JP4424972B2 - 内視鏡システム - Google Patents

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Description

本発明は、胃腸や気管支などの体腔内を観察するための内視鏡システムに、関する。
周知のように、生体組織は、特定の波長の光が照射されると、励起して蛍光を発する。また、腫瘍や癌などの病変が生じている異常な生体組織は、正常な生体組織よりも弱い蛍光を発する。この反応現象は、体腔壁下の生体組織によっても引き起こされ得る。近年、体腔壁下の生体組織に生じた異状をこの反応現象を利用して検出する内視鏡システムが、開発されている。
その内視鏡システムの一つとして、内視鏡の先端が挿入された体腔内を照明するための照明光と体腔壁下の生体組織を励起させるための励起光とを内視鏡へ供給して、その内視鏡の先端から照明光と励起光とを交互に射出できる内視鏡システムが、特許文献1において開示されている。
この特許文献1記載の内視鏡システムは、内視鏡内のライトガイドに導入される白色光の光路に対し、その白色光の中から励起光を取り出すための励起光透過フィルタを、所定の時間間隔を空けながら繰り返し挿入するように、構成されている。このため、内視鏡内のライトガイドには、照明光としての白色光と励起光とが、交互に導入される。
また、この特許文献1記載の内視鏡システムは、体腔壁の表面で反射された照明光により形成される体腔内の画像(通常画像)と、体腔壁下の生体組織が発した蛍光により形成される体腔内の画像(蛍光画像)とを、撮影装置を通じて交互に取得し、通常画像と蛍光画像とに基づいて生成される特殊画像を順次モニタに表示させる。
さらに、この特許文献1記載の内視鏡システムでは、励起光を体腔内に照射した際、体腔壁の表面で反射された励起光が迷光として蛍光に混ざった状態で蛍光画像が生成されることを防止するため、対物光学系から撮影装置までの間に、励起光を除去するための励起光除去フィルタが組み付けられている。
特開平06−125911号公報(0024〜0027,図1)
ところで、最近の研究により、励起光の波長帯域の違いが生体組織の反応現象に何らかの変化を生じさせることが、明らかになりつつある。このため、励起光の波長帯域を変えながら特殊画像を観察したいとの要望が研究者から出されることが、予想される。
しかしながら、上述した特許文献1記載の内視鏡システムは、1つの波長帯域の励起光を透過させるための1つの励起光透過フィルタしか、有していない。然も、対物光学系から撮影装置までの間に組み付けられている励起光除去フィルタも、1つの波長帯域にしか対応していない。そのため、従来の内視鏡システムでは励起光の波長帯域を変更することができないという問題があった。
そこで、本発明の課題は、照明光と励起光とを内視鏡の先端から射出させることによって通常画像と蛍光画像とに基づいた特殊画像を生成する場合において、励起光の波長帯域を選択可能にし、然も、何れの波長帯域が選択されたとしても撮影装置へ入射する蛍光に迷光としての励起光が混ざることを防止できる内視鏡システムを、提供することにある。
上記の課題を解決するために発明された内視鏡システムは、以下に記述されるように、構成されている。
すなわち、この内視鏡システムは、体腔内に挿入するための細管状の挿入部と、前記挿入部の基端から先端へ光を導くとともに導いた光を前記挿入部の先端から射出する照明光学系と、前記挿入部の先端が体腔内に挿入された際にその体腔内の像を形成する対物光学系と、前記対物光学系により形成された像を撮影して画像データを生成する撮影装置とを備える内視鏡,体腔壁下の生体組織を励起する特定波長帯域の励起光を除去する励起光除去フィルタと、当該特定波長帯域に対応した情報を保持する識別部とを備えるとともに、前記励起光除去フィルタが前記対物光学系の前方に位置する状態で前記挿入部の先端に着脱自在に装着されるキャップ,並びに、複数の波長帯域の励起光の中から選択された1つの波長帯域の励起光を前記照明光学系に導入する光源部と、前記挿入部の先端に対して装着されたキャップが備える励起光除去フィルタが除去する励起光の波長帯域を、当該キャップが備える識別部が保持する情報に基づいて検出する検出部と、前記検出部により検出された波長帯域の励起光を前記光源部に対して選択させる光源制御部とを備える光源装置からなることを、特徴としている。
このように構成されると、何れかのキャップが内視鏡の挿入部の先端に装着された場合、光源装置の検出部が、そのキャップが備える励起光除去フィルタが除去する励起光の波長帯域を、検出するとともに、光源制御部が、光源部に対し、その波長帯域と同じ波長帯域の励起光を照明光学系に導入させる。すると、その波長帯域の励起光が、体腔内に挿入された挿入部の先端から射出され、体腔壁の表面で反射された励起光と体腔壁下の生体組織が発する蛍光とを含む光の一部が、対物光学系へ向かう。このとき、対物光学系に入射した光は、挿入部の先端に装着されたキャップの有する励起光除去フィルタによって、その波長帯域の成分を必ず除去される。従って、内視鏡の撮影装置には、残りの波長帯域の光である蛍光が入射することとなる。つまり、この撮影装置に入射する蛍光には、体腔壁の表面で反射された励起光が迷光として含まれないため、蛍光に迷光が混ざった状態で蛍光画像が生成されることがない。
従って、この内視鏡システムの操作者は、複数のキャップの中から任意のキャップを選択するとともに、選択したキャップを内視鏡の挿入部の先端に装着するだけで、簡単に、光源装置の光源部から射出される励起光の波長帯域を変更することができる。然も、内視鏡の挿入部における対物光学系の前方には、その励起光を除去するための除去フィルタが必ず配置されることとなるので、内視鏡の対物光学系を通じて撮影装置へ入射する蛍光には、迷光としての励起光が混ざることがない。
以上に説明したように、本発明によれば、照明光と励起光とを内視鏡の先端から射出させることによって通常画像と蛍光画像とに基づいた特殊画像を生成する場合において、励起光の波長帯域を選択可能にし、然も、何れの波長帯域が選択されたとしても撮影装置へ入射する蛍光に迷光としての励起光が混ざることを防止される。
以下、図面に基づいて、本発明を実施するための形態を、二例説明する。
実施形態1
図1は、本発明の第1実施形態である電子内視鏡システムの外観図である。図1に示されるように、この電子内視鏡システムは、電子内視鏡10,光源プロセッサ装置20,特殊光源装置30,及び、モニタ40を、備えている。
図2は、電子内視鏡10内及び光源プロセッサ装置20内を概略的に示す構成図である。図2には、電子内視鏡10の詳細な形状が図示されていないが、電子内視鏡10は、体腔内に挿入するための可撓な細管状の挿入部10aを、備えている。この挿入部10aの先端には、湾曲部が組み込まれ、その基端には、操作部10bが備えられており、その操作部10bには、湾曲部の湾曲量及び湾曲方向を操作するためのアングルノブや各種のスイッチが、備えられている。
また、挿入部10aの先端面には、3つの貫通孔(図3参照)が穿たれており、そのうちの一対の貫通孔には、配光レンズ11及び対物レンズ12がそれぞれ嵌め込まれている。
残りの1つの貫通孔は、鉗子口13として利用される。挿入部10a内には、この鉗子口13と操作部10bに穿たれた鉗子口とを結ぶ細管14が、引き通されている。この細管14は、鉗子や剪刀や凝固電極などの処置具を挿入するための鉗子チャンネルとして機能する。
さらに、挿入部10a内には、ライトガイド15が引き通されている。ライトガイド15は、可撓な多数の光ファイバからなり、その先端面は、配光レンズ11に対向している。また、ライトガイド15の基端は、操作部10bの側面から延びた可撓管10c内に、引き通されており、さらに、その可撓管10cの先端に設けられたコネクタ部10dの先端に、固定されている。
さらに、挿入部10a内には、撮像素子16が組み込まれている。撮像素子16は、二次元配列された多数の画素により構成される撮像面を有する単板のエリアイメージセンサであり、その撮像面上には原色系カラーフィルタがオンチップされている。この撮像素子16は、対物レンズ12の光軸に対して垂直な状態でその光軸上に配置されており、その撮像面の位置は、対物レンズ12の像面の位置に、ほぼ一致している。
この撮像素子16には、少なくとも2本の信号線16a,16bが接続されている。一方の信号線16aは、この撮像素子16の駆動信号を伝送するための電線であり、他方の信号線16bは、この撮像素子16から出力される画像信号を伝送するための電線である。
これら信号線16a,16bは、挿入部10a内及び可撓管10c内に順に引き通されており、一方の信号線16aは、コネクタ部10d内のドライバ17に接続され、他方の信号線16bは、コネクタ部10dの先端に固定されている。ドライバ17は、撮像素子16の駆動信号を生成してその撮像素子16へ出力するための回路である。
