JP2005135874A - 合体ワイヤハーネス及び合体ワイヤハーネスの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 自動車の装備等に応じて、多様なワイヤハーネスの組み立てを簡単かつ短時間に実現でき、しかも、在庫管理に掛かる労力、コスト等の軽減も実現できる技術の開発が求められていた。
【解決手段】 単独で電気回路を形成する外装付きのワイヤハーネス2、3を複数本用い、これらワイヤハーネス2、3の内の少なくとも1本に設けられている結束部品4によって複数本のワイヤハーネス2、3を結束、合体する合体ワイヤハーネスの製造方法、このような製造方法を適用して組み立てることができる合体ワイヤハーネス1を提供する。
【選択図】 図1
【解決手段】 単独で電気回路を形成する外装付きのワイヤハーネス2、3を複数本用い、これらワイヤハーネス2、3の内の少なくとも1本に設けられている結束部品4によって複数本のワイヤハーネス2、3を結束、合体する合体ワイヤハーネスの製造方法、このような製造方法を適用して組み立てることができる合体ワイヤハーネス1を提供する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、自動車用ワイヤハーネス等、特に、装備毎に対応する複数の電気回路の形成するべく、ワイヤハーネスを複数本結束した構成の合体ワイヤハーネス及び合体ワイヤハーネスの製造方法に関する。
例えば自動車用ワイヤハーネスは、これを組み込む車の装備(ワイヤハーネスを接続する各種機器。以下も「装備」は同様)の種類、電気的特性等に対応して設計、組み立てられたものをハーネスメーカーから供給し、車体に組み込むことが、従来、一般的である。ワイヤハーネスは、周知のように、組立図板上で電線同士の接続などを行って組み立てる(特許文献1)。
特許第2929838号公報
ところで、近年、自動車エレクトロニクス技術の進化により、自動車の装備の増加や、必要となる電気配線の複雑化が進行しており、これに伴い、ワイヤハーネスも、構成する電線本数の増大等による肥大化、大型化の傾向にあり、また、車体に組み込むワイヤハーネスの種類、本数も増大の一途を辿っている。前述のように、ハーネスメーカーは、車のグレード(装備)に対応して組み立てたワイヤハーネスをカーメーカーに納入するが、カーメーカーでは、多様化したユーザーの要求(注文)に応えるように、注文とリンクして自動車生産を行っているので、ワイヤハーネスの種類が多いと管理工数と、保管(ストック)スペースが増えコスト増が避けられないといった問題が生じていた。更に、品種が多いと、1品種あたりの生産ロットが小さくなり、ハーネス単価もあがってしまうといった問題もある。
これら問題の対応策として、ワイヤハーネスの回路を付け捨て等(上級グレードのハーネスを下級グレードにも適用)の品種統合により、種類を減らすことも行っているが、付け捨て回路分のコストが増え、注文状況によっては、逆効果になってしまうことがあり、根本的な問題解決に至らない。
これら問題の対応策として、ワイヤハーネスの回路を付け捨て等(上級グレードのハーネスを下級グレードにも適用)の品種統合により、種類を減らすことも行っているが、付け捨て回路分のコストが増え、注文状況によっては、逆効果になってしまうことがあり、根本的な問題解決に至らない。
さらに、最近、カーメーカーでは、前述のように多様化したユーザーの要求(注文)に応えるため、ラインを流れてくる自動車の装備に合わせて、複数本のワイヤハーネス(外装前の中間製品)を組み合わせて適合品種のワイヤハーネスを組み立てたいといった要求が高まってきている。しかし、複数本のワイヤハーネスの組み合わせ、接続によって自動車の搭載装備に適合する電気回路を有するワイヤハーネスを組み立てるには組立図板等の設備が必要であり、特に組立図板は得ようとするワイヤハーネスの品種毎に専用のものを使用する必要がある。さらに、組み立て後の外装作業、部品取付け作業が多いなど、スペース的にもタクトタイムの面でも問題がある。
