JP2005137755A - 内視鏡システム - Google Patents

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Abstract

【課題】一つの光源から交互に取り出した照明光と励起光とを内視鏡の先端から射出させることによって通常画像と蛍光画像とに基づいた特殊画像を生成する場合において、特に照明光に対して物理的な調光手段を講じつつ通常画像と蛍光画像の明るさを別個に調節することができる内視鏡システムを、提供する。
【解決手段】白色光から照明光と励起光を取り出すための可視光透過フィルタ232a及び第1励起光透過フィルタ232bをその白色光の光路に繰り返し挿入する電子内視鏡システムにおいて、第1励起光透過フィルタ232bと同じ透過特性を持つ第2励起光透過フィルタ234cを白色光の光路に挿入するとともにその挿入量を調節する。また、第1励起光透過フィルタ232bの白色光の光路への挿入期間においては、ランプ231の出力量を制御したり撮像素子15の電子シャッタの開期間を制御したりする。
【選択図】図3

Description

本発明は、胃腸や気管支などの体腔内を観察するための内視鏡システムに、関する。
周知のように、生体組織は、特定の波長の光が照射されると、励起して蛍光を発する。また、腫瘍や癌などの病変が生じている異常な生体組織は、正常な生体組織よりも弱い蛍光を発する。この反応現象は、体腔壁下の生体組織によっても引き起こされ得る。近年、体腔壁下の生体組織に生じた異状をこの反応現象を利用して検出する内視鏡システムが、開発されている。
その内視鏡システムの一つとして、内視鏡の先端が挿入された体腔内を照明するための照明光と体腔壁下の生体組織を励起させるための励起光とを一つの光源から内視鏡へ供給して、その内視鏡の先端から照明光と励起光とを交互に射出できる内視鏡システムが、特許文献1において開示されている。
特許文献1記載の内視鏡システムは、体腔壁の表面で反射された照明光により形成される体腔内の画像(通常画像)と、体腔壁下の生体組織が発した蛍光により形成される体腔内の画像(蛍光画像)とを、撮影装置を通じて交互に取得し、通常画像と蛍光画像とに基づいて生成される特殊画像を順次モニタに表示させる。
特開2002−336196号公報(段落0068〜0071)
ところで、よく知られているように、生体組織から発せられる蛍光の強度は、その生体組織へ照射される励起光の強度に比べると非常に弱い。このため、照明光と励起光の強度が同程度であると、通常画像に対して蛍光画像が暗くなり過ぎて、精度の高い特殊画像を生成することができなかった。しかしながら、近年の技術開発の結果、蛍光画像の明るさを通常画像のレベルにまで引き上げることができるようになってきた。このため、最近では、通常画像と蛍光画像の明るさを別個に調節して特殊画像の精度をより高めたいと要望されつつある。
そして、特許文献1記載の内視鏡システムのように1つの光源から照明光と励起光とを取り出している場合において、上述したように通常画像と蛍光画像の明るさを別個に調節しようとするときには、光源の直後に配置された絞りを用いて照明光と励起光の光量を別個に調節すれば良いと考えられるかもしれない。しかしながら、このような絞りによって物理的に光束を切るような調光方法では、調光範囲を広く取ることはできるものの、照明光と励起光とを内視鏡の先端から射出する周期が数十分の一秒であるために、その切替タイミングに絞りの駆動を追従させることができないという問題があった。
その一方で、その切替タイミングに追従可能な調光方法として、光源の出力を電気的に調整して照明光と励起光の光量を別個に調節することが、特許文献1に記載されている。しかしながら、このような電気的な出力調整によると、調光範囲が一般的に狭いため、特に広い調光範囲が必要とされる照明光については、このような電気的な出力調整を調光方法として採用できないという問題があった。
また、その切替タイミングに追従可能な調光方法として、照明光射出時での電荷の蓄積期間(いわゆる電子シャッタの開期間)と励起光射出時での電荷の蓄積期間とを変化させて通常画像と蛍光画像の明るさのバランスを別個に調節することが、特許文献1に記載されている。しかしながら、内視鏡の先端が体腔壁に接近した状態で体腔壁の表面で高輝度に反射された照明光を撮像素子が取り込むと、撮像素子の構造に起因してブルーミングが発生し、通常画像内にハレーションが現れてしまう。このように、通常画像の明るさの調節を電子シャッタだけに頼ると、通常画像の画質を高いレベルで維持することができない場合があるため、照明光については、電子シャッタに頼ることなく、物理的に調光する手段が必要であった。
本発明は、上述したような従来技術が有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、一つの光源から交互に取り出した照明光と励起光とを内視鏡の先端から射出させることによって通常画像と蛍光画像とに基づいた特殊画像を生成する場合において、特に照明光に対して物理的な調光手段を講じつつ通常画像と蛍光画像の明るさを別個に調節することができる内視鏡システムを、提供することにある。
上記の課題を解決するために発明された内視鏡システムは、以下に記述されるように、構成されている。
すなわち、この内視鏡システムは、体腔内に挿入するための細管状の挿入部と、前記挿入部の先端が前記体腔内に挿入された際にその体腔内の像を形成する対物光学系と、前記対物光学系により形成された体腔内の像をカラー撮影して画像データを出力する撮影装置と、前記挿入部の基端から先端へ光を導いてその光を先端から射出する照明光学系と、前記照明光学系に向けて白色光を射出するための白色光光源と、生体組織を励起するための励起光を前記白色光から取り出すための第1及び第2励起光透過フィルタと、前記第1励起光透過フィルタを所定時間間隔を空けて定期的に前記白色光の光路に繰り返し挿入することによって、前記照明光学系に前記白色光と前記励起光とを交互に繰り返し導入する挿入機構と、前記照明光学系に白色光が導入されている第1フィールド期間に前記撮影装置から取得した通常画像データと、前記照明光学系に励起光が導入されている第2フィールド期間に前記撮影装置から取得した蛍光画像データとに基づいて、患部と推定し得る箇所が示された特殊画像を表示させるための画像データを生成する画像処理部と、前記第2励起光透過フィルタを前記白色光の光路に挿入する絞り機構と、前記画像処理部から通常画像データを取得し、取得した通常画像データに基づく通常画像の明るさが所定のレベルとなるように、前記絞り機構による前記第2励起光透過フィルタの前記白色光の光路への挿入量を制御する照明光制御部と、前記画像処理部から蛍光画像データを取得し、取得した蛍光画像データに基づく蛍光画像の明るさが所定のレベルとなるように、前記第2フィールド期間での前記白色光光源からの前記白色光の出力量を制御する励起光制御部とを備えることを、特徴としている。
