み出し、
読み出した前記使用履歴情報の値が所定値を越えていた場合に、その旨を操作者に報知することを特徴とする。
請求項9記載の発明によれば、ヘッド本体の使用履歴情報の値が所定値を越えていた場合、つまり、ヘッド本体が所定量だけ使用された場合に、その旨が操作者に報知することにより、ヘッド本体の寿命を操作者に予め知らせることができる。従って、寿命を過ぎたインクジェットヘッドによる画像記録を防止することができるため、劣悪な画像を無駄に記録することを防止することができる。
請求項10記載の発明は、
インクジェット記録装置が備える支持部材に対して着脱可能に装着されて複数の吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出するヘッド本体と、
前記ヘッド本体の使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体に取り付けられたデータキャリアとを有するインクジェットヘッドを制御する、インクジェットヘッドの制御方法であって、
前記データキャリアから前記使用履歴情報を読み出し、
読み出した前記使用履歴情報に基づいて前記ヘッド本体が使用済みのものであるか否かを識別し、
前記ヘッド本体が使用済みのものである場合には、画像記録の準備動作を開始させないことを特徴とする。
請求項10記載の発明によれば、ヘッド本体が使用済みのものである場合には、画像記録の準備動作を開始させないことにより、使用されて既に寿命を過ぎたインクジェットヘッドによる画像記録を防止することができる。従って、寿命を過ぎたインクジェットヘッドによって劣悪な画像を無駄に記録することを防止することができる。
また、使用済みのヘッド本体にインクが供給されるのを防止することができるので、操作者がインクジェットヘッドの装着位置を間違えた場合であっても、以前に使用していたインクとは異なる種類のインクがインクジェットヘッドに供給されるのを防止することができる。つまり、インクジェットヘッドの内部で複数種類のインクが混ざるのを防止することができる。
請求項11記載の発明は、
インクジェット記録装置が備える支持部材に対して着脱可能に装着されて複数の吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出するヘッド本体と、
前記ヘッド本体の使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体に取り付けられたデータキャリアとを有するインクジェットヘッドを制御する、インクジェットヘッドの制御方法であって、
前記データキャリアから前記使用履歴情報を読み出し、
読み出した前記使用履歴情報に基づいて前記ヘッド本体が使用済みのものであるか否かを識別し、
前記ヘッド本体が使用済みのものである場合には、前記ヘッド本体に供給されるべきインク種類と前記ヘッド本体が以前に使用していたインク種類とが一致するか否かを前記使用履歴情報に基づいて識別し、
インク種類が一致していない場合には、画像記録の準備動作を開始させないことを特徴とする。
請求項11記載の発明によれば、ヘッド本体が使用済みであり、かつ、ヘッド本体に供給されるべきインク種類とヘッド本体が以前に使用してインク種類とが一致しない場合には、画像記録の準備動作、つまりインク供給動作を開始させないことにより、操作者がインクジェットヘッドの装着位置を間違えた場合であっても、以前に使用していたインクとは異なる種類のインクがインクジェットヘッドに供給されるのを防止することができる。つまり、インクジェットヘッドの内部で複数種類のインクが混ざるのを防止することができる。
請求項12記載の発明は、請求項9〜11の何れか一項に記載のインクジェットヘッドの制御方法において、
前記データキャリアとして、非接触型のものを用いることを特徴とする。
請求項12記載の発明によれば、データキャリアとして非接触型のものを用いることにより、インクジェットヘッドが複数ある場合でも、各データキャリアと順に接続して通信する場合と異なり、各インクジェットヘッドとほぼ同時に通信を行うことができる。また、データキャリアが接触型である場合と比較して、配線や端子の数を少なくすることができるため、製造コストを低減するとともに、配線の断線や端子汚れによる動作不良の頻度を低減することができる。
更に、インクジェット記録装置にデータキャリアを接続するための接続端子が必要ないため、データキャリアと通信可能であれば、異なる種類のインクジェットヘッドを同一のインクジェット記録装置で用いることができる。また、異なる機種のインクジェット記録装置に同種のインクジェットヘッドを用いることができる。
請求項1記載の発明によれば、寿命を過ぎたインクジェットヘッドによる画像記録を防止することができるため、劣悪な画像を無駄に記録することを防止することができる。