本発明は、上述の課題を解決するために提案されたもので、その目的は、単独で電気回路を形成する外装付きのワイヤハーネスの合体により、所望の電気回路を有するワイヤハーネス(合体ワイヤハーネス)を簡単に短時間で組み立てることができ、しかも、ワイヤハーネスの種類毎の管理、ストックに要するコストの削減等を実現できる合体ワイヤハーネス及び合体ワイヤハーネスの製造方法を提供することである。
本発明では、上記目的を達成するために、以下の構成を提案する。
本発明では、単独で電気回路を形成する外装付きのワイヤハーネスを複数本用いて構成され、これらワイヤハーネスの内の少なくとも1本に設けられている結束部品によって、前記複数本のワイヤハーネスが結束、合体されるようになっていることを特徴とする合体ワイヤハーネスを提供する。
また、本発明では、単独で電気回路を形成する外装付きのワイヤハーネスを複数本用い、これらワイヤハーネスの内の少なくとも1本に設けられている結束部品によって複数本のワイヤハーネスを結束、合体することを特徴とする合体ワイヤハーネスの製造方法を提供する。
本発明に係る合体ワイヤハーネス並びに合体ワイヤハーネスの製造方法では、単独で電気回路を形成しているワイヤハーネスを選択、合体することで、所望の電気回路を有する合体ワイヤハーネスを簡単に短時間で組み立てることができる。しかも、外装付きのワイヤハーネスを合体するので、合体後の外装作業を簡略化又は省略できることから、この点でも、組み立て時間の短縮などを実現できる。合体ワイヤハーネスを構成する外装付きのワイヤハーネスは、必ずしも、全体の外装が完了したものに限定されず、例えばワイヤハーネスを構成する電線端末のコネクタ取付部を除く全体の外装を完了したものなど、合体後に外装を行う箇所が部分的に残っているものであっても良い。
本発明では、単独で電気回路を形成する外装付きのワイヤハーネスを複数本用いて構成され、これらワイヤハーネスの内の少なくとも1本に設けられている結束部品によって、前記複数本のワイヤハーネスが結束、合体されるようになっていることを特徴とする合体ワイヤハーネスを提供する。
また、本発明では、単独で電気回路を形成する外装付きのワイヤハーネスを複数本用い、これらワイヤハーネスの内の少なくとも1本に設けられている結束部品によって複数本のワイヤハーネスを結束、合体することを特徴とする合体ワイヤハーネスの製造方法を提供する。
本発明に係る合体ワイヤハーネス並びに合体ワイヤハーネスの製造方法では、単独で電気回路を形成しているワイヤハーネスを選択、合体することで、所望の電気回路を有する合体ワイヤハーネスを簡単に短時間で組み立てることができる。しかも、外装付きのワイヤハーネスを合体するので、合体後の外装作業を簡略化又は省略できることから、この点でも、組み立て時間の短縮などを実現できる。合体ワイヤハーネスを構成する外装付きのワイヤハーネスは、必ずしも、全体の外装が完了したものに限定されず、例えばワイヤハーネスを構成する電線端末のコネクタ取付部を除く全体の外装を完了したものなど、合体後に外装を行う箇所が部分的に残っているものであっても良い。
本発明に係る合体ワイヤハーネス並びに合体ワイヤハーネスの製造方法では、前記合体ワイヤハーネスを構成する各ワイヤハーネスが、前記合体ワイヤハーネスが実装される自動車の装備毎の接続用電気回路を形成するものである構成を採用することがより好ましい。この場合、装備毎に、この装備に対応する接続用電気回路を形成するワイヤハーネスを選択して合体ワイヤハーネスを組み立てることで、生産する自動車毎に、この自動車に搭載される装備(以下、車載装備とも言う)の数、種類等に適合する合体ワイヤハーネスを簡単に短時間で組み立てることができる。これにより、合体ワイヤハーネスを構成する各ワイヤハーネスの種類毎の管理、ストックに要するコストの削減等を実現できる。
