JP5041936B2 - 生体観測装置 - Google Patents

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本発明は、生体観測装置に関し、特に、偏光を用いて被写体の像を取得する生体観測装置に関するものである。
近年、生体内の細胞に対する組織学的な観察が、癌の早期発見及び早期診断において重要であるとして注目されている。そして、そのような観察を実現するための方法の1つとして、例えば、特許文献1に記載されているような、所定の偏光状態を有する照明光を用いて画像を生成するための方法が提案されている。
具体的には、特許文献1には、所定の偏光状態を有する照明光を被写体に対して出射するとともに、該照明光が該被写体において反射した反射光のうち、該所定の偏光状態に略直交する反射光を用いて偏光画像を生成するための技術(直交偏光スペクトルイメージング)が記載されている。
特表2003−510112号公報
前述した偏光画像は、例えば、互いに偏光状態の異なる反射光を用いて生成された複数の画像に対し、差分処理等の処理を施すことにより生成される。複数の画像間において差分を取る処理は、一般的に画質の劣化を招くものであるとされているため、結果的に、組織学的な観察における観察画像としては実用に堪えない偏光画像が生成されてしまう一因となっている。
そして、特許文献1においては、前述したような、偏光画像を生成する際に生じる画質の劣化を抑制するための技術に関する示唆がなされていないため、組織学的な観察における観察画像としては実用に堪えない画像として、例えば病変を視認し難いような画像が生成されてしまう場合がある、という課題が生じている。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、偏光を用いて生成された画像において、病変が存在する部位の視認性を従来に比べて向上させることが可能な生体観測装置を提供することを目的としている。
本発明における生体観測装置は、生体における被写体を照明するための照明光を出射する照明部と、前記照明光の偏光状態を所定の偏光状態に揃える偏光部と、前記偏光部を通過した後の前記照明光により照明された前記被写体を、第1の偏光状態を有する第1の被写体像、及び、前記第1の偏光状態とは異なる第2の偏光状態を有する第2の被写体像として各々撮像した後、撮像信号として出力する撮像部と、前記撮像部から出力される撮像信号のうち、前記第1の被写体像の成分を、表示部における第1の色チャンネルに対応した第1の色成分として変換するとともに、前記第2の被写体像の成分を、該表示部における第2の色チャンネルに対応した、少なくとも前記第1の色成分とは異なる第2の色成分として変換する色変換部と、を有し、前記照明部は、前記照明光に加え、前記照明光と異なる波長帯域である青色の狭帯域光を生成し、前記偏光部は、前記青色の狭帯域光の偏光状態を前記所定の偏光状態に揃え、前記撮像部は、前記偏光部を通過した後の前記青色の狭帯域光により照明された前記被写体を、前記第1の偏光状態を有する第3の被写体像、及び、前記第2の偏光状態を有する第4の被写体像として各々撮像した後、撮像信号として出力し、前記色変換部は、前記撮像部から出力される撮像信号のうち、前記第3の被写体像の成分及び前記第4の被写体像の成分を合成することにより、前記表示部における第3の色チャンネルに対応した、少なくとも前記第1の色成分及び前記第2の色成分とは異なる第3の色成分を生成する。
本発明における生体観測装置によると、偏光を用いて生成された画像において、病変が存在する部位の視認性を従来に比べて向上させることが可能である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1から図9は、本発明の第1の実施形態に係るものである。図1は、本発明の第1の実施形態の内視鏡装置における要部の構成の一例を示す図である。図2は、図1の光源装置に設けられた回転フィルタの構成の一例を示す図である。図3は、図2の回転フィルタに設けられたフィルタ群の分光特性の一例を示す図である。図4は、図1の光源装置に設けられた狭帯域フィルタの分光特性の一例を示す図である。図5は、図1のビデオプロセッサに設けられた色変換回路の構成の一例を示す図である。図6は、図1のビデオプロセッサに設けられた色変換回路の構成の、図5とは異なる例を示す図である。図7は、互いに異なる偏光状態を有する被写体の像を1つのCCDにより取得可能とするために、該CCDの撮像面の前方に配置される偏光フィルタの構成の一例を示す図である。図8は、互いに異なる偏光状態を有する被写体の像を1つのCCDにより取得可能とするための撮像部の構成の一例を示す図である。図9は、照明光がLEDにより出射される内視鏡の挿入部における先端面、または、照明光がLEDにより出射されるカプセル内視鏡の前面を模式的に示す図である。
生体観測装置としての内視鏡装置1は、図1に示すように、体腔内に挿入され、該体腔内において、生体組織等の被写体の像を撮像して撮像信号として出力する内視鏡2と、内視鏡2に対し、該被写体を照明するための照明光を出射する光源装置3と、内視鏡2に内蔵された撮像部を駆動すると共に、内視鏡2から出力された撮像信号に対して信号処理を行い、映像信号として出力するビデオプロセッサ4と、ビデオプロセッサ4から出力される映像信号に基づき、該被写体の像を画像表示する、表示部としてのモニタ5とを有して構成されている。
内視鏡2は、体腔内に挿入される細長の挿入部7と、挿入部7の後端に設けられた操作部8とを有して構成されている。そして、挿入部7は、先端側に先端部22を有して構成されている。また、挿入部7の内部には、光源装置3から出射された照明光を伝送するためのライトガイド9が挿通されている。光伝送部としてのライトガイド9は、先端部22に配置された偏光フィルタ61の光入射側に光出射面を有する一端が配置されると共に、光入射面を有する他端が光源装置3に対して着脱自在に接続可能な構成を有している。
また、内視鏡2は、術者等の操作により、例えば、通常観察モード及び狭帯域光観察モード等の観察モード切替の指示が行われる、モード切替スイッチ20を有している。そして、モード切替スイッチ20においてなされた観察モード切替の指示は、モード切替指示信号としてビデオプロセッサ4に対して出力される。なお、モード切替スイッチ20は、内視鏡2に設けられているものに限らず、例えば、ビデオプロセッサ4の図示しないフロントパネルに設けられていても良いし、ビデオプロセッサ4に接続可能な図示しないキーボードにおける所定のキーとして構成されていても良い。
さらに、内視鏡2は、例えば、ビデオプロセッサ4が行う各種信号処理におけるパラメータ等を設定するために使用される情報である、機種情報等の固有の識別情報(スコープIDと略記)を出力するスコープID発生回路28を有している。
内視鏡2の先端部22は、ライトガイド9から出射される照明光の偏光状態を所定の偏光状態に揃える偏光フィルタ61と、偏光フィルタ61を通過した照明光を被写体に対して出射する照明レンズ23と、該被写体の像を結像する対物レンズ24と、対物レンズ24の光出射側に配置された偏光ビームスプリッタ62と、偏光ビームスプリッタ62を透過した光に応じた被写体の像を撮像するCCD(電荷結合素子)25aと、偏光ビームスプリッタ62により反射された光に応じた被写体の像を撮像するCCD(電荷結合素子)25bと、を有して構成される。
偏光部としての偏光フィルタ61は、例えば、ガラス、フィルム、液晶または金属膜等により形成される偏光子である。
偏光分離部としての偏光ビームスプリッタ62は、自身に入射される光を、各々異なる偏光状態を有する2つの光に分離可能な構成を有している。具体的には、偏光ビームスプリッタ62は、照明レンズ23から出射された照明光が被写体において反射した反射光のうち、偏光フィルタ61における所定の偏光状態が保存された光をCCD25a側に透過させるとともに、偏光フィルタ61における所定の偏光状態に略直交する偏光状態の光をCCD25b側に反射する。
これにより、CCD25aは、偏光フィルタ61における所定の偏光状態が保存された光に応じた被写体の像を撮像し、撮像した該被写体の像を撮像信号として出力する。また、CCD25bは、偏光フィルタ61における所定の偏光状態に略直交する光に応じた被写体の像を撮像し、撮像した該被写体の像を撮像信号として出力する。そして、CCD25a及び25bから出力された各撮像信号は、信号線を介し、ビデオプロセッサ4に入力される。なお、前記信号線は、図示しないコネクタを介し、ビデオプロセッサ4に対して着脱自在に接続可能な構成を有しているものとする。