また、インクジェットヘッドの内部で複数種類のインクが混ざるのを防止することができる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、インクジェットヘッドが複数ある場合でも、各データキャリアと順に接続して通信する場合と異なり、各インクジェットヘッドとほぼ同時に通信を行うことができる。
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、ヘッド本体の寿命を確実に知ることができる。
請求項4記載の発明によれば、寿命を過ぎたインクジェットヘッドによる画像記録を防止することができるため、劣悪な画像を無駄に記録することを防止することができる。
請求項5記載の発明によれば、寿命を過ぎたインクジェットヘッドによって劣悪な画像を無駄に記録することを防止することができる。
また、インクジェットヘッドの内部で複数種類のインクが混ざるのを防止することができる。
請求項6記載の発明によれば、インクジェットヘッドの内部で複数種類のインクが混ざるのを防止することができる。
請求項7記載の発明によれば、請求項5または6記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、操作者はインクジェットヘッドに不具合があることを知り、インクジェットヘッドを交換することができる。
請求項8記載の発明によれば、請求項4〜7の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、インクジェットヘッドが複数ある場合でも、各データキャリアと順に接続して通信する場合と異なり、各インクジェットヘッドとほぼ同時に通信を行うことができる。
請求項9記載の発明によれば、寿命を過ぎたインクジェットヘッドによる画像記録を防止することができるため、劣悪な画像を無駄に記録することを防止することができる。
請求項10記載の発明によれば、寿命を過ぎたインクジェットヘッドによって劣悪な画像を無駄に記録することを防止することができる。
また、インクジェットヘッドの内部で複数種類のインクが混ざるのを防止することができる。
請求項11記載の発明によれば、インクジェットヘッドの内部で複数種類のインクが混ざるのを防止することができる。
請求項12記載の発明によれば、請求項9〜11の何れか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、インクジェットヘッドが複数ある場合でも、各データキャリアと順に接続して通信する場合と異なり、各インクジェットヘッドとほぼ同時に通信を行うことができる。
以下、本実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
<第1の実施の形態>
まず図1,図2を参照して、本実施形態のインクジェットプリンタの全体構成について説明する。
これらの図に示すように、インクジェットプリンタ1は、記録領域Dの範囲内でインクを吐出することによって記録媒体Kに画像を記録するものである。
インクジェットプリンタ1には、ローラ等の搬送装置18(図2参照)が備わっている。搬送装置18は、プラテン10によって支持された記録媒体Kを搬送方向A(図2参照)に搬送するようになっている。
記録媒体Kの上方には、走査方向Bに沿って延在するキャリッジレール2が配置されている。キャリッジレール2には、キャリッジ(支持部材)3が移動自在に設けられている。
キャリッジ3は、キャリッジレール2に沿ってホームポジション領域Cからメンテナンス領域Eにかけて走査方向Bに移動するようになっている。なお、図2では、ホームポジション領域C及びメンテナンス領域Eについての図示を省略している。
キャリッジ3には、4個のインクジェットヘッド4A〜4Dが着脱可能に搭載され、走査方向Bに沿って配設されている。
各インクジェットヘッド4A〜4Dは、図3(a),(b)に示すように、ヘッド本体41A〜41Dを有している。
ヘッド本体41A〜41Dは、記録媒体Kに対してブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)のインクを吐出するようになっている。本実施の形態においては、インクとして紫外線硬化性のものを用いている。
ヘッド本体41A〜41Dの下面にはプレート49が固着されており、プレート49にはインクを吐出する複数の吐出口48,…が設けられている。
また、ヘッド本体41A〜41Dの上面には、後述の制御装置(図5参照)16とヘッド本体41A〜41Dとを接続するための端子15が設けられている。