このように、白色光光源から励起光を取り出すための第1励起光透過フィルタと同じ透過特性を持つ光学フィルタを、第2励起光透過フィルタとしてもう一つ用意し、その第2励起光透過フィルタを白色光の光路に挿入するとともにその挿入量を調節するだけで、照明光としての白色光の光量を調節することができ、その結果として、通常画像の明るさを調節することができる。
このとき、第2励起光透過フィルタは白色光の光路に挿入され続けることとなるが、励起光の光量は、その第2励起光透過フィルタの影響を受けないため、結果的に、第2励起光透過フィルタを照明光に対する物理的な調光手段として用いることとなる。
また、励起光については、その励起光の射出期間での白色光光源の出力量を制御するという従来の調光方法を採ることによって、通常画像の明るさと別個に蛍光画像の明るさを調整することができる。
なお、本発明による内視鏡システムの撮影装置が、第2フィールド期間における各画素での電荷の蓄積期間を変化させ得るように構成された撮像素子であるならば、この内視鏡システムは、画像処理部から蛍光画像データを取得し、取得した蛍光画像データに基づく蛍光画像の明るさが所定のレベルとなるように、撮像素子における第2フィールド期間での蓄積期間を制御する蛍光制御部を、更に備えることができる。
以上に説明したように、本発明によれば、一つの光源から交互に取り出した照明光と励起光とを内視鏡の先端から射出させることによって通常画像と蛍光画像とに基づいた特殊画像を生成する場合において、特に照明光に対して物理的な調光手段を講じつつ通常画像と蛍光画像の明るさを別個に調節することができる。
以下、図面に基づいて、本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態である電子内視鏡システムの外観図である。図1に示されるように、この電子内視鏡システムは、電子内視鏡10,光源プロセッサ装置20,及び、モニタ30を、備えている。図2は、電子内視鏡10及び光源プロセッサ装置20の内部を概略的に示す構成図である。
図2には、電子内視鏡10の詳細な形状が図示されていないが、電子内視鏡10は、体腔内に挿入するための可撓な細管状の挿入部10aを、有している。この挿入部10aの先端には、湾曲部が組み込まれ、その基端には、湾曲部の湾曲量及び湾曲方向を操作するためのアングルノブや各種のスイッチが設けられた操作部10bが、備えられている。
挿入部10aの先端面には、少なくとも2つの貫通孔が穿たれており、そのうちの一対の貫通孔には、配光レンズ11及び対物レンズ12がそれぞれ嵌め込まれている。
さらに、挿入部10a内には、ライトガイド13が引き通されている。ライトガイド13は、可撓な多数の光ファイバからなり、その先端面は、配光レンズ11に対向している。また、ライトガイド13の基端は、操作部10bの側面から延びた可撓管10c内に、引き通されており、さらに、その可撓管10cの先端に設けられたコネクタ部10dの先端に、固定されている。
さらに、挿入部10a内には、励起光除去フィルタ14が組み込まれている。励起光除去フィルタ14は、生体組織を励起させるための励起光と同じ波長帯域の光を遮蔽してその他の波長帯域の光を透過させる光学フィルタである。この励起光除去フィルタ14は、対物レンズ12の光軸に対して垂直な状態でその光軸上に配置されている。
さらに、挿入部10a内には、撮像素子15が組み込まれている。撮像素子15は、二次元的に配列された多数の画素により構成される撮像面を有する単板のエリアイメージセンサであり、その撮像面には、原色系カラーフィルタがオンチップされている。この撮像素子15は、励起光除去フィルタ14を挟んで対物レンズ12がある側とは反対側に配置されており、その撮像面の位置は、対物レンズ12の像面の位置に、ほぼ一致している。
この撮像素子15には、少なくとも2本の信号線15a,15bが接続されている。一方の信号線15aは、この撮像素子15の駆動信号を伝送するための電線であり、他方の信号線15bは、この撮像素子15から出力される画像信号を伝送するための電線である。
これら信号線15a,15bは、挿入部10a内及び可撓管10c内に順に引き通されており、一方の信号線15aは、コネクタ部10d内のドライバ16に接続され、他方の信号線15bは、コネクタ部10dの先端に固定されている。
ドライバ16は、撮像素子15の駆動信号を生成してその撮像素子15へ出力するための回路である。より具体的には、このドライバ16は、後述のタイミングコントロール部21から出力される基準信号が示す1回のタイミングにて始まる1つのフィールド期間において、撮像素子15に対して各画素での電荷を所定期間蓄積するように指示するための信号と、撮像素子15に対して各画素の蓄積電荷を吐き出すように指示するための信号とを、出力する。
光源プロセッサ装置20は、タイミングコントロール部21,システムコントロール部22,光源部23,画像処理部24,及び、調光部25を、備えている。
なお、光源プロセッサ装置20の筐体の側面には、上記コネクタ部10dを嵌め込み可能なコネクタ受けが、備えられている。このコネクタ受けに上記コネクタ部10dが嵌め込まれると、コネクタ部10d内のドライバ16が図示せぬ信号線を介してタイミングコントロール部21及び調光部25に接続され、電子内視鏡10の操作部10bに設けられている各種のスイッチが図示せぬ信号線を介してシステムコントロール部22に接続され、ライトガイド13の基端が光源部23に入り込み、信号線15bが画像処理部24に接続される。