照明部としての光源装置3は、ランプ駆動回路10と、ランプ11と、ランプ11から発せられる光の熱線を遮断する熱線カットフィルタ12と、熱線カットフィルタ12を通過した光の光量を制御する絞り装置13と、ランプ11の光路上に配置された回転フィルタ14と、回転フィルタ14を回転駆動させる回転フィルタモータ16と、ビデオプロセッサ4の制御に応じ、回転フィルタモータ16の回転を制御するモータ制御回路17と、ランプ11の光路上に配置可能な狭帯域フィルタ18と、ビデオプロセッサ4の制御に応じ、ランプ11の光路に対して狭帯域フィルタ18の挿抜を行うフィルタ制御回路19と、自身に入射される光を集光し、ライトガイド9の光入射面に対して出射する集光レンズ15と、を有して構成されている。
ランプ駆動回路10は、後述する調光回路33から出力される明るさ制御信号に基づき、ランプ11に対して駆動電流を供給する。
光源部としてのランプ11は、例えばキセノンランプ等により構成され、ランプ駆動回路10から供給される駆動電流に基づき、少なくとも可視領域の帯域を含む白色光を出射する。
回転フィルタ14は、図2に示すように、中心を回転軸とした円板状のフィルタであり、外側の周方向部分に設けられたフィルタ群14Aを有して構成されている。
フィルタ群14Aは、各々が図3に示す分光特性となるように設定された、主に赤色の帯域の光(以降、R1光と略記する)を透過するR1フィルタ14r1と、主に緑色の帯域の光(以降、G1光と略記する)を透過するG1フィルタ14g1と、主に青色の帯域の光(以降、B1光と略記する)を透過するB1フィルタ14b1とを有して構成されている。
狭帯域フィルタ18は、回転フィルタ14を通過した光の帯域のうち、例えば図4に示すような帯域の光のみを通過させるように構成されている。具体的には、例えば、狭帯域フィルタ18は、B1フィルタ14b1を通過した光を、血液(中に存在するヘモグロビン)の吸収波長である、例えば415nmを中心波長とした狭帯域光(以降、B2光と略記する)に変換可能な構成を有している。また、例えば、狭帯域フィルタ18は、R1フィルタ14r1を通過した光を、血液(中に存在するヘモグロビン)により特異的に吸収される波長を除いた波長である、例えば600nmを中心波長とした狭帯域光(以降、R2光と略記する)に変換可能な構成を有している。
一方、ビデオプロセッサ4に設けられたモード切替回路21は、内視鏡2の操作部8に設けられたモード切替スイッチ20から出力されるモード切替指示信号に基づき、光源装置3のフィルタ制御回路19と、オートゲインコントロール回路(以降、AGC回路と略記する)35と、ノイズ抑制回路36と、色変換回路38と、セレクタ44と、調光制御パラメータ切替回路50とに対し、観察モードが一の観察モードから他の観察モードに切り替わった旨を通知するための、観察モード切替信号を出力する。なお、AGC回路35、ノイズ抑制回路36、色変換回路38、セレクタ44及び調光制御パラメータ切替回路50の構成については、後述するものとする。
モード切替回路21からのモード切替指示信号に基づく制御がフィルタ制御回路19により行われ、狭帯域フィルタ18がランプ11の光路上から抜去された場合、通常観察モードにおいて用いられる照明光として、R1光、G1光及びB1光が、集光レンズ15を介してライトガイド9の光入射面に順次入射される。一方、モード切替回路21からのモード切替指示信号に基づく制御がフィルタ制御回路19により行われ、狭帯域フィルタ18がランプ11の光路上に介挿された場合、狭帯域光観察モードにおいて用いられる照明光として、B2光及びR2光が、集光レンズ15を介してライトガイド9の光入射面に順次入射される。
そして、各観察モードにおいて用いられる照明光は、ライトガイド9の光入射面に入射された後、光出射面側に設けられた偏光フィルタ61及び照明レンズ23を介し、生体組織等の被写体に対して出射される。
照明レンズ23からの照明光により照明された被写体は、対物レンズ24により結像され、偏光ビームスプリッタ62を経た後、CCD25a及び25bにより撮像される。そして、CCD25a及び25bにより撮像された被写体の像は、撮像信号としてビデオプロセッサ4へ出力される。
なお、CCD25a及び25bは、ビデオプロセッサ4に設けられた、CCD25a及び25bに対してCCD駆動信号を出力するCCDドライバ29と、増幅回路30とに各々接続されている。また、図1の内視鏡装置1において、撮像部71は、対物光学系24と、CCD25a及び25bと、偏光ビームスプリッタ62とを有して構成される。
このような構成により、CCD25a及び25bは、CCDドライバ29から出力されるCCD駆動信号に基づいて駆動し、駆動状態において撮像信号を生成すると共に、生成した撮像信号を増幅回路30に対して出力する。
CCD25a及び25bからビデオプロセッサ4に対して出力された各撮像信号は、増幅回路30により増幅され、プロセス回路31により相関2重サンプリング及びノイズ除去等が施され、A/D変換回路32によりデジタル信号に変換された後、ホワイトバランス回路34によりホワイトバランス処理が施された後、AGC回路35へ出力される。
AGC回路35は、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号と、調光回路33から出力される明るさ制御信号とに基づき、該明るさ制御信号が入力された場合において、ホワイトバランス回路34から出力される撮像信号の利得調整を行い、利得調整後の撮像信号をノイズ抑制回路36に対して出力する。
ノイズ抑制回路36は、タイミングジェネレータ49から出力されるタイミング信号と、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号とに基づき、入力される撮像信号に対し、該撮像信号に適合するようにパラメータを切り替えながら、ノイズ抑制の処理を行う。そして、ノイズ抑制回路36は、前述したノイズ抑制の処理を行った後の撮像信号を、同時化回路37に対して出力する。なお、ノイズ抑制回路36は、スコープID発生回路28から出力されるスコープIDに基づいてパラメータを変更または切り替えながら、前述したノイズ抑制の処理を行うような構成を有していても良い。
同時化回路37は、フレームメモリ等により構成されており、入力される撮像信号を1フレーム分ずつ蓄積するとともに、蓄積した撮像信号を同時化しながら色変換回路38へ出力する。
色変換部としての色変換回路38は、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号に応じて動作するとともに、同時化回路37により同時化された撮像信号に対して色変換に関する処理を施すための構成として、例えば図5に示すように、マトリックス回路38aを有して構成されている。
マトリックス回路38aは、ビデオプロセッサ4の観察モードが狭帯域光観察モードである場合に、同時化回路37により同時化された撮像信号に対して後程詳述するマトリックス変換処理を施し、該マトリックス変換処理後の撮像信号をRGB信号として面順次回路39へ出力する。なお、マトリックス回路38aは、ビデオプロセッサ4の観察モードが通常観察モードである場合には、入力される撮像信号のR、G及びB成分が保持されるような処理を施しつつ、該処理後の撮像信号をRGB信号として面順次回路39へ出力するものとする。
面順次回路39は、色変換回路38から出力されるRGB信号を一時的に格納するとともに、該格納したRGB信号を、R成分、G成分及びB成分の信号として順次読み出すことにより、面順次の画像データとして変換しつつ出力する。
面順次回路39から出力された各画像データは、γ補正回路41によりγ補正が施され、拡大回路42により拡大補間処理が施され、強調回路43により構造強調または輪郭強調の処理が施された後、セレクタ44に入力される。また、面順次回路39から出力された各画像データは、γ補正回路41に加え、調光回路33に対しても入力される。
セレクタ44は、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号に基づき、R成分、G成分及びB成分の各画像データを適宜振り分けつつ同時化回路45に対して出力する。