また、本発明に係る合体ワイヤハーネス並びに合体ワイヤハーネスの製造方法では、前記結束部品が、ワイヤハーネスを固定する固定対象物への固定用クリップと一体化されている構成や、前記合体ワイヤハーネスを構成する複数本のワイヤハーネスの内の少なくとも1本に、他のワイヤハーネスとの合体時の位置決め用のマーキングが設けられているワイヤハーネスを用いる構成も採用できる。
以上説明したように、本発明によれば、単独で電気回路を形成しているワイヤハーネスを複数本合体するだけで、所望の複数の電気回路を有する合体ワイヤハーネスを簡単に短時間で組み立てることができる。しかも、外装付きのワイヤハーネスを合体するので、合体後の外装作業を簡略化又は省略できることから、この点でも、組み立て時間の短縮などを実現できるといった優れた効果を奏する。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1、図2に示すように、本発明に係る合体ワイヤハーネス1は、複数本のワイヤハーネス2、3を、これらワイヤハーネス2の内の一本に設けられている結束部品4によって結束するようにして纏めて合体することで、1本のワイヤハーネスの如く一体化される構成になっている。換言すれば、結束部品4が取り付けられているワイヤハーネス2(以下、「基幹ワイヤハーネス」と言う場合がある。)と、前記結束部品4によって基幹ワイヤハーネス2と合体されるワイヤハーネス3(以下、符号3a又は3bを付して説明する場合がある。また、「追加ワイヤハーネス」と言う場合がある。)とを有する構成であり、複数本のワイヤハーネス2、3を結束、合体することで、一本のワイヤハーネスとして機能する。
なお、図1、図2では、1本の基幹ワイヤハーネス2に対して2本の追加ワイヤハーネス3を合体する構成を例示しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、追加ワイヤハーネスの本数は、1本又は3本以上であっても良い。
図1、図2に示すように、本発明に係る合体ワイヤハーネス1は、複数本のワイヤハーネス2、3を、これらワイヤハーネス2の内の一本に設けられている結束部品4によって結束するようにして纏めて合体することで、1本のワイヤハーネスの如く一体化される構成になっている。換言すれば、結束部品4が取り付けられているワイヤハーネス2(以下、「基幹ワイヤハーネス」と言う場合がある。)と、前記結束部品4によって基幹ワイヤハーネス2と合体されるワイヤハーネス3(以下、符号3a又は3bを付して説明する場合がある。また、「追加ワイヤハーネス」と言う場合がある。)とを有する構成であり、複数本のワイヤハーネス2、3を結束、合体することで、一本のワイヤハーネスとして機能する。
なお、図1、図2では、1本の基幹ワイヤハーネス2に対して2本の追加ワイヤハーネス3を合体する構成を例示しているが、本発明はこれに限定されず、例えば、追加ワイヤハーネスの本数は、1本又は3本以上であっても良い。
前記合体ワイヤハーネス1を構成する各ワイヤハーネス2、3は、それぞれ、単独で電気回路を形成するものであり、
図3は、結束部品4の一例を示す。
図3に示す結束部品4は、プレート状のベース部5と、このベース部5の一方の面に立ち上げるようにして突設された固定用クリップ6と、前記ベース部5に取り付けられ、追加ワイヤハーネス3を基幹ワイヤハーネス2に結束するバンド状のクランプ部材7とを有し、ベース部5に取り付けられているクランプ部材8によって基幹ワイヤハーネス2を抱え込むようにしてベース部材5にクランプ保持することで、基幹ワイヤハーネス2に取り付けられる。この実施の形態では、ベース部5と固定用クリップ6とは、合成樹脂によって一体成形された1部品になっているものを採用しているが、これに限定されず、例えば、複数部品を組み合わせたものなども採用可能である。