さらに、挿入部10aの先端には、図1及び図2には示されていないが、キャップ18が装着可能となっている。このキャップ18は、後述するように、所定の光学特性を持つ光学フィルタを有し、挿入部10aの先端に対して着脱自在である。第1実施形態では、光学フィルタの光学特性が互いに異なる3つのキャップ18,18’,18”が用意されているが、何れも、同じ形状に形成されている。そこで、以下では、3つのキャップ18,18’,18”を区別することなく、1つのキャップ18の形状及び装着構造について、説明し、その後に、各キャップ18,18’,18”の有する光学フィルタの光学特性の違いについて説明する。
図3は、キャップ18の形状及び装着構造を説明するための斜視図である。また、図4は、キャップ18の背面図であり、図5は、図4のA−A線に沿って切断されたキャップ18を図4の下方から見たときの断面側面図であり、図6は、挿入部10aの先端にキャップ18を装着する方法を説明するための説明図である。
電子内視鏡10の挿入部10aは、円柱状に形成されている。但し、図3に示されるように、挿入部10aの先端から操作部10bに向かった所定幅の部分10eは、それ以外の部分より若干量だけ外径が細くなるように、形成されている。以下、外径が細くなっている部分10eを、“細径突出部”と表記する。
この細径突出部10eは、図3に示されるように、Dカット形状に形成されており、その外周面のうち、平坦な部分(Dカット形状におけるカット面)10p以外には、その周方向に沿って、断面半円状の一本のキー溝10kが形成されている。なお、配光レンズ11が嵌め込まれた貫通孔の開口,対物レンズ12が嵌め込まれた貫通孔の開口,及び、鉗子口13は、細径突出部10eの先端面に形成されている。
また、細径突出部10eの平坦面10pには、電極部19が備えられている。電極部19は、耐酸性及び導電性の高い短冊状の3枚の電極板から、構成されている。図6に示されるように、3枚の電極板191〜193は、その長手方向が挿入部10aの軸方向に向けられ、且つ、その軸方向に直交する方向において互いに等間隔な間隙を空けて平行に並べられた状態で、平坦面10pにおける対物レンズ12側の端部の近傍に接着されている。
なお、これら3枚の電極板191〜193には、3本の電線19a〜19cが、それぞれ接続されている。これら3本の電線19a〜19cは、図2に示されるように、挿入部10a内及び可撓管10c内に順に引き通されており、それらの先端は、何れも、コネクタ部10dの先端に固定されている。
この細径突出部10eに対し、キャップ18は、扁平な有底の略円筒状に形成されており、挿入部10aの外径とほぼ同じ外径を有している。但し、キャップ18の内周面は、円柱状では無く、図4に示されるように、Dカット形状に形成されている。また、図5に示されるように、キャップ18の内周面のうち、平坦な部分(Dカット形状におけるカット面)18p以外には、その周方向に沿って、断面半円状の一本のキー18kが突出形成されている。なお、キャップ18本体は、外力により僅かに変形され得る樹脂などの材料により製造されている。
また、図4に示されるように、キャップ18の底部には、3つの貫通孔が穿たれており、そのうちの一対の貫通孔には、光学フィルタ181,182が嵌め込まれている。一方の光学フィルタ181は、約350nm乃至700nmの波長帯域の光を透過させる全波長成分透過フィルタである。他方の光学フィルタ182は、体腔壁下の生体組織を励起させるための励起光と同じ波長帯域の光だけを除去してその他の波長帯域の光を透過させる励起光除去フィルタである。残りの1つの貫通孔183には、何も嵌め込まれていない。
さらに、キャップ18の平坦面18pには、短絡部184が備えられている。短絡部184は、耐酸性及び導電性の高い金属板であり、図5に示されるように、平坦面18pにおける励起光除去フィルタ182側の端部近傍に接着されている。
挿入部10aの先端とキャップ18とが以上のように構成されているので、細径突出部10eの平坦面10pとキャップ18の平坦面18pとを接触させながら、図6に示されるように細径突出部10eをキャップ18の内側に嵌め込み、さらに、細径突出部10eをキャップ18の奥まで押し込めば、キャップ18のキー18kが細径突出部10eのキー溝10kに嵌り込む。このように装着することにより、キャップ18が挿入部10aの先端に堅牢に固定される。
逆に、キャップ18のキー18kが細径突出部10eのキー溝10kから外れる程度の強さにて、キャップ18を挿入部10aの先端から引き抜けば、キャップ18が挿入部10aの先端から取り外される。
そして、キャップ18が挿入部10aの先端に装着されている場合、配光レンズ11の前方に全波長成分透過フィルタ181が位置し、対物レンズ12の前方に励起光除去フィルタ182が位置し、鉗子口13の前方に貫通孔183が位置する。このとき、挿入部10aをその前方から見ると、全波長成分透過フィルタ181は配光レンズ11と重なり、励起光除去フィルタ182は対物レンズ12と重なり、貫通孔183は鉗子口13と重なっている。
このとき、キャップ18の内周面と細径突出部10eの外周面とは、ともにDカット形状であることから、キャップ18が細径突出部10eに固定された際には、キャップ18は細径突出部10eに対して回転不能となっている。従って、挿入部10aをその前方から見たときに、全波長成分透過フィルタ181が配光レンズ11からずれた位置に存在していたり、励起光除去フィルタ182が対物レンズ12からずれた位置に存在していたり、貫通孔183が鉗子口13からずれた位置に存在していたりすることがない。
挿入部10aの先端部分とキャップ18とが以上のように構成されているため、配光レンズ11を通過した光は、必ず、全波長成分透過フィルタ181を透過することとなり、また、対物レンズ12へ入射しようとする光は、必ず、励起光除去フィルタ182を透過することとなる。
なお、図4及び図5に示されるように、キャップ18の底部の内面において、全波長成分透過フィルタ181の嵌め込まれた貫通孔の縁には、筒状の突出部18cが、キャップ18と一体に形成されている。そして、細径突出部10eがキャップ18の奥まで押し込まれると、この突出部18cの先端面が、細径突出部10eの先端面に当接し、この突出部18cが、全波長成分透過フィルタ181と配光レンズ11とに挟まれた空間を密閉する。これにより、配光レンズ11から射出される光が励起光除去フィルタ182と対物レンズ12との間に侵入することが、防止されている。
また、挿入部10aの先端にキャップ18が装着されているときには、細径突出部10eの平坦面10pにある3枚の電極板191〜193のうちの何れか2枚が、短絡部184によって短絡される。この短絡部184の形状と平坦面18pでの配置位置とは、3つのキャップ18,18’,18”のそれぞれにおいて異なっているため、挿入部10aの先端に装着されるキャップが異なると、短絡される電極板の組み合わせも異なる。図7は、3つのキャップ18,18’,18”の短絡部184,184’,184”の形態をそれぞれ説明するための説明図である。
図7に示されるように、第1キャップ18の平坦面18pに接着されている短絡部184は、矩形状に形成されており、第1キャップ18が挿入部10aの先端に装着された際には、第1電極板191及び第2電極板192を短絡させる。なお、このときの短絡状態を説明するために、図5の断面側面図には、3枚の電極板191〜193が破線にて示されている。
また、第2キャップ18’の平坦面18pに接着されている短絡部184’は、コ字状に形成されており、第2キャップ18’が挿入部10aの先端に装着された際には、第1電極板191及び第3電極板193を短絡させる。
さらに、第3キャップ18”の平坦面18pに接着されている短絡部184”は、矩形状に形成されており、第3キャップ18”が挿入部10aの先端に装着された際には、第2電極板192及び第3電極板193を短絡させる。
以上に説明した3つのキャップ18,18’,18”が持つ全波長成分透過フィルタ181は、何れも、同じ光学特性(約350nm乃至700nmの波長帯域の光の透過)を有している。これに対し、各キャップ18,18’,18”が持つ励起光除去フィルタ182は、互いに異なる光学特性を有している。
第1キャップ18の励起光除去フィルタ182は、約400nm乃至450nmの第1波長帯域の光を除去する光学フィルタであり、第2キャップ18’の励起光除去フィルタ182’は、約350nm乃至380nmの第2波長帯域の光を除去する光学フィルタであり、第3キャップ18”の第3励起光除去フィルタ182’は、約400nm乃至430nmの第3波長帯域の光を除去する光学フィルタである。
なお、上述したように、3つのキャップ18,18’,18”は、何れも同じ形状に形成されているが、このように同形状のキャップが3つ用意されていると、操作者が、キャップの外観から、励起光除去フィルタ182の光学特性を区別できない虞がある。そこで、図3に示されるように、3つのキャップ18,18’,18”の側面には、それらを個別に識別するための識別情報が、それぞれ記載されている。
光源プロセッサ装置20は、図2に示されるように、タイミングコントロール部21,システムコントロール部22,先端検出部23,画像処理部24,及び、第1光源部25を、備えている。
