JP2005135818A - 荷電粒子加速器および高電圧発生回路の絶縁方法 - Google Patents

荷電粒子加速器および高電圧発生回路の絶縁方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 装置の大型化を回避しながら、高電圧発生部と密閉容器との間の耐電圧の向上を図ることができる荷電粒子加速器および高電圧発生回路の絶縁方法を提供する。
【解決手段】 イオン注入装置10において、荷電粒子加速器30を構成する高圧タンク(密閉容器)18とその内部の高電圧発生部(高電圧ターミナル20、高電圧発生装置21)との間を電気的に絶縁するために、圧縮乾燥空気を高圧タンク18内に充填する。当該圧縮乾燥空気としては、ゲージ圧0.3MPaの圧力下における湿度が55%以下のものを用いる。これにより、メンテナンス作業性を高めながら、耐電圧の向上を図ることが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばイオン注入装置、電子顕微鏡等に用いられるイオン加速器、電子加速器等の荷電粒子加速器、および、当該荷電粒子加速器等を構成する高電圧発生回路の絶縁方法に関する。
従来より、イオンや電子を所望のエネルギーに加速するための荷電粒子加速器は、イオン注入装置や電子顕微鏡等に適用されている。図4は、下記特許文献1に記載されている従来の荷電粒子加速器の断面構造を示している。
図4において、従来の荷電粒子加速器1は、電子線を加速する多段加速管2と、この多段加速管2の最上部に搭載された電子銃3とを備えている。コッククロフト・ウォルトン型回路でなる高電圧発生部4は多段加速管2と平行に配置されており、多段加速管2に対して電子線の加速電圧を供給する。多段加速管2、電子銃3および高電圧発生部4はともに密閉容器5の内部に収容されている。密閉容器5の内部には絶縁性ガスとして六フッ化硫黄(SF6)ガス6が充填されており、高電圧発生部4と密閉容器5との間を電気的に絶縁している。
特開平7−262960号公報 特開平6−76987号公報
上述のように、従来の荷電粒子加速器1においては、高電圧発生部4と密閉容器5との間の電気的絶縁を図るために、密閉容器5の内部に絶縁性ガスとしてSF6ガスを充填している。
しかしながら、絶縁性ガスとしてSF6ガスを用いることは、高コストであるだけでなく環境負荷が高いという点で問題がある。また、機器のメンテナンスの際、充填したSF6ガスを回収するためのリザーバタンクを別途必要とする等、メンテナンス性が悪いという問題もある。
一方、環境中の空気(大気)が絶縁性を有することは従来より広く知られており、また、実際に空気を絶縁性ガスとして利用した荷電粒子加速器も多々存在する(上記特許文献2参照)。この場合、コスト的および環境的にも非常に優れ、メンテナンス作業性も非常に高いという利点がある。
しかしながら、大気中の空気で高電圧発生部と密閉容器との間の絶縁を図る従来の荷電粒子加速器においては、所望の耐電圧を得るためにはこれら高電圧発生部と密閉容器との間に大きな離間距離をとらなければらないという問題がある。これにより密閉容器が大型化し、装置の小型化が図れなくなる。
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、装置の大型化を回避しながら、高電圧発生部と密閉容器との間の耐電圧の向上を図ることができる荷電粒子加速器および高電圧発生回路の絶縁方法を提供することを課題とする。
以上の課題は、高電圧発生部と、荷電粒子を加速する加速管とが、密閉容器内に配置され、当該密閉容器内に絶縁性ガスが充填されている荷電粒子加速器において、前記絶縁性ガスは、圧縮乾燥空気であることを特徴とする荷電粒子加速器、によって解決される。
また、以上の課題は、密閉容器内に配置された高電圧発生回路と当該密閉容器との間を絶縁する高電圧回路の絶縁方法であって、前記密閉容器内に充填される絶縁性ガスとして、ゲージ圧0.3MPaの圧力下における湿度が55%以下の圧縮乾燥空気を使用することを特徴とする高電圧発生回路の絶縁方法、によって解決される。