タイミングコントロール部21は、各種基準信号を生成してその信号の出力を制御するためのコントローラである。光源プロセッサ装置20とコネクタ部10d内のドライバ16とにおける各種の処理は、この基準信号に従って進行する。
なお、光源プロセッサ装置20では、上記の基準信号が示す各タイミングの二個一組にて、一周期(例えば1/30秒)が定義されており、その一周期中の第1タイミングから第2タイミングまでの間の期間を、第1フィールド期間とし、その一周期中の第2タイミングから第1タイミングまでの期間を、第2フィールド期間として、各部22〜24が処理を進行する。
システムコントロール部22は、光源プロセッサ装置20全体を制御するためのコントローラである。このシステムコントロール部22は、電子内視鏡10の操作部10bに設けられている各種のスイッチや図示せぬ操作盤上のスイッチに接続されており、これらスイッチを通じて入力を受け付けると、その入力に応じた処理を実行する。
また、このシステムコントロール部22は、電子内視鏡10の操作部10b上のスイッチSWになされた切り替え操作に応じて、通常観察モード及び特殊観察モードの何れか1つに、観察モードを切り替える。
光源部23は、ライトガイド13の基端面に導入する光を射出するためのユニットである。図3は、この光源部23内を概略的に示す構成図である。図3に示されるように、光源部23は、ランプ231,回転板232,第1モータ233,絞り板234,第2モータ235,ステージ機構236,及び、第3モータ237を、備えている。
ランプ231は、約400nm乃至700nmの可視帯域全域の波長成分を持つ白色光をライトガイド13の基端面に向けて発する光源である。このランプ231には、電源回路231aから電力が供給される。
電源回路231aは、上述したランプ231へ電力の供給を開始又は停止するための回路である。この電源回路231aは、加算器231cを介してシステムコントロール部22と接続されており、システムコントロール部22からこの電源回路231aに第1制御値が入力されると、ランプ231へ電力を供給し、第1制御値の入力が停止されると、ランプ231への電力の供給を停止する。
なお、システムコントロール部22から電源回路231aへ入力される第1制御値には、通常観察モードを示すものと、特殊観察モードを示すものとがある。通常観察モードを示す第1制御値がシステムコントロール部22から入力された場合には、電源回路231aは、上記一周期中の第1フィールド期間と第2フィールド期間とで白色光の出力量が変化されることなく常時所定の出力量にて白色光が出力されるように、ランプ231を制御する。
一方、特殊観察モードを示す第1制御値がシステムコントロール部22から入力された場合には、電源回路231aは、第1フィールド期間における白色光の出力量が第2フィールド期間における白色光の出力量の所定倍に増加されるように、ランプ231を制御する。
さらに、この電源回路231aは、加算器231cを通じて後述の調光部25と接続されており、システムコントロール部22からこの電源回路231aに入力される第1制御値には、特殊観察モードにおいてこの調光部25から出力される後述の第1調光値(正又は負の極性を持つ)が、加算器231cにて加算される(負の極性では実質的に減算となる)。
そして、電源回路231aは、第1調光値が加算されていないときの第1制御値が入力されると、特殊観察モードにおける第2フィールド期間での白色光が所定基準量だけ射出されるように、ランプ231に電力を供給し、入力される第1制御値に正又は負の第1調光値が加算されているときには、特殊観察モードにおける第2フィールド期間での白色光の出力量が所定基準量から第1調光値の絶対値に応じた量だけ減少又は増加されるように、その期間でのランプ231への電力の供給量を増減させる。
回転板232は、幾つかの貫通孔が穿たれている円板と各貫通孔に嵌め込まれた光学フィルタとからなる。図4は、この回転板232の正面図である。この回転板232には、同一形状の2つの貫通孔が穿たれている。何れの貫通孔とも、半円弧の弓形に湾曲した帯の形状に形成されており、その半円弧の中心は、回転板232の中心に一致している。従って、この回転板232上において、これら2つの貫通孔は、全体として、ほぼ輪帯状をなしている。
そして、これら2つの貫通孔のうち、一方の貫通孔には、可視光透過フィルタ232aが嵌め込まれている。この可視光透過フィルタ232aは、上述した白色光と同じ約400nm乃至700nmの波長帯域の光を透過させるための光学フィルタである。
また、他方の貫通孔には、第1励起光透過フィルタ232bが嵌め込まれている。この第1励起光透過フィルタ232bは、上述した励起光を上記白色光の中から取り出すための光学フィルタであり、具体的には、約400nm乃至450nmの波長帯域の光のみを透過させてその他の波長帯域の光を遮蔽する。
第1モータ233は、上述したように構成される回転板232を回転させるためのアクチュエータであり、回転板232は、この第1モータ233の駆動軸と同軸な状態で、その駆動軸の先端近傍に固定されている。この第1モータ233の駆動は、同期用ドライバ233aによって制御される。同期用ドライバ233aは、上述した基準信号に従って第1モータ233の駆動を制御するための回路である。
なお、回転板232の中心近傍には、この回転板232の回転位相を検出するための光センサ233bが配置されており、同期用ドライバ233aは、この光センサ233bから得られる信号に基づいて、回転板232の回転位相を、基準信号の示すタイミングに同期させる。但し、回転板232の回転位相を検出する手段は、光センサ233bではなく、例えば、第1モータ233に組み付けられる検出器(センサ)でも構わない。
絞り板234は、上述した白色光の光路内に挿入されることによってその白色光の光量を絞るためのものである。図5は、この絞り板234の正面図である。この絞り板234は、作用部234aと軸部234bとからなる。
作用部234aは、長軸と短軸との比がおよそ2対1である長円形の平板状に形成されており、短軸を境界線として区分されてできる2つの領域のうちの一方には、その領域のほぼ全域を占める貫通孔が、穿たれている。
