JP2013005981A - 光源装置、及び撮像システム - Google Patents

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Abstract

【課題】装置に組み込む光学フィルタの種類を抑えつつ多種多様な分光特性を持つ照明光を被写体に照射することができる光源装置を提供すること。
【解決手段】光源装置を、所定の照明光を複数の光路に供給する照明光供給手段と、各光路に供給された照明光の分光特性を別個独立に制御する分光特性制御手段と、各光路を合成する光路合成手段と、合成された光路を所定の撮像装置が有するライトガイドに結合させる結合手段と、から構成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、被写体を照射する光源装置、及び照射された被写体を撮影する撮像システムに関連し、詳しくは、生体の特定構造に対応する狭帯域光を照射する光源装置、及び照射された生体の強調画像を生成する撮像システムに関する。
医療機器分野においては、体腔内に狭帯域光を照射して体腔内の特定部位の強調画像(狭帯域光画像)を生成して表示する電子内視鏡システムが知られている。この種の電子内視鏡システムの具体的構成例は、特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載の電子内視鏡システムは、照明光路と直交する方向に移動自在な回転式フィルタターレットを有している。回転式フィルタターレットは、照明光をRGBの各波長の光に順次分光する面順次方式対応のフィルタが円周方向(外周側)に配置されており、照明光を特定の狭帯域光に分光する狭帯域光フィルタが円周方向(内周側)に配置されている。通常のカラー画像をモニタに表示させる場合は、照明光路と直交する方向に回転式フィルタターレットを移動させて、面順次方式対応のフィルタを光路に挿入し配置する。狭帯域光画像をモニタに表示させる場合は、照明光路と直交する方向に回転式フィルタターレットを移動させて、狭帯域光フィルタを面順次方式対応のフィルタに代わり光路に挿入し配置する。
特開2006−218283号公報
特許文献1に記載の電子内視鏡システムにおいて、生体の特定構造を強調表示させる(狭帯域光観察する)場合、特定構造に対応する狭帯域光フィルタを光路に挿入して生体を照射する。他の特定構造を狭帯域光観察する場合は、別の狭帯域光フィルタを光路に挿入して生体を照射する。すなわち、特許文献1に記載の電子内視鏡システムにおいては、複数種類の特定構造をリアルタイムで同時に狭帯域光観察することができない。
一方、狭帯域光フィルタが離散的な複数の波長域に半値幅の狭い分光透過率を持つ場合は、複数の波長域に対応する特定構造をリアルタイムで同時に狭帯域光観察することができる。しかし、この場合、各波長域に対応する特定構造を単独で狭帯域光観察することができない。
すなわち、既存の電子内視鏡システムは、光路に挿入される狭帯域光フィルタの分光特性に従って狭帯域光観察可能な特定構造が一意に決まる。そのため、観察対象の特定構造が複数種類ある場合、全てのパターン(各特定構造単独及び各組合せ)に対応する狭帯域光フィルタを電子内視鏡システムに予め組み込まなければならない。狭帯域光フィルタのパターン数は、観察対象の特定構造の種類の数nの略二乗に比例して(n−1)増加する。そのため、全てのパターンの狭帯域光フィルタを電子内視鏡システムに組み込むことは、特定構造の種類の数nが多いほど難しい。
上記の課題を解決する本発明の一形態に係る光源装置は、所定の広帯域の照明光を複数の光路に供給する照明光供給手段と、各光路に供給された照明光の分光特性を別個独立に制御可能な分光特性制御手段と、各光路を合成する光路合成手段と、合成された光路を所定の撮像装置が有するライトガイドに結合させる結合手段とを有することを特徴とした装置である。
本発明に係る光源装置によれば、各光路に供給された照明光の分光特性を別個独立に制御することにより、被写体に照射される照明光の分光特性を多様に変化させることができる。そのため、全てのパターンに対応する多種多様な光学フィルタ等の分光素子を装置内に組み込む必要がない。
分光特性制御手段は、各光路に供給された照明光を互いに異なる波長域の光に選択的に制限する構成としてもよい。