また、ヘッド本体41A〜41Dの側部には、ヘッド本体41A〜41Dの内部にインクを供給するためのインク供給口16が設けられている。インク供給口16には、図1に示すように、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインクを貯蔵するインクタンク(インク供給装置)5,…が、それぞれインク供給管6を介して連結されている。これにより、インクタンク5の内部のインクは、インク供給管6を介して各ヘッド本体41A〜41Dに供給されるようになっている。
更に、ヘッド本体41A〜41Dの側面には、近接型のICタグ(データキャリア)42A〜42Dが取り付けられている。
ICタグ42A〜42Dは、図4に示すように、アンテナ43、電源回路44、送受信回路45、制御回路46及びメモリ47を有している。
アンテナ43は、コイルアンテナを備えている。このアンテナ43は、後述のアンテナ(図2、図5参照)20から発信された電波信号を受信し、かつ、送受信回路45から入力された信号をアンテナ20に送信するようになっている。
電源回路44は、アンテナ43を介してアンテナ20から受信した電波を電力に変換し、ICタグ42A〜42Dの各部への電源供給を行うようになっている。
送受信回路45は、アンテナ43を介してアンテナ20から受信した信号を復調するようになっている。また、送受信回路45は、メモリ47から制御回路46が読み出した情報(信号)を変調増幅し、アンテナ43に出力するようになっている。
制御回路46は、ICタグ42A〜42D各部を制御し、所定のプロトコルに基づいてアンテナ20と無線でデータ送受信を行うようになっている。更に、制御装置46は、受信データ中の指示に基づいて、メモリ47からのデータの読み出しと、メモリ47への受信データの書き込みとを行うようになっている。
メモリ47は、不揮発性の半導体メモリ等により構成されており、ヘッド本体41A〜41Dの固有の使用履歴情報と、ICタグ42A〜42Dの制御プログラム等とを記憶するようになっている。メモリ47に記憶された使用履歴情報は、制御回路46によって書き換え可能となっている。この使用履歴情報は、ヘッド本体41A〜41Dによるインクの吐出液滴数、使用インクの種類及びメンテナンス回数に関するものである。なお、メンテナンス回数とは、メンテナンス領域Eにおいてインクジェットヘッド4A〜4Dに対して行われる後述のメンテナンスの回数である。
また、キャリッジ3の両端には、記録媒体Kに着弾したインクに紫外線を照射する照射装置12,12が搭載されている。なお、紫外線の光源としては、蛍光管やレーザー、LED、電子線照射装置などを用いることができる。
メンテナンス領域Eには、インクジェットヘッド4A〜4Dに対してメンテナンスを行うメンテナンスユニット7が設けられている。このメンテナンスユニット7には、ヘッド本体41A〜41Dの吐出面を覆うための複数の吸引キャップ71,…が配設されている。
吸引キャップ71,…は吸引ポンプ74を介して廃インクタンク75と連通しており、メンテナンス動作時には上昇してヘッド本体41A〜41Dの吐出面を覆うようになっている。吸引キャップ71は、上述のように上昇した時に全てのヘッド本体41A〜41Dの吐出面を覆うことができるよう、各ヘッド本体41A〜41Dに対応するように4個配列されている。
吸引ポンプ74はシリンダーポンプやチューブポンプを有して構成されていて、吸引キャップ71,…が吐出面を覆った状態で作動することにより、吐出口48からヘッド本体41A〜41Dの内部のインクを異物とともに吸引するための吸引力を発生するようになっている。
また、メンテナンスユニット7には、ヘッド本体41A〜41Dの吐出面に付着したインクを拭き取る清掃ブレード72と、インクジェットヘッド4A〜4Dから空吐出されたインクを受けるインク受器73とが設けられている。
ホームポジション領域Cには、インクジェットヘッド4A〜4Dを保湿する保湿ユニット13が設けられている。保湿ユニット13には、インクジェットヘッド4A〜4Dのインクを保湿する4個の保湿キャップ14,…が設けられている。保湿キャップ14,…は、インクジェットヘッド4A〜4Dが待機状態にあるときに各ヘッド本体41A〜41Dの吐出面を同時に覆うことができるよう、インクジェットヘッド4A〜4Dの配列に対応して配列されている。
ホームポジション領域Cと記録領域Dとの間には、図2に示すように、メモリ47の内部の前記使用履歴情報を更新するための更新領域Fが介在している。更新領域Fのプラテン10には、アンテナ20が配設されている。アンテナ20は、キャリッジ3の走査によってICタグ42A〜42Dの何れか1つと正対した際に、そのICタグのアンテナ43と無線通信を行うようになっている。