そして、この貫通孔には、第2励起光透過フィルタ234cが嵌め込まれている。この第2励起光透過フィルタ234cは、上述した回転板232の一方の貫通孔に嵌め込まれている第1励起光透過フィルタ232bと同じ透過特性を有しており、励起光と同じ波長帯域の光を除去する。なお、この作用部234aにおいて第2励起光透過フィルタ234cがある側とは反対側の領域を、便宜上、遮蔽部234dと表記する。
一方、軸部234bは、短冊板状に形成されており、この長手方向における先端は、作用部234aにおける第2励起光透過フィルタ234cがある側の端部に固定されている。より具体的には、この軸部234bは、作用部234aの長軸方向と同じ方向にその長手方向を向けた状態で、作用部234aと同一の平面内に含まれるようにして、作用部234aに対して固定されており、さらに、その固定状態において、作用部234aに対して同軸となっている。
第2モータ235は、上述したように構成される絞り板234を回転させるためのアクチュエータであり、その駆動軸は、図5に示されるように、絞り板234の軸部234bの基端近傍に固定されている。この第2モータ235の駆動は、駆動用ドライバ235aによって制御される。
駆動用ドライバ235aは、第2モータ235の駆動を制御するための回路である。この駆動用ドライバ235aは、加算器235cを介してシステムコントロール部22と接続されており、システムコントロール部22からこの駆動用ドライバ235aに第2制御値が入力されると、第2モータ235の駆動を行える待機状態になり、第2制御値の入力が停止されると、第2モータ235の駆動を行わない停止状態になる。
また、この駆動用ドライバ235aは、加算器235cを通じて調光部25と接続されており、システムコントロール部22から駆動用ドライバ235aに入力される第2制御値には、特殊観察モードにおいてこの調光部25から出力される第2調光値(正又は負の極性を持つ)が、加算器235cにて加算される(負の極性では実質的に減算となる)。
そして、駆動用ドライバ235aは、第2調光値が加算されていないときの第2制御値が入力されると、第2モータ235の駆動を制御して、白色光の光路に所定基準量だけ挿入された位置に絞り板234を配置させ、入力される第2制御値に正又は負の第2調光値が加算されているときには、第2モータ235の駆動を制御して、白色光の光路への挿入量が所定基準量から第2調光値の絶対値に応じた量だけ増加又は減少された位置に絞り板234を配置させる。
なお、絞り板234の軸部234bの基端近傍には、この絞り板234の回転量を検出するための位置センサ235bが配置されており、駆動用ドライバ235aは、この位置センサ235bから得られる信号に基づいて、絞り板234の回転量を取得する。
ステージ機構236は、ステージ上に設置された物体を、ランプ231からの白色光の射出方向に直交する方向のみ平行移動させるための機構であり、そのステージ上には、第1モータ233,光センサ233b,第2モータ235,及び、位置センサ235bが設置されている。
なお、このステージ上では、第1及び第2モータ233,235は、何れも、ステージの平行移動方向に対して駆動軸が直交する向きに、向けられている。そして、このステージ機構236が正逆に駆動されると、第1モータ233の駆動軸に固定された回転板232が、ランプ231から射出される白色光の光路に対し、垂直に挿抜される。
第3モータ237は、このステージ機構236を駆動するためのアクチュエータである。この第3モータ237の駆動は、移動用ドライバ237aによって制御される。移動用ドライバ237aは、システムコントロール部22からの指示を受けてこの第3モータ237の駆動を制御するための回路である。
なお、ステージ機構236には、ステージの位置を検出するための位置センサ237bが取り付けられており、システムコントロール部22は、この位置センサ237bから得られる信号に基づいてステージの移動量を検出し、ステージが所定の位置に達するまで第3モータ237を駆動するように移動用ドライバ237aに指示する。
より具体的には、システムコントロール部22は、観察モードが通常観察モードに切り替えられた際には、移動用ドライバ237aを通じて第3モータ237を制御して、白色光の光路から回転板232が引き抜かれるまでステージ機構236を駆動する。図3は、このときの状態を示している。
なお、ステージがこの位置にある時に絞り板234が第2モータ235によって正逆に回転されると、絞り板234における遮蔽部234dが、白色光の光路に対して垂直に挿抜される。図5及び図6は、この挿抜の前後の状態を示している。図5は、白色光の全てが遮蔽部234dによって遮蔽されている状態を示し、図6は、白色光の約半分が遮蔽部234dによって遮蔽されている状態を示している。
また、システムコントロール部22は、観察モードが特殊観察モードに切り替えられた際には、移動用ドライバ237aを通じて第3モータ237を制御して、白色光の光路に回転板232が挿入されるまでステージ機構236を駆動する。図7は、このときの状態を示している。
なお、ステージがこの位置にある時には、上記の第1フィールド期間においては、可視光透過フィルタ232aが白色光の光路に挿入され、第2フィールド期間においては、第1励起光透過フィルタ232bが白色光の光路に挿入される。このため、ライトガイド13の基端面には、白色光と励起光とが、第1フィールド期間及び第2フィールド期間にそれぞれ同期しながら交互に導入される。
また、ステージがこの位置にある時に絞り板234が第2モータ235によって正逆に回転されると、絞り板234における第2励起光透過フィルタ234cが、白色光の光路に対して垂直に挿抜される。図8及び図9は、この挿抜の前後の状態を示している。図8は、白色光の全てが第2励起光透過フィルタ234cに入射している状態を示し、図9は、白色光の約8分の1が第2励起光透過フィルタ234cに入射している状態を示している。
画像処理部24は、撮像素子15から送られてくる画像信号に各種の処理を施すためのユニットである。図10は、この画像処理部24内及び調光部25内を概略的に示す構成図である。
図10に示されるように、この画像処理部24は、初段処理回路241,赤色成分用メモリ242r,緑色成分用メモリ242g,青色成分用メモリ242b,輝度成分生成回路243,第1輝度成分用メモリ244a,第2輝度成分用メモリ244b,患部画像データ生成回路245,スイッチ回路246,加算器247,及び、後段処理回路248を、備えている。