同時化回路45は、モニタ5のRチャンネルに対応したメモリ45aと、モニタ5のGチャンネルに対応したメモリ45bと、モニタ5のBチャンネルに対応したメモリ45cと、を有して構成されている。そして、同時化回路45は、セレクタ44により振り分けられつつ出力されるR成分、G成分及びB成分の各画像データを1フレーム分ずつ蓄積するとともに、該蓄積した各画像データを同時化しながら画像処理回路46に対して出力する。
同時化回路45において同時化されつつ出力された画像データは、画像処理回路46により動画の色ずれ補正等の画像処理が施された後、モニタ5のRチャンネルに対応したD/A変換回路47a、モニタ5のGチャンネルに対応したD/A変換回路47b、及び、モニタ5のBチャンネルに対応したD/A変換回路47cに入力される。
D/A変換回路47a、47b及び47cは、格納された画像データをアナログの映像信号に夫々変換した後、該映像信号をモニタ5に対して出力する。
タイミングジェネレータ49は、回転フィルタモータ16の回転速度をモータ制御回路17から読み込むとともに、該回転速度に応じた動作タイミングを示すためのタイミング信号を、CCDドライバ29、増幅回路30、プロセス回路31、A/D変換回路32、ホワイトバランス回路34、及びノイズ抑制回路36等の各部に対して出力する。
調光制御パラメータ切替回路50は、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号に基づいて内視鏡装置1の観察モードを検知し、該検知結果に基づいた調光制御パラメータを調光回路33に対して出力する。
調光回路33は、面順次回路39から出力された各画像データと、調光制御パラメータ切替回路50から出力された調光制御パラメータとに基づき、内視鏡2により撮像される被写体の像がモニタ5に画像として表示される際の、該画像の明るさを増幅及び調整するための制御等を、絞り装置13と、ランプ駆動回路10と、AGC回路35とに対して行う。
次に、本実施形態の内視鏡装置1の作用について説明を行う。
まず、術者等は、図1に示すような状態として、内視鏡2を光源装置3及びビデオプロセッサ4に接続すると共に、前記各部及びモニタ5の電源を投入することにより、内視鏡装置1を初期状態とする。なお、前述した初期状態において、内視鏡装置1は、通常観察モードとして設定されているものであるとする。
モード切替回路21は、通常観察モードである旨を通知するための観察モード切替信号をフィルタ制御回路19に対して出力することにより、狭帯域フィルタ18をランプ11の光路上から抜去させる。また、モード切替回路21は、通常観察モードである旨を示すための観察モード切替信号を色変換回路38及びセレクタ44等の各部に対して出力することにより、該各部に通常観察モードに応じた動作を行わせる。
一方、狭帯域フィルタ18がランプ11の光路上から抜去された場合、光源装置3は、通常観察モードにおける照明光として、R1光、G1光及びB1光をライトガイド9に対して順次出射する。
そして、光源装置3から出射されたR1光、G1光及びB1光は、ライトガイド9により伝送され、偏光フィルタ61及び照明レンズ23を介した後、生体組織等の被写体を照明する。
R1光、G1光及びB1光が被写体において反射した反射光は、対物レンズ24により結像された後、偏光ビームスプリッタ62に入射する。
偏光ビームスプリッタ62に入射された反射光のうち、偏光フィルタ61における所定の偏光状態が保存されたR1光(以降、R1k光と記す)、偏光フィルタ61における所定の偏光状態が保存されたG1光(以降、G1k光と記す)、及び、偏光フィルタ61における所定の偏光状態が保存されたB1光(以降、B1k光と記す)は、CCD25a側に透過する。また、偏光ビームスプリッタ62に入射された反射光のうち、偏光フィルタ61における所定の偏光状態に略直交する偏光状態のR1光(以降、R1c光と記す)、偏光フィルタ61における所定の偏光状態に略直交する偏光状態のG1光(以降、G1c光と記す)、及び、偏光フィルタ61における所定の偏光状態に略直交する偏光状態のB1光(以降、B1c光と記す)は、CCD25b側に反射される。
CCD25aは、R1k光、G1k光及びB1k光に応じた被写体の像を撮像し、撮像信号として順次ビデオプロセッサ4へ出力する。また、CCD25bは、R1c光、G1c光及びB1c光に応じた被写体の像を撮像し、撮像信号として順次ビデオプロセッサ4へ出力する。
CCD25a及び25bから信号線を介して出力された撮像信号は、プリアンプ30により増幅され、プロセス回路31により相関2重サンプリング及びノイズ除去等が施され、A/D変換回路32によりデジタル信号に変換された後、ホワイトバランス回路34によりホワイトバランス処理が施された後、AGC回路35により利得調整が施され、ノイズ抑制回路36によりノイズ抑制の処理が施され、同時化回路37により同時化された後、色変換回路38に入力される。
色変換回路38は、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号に応じ、通常観察モードにおいては、マトリックス回路38aに入力される撮像信号のR、G及びB成分が保持されるような処理を施しつつ、該処理後の撮像信号をRGB信号として面順次回路39へ出力する。
具体的には、色変換回路38は、通常観察モードにおいて、マトリックス回路38aに入力される撮像信号が有する各成分のうち、R1k光の被写体の像に応じた成分と、R1c光の被写体の像に応じた成分とを合成することにより、モニタ5のRチャンネルに対応したR成分を生成する。
また、色変換回路38は、通常観察モードにおいて、マトリックス回路38aに入力される撮像信号が有する各成分のうち、G1k光の被写体の像に応じた成分と、G1c光の被写体の像に応じた成分とを合成することにより、モニタ5のGチャンネルに対応したG成分を生成する。
さらに、色変換回路38は、通常観察モードにおいて、マトリックス回路38aに入力される撮像信号が有する各成分のうち、B1k光の被写体の像に応じた成分と、B1c光の被写体の像に応じた成分とを合成することにより、モニタ5のBチャンネルに対応したB成分を生成する。
そして、色変換回路38は、前述した各処理により生成したR、G及びB成分を、RGB信号として面順次回路39へ出力する。
色変換回路38から出力されたRGB信号は、面順次回路39により面順次の画像データに変換され、γ補正回路41によりγ補正が施され、拡大回路42により拡大補間処理が施され、強調回路43により構造強調または輪郭強調の処理が施された後、セレクタ44に入力される。
セレクタ44は、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号に応じ、通常観察モードにおいては、強調回路43から出力される各画像データを参照しつつ、R成分をメモリ45aに出力させ、G成分をメモリ45bに出力させ、B成分をメモリ45cに出力させるための制御を行う。
同時化回路45は、セレクタ44により振り分けられつつ出力されるR成分、G成分及びB成分の各画像データを1フレーム分ずつ蓄積するとともに、該蓄積した各画像データを同時化しながら画像処理回路46に対して出力する。
そして、同時化回路45において同時化されつつ出力された各画像データは、画像処理回路46により動画の色ずれ補正等の画像処理が施された後、モニタ5のRチャンネルに対応したD/A変換回路47a、モニタ5のGチャンネルに対応したD/A変換回路47b、及び、モニタ5のBチャンネルに対応したD/A変換回路47cに入力される。
D/A変換回路47a、47b及び47cは、格納された画像データをアナログの映像信号に夫々変換した後、該映像信号をモニタ5に対して出力する。
通常観察モードにおいて以上に述べた動作が行われることにより、モニタ5には、通常観察における被写体の像として、肉眼による観察と略同等の色調を有する被写体の像が画像表示される。換言すると、通常観察モードにおいて、モニタ5には、R1k光、R1c光、G1k光、G1c光、B1k光、及びB1c光の各光における被写体の像が合成された状態の画像が表示される。
その後、モード切替スイッチ20が術者等により操作されることにより、内視鏡装置1の観察モードを通常観察モードから狭帯域光観察モードへと切り替えるための切替指示信号がビデオプロセッサ4に対して出力されると、モード切替回路21は、フィルタ制御回路19と、AGC回路35と、ノイズ抑制回路36と、色変換回路38と、セレクタ44と、調光制御パラメータ切替回路50とに対し、観察モードが通常観察モードから狭帯域光観察モードに切り替わった旨を通知するための、観察モード切替信号を出力する。