図3に示す結束部品4は、プレート状のベース部5と、このベース部5の一方の面に立ち上げるようにして突設された固定用クリップ6と、前記ベース部5に取り付けられ、追加ワイヤハーネス3を基幹ワイヤハーネス2に結束するバンド状のクランプ部材7とを有し、ベース部5に取り付けられているクランプ部材8によって基幹ワイヤハーネス2を抱え込むようにしてベース部材5にクランプ保持することで、基幹ワイヤハーネス2に取り付けられる。この実施の形態では、ベース部5と固定用クリップ6とは、合成樹脂によって一体成形された1部品になっているものを採用しているが、これに限定されず、例えば、複数部品を組み合わせたものなども採用可能である。
クランプ部材7は、基幹ワイヤハーネス2に添わせるようにして配置した追加ワイヤハーネス3の外側に巻き回して固定部4aによって拡がらないように固定することで、追加ワイヤハーネス3を抱え込むようにして結束部品4(詳細にはベース部5)に結束保持するようになっている。クランプ部材7によって追加ワイヤハーネス3と結束部品4とを離れないように保持することで、結束部品4が取り付けられた基幹ワイヤハーネス2に対して追加ワイヤハーネス3が結束される。また、結束部品4は、基幹ワイヤハーネス2の長手方向の複数箇所に取り付けられており、これら結束部品4によって、基幹ワイヤハーネス2と追加ワイヤハーネス3とを結束することで、基幹ワイヤハーネス2と追加ワイヤハーネス3とが合体されて、一本のワイヤハーネスの如く使用できる合体ワイヤハーネス1が組み立てられる。
なお、追加ワイヤハーネス3の結束保持用のクランプ部材7としては、追加ワイヤハーネス3を基幹ワイヤハーネス2に対して直接又は結束部品4を介して結束保持できる構成であれば良く、その具体的構成は、前述のバンド状のものに限定されない。また、基幹ワイヤハーネス2に結束部品4を取り付けるためのクランプ部材8としても、特に限定は無く、例えばクランプ部材7と同様のバンド状のものなど、各種構成のものを採用できる。
固定用クリップ6は、例えば自動車のボディ等の固定対象物にワイヤハーネス1を固定するものであり、図1、図2に例示した固定用クリップ6は、固定対象物に形成されている穴への押し込みによって固定対象物に係合されるようになっている。但し、固定用クリップ6の具体的構成には特に限定は無く、各種構成が採用可能である。
なお、結束部品4の具体的構成は特に限定は無く、例えば、ベース部5が無く、クランプ部材7、8が直接、固定用クリップ6に取り付けられているものなど、各種構成が採用可能である。
合体ワイヤハーネス1の組み立て方法の一例としては、作業台上に基幹ワイヤハーネス2を配置し、この基幹ワイヤハーネス2に添わせるようにして追加ワイヤハーネス3を配置し、基幹ワイヤハーネス2に対して追加ワイヤハーネス3を結束部品4を用いて結束して合体すれば良い。ここで用いるワイヤハーネス2、3としては、全体の外装が完了しているか、若しくは該ワイヤハーネス2、3を構成する電線端末付近など、ごく一部を残して全体の外装が完了しているものである。また、ワイヤハーネス2、3としては、コネクタ9の取り付けや、電線同士の接続等も完了しているものを用いることが好ましい。外装、コネクタ9の組み立てや電線同士の接続等が全て、あるいは、大部分完了しているワイヤハーネス2、3を合体して、合体ワイヤハーネス1を組み立てるのであれば、合体後の外装やコネクタ9の取り付け等の作業が少なくて済み、合体の作業性の向上、合体ワイヤハーネス1の組み立て時間(特に合体後の組み立て時間)の短縮を実現できる。さらに、このような合体ワイヤハーネス1の組み立てであれば、特殊技能や専門知識が無い者であっても、専用合体図板を用いることなく、合体ワイヤハーネス1の組み立てを短時間で簡単に行える。
ところで、この合体ワイヤハーネス1では、複数本のワイヤハーネス2、3の合体して合体ワイヤハーネス1を組み立てる工程において、該合体ワイヤハーネス1の一部(又は全部)のコネクタ9を、複数本のワイヤハーネス2、3を合体する現場での作業(合体前、合体後のいずれでも良い)にて電線先端に組み立てるようにしても良い。この場合、該合体ワイヤハーネス1に適用するコネクタ9の種類の選択等を行える利点がある。
