JP2005134722A - 光学積層体、円偏光板及び円偏光板を備える表示装置 - Google Patents

光学積層体、円偏光板及び円偏光板を備える表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】偏光子と貼りあわせて液晶表示装置などに実装して長時間用いても、広帯域性を維持し、偏光子が劣化したり、光学特性や光学異方性層の配向が変化したりすることのない光学積層体、これを用いた円偏光板、及び円偏光板を備える表示装置を提供する。
【解決手段】波長550nmにおける面内レターデーション値が260〜290nmである液晶分子からなる光学異方性層A、配向膜B、熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる厚さ方向のレターデーション値が30nm以下で飽和吸水率が0.03重量%以下である光学等方性層C、配向膜D、及び波長550nmにおける面内レターデーション値が125〜155nmである液晶分子からなる光学異方性層Eをこの順に積層してなり、前記A層の配向軸が前記C層の長手方向に対して75±3°の角度、及び前記E層の配向軸が前記C層の長手方向に対して15±3°の角度をなすように積層してなる光学積層体。

Description

本発明は、少なくとも二つの光学異方性層を有する光学積層体、それを用いた円偏光板、及び円偏光板を備える表示装置に関する。
1/4波長板は、非常に多くの用途を有しており、既に反射型LCD、光ディスク用ピックアップやPS変換素子に使用されている。しかし、1/4波長板と称していても、ある特定波長で1/4波長を達成しているものが大部分である。
そこで、光学異方性を有する二枚のポリマーフィルムを積層することにより得られる位相差板が開示されている(例えば、特許文献1や特許文献2)。
しかしながら、上記特許文献に記載されている位相差板においては、二枚のポリマーフィルムの光学的向き(光軸や遅相軸)を調節することが難しい。ポリマーフィルムの光学的向きは、一般にシート状あるいはロール状フィルムの縦方向または横方向に相当するものであり、シートあるいはロールの斜め方向に光軸や遅相軸を有するポリマーフィルムは、製造が非常に困難である。
さらに、これらの位相差板を製造するためには、二種類のポリマーフィルムを所定の角度にカットして、得られるチップを貼り合わせる必要がある。チップの貼り合わせで位相差板を製造しようとすると、粘着剤の塗布工程や、チップカットあるいはチップの貼り合わせ工程が必要となり、処理が煩雑であって、軸ズレによる品質低下が起きやすく、歩留まりが低下し、コストが増大し、汚染による劣化も起きやすい。
そこで、特許文献3には、長尺状の支持体、液晶性化合物を含む第1光学異方性層および液晶性化合物を含む第2光学異方性層を有し、第1光学異方性層の位相差が実質的にπであり、第2光学異方性層の位相差が実質的にπ/2であり、第1光学異方性層の面内の遅相軸と透明支持体の長手方向との角度が実質的に75゜であり、第2光学異方性層の面内の遅相軸と透明支持体の長手方向との角度が実質的に15゜であり、そして、第2光学異方性層の面内の遅相軸と第1光学異方性層の面内の遅相軸との角度が実質的に60゜であることを特徴とする位相差板が記載されている(請求項5)。
特許文献3によれば、得られる位相差板は、偏光膜とロールツウロールで貼り合わせでき、チップのバッチ貼り処理を皆無にすることができる;円偏光板の作製工程を一つ削減でき、さらに、円偏光板を薄く軽量にすることができることが記載されている。
特開平10−68816号公報 特開平10−90251号公報 特開2001−4837号公報
しかしながら、特許文献3の位相差板を偏光子と貼りあわせて液晶表示装置などに実装して長時間用いると、偏光子が劣化したり、光学特性や光学異方性層の配向が変化したりしてしまう問題がある。
従って、本発明の目的は、偏光子と貼りあわせて液晶表示装置などに実装して長時間用いても、広帯域性を維持し、偏光子が劣化したり、光学特性や光学異方性層の配向が変化したりすることのない光学積層体を提供することである。他の目的は、このような光学積層体を用いた円偏光板、この円偏光板を供えた表示装置を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、透明支持体として特定のものを用いることにより、上記目的を達成しうることを見出し、この知見に基づいてさらに研究を進め、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、
(1)波長550nmにおける面内レターデーション値Reが260〜290nmである液晶分子からなる光学異方性層A、
配向膜B、
熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる下記式[1]で表される厚さ方向のレターデーション値Rthが30nm以下で、飽和吸水率が0.03重量%以下であることを特徴とする光学等方性層C、
配向膜D、
及び波長550nmにおける面内レターデーション値Reが125〜155nmである液晶分子からなる光学異方性層Eをこの順に積層してなり、前記A層の配向軸が前記C層の長手方向に対して75±3°の角度をなすように、前記E層の配向軸が前記C層の長手方向に対して15±3°の角度をなすようにそれぞれ積層してなる光学積層体。
式[1]:Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d
(nxは長手方向の屈折率、nyは幅方向の屈折率、nzは厚み方向の屈折率であり、dは厚み(nm)である。)
(2)熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる下記式[1]で表される厚さ方向のレターデーション値Rthが30nm以下で、飽和吸水率が0.03重量%以下である長尺状の光学等方性層Cの片面に、前記層Cの長手方向に対して75±3°の角度となる方向に配向処理された配向膜Bを形成し、該配向膜B上に波長550nmにおける面内レターデーション値Reが260〜290nmである液晶分子からなる光学異方性層Aを形成させる工程(I)、前記層Cのもう一方の面に、前記層Cの長手方向に対して15±3°の角度となる方向に配向処理された配向膜Dを形成し、該配向膜D上に波長550nmにおける面内レターデーション値Reが125〜155nmである液晶分子からなる光学異方性層Eを形成させる工程(II)を有することを特徴とする、長尺状の光学積層体の製造方法、
式[1]:Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d
(nxは長手方向の屈折率、nyは幅方向の屈折率、nzは厚み方向の屈折率であり、dは厚み(nm)である。)
(3)偏光子の片面に前記(1)記載の光学積層体、もう一方の面に熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる下記式[1]で表される厚さ方向のレターデーション値Rthが30nm以下で、飽和吸水率が0.03重量%以下である光学等方性層Fを積層してなる円偏光板、
式[1]:Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d
(nxは長手方向の屈折率、nyは幅方向の屈折率、nzは厚み方向の屈折率であり、dは厚み(nm)である。)
及び、
(4)前記(3)記載の円偏光板を供える表示装置、
がそれぞれ提供される。
本発明によれば、広帯域性を有し、偏光子と積層して円偏光板として液晶表示装置などに実装して長時間用いても、偏光子が劣化したり、光学特性や光学異方性層の配向が変化したりすることのない光学積層体、この光学積層体を用いた円偏光板、及びこの円偏光板を備えた表示装置を提供することができる。
本発明の光学積層体に用いる光学異方性層(光学積層体A及びE)は、液晶分子からなる。光学異方性層は、重合開始剤又は架橋剤の存在下、紫外線又は熱により重合もしくは架橋する性質を有する低分子量又は高分子量の液晶化合物、あるいはそれらの混合物を、実質的に均一に配向させた状態で重合又は架橋反応により固定化させて得られるものである。
用いる液晶化合物としては、棒状液晶性化合物又はディスコティック液晶性化合物、あるいはこれらの混合物を用いることができる。
棒状液晶性化合物としては、アゾメチン類、アゾキノン類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、トラン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類などが挙げられる。また、以上のような低分子液晶化合物だけでなく、高分子棒状液晶化合物も用いることができる。棒状液晶性化合物の具体例としては、特開平7−294735号公報及び特開平8−283748号公報に記載されている重合性液状組成物等が挙げられる。
ディスコティック液晶性化合物としては、種々の文献(例えば、C.Desrade et al.,Mol.Crysr.Liq.Cryst.,vol.71,page111(1981年);日本化学会編、季刊化学総説、No.22,液晶の化学、第5章第10章第2節(1994年);B.Kohne et al.,angew.Chem.Soc.Chem.Comm.page1794(1985年);J.Zhang etal.,J.Am.Chem.Soc.,vol.116,page2655(1994年);等)に記載されたものが挙げられる。ディスコティック液晶性化合物の重合については、特開平8−27284号公報に記載がある。ディスコティック液晶性化合物を重合により固定するためには、ディスコティック液晶性化合物の円盤状コアに、連結基を介して重合性基を結合させる必要がある。このようなディスコティック液晶性化合物としては、例えば、特開2000−284126号公報に記載されたものが挙げられる。