また、図5に示すように、インクジェットプリンタ1には制御装置17が設けられている。制御装置17には、ホストコンピューターH、キャリッジ3、搬送装置18、照射装置12,12、アンテナ20、ヘッド本体41A〜41D及びインクタンク5,…が接続されている。
制御装置17には、ホストコンピューターHから画像データが入力されるようになっている。また、制御装置17は、キャリッジ3を所定の走査速度で走査させるようになっている。また、制御装置17は、搬送装置18を制御することによって記録媒体Kを所定の速度で搬送方向Aに搬送させるようになっている。また、制御装置17は、照射装置12,12による紫外線の照射を制御するようになっている。また、制御装置17は、ヘッド本体41A〜41Dを制御することによって、インクの吐出を制御するようになっている。
また、制御装置17は、アンテナ20を介し、ICタグ42A〜42Dのメモリ47から前記使用履歴情報を読み出すようになっている。
読み出した前記使用履歴情報の値が所定値を越えていた場合、つまり、ヘッド本体41A〜41Dが所定量だけ使用された場合には、制御装置17は、画像記録動作及び画像記録の準備動作を行わないようにヘッド本体41A〜41Dやインクタンク5等を制御するようになっている。なお、画像記録の準備動作とは、ヘッド本体41A〜41Dによるインクの空吐出や、インクタンク5,…からヘッド本体41A〜41Dへのインクの供給などである。
また、インクジェットヘッド4A〜4Dの交換時には、制御装置17は、使用履歴情報に基づいて交換後のインクジェットヘッド4A〜4Dが使用済みのものであるか否かを識別するようになっている。そして、交換後のインクジェットヘッド4A〜4Dが使用済みのものである場合には、制御装置17は、インクタンク5,…からヘッド本体41A〜41Dに供給されるべきインク種類と、ヘッド本体41A〜41Dが以前に使用していたインク種類とが一致するか否かを識別し、インク種類が一致していない場合には、インクタンク5,…によるインクの供給動作を開始させないようになっている。また、ヘッド本体41A〜41Dが未使用のものである場合には、制御装置17はアンテナ20を介してICタグ42A〜42Dに使用履歴情報を書き込むようになっている。
また、制御装置17は、インクジェットヘッド4A〜4Dが更新領域Fに移動する毎に、ICタグ42A〜42Dに記憶された前記使用履歴情報を、アンテナ20を介して更新するようになっている。
また、制御装置17には、表示装置(報知装置)21が接続されている。表示装置21は、上記のように制御装置17がインクの供給動作を開始させない場合と、画像記録を行わせない場合とに、その旨を表示して操作者に知らせるようになっている。このような表示装置21としては、LEDや、液晶ディスプレイ等を用いることができる。
次に、本実施形態に用いられる「インク」について説明する。
本実施形態に用いられるインクは、30℃で10〜500[mpas]程度の粘度を有する高粘度インクである。また、このインクはエア(大気中の空気)との接触では硬化せずにエアとの接触に対して開放された系で硬化するものである。具体的には本実施形態で用いられるインクは、光としての紫外線の被照射により硬化する性質を具備する光硬化型インクであり、主成分として、重合性化合物(公知の重合性化合物を含む。)と、光開始剤と、色材とを少なくとも含み、さらには30℃において10〜500m・Paの粘度を有するものである。
上記光硬化型インクは、重合性化合物として、ラジカル重合性化合物を含むラジカル重合系インクとカチオン重合性化合物を含むカチオン重合系インクとに大別されるが、その両系のインクが本実施形態に用いられるインクとしてそれぞれ適用可能であり、ラジカル重合系インクとカチオン重合系インクとを複合させたハイブリッド型インクを本実施形態に用いられるインクとして適用してもよい。本実施形態では光硬化型インクのうちカチオン重合系インクを用いている。
次に、本実施形態に用いられる「記録媒体K」について説明する。
本実施形態に用いられる記録媒体Kとしては、通常のインクジェットプリンタに適用される普通紙,再生紙,光沢紙等の各種紙,各種布地,各種不織布,樹脂,金属,ガラス等の材質からなる記録媒体が適用可能である。記録媒体Kの形態としては、ロール状、カットシート状、板状等が適用可能である。