なお、光源プロセッサ装置20の筐体の側面には、上記コネクタ部10dを嵌め込み可能なコネクタ受けが、備えられている。このコネクタ受けにコネクタ部10dが嵌め込まれると、コネクタ部10d内のドライバ17が図示せぬ信号線を介してタイミングコントロール部21に接続され、電子内視鏡10の操作部10b上の各種スイッチが図示せぬ信号線を介してシステムコントロール部22に接続され、3本の電線19a〜19cが先端検出部23に接続され、信号線16bが画像処理部24に接続され、ライトガイド15の基端が第1光源部25に入り込む。
タイミングコントロール部21は、各種基準信号を生成してその信号の出力を制御するコントローラである。光源プロセッサ装置20とコネクタ部10d内のドライバ17とにおける各種の処理は、この基準信号に従って進行する。
なお、光源プロセッサ装置20では、上記の基準信号が示す各タイミングの二個一組にて、一周期(例えば1/30秒)が定義されており、その一周期中の第1タイミングから第2タイミングまでの間の期間を、第1フィールド期間とし、その一周期中の第2タイミングから第1タイミングまでの期間を、第2フィールド期間として、各部22,24,25が処理を進行する。
システムコントロール部22は、光源プロセッサ装置20全体を制御するコントローラである。また、このシステムコントロール部22は、電子内視鏡10の操作部10bに設けられている各種のスイッチや図示せぬ操作盤上のスイッチに接続されており、これらスイッチを通じて入力を受け付けると、その入力に応じた処理を実行する。
また、このシステムコントロール部22は、電子内視鏡10の操作部10b上のスイッチSWになされた切り替え操作に応じて、通常観察モードか先端検出モードの何れかに、動作モードを切り替える。さらに、システムコントロール部22は、先端検出モードにおいて、後述の先端検出部23からの通知を受けると、先端検出モードから、この通知に基づいて決定する第1乃至第3特殊観察モードの何れか1つの特殊観察モードへ、動作モードを切り替える。
先端検出部23は、先端検出モードの時に電子内視鏡10の挿入部10aの先端に装着されるキャップが第1乃至第3キャップ18,18’,18”の何れであるかを検出するための回路である。
より具体的には、先端検出部23は、先端検出モードに切り替えられたことをシステムコントロール部22から通知されると、3本の電線19a〜19cを通じて、挿入部10aの先端の電極部19における各電極板191〜193に対してそれぞれ異なる電圧を印加する処理を開始し、第1乃至第3キャップ18,18’,18”の何れか1つが挿入部10aの先端に装着されるまで待機する。
そして、何れかのキャップが挿入部10aの先端に装着されると、そのキャップの短絡部184によって何れか一対の電極板が短絡されることにより、その一対の電極板の電位が変化するので、先端検出部23は、各電極板の電位を検出することによって短絡された一対の電極板を特定し、特定した一対の電極板を示す情報をシステムコントロール部22へ通知する。
この通知を受けたシステムコントロール部22は、3枚の電極板191〜193への電圧の印加を停止するように、先端検出部23に対して指示し、先端検出部23は、この指示を受けて、3枚の電極板191〜193へ電圧を印加する処理を停止する。
なお、システムコントロール部22は、短絡された一対の電極板が第1電極板191及び第2電極板192であることを示す情報を先端検出部23から通知された場合には、動作モードを第1特殊観察モードに切り替える。また、システムコントロール部22は、短絡された一対の電極板が第1電極板191及び第3電極板193であることを示す情報を先端検出部23から通知された場合には、動作モードを第2特殊観察モードに切り替え、短絡された一対の電極板が第2電極板192及び第3電極板193であることを先端検出部23から通知された場合には、動作モードを第3特殊観察モードに切り替える。
画像処理部24は、撮像素子16から送られてくる画像信号に各種の処理を施すためのユニットである。図8は、この画像処理部24内を概略的に示す構成図である。
図8に示されるように、画像処理部24は、初段処理回路241,赤色成分用メモリ242r,緑色成分用メモリ242g,青色成分用メモリ242b,輝度成分生成回路243,第1輝度成分用メモリ244a,第2輝度成分用メモリ244b,患部画像データ生成回路245,スイッチ回路246,加算器247,及び、後段処理回路248を、備えている。
初段処理回路241は、撮像素子16から送られてくる画像信号を常時受信し、その画像信号に所定の処理を施すための回路である。この初段処理回路241が画像信号に施す処理としては、高周波成分除去,増幅,ブランキング,クランピング,ホワイトバランス,ガンマ補正,アナログデジタル変換,及び、色分離がある。この初段処理回路241は、上述した処理を画像信号に施すことにより、赤色(R),緑色(G),青色(B)の各色成分の画像データを生成する。
この初段処理回路241は、各色成分用メモリ242r,242g,242bへは、上記の第1フィールド期間で生成した各色成分の画像データを出力し、第2フィールド期間で生成した各色成分の画像データを出力しない。また、この初段処理回路241は、輝度成分生成回路243へは、第1フィールド期間及び第2フィールド期間で順次生成した各色成分の画像データを何れも出力する。
各色成分用メモリ242r,242g,242bは、初段処理回路241から出力されるRGBの各色成分画像データを一旦格納するためのメモリである。これら各メモリ242r,242g,242bは、基準信号に従ったタイミングにて、各色成分画像データを出力する。但し、R成分画像データは、加算器247へ出力されるが、G成分画像データ及びB成分画像データは、後段処理回路248へ出力される。
輝度成分生成回路243は、初段処理回路241から出力されるRGBの各色成分画像データに基づいて、YCrCbの色空間における輝度成分(Y成分)の画像データを生成する回路である。つまり、この輝度成分生成回路243は、概念的には、RGBの各色成分画像データにおける互いに同じ位置にある画素の階調値(R,G,B)をY=0.30R+0.59G+0.11Bの式に代入して演算することにより、その位置の画素の輝度値Yを算出する処理を行う。
なお、この輝度成分生成回路243は、上記の第1フィールド期間後に初段処理回路241から出力された各色成分画像データに基づくY成分画像データを、第1輝度成分用メモリ244aへ出力し、第2フィールド期間後に初段処理回路241から出力された各色成分画像データに基づくY成分画像データを、第2輝度成分用メモリ244bへ出力する。
各輝度成分用メモリ244a,244bは、何れも、Y成分画像データを一旦格納するためのメモリである。これら各メモリ244a,244bは、基準信号に従ったタイミングにて、各Y成分画像データを患部画像データ生成回路245へ出力する。
患部画像データ生成回路245は、各輝度成分用メモリ244a,244bから出力される各Y成分画像データに基づいて患部画像データを生成する回路である。より具体的には、この患部画像データ生成回路245は、先ず、両Y成分画像データの階調幅を等しくさせる正規化処理をした後、両Y成分画像データにおける互いに同じ位置にある画素の階調値の差分の絶対値を算出し、各画素の差分の絶対値がそれ自身の階調値とされた画像データを患部画像データとして生成する。
スイッチ回路246は、患部画像データ生成回路245と加算器247との間を開閉するための回路である。このスイッチ回路246は、システムコントロール部22によって制御されることにより、通常観察モードの時には、患部画像データを加算器247へ出力させず、第1乃至第3特殊観察モードの時には、患部画像データを加算器247へ出力させる。
加算器247は、患部画像データが入力されたときのみ、この患部画像データをR成分画像データに加算する回路である。つまり、この加算器247は、通常観察モードの時には、R成分画像データをそのまま後段処理回路248へ素通りさせ、第1乃至第3特殊観察モードの時には、患部画像データを加算したR成分画像データを後段処理回路248へ送る。
後段処理回路248は、加算器247から出力されるR成分画像データと、G成分用メモリ242g及びB成分用メモリ242bからそれぞれ出力されるG成分画像データ及びB成分画像データとを、モニタ出力用の画像信号に変換するための回路である。この後段処理回路248において各色成分画像データに施される処理としては、デジタルアナログ変換,エンコーディング,及び、インピーダンスマッチングなどがある。この後段処理回路248は、上述した処理を各色成分画像データに施すことにより、セパレートビデオ信号や複合ビデオ信号を生成し、モニタ40へ出力する。
なお、モニタ40は、光源プロセッサ装置20から出力されるビデオ信号を受信すると、そのビデオ信号に基づいてカラー画像を表示する。
図2に戻り、第1光源部25は、ライトガイド15の基端面に導入する光を射出するためのユニットである。図9は、この第1光源部25内を概略的に示す構成図である。