光学異方性層を構成する液晶化合物は所定の方向に均一に配向していることが好ましい。
光学異方性層の厚さは、100nm〜10μmであることが好ましく、500nm〜10μmであることがさらに好ましく、2〜8μmであることが最も好ましい。
光学異方性層Aの面内レターデーション値Reは、入射波長550nmに対し、260〜290nm、好ましくは240〜280nmである。
光学異方性層Eの面内レターデーション値Reは、入射波長550nmに対し、125〜155nm、好ましくは130〜150nmである。
面内レターデーション値Reは、光学異方性層の法線方向から入射した光に対する面内のレターデーション値を意味する。具体的には、下記式により定義される値である。
面内レターデーション値(Re)=|nx−ny|×d
(式中、nxおよびnyは光学異方性層の面内の主屈折率であり、そしてdは光学異方性層の厚み(nm)である。)
本発明の光学積層体に用いる配向膜としては、通常高分子膜が用いられる。配向膜の形成に用いる高分子膜としては特に制約されないが、光学的に等方性を有するものであるのが好ましい。高分子膜の形成に用いる高分子としては、例えば、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリエーテルイミド、ポリエステル、ポリアリレート、ポリビニルアルコール、ゼラチン等が挙げられる。また、垂直配向膜に用いるポリマーは、2種類以上のポリマーの混合物であってもよい。
配向膜に用いるポリマーの重合度は、好ましくは200〜5,000、より好ましくは300〜3,000である。ポリマーの分子量は、好ましくは9,000〜200,000、より好ましくは13,000〜130,000である。
配向膜の厚さは、通常0.005〜10μm、好ましくは0.01〜1μmで
ある。
本発明の光学積層体に使用する光学等方性層Cは、熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる。
熱可塑性ノルボルネン系樹脂としては、具体的には、ノルボルネン系単量体の開環重合体、ノルボルネン系単量体と開環共重合可能なその他の単量体との開環重合体およびそれらの水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボルネン系単量体と共重合可能なその他の単量体との付加型共重合体等を挙げることができる。これらの中でも、透明性の観点から、ノルボルネン系単量体の開環重合体の水素添加物が最も好ましい。
ノルボルネン系単量体としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、7,8−ベンゾトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン)、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)、およびこれらの化合物の誘導体(例えば、環に置換基を有するもの)などを挙げることができる。ここで、置換基としては、例えばアルキル基、アルキレン基、極性基などを挙げることができる。また、これらの置換基は、同一または相異なって複数個が環に結合していてもよい。ノルボルネン系単量体は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
極性基の種類としては、ヘテロ原子、またはヘテロ原子を有する原子団などが挙げられる。ヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、ハロゲン原子などが挙げられる。極性基の具体例としては、カルボキシル基、カルボニルオキシカルボニル基、エポキシ基、ヒドロキシル基、オキシ基、エステル基、シラノール基、シリル基、アミノ基、ニトリル基、スルホン基などが挙げられる。
ノルボルネン系単量体と開環共重合可能な他の単量体としては、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどのモノ環状オレフィン類およびその誘導体;シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエンなどの環状共役ジエンおよびその誘導体;などが挙げられる。
ノルボルネン系単量体の開環重合体およびノルボルネン系単量体と共重合可能な他の単量体との開環共重合体は、単量体を公知の開環重合触媒の存在下に(共)重合することにより得ることができる。
ノルボルネン系単量体の付加重合体およびノルボルネン系単量体と共重合可能な他の単量体との付加共重合体は、単量体を公知の付加重合触媒の存在下に重合することにより得ることができる。