複数本のワイヤハーネス2、3を合体する現場での作業にて、ワイヤハーネス2、3を構成する電線端末へのコネクタ9の組み立てを行う場合、採用するコネクタ9としては、図4(a)、(b)に示すように、ワイヤハーネス2、3を構成する電線12先端に取り付けた端子91aをハウジング91bの端子穴91cに挿入、係合(具体的にはハウジング91b内のランス91eとの係合)して組み立てるタイプのコネクタ91(以下、端子挿入形コネクタとも言う。)を避け、例えば、バスバータイプのコネクタ92(以下、バスバー形コネクタとも言う。図5参照)を採用することが好ましい。
複数本のワイヤハーネス2、3を合体する現場での作業にて、ワイヤハーネス2、3を構成する電線端末へのコネクタ9の組み立てを行う場合、採用するコネクタ9としては、図4(a)、(b)に示すように、ワイヤハーネス2、3を構成する電線12先端に取り付けた端子91aをハウジング91bの端子穴91cに挿入、係合(具体的にはハウジング91b内のランス91eとの係合)して組み立てるタイプのコネクタ91(以下、端子挿入形コネクタとも言う。)を避け、例えば、バスバータイプのコネクタ92(以下、バスバー形コネクタとも言う。図5参照)を採用することが好ましい。
ワイヤハーネス2、3を合体する現場での作業にて電線先端に組み立てるコネクタ9として端子挿入形コネクタ91を採用する場合は、電線12先端への端子91a(図4参照)の取り付けを完了したワイヤハーネス2、3を合体した後、図4(a)、(b)に示すように、コネクタ91のハウジング91bに端子91aを挿入、係合させてコネクタ91を組み立てる。
この場合、ワイヤハーネス2、3を合体する現場での作業にて、電線先端の端子91aをハウジング91bの端子穴91cに押し込むだけで、コネクタ91の組み立てを簡単に行うことができるが、これでは、電線端末への端子91aの取り付け完了後から、この端子91aのハウジングへの挿入までの工程でのワイヤハーネスの取り扱いで、端子91aを変形させてしまう可能性が高くなる点でバスバー形コネクタに比べて不利である。端子91aを変形させてしまうと、ハウジングへの挿入が困難になったり、ハウジング内での端子91aのガタ付き等によって通電不良の原因になることがあるため、合体ワイヤハーネス1の組み立てラインからの不良品の除去等による無駄が大きくなる。また、端子91aに変形を与えないように、ワイヤハーネス2、3の取り扱いを注意深くするとなると、作業性に影響することは言うまでも無い。一方、ワイヤハーネス2、3の合体の組み立て現場にて、ワイヤハーネス2、3の電線端末に端子91aを取り付ける場合は、合体ワイヤハーネス1の組み立て現場で、端子91aのバレル部91dを電線先端にかしめ固定する等の作業を行わねばならず、コネクタの組み立てに要する手間と時間が膨大となるため、結局、コネクタ取り付け等の作業を含む合体ワイヤハーネス1の組み立て時間の短縮の点で現実的では無い。
この場合、ワイヤハーネス2、3を合体する現場での作業にて、電線先端の端子91aをハウジング91bの端子穴91cに押し込むだけで、コネクタ91の組み立てを簡単に行うことができるが、これでは、電線端末への端子91aの取り付け完了後から、この端子91aのハウジングへの挿入までの工程でのワイヤハーネスの取り扱いで、端子91aを変形させてしまう可能性が高くなる点でバスバー形コネクタに比べて不利である。端子91aを変形させてしまうと、ハウジングへの挿入が困難になったり、ハウジング内での端子91aのガタ付き等によって通電不良の原因になることがあるため、合体ワイヤハーネス1の組み立てラインからの不良品の除去等による無駄が大きくなる。また、端子91aに変形を与えないように、ワイヤハーネス2、3の取り扱いを注意深くするとなると、作業性に影響することは言うまでも無い。一方、ワイヤハーネス2、3の合体の組み立て現場にて、ワイヤハーネス2、3の電線端末に端子91aを取り付ける場合は、合体ワイヤハーネス1の組み立て現場で、端子91aのバレル部91dを電線先端にかしめ固定する等の作業を行わねばならず、コネクタの組み立てに要する手間と時間が膨大となるため、結局、コネクタ取り付け等の作業を含む合体ワイヤハーネス1の組み立て時間の短縮の点で現実的では無い。