なお、この第1光源部25は、単独でも機能するが、特殊光源装置30が光源プロセッサ装置20に接続されている場合には、特殊光源装置30内に備えられる第2光源部31と連携して機能する。このような機能を全て説明するために、図9には、第1光源部25とともに、第2光源部31の内部構成をも概略的に示されている。
ところで、第1実施形態では、光源プロセッサ装置20と特殊光源装置30とを接続するために、所定のケーブルが、用意されている。このケーブルは、複数の信号線とともに、可撓な多数の光ファイバからなるライトガイドLGが束ねられることによって、構成されている。但し、図9では、便宜上、ライトガイドLGは、複数の信号線とともに束ねられた状態で図示されてはいない。
そして、このケーブルの両端のコネクタが、光源プロセッサ装置20と特殊光源装置30とにそれぞれ接続されると、複数の信号線は、光源プロセッサ装置20及び特殊光源装置30のそれぞれに設けられている端子に接続され、そのライトガイドLGの一方の端部は、特殊光源装置30の筐体内に挿入された状態で固定され、そのライトガイドLGの他方の端部は、光源プロセッサ装置20の筐体内に挿入された状態で固定される。
また、光源プロセッサ装置20の筐体に対してライトガイドLGの端部が固定されたときには、ライトガイドLGのその端部の中心軸の延長線は、光源プロセッサ装置20にコネクタ部10dを介して固定されているライトガイド15の中心軸の延長線に対し、直交する。
第1光源部25は、白色光ランプ251,第1回転板252,第1モータ253,第1ステージ機構254,第2モータ255,ダイクロイックミラー256,第2ステージ機構257,及び、第3モータ258を、備えている。
白色光ランプ251は、約400nm〜約700nmの可視帯域全域の波長成分を含む白色光を発する光源である。この白色光ランプ251は、ライトガイド15の基端面に白色光を垂直に入射し得る位置に、配置されている。この白色光ランプ251には、電源回路251aが接続されている。
電源回路251aは、この白色光ランプ251への電力の供給を開始又は停止するための回路であり、システムコントロール部22と接続されている。そして、この電源回路251aは、動作モードが通常観察モード又は第1特殊観察モードのときに、白色光ランプ251に電力を供給することによって、白色光ランプ251に対して白色光を射出させる。
第1回転板252は、2個の貫通孔が穿たれている円板と両貫通孔に嵌め込まれた光学フィルタとからなる。図10は、この第1回転板252の正面図である。この第1回転板252の中心とその外周縁との間の輪帯状の領域を、半円弧状の2つの領域に区分して順に説明する。
一方の半円弧状の領域には、1つの貫通孔が穿たれている。この貫通孔は、四分円弧の弓形に湾曲した帯の形状に形成されており、その四分円弧の中心は、第1回転板252の中心に一致している。また、この貫通孔は、この半円弧状の領域を半分に区分したときの片側を、占めている。そして、この貫通孔には、可視光透過フィルタ252aが嵌め込まれている。この可視光透過フィルタ252aは、約450nm乃至700nmの波長帯域の可視光(以下、「可視照明光」と表記する)を透過させてその他の波長帯域の光を除去する光学フィルタである。
他方の半円弧状の領域にも、1つの貫通孔が穿たれている。この貫通孔は、半円弧の弓形に湾曲した帯の形状に形成されており、その半円弧の中心は、第1回転板252の中心に一致している。また、この貫通孔は、この半円弧状の領域を占めている。そして、この貫通孔には、励起光透過フィルタ252bが嵌め込まれている。この励起光透過フィルタ252bは、上記白色光の中から励起光を取り出すための光学フィルタであり、より具体的には、上述した第1波長帯域(約400nm乃至450nm)の励起光(以下、「可視励起光」と表記する)を透過させてその他の波長帯域の光を除去する光学フィルタである。
第1モータ253は、上述したように構成される第1回転板252を回転させるためのアクチュエータであり、第1回転板252は、この第1モータ253の駆動軸と同軸な状態で、その駆動軸の先端近傍に固定されている。この第1モータ253には、同期用ドライバ253aが接続されている。
同期用ドライバ253aは、この第1モータ253の駆動を制御するための回路である。この同期用ドライバ253aは、タイミングコントロール部21及びシステムコントロール部22に接続されており、動作モードが第1乃至第3特殊観察モードのときに、上述した基準信号に従って第1モータ253を駆動する。
なお、第1回転板252の中心近傍には、その第1回転板252の回転位相を検出するための光センサ253bが配置されており、同期用ドライバ253aは、この光センサ253bから得られる信号に基づいて、第1回転板252の回転位相を、基準信号の示すタイミングに同期させる。但し、第1回転板252の回転位相を検出する手段は、光センサ253bではなく、例えば、第1モータ253に組み付けられる検出器(センサ)でも構わない。
第1ステージ機構254は、ステージ上に設置された物体を、白色光ランプ251からの白色光の射出方向に直交する方向にのみ平行移動させるための機構であり、そのステージ上には、上述した第1モータ253が設置されている。
このステージ上では、第1モータ253は、ステージの移動方向に直交する方向に駆動軸を向けている。従って、第1回転板252は、白色光の光路と平行な方向に対して垂直となっている。そして、この第1ステージ機構254が正逆に駆動されると、第1モータ253の駆動軸に固定された第1回転板252が、白色光ランプ251から射出される白色光の光路に対し、垂直に挿抜される。
第2モータ255は、この第1ステージ機構254を駆動するためのアクチュエータであり、この第2モータ255には、移動用ドライバ255aが接続されている。移動用ドライバ255aは、第2モータ255の駆動を制御するための回路であり、システムコントロール部22に接続されている。
この移動用ドライバ255aは、動作モードが通常観察モードに切り替えられた際には、第2モータ255を制御して、白色光の光路から第1回転板252が引き抜かれるまで第1ステージ機構254を駆動する。
また、移動用ドライバ255aは、動作モードが第1特殊観察モードに切り替えられた際には、第2モータ255を制御して、白色光の光路に第1回転板252が挿入されるまで第1ステージ機構254を駆動する。
なお、第1ステージ機構254には、ステージの位置を検出するための位置センサ255bが取り付けられており、この位置センサ255bは、システムコントロール部22に接続されている。システムコントロール部22は、この位置センサ255bから得られる信号に基づいてステージの移動量を検出し、ステージが所定の位置に達するまで第2モータ255を駆動するように移動用ドライバ255aに指示する。
ダイクロイックミラー256は、約450nm以上の波長帯域の光を透過させるとともに約450nm未満の波長帯域の光を反射させるミラーである。
第2ステージ機構257は、ステージ上に設置された物体を、ライトガイドLGの端部の中心軸の方向にのみ平行移動させるための機構であり、そのステージ上には、上述したダイクロイックミラー256が設置されている。
このステージ上では、ダイクロイックミラー256は、白色光ランプ251からの白色光の射出方向に対して斜め45度傾けられている。そして、この第2ステージ機構257が正逆に駆動されると、ダイクロイックミラー256が、白色光ランプ251から射出される白色光の光路内に、挿抜される。
第3モータ258は、この第2ステージ機構257を駆動するためのアクチュエータであり、この第3モータ258には、移動用ドライバ258aが接続されている。移動用ドライバ258aは、第3モータ258の駆動を制御するための回路であり、システムコントロール部22に接続されている。
移動用ドライバ258aは、動作モードが通常観察モード又は第1特殊観察モードに切り替えられた際には、第3モータ258を制御して、白色光の光路からダイクロイックミラー256が引き抜かれるまで第2ステージ機構257を駆動する。
また、移動用ドライバ258aは、動作モードが第2特殊観察モード又は第3特殊観察モードに切り替えられた際には、第3モータ258を制御して、白色光の光路にダイクロイックミラー256が挿入されるまで第2ステージ機構257を駆動する。ステージがこの位置にあるときには、ライトガイド15の中心軸の延長線とライトガイドLGの端部の中心軸の延長線とは、ダイクロイックミラー256の反射面上で互いに交差しており、それぞれ、この反射面に対して斜め45度傾いた状態でこの反射面と交差する。
なお、第2ステージ機構258には、ステージの位置を検出するための位置センサ258bが取り付けられており、この位置センサ258bは、システムコントロール部22に接続されている。システムコントロール部22は、この位置センサ258bから得られる信号に基づいてステージの移動量を検出し、ステージが所定の位置に達するまで第3モータ258を駆動するように移動用ドライバ258aに指示する。
第2光源部31は、レーザ光源311,第1折り返しミラー312,紫外光ランプ313,第2折り返しミラー314,第3ステージ機構315,第4モータ316,第2回転板317,及び、第5モータ318を、備えている。