また、分光特性制御手段は、各光路に供給された照明光の光量を別個独立に調節する構成としてもよい。
また、分光特性制御手段は、照明光を分光するフィルタ手段を光路毎に別個独立に備えた構成としてもよい。
フィルタ手段の少なくとも一つは、異なる分光特性を持つ複数の光学フィルタが円周方向に配置された回転式フィルタターレットと、回転式フィルタターレットを回転させて各光学フィルタを光路に選択的に挿入させる回転駆動手段とを有した構成としてもよい。かかる回転式フィルタターレットは、複数の光学フィルタのうちの一つを、光学フィルタの無い開口又は広帯域の光を透過するフィルタに置き換えた構成としてもよい。
フィルタ手段の少なくとも一つは、照明光を分光する光学フィルタを光路に対して挿脱自在に配置した構成としてもよい。
照明光供給手段は、照明光を放射する光源を光路毎に別個独立に備えた構成としてもよい。
照明光供給手段は、所定の広帯域の照明光を放射する光源と、光源から放射された照明光の光路を複数に分岐する光路分岐手段とを有した構成としてもよい。
上記の課題を解決する本発明の一形態に係る撮像システムは、上記光源装置と、ライトガイドを伝送した照明光によって照射された被写体を撮影して画像信号を生成する撮像装置と、生成された画像信号を処理する画像信号処理手段とを有したシステムである。画像信号処理手段は、分光特性制御手段によって制御された照明光の分光特性に応じてカラーマトリクス係数を決定し、決定されたカラーマトリクス係数を用いて色変換処理を行う。
本発明に係る光源装置及び撮像システムによれば、各光路に供給された照明光の分光特性を別個独立に制御することにより、被写体に照射される照明光の分光特性を多様に変化させることができる。そのため、全てのパターンに対応する多種多様な光学フィルタ等の分光素子を装置内に組み込む必要がない。
本発明の実施形態に係る電子内視鏡システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る各照明光の光路に配置された光学構成を模式的に示す図である。 本発明の実施形態に係る回転式フィルタターレットの構成及び光学フィルタの分光特性を示す図である。 本発明の実施例1における照明光の分光特性を説明するための図である。 本発明の実施例2における照明光の分光特性を説明するための図である。 別の実施形態に係るプロセッサが有する光源装置部分の構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る電子内視鏡システムについて説明する。
図1は、本実施形態の電子内視鏡システム1の構成を示すブロック図である。図1に示されるように、電子内視鏡システム1は、医療用の撮像システムであり、電子スコープ100、プロセッサ200、モニタ300を有している。電子スコープ100の基端は、プロセッサ200と接続されている。プロセッサ200は、電子スコープ100が出力する画像信号を処理して画像を生成する画像処理装置と、自然光の届かない体腔内を電子スコープ100を介して照明する光源装置とを一体に備えた装置である。別の実施形態では、画像処理装置と光源装置とを別体で構成してもよい。
図1に示されるように、プロセッサ200は、コントローラ202を有している。コントローラ202は、信号の処理タイミングを調整するクロックパルスを電子内視鏡システム1内の各回路に出力してその動作を制御する。図1中、図面を簡明化するため、コントローラ202と一部のブロックとの結線は省略している。
プロセッサ200は、光源204A、204Bを有している。光源204A、204Bは、ランプ、ランプ電源イグナイタ、コリメートレンズ(何れも不図示)を有している。ランプは、ランプ電源イグナイタによる始動後、主に可視光領域から不可視である赤外領域に広がる波長域の光を放射する。ランプには、キセノンランプ、ハロゲンランプ、水銀ランプ、メタルハライドランプ等の高輝度ランプが適している。光源204A、204Bの各ランプから放射された照明光は夫々、照明光に指向性を持たせるためのコリメートレンズを透過して、フィルタユニット206A、206Bに入射する。