モード切替回路21は、観察モードが通常観察モードから狭帯域光観察モードに切り替わった旨を通知するための観察モード切替信号をフィルタ制御回路19に対して出力することにより、狭帯域フィルタ18をランプ11の光路上に介挿させる。また、モード切替回路21は、観察モードが通常観察モードから狭帯域光観察モードに切り替わった旨を通知するための観察モード切替信号を色変換回路38及びセレクタ44等の各部に対して出力することにより、該各部に狭帯域光観察モードに応じた動作を行わせる。
一方、狭帯域フィルタ18がランプ11の光路上に介挿された場合、光源装置3は、狭帯域光観察モードにおける照明光として、R2光及びB2光をライトガイド9に対して順次出射する。
そして、光源装置3から出射されたR2光及びB2光は、ライトガイド9により伝送され、偏光フィルタ61及び照明レンズ23を介した後、生体組織等の被写体を照明する。
R2光及びB2光が被写体において反射した反射光は、対物レンズ24により結像された後、偏光ビームスプリッタ62に入射する。
偏光ビームスプリッタ62に入射された反射光のうち、偏光フィルタ61における所定の偏光状態が保存されたR2光(以降、R2k光と記す)、及び、偏光フィルタ61における所定の偏光状態が保存されたB2光(以降、B2k光と記す)は、CCD25a側に透過する。また、偏光ビームスプリッタ62に入射された反射光のうち、偏光フィルタ61における所定の偏光状態に略直交する偏光状態のR2光(以降、R2c光と記す)、及び、偏光フィルタ61における所定の偏光状態に略直交する偏光状態のB2光(以降、B2c光と記す)は、CCD25b側に反射される。
CCD25aは、R2k光及びB2k光に応じた被写体の像を撮像し、撮像信号として順次ビデオプロセッサ4へ出力する。また、CCD25bは、R2c光及びB2c光に応じた被写体の像を撮像し、撮像信号として順次ビデオプロセッサ4へ出力する。
CCD25a及び25bから信号線を介して出力された撮像信号は、プリアンプ30により増幅され、プロセス回路31により相関2重サンプリング及びノイズ除去等が施され、A/D変換回路32によりデジタル信号に変換され、ホワイトバランス回路34によりホワイトバランス処理が施され、AGC回路35により利得調整が施され、ノイズ抑制回路36によりノイズ抑制の処理が施され、同時化回路37により同時化された後、色変換回路38に入力される。
色変換回路38は、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号に応じ、狭帯域光観察モードにおいては、入力される撮像信号に対し、マトリックス回路38aによるマトリックス変換処理を行う。
色変換回路38に入力される撮像信号のうち、R2k光の被写体の像に応じた成分をIR2kとし、B2k光の被写体の像に応じた成分をIB2kとし、R2c光の被写体の像に応じた成分をIR2cとし、B2c光の被写体の像に応じた成分をIB2cとした場合、マトリックス回路38aは、狭帯域光観察モードにおいて、下記数式(1)に基づくマトリックス変換処理を該撮像信号に対して施す。

Figure 0005041936

なお、上記数式(1)におけるk12、k23、k24及びk31は、マトリックス回路38aにおいて予め設定された所定の定数を各々示すものとし、全ての値または一部の値が同一の値であっても良いし、全ての値が異なっていても良い。
すなわち、マトリックス回路38aは、上記数式(1)に基づくマトリックス変換処理を撮像信号に対して施すことにより、IR2cの成分をモニタ5のRチャンネルに対応したR成分に、IB2k及びIB2cを合成した成分をモニタ5のGチャンネルに対応したG成分に、及び、IR2kの成分をモニタ5のBチャンネルに対応したB成分に各々変換したRGB信号を生成して面順次回路39へ出力する。
色変換回路38から出力されたRGB信号は、面順次回路39により面順次の画像データに変換され、γ補正回路41によりγ補正が施され、拡大回路42により拡大補間処理が施され、強調回路43により構造強調または輪郭強調の処理が施された後、セレクタ44に入力される。
セレクタ44は、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号に応じ、狭帯域光観察モードにおいては、強調回路43から出力される各画像データを参照しつつ、IR2cの成分が含まれるR成分をメモリ45aに出力させ、IB2k及びIB2cの成分が含まれるG成分をメモリ45bに出力させ、IR2kの成分が含まれるB成分をメモリ45cに出力させるための制御を行う。
同時化回路45は、セレクタ44により振り分けられつつ出力されるR成分、G成分及びB成分の各画像データを1フレーム分ずつ蓄積するとともに、該蓄積した各画像データを同時化しながら画像処理回路46に対して出力する。
そして、同時化回路45において同時化されつつ出力された各画像データは、画像処理回路46により動画の色ずれ補正等の画像処理が施された後、モニタ5のRチャンネルに対応したD/A変換回路47a、モニタ5のGチャンネルに対応したD/A変換回路47b、及び、モニタ5のBチャンネルに対応したD/A変換回路47cに入力される。
D/A変換回路47a、47b及び47cは、格納された画像データをアナログの映像信号に夫々変換した後、該映像信号をモニタ5に対して出力する。
狭帯域光観察モードにおいて以上に述べた動作が行われることにより、モニタ5には、狭帯域光観察における被写体の像として、例えば、背景光及び血管像の輝度と、癌等の病変を示す部位の輝度とが異なるような被写体の像が画像表示される。
以上に述べたように、本実施形態の内視鏡装置1は、血液(中に存在するヘモグロビン)による吸収が少ない波長の光を用い、互いに異なる偏光状態を有する被写体の像の成分を取得するとともに、取得した該被写体の像の成分各々を互いに異なるカラーチャンネルに振り分けつつ、モニタ等の表示部へ出力可能な構成を有している。その結果、本実施形態の内視鏡装置1は、偏光を用いて生成された画像において、病変が存在する部位の視認性を従来に比べて向上させることを可能としている。
また、以上に述べたように、本実施形態の内視鏡装置1は、差分処理を用いることなく偏光画像を生成可能な構成を有している。その結果、本実施形態の内視鏡装置1は、偏光を用いて画像を生成する際の画質(S/N)の劣化を抑制することができる。
なお、本実施形態において、光源装置3からR2光として出射される照明光の波長帯域は、血液(中に存在するヘモグロビン)により特異的に吸収される波長を除いた波長帯域であれば良く、例えば、最小波長が415nmより大きく、かつ、最大波長540nm未満の帯域を有するものであっても良い。
さらに、本実施形態において、マトリックス回路38aは、前述したマトリックス変換処理において、IR2cの成分をモニタ5のRチャンネルに対応したR成分に変換するとともに、IR2kの成分をモニタ5のBチャンネルに対応したB成分に変換するための処理を行うものに限らず、例えば、IR2cの成分をモニタ5のBチャンネルに対応したB成分に変換するとともに、IR2cの成分をモニタ5のRチャンネルに対応したR成分に変換するための処理を行うものであっても良い。
また、本実施形態におけるビデオプロセッサ4は、前述した内視鏡装置1の効果と略同等の効果を得るために、図5に示す色変換回路38の代わりに、例えば図6に示す構成の色変換回路38Aを有して構成されるものであっても良い。
色変換回路38Aは、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号に応じて動作するとともに、同時化回路37により同時化された撮像信号に対して色変換に関する処理を施すための構成として、入力される撮像信号に対して階調反転処理を施す階調変換回路38bと、階調変換回路38bから出力される撮像信号に対してマトリックス変換処理を施すマトリックス回路38cと、を有して構成されている。
ここで、ビデオプロセッサ4が色変換回路38Aを有する場合の作用について述べる。なお、説明の簡単のため、既述の内容と同様の部分については、適宜省略しつつ以降の説明を行うものとする。
階調変換回路38bは、ビデオプロセッサ4の観察モードが狭帯域光観察モードである場合に、同時化回路37により同時化された撮像信号のうち、IR2kの成分の階調を反転するための処理である階調反転処理を行うとともに、該階調反転処理を施した後の撮像信号をマトリックス回路38cへ出力する。