初段処理回路241は、撮像素子15から送られてくる画像信号に所定の処理を施すための回路である。この初段処理回路241が画像信号に施す処理としては、高周波成分除去,増幅,ブランキング,クランピング,ホワイトバランス,ガンマ補正,アナログデジタル変換,及び、色分離がある。この初段処理回路241は、上述した処理を画像信号に施すことにより、赤色(R),緑色(G),青色(B)の各色成分の画像データを生成する。
なお、この初段処理回路241は、上記の第1フィールド期間で生成した各色成分の画像データを、各色成分用メモリ242r,242g,242bへ出力し、第2フィールド期間で生成した各色成分の画像データを、各色成分用メモリ242r,242g,242bへ出力しない。また、この初段処理回路241は、第1フィールド期間及び第2フィールド期間で順次生成した各色成分の画像データを、何れも輝度成分生成回路243へ出力する。
各色成分用メモリ242r,242g,242bは、初段処理回路241から出力されるRGBの各色成分画像データを一旦格納するためのメモリである。これら各メモリ242r,242g,242bは、基準信号に従ったタイミングにて、各色成分画像データを出力する。但し、R成分画像データは、加算器247へ出力されるが、G成分画像データ及びB成分画像データは、後段処理回路248へ出力される。
輝度成分生成回路243は、初段処理回路241から出力されるRGBの各色成分画像データに基づいて、YCrCbの色空間における輝度成分(Y成分)の画像データを生成する回路である。つまり、この輝度成分生成回路243は、概念的には、RGBの各色成分画像データにおける互いに同じ位置にある画素の階調値(R,G,B)をY=0.30R+0.59G+0.11Bの式に代入して演算することにより、その位置の画素の輝度値Yを算出する処理を行う。
なお、この輝度成分生成回路243は、上記の第1フィールド期間後に初段処理回路241から出力された各色成分画像データに基づくY成分画像データを、Y成分通常画像データとして第1輝度成分用メモリ244aへ出力し、第2フィールド期間後に初段処理回路241から出力された各色成分画像データに基づくY成分画像データを、Y成分蛍光画像データとして第2輝度成分用メモリ244bへ出力する。
第1輝度成分用メモリ244aは、Y成分通常画像データを一旦格納するためのメモリであり、第2輝度成分用メモリ244bは、Y成分蛍光画像データを一旦格納するためのメモリである。これら各メモリ244a,244bは、基準信号に従ったタイミングにて、両画像データを患部画像データ生成回路245へ出力する。
患部画像データ生成回路245は、第1及び第2輝度成分用メモリ244a,244bから出力される両画像データに基づいて患部画像データを生成する回路である。より具体的には、この患部画像データ生成回路245は、先ず、両画像データの階調幅を等しくさせる正規化処理をした後、両画像データにおける互いに同じ位置にある画素の階調値の差分の絶対値を算出し、各画素の差分の絶対値がそれ自身の階調値とされた画像データを患部画像データとして生成する。
スイッチ回路246は、患部画像データ生成回路245と加算器247との間を開閉するための回路である。このスイッチ回路246は、システムコントロール部22によって制御されることにより、通常観察モードの時には、患部画像データを加算器247へ出力させず、特殊観察モードの時には、患部画像データを加算器247へ出力させる。
加算器247は、患部画像データが入力されたときのみ、この患部画像データをR成分画像データに加算する回路である。つまり、この加算器247は、通常観察モードの時には、R成分画像データをそのまま後段処理回路248へ素通りさせ、特殊観察モードの時には、患部画像データを加算したR成分画像データを後段処理回路248へ送る。
後段処理回路248は、加算器247から出力されるR成分画像データと、G成分用メモリ242g及びB成分用メモリ242bからそれぞれ出力されるG成分画像データ及びB成分画像データとを、モニタ出力用の画像信号に変換するための回路である。この後段処理回路248において各色成分画像データに施される処理としては、デジタルアナログ変換,エンコーディング,及び、インピーダンスマッチングなどがある。この後段処理回路248は、上述した処理を各色成分画像データに施すことにより、セパレートビデオ信号や複合ビデオ信号を生成し、モニタ30へ出力する。
なお、モニタ30は、光源プロセッサ装置20から出力されるビデオ信号を受信すると、そのビデオ信号に基づいてカラー画像を表示する表示装置である。
調光部25は、撮像素子15により取得される画像データに基づく画像の明るさを調節するためのユニットである。図10に示されるように、この調光部25は、通常画像明るさ検出回路251,及び、蛍光画像明るさ検出回路252を備えている。
通常画像明るさ検出回路251は、通常観察モードで撮像素子15により取得される画像データ,又は、特殊観察モードにおける第1フィールド期間において撮像素子15により取得される画像データに基づく画像の明るさを所定レベルに維持させるための回路である。この通常画像明るさ検出回路251は、輝度成分生成回路243に対して接続されているとともに、システムコントロール部22と駆動用ドライバ235aとの間に組み込まれている加算器235cに対しても接続されている。
そして、この通常画像明るさ検出回路251は、輝度成分生成回路243がY成分通常画像データを第1輝度成分用メモリ244aに出力した際には、そのY成分通常画像データを取得する。Y成分通常画像データを取得すると、この通常画像明るさ検出回路251は、各画素の階調値の1画面分の平均値を算出し、その平均値から所定の基準値を除する。その後、この通常画像明るさ検出回路251は、除算により得られた値を、第2調光値として、加算器235cへ出力する。
なお、上述したように、この第2調光値は、加算器235cにおいて、システムコントロール部22からの第2制御値に対して加算され、加算後の第2制御値は、加算器235cから駆動用ドライバ235aへ入力される。駆動用ドライバ235aは、絞り板234の白色光の光路への挿入量が、所定基準量から、第2制御値に加算されている第2調光値の絶対値及び極性に応じて減少又は増加された量となるように、第2モータ235を駆動する。