図2は、光源204A(又は光源204B)から放射された照明光の光路に配置された光学構成を模式的に示す図である。説明の便宜上、光源204Aから放射された照明光の光路を「照明光路A」と記し、光源204Bから放射された照明光の光路を「照明光路B」と記す。照明光路A、Bの各光路に配置された光学構成は一部を除き、同一の構成を有し、同一の作用効果を奏する。以下においては、光学構成の重複した説明を避けるため、照明光路Aに配置された光学構成の説明をもって、照明光路Bに配置された光学構成の説明は原則省略する。
図2に示されるように、フィルタユニット206Aは、IRカットフィルタ206A_IR、回転式フィルタターレット206A_FT、ターレット用モータ206A_TM、フォトインタラプタ206A_FIを有している。
図3(a)は、回転式フィルタターレット206A_FTの構成を示す図である。図3(a)に示されるように、回転式フィルタターレット206A_FTは、円周方向に配置された複数の光学フィルタF1〜F3、及び開口APを有している。開口APは、何れの光学フィルタも貼り付けられていない開口である。回転式フィルタターレット206B_FTには、光学フィルタF1〜F3に代えて、光学フィルタF1’〜F3’が取り付けられている。なお、開口APは、可視光領域全域の光を透過するフィルタに置き換えてもよい。
図3(b)は、光学フィルタF1〜F3、及び光学フィルタF1’〜F3’の分光特性の一例を示す。図3(b)中、縦軸は、分光透過率(正規化されているため単位無し)を示し、横軸は、波長(単位:nm)を示す。また、実線は、光学フィルタF1〜F3の分光特性を示し、破線は、光学フィルタF1’〜F3’の分光特性を示す。図3の実線と破線との比較から分かるように、本例では、光学フィルタF1’〜F3’は、光学フィルタF1〜F3に対してピーク波長が長波長側にシフトしている点を除き、同じ分光特性(ピーク値が同一で半値幅も同一)を有している。別の実施形態では、光学フィルタF1〜F3とF1’〜F3’の各分光特性は同一であってもよい。また、一つの光学フィルタが離散的な複数の波長域に半値幅の狭い分光透過率を有していてもよい。
ターレット用モータ206A_TMは、例えばステップモータであり、モータ軸が回転式フィルタターレット206A_FTの中心を貫通する軸受穴に圧入されている。ターレット用モータ206A_TMは、回転式フィルタターレット206A_FTをモータ軸中心に印加電圧(パルス)に応じた角度だけ回転させる。
術者は、フロントパネル214又は電子スコープ100の手元操作部110に対するフィルタ切替操作を通じて回転式フィルタターレット206A_FT(又は206B_FT)を回転させることができる。回転式フィルタターレット206A_FTは、フィルタ切替操作が行われる毎に90°回転して、光学フィルタF1、F2、F3、開口APを照明光路Aに選択的に挿入させる。回転式フィルタターレット206A_FTの外周縁付近には、ホームポジションを検出するための位置検出用穴Hが開けられている。コントローラ202は、フォトインタラプタ206A_FIを通じた位置検出用穴Hの検出とターレット用モータ206A_TMへの印加パルス数を基に、照明光路Aに何れの光学フィルタ又は開口APが挿入されているかを認識する。
なお、フロントパネル214の構成には種々の形態が想定される。フロントパネル214の具体的構成例には、プロセッサ200のフロント面に実装された機能毎のハードウェアキーや、タッチパネル式GUI(Graphical User Interface)、ハードウェアキーとGUIとの組合せ等が想定される。
光源204Aから放射された照明光は、IRカットフィルタ206A_IRによって赤外領域の光がカットされて、回転式フィルタターレット206A_FTに入射する。
回転式フィルタターレット206A_FTに入射した可視光領域を含む照明光は、光学フィルタF1、F2、F3が照明光路Aに挿入されている場合、当該光学フィルタの分光特性に従って分光されて、調光ユニット208Aに入射する。照明光は、開口APが照明光路Aに挿入されている場合、可視光領域を含む広帯域光のまま、調光ユニット208Aに入射する。
調光ユニット208Aは、羽根絞りを有する周知の調光ユニットである。調光ユニット208Aは、術者によるフロントパネル218又は電子スコープ100の手元操作部110に対する輝度調節操作に従って羽根絞りを動作させ開度を変化させて、照明光路Aの照明光の光量を調節する。調光ユニット208Aは、術者による輝度調節操作が行われない場合には、映像の輝度が適正値(例えば製品出荷時に予め設定)になるように自動調光を行う。