レーザ光源311は、約400nm〜約430nmの第3波長帯域を持つレーザビーム(以下、「レーザ励起光」と表記する)を発する光源であり、このレーザ光源311には、電源回路311aが接続されている。
電源回路311aは、このレーザ光源311への電力の供給を開始又は停止するための回路であり、光源プロセッサ装置20と特殊光源装置30とが上述のケーブルにて接続されることによって、光源プロセッサ装置20のシステムコントロール部22と接続される。そして、この電源回路311aは、動作モードが第3特殊観察モードのときに、レーザ光源311に対して電力を供給することによって、レーザ光源311に対してレーザ励起光を射出させる。
第1折り返しミラー312は、このレーザ光源311から射出されるレーザ励起光の光路を折り曲げて、ライトガイドLGの端面に垂直に入射させる全反射ミラーである。
紫外光ランプ313は、約350nm〜約380nmの紫外帯域の波長成分を持つ紫外光(以下、「紫外励起光」と表記する)を発する光源であり、この紫外光ランプ313には、電源回路313aが接続されている。
電源回路313aは、この紫外光ランプ313への電力の供給を開始又は停止するための回路であり、光源プロセッサ装置20と特殊光源装置30とが上述のケーブルにて接続されることによって、光源プロセッサ装置20のシステムコントロール部22と接続される。そして、この電源回路313aは、動作モードが第2特殊観察モードのときに、紫外光ランプ313に対して電力を供給することによって、紫外光ランプ313に対して紫外励起光を射出させる。
第2折り返しミラー314は、この紫外光ランプ313から射出される紫外励起光の光路を折り曲げる全反射ミラーである。
第3ステージ機構315は、ステージ上に設置された物体を、ライトガイドLGの端部の中心軸に直交する方向にのみ平行移動させるための機構であり、そのステージ上には、上述した紫外光ランプ313及び第2折り返しミラー314が、設置されている。
このステージ上では、紫外光ランプ313は、その紫外励起光の射出方向がステージの移動方向と平行となるように、設置されており、一方、第2折り返しミラー314は、紫外光ランプ313からの紫外励起光の射出方向と、ライトガイドLGの端部の中心軸の方向とに対して、それぞれ斜め45度傾けられている。そして、この第3ステージ機構315が正逆に駆動されると、第2折り返しミラー314が、レーザ光源311から射出されて第1折り返しミラー312で反射された後のレーザ励起光の光路に対し、挿抜される。
第4モータ316は、この第3ステージ機構315を駆動するためのアクチュエータであり、この第4モータ316には、移動用ドライバ316aが接続されている。
移動用ドライバ316aは、この第4モータ316の駆動を制御するための回路であり、光源プロセッサ装置20と特殊光源装置30とが上述のケーブルにて接続されることによって、光源プロセッサ装置20のシステムコントロール部22と接続される。
移動用ドライバ316aは、動作モードが第3特殊観察モードに切り替えられた際には、第4モータ316を制御して、レーザ励起光の光路から第2折り返しミラー314が引き抜かれるまで第3ステージ機構315を駆動する。ステージがこの位置にあるときには、レーザ光源311からのレーザ励起光がライトガイドLGの端面に向かって進行する。
また、移動用ドライバ316aは、動作モードが第2特殊観察モードに切り替えられた際には、第4モータ316を制御して、レーザ励起光の光路に第2折り返しミラー314が挿入されるまで第3ステージ機構315を駆動する。ステージがこの位置にあるときには、紫外光ランプ313からの紫外励起光がライトガイドLGの端面に向かって進行する。
なお、第3ステージ機構315には、ステージの位置を検出するための位置センサ316bが取り付けられている。この位置センサ316bは、光源プロセッサ装置20と特殊光源装置30とが上述のケーブルにて接続されることによって、光源プロセッサ装置20のシステムコントロール部22と接続される。システムコントロール部22は、この位置センサ316bから得られる信号に基づいてステージの移動量を検出し、ステージが所定の位置に達するまで第4モータ316を駆動するように移動用ドライバ316aに指示する。
第2回転板317は、1個の貫通孔が穿たれている円板である。図11は、この第2回転板317の正面図である。この第2回転板317は、第1回転板252と同じ大きさの円板である。但し、第2回転板317は、第1回転板252における可視光透過フィルタ252aが嵌め込まれている貫通孔と同等な四分円弧状の貫通孔を、有していない。また、第2回転板317は、第1回転板252における励起光透過フィルタ252bが嵌め込まれている貫通孔と同等な半円弧状の貫通孔317aを有しているが、この貫通孔317aには、何も嵌め込まれていない。
第5モータ318は、上述したように構成される第2回転板317を回転させるためのアクチュエータであり、第2回転板317は、この第5モータ318の駆動軸と同軸な状態で、その駆動軸の先端近傍に固定されている。この第5モータ318には、同期用ドライバ318aが接続されている。
同期用ドライバ318aは、第5モータ318の駆動を制御するための回路であり、光源プロセッサ装置20と特殊光源装置30とが上述のケーブルにて接続されることによって、光源プロセッサ装置20のタイミングコントロール部21及びシステムコントロール部22に接続される。そして、この同期用ドライバ318aは、動作モードが第2特殊観察モード及び第3特殊観察モードのときに、上述した基準信号に従って第5モータ318を駆動する。
なお、第2回転板317の外縁近傍には、この第2回転板317の回転位相を検出するための光センサ318bが配置されており、同期用ドライバ318aは、この光センサ318bから得られる信号に基づいて、第2回転板317の回転位相を、基準信号の示すタイミングに同期させる。但し、第2回転板317の回転位相を検出する手段は、光センサ318bではなく、例えば、第5モータ318に組み付けられる検出器(センサ)でも構わない。
第1実施形態の電子内視鏡システムが、以上のように構成されるので、この電子内視鏡システムの操作者は、以下に示されるような手順により、体腔内を観察することができる。
まず、操作者は、電子内視鏡10と光源プロセッサ装置20とモニタ40とを接続し、光源プロセッサ装置20とモニタ40の電源を投入する。続いて、操作者は、電子内視鏡10の挿入部10aの先端を体腔内に挿入した後、電子内視鏡10の操作部10bにあるスイッチSWを操作して、動作モードを通常観察モードに切り替える。
通常観察モードに切り替わると、白色光ランプ251から射出される白色光の光路からは、ダイクロイックミラー256が引き抜かれるとともに、第1回転板252が引き抜かれる。このため、ライトガイド15の基端面には、約400nm乃至700nmの波長帯域を持つ白色光が常時入射し、電子内視鏡10の挿入部10aの先端からは、白色光が連続的に射出され、体腔内が照明される。
そして、体腔壁の表面で反射された照明光のうち、対物レンズ12を透過した光は、撮像素子16の撮像面に入射する。このとき、この撮像面には、体腔内の像(通常像)が、対物レンズ12によって形成される。
撮像面上に形成された通常像は、撮像素子16によって撮像され、画像信号が画像処理部24へ出力される。画像処理部24では、初段処理回路241が画像信号に所定の処理を施してRGBの各色成分の画像データを生成する。これら各色成分画像データは、患部画像データが加算されることなく、後段処理回路248へ出力され、後段処理回路248においてモニタ出力用の画像信号であるビデオ信号に変換される。そして、そのビデオ信号がモニタ40に出力される。
このため、モニタ40には、通常像が、カラーの通常観察画像として表示される。操作者は、この通常観察画像を見ながら、体腔壁の状態を観察することができる。
さらに、操作者は、モニタ40上の通常観察画像の観察を通じて選択した部位に対して、第1波長帯域を持つ可視励起光を利用して得られる特殊観察画像の観察を行う。具体的には、操作者は、電子内視鏡10の挿入部10aを一旦体腔内から引き抜き、操作部10bにあるスイッチSWを操作して、動作モードを先端検出モードに切り替える。
先端検出モードに切り替わると、挿入部10aの先端にある細径突出部10eの平坦面10pに接着されている電極部19に電圧が印加されることによって、電子内視鏡システムは、キャップの種類が検出可能な待機状態となるので、操作者は、挿入部10aの先端に第1キャップ18を装着する。第1キャップ18が挿入部10aの先端に装着されると、第1キャップ18の短絡部184によって電極部19の第1電極板191及び第2電極板192が短絡されることにより、電極部19への電圧の印加が停止され、動作モードが第1特殊観察モードに切り替えられる。