このとき、駆動用ドライバ235aは、第2調光値の極性が正であれば(つまり、Y成分通常画像の明るさが所定基準値より明るければ)、白色光の光路への絞り板234の挿入量を所定基準量から増加させ、第2調光値の極性が負であれば(つまり、Y成分通常画像が所定基準値より暗ければ)、白色光の光路への絞り板234の挿入量を減少させる。
このため、ライトガイド13へ導入される光の光量は、Y成分通常画像が所定基準値より明るくなれば減じられ、Y成分通常画像が所定基準値より暗くなれば増やされる。その結果、撮像素子15により取得される画像データに基づく画像が明るくなったり暗くなったりする傾向にあっても、その画像の明るさが、常時所定レベルとなるように、調節されることとなる。
ところで、通常観察モードでは、白色光の光路には、上述したように、絞り板234の遮蔽部234dが、挿抜される。この遮蔽部234dは、光を完全に遮蔽するため、ライトガイド13へ挿入される白色光の光量は、その光路への遮蔽部234dの挿入量が増加することに応じて、確実に減じられ、その光路への遮蔽部234dの挿入量が減少することに応じて、確実に増やされる。
これに対し、特殊観察モードでは、白色光の光路には、上述したように、絞り板234の第2励起光透過フィルタ234cが、挿抜される。この第2励起光透過フィルタ234cは、一部の波長帯域の光を通過させるものであるが、その波長帯域は、白色光の波長帯域に比べて非常に狭いことから、第2励起光透過フィルタ234cは、白色光に対しては、遮蔽板として機能する。このため、第1フィールド期間においてライトガイド13へ導入される白色光の光量は、その光路への第2励起光透過フィルタ234cの挿入量が増加することに応じて、確実に減じられ、その光路への第2励起光透過フィルタ234cの挿入量が減少することに応じて、確実に増やされる。
但し、特殊観察モードにおける第2フィールド期間においては、回転板232の第1励起光透過フィルタ232bだけを透過した光,及び、その第1励起光透過フィルタ232bと絞り板234の第2励起光透過フィルタ234cとを共に透過した光は、何れも、同じ波長帯域を持つ励起光である。つまり、絞り板234の第2励起光透過フィルタ234cが白色光の光路における回転板232の前後に挿入されたとしても、この第2励起光透過フィルタ234cによって励起光が実質的に遮られるということがない。従って、第2フィールド期間においてライトガイド13へ導入される励起光の光量は、その光路への第2励起光透過フィルタ234cの挿入量によっては、変化することはない。
一方、蛍光画像明るさ検出回路252は、特殊観察モードにおける第2フィールド期間において撮像素子15により取得される画像データに基づく画像の明るさを調整するための回路である。この蛍光画像明るさ検出回路252は、輝度成分生成回路243に対して接続されているとともに、システムコントロール部22と電源回路231aとの間に組み込まれている加算器231cに対しても接続され、さらに、電子内視鏡10のコネクタ部10d内のドライバ16に対しても接続されている。
そして、この蛍光画像明るさ検出回路252は、輝度成分生成回路243がY成分蛍光画像データを第2輝度成分用メモリ244bに出力した際には、そのY成分蛍光画像データを取得する。Y成分蛍光画像データを取得すると、この蛍光画像明るさ検出回路252は、特殊観察モードのときに限り、各画素の階調値の1画面分の平均値を算出し、その平均値から所定の基準値を除する。その後、この蛍光画像明るさ検出回路252は、除算により得られた値を、第1調光値として、加算器231c及びドライバ16へ出力する。但し、第1調光値は、特殊観察モードのときのみ、蛍光画像明るさ検出回路252から出力される。
なお、上述したように、この第1調光値は、加算器231cにおいて、システムコントロール部22からの第1制御値に対して加算され、加算後の第1制御値は、加算器231cから電源回路231aへ入力される。電源回路231aは、特殊観察モードにおける第2フィールド期間での白色光の出力量が、所定基準量から、第1制御値に加算されている第1調光値の絶対値及び極性に応じて減少又は増加された量となるように、その期間でのランプ231への電力の供給量を増減させる。
このとき、電源回路231aは、第1調光値の極性が正であれば(つまり、Y成分蛍光画像の明るさが所定基準値より明るければ)、特殊観察モードにおける第2フィールド期間での白色光の出力量を所定基準量から減少させ、第1調光値の極性が負であれば(つまり、Y成分蛍光画像の明るさが所定基準値より暗ければ)、特殊観察モードにおける第2フィールド期間での白色光の出力量を所定基準量から増加させる。
このため、特殊観察モードにおける第2フィールド期間においてライトガイド13へ導入される光の光量は、Y成分蛍光画像が所定基準値より明るくなれば減じられ、Y成分蛍光画像が所定基準値より暗くなれば増やされる。その結果、特殊観察モードにおける第2フィールド期間において撮像素子15により取得される画像データに基づく画像が明るくなったり暗くなったりする傾向にあっても、その画像の明るさが、常時所定のレベルとなるように、調節されることとなる。
また、この第1調光値が、ドライバ16に入力されると、ドライバ16は、第2フィールド期間中における撮像素子15の各画素での電荷の蓄積期間(いわゆる電子シャッタの開期間)を第1調光値の絶対値に応じた量だけ変化させる。
このとき、ドライバ16は、第1調光値の極性が正であれば(つまり、Y成分蛍光画像の明るさが所定基準値より明るければ)、第2フィールド期間中での電子シャッタの開期間を所定の基準期間から短くし、第1調光値の極性が負であれば(つまり、Y成分蛍光画像の明るさが所定基準値より暗ければ)、第2フィールド期間中での電子シャッタの開期間を所定の基準期間から長くする。
このため、特殊観察モードにおける第2フィールド期間において撮像素子15により取得される画像データに基づく画像が明るくなったり暗くなったりする傾向にあっても、その画像の明るさが、常時所定のレベルとなるように、調節されることとなる。
本実施形態の電子内視鏡システムが、以上のように構成されるので、この電子内視鏡システムの操作者は、以下に示されるような手順により、体腔内を観察することができる。