ノルボルネン系単量体と付加共重合可能な他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテンなどの炭素数2〜20のα−オレフィンおよびこれらの誘導体;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセンなどのシクロオレフィンおよびこれらの誘導体;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエンなどの非共役ジエンなどが挙げられる。これらの単量体は1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、α−オレフィンが好ましく、エチレンがより好ましい。
熱可塑性ノルボルネン系樹脂の分子量は使用目的に応じて適宜選定されるが、溶媒としてシクロヘキサン(重合体樹脂が溶解しない場合はトルエン)を用いるゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定したポリイソプレンまたはポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常10,000〜100,000、好ましくは15,000〜80,000、より好ましくは20,000〜50,000である。重量平均分子量がこのような範囲にあるときに、フィルムの機械的強度および成型加工性とが高度にバランスされ好適である。
ノルボルネン系単量体の開環重合体、ノルボルネン系単量体とこれと開環共重合可能なその他の単量体との開環共重合体、ノルボルネン系単量体の付加重合体、およびノルボルネン系単量体とこれと共重合可能なその他の単量体との付加重合体の水素添加物は、これらの重合体の溶液に、ニッケル、パラジウムなどの遷移金属を含む公知の水素添加触媒を添加し、炭素−炭素不飽和結合を好ましくは90%以上水素添加することによって得ることができる。
本発明に用いる熱可塑性ノルボルネン系樹脂のガラス転移温度は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、好ましくは80℃以上、より好ましくは100〜250℃の範囲である。ガラス転移温度がこのような範囲にある熱可塑性ノルボルネン系樹脂を含有するフィルムは、高温下での使用における変形や応力が生じることがなく耐久性に優れる。
本発明に用いる熱可塑性ノルボルネン系樹脂の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は特に制限されないが、通常1.0〜10.0、好ましくは1.1〜4.0、より好ましくは1.2〜3.5の範囲である。
本発明に用いる熱可塑性ノルボルネン系樹脂の中でも、繰り返し単位として、X:ビシクロ[3.3.0]オクタン−2,4−ジイル−エチレン構造と、Y:トリシクロ[4.3.0.12,5]デカン−7,9−ジイル−エチレン構造とを有し、これらの繰り返し単位の含有量が、熱可塑性ノルボルネン系樹脂の繰り返し単位全体に対して90重量%以上であり、かつ、Xの含有割合とYの含有割合との比が、X:Yの重量比で100:0〜40:60であるものが好ましい。このような樹脂を用いることにより、長期的に寸法変化がなく、光学特性の安定性に優れる光学補償フィルムを得ることができる。
ポリマーとしてXの構造を繰り返し単位として有するモノマーとしては、ノルボルネン環に五員環が結合した構造を有するノルボルネン系単量体が挙げられ、より具体的には、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)及びその誘導体(環に置換基を有するもの)、7,8−ベンゾトリシクロ[4.3.0.10,5]デカ−3−エン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン)、及びその誘導体が挙げられる。
また、ポリマーとしてYの構造を繰り返し単位として有するモノマーとしては、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]デカ−3,7−ジエン(慣用名:テトラシクロドデセン)及びその誘導体(環に置換基を有するもの)が挙げられる。
このような熱可塑性ノルボルネン系樹脂を得る手段としては、具体的にはa)ポリマーとして前記Xの構造を繰り返し単位として有するモノマーと、ポリマーとして前記Yの構造を繰り返し単位として有するモノマーとの共重合比でコントロールして重合し、必要に応じてポリマー中の不飽和結合を水素添加する方法や、b)前記Xの構造を繰り返し単位として有するポリマーと、前記Yの構造を繰り返し単位として有するポリマーとのブレンド比でコントロールする方法が挙げられる。