一方、バスバー形コネクタ92は、バスバータイプの端子部品をハウジングに内蔵した構成であり、図5に例示するように、バスバー10の圧接スロット11のスロット溝11aに電線12を押し込んで、バスバー10と電線12(詳細には電線12内の芯線)とを電気導通可能に接続することで、バスバー10を介して、ハウジング14内の端子(コネクタ端子13)とワイヤハーネスの電線12との間が電気導通可能に接続される構造である。電線の芯線の口出しは不要である。バスバー形コネクタ92のハウジング14内のコネクタ端子13は、図5に例示したものでは、バスバー10の一部によって形成されているものであるが、コネクタ端子としては、例えば、電線12が接続されるバスバー10とは別体で、ハウジング内でバスバーとの嵌合等によってバスバーと電気導通可能に接続される構成のものであっても良い。このバスバー形コネクタ92であれば、バスバー10の圧接スロット11に電線12を押し込むだけで、バスバー10と電線12(詳細には電線12内の芯線)との電気導通可能な接続を簡単に実現でき、現場でも、電線に対する組み立てを簡単に行える。
ワイヤハーネス2、3を合体する現場での作業(合体前、合体後のいずれでも良い)にて電線先端に組み立てるコネクタ9としてバスバー形コネクタ92を採用する場合は、ワイヤハーネス2、3を合体後(あるいは合体直前)に、バスバー10の圧接スロット11への押し込み接続等の作業を行って、コネクタ92を組み立てることが可能である。然るに、ワイヤハーネス2、3を合体する工程前に、ワイヤハーネス2、3の電線端末に端子の取り付け等の特別な加工をしておく必要が無く、勿論、端子挿入タイプのコネクタの場合のように、電線先端に取り付けておいた端子を変形させてしまうといった不都合も生じない。また、周知のように、端子挿入タイプの集合コネクタでは、端子挿入時の配列指示、配列規制が必要となる場合があるが、バスバータイプのコネクタであれば、このような配列指示や配列規制は殆ど無用と言えるため、コネクタの組み立て作業は端子挿入タイプに比べて、非常に単純であり、組み立て作業上の制約も殆ど無いため、組み立てを簡単に効率良く行える。
本発明では、複数本のワイヤハーネス2、3を合体する現場での作業で、合体ワイヤハーネス1を構成するワイヤハーネス2、3に電線を追加接続することを排除しない。この場合も、バスバーをハウジングに内蔵する周知のバスバータイプのジョイントボックスなどを採用することが好ましい。図6に例示するバスバータイプのジョイントボックス15は、バスバー16の圧接スロット17に電線12を押し込むだけで、バスバー16と電線12(詳細には電線12内の芯線)とを電気導通可能に接続できる構造であり、複数本の電線12を圧接スロット17への押し込みによってバスバー16と接続すると、複数本の電線12の間がバスバー16を介して電気導通可能に接続される。図6中、符号18は、バスバー16を収容するハウジングである。
このバスバータイプのジョイントボックス15であれば、複数本のワイヤハーネス2、3を合体する現場での作業で、合体ワイヤハーネス1を構成するワイヤハーネス2、3の電線に、別途、追加の電線(図6中、符号12aの電線は、追加電線の一例)を後付けで接続することも簡単に行える。
このバスバータイプのジョイントボックス15であれば、複数本のワイヤハーネス2、3を合体する現場での作業で、合体ワイヤハーネス1を構成するワイヤハーネス2、3の電線に、別途、追加の電線(図6中、符号12aの電線は、追加電線の一例)を後付けで接続することも簡単に行える。