本発明では、密閉容器内に圧縮乾燥空気を充填して、高電圧発生部と密閉容器との間を電気的に絶縁するようにしている。この構成により、大気圧の空気を絶縁性ガスとして用いる従来の荷電粒子加速器に比べて、高電圧発生部と密閉容器との間の耐電圧が向上し、従って、これらの間の離間距離を小さく設定できることにより、密閉容器の小型化および装置占有面積の省スペース化を図ることが可能となる。
また、湿度管理がなされた圧縮乾燥空気を用いることによって、リーク電流の低減等を抑えることが可能となり、これにより、荷電粒子加速器の低消費電力化を図り、ランニングコストを低減させることができるようになる。
具体的に、絶縁性ガスとして使用する圧縮乾燥空気の湿度条件としては、ゲージ圧0.3MPaの圧力下における湿度が55%以下、好ましくは50%以下に調整する。湿度が55%を越えると、リーク電流が無視できなくなるほど増大し、高電圧発生部において例えば1000kV以上の高電圧を安定に維持できなくなるからである。
なお、ここでいう「湿度」は相対湿度を意味し、(湿り空気中の水蒸気分圧)/(飽和空気の水蒸気分圧)で定義される。
この条件は勿論、密閉容器内が加圧状態である限りにおいて、圧縮乾燥空気の使用圧力を制限するものではなく、当該圧力を基準としたときの湿度の目安を示してる。従って、ゲージ圧0.3MPaにおいて湿度が55%以下であるならば、それから更に圧縮度を高めて仮に湿度が55%を越えたとしても、当該圧縮空気は上記条件を満足する。
以上の条件の圧縮乾燥空気を密閉容器に充填する方法として、本発明では、密閉容器と空気圧縮手段と空気乾燥手段との間で、空気圧縮手段の吐出空気を循環させる循環回路を形成する工程と、密閉容器を通過する空気の湿度が所定値以下となった後に、当該空気を密閉容器に充填する工程とを有している。これにより、必要とする湿度条件下の圧縮乾燥空気を容易に得ることができる。
なお、上記所定値としては、0.3MPa(ゲージ圧)の圧力下で湿度が55%以下という条件を満足させる乾燥空気の任意の湿度とすることができる。
本発明によれば、圧縮乾燥空気を絶縁性ガスとして用いるようにしているので、高電圧発生部と密閉容器との間の耐電圧を向上させることができ、これにより、密閉容器の小型化および装置占有面積の省スペース化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態では、イオン注入装置に本発明の荷電粒子加速器および高電圧発生回路の絶縁方法を適用した例について説明する。
図1は本発明の実施の形態によるイオン注入装置10の概略構成図である。先ず、このイオン注入装置10の構成および動作について説明する。
本実施の形態のイオン注入装置10は、負イオン源11、アインツエルレンズ12、質量分離電磁石13、スリット14、ファラデーカップ15、静電ステアラ16及び四重極静電型レンズ17を備えている。これら一連のユニットは、図示しない真空配管で接続されており、特に負イオン源11、質量分離電磁石13及び四重極静電型レンズ17には真空排気ポンプが取り付けられている。
30は荷電粒子加速器である。密閉容器としてのグランド電位側高圧タンク(以下「高圧タンク」という。)18の内部には、グランド側加速管19Aと高電圧側加速管19Bとが収納され、これら2つの加速管19A,19Bの間には高電圧ターミナル20が取り付けられている。この高電圧ターミナル20の内部には、イオンビームが通過するストリッパカナル201が設けられている。
なお、これらグランド側加速管19A、ストリッパカナル201及び高電圧側加速管19Bの各々の内部は、四重極静電型レンズ17の真空排気ポンプと、後述する四重極静電型レンズ24に取り付けられている真空排気ポンプとにより所定圧に排気されている。
高電圧ターミナル20には、高電圧発生装置21が接続されている。本例では、高電圧発生装置21はシェンケル型回路(並列昇圧)で構成されているが、コッククロフト・ウォルトン型(直列昇圧)等の他の回路構成も適用可能である。また、22は昇圧トランス、23は発振器である。