階調変換回路38bから出力される撮像信号のうち、階調変換回路38bにより階調反転処理が施された後のIR2kの成分をIR2krとした場合、マトリックス回路38cは、狭帯域光観察モードにおいて、下記数式(2)に基づくマトリックス変換処理を該撮像信号に対して施す。

Figure 0005041936

すなわち、マトリックス回路38cは、上記数式(2)に基づくマトリックス変換処理を撮像信号に対して施すことにより、IR2cの成分をモニタ5のRチャンネルに対応したR成分に、IB2k及びIB2cを合成した成分をモニタ5のGチャンネルに対応したG成分に、及び、IR2krの成分をモニタ5のBチャンネルに対応したB成分に各々変換したRGB信号を生成して面順次回路39へ出力する。
なお、階調変換回路38b及びマトリックス回路38cは、ビデオプロセッサ4の観察モードが通常観察モードである場合には、入力される撮像信号のR、G及びB成分が保持されるような処理を施しつつ、該処理後の撮像信号をRGB信号として面順次回路39へ出力するものとする。
色変換回路38から出力されたRGB信号は、面順次回路39により面順次の画像データに変換され、γ補正回路41によりγ補正が施され、拡大回路42により拡大補間処理が施され、強調回路43により構造強調または輪郭強調の処理が施された後、セレクタ44に入力される。
セレクタ44は、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号に応じ、狭帯域光観察モードにおいては、強調回路43から出力される各画像データを参照しつつ、IR2cの成分が含まれるR成分をメモリ45aに出力させ、IB2k及びIB2cの成分が含まれるG成分をメモリ45bに出力させ、IR2krの成分が含まれるB成分をメモリ45cに出力させるための制御を行う。
そして、同時化回路45において同時化されつつ出力された各画像データは、画像処理回路46により動画の色ずれ補正等の画像処理が施された後、モニタ5のRチャンネルに対応したD/A変換回路47a、モニタ5のGチャンネルに対応したD/A変換回路47b、及び、モニタ5のBチャンネルに対応したD/A変換回路47cに入力される。
D/A変換回路47a、47b及び47cは、格納された画像データをアナログの映像信号に夫々変換した後、該映像信号をモニタ5に対して出力する。
狭帯域光観察モードにおいて以上に述べた動作が行われることにより、モニタ5には、狭帯域光観察における被写体の像として、例えば、背景光及び血管像の輝度と、癌等の病変を示す部位の輝度とが異なるような被写体の像が画像表示される。
なお、階調変換回路38bは、同時化回路37により同時化された撮像信号のうち、IR2kの成分の階調を反転するための処理を行うものに限らず、IR2cの成分の階調を反転するための処理を行うものであっても良い。
また、本実施形態の内視鏡装置1は、互いに異なる偏光状態を有する被写体の像を2つのCCDにより取得可能な撮像部71を有するものに限らず、偏光ビームスプリッタ62の代わりに、例えば図7に示すような偏光フィルタ63を用いることにより、互いに異なる偏光状態を有する被写体の像を1つのCCDにより取得可能な、図8に示す撮像部71Aを有するものであっても良い。
撮像部71Aは、図8に示すように、対物光学系24と、対物光学系24の光出射側に設けられた偏光フィルタ63と、偏光フィルタ63の光出射側に配置されたCCD25cと、を有して構成されている。
偏光分離部としての偏光フィルタ63は、偏光フィルタ61における所定の偏光状態が保存された光を透過する領域(図7の「‖」により示される領域)と、偏光フィルタ61における所定の偏光状態に略直交する光を透過する領域(図7の「⊥」により示される領域)とが市松模様状に設けられたフィルタである。
CCD25cは、自身に入力されるCCD駆動信号に応じて駆動するとともに、前述の構成を有する偏光フィルタ63を通過した被写体の像を撮像し、該被写体の像を撮像信号として出力する。
すなわち、前述した偏光フィルタ63が、例えば図8に示すような状態としてCCD25cの撮像面の前方に配置されることにより、互いに異なる偏光状態を有する被写体の像を1つのCCDにより取得することが可能となる。これにより、例えば挿入部を有する内視鏡において、撮像部71の代わりに撮像部71Aを適用した場合、前述した内視鏡装置1の効果と略同等の効果に加え、該挿入部の径を細径化可能であるという更なる効果が得られる。
また、互いに異なる偏光状態を有する被写体の像を1つのCCDにより取得可能な構成である、前述した撮像部71Aの構成は、照明光がLEDにより出射される構成と組み合わせて用いることができる。
図9は、照明光がLED64r及び64bにより出射される内視鏡の挿入部における先端面、または、照明光がLED64r及び64bにより出射されるカプセル内視鏡の前面を模式的に示す図である。
図9のLED64rは、前述したR2光を出射可能な構成を各々有している。また、図9のLED64bは、前述したB2光を出射可能な構成を各々有している。そして、LED64r及びLED64b各々の前面には、前述した偏光フィルタ61と同様の構成を有する、図示しない偏光フィルタが配置されている。さらに、LED64r及びLED64b各々に囲まれる位置には、撮像部71Aが設けられている。
前述した構成により、LED64rから出射されたR2光、及び、LED64bから出射されたB2光は、図示しない偏光フィルタを介して被写体へ出射される。そして、前記被写体において反射した反射光が撮像部71Aに入射されることにより、互いに異なる偏光状態を有する被写体の像が取得される。
(第2の実施形態)
図10及び図11は、本発明の第2の実施形態に係るものである。図10は、本発明の第2の実施形態の内視鏡装置における要部の構成の一例を示す図である。図11は、図10の内視鏡が有するカラーフィルタに用いられる各フィルタの配置例を示す図である。
なお、以降の説明において、第1の実施形態と同様の構成を持つ部分については、詳細な説明を省略する。また、本実施形態における内視鏡装置の構成は、第1の実施形態における内視鏡装置1と類似の構成を有している。そのため、本実施形態においては、第1の実施形態における内視鏡装置と異なる部分について主に説明を行うものとする。
生体観測装置としての内視鏡装置1Aは、図10に示すように、体腔内に挿入され、該体腔内において、生体組織等の被写体の像を撮像して撮像信号として出力する内視鏡2Aと、内視鏡2Aに対し、該被写体を照明するための照明光を出射する光源装置3Aと、内視鏡2Aに内蔵された撮像部を駆動すると共に、内視鏡2Aから出力された撮像信号に対して信号処理を行い、映像信号として出力するビデオプロセッサ4Aと、第1の実施形態と同様の構成であるモニタ5とを有して構成されている。
内視鏡2Aは、第1の実施形態の内視鏡2における撮像部71の代わりに撮像部71Bが設けられたものと同様の構成を有している。
撮像部71Bは、対物光学系24と、CCD25a及び25bと、偏光ビームスプリッタ62と、CCD25aの撮像面及びCCD25bの撮像面に各々配置された、2つのカラーフィルタ81と、を有して構成される。
カラーフィルタ81は、例えば、CCD25a(CCD25b)における各画素の前に、Mg(マゼンタ)、G(緑)、Cy(シアン)及びYe(黄)の4色のカラーチップが配置された補色系フィルタとして構成されている。
具体的には、図11に示すように、カラーフィルタ81は、水平方向において、Mg及びGのカラーチップが交互に配置された構成を有している。また、図11に示すように、カラーフィルタ81は、縦方向において、Mg、Cy、Mg、Ye、…の順に繰り返し配置されたカラーチップ群と、G、Ye、G、Cy、…の順に繰り返し配置されたカラーチップ群と、が交互に配置された構成を有している。
そして、カラーフィルタ81として補色系フィルタを用いた場合、縦方向に隣接する2列の画素を加算して順次読み出すが、このとき奇数フィールドと偶数フィールドで画素の列をずらして読み出すようにする。そして、ビデオプロセッサ4AにおいてY/C分離回路51が行う処理により、輝度信号と色差信号とが生成される。
光源装置3Aは、第1の実施形態の光源装置3から回転フィルタ14、回転フィルタモータ16、及びモータ制御回路17を取り除いたものと同様の構成を有している。このような構成により、通常観察モードにおいて用いられる照明光として、少なくともR1光、G1光及びB1光の帯域を含む白色光が、集光レンズ15を介してライトガイド9の光入射面に入射される。また、前述した構成により、狭帯域光観察モードにおいて用いられる照明光として、白色光から変換されたB2光及びR2光が、集光レンズ15を介してライトガイド9の光入射面に略同時に入射される。