すると、白色光ランプ251から射出される白色光の光路からは、ダイクロイックミラー256が引き抜かれるととも、その白色光の光路には、第1回転板252が挿入される。さらに、第1回転板252が回転され、可視光透過フィルタ252aと励起光透過フィルタ252bとが、それぞれ第1フィールド期間及び第2フィールド期間に同期しながら交互に白色光の光路に挿入される。このため、ライトガイド15の基端面には、約450nm乃至700nmの波長帯域を持つ可視照明光と、第1波長帯域(約400nm乃至450nm)を持つ可視励起光が交互に入射し、電子内視鏡10の挿入部10aの先端からは、可視照明光と可視励起光とが交互に射出される。
この後、操作者が、電子内視鏡10の挿入部10aの先端を体腔内に挿入すると、その体腔内には、可視照明光と可視励起光とが交互に照射される。なお、図12には、電子内視鏡10の挿入部10aの先端から射出される可視照明光と可視励起光の波長帯域が、それぞれ示されている。
体腔内に可視照明光が照射された第1フィールド期間では、体腔内が照明される。そして、体腔壁の表面で反射された可視照明光のうちの対物レンズ12に向かった光は、第1キャップ18の有する励起光除去フィルタ182を通過することによって、可視励起光と同じ第1波長帯域の波長成分を除去された(可視照明光はその波長成分を持たないため実質的には除去されない)後、撮像素子16の撮像面に入射する。このとき、撮像面には、体腔内の像(通常像)が、対物レンズ12によって形成される。
体腔内に可視励起光が照射された第2フィールド期間では、体腔壁下の生体組織が励起して蛍光を発するとともに、この可視励起光が体腔壁の表面で反射される。そして、蛍光と可視励起光とを含む光のうち、対物レンズ12に向かった光は、第1キャップ18の有する励起光除去フィルタ182を通過することによって、可視励起光と同じ第1波長帯域の波長成分を除去される。つまり、蛍光と可視励起光とを含む光から、その可視励起光と蛍光の一部とが除去される。この励起光除去フィルタ182及び対物レンズ12を透過した残りの蛍光は、撮像素子16の撮像面に入射する。このとき、撮像面には、体腔内の像(蛍光像)が、対物レンズ12によって形成される。
撮像面上に交互に形成された通常像と蛍光像は、撮像素子16によって撮像され、それらの画像信号が画像処理部24へ順次出力される。画像処理部24では、初段処理回路241が画像信号に所定の処理を施し、第1フィールド期間では、通常像に基づく各色成分画像データ(通常画像データ)を各色成分用メモリ242r,242g,242bと輝度成分生成回路243へ出力し、第2フィールド期間では、蛍光像に基づく各色成分画像データ(蛍光画像データ)を輝度成分生成回路243へ出力する。
輝度成分生成回路243は、通常像に基づく各色成分画像データを第1フィールド期間において取得すると、輝度成分画像データを抽出して第1輝度成分用メモリ244aへ出力し、蛍光像に基づく各色成分画像データを第2フィールド期間において取得すると、輝度成分画像データを抽出して第2輝度成分用メモリ244bへ出力する。そして、第1及び第2輝度成分用メモリ244a,244b内の輝度成分画像データに基づいて、患部画像データ生成回路245が、患部画像データを生成する。
そして、通常像に基づく各色成分画像データ中のR成分画像データに対して上記の患部画像データが加算された後、各色成分画像データが、後段処理回路248においてモニタ出力用の画像信号であるビデオ信号に変換され、このビデオ信号がモニタ40に出力される。
このため、モニタ40には、通常像と蛍光像とに基づいて生成された特殊像が、カラーの特殊観察画像として表示される。操作者は、この特殊観察画像を見ながら、体腔壁の輪郭や凹凸を特定できるとともに、その画像の中において斑点状や塊状として赤色にて示された部分により、相対的に弱い蛍光を発する生体組織の集合体、すなわち、腫瘍や癌などの病変が生じている可能性の高い部位を、認識することができる。
さらに、操作者は、必要がある場合に、体腔内に照射する励起光の波長帯域を第2波長帯域に変更して、特殊観察画像の観察を行う。具体的には、操作者は、電子内視鏡10の挿入部10aの先端を体腔内から一旦引き抜くとともに、挿入部10aの先端から第1キャップ18を取り外す。続いて、操作者は、特殊光源装置30を所定位置にセットし、この特殊光源装置30と光源プロセッサ装置20とを上述の所定のケーブルにて接続し、特殊光源装置30の主電源を投入する。
その後、操作者は、電子内視鏡10の操作部10bにあるスイッチSWを操作して、通常観察モードに一旦切り替えてから再度スイッチSWを戻すことによって、先端検出モードを再起動する。或いは、操作者は、電子内視鏡10のコネクタ部10dを光源プロセッサ装置20から一旦引き抜き、再度コネクタ部10dを光源プロセッサ装置20に挿し込むことによって、先端検出モードを再起動する。
そして、先端検出モードが再起動された後、操作者が、挿入部10aの先端に第2キャップ18’を装着すると、第2キャップ18’の短絡部184’によって電極部19の第1電極板191及び第3電極板193が短絡されることにより、動作モードが第2特殊観察モードに切り替わる。
すると、白色光ランプ251から射出される白色光の光路には、ダイクロイックミラー256が挿入されるとともに、第1回転板252が挿入される。さらに、第1回転板252が回転され、可視光透過フィルタ252aと励起光透過フィルタ252bとが、それぞれ第1フィールド期間及び第2フィールド期間に同期しながら交互に白色光の光路に挿入される。このため、ダイクロイックミラー256には、約450nm乃至700nmの波長帯域を持つ可視照明光と、第1波長帯域(約400nm乃至450nm)の可視励起光が交互に入射する。
但し、ダイクロイックミラー256は、約450nm以上の波長帯域の光だけを透過させるので、第1フィールド期間において第1回転板252により取り出される可視照明光(約450nm乃至700nm)だけが、ライトガイド15の基端面に到達し、第2フィールド期間において第1回転板252により取り出される可視励起光(約400nm乃至450nm)は、ライトガイド15の基端面には到達しない。
また、第2特殊観察モードへの切り替わり後、レーザ光源311から射出されて第1折り返しミラー312で反射された後のレーザ励起光の光路内には、第2折り返しミラー314が挿入され、紫外光ランプ313から射出された紫外励起光が、第2折り返しミラー314で反射されてライトガイドLGの端面へ向かう。
さらに、第2回転板317が回転され、第2回転板317の貫通孔317aが、第2フィールド期間に同期しながら紫外励起光の光路内に繰り返し挿入される。このため、ライトガイドLGの端面には、紫外励起光が所定の時間間隔を空けながら繰り返し導入され、このライトガイドLGに導かれた紫外励起光が、ダイクロイックミラー256へ入射する。
なお、ダイクロイックミラー256は、約450nm未満の波長帯域の光だけを反射するので、第2フィールド期間においてライトガイドLGの端面からダイクロイックミラー256に向けて射出される紫外励起光(約350nm乃至380nm)は、ダイクロイックミラー256で反射されてライトガイド15の基端面に到達する。
このようにして、ライトガイド15の基端面には、可視照明光と紫外励起光が、第1フィールド期間及び第2フィールド期間に同期しながら交互に繰り返し入射し、電子内視鏡10の挿入部10aの先端からは、可視照明光と紫外励起光とが交互に射出される。
この後、操作者が、電子内視鏡10の挿入部10aの先端を体腔内に挿入すると、その体腔内には、可視照明光と紫外励起光とが交互に照射される。なお、図13には、電子内視鏡10の挿入部10aの先端から射出される可視照明光と紫外励起光の波長帯域が、それぞれ示されている。
体腔内に可視照明光が照射された第1フィールド期間では、体腔内が照明される。そして、体腔壁の表面で反射された可視照明光のうちの対物レンズ12に向かった光は、第2キャップ18’の有する励起光除去フィルタ182’を通過することによって、紫外励起光と同じ第2波長帯域の波長成分を除去された(照明光はその波長成分を持たないため実質的には除去されない)後、撮像素子16の撮像面に入射する。このとき、撮像面には、体腔内の像(通常像)が、対物レンズ12によって形成される。
体腔内に紫外励起光が照射された第2フィールド期間では、体腔壁下の生体組織が励起して蛍光を発するとともに、この紫外励起光が体腔壁の表面で反射される。そして、蛍光と紫外励起光とを含む光のうち、対物レンズ12に向かった光は、第2キャップ18’の有する励起光除去フィルタ182’を通過することによって、紫外励起光と同じ第2波長帯域の波長成分を除去される。つまり、蛍光と紫外励起光とを含む光から、その紫外励起光と蛍光の一部とが除去される。この励起光除去フィルタ182’及び対物レンズ12を透過した残りの蛍光は、撮像素子16の撮像面に入射する。このとき、撮像面には、体腔内の像(蛍光像)が、対物レンズ12によって形成される。
この結果、撮像面には、通常像と蛍光像とが交互に形成される。そして、励起光の波長帯域が第1波長帯域である場合と同様の処理が、画像処理部24内で行われた後、カラーの特殊観察画像が、モニタ40に表示される。これにより、操作者は、励起光の波長帯域を第2波長帯域へ変更したときの特殊観察画像を観察することができる。