特に、本実施形態で用いられる記録媒体Kとして、いわゆる軟包装に用いられる透明又は不透明な非吸収性の樹脂製フィルムが適用できる。樹脂製フィルムの具体的な樹脂の種類として、ポリエチレンテレフタレート,ポリエステル,ポリオレフィン,ポリアミド,ポリエステルアミド,ポリエーテル,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリスチレン,ポリカーボネート,ポリ-ρ-フェニレンスルフィド,ポリエーテルエステル,ポリ塩化ビニル,ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等が適用可能であり、さらには、これら樹脂の共重合体、これら樹脂の混合物、これら樹脂を架橋したもの等も適用可能である。中でも、樹脂製フィルムの樹脂の種類として、延伸したポリエチレンテレフタレート,ポリスチレン,ポリプロピレン,ナイロンのいずれかを選択するのが、樹脂製フィルムの透明性・寸法安定性・剛性・環境負荷・コスト等の面で好ましく、2〜100μm(好ましくは6〜50μm)の厚みを有する樹脂製フィルムを用いるのが好ましい。また、樹脂製フィルムの支持体の表面にコロナ放電処理、易接着処理等の表面処理を施してもよい。
さらに、本実施形態に用いられる記録媒体Kとして、樹脂により表面を被覆した各種紙,顔料を含むフィルム,発泡フィルム等の不透明な公知の記録媒体も適用可能である。
続いて、起動時やインクジェットヘッド4A〜4Dの交換時におけるインクジェットプリンタ1の動作について説明する。
まず、キャリッジ3が走査することにより、各インクジェットヘッド4A〜4DのICタグ42A〜42Dがアンテナ20と順に正対する。
この状態において、制御装置17がアンテナ20を介してICタグ42A〜42Dの内部の前記使用履歴情報を読み出す。このとき、ICタグ42A〜42Dは非接触型であるため、各ICタグ42A〜42Dと順に接続して通信する場合と比較して、短時間で各インクジェットヘッド4A〜4Dとの通信が行われる。
読み出した使用履歴情報の値が所定値を越えていた場合には、表示装置21がその旨を表示し、かつ、画像記録の準備動作を行わせないように制御装置17がヘッド本体41A〜41Dやインクタンク5等を制御する。このように、ヘッド本体41A〜41Dの使用履歴情報の値が所定値を越えていた場合、つまり、ヘッド本体41A〜41Dが所定量だけ使用されてヘッド本体41A〜41Dに寿命が来ている場合には、その旨が操作者に報知されので、ヘッド本体の寿命を画像記録前に予め知ることができる。また、画像記録の準備動作を行わないようにヘッド本体41A〜41D等が制御されるため、寿命を過ぎたインクジェットヘッド4A〜4Dによる画像記録が防止される。
また、キャリッジ3へのインクジェットヘッド4A〜4Dの装着状態が悪く、ICタグ42A〜42Dとの通信が行えない場合にも、表示装置21がその旨を表示し、かつ、画像記録の準備動作を行わせないように制御装置17がヘッド本体41A〜41D等を制御する。
更に、インクジェットヘッド4A〜4Dが交換されており、交換後のインクジェットヘッド4A〜4Dが使用済みのものである場合には、制御装置17は、インクタンク5,…からヘッド本体41A〜41Dに供給されるべきインク種類と、ヘッド本体41A〜41Dが以前に使用していたインク種類とが一致するか否かを前記使用履歴情報に基づいて識別する。そして、インク種類が一致していない場合、つまり、インクジェットヘッド4A〜4Dの装着位置に間違いがある場合には、表示装置21がその旨を表示し、制御装置17はインクの供給動作を開始させないようにインクタンク5,…を制御する。これにより、操作者がインクジェットヘッド4A〜4Dの装着位置を間違えた場合であっても、その旨が操作者に報知され、かつ、以前に使用していたインクとは異なる種類のインクがインクジェットヘッド4A〜4Dに供給されるのが防止される。
一方、ICタグ42A〜42Dとの通信が正常で、かつ、読み出した使用履歴情報の値が所定値以下である場合には、インクジェットプリンタ1は画像記録可能な状態となる。
なお、読み出した使用履歴情報によってインクジェットヘッド4A〜4Dが未使用のものであると識別された場合には、制御装置17は、インクジェットヘッド4A〜4Dに対して供給されるべきインクの種類をICタグ42A〜42Dに書き込む。
続いて、画像記録時におけるインクジェットプリンタ1の動作について説明する。
まず、搬送装置18による記録媒体Kの搬送が停止した状態で、キャリッジ3が記録媒体Kの直上を走査方向Bに沿って1回走査する。キャリッジ3が走査すると、インクジェットヘッド4A〜4D及び照射装置12,12がキャリッジ3に追従して走査する。
この走査の際に、各インクジェットヘッド4A〜4Dの吐出口48,…は、前記駆動条件に基づいて記録媒体Kにインクを吐出する。また、キャリッジ3の移動方向に対してインクジェットヘッド4A〜4Dよりも後側の照射装置12が点灯し、記録媒体Kの表面に向かって紫外線を照射する。これにより、各インクジェットヘッド4A〜4Dから吐出されたインクは記録媒体Kに着弾した直後に紫外線によって即座に硬化し、記録媒体Kの表面上に定着する。