そして、各観察モードにおいて用いられる照明光は、ライトガイド9の光入射面に入射された後、光出射面側に設けられた偏光フィルタ61及び照明レンズ23を介し、生体組織等の被写体に対して出射される。
照明レンズ23からの照明光により照明された被写体は、対物レンズ24により結像され、偏光ビームスプリッタ62及び各カラーフィルタ81を経た後、CCD25a及び25bにより撮像される。そして、CCD25a及び25bにより撮像された被写体の像は、撮像信号としてビデオプロセッサ4Aへ出力される。
CCD25a及び25bからビデオプロセッサ4Aに対して出力された各撮像信号は、増幅回路30により増幅され、プロセス回路31により相関2重サンプリング及びノイズ除去等が施され、A/D変換回路32によりデジタル信号に変換され、AGC回路35により利得調整が施され、ノイズ抑制回路36によりノイズ抑制の処理が施された後、Y/C分離回路51へ出力される。
Y/C分離回路51は、ノイズ抑制回路36から出力される撮像信号に基づき、輝度信号及び色差信号を生成し、マトリックス回路52へ出力する。
マトリックス回路52は、Y/C分離回路51から出力される輝度信号及び色差信号に基づいてR、G及びBの原色信号を生成し、ホワイトバランス回路34へ出力する。
ホワイトバランス回路34は、マトリックス回路52から出力される原色信号に対してホワイトバランス処理を施した後、色変換回路38へ出力する。
色変換回路38が有するマトリックス回路38aは、ビデオプロセッサ4Aの観察モードが狭帯域光観察モードである場合に、ホワイトバランス回路34から出力される原色信号に対してマトリックス変換処理を施し、該マトリックス変換処理後の原色信号をRGBの画像データとしてγ補正回路41へ出力する。なお、マトリックス回路38aは、ビデオプロセッサ4Aの観察モードが通常観察モードである場合には、入力される原色信号のR、G及びB成分が保持されるような処理を施しつつ、該処理後の原色信号をRGBの画像データとしてγ補正回路41へ出力するものとする。
なお、ビデオプロセッサ4Aが有する各要素のうち、以上に述べた要素以外の他の要素は、第1の実施形態のビデオプロセッサ4と略同様の構成である。そのため、前記他の要素各々の構成についての詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態の内視鏡装置1Aの作用について説明を行う。
まず、術者等は、図10に示すような状態として、内視鏡2Aを光源装置3A及びビデオプロセッサ4Aに接続すると共に、前記各部及びモニタ5の電源を投入することにより、内視鏡装置1Aを初期状態とする。なお、前述した初期状態において、内視鏡装置1Aは、通常観察モードとして設定されているものであるとする。
モード切替回路21は、通常観察モードである旨を通知するための観察モード切替信号をフィルタ制御回路19に対して出力することにより、狭帯域フィルタ18をランプ11の光路上から抜去させる。また、モード切替回路21は、通常観察モードである旨を示すための観察モード切替信号を色変換回路38及びセレクタ44等の各部に対して出力することにより、該各部に通常観察モードに応じた動作を行わせる。
一方、狭帯域フィルタ18がランプ11の光路上から抜去された場合、光源装置3は、通常観察モードにおける照明光として、少なくともR1光、G1光及びB1光の帯域を含む白色光をライトガイド9に対して出射する。
そして、光源装置3から出射された白色光は、ライトガイド9により伝送され、偏光フィルタ61及び照明レンズ23を介した後、生体組織等の被写体を照明する。
白色光が被写体において反射した反射光は、対物レンズ24により結像された後、偏光ビームスプリッタ62に入射する。
偏光ビームスプリッタ62に入射された反射光のうち、偏光フィルタ61における所定の偏光状態が保存された光(以降、Wk光と記す)は、カラーフィルタ81を経た後、CCD25aにおいて結像される。また、偏光ビームスプリッタ62に入射された反射光のうち、偏光フィルタ61における所定の偏光状態に略直交する偏光状態の光(以降、Wc光と記す)は、カラーフィルタ81を経た後、CCD25bにおいて結像される。
CCD25aは、カラーフィルタ81を経ることにより色分解された状態のWk光に応じた被写体の像を撮像し、撮像信号として順次ビデオプロセッサ4Aへ出力する。また、CCD25bは、カラーフィルタ81を経ることにより色分解された状態のWc光に応じた被写体の像を撮像し、撮像信号としてビデオプロセッサ4Aへ出力する。
CCD25a及び25bからビデオプロセッサ4Aに対して出力された各撮像信号は、増幅回路30により増幅され、プロセス回路31により相関2重サンプリング及びノイズ除去等が施され、A/D変換回路32によりデジタル信号に変換され、AGC回路35により利得調整が施され、ノイズ抑制回路36によりノイズ抑制の処理が施された後、Y/C分離回路51へ出力される。
Y/C分離回路51は、ノイズ抑制回路36から出力される撮像信号のうち、Wk光の被写体の像に応じた成分に基づく輝度信号及び色差信号を生成し、マトリックス回路52へ出力する。また、Y/C分離回路51は、ノイズ抑制回路36から出力される撮像信号のうち、Wc光の被写体の像に応じた成分に基づく輝度信号及び色差信号を生成し、マトリックス回路52へ出力する。
マトリックス回路52は、Y/C分離回路51から出力される輝度信号及び色差信号に基づき、Wk光の被写体の像の原色信号及びWc光の被写体の像の原色信号を各々生成してホワイトバランス回路34へ出力する。
ホワイトバランス回路34は、マトリックス回路52から出力される原色信号各々に対してホワイトバランス処理を施した後、色変換回路38へ出力する。
色変換回路38が有するマトリックス回路38aは、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号に応じ、通常観察モードにおいては、入力される原色信号のR、G及びB成分が保持されるような処理を施しつつ、該処理後の原色信号をRGBの画像データとしてγ補正回路41へ出力する。
すなわち、マトリックス回路38aは、通常観察モードにおいて、Wk光の被写体の像に対応するRGBの画像データと、Wc光の被写体の像に対応するRGBの画像データとを各々生成してγ補正回路41へ出力する。
色変換回路38から出力されたRGBの画像データは、γ補正回路41によりγ補正が施され、拡大回路42により拡大補間処理が施され、強調回路43により構造強調または輪郭強調の処理が施された後、セレクタ44に入力される。
セレクタ44は、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号に応じ、通常観察モードにおいては、強調回路43から出力される各画像データを参照しつつ、R成分をメモリ45aに出力させ、G成分をメモリ45bに出力させ、B成分をメモリ45cに出力させるための制御を行う。
同時化回路45は、セレクタ44により振り分けられつつ出力されるR成分、G成分及びB成分の各画像データを1フレーム分ずつ蓄積するとともに、該蓄積した各画像データを同時化しながら画像処理回路46に対して出力する。
そして、同時化回路45において同時化されつつ出力された各画像データは、画像処理回路46により動画の色ずれ補正等の画像処理が施された後、モニタ5のRチャンネルに対応したD/A変換回路47a、モニタ5のGチャンネルに対応したD/A変換回路47b、及び、モニタ5のBチャンネルに対応したD/A変換回路47cに入力される。
D/A変換回路47a、47b及び47cは、格納された画像データをアナログの映像信号に夫々変換した後、該映像信号をモニタ5に対して出力する。
通常観察モードにおいて以上に述べた動作が行われることにより、モニタ5には、通常観察における被写体の像として、肉眼による観察と略同等の色調を有する被写体の像が画像表示される。換言すると、通常観察モードにおいて、モニタ5には、Wk光及びWc光における被写体の像が合成された状態の画像が表示される。
その後、モード切替スイッチ20が術者等により操作されることにより、内視鏡装置1Aの観察モードを通常観察モードから狭帯域光観察モードへと切り替えるための切替指示信号がビデオプロセッサ4Aに対して出力されると、モード切替回路21は、観察モードが通常観察モードから狭帯域光観察モードに切り替わった旨を通知するための、観察モード切替信号を出力する。