なお、ワイヤハーネス2、3を構成する電線端末の内、コネクタの取り付けなどの端末処理が完了している箇所については、予め外装作業を完了しておき、合体後に外装作業が必要となる箇所を極力少なくしておくことが好ましい。
本発明によれば、例えば、自動車用に合体ワイヤハーネス1を組み立てる場合、基幹ワイヤハーネス2や追加ワイヤハーネス3として、合体ワイヤハーネス1を適用する自動車の装備毎に、接続用電気回路をそれぞれ独立して形成するものを用いて合体することで、自動車の装備グレード等に適合する合体ワイヤハーネス1を簡単に短時間で組み立てることができる(タクトタイムの短縮)。この場合、使用する追加ワイヤハーネス3を変更するだけで車の装備の違いにも簡単に対応でき、車の装備に適合する合体ワイヤハーネス1を簡単に得ることができるといった利点もある。
これにより、例えば、複数本のワイヤハーネス2、3を合体して合体ワイヤハーネス1を組み立てる作業を、自動車組立ラインサイドにて行って、車の装備に対応する追加ワイヤハーネス3を用いて、車の装備グレードに対応する合体ワイヤハーネス1を適宜、組み立てて使用する、といったことも可能となる。この場合、車の装備グレード毎に組み立て済みのワイヤハーネスを選択使用することに比べて、ストックしておくべきワイヤハーネスの種類、量を大幅に削減できることになり、在庫管理に掛かる労力、コスト等を大幅に軽減できる利点がある。自動車車体等にワイヤハーネスを組む込む現場に確保される在庫スペースも、大幅に縮小できる。
これにより、例えば、複数本のワイヤハーネス2、3を合体して合体ワイヤハーネス1を組み立てる作業を、自動車組立ラインサイドにて行って、車の装備に対応する追加ワイヤハーネス3を用いて、車の装備グレードに対応する合体ワイヤハーネス1を適宜、組み立てて使用する、といったことも可能となる。この場合、車の装備グレード毎に組み立て済みのワイヤハーネスを選択使用することに比べて、ストックしておくべきワイヤハーネスの種類、量を大幅に削減できることになり、在庫管理に掛かる労力、コスト等を大幅に軽減できる利点がある。自動車車体等にワイヤハーネスを組む込む現場に確保される在庫スペースも、大幅に縮小できる。
さらに、図1に示すように、合体させるワイヤハーネス2、3に予めマーキング19(目印。カラーテープの貼付等によって形成する)を付けておき、このマーキング19を目印として、基幹ワイヤハーネス2に対する追加ワイヤハーネス3の向きや位置を決めるようにすることも可能であり。この場合、合体ワイヤハーネス1の組み立てにあたり、基幹ワイヤハーネス2に対して追加ワイヤハーネス3の向きや位置を簡単に短時間で合わせることができるようになり、合体ワイヤハーネス1の組み立て作業効率の向上、組み立て時間の短縮を実現できる。例えば、ワイヤハーネス2のマーキング19と、別のワイヤハーネス3のマーキング19の位置を合わせることで、ワイヤハーネス2、3同士の位置合わせができるようにしておくことで、合体ワイヤハーネス1の組み立て作業効率の向上、組み立て時間の短縮を実現できる。また、複数本のワイヤハーネス2、3について、それぞれ、複数箇所にマーキングを形成して、ワイヤハーネス2の複数箇所のマーキングと、別のワイヤハーネス3の複数箇所のマーキングとの位置合わせを以て、ワイヤハーネス2、3間の位置合わせを行うようにすると、合体ワイヤハーネス1を構成する複数本のワイヤハーネス2、3の組み合わせ向きの間違いをより確実に防止できる等の利点がある。
また、自動車の各装備ごとのワイヤハーネス2、3に、適合装備を示すマーキング(目印)を付けておくことも可能である。これにより、合体ワイヤハーネス1を構成するワイヤハーネスの取り違い等の防止に役立てることができる。また、合体ワイヤハーネス1を構成する複数本のワイヤハーネス2、3について、それぞれ、複数箇所にマーキングを形成して、ワイヤハーネス2の複数箇所のマーキングと、別のワイヤハーネス3の複数箇所のマーキングとの位置合わせを以て、所望の合体ワイヤハーネス1の組み立てに使用するワイヤハーネスであることの証とすると、ワイヤハーネスの取り違いを一層確実に防止できる。