調光後の照明光路Aの照明光は、カップリングレンズ210Aを透過して、LCB(Light Carrying Bundle)212Aの入射端に入射する。調光後の照明光路Bの照明光は、カップリングレンズ210Bを透過して、LCB212Bの入射端に入射する。
LCB212Aと212Bは、光合成部216において単一のLCB102にまとめられている。そのため、LCB102には照明光路A、Bの両光路の照明光が入射して、一つの照明光を構成する。なお、光合成部216においては、例えばLCB212Aと212Bが接着剤等によって束ねられ、LCB102の基端部分を構成している。LCB102の基端部分は、例えば図示省略されたフェルール等によって保護・保持されている。
LCB102の入射端に入射した照明光は、LCB102内を全反射を繰り返すことによって伝播して、電子スコープ100の先端に配されたLCB102の射出端から射出する。LCB102の射出端から射出した照明光は、配光レンズ104を介して被写体を照射する。被写体からの反射光は、対物レンズ106を介して固体撮像素子108の受光面上の各画素で光学像を結ぶ。固体撮像素子108は、例えばベイヤ型画素配置を有する単板式カラーCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサである。別の実施形態では、固体撮像素子108は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサであってもよい。
コントローラ202は、ドライブ回路218にクロックパルスを供給する。ドライブ回路218は、コントローラ202から供給されるクロックパルスに従って、固体撮像素子108をプロセッサ200側で処理される映像のフレームレートに同期したタイミングで駆動制御する。固体撮像素子108は、ドライブ回路218による駆動制御に従い、受光面上の各画素で結像した光学像を光量に応じた電荷として蓄積して、R、G、Bの各色に応じた画像信号に変換する。変換された画像信号は、相関二重サンプリング処理によるリセット雑音及びアンプ雑音の除去、AGC(Auto Gain Control)によるゲイン調整、AD変換等の処理後、プロセッサ200に実装された信号処理回路220に入力する。
信号処理回路220は、ホワイトバランス調整回路220A、色補間回路220B、色変換マトリクス回路220C、画像処理回路220D、γ補正回路220E、映像信号出力回路220Fを有している。
電子スコープ100からの画像信号は、ホワイトバランス調整回路220Aに入力する。ホワイトバランス調整回路220Aは、画像信号に対してホワイトバランスの調整(RGBのレベル変換)を行う。
ホワイトバランス調整後の画像信号は、色補間回路220Bに入力する。色補間回路220Bは、画像信号の各画素がR、G、Bのうち一つの原色成分の情報しか有さないため、各画素の不足する原色成分を周辺画素の値を基に推定する色補間処理を行う。
色補間後の画像信号は、色変換マトリクス回路220Cに入力する。色変換マトリクス回路220Cは、画像信号を所定のカラーマトリクス係数によって色変換する。
色変換後の画像信号は、画像処理回路220Dに入力する。画像処理回路220Dは、モニタ300の表示画面に表示される画像の解像感を向上させるための輪郭強調等の所定の信号処理を画像信号に施す。
所定の信号処理後の画像信号は、γ補正回路220Eに入力する。γ補正回路220Eは、モニタ300の特性に合わせたγ補正を行う。
ガンマ補正後の画像信号は、映像信号出力回路220Fに入力する。映像信号出力回路220Fは、画像信号をNTSC(National Television System Committee)やPAL(Phase Alternating Line)等の所定の規格に準拠した映像信号に変換する。変換された映像信号がモニタ300に順次入力することにより、被写体の画像がモニタ300の表示画面に表示される。