まず、操作者は、電子内視鏡10と光源プロセッサ装置20とモニタ30とを接続し、光源プロセッサ装置20とモニタ30の電源を投入する。続いて、操作者は、電子内視鏡10の挿入部10aの先端を体腔内に挿入し、電子内視鏡10の操作部10bにあるスイッチSWを操作して、通常観察モードに切り替える。
すると、ランプ231から射出される白色光の光路からは、回転板232が引き抜かれ、ライトガイド13の基端面には、白色光が常時入射し、電子内視鏡10の挿入部10aの先端からは、白色光が連続的に射出され、体腔内が照明される。そして、体腔壁の表面で反射された照明光のうち、対物レンズ12を透過した光は、励起光除去フィルタ14を透過することによって励起光と同じ約400nm乃至450nmの波長成分を除去された後、撮像素子15の撮像面に入射する。このとき、この撮像面には、体腔内の像(通常像)が、対物レンズ12によって形成される。
撮像面上に形成された通常像は、撮像素子15によって撮像され、画像信号が画像処理部24へ出力される。画像処理部24では、初段処理回路241が画像信号に所定の処理を施してRGBの各色成分の画像データを生成する。これら各色成分画像データは、患部画像データが加算されることなく、後段処理回路248へ出力され、後段処理回路248においてモニタ出力用の画像信号であるビデオ信号に変換される。そして、そのビデオ信号がモニタ30に出力される。
このため、モニタ30には、通常像が、カラーの通常観察画像として表示される。操作者は、この通常観察画像を見ながら、体腔壁の状態を観察することができる。
このとき、調光部25の通常画像明るさ検出回路251では、画像処理部24から取得されたY成分通常画像データに基づいて、第2調光値が順次生成され、順次生成される第2調光値の変化量に応じて、絞り板234の遮蔽部234dの白色光の光路への挿入量が調節される。その結果、モニタ30に映し出される通常観察画像の明るさが、所定レベルに維持されるので、操作者は、ハレーションの無い高品位な通常観察画像を通じて、体腔壁の状態を詳細に観察することができる。
さらに、操作者は、モニタ30上の通常観察画像の観察を通じて選択した部位に対して、励起光を利用して得られる特殊観察画像の観察を行う。具体的には、操作者は、電子内視鏡10の操作部10bにあるスイッチSWを操作して、特殊観察モードに切り替える。
すると、ランプ231から射出される白色光の光路には、回転板232が挿入され、回転板232の可視光透過フィルタ232aと第1励起光透過フィルタ232bとが、それぞれ第1フィールド期間及び第2フィールド期間に同期しながら交互に白色光の光路に挿入される。その結果、ライトガイド13の基端面には、白色光と励起光とが交互に入射し、電子内視鏡10の挿入部10aの先端からは、白色光と励起光とが交互に射出される。
体腔内に白色光が照射された第1フィールド期間では、体腔内が照明される。そして、体腔壁の表面で反射された照明光のうち、対物レンズ12を透過した光は、励起光除去フィルタ14を透過することによって励起光と同じ約400nm乃至450nmの波長成分を除去された後、撮像素子15の撮像面に入射する。このとき、この撮像面には、体腔内の像(通常像)が、対物レンズ12によって形成される。
一方、体腔内に励起光が照射された第2フィールド期間では、体腔壁下の生体組織が励起して蛍光を発するとともに、この励起光が体腔壁の表面で反射される。そして、蛍光と励起光とを含む光のうちの対物レンズ12を透過した光は、励起光除去フィルタ14を通過することによって励起光と同じ約400nm乃至450nmの波長成分を除去される。つまり、蛍光と励起光とを含む光から、その励起光と蛍光の一部とが除去される。この励起光除去フィルタ14を透過した蛍光は、撮像素子15の撮像面に入射する。このとき、この撮像面には、体腔内の像(蛍光像)が、対物レンズ12によって形成される。
撮像面上に交互に形成された通常像と蛍光像は、撮像素子15によって撮像され、それらの画像信号が画像処理部24へ順次出力される。画像処理部24では、初段処理回路241が画像信号に所定の処理を施し、第1フィールド期間では、通常像に基づく各色成分画像データ(通常画像データ)を各色成分用メモリ242r,242g,242bと輝度成分生成回路243へ出力し、第2フィールド期間では、蛍光像に基づく各色成分画像データ(蛍光画像データ)を輝度成分生成回路243へ出力する。
輝度成分生成回路243は、通常像に基づく各色成分画像データを第1フィールド期間において取得すると、輝度成分画像データに変換して第1輝度成分用メモリ244aと通常画像明るさ検出回路251とへ出力し、蛍光像に基づく各色成分画像データを第2フィールド期間において取得すると、輝度成分画像データに変換して第2輝度成分用メモリ244bと蛍光画像明るさ検出回路252とへ出力する。そして、第1及び第2輝度成分用メモリ244a,244b内の輝度成分画像データに基づいて、患部画像データ生成回路245が、患部画像データを生成する。
そして、通常像に基づく各色成分画像データ中のR成分画像データにその患部画像データが加算された後、各色成分画像データが、後段処理回路248においてモニタ出力用の画像信号であるビデオ信号に変換され、このビデオ信号がモニタ30に出力される。
このため、モニタ30には、通常像と蛍光像とに基づいて生成された特殊像が、カラーの特殊観察画像として表示される。操作者は、この特殊観察画像を見ながら、体腔壁の輪郭や凹凸を特定できるとともに、その画像の中において斑点状や塊状として赤色にて示された部分により、相対的に弱い蛍光を発する生体組織の集合体、すなわち、腫瘍や癌などの病変が生じている可能性の高い部位を、認識することができる。
このとき、調光部25の通常画像明るさ検出回路251では、画像処理部24から取得されたY成分通常画像データに基づいて、第2調光値が順次生成され、順次生成される第2調光値の変化量に応じて、絞り板234の第2励起光透過フィルタ234cの白色光の光路への挿入量が調整される。このため、Y成分通常画像データに基づく通常画像の明るさが、実質上物理的な調光手段として機能する第2励起光透過フィルタ234cによって、所定レベルに維持される。