モード切替回路21から観察モード切替信号が出力されると、フィルタ制御回路19により狭帯域フィルタ18がランプ11の光路上に介挿される。これにより、光源装置3Aは、狭帯域光観察モードにおける照明光として、R2光及びB2光を略同時にライトガイド9に対して出射する。
そして、光源装置3Aから出射されたR2光及びB2光の混合光は、ライトガイド9により伝送され、偏光フィルタ61及び照明レンズ23を介した後、生体組織等の被写体を照明する。
R2光及びB2光の混合光が被写体において反射した反射光は、対物レンズ24により結像された後、偏光ビームスプリッタ62に入射する。
偏光ビームスプリッタ62に入射された反射光のうち、R2k光及びB2k光の混合光は、カラーフィルタ81を経た後、CCD25aにおいて結像される。また、偏光ビームスプリッタ62に入射された反射光のうち、R2c光及びB2c光の混合光は、カラーフィルタ81を経た後、CCD25aにおいて結像される。
CCD25aは、カラーフィルタ81を経ることにより色分解された状態のR2k光及びB2k光の混合光に応じた被写体の像を撮像し、撮像信号として順次ビデオプロセッサ4Aへ出力する。また、CCD25bは、カラーフィルタ81を経ることにより色分解された状態のR2c光及びB2c光の混合光に応じた被写体の像を撮像し、撮像信号としてビデオプロセッサ4Aへ出力する。
CCD25a及び25bからビデオプロセッサ4Aに対して出力された各撮像信号は、増幅回路30により増幅され、プロセス回路31により相関2重サンプリング及びノイズ除去等が施され、A/D変換回路32によりデジタル信号に変換され、AGC回路35により利得調整が施され、ノイズ抑制回路36によりノイズ抑制の処理が施された後、Y/C分離回路51へ出力される。
Y/C分離回路51は、ノイズ抑制回路36から出力される撮像信号のうち、R2k光及びB2k光の混合光の被写体の像に応じた成分に基づく輝度信号及び色差信号を生成し、マトリックス回路52へ出力する。また、Y/C分離回路51は、ノイズ抑制回路36から出力される撮像信号のうち、R2c光及びB2c光の混合光の被写体の像に応じた成分に基づく輝度信号及び色差信号を生成し、マトリックス回路52へ出力する。
マトリックス回路52は、Y/C分離回路51から出力される輝度信号及び色差信号に基づき、R2k光の被写体の像及びB2k光の被写体の像の原色信号と、R2c光の被写体の像及びB2c光の被写体の像の原色信号と、を各々生成してホワイトバランス回路34へ出力する。
ホワイトバランス回路34は、マトリックス回路52から出力される原色信号各々に対してホワイトバランス処理を施した後、色変換回路38へ出力する。
色変換回路38が有するマトリックス回路38aは、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号に応じ、狭帯域光観察モードにおいては、入力される原色信号に対し、前述した数式(1)に基づくマトリックス変換処理を施す。なお、マトリックス回路38aが原色信号に対して施すマトリックス変換処理は、第1の実施形態の説明において述べた処理と略同様である。そのため、前記マトリックス変換処理についての詳細な説明は省略する。
そして、マトリックス回路38aは、前述した数式(1)に基づくマトリックス変換処理を原色信号に対して施すことにより、IR2cの成分をモニタ5のRチャンネルに対応したR成分に、IB2k及びIB2cを合成した成分をモニタ5のGチャンネルに対応したG成分に、及び、IR2kの成分をモニタ5のBチャンネルに対応したB成分に各々変換したRGBの画像データを生成してγ補正回路41へ出力する。
色変換回路38から出力されたRGBの画像データは、γ補正回路41によりγ補正が施され、拡大回路42により拡大補間処理が施され、強調回路43により構造強調または輪郭強調の処理が施された後、セレクタ44に入力される。
セレクタ44は、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号に応じ、狭帯域光観察モードにおいては、強調回路43から出力される各画像データを参照しつつ、IR2cの成分が含まれるR成分をメモリ45aに出力させ、IB2k及びIB2cの成分が含まれるG成分をメモリ45bに出力させ、IR2kの成分が含まれるB成分をメモリ45cに出力させるための制御を行う。
同時化回路45は、セレクタ44により振り分けられつつ出力されるR成分、G成分及びB成分の各画像データを1フレーム分ずつ蓄積するとともに、該蓄積した各画像データを同時化しながら画像処理回路46に対して出力する。
そして、同時化回路45において同時化されつつ出力された各画像データは、画像処理回路46により動画の色ずれ補正等の画像処理が施された後、モニタ5のRチャンネルに対応したD/A変換回路47a、モニタ5のGチャンネルに対応したD/A変換回路47b、及び、モニタ5のBチャンネルに対応したD/A変換回路47cに入力される。
D/A変換回路47a、47b及び47cは、格納された画像データをアナログの映像信号に夫々変換した後、該映像信号をモニタ5に対して出力する。
狭帯域光観察モードにおいて以上に述べた動作が行われることにより、モニタ5には、狭帯域光観察における被写体の像として、例えば、背景光及び血管像の輝度と、癌等の病変を示す部位の輝度とが異なるような被写体の像が画像表示される。
以上に述べたように、本実施形態の内視鏡装置1Aは、血液(中に存在するヘモグロビン)による吸収が少ない波長の光を用い、互いに異なる偏光状態を有する被写体の像の成分を取得するとともに、取得した該被写体の像の成分各々を互いに異なるカラーチャンネルに振り分けつつ、モニタ等の表示部へ出力可能な構成を有している。その結果、本実施形態の内視鏡装置1Aは、偏光を用いて生成された画像において、病変が存在する部位の視認性を従来に比べて向上させることを可能としている。
また、以上に述べたように、本実施形態の内視鏡装置1Aは、差分処理を用いることなく偏光画像を生成可能な構成を有している。その結果、本実施形態の内視鏡装置1Aは、偏光を用いて画像を生成する際の画質(S/N)の劣化を抑制することができる。
なお、本実施形態において、光源装置3AからR2光として出射される照明光の波長帯域は、血液(中に存在するヘモグロビン)により特異的に吸収される波長を除いた波長帯域であれば良く、例えば、最小波長が415nmより大きく、かつ、最大波長540nm未満の帯域を有するものであっても良い。
さらに、本実施形態において、マトリックス回路38aは、前述したマトリックス変換処理において、IR2cの成分をモニタ5のRチャンネルに対応したR成分に変換するとともに、IR2kの成分をモニタ5のBチャンネルに対応したB成分に変換するための処理を行うものに限らず、例えば、IR2cの成分をモニタ5のBチャンネルに対応したB成分に変換するとともに、IR2cの成分をモニタ5のRチャンネルに対応したR成分に変換するための処理を行うものであっても良い。
また、本実施形態におけるビデオプロセッサ4Aは、前述した内視鏡装置1Aの効果と略同等の効果を得るために、図5に示す色変換回路38の代わりに、例えば図6に示す構成の色変換回路38Aを有して構成されるものであっても良い。
なお、色変換回路38Aの構成は、第1の実施形態の説明において述べた構成と略同様である。そのため、色変換回路38Aの構成についての詳細な説明は省略する。
ここで、ビデオプロセッサ4Aが色変換回路38Aを有する場合の作用について述べる。なお、説明の簡単のため、既述の内容と同様の部分については、適宜省略しつつ以降の説明を行うものとする。
階調変換回路38bは、ビデオプロセッサ4Aの観察モードが狭帯域光観察モードである場合に、ホワイトバランス回路34から出力される原色信号各々のうち、IR2kの成分の階調を反転するための処理である階調反転処理を行うとともに、該階調反転処理を施した後の原色信号をマトリックス回路38cへ出力する。
階調変換回路38bから出力される原色信号のうち、階調変換回路38bにより階調反転処理が施された後のIR2kの成分をIR2krとした場合、マトリックス回路38cは、狭帯域光観察モードにおいて、前述した数式(2)に基づくマトリックス変換処理を該撮像信号に対して施す。
そして、マトリックス回路38cは、前述した数式(2)に基づくマトリックス変換処理を原色信号に対して施すことにより、IR2cの成分をモニタ5のRチャンネルに対応したR成分に、IB2k及びIB2cを合成した成分をモニタ5のGチャンネルに対応したG成分に、及び、IR2krの成分をモニタ5のBチャンネルに対応したB成分に各々変換したRGBの画像データを生成してγ補正回路41へ出力する。