本実施形態においては、光学フィルタF1、F2、F3、開口APが照明光路Aに、光学フィルタF1’、F2’、F3’、開口APが照明光路Bに、夫々選択的に挿入されると共に、各光路の光量が別個独立に調節される。術者は、各光路に挿入する光学フィルタ(又は開口AP)を適宜選択すると共に各光路の光量を適宜調節することで、被写体に照射される照明光の分光特性を多様に変化させることができる。術者は、照明光の分光特性に応じた生体内の種々の特定構造を単独で又は複数種類をリアルタイムで同時に狭帯域光観察することができる。
(実施例1)
ここで、狭帯域光観察するためには使用波長が狭帯域に制限されるため、広帯域光である白色光を用いた通常の内視鏡観察と比べて被写体への照明光量が少ない。そのため、狭帯域光画像は暗く観察し難いという問題点を抱えている。実施例1においては、本問題点を解消することができる。
図4は、実施例1における照明光の分光特性を説明するための図である。実施例1においては、照明光路Aに回転式フィルタターレット206A_FTが有する光学フィルタF1が挿入され、照明光路Bに回転式フィルタターレット206B_FTが有する開口APが挿入される。
実施例1の回転式フィルタターレット206A_FTが有する光学フィルタF1の分光特性は、ヘモグロビンの吸収に適した波長域B1、G1に狭帯域の透過ピークを持たせたものであり、具体的には、図4(a)に示される通りである。言い換えると、回転式フィルタターレット206A_FTを通過後の照明光の分光特性は、図4(a)に示される通りである。回転式フィルタターレット206B_FTを通過後の照明光の分光特性は、照明光が開口APを通過するため、図4(b)に示される通りである。
図4(c)は、実施例1における調光ユニット208Aと208Bとの光量制限比を示す図である。図4(c)に示されるように、調光ユニット208Bにおいては、羽根絞りの開度(照明光を通過させる開口の面積)を調光ユニット208Aにおける羽根絞りの開度の20%まで絞る。
照明光路A、Bの各光路の照明光は合成後、被写体に照射される。実施例1において、光路合成後の照明光は、波長域B1、G1を含む可視光領域全体の分光透過率が照明光路Bの光量に応じて上昇した分光特性を持ち、具体的には、図4(d)に示される通りである。
実施例1においては、図4(d)に示されるように、照明光の光量が波長域B1、G1を含む可視光領域全体に亘って増加する。そのため、照明光の波長を制限したことによる照明光量不足が抑えられ、輝度不足による狭帯域光画像の視認性の悪さが抑えられる。
なお、波長域B1、G1以外の光量が増加したことに伴い、モニタ300の表示画面上において特定構造(ここでは血管)のコントラストが低下することが懸念される。そこで、実施例1では、色変換マトリクス回路220Cは、予め用意された複数種類のカラーマトリクス係数の中から、波長域B1及びG1の色成分を他の色成分に対して相対的に濃くするために設計されたカラーマトリクス係数を選択して色変換を行う。これにより、モニタ300の表示画面には、輝度不足とコントラスト低下の両方が改善された血管の狭帯域光画像が表示される。
(実施例2)
一般に、被写体の吸収特性や反射特性は全ての波長域に対して一様ではなく、また、被写体毎に異なる。例えば、浅層の血管は、特定の短波長(例えば415nm)及び長波長(例えば540nm)の何れの照明光に対する吸収特性も高い。一方、深層の血管には、特定の短波長(例えば415nm)の照明光は、その多くが散乱等するため到達せず、特定の長波長(例えば540nm)の照明光のみが到達する。そのため、深層の血管は、特定の短波長の照明光に対する吸収特性が低く、特定の長波長の照明光に対する吸収特性が高い。また、生体表層の正常粘膜は、照明光の波長(赤やオレンジ等の色味)が長いほど反射特性が高い。そのため、例えば浅層と深層の血管及び粘膜の各特定構造を同時に狭帯域光観察する場合において、色が薄く視認性の悪い特定構造を高い彩度で観察するために照明光の光量を増加すると、他方の特定構造が飽和する不具合が起こり得る。この種の不具合は、ホワイトバランス調整回路220A等の画像処理では画質劣化が大きいため、有効に解決することができない。しかし、実施例2では、このような不具合の発生を有効に避けつつ、複数種類の特定構造を適切なカラーバランスでモニタ300の表示画面に表示させることができる。