次に、キャリッジ3が更新領域Fに移動することにより、各インクジェットヘッド4A〜4DのICタグ42A〜42Dがアンテナ20と順に正対する。この状態において、制御装置17は、アンテナ20を介してICタグ42A〜42Dの内部の前記使用履歴情報を更新する。
このとき、更新後の使用履歴情報の値が所定値を越える場合には、制御装置17はヘッド本体41A〜41D等を制御して画像記録を終了させる。また、表示装置21がその旨を表示する。これにより、インクジェットヘッド4A〜4Dに寿命が来たことが操作者に報知される。
一方、更新後の使用履歴情報の値が所定値以下の場合には、搬送装置18により所定の長さだけ記録媒体Kが搬送方向Aに搬送される。
以降、インクジェットプリンタ1が上記の各動作を繰り返し、各プロセスカラーの複数のドットからなる所望の画像が記録媒体Kの表面に順次記録される。
以上のようなインクジェットプリンタ1によれば、画像記録の準備動作及び画像記録動作を行わない場合には、その旨が操作者に報知されるので、操作者はヘッド本体41A〜41Dに不具合があることを知り、インクジェットヘッド4A〜4Dを交換することができる。
これにより、寿命を過ぎたインクジェットヘッドによる画像記録を防止することができるため、劣悪な画像を無駄に記録することを防止することができる。
また、インクジェットヘッド4A〜4Dが使用済みのものである場合に、以前に使用していたインクとは異なる種類のインクがインクジェットヘッド4A〜4Dに供給されるのを防止することができるため、インクジェットヘッド4A〜4Dの内部で複数種類のインクが混ざるのを防止することができる。
また、ICタグ42A〜42Dは非接触型であるので、接触型である場合と比較して、配線や端子の数を少なくすることができる。従って、製造コストを低減するとともに、配線の断線や端子汚れによる動作不良の頻度を低減することができる。
また、インクジェットプリンタ1にインクジェットヘッド4A〜4Dを接続しなくても、ICタグ42A〜42Dとの通信によってインクジェットヘッド4A〜4Dの使用履歴を確認することができるため、複数のインクジェットヘッドを用いて画像を記録する場合に、同程度に使用されたインクジェットヘッドのみをインクジェットプリンタ1に装着して画像を記録することができる。従って、新しいインクジェットヘッドの駆動条件を、古いインクジェットヘッドの駆動条件に合わせる必要がないため、各インクジェットヘッドの性能を十分に発揮させて画像を記録することができる。また、インクジェットヘッドが使用済みである場合には、以前に使用していたインクの種類が予め分かるため、インクジェットヘッドの装着位置の間違いを防止することができる。
更に、インクジェットプリンタ1にICタグ42A〜42Dを接続するための接続端子が必要ないため、アンテナ20とICタグ42A〜42Dとが対応してさえいれば、異なる種類のインクジェットヘッドを同一のインクジェットプリンタで用いることができる。また、異なる機種のインクジェットプリンタに同種のインクジェットヘッドを用いることができる。
<第2の実施の形態>
続いて、第2の実施の形態におけるインクジェットプリンタ1Aについて説明する。なお、上記第1の実施の形態と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図6に示すように、本実施の形態におけるインクジェットプリンタ1Aは、記録媒体Kの両端に亘って延在するインクジェットヘッド4A〜4D、照射装置12及びアンテナ20を有している。
各インクジェットヘッド4A〜4Dは、支持部材(図示せず)に対して着脱可能に装着されている。
照射装置12は、インクジェットヘッド4A〜4Dよりも記録媒体Kの搬送方向Aの下流側に配設されている。
アンテナ20,…は、記録媒体Kの幅方向に配列されており、図示しない移動装置によってインクジェットヘッド4A〜4Dの上方を搬送方向Aに移動可能となっている。この移動により、アンテナ20,…は、ICタグ41A〜41Dの各アンテナ43と個別に無線通信可能となっている。
以上のようなインクジェットプリンタ1Aによれば、上記第1の実施の形態におけるインクジェットプリンタ1と同様の効果を得ることができる。
また、複数のICタグ42A,…とほぼ同時に通信を行うことができる。
なお、上記実施の形態においては、ICタグ42A〜42Dはヘッド本体41A〜41Dの側面に配設されていることとして説明したが、他の面に配設されることとしても良い。但し、上記第2の実施の形態においては、無線通信の便宜上、ヘッド本体41A〜41Dの側面にICタグ42A〜42Dを設けた方が好ましい。