また、調光部25の蛍光画像明るさ検出回路252では、画像処理部24から取得されたY成分蛍光画像データに基づいて、第1調光値が順次生成され、順次生成される第1調光値に応じて、第2フィールド期間でのランプ231による白色光の出力量が調節され、且つ、第2フィールド期間での撮像素子15の各画素での電荷の蓄積期間(電子シャッタの開期間)が調節される。このため、Y成分蛍光画像データに基づく蛍光画像の明るさが、白色光の出力量の制御や電子シャッタの開期間の制御のような調光方法によって、所定レベルに維持される。
このように、通常画像の明るさと蛍光画像の明るさとが個別に適切に調節される結果、特殊画像の精度がより高められる。従って、操作者は、高品位な特殊観察画像を通じて、病変部位をより正確に認識することができる。
上述したように、本実施形態の電子内視鏡システムでは、ランプ231から励起光を取り出すための第1励起光透過フィルタ232bと同じ透過特性を持つ光学フィルタを、第2励起光透過フィルタ234cとしてもう一つ用意し、特殊観察モードにおいて、その第2励起光透過フィルタ234cを白色光の光路に挿入するとともにその挿入量を調節するだけで、照明光としての白色光の光量を調節することができ、その結果として、通常画像の明るさを調節することができる。
このとき、第2励起光透過フィルタ234cは白色光の光路に挿入され続けることとなるが、励起光の光量は、その第2励起光透過フィルタ234cの影響を受けないため、結果的に、第2励起光透過フィルタ234cを照明光に対する物理的な調光手段として用いることとなる。
また、励起光については、その励起光の射出期間でのランプ231の出力量を制御したりその期間での撮像素子15の電子シャッタの開期間を制御したりするという調光方法を採ることによって、通常画像の明るさと別個に蛍光画像の明るさを調節することができる。
なお、本実施形態の電子内視鏡システムでは、光源部23内の回転板232には、同一形状の2個の貫通孔が穿たれていたが、貫通孔の形状は、これに限定されるものではない。通常画像の明るさと蛍光画像の明るさとの差があまりにも開きすぎていて、上述した調節範囲内で通常画像と蛍光画像の明るさをバランスさせることができない場合には、図11に示されるように、可視光透過フィルタ232aの嵌め込まれた貫通孔の大きさを半分程度にしても良い。
本実施形態である電子内視鏡システムの外観図 電子内視鏡内及び光源プロセッサ装置内を概略的に示す構成図 光源部内を概略的に示す構成図 回転板の正面図 絞り板の遮蔽部が白色光を全て遮っている状態を示す正面図 絞り板の遮蔽部が白色光を約半分だけ遮っている状態を示す正面図 白色光の光路に回転板が挿入された状態を示す説明図 第2励起光透過フィルタが白色光を全て遮っている状態を示す正面図 第2励起光透過フィルタが白色光を約8分の1だけ遮っている状態を示す正面図 画像処理部内及び調光部内を概略的に示す構成図 回転板の変形例の正面図
符号の説明
10 電子内視鏡
11 配光レンズ
12 対物レンズ
13 ライトガイド
14 励起光除去フィルタ
15 撮像素子
15a 信号線
15b 信号線
16 ドライバ
20 光源プロセッサ装置
21 タイミングコントロール部
22 システムコントロール部
23 光源部
231 ランプ
232 回転板
232a 可視光透過フィルタ
232b 第1励起光透過フィルタ
233 第1モータ
233a 同期用ドライバ
234 絞り板
234c 第2励起光透過フィルタ
234d 遮蔽部
235 第2モータ
235a 駆動用ドライバ
236 ステージ機構
237 第3モータ
237a 移動用ドライバ
24 画像処理部
241 前段処理回路
243 輝度成分生成回路
245 患部画像データ生成回路
246 スイッチ回路
247 加算器
248 後段処理回路
25 調光部
251 通常画像明るさ検出回路
252 蛍光画像明るさ検出回路
30 モニタ

Claims (2)

  1. 体腔内に挿入するための細管状の挿入部と、
    前記挿入部の先端が前記体腔内に挿入された際にその体腔内の像を形成する対物光学系と、
    前記対物光学系により形成された体腔内の像をカラー撮影して画像データを出力する撮影装置と、
    前記挿入部の基端から先端へ光を導いてその光を先端から射出する照明光学系と、
    前記照明光学系に向けて白色光を射出するための白色光光源と、
    生体組織を励起するための励起光を前記白色光から取り出すための第1及び第2励起光透過フィルタと、
    前記第1励起光透過フィルタを所定時間間隔を空けて定期的に前記白色光の光路に繰り返し挿入することによって、前記照明光学系に前記白色光と前記励起光とを交互に繰り返し導入する挿入機構と、
    前記照明光学系に白色光が導入されている第1フィールド期間に前記撮影装置から取得した通常画像データと、前記照明光学系に励起光が導入されている第2フィールド期間に前記撮影装置から取得した蛍光画像データとに基づいて、患部と推定し得る箇所が示された特殊画像を表示させるための画像データを生成する画像処理部と、
    前記第2励起光透過フィルタを前記白色光の光路に挿入する絞り機構と、
    前記画像処理部から通常画像データを取得し、取得した通常画像データに基づく通常画像の明るさが所定のレベルとなるように、前記絞り機構による前記第2励起光透過フィルタの前記白色光の光路への挿入量を制御する照明光制御部と、
    前記画像処理部から蛍光画像データを取得し、取得した蛍光画像データに基づく蛍光画像の明るさが所定のレベルとなるように、前記第2フィールド期間での前記白色光光源からの前記白色光の出力量を制御する励起光制御部と
    を備えることを特徴とする内視鏡システム。
  2. 前記撮影装置は、前記第2フィールド期間における各画素での電荷の蓄積期間を変化させ得るように構成された撮像素子であるとともに、
    前記画像処理部から蛍光画像データを取得し、取得した蛍光画像データに基づく蛍光画像の明るさが所定のレベルとなるように、前記撮像素子における前記第2フィールド期間での前記蓄積期間を制御する蛍光制御部を、更に備える
    ことを特徴とする請求項1記載の内視鏡システム。
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