光学等方性層Cの式[1]で表される厚さ方向のレターデーション値Rthは30nm以下、好ましくは20nm以下である。
式[1]:Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d
(nxは長手方向の屈折率、nyは幅方向の屈折率、nzは厚み方向の屈折率であり、dは厚み(nm)である。)
光学等方性層Cにおいては、面内レターデーション値Reは好ましくは10nm以下、さらに好ましくは5nm以下である。前記面内レターデーション値Reは、Re=|nx−ny|×dで表される。nx、ny及びdは前記式[1]におけるnx、ny及びdと同じである。
光学等方性層Cの上記特性厚さ方向のレターデーション値Rth及びReは、フィルムのキャスティング時のドラフト比(=ダイスの開度/フィルムの厚さ)を好ましくは10以下、さらに好ましくは8以下にすることで達成可能である。
C層の面内レターデーション値Reは10nm以下、好ましくは5nm以下である。C層のかかる物性はキャスティング時のドラフト比を10以下、好ましくは8以下とすることで達成可能である。
光学等方性層Cの飽和吸水率は0.03重量%以下、好ましくは0.02重量%以下、さらに好ましくは0.01重量%以下である。光学等方性層の飽和吸水率が上記範囲であると、偏光子の劣化や光学特性の長期安定性に優れるなどの利点がある。
飽和吸水率は、前記光学等方性層Cの試験片を一定温度の水中に一定時間、浸漬し、増加した質量の浸漬前の試験片質量に対する百分率で表される値である。通常は、23℃の水中に24時間、浸漬して測定される。光学等方性層Cにおける飽和吸水率は、例えば熱可塑性ノルボルネン系樹脂中の極性基の量を減少させることにより、前記値に調節することができるが、好ましくは極性基を持たない樹脂であることが望まれる。
本発明において、光学等方性層Cは、揮発性成分の含有量が0.1重量%以下であることが好ましく、0.05重量%以下であることがより好ましい。揮発性成分の含有量が前記範囲であるものを使用すると、光学等方性層Cの寸法安定性が向上し、長時間使用時における光学等方性層Cの厚さ方向のレターデーション値Rthの変化を小さくすることができる。
揮発性成分は、光学等方性層Cに微量含まれる分子量200以下の物質であり、例えば、残留単量体や溶媒などが挙げられる。揮発性成分の含有量は、光学等方性層Cに含まれる分子量200以下の物質の合計として、光学等方性層Cをガスクロマトグラフィーにより分析することにより定量することができる。
本発明において、光学等方性層Cは、長手方向に形成されるダイラインの深さ及び高さが50nm未満で、並びにダイラインの幅が500μm以上であることが好ましく、長手方向に形成されるダイラインの深さ及び高さが30nm未満で、並びにダイラインの幅が1000μm以上であることがさらに好ましい。光学等方性層Cとして、長手方向に形成されるダイラインの深さ、高さ及び幅が上記範囲のものを使用することにより、光学等方性層Cの長手方向及び幅方向の面内レターデーション値Reや厚さ方向のレターデーション値Rthのばらつきを少なくすることができる。
ここで長手方向とは、フィルムを押出す流れの方向のことを指す。
前記光学等方性層Cのダイラインは、三次元表面構造解析顕微鏡を用いて測定できる。
ダイラインの深さや高さを測定するとき、隣り合う谷と山で、ベースが異なっている場合は、図1のようにベースライン12を引いて、谷の底点13又は山の頂点14からそのベースライン12までの最短距離をダイラインの深さ15又は高さ16とする。
本発明の光学積層体に用いる光学等方性層Cを成形する方法としては、特に制限されず、例えば、溶液流延法や溶融押出法などの従来公知の方法が挙げられる。中でも、溶剤を使用しない溶融押出法の方が、効率よく光学等方性層C中の揮発性成分の含有量を効率よく減らすことができる、地球環境や作業環境の観点、及び製造コストの観点から好ましい。
溶融押出法としては、ダイスを用いる方法やインフレーション法などが挙げられるが、生産性や厚さ精度に優れる点でTダイを用いる方法が好ましい。
光学等方性層Cを成形する方法として、Tダイを用いる方法を採用する場合、Tダイを有する押出機における樹脂の溶融温度は、熱可塑性ノルボルネン系樹脂のガラス転移温度よりも80〜180℃高い温度にすることが好ましく、ガラス転移温度よりも100〜150℃高い温度にすることがより好ましい。押出機における樹脂の溶融温度が過度に低いと熱可塑性ノルボルネン系樹脂の流動性が不足するおそれがあり、逆に溶融温度が過度に高いと熱可塑性ノルボルネン系樹脂が劣化する可能性がある。
光学等方性層Cの厚さは、機械的強度などの観点から、通常40〜500μm、好ましくは40〜300μm、より好ましくは40〜200μmである。
また、光学等方性層Cの厚さ変動が、この長手方向及び幅方向にわたって前記厚さの±3%以内であることが好ましい。厚さ変動を前記範囲にすることにより、配向膜を積層する際の積層ムラを減らすことができる。