実施例2においては、例えば図4(a)の分光特性(但し、各波長域B1、G1共、図4(a)に対してピーク値が50%)の照明光を被写体に照射して浅層と深層の血管及び粘膜の各特定構造を同時に狭帯域光観察している術者が浅層の血管の彩度を他の特定構造に対して相対的に上げて狭帯域光観察を継続する場合を考える。
図5は、実施例2における照明光の分光特性を説明するための図である。実施例2においては、回転式フィルタターレット206A_FTが有する光学フィルタF2が照明光路Aに挿入され、回転式フィルタターレット206B_FTが有する光学フィルタF2’が照明光路Bに挿入される。
実施例2の回転式フィルタターレット206A_FTが有する光学フィルタF2の分光特性は、浅層の血管のヘモグロビンの吸収に適した波長域B1に狭帯域の透過ピークを持たせたものであり、具体的には、図5(a)に示される通りである。実施例2の回転式フィルタターレット206B_FTが有する光学フィルタF2’の分光特性は、深層の血管のヘモグロビンの吸収に適した波長域G1に狭帯域の透過ピークを持たせたものであり、具体的には、図5(b)に示される通りである。言い換えると、回転式フィルタターレット206A_FT、206B_FTを通過後の各照明光の分光特性は夫々、図5(a)、(b)に示される通りである。なお、生体表層の正常粘膜は、上述した波長依存性を有するため、波長域B1よりも波長域G1の照明光に対する反射特性の方が高い。
図5(c)は、実施例2における調光ユニット208Aと208Bとの光量制限比を示す図である。図5(c)に示されるように、調光ユニット208Bにおいては、羽根絞りの開度(照明光を通過させる開口の面積)を調光ユニット208Aにおける羽根絞りの開度の50%まで絞る。
実施例2において、被写体に照射される光路合成後の照明光は、波長域B1に波長域G1の2倍の透過ピーク値を有する分光特性を持ち、具体的には、図5(d)に示される通りである。
実施例2においては、波長域B1の透過ピーク値を波長域G1の透過ピーク値に対して相対的に増加させたため、深層の血管画像の飽和や粘膜が高い彩度で表示されるのを有効に避けつつ浅層の血管画像の彩度が相対的に上がる。そのため、術者は、浅層と深層の両方の血管を適切な彩度で同時に狭帯域光観察しつつ粘膜も併せて観察することができる。この状態において、術者は、例えば、照明光路Aの照明光の光量を低下させると、浅層の血管の彩度を深層の血管や粘膜に対して相対的に下げることができ、また、照明光路Bの照明光の光量を低下させると、深層の血管や粘膜の彩度を浅層の血管に対して相対的に下げることができる。照明光路AとBの照明光の光量比を適宜変更することで、例えば浅層の血管及び粘膜の狭帯域光画像や深層の血管及び粘膜の狭帯域画像など、種々の形態の狭帯域光画像をモニタ300の表示画面に表示させることができる。
以上が本発明の実施形態の説明である。本発明は、上記の構成に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば光源は、二つに限らず一つであってもよい。
図6は、別の実施形態に係るプロセッサが有する光源装置部分の構成(光源から光合成部までの構成)を示すブロック図である。なお、別の実施形態の説明並びに図面において、上記実施形態と同一の又は同様の処理には同一の又は同様の符号を付して説明を簡略又は省略する。
図6に示されるように、別の実施形態に係るプロセッサは、上記実施形態の光源204A及び204Bの二つの光源に代えて、単一の光源204C、カップリング光学系402、LCB404、404A、404B、光分岐部406、コリメートレンズ408A、408Bを有している。光源202Cは、ランプ、ランプ電源イグナイタ(何れも不図示)を有している。カップリング光学系402は、複数枚のレンズ群及びIRカットフィルタ206C_IRを有している。
光源204Cから放射された可視光領域を含む照明光は、カップリング光学系402を透過してLCB404の入射端に入射する。LCB404は、光分岐部406において二本のLCB404A、404Bに分離されている。そのため、LCB404の入射端に入射した照明光は、LCB404A、404Bのそれぞれの光路に分離される。LCB404A、404Bの各光路の照明光は夫々、コリメートレンズ408A、408Bを透過してフィルタユニット206A、206Bに入射する。