そして、マトリックス回路38aは、前述した数式(1)に基づくマトリックス変換処理を原色信号に対して施すことにより、IR2cの成分をモニタ5のRチャンネルに対応したR成分に、IB2k及びIB2cを合成した成分をモニタ5のGチャンネルに対応したG成分に、及び、IR2kの成分をモニタ5のBチャンネルに対応したB成分に各々変換したRGBの画像データを生成してγ補正回路41へ出力する。
なお、階調変換回路38b及びマトリックス回路38cは、ビデオプロセッサ4の観察モードが通常観察モードである場合には、入力される原色信号のR、G及びB成分が保持されるような処理を施しつつ、該処理後の原色信号をRGBの画像データとしてγ補正回路41へ出力するものとする。
色変換回路38から出力されたRGBの画像データは、γ補正回路41によりγ補正が施され、拡大回路42により拡大補間処理が施され、強調回路43により構造強調または輪郭強調の処理が施された後、セレクタ44に入力される。
セレクタ44は、モード切替回路21から出力される観察モード切替信号に応じ、狭帯域光観察モードにおいては、強調回路43から出力される各画像データを参照しつつ、IR2cの成分が含まれるR成分をメモリ45aに出力させ、IB2k及びIB2cの成分が含まれるG成分をメモリ45bに出力させ、IR2krの成分が含まれるB成分をメモリ45cに出力させるための制御を行う。
そして、同時化回路45において同時化されつつ出力された各画像データは、画像処理回路46により動画の色ずれ補正等の画像処理が施された後、モニタ5のRチャンネルに対応したD/A変換回路47a、モニタ5のGチャンネルに対応したD/A変換回路47b、及び、モニタ5のBチャンネルに対応したD/A変換回路47cに入力される。
D/A変換回路47a、47b及び47cは、格納された画像データをアナログの映像信号に夫々変換した後、該映像信号をモニタ5に対して出力する。
狭帯域光観察モードにおいて以上に述べた動作が行われることにより、モニタ5には、狭帯域光観察における被写体の像として、例えば、背景光及び血管像の輝度と、癌等の病変を示す部位の輝度とが異なるような被写体の像が画像表示される。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更や応用が可能であることは勿論である。
本発明の第1の実施形態の内視鏡装置における要部の構成の一例を示す図。 図1の光源装置に設けられた回転フィルタの構成の一例を示す図。 図2の回転フィルタに設けられたフィルタ群の分光特性の一例を示す図。 図1の光源装置に設けられた狭帯域フィルタの分光特性の一例を示す図。 図1のビデオプロセッサに設けられた色変換回路の構成の一例を示す図。 図1のビデオプロセッサに設けられた色変換回路の構成の、図5とは異なる例を示す図。 互いに異なる偏光状態を有する被写体の像を1つのCCDにより取得可能とするために、該CCDの撮像面の前方に配置される偏光フィルタの構成の一例を示す図。 互いに異なる偏光状態を有する被写体の像を1つのCCDにより取得可能とするための撮像部の構成の一例を示す図。 照明光がLEDにより出射される内視鏡の挿入部における先端面、または、照明光がLEDにより出射されるカプセル内視鏡の前面を模式的に示す図。 本発明の第2の実施形態の内視鏡装置における要部の構成の一例を示す図。 図10の内視鏡が有するカラーフィルタに用いられる各フィルタの配置例を示す図。
符号の説明
1,1A・・・内視鏡装置、2,2A・・・内視鏡、3,3A・・・光源装置、4,4A・・・ビデオプロセッサ、5・・・モニタ、14・・・回転フィルタ、18・・・狭帯域フィルタ、25a,25b・・・CCD、38,38A・・・色変換回路、38a,38c・・・マトリックス回路、38b・・・階調変換回路、44・・・セレクタ、45・・・同時化回路、61・・・偏光フィルタ、62・・・偏光ビームスプリッタ、71,71A,71B・・・撮像部

Claims (8)

  1. 生体における被写体を照明するための照明光を出射する照明部と、
    前記照明光の偏光状態を所定の偏光状態に揃える偏光部と、
    前記偏光部を通過した後の前記照明光により照明された前記被写体を、第1の偏光状態を有する第1の被写体像、及び、前記第1の偏光状態とは異なる第2の偏光状態を有する第2の被写体像として各々撮像した後、撮像信号として出力する撮像部と、
    前記撮像部から出力される撮像信号のうち、前記第1の被写体像の成分を、表示部における第1の色チャンネルに対応した第1の色成分として変換するとともに、前記第2の被写体像の成分を、該表示部における第2の色チャンネルに対応した、少なくとも前記第1の色成分とは異なる第2の色成分として変換する色変換部と、
    を有し、
    前記照明部は、前記照明光に加え、前記照明光と異なる波長帯域である青色の狭帯域光を生成し、
    前記偏光部は、前記青色の狭帯域光の偏光状態を前記所定の偏光状態に揃え、
    前記撮像部は、前記偏光部を通過した後の前記青色の狭帯域光により照明された前記被写体を、前記第1の偏光状態を有する第3の被写体像、及び、前記第2の偏光状態を有する第4の被写体像として各々撮像した後、撮像信号として出力し、
    前記色変換部は、前記撮像部から出力される撮像信号のうち、前記第3の被写体像の成分及び前記第4の被写体像の成分を合成することにより、前記表示部における第3の色チャンネルに対応した、少なくとも前記第1の色成分及び前記第2の色成分とは異なる第3の色成分を生成する
    ことを特徴とする生体観測装置。
  2. 前記第1の偏光状態は、前記所定の偏光状態が保存された偏光状態であり、かつ、前記第2の偏光状態は、前記所定の偏光状態に略直交する偏光状態であることを特徴とする請求項1に記載の生体観測装置。
  3. 前記色変換部は、前記撮像信号のうち、前記第1の被写体像の成分を、前記表示部における青色チャンネルに対応した青色成分として変換するとともに、前記第2の被写体像の成分を、前記表示部における赤色チャンネルに対応した赤色成分として変換することを特徴とする請求項2に記載の生体観測装置。
  4. 前記色変換部は、前記撮像信号のうち、前記第1の被写体像の成分を、前記表示部における赤色チャンネルに対応した赤色成分として変換するとともに、前記第2の被写体像の成分を、前記表示部における青色チャンネルに対応した青色成分として変換することを特徴とする請求項2に記載の生体観測装置。
  5. 前記撮像部は、
    前記偏光部を通過した前記照明光が前記被写体において反射した反射光を、前記第1の偏光状態を有する光と、前記第2の偏光状態を有する光とに分離する偏光分離部と、
    前記第1の偏光状態を有する光に基づいて第1の被写体像を撮像するとともに、該第1の被写体像に応じた撮像信号を出力する第1の撮像素子と、
    前記第2の偏光状態を有する光に基づいて第2の被写体像を撮像するとともに、該第2の被写体像に応じた撮像信号を出力する第2の撮像素子と、
    を有して構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載の生体観測装置。
  6. 前記撮像部は、
    前記偏光部を通過した前記照明光が前記被写体において反射した反射光を、前記第1の偏光状態を有する光と、前記第2の偏光状態を有する光とに分離する偏光分離部と、
    前記第1の偏光状態を有する光に基づいて第1の被写体像を撮像し、前記第2の偏光状態を有する光に基づいて第2の被写体像を撮像するとともに、該第1の被写体像に応じた撮像信号、及び、該第2の被写体像に応じた撮像信号を各々出力する撮像素子と、
    を有して構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載の生体観測装置。
  7. 前記照明光は、前記生体における血液により特異的に吸収される波長を除いた波長帯域を有する光であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の生体観測装置。
  8. 前記色変換部は、前記撮像部から出力される撮像信号のうち、前記第3の被写体像の成分及び前記第4の被写体像の成分を合成することにより、前記表示部における緑色チャンネルに対応した緑色成分を生成することを特徴とする請求項1に記載の生体観測装置。
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