荷電粒子加速器30の後段側には、四重極静電型レンズ24と、偏向電磁石25と、ファラデーカップ26とが設けられている。これら四重極静電型レンズ24、偏向電磁石25及びファラデーカップ26でなる一連のユニットは真空配管で接続され、四重極静電型レンズ24に取り付けられた真空排気ポンプで配管内が所定圧に排気されている。
以上のような構成のイオン注入装置10は、負イオン源11において金属あるいはガス種の負イオンを発生させて、これを例えば約20〜30kVで引き出し加速する。加速された負イオンは、アインツエルレンズ12で収束された後、質量分離電磁石13に入射する。質量分離電磁石13に入射した負イオンは、約90°偏向されて所定の質量のイオンに分離される。分離された負イオンは、スリット14を通過し、ファラデーカップ15で電流を検出される。
一方、荷電粒子加速器30においては、発振器23からの交流電圧が昇圧トランス22で昇圧され、これが高電圧発生装置21に導入される。高電圧発生装置21は、高電圧ターミナル20で例えば1000kVの高電圧を発生させる。
四重極静電型レンズ17を通過し、グランド側加速管19Aに入射した負イオンは、高電圧発生装置21により1000kVの電圧に昇圧されている高電圧ターミナル20によって、最大1000keVまで加速される。このエネルギーを持った負イオンは、ストリッパカナル201内に導入され、このストリッパカナル201内に予め供給された窒素ガス(あるいはアルゴンガス)分子と衝突する。
窒素分子と衝突した負イオンは、電子が剥ぎ取られ、さらに原子の外殻電子が剥ぎ取られて、正イオンにチャージ変換される。例えば、1価の正イオンに変換されると、ストリッパカナル201を通過した当該1価の正イオンは、高電圧側加速管19Bにおいて、1000kVの加速電圧を受けて1000keVの加速エネルギーを得る。従って、加速管19A,19Bを通過したイオンは最大、1000keV+1000keV=2000keVのエネルギーを得てグランド電位に達する。
その後、イオンは、四重極静電型レンズ24を通過し、偏向電磁石25で偏向されて、ファラデーカップ26に達する。ファラデーカップ26の後方には、図示せずともプラテンあるいはイオン照射ステージが設けられており、そこに取り付けられた被照射基材に対して2000keVのエネルギーに達したイオンの照射処理がなされる。
さて、上述のイオン注入装置10において、荷電粒子加速器30を構成する高圧タンク18と、高電圧ターミナル20(又はこれと高電圧発生装置21を含む高電圧発生部(又は高電圧発生回路))との間は、一定以上の耐電圧をもって絶縁される必要がある。
そこで本実施の形態では、高圧タンク18の内部に圧縮乾燥空気を加圧充填し、当該圧縮乾燥空気でもって、高圧タンク18と高電圧ターミナル20との間を電気的に絶縁するように構成されている。この構成により、SF6ガスを絶縁性ガスとして用いる従来の構成と比較して、低コスト及び作業環境の改善を図ることができる。また、大気圧空気を絶縁性ガスとして用いる従来例と比較して、耐電圧が向上し、高圧タンク18の小型化及び装置占有面積の低減を図ることができる。
耐電圧の大きさは、圧縮乾燥空気のコンディションによって変化する。すなわち、空気の圧縮度が高いほど耐電圧は向上するが、圧縮空気中の湿度が高くなると耐電圧は低下する。また、空気の圧縮度を高めると、空気中の湿度は増大する。
すなわち、圧縮空気の圧縮度が高いほど、高圧タンクと高電圧発生部との間の耐電圧は向上するものの、圧縮度の上昇に伴って空気中の水分が凝結する結果、沿面放電等による耐電圧の劣化等が懸念されることとなる。このため、高電圧発生部に発生させる電圧の大きさに応じて、充填空気の湿度管理を行うことが好ましくなる。
また、加圧充填された空気の湿度によって、高電圧発生部の発生電流が影響を受ける。ここでいう発生電流とは、加速管の沿面ならびに高電圧発生装置の絶縁沿面を流れ落ちる漏れ電流(リーク電流)をいい、その値が大きくなるほど電圧発生効率が低下して消費電力が増大する。このことから、発生電流を少なくするためには高圧タンク内の湿度を低く保つ必要がある。