さらに、操作者は、必要がある場合に、体腔内に照射する励起光の波長帯域を第3波長帯域に変更して、特殊観察画像の観察を行う。簡単に説明すると、操作者は、挿入部10aの先端を体腔内から一旦引き抜くとともに、挿入部10aの先端から第2キャップ18”を取り外し、上述したようにして先端検出モードを再起動し、挿入部10aの先端に第3キャップ18”を装着して、動作モードを第3特殊観察モードに切り替える。
すると、白色光ランプ251から射出される白色光の光路には、ダイクロイックミラー256が挿入されるとともに、第1回転板252が挿入され、さらに、第1回転板252が回転される。その結果、第1フィールド期間において第1回転板252により取り出される可視照明光(約450nm乃至700nm)だけが、ライトガイド15の基端面に到達する。
一方、レーザ光源311から射出されて第1折り返しミラー312で反射された後のレーザ励起光の光路からは、第2折り返しミラー314が引き抜かれ、第2回転板317が回転され、第2回転板317の貫通孔317aが、第2フィールド期間に同期しながらレーザ励起光の光路内に繰り返し挿入される。その結果、第2フィールド期間においてライトガイドLGの端面からダイクロイックミラー256に向けて射出されるレーザ励起光(約400nm乃至430nm)が、ダイクロイックミラー256で反射されてライトガイド15の基端面に到達する。
このようにして、ライトガイド15の基端面には、可視照明光とレーザ励起光が、第1フィールド期間及び第2フィールド期間に同期しながら交互に繰り返し入射し、電子内視鏡10の挿入部10aの先端からは、可視照明光とレーザ励起光とが交互に射出される。
この後、操作者が、電子内視鏡10の挿入部10aの先端を体腔内に挿入すると、その体腔内には、可視照明光とレーザ励起光とが交互に照射される。なお、図14には、電子内視鏡10の挿入部10aの先端から射出される可視照明光とレーザ励起光の波長帯域が、それぞれ示されている。
そして、体腔内に可視照明光が照射された第1フィールド期間では、体腔壁の表面で反射された可視照明光のうち、第3キャップ18”の有する励起光除去フィルタ182”及び対物レンズ12を通過した光が、撮像素子16の撮像面に入射し、その撮像面には、体腔内の像(通常像)が、対物レンズ12によって形成される。
また、体腔内にレーザ励起光が照射された第2フィールド期間では、体腔壁下の生体組織が発した蛍光と、体腔壁の表面で反射されたレーザ励起光とを含む光のうち、対物レンズ12に向かった光が、第3キャップ18”の有する励起光除去フィルタ182”を通過することによって、レーザ励起光と同じ第3波長帯域の波長成分を除去される。そして、この励起光除去フィルタ182”及び対物レンズ12を透過した残りの蛍光が、撮像素子16の撮像面に入射し、その撮像面には、体腔内の像(蛍光像)が、対物レンズ12によって形成される。
この結果、撮像面には、通常像と蛍光像とが交互に形成される。そして、励起光の波長帯域が第1波長帯域である場合と同様の処理が、画像処理部24内で行われた後、カラーの特殊観察画像が、モニタ40に表示される。これにより、操作者は、励起光の波長帯域を第3波長帯域へ変更したときの特殊観察画像を観察することができる。
以上に説明したように、第1実施形態の電子内視鏡システムによれば、操作者は、電子内視鏡10の挿入部10aの先端からキャップ18を取り外し、操作部10b上のスイッチSWを押下するだけで、動作モードを通常観察モードに簡単に切り替えることができる。
また、第1実施形態の電子内視鏡システムによれば、操作者は、電子内視鏡10の操作部10b上にあるスイッチSWを操作することによって動作モードを先端検出モードに切り替えた後、3つのキャップ18,18’18”の中から1つを選んで、選び出したキャップを電子内視鏡10の挿入部10aの先端に装着するだけで、動作モードを特殊観察モードに切り替えることができる。
さらに、挿入部10aの先端に装着されているキャップを取り外して、先端検出モードを再起動させた後、取り外したキャップとは別のキャップを挿入部10aの先端に装着すれば、動作モードを別の特殊観察モードに切り替えることができる。従って、操作者は、特殊観察に使用される励起光の波長帯域を簡単に変更することができる。
そして、特殊観察モードの切り替えとともに交換されるキャップには、その特殊観察モードのときに電子内視鏡10の先端から射出される励起光と同じ波長帯域の光を除去することができる励起光除去フィルタ182が、備えられている。従って、キャップを交換することによって、励起光の波長帯域が変更されたとしても、撮像素子16へ向かう光の中からは、励起光の波長帯域と同じ波長帯域の光が、必ず除去されることとなる。このため、どのキャップ18が挿入部10aの先端に装着されても、体腔壁の表面で反射された励起光により形成される体腔内の像(迷光像)が蛍光像に混ざることが必ず防止される。
また、第1実施形態の電子内視鏡システムによれば、特殊観察を行う場合において励起光の波長帯域に拘らないときには、3つのキャップ18,18’,18”の中から識別情報を見ずに適当に選択した1つのキャップを挿入部10aの先端に装着するだけで済ますことができる。キャップを適当に選択した場合でも、そのキャップに対応する波長帯域の励起光が射出される特殊観察モードに切り替えられるからである。従って、操作者にとっては、電子内視鏡システムの操作に気を取られることなく、体腔内の観察に集中することができる。
そのうえ、第1実施形態の電子内視鏡システムによれば、紫外励起光やレーザ励起光などのような特殊な波長帯域の励起光を射出する第2光源部31は、第1光源部25を備える光源プロセッサ装置20とは別体の特殊光源装置30に、備えられている。このため、特殊な波長帯域の励起光を必要としない利用者は、光源プロセッサ装置20と第1キャップ18だけを用意すれば、電子内視鏡システムに掛かる費用を削減することができる。
なお、上述したように、第1実施形態の電子内視鏡システムは、特殊な波長帯域の励起光を生じさせるための装置として、光源プロセッサ装置20とは別体に、特殊光源装置30を備えていたが、これに限定されるものではない。第1実施形態の変形例として、例えば、光源プロセッサ装置20の内部に、特殊な波長帯域の励起光を生じさせるための機能が備えられることによって、光源プロセッサ装置20と特殊光源装置30とが一体に構成されていても良い。
実施形態2
本発明の第2実施形態である電子内視鏡システムは、上述した第1実施形態と殆ど同じ構成を有している。第1実施形態と相違する構成は、特殊光源装置30を備えていないことと、光源プロセッサ装置20からライトガイド15の基端面に供給される励起光が1つの白色光ランプから取り出されることである。図15は、第2実施形態の電子内視鏡システムを概略的に示す構成図である。
図15に示されるように、第2実施形態の光源プロセッサ装置20’は、第1実施形態の光源プロセッサ装置20と同様に、タイミングコントロール部21,システムコントロール部22,先端検出部23,及び、画像処理部24を、備えているとともに、第1実施形態の第1光源部25とは若干異なる構成を持つ1つの光源部26を、備えている。
この光源部26は、白色光ランプ261,回転板262,第1モータ263,ステージ機構264,及び、第2モータ265を、備えており、このうち、白色光ランプ261,第1モータ263,ステージ機構264,及び、第2モータ265は、第1実施形態の第1光源部25が備えていた白色光ランプ251,第1モータ253,第1ステージ機構254,第2モータ255と同等の機能を有している。
但し、回転板262は、第1実施形態の第1光源部25が備えていた第1回転板252とは異なる構成を有している。図16は、回転板262の正面図である。図16に示されるように、回転板262は、第1実施形態の第1回転板252(図10参照)において励起光透過フィルタ252bが嵌め込まれた半円弧状の貫通孔のある領域と同等の領域に、3つの貫通孔を備えている。
これら3つの貫通孔は、何れも、半円弧の弓形に湾曲した帯の形状に形成されており、それら半円弧の中心は、回転板262の中心に一致している。さらに、これら3つの貫通孔は、この領域を径方向に沿って三等分に分割するように、配置されている。そして、これら3つの貫通孔には、互いに透過特性の異なる3つの励起光透過フィルタ262b,262c,262dが、それぞれ嵌め込まれている。
なお、第2実施形態のシステムコントロール部22は、回転板262の回転時に白色光ランプ261からの白色光の光路内に挿入される励起光透過フィルタが特殊観察モードの切り替えに応じて変化するように、移動用ドライバ265aを制御する。つまり、第2実施形態のシステムコントロール部22は、第1モータ263の駆動軸の白色光の光路からの距離を特殊観察モードに応じて変化させることにより、第1特殊観察モードでは第1励起光透過フィルタ262bを、第2特殊観察モードでは第2励起光透過フィルタ262cを、第3特殊観察モードでは第3励起光透過フィルタ262dを、白色光の光路に挿入する。
従って、図15及び図16に示される第2実施形態の電子内視鏡システムによっても、挿入部10aの先端に装着されるキャップを交換することによって、特殊観察に使用される励起光の波長帯域を簡単に変更することができる。