また、インクジェットヘッド4A〜4Dが交換され、交換後のインクジェットヘッド4A〜4Dが使用済みのものである場合には、制御装置17は、ヘッド本体41A〜41Dに供給されるべきインク種類とヘッド本体41A〜41Dが以前に使用していたインク種類とが一致するか否かを識別することとして説明したが、画像記録動作を行わないようヘッド本体41A〜41D等を制御するとともに、その旨を表示装置21に表示させることとしても良い。この場合には、使用されて既に寿命を過ぎたインクジェットヘッド4A〜4Dによる画像記録を防止することができる。従って、寿命を過ぎたインクジェットヘッド4A〜4Dによって劣悪な画像を無駄に記録することを防止することができる。
また、画像記録中に使用履歴情報の値が所定値を越える場合には、表示装置21がその旨を表示し、制御装置17が画像記録を終了させるようキャリッジ3等を制御することとして説明したが、画像記録を終了してから表示装置21がその旨を表示し、制御装置17が以後の画像記録を行わせないようヘッド本体41A〜41D等を制御することとしても良い。
更に、メモリ47には、ヘッド本体41A〜41Dによって吐出されたインクの液滴数が記憶されていることとして説明したが、ヘッド本体41A〜41Dによって吐出されたインク量が記憶されていることとしても良い。
第1の実施の形態におけるインクジェットプリンタの概略構成を示す側面図である。 第1の実施の形態におけるインクジェットプリンタの概略構成を示す平面図である。 インクジェットヘッドを示す図であり、(a)は下面図、(b)は側面図である。 ICタグの概略構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態におけるインクジェットプリンタの概略構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態におけるインクジェットプリンタの概略構成を示す平面図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)
3 キャリッジ(支持部材)
4A〜4D インクジェットヘッド
17 制御装置
20 アンテナ(通信装置)
21 表示装置
41A〜41D ヘッド本体
42A〜42D ICタグ(データキャリア)
48 吐出口

Claims (12)

  1. インクジェット記録装置が備える支持部材に対して着脱可能に設けられ、複数の吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出するヘッド本体と、
    前記ヘッド本体の使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体に取り付けられたデータキャリアとを有することを特徴とするインクジェットヘッド。
  2. 請求項1記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記データキャリアは、非接触型であることを特徴とするインクジェットヘッド。
  3. 請求項1または2記載のインクジェットヘッドにおいて、
    前記使用履歴情報は、インクの吐出数、使用インクの種類及びメンテナンス回数の少なくとも何れか一つに関することを特徴とするインクジェットヘッド。
  4. 支持部材に対して着脱可能に装着されて複数の吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出するヘッド本体と、前記ヘッド本体の使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体に取り付けられたデータキャリアとを有するインクジェットヘッドと、
    前記データキャリアと通信を行う通信装置と、
    前記通信装置が読み出した前記使用履歴情報の値が所定値を越えていた場合に、その旨を操作者に報知する報知装置とを備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 支持部材に対して着脱可能に装着されて複数の吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出するヘッド本体と、前記ヘッド本体の使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体に取り付けられたデータキャリアとを有するインクジェットヘッドと、
    前記データキャリアと通信を行う通信装置と、
    前記ヘッド本体にインクを供給するインク供給装置と、
    前記ヘッド本体及び前記インク供給装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記通信装置が読み出した前記使用履歴情報に基づいて前記ヘッド本体が使用済みのものであるか否かを識別し、