図2は、高圧タンク内の空気が大気圧(ゲージ圧0)のときにおける発生電圧に対する発生電流(リーク電流)の関係を示している。図2から明らかなように、空気の湿度が65%の場合には140kV時で発生電流が65μAであるのに対し、湿度が35%の場合には220kV時でも10μAと非常に少ない。
なお、空気の湿度は、高圧タンク内に設置した湿度計にて測定した。
また、ゲージ圧3気圧(0.3MPa)の圧縮空気を高圧タンクに充填して、発生電圧500kV時の発生電流を測定したところ、圧縮空気の湿度が63%の場合には44μA、湿度55%の場合には25μA、湿度50%の場合には16μAという結果が得られ、湿度が十数%低下しただけで発生電流を大幅に抑えられた。このことから、高圧タンク内での湿度管理は非常に重要であることがわかる。
なお、この実験では、円筒形の高圧タンク(密閉容器)内にこれと同心的に円筒形の高電圧ターミナルを設置した荷電粒子加速器を用い、これら高圧タンクと高電圧ターミナルとの間の離間距離は400mmである。
先の測定結果に基づいて、例えば1000kV×100μAの荷電粒子加速器における高圧タンクに充填される圧縮空気(ゲージ圧0.3MPa)の湿度条件の妥当性について試算すると、駆動電流100μAはビーム電流、加速管へのブリーダ電流、電圧モニタ電流等の実働電流とリーク電流等を考慮した補償電流とに割り当てられる。そこで、例えば実働電流が20μAである場合、補償電流は80μAとなり、従って、およそ80μAで高電圧発生回路のリーク電流を補償しなければならなくなる。
しかし、圧縮空気の湿度が63%の条件下では、発生電圧500kV時で既に44μAの発生電流が測定されているので、発生電圧1000kVでは約2倍の発生電流が生じるものと推察されるが、これでは上記補償電流量を越えてしまい、規定電圧1000kVを維持できなくなる。
このため、ゲージ圧0.3MPaの圧力下において、湿度が55%以下に管理された圧縮乾燥空気、好適には湿度50%以下に管理された圧縮乾燥空気を用いることが、耐電圧の確保は勿論、当該荷電粒子加速器の安定稼働にとって必要であることがわかる。
なお、上記0.3MPaの条件は湿度管理におけるひとつの圧力基準であり、高圧タンク内が加圧状態である限りにおいて、実使用圧力を規定するものではない。要は、ゲージ圧0.3MPaに調圧した際に湿度が55%以下の圧縮乾燥空気が本発明の適用対象である。
次に、このように湿度管理された圧縮乾燥空気を高圧タンク18内に充填する方法について説明する。
図3は高圧タンク18に対する圧縮乾燥空気の供給システムを示す配管構成図であり、高圧タンク18、圧縮機31、エアタンク32、エアドライヤ33、及び、これらの間で圧縮機31の吐出空気を循環させるための循環回路を形成する配管41〜43を備えている。
配管41はエアタンク32とエアドライヤ33との間を接続している。エアタンク32内には圧縮機31からの吐出空気が蓄圧されている。エアタンク32は、図示するように圧縮機31と一体型のものに限らず、単独のものでもよい。また、エアドライヤ33は、配管41を介して供給された圧縮空気に含まれる水分、油分を除去し、所望とするドライエアに精製するための装置で、型式は問われない。エアドライヤ33のドレン口40は、室外に連絡している。
配管42はエアドライヤ33と高圧タンク18との間を接続している。配管42は、圧力調整器34と、その下流側に設置されるバルブ35とを備えている。高圧タンク18には、タンク内部の圧縮空気の圧力を計測する圧力計37が設置されている。また、図示せずとも高圧タンク18の内部には湿度計が設置され、タンク外部から専用の窓を介して視認できるようになっている。
配管43は高圧タンク18と圧縮機31の吸入口との間を接続している。配管43は、バルブ38を備えている。また、この配管38には外気を吸入させるための配管44が設置されており、この配管44はバルブ39によって開閉されるようになっている。