別の実施形態においては、光源が一つであるため、例えばランプ交換の頻度低下、ランプによるプロセッサの筐体内の温度上昇の軽減等の効果が奏される。
本実施形態では、例えば照明光路Aにおいて照明光を狭帯域光に制限しない場合、回転式フィルタターレット206A_FTの開口APを照明光路Aに挿入するが、別の実施形態では、回転式フィルタターレット206A_FT自体をモータ等の駆動部材を用いて照明光路Aと直交する方向に移動させて照明光路Aから完全に退避させてもよい。この場合、開口APが不要である。そのため、開口APに代えて、光学フィルタを追加できるメリットがある。
本実施形態では、照明光路A、B共に回転式フィルタターレットを配置しているが、別の実施形態では、一方に回転式フィルタターレットを配置し、他方に単一の光学フィルタを配置してもよい。また、照明光路A、Bの各光路に単一の光学フィルタを配置してもよい。
光路は二つに限らない。別の実施形態では、光路は三つ以上あってもよい。
1 電子内視鏡システム
100 電子スコープ
200 プロセッサ
202 コントローラ
204A〜204C 光源
206A、206B フィルタユニット
208A、208B 調光ユニット
216 光合成部

Claims (10)

  1. 所定の広帯域の照明光を複数の光路に供給する照明光供給手段と、
    各前記光路に供給された照明光の分光特性を別個独立に制御可能な分光特性制御手段と、
    前記各光路を合成する光路合成手段と、
    前記合成された光路を所定の撮像装置が有するライトガイドに結合させる結合手段と、
    を有することを特徴とする光源装置。
  2. 前記分光特性制御手段は、前記各光路に供給された照明光を互いに異なる波長域の光に選択的に制限することを特徴とする、請求項1に記載の光源装置。
  3. 前記分光特性制御手段は、前記各光路に供給された照明光の光量を別個独立に調節することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の光源装置。
  4. 前記分光特性制御手段は、前記照明光を分光するフィルタ手段を前記光路毎に別個独立に備えることを特徴とする、請求項1から請求項3の何れか一項に記載の光源装置。
  5. 前記フィルタ手段の少なくとも一つは、
    異なる分光特性を持つ複数の光学フィルタが円周方向に配置された回転式フィルタターレットと、
    前記回転式フィルタターレットを回転させて各前記光学フィルタを前記光路に選択的に挿入させる回転駆動手段と、
    を有することを特徴とする、請求項4に記載の光源装置。
  6. 前記回転式フィルタターレットは、前記複数の光学フィルタのうちの一つを、該光学フィルタの無い開口又は前記広帯域の光を透過するフィルタに置き換えたものであることを特徴とする、請求項5に記載の光源装置。
  7. 前記フィルタ手段の少なくとも一つは、前記照明光を分光する光学フィルタを前記光路に対して挿脱自在に配置したことを特徴とする、請求項4に記載の光源装置。
  8. 前記照明光供給手段は、前記照明光を放射する光源を前記光路毎に別個独立に備えることを特徴とする、請求項1から請求項7の何れか一項に記載の光源装置。
  9. 前記照明光供給手段は、
    前記所定の広帯域の照明光を放射する光源と、
    前記光源から放射された照明光の光路を複数に分岐する光路分岐手段と、
    を有することを特徴とする、請求項1から請求項7の何れか一項に記載の光源装置。
  10. 請求項1から請求項9の何れか一項に記載の光源装置と、
    前記ライトガイドを伝送した照明光によって照射された被写体を撮影して画像信号を生成する前記所定の撮像装置と、
    前記生成された画像信号を処理する画像信号処理手段と、
    を有し、
    前記画像信号処理手段は、
    前記分光特性制御手段によって制御された前記照明光の分光特性に応じてカラーマトリクス係数を決定し、
    前記決定されたカラーマトリクス係数を用いて色変換処理を行うことを特徴とする、撮像システム。
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