光学等方性層Cには、これに積層する配向膜との接着性を改善するため、表面処理を行ってもよい。表面処理としては、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線処理、火炎処理などが挙げられる。
本発明の光学積層体の構造断面図を図2に示す。図2に示す光学積層体20は、光学異方性層A21、配向膜B22、光学等方性層C23、配向膜D24、及び光学異方性層E25をこの順に積層された構造を有する。
本発明の光学積層体では、光学異方性層Aの配向軸が光学等方性層Cの長手方向に対して75±3°、好ましくは75±1°の角度をなすように、及び光学異方性層Eの配向軸が光学等方性層Cの長手方向に対して15±3°、好ましくは15±1°の角度をなすように積層する。
本発明の光学積層体において、積層体は長尺状であることが好ましい。本発明において、長尺状とは、フィルムまたは積層体の幅方向に対し少なくとも5倍程度以上の長さを有するものを言い、好ましくは10倍もしくはそれ以上の長さを有し、具体的にはロール状に巻回されて保管または運搬される程度の長さを有するものを言う。
長尺状であることにより、この光学積層体を用いて偏光板などの他の光学素子とロール・トゥー・ロールで積層することが可能であり、長尺状の光学素子を得ることができる。
本発明の光学積層体を得る方法としては、特に制限されないが、好ましくは長尺状の熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる式[1]で表される厚さ方向のレターデーション値Rthが30nm以下で、飽和吸水率が0.03重量%以下である長尺状の光学等方性層Cの片面に、前記層Cの長手方向に対して75±3°の角度となる方向に配向処理された配向膜Bを形成し、該配向膜B上に波長550nmにおける面内レターデーション値Reが260〜290nmである液晶分子からなる光学異方性層Aを形成させる工程(I)、前記層Cのもう一方の面に、前記層Cの長手方向に対して15±3°の角度となる方向に配向処理された配向膜Dを形成し、該配向膜D上に波長550nmにおける面内レターデーション値Reが125〜150nmである液晶分子からなる光学異方性層Eを形成させる工程(II)を有する(以下、「本発明の製造方法」という)。
式[1]:Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d
(nxは長手方向の屈折率、nyは幅方向の屈折率、nzは厚み方向の屈折率であり、dは厚み(nm)である。)
本発明の製造方法では、長尺状の光学等方性層Cの片面に、前記層Cの長手方向に対して75±3°の角度となる方向に配向処理された配向膜Bを形成する。
本発明の製造方法に使用する長尺状の光学等方性層Cとしては、本発明の光学積層体の欄で説明したものと同様のものが挙げられる。
本発明の製造方法において、光学等方性層C上に配向膜B及びDを形成する方法は特に制限されず、公知の配向処理に準じた方法で行うことができる。
配向膜B及びDとしては、本発明の光学積層体の欄で説明したものと同様のものが挙げられる。
配向処理としては、通常ラビング処理が用いられる。高分子膜をラビング処理する方法は特に制約されず、従来公知の方法により行うことができる。例えば、レーヨン、ナイロン等の布又はロールを用いて、高分子膜の表面を所定方向に擦する(ラビング)ことにより高分子膜表面に配向性を付与する方法が挙げられる。また、ラビング処理以外の配向処理としては、高分子膜上に直線偏光紫外線等の光を所定方向から照射する方法、高分子膜を延伸する方法等が挙げられる。また、高分子膜以外に、酸化ケイ素(SiO)などの斜方蒸着層等も配向膜として用いることもできる。本発明の長尺状の光学積層体を効率よく連続生産する上では、高分子膜をラビング処理して得られる配向膜が好ましい。
配向処理の方向は、光学異方性層Aの場合は長尺状の光学異方性層Cの長手方向に対して75±3°、好ましくは75±1°の範囲となるように、光学異方性層Eの場合は長尺状の光学異方性層Cの長手方向に対して15±3°、好ましくは15±1°の範囲となるように、それぞれ行う。配向膜上に液晶化合物層を形成する場合、一般的に、液晶化合物の配向は配向膜の配向処理方向と一致する。