第1実施形態の電子内視鏡システムの外観図 電子内視鏡内及び光源プロセッサ装置内を概略的に示す構成図 キャップの形状及び装着構造を説明するための斜視図 キャップの背面図 図4のA−A線に沿って切断されたキャップを図4の下方から見たときの断面側面図 挿入部の先端にキャップを装着する方法を説明するための説明図 3つのキャップの短絡部の形態をそれぞれ説明するための説明図 画像処理部内を概略的に示す構成図 第1光源部内及び第2光源部内を概略的に示す構成図 第1回転板の正面図 第2回転板の正面図 第1特殊観察モード時に電子内視鏡の挿入部の先端から射出される照明光と可視励起光の波長帯域を示す分光図 第2特殊観察モード時に電子内視鏡の挿入部の先端から射出される照明光と紫外励起光の波長帯域を示す分光図 第3特殊観察モード時に電子内視鏡の挿入部の先端から射出される照明光とレーザ励起光の波長帯域を示す分光図 第2実施形態の電子内視鏡システムを概略的に示す構成図 回転板の正面図
符号の説明
10 電子内視鏡
11 配光レンズ
12 対物レンズ
15 ライトガイド
17 ドライバ
18 第1キャップ
18’ 第2キャップ
18” 第3キャップ
182 励起光除去フィルタ
184 短絡部
184’ 短絡部
184” 短絡部
19 電極部
191 第1電極板
192 第2電極板
193 第3電極板
20 光源プロセッサ装置
21 タイミングコントロール部
22 システムコントロール部
23 先端検出部
24 画像処理部
25 第1光源部
251 白色光ランプ
252 第1回転板
252a 可視光透過フィルタ
252b 励起光透過フィルタ
253 第1モータ
254 第1ステージ機構
255 第2モータ
256 光学素子
257 第2ステージ機構
258 第3モータ
30 特殊光源装置
31 第2光源部
311 レーザ光源
313 紫外光ランプ
315 第3ステージ機構
316 第4モータ
317 第2回転板
318 第5モータ
40 モニタ

Claims (18)

  1. 体腔内に挿入するための細管状の挿入部と、
    前記挿入部の基端から先端へ光を導くとともに導いた光を前記挿入部の先端から射出する照明光学系と、
    前記挿入部の先端が体腔内に挿入された際にその体腔内の像を形成する対物光学系と、
    前記対物光学系により形成された像を撮影して画像データを生成する撮影装置と
    を備える内視鏡,
    体腔壁下の生体組織を励起する特定波長帯域の励起光を除去する励起光除去フィルタと、当該特定波長帯域に対応した情報を保持する識別部とを備えるとともに、前記励起光除去フィルタが前記対物光学系の前方に位置する状態で前記挿入部の先端に着脱自在に装着されるキャップ,並びに、
    複数の波長帯域の励起光の中から選択された1つの波長帯域の励起光を前記照明光学系に導入する光源部と、
    前記挿入部の先端に対して装着されたキャップが備える励起光除去フィルタが除去する励起光の波長帯域を、当該キャップが備える識別部が保持する情報に基づいて検出する検出部と、
    前記検出部により検出された波長帯域の励起光を前記光源部に対して選択させる光源制御部と
    を備える光源装置
    からなることを特徴とする内視鏡システム。
  2. 前記キャップが備える識別部は、前記特定波長帯域に対応した情報が二次元形状として現された平板状に形成され、
    前記光源装置の前記検出部は、前記識別部の二次元形状の違いに基づいて、前記挿入部の先端に対して装着されたキャップが備える励起光除去フィルタが除去する励起光の波長帯域を検出する
    を備えることを特徴とする請求項1記載の内視鏡システム。
  3. 前記識別部は、導電性のある金属板であり、
    前記内視鏡の前記挿入部は、その先端に、前記金属板の二次元形状の違いに応じて互いに短絡される組み合わせの異なる複数の電極板を備え、
    前記光源装置の前記検出部は、前記電極板のうちの短絡された組み合わせに基づいて、前記挿入部の先端に対して装着されたキャップが備える励起光除去フィルタが除去する励起光の波長帯域を検出する
    ことを特徴とする請求項2記載の内視鏡システム。
  4. 前記光源装置の前記光源部は、
    前記複数の波長帯域の励起光をそれぞれ射出する複数の光源を有する
    ことを特徴とする請求項1,2又は3記載の内視鏡システム。
  5. 前記光源装置の前記光源部は、
    前記複数の波長帯域の励起光を射出する少なくとも1つの光源と、
    前記光源が射出する光から前記各波長帯域の励起光を個別に取り出すための複数の励起光透過フィルタと、
    前記光源が前記照明光学系に向けて射出する光の光路に前記複数の励起光透過フィルタのうちの1つを挿入する挿入機構
    を備える
    ことを特徴とする請求項1,2又は3記載の内視鏡システム。
  6. 前記光源のうちの少なくとも1つは、可視帯域の光を射出する可視光光源である
    ことを特徴とする請求項4又は5記載の内視鏡システム。
  7. 前記光源のうちの少なくとも1つは、紫外帯域の光を射出する紫外光光源である
    ことを特徴とする請求項4記載の内視鏡システム。
  8. 前記複数の励起光透過フィルタのうちの少なくとも1つは、紫外帯域の励起光を取り出し、
    前記複数の励起光除去フィルタのうちの少なくとも1つは、その紫外帯域の励起光を除去する
    ことを特徴とする請求項7記載の内視鏡システム。
  9. 前記キャップは、有底な略円筒形状に形成されており、
    前記励起光除去フィルタは、前記キャップの底部に穿たれた貫通孔に、それぞれ嵌め込まれている
    ことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の内視鏡システム。
  10. 前記内視鏡の前記挿入部は、前記キャップの内側に嵌め込み可能な形状を有する突出部を、その先端に有する
    ことを特徴とする請求項9記載の内視鏡システム。
  11. 前記キャップの内側と前記突出部は、何れもDカット形状に形成されており、前記キャップに前記突出部が挿入されると、前記キャップは、前記挿入部に対し回転不能となる
    ことを特徴とする請求項10記載の内視鏡システム。
  12. 前記キャップの内周面及び前記突出部の外周面には、キー溝とそのキー溝に嵌め込み可能なキーとがそれぞれ形成されており、前記キャップが前記突出部に装着された際には、前記キー溝と前記キーとが嵌り込む
    ことを特徴とする請求項11記載の内視鏡システム。
  13. 前記キャップの外面には、多数のキャップの中から各キャップを個別に識別するための識別情報が、記載されている
    ことを特徴とする請求項12記載の内視鏡システム。
  14. 前記キャップは、前記挿入部の先端に装着された際に、前記内視鏡の前記照明光学系の前方に配置される貫通孔を、有する
    ことを特徴とする請求項1乃至13の何れかに記載の内視鏡システム。
  15. 前記内視鏡の前記挿入部の先端には、鉗子口が穿たれているとともに、
    前記キャップは、前記挿入部の先端に装着された際に前記鉗子口の前方に配置される貫通孔を、有する
    ことを特徴とする請求項1乃至14の何れかに記載の内視鏡システム。
  16. 前記光源装置の光源部は、前記複数の波長帯域の励起光の中から選択された1つの波長帯域の励起光と、前記体腔内を照明するための照明光とを交互に導入し、
    前記光源装置は、前記励起光が前記照明光学系に導入されている期間に前記撮影装置から取得した蛍光画像データと、前記照明光が前記照明光学系に導入されている期間に前記撮影装置から取得した通常画像データとに基づいて、特殊画像を表示させるための画像データを生成する画像処理部を、更に備えた
    ことを特徴とする請求項1乃至15の何れかに記載の内視鏡システム。
  17. 前記画像処理部は、
    前記励起光が前記照明光学系に導入されている期間に前記撮影装置から蛍光画像データを取得するとともに、前記照明光が前記照明光学系に導入されている期間に前記撮影装置から通常画像データを取得する画像データ取得部,
    前記画像データ取得部が取得した前記蛍光画像データ及び前記通常画像データを何れも輝度データに変換し、両画像データの階調幅を等しくさせる正規化処理をした後、両画像データにおける互いに同じ位置にある画素の階調値の差分の絶対値を算出し、各画素の差分の絶対値がそれ自身の階調値とされた画像データを患部画像データとして生成する患部画像データ生成部,及び、
    前記患部画像データ生成部が生成した前記患部画像データをそれの基となる前記通常画像データに加算することによって特殊画像データを生成する加算部
    を備えることを特徴とする請求項1乃至16の何れかに記載の内視鏡システム。
  18. 前記内視鏡の前記撮影装置は、前記対物光学系により形成される像を撮像して画像データを生成する撮像素子である
    ことを特徴とする請求項1乃至17の何れかに記載の内視鏡システム。
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