    前記ヘッド本体が使用済みのものである場合には、前記ヘッド本体及び前記インク供給装置の少なくとも一方に画像記録の準備動作を開始させないことを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 支持部材に対して着脱可能に装着されて複数の吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出するヘッド本体と、前記ヘッド本体の使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体に取り付けられたデータキャリアとを有するインクジェットヘッドと、
    前記データキャリアと通信を行う通信装置と、
    前記ヘッド本体にインクを供給するインク供給装置と、
    前記インク供給装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記通信装置が読み出した前記使用履歴情報に基づいて前記ヘッド本体が使用済みのものであるか否かを識別し、
    前記ヘッド本体が使用済みのものである場合には、前記ヘッド本体に供給されるべきインク種類と前記ヘッド本体が以前に使用していたインク種類とが一致するか否かを前記使用履歴情報に基づいて識別し、インク種類が一致していない場合には、前記インク供給装置に画像記録の準備動作を開始させないことを特徴とするインクジェット記録装置。
  7. 請求項5または6記載のインクジェット記録装置において、
    前記制御装置が画像記録の準備動作を開始させない場合に、その旨を操作者に報知する報知装置を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 請求項4〜7の何れか一項に記載のインクジェット記録装置において、
    前記データキャリアは、非接触型であることを特徴とするインクジェット記録装置。
  9. インクジェット記録装置が備える支持部材に対して着脱可能に装着され、複数の吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出するヘッド本体と、
    前記ヘッド本体の使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体に取り付けられたデータキャリアとを有するインクジェットヘッドを制御する、インクジェットヘッドの制御方法であって、
    前記データキャリアから前記使用履歴情報を読み出し、
    読み出した前記使用履歴情報の値が所定値を越えていた場合に、その旨を操作者に報知することを特徴とするインクジェットヘッドの制御方法。
  10. インクジェット記録装置が備える支持部材に対して着脱可能に装着されて複数の吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出するヘッド本体と、
    前記ヘッド本体の使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体に取り付けられたデータキャリアとを有するインクジェットヘッドを制御する、インクジェットヘッドの制御方法であって、
    前記データキャリアから前記使用履歴情報を読み出し、
    読み出した前記使用履歴情報に基づいて前記ヘッド本体が使用済みのものであるか否かを識別し、
    前記ヘッド本体が使用済みのものである場合には、画像記録の準備動作を開始させないことを特徴とするインクジェットヘッドの制御方法。
  11. インクジェット記録装置が備える支持部材に対して着脱可能に装着されて複数の吐出口から記録媒体に向かってインクを吐出するヘッド本体と、
    前記ヘッド本体の使用履歴情報を記憶してこのヘッド本体に取り付けられたデータキャリアとを有するインクジェットヘッドを制御する、インクジェットヘッドの制御方法であって、
    前記データキャリアから前記使用履歴情報を読み出し、
    読み出した前記使用履歴情報に基づいて前記ヘッド本体が使用済みのものであるか否かを識別し、
    前記ヘッド本体が使用済みのものである場合には、前記ヘッド本体に供給されるべきインク種類と前記ヘッド本体が以前に使用していたインク種類とが一致するか否かを前記使用履歴情報に基づいて識別し、
    インク種類が一致していない場合には、画像記録の準備動作を開始させないことを特徴とするインクジェットヘッドの制御方法。
  12. 請求項9〜11の何れか一項に記載のインクジェットヘッドの制御方法において、
    前記データキャリアとして、非接触型のものを用いることを特徴とするインクジェットヘッドの制御方法。
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