また、合体ワイヤハーネス1を構成するワイヤハーネス2、3に形成するマーキングとしては、例えば、ワイヤハーネス2、3を合体する現場での作業で、合体ワイヤハーネス1を構成するワイヤハーネス2、3に電線を追加接続する際の接続位置を示すマーキング、各種外装品の取り付け位置を示すマーキング等も形成しておくことが、合体ワイヤハーネス1の組み立て時間の短縮の点でより好ましい。
また、合体ワイヤハーネス1を構成するワイヤハーネス2、3に形成するマーキングとしては、例えば、ワイヤハーネス2、3を合体する現場での作業で、合体ワイヤハーネス1を構成するワイヤハーネス2、3に電線を追加接続する際の接続位置を示すマーキング、各種外装品の取り付け位置を示すマーキング等も形成しておくことが、合体ワイヤハーネス1の組み立て時間の短縮の点でより好ましい。
なお、本発明において、合体ワイヤハーネスを形成するワイヤハーネスの本数は、複数本であれば良く、特に限定は無い。また、合体ワイヤハーネスを構成する複数本のワイヤハーネスを結束する結束部品の数や具体的形状は、前述の実施の形態に例示したものに限定されず、適宜変更可能である。
1…合体ワイヤハーネス、 2…基幹ワイヤハーネス、 3…追加ワイヤハーネス、 4…結束部品、 5…ベース部、 6…固定用クリップ、 7,8…クランプ部材、 9…コネクタ、 10…バスバー、 12…電線、 13…コネクタ端子、 14…ハウジング、 19…マーキング。
Claims (5)
- 単独で電気回路を形成する外装付きのワイヤハーネスを複数本用いて構成され、これらワイヤハーネスの内の少なくとも1本に設けられている結束部品によって、前記複数本のワイヤハーネスが結束、合体されるようになっていることを特徴とする合体ワイヤハーネス。
- 前記合体ワイヤハーネスを構成する各ワイヤハーネスが、前記合体ワイヤハーネスが実装される自動車の装備毎の接続用電気回路を形成するものであることを特徴とする請求項1記載の合体ワイヤハーネス。
- 前記結束部品が、ワイヤハーネスを固定する固定対象物への固定用クリップと一体化されていることを特徴とする請求項1又は2記載の合体ワイヤハーネス。
- 前記合体ワイヤハーネスを構成する複数本のワイヤハーネスの内の少なくとも1本に、他のワイヤハーネスとの合体時の位置決め用のマーキングが設けられているワイヤハーネスを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の合体ワイヤハーネス。
- 単独で電気回路を形成する外装付きのワイヤハーネスを複数本用い、これらワイヤハーネスの内の少なくとも1本に設けられている結束部品によって複数本のワイヤハーネスを結束、合体することを特徴とする合体ワイヤハーネスの製造方法。
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JP2003373610A JP2005135874A (ja) | 2003-10-31 | 2003-10-31 | 合体ワイヤハーネス及び合体ワイヤハーネスの製造方法 |
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JP2013106501A (ja) * | 2011-11-16 | 2013-05-30 | Sumitomo Wiring Syst Ltd | 自動車用ワイヤハーネス |
CN108110575A (zh) * | 2017-12-07 | 2018-06-01 | 柳州市双飞汽车电器配件制造有限公司 | 一种汽车混合动力系统的电源线束总成 |
-
2003
- 2003-10-31 JP JP2003373610A patent/JP2005135874A/ja not_active Withdrawn
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