以上のように構成される圧縮乾燥空気の供給システムにおいては、圧縮機31(及びエアタンク32)とエアドライヤ33と高圧タンク18との間で圧縮機31の吐出空気を循環させる。循環させる時間は特に限定されない。そして、高圧タンク18内を通過する空気の湿度が所定値以下となった後に、バルブ36を閉め、高圧タンク18内に当該空気を所定圧(例えば0.3MPa)にまで充填する。
このとき、系内の空気が足りずに高圧タンク18が充填不足となる場合には、バルブ39を開けて外気を導入し、一旦、高圧タンク18内を上記所定圧に充填する。その後、バルブ36を開放すると共にバルブ39を閉鎖し、高圧タンク18内の空気を再び圧縮機31で吸入し、エアドライヤ33によって系内の空気を除湿する。そして、高圧タンク18を通過する空気の湿度が所定値以下となった後に、バルブ36を閉鎖して、高圧タンク18内に当該空気を所定圧にまで充填するようにする。
ここで、高圧タンク18に対する循環空気の充填開始圧力を規定する上記所定値としては、高圧タンク18内の圧力を0.3MPa(ゲージ圧)に調圧したときタンク内の湿度が55%以下となる空気の任意の湿度とする。例えば、1回目の充填開始圧力を湿度27%、2回目の充填開始圧力を湿度37%とした場合、充填後(0.3MPa)の高圧タンク内を1回目では湿度51%、2回目では湿度44%とすることができた。
これにより、導入する外部空気の湿度の大小に依らずに、必要とする湿度条件下の圧縮乾燥空気を容易に得ることができるようになる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば以上の実施の形態では、荷電粒子加速器30の構成として、高圧タンク18に収容される加速管をグランド側加速管19Aと高電圧側加速管19Bとでなるタンデム型(多段型)とした例について説明したが、これに限らず、高電圧側からグランド側へ加速する単一の加速管で荷電粒子加速器を構成する例についても、本発明は適用可能である。
また、以上の実施の形態では、荷電粒子加速器としてイオン注入装置におけるイオン加速装置を例に挙げて説明したが、例えば、電子顕微鏡等の電子加速装置にも本発明は適用可能である。
本発明の実施の形態を示すイオン注入装置の概略構成図である。 大気圧の空気を絶縁性ガスとして用いた場合の発生電圧と発生電流との関係を示す図である。 本発明の実施の形態における高圧タンク18への圧縮乾燥空気の供給システムを示す配管構成図である。 従来の荷電粒子加速器の構成を示す断面図である。
符号の説明
10 イオン注入装置
18 高圧タンク(密閉容器)
19A,19B 加速管
20 高電圧ターミナル
21 高電圧発生装置
30 荷電粒子加速器
31 圧縮機
33 エアドライヤ

Claims (5)

  1. 高電圧発生部と、荷電粒子を加速する加速管とが、密閉容器内に配置され、当該密閉容器内に絶縁性ガスが充填されている荷電粒子加速器において、
    前記絶縁性ガスは、圧縮乾燥空気であることを特徴とする荷電粒子加速器。
  2. 前記圧縮乾燥空気は、ゲージ圧0.3MPaの圧力下における湿度が55%以下である請求項1に記載の荷電粒子加速器。
  3. 前記高電圧発生部の発生電圧は、500kV以上である請求項1に記載の荷電粒子加速器。
  4. 密閉容器内に配置された高電圧発生回路と当該密閉容器との間を絶縁する高電圧回路の絶縁方法であって、
    前記密閉容器内に充填される絶縁性ガスとして、ゲージ圧0.3MPaの圧力下における湿度が55%以下の圧縮乾燥空気を使用することを特徴とする高電圧発生回路の絶縁方法。
  5. 前記密閉容器に対する前記圧縮乾燥空気の充填は、
    前記密閉容器と空気圧縮手段と空気乾燥手段との間で、前記空気圧縮手段の吐出空気を循環させる循環回路を形成する工程と、
    前記密閉容器を通過する空気の湿度が所定値以下となった後に、当該空気を前記密閉容器に充填する工程とを有する請求項4に記載の高電圧発生回路の絶縁方法。
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