また、液晶化合物としてディスコティック液晶を用いる場合には、ディスコティック液晶分子を実質的にフィルム又は積層体の面方向に対して垂直(50度から90度の範囲の平均傾斜角)に配向させるのが好ましい。そのためには、配向膜を構成するポリマーの官能基によって配向膜の表面エネルギーを低下させ、これによりディスコティック液晶化合物を立てた状態にする必要がある。配向膜の表面エネルギーを低下させる官能基としては、フッ素原子や、炭素原子数が10以上の炭化水素基が好ましく例示できる。この場合、フッ素原子又は炭化水素基を配向膜の表面に存在させるために、ポリマーの主鎖よりも側鎖にフッ素原子又は炭化水素基を導入するのが好ましい。フッ素原子を含有する含フッ素ポリマーのフッ素原子の含有量は、好ましくは0.05〜80重量%、より好ましくは0.5〜65重量%、さらに好ましくは1〜60重量%である。炭化水素基としては、脂肪族基、芳香族基又はこれらの組合せが挙げられる。脂肪族基は、環状、分岐状、直鎖状のいずれであってもよいが、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はシクロアルケニル基が好ましい。炭化水素基の炭素原子数は、好ましくは10〜100、より好ましくは10〜50,さらに好ましくは10〜40である。
また、このようなポリマーの主鎖は、ポリイミド構造又はポリビニルアルコール構造を有するものであるのが好ましい。ポリイミドは、一般にテトラカルボン酸とジアミンとの縮合反応により合成することができる。ポリイミドに炭化水素基を導入する場合、ポリイミドの主鎖又は側鎖にステロイド構造を形成するのが好ましい。側鎖に存在するステロイド構造は、炭素原子数が10以上の炭化水素基に相当し、ディスコティック液晶化合物を垂直に配向させる機能を有する。また、ポリビニルアルコールとしては、例えば、フッ素原子を含む繰り返し単位を5〜80モルの範囲で含むフッ素変性ポリビニルアルコール、炭素数が10以上の炭化水素基を有する変性ポリビニルアルコールなどが挙げられる。
配向膜B上に光学異方性層Aを、又は配向膜D上に光学異方性層Eを形成させるには、具体的に次のように行うことができる。光学等方性層C上に形成させた配向膜B又はD上に、液晶化合物の有機溶剤溶液を塗布し、加熱により溶剤を除去する。次いで、液晶化合物が液晶状態となる温度まで冷却することにより、液晶化合物を所定方向に配向させることができる。さらに、液晶化合物が紫外線又は熱により重合もしくは架橋する場合には、液晶状態が保持された環境下で重合開始剤又は架橋剤の存在下、紫外線又は熱により重合若しくは架橋することにより、光学異方性層を形成することができる。
本発明の製造方法においては、前記工程(I)及び(II)の順序は制限されず、工程(I)の後工程(II)を行ってもよいし、工程(II)の後に工程(I)を行ってもよい。
液晶化合物の有機溶剤溶液を調製する際に用いる有機溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;アニソール、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ペンタノンなどのケトン類;n−ブタノール、2−ブタノール、シクロヘキサノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;メチルセロソルブ、酢酸メチルセロソルブなどのセロソルブ類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル等のエステル類;等が挙げられる。これらは1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。液晶化合物を溶解するときの濃度は、通常1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜40重量%である。
本発明の円偏光板は、本発明の光学積層体の片面に偏光子G、もう一方の面に熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる式[1]で表される厚さ方向のレターデーション値Rthが30nm以下で、飽和吸水率が0.03重量%以下である光学等方性層Fを積層してなる。
式[1]:Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d
(nxは長手方向の屈折率、nyは幅方向の屈折率、nzは厚み方向の屈折率であり、dは厚み(nm)である。)
本発明の円偏光板の層構造断面図を図3に示す。図3に示す円偏光板30は、偏光子G28の片面に接着剤層27を介して図1に示す本発明の光学積層体20の光学異方性層A21側を、もう一方の面に接着剤層27を介して光学等方性層F26が積層された構造を有する。
本発明の円偏光板に用いる偏光子Gとしては特に制限されず、従来公知のものを使用できる。例えば、ヨウ素系偏光フィルム、二色性染料を用いる染料系偏光フィルム、ポリエン系偏光フィルム等が挙げられる。これらの偏光フィルムのうち、例えば、ヨウ素系偏光フィルム及び染料系偏光フィルムは、一般にポリビニルアルコール系フィルムを延伸し、これにヨウ素あるいは二色性染料を吸着することによって製造できる。
偏光子Gの厚さは、特に制限されないが、通常5〜80μmである。
光学等方性層Fとしては、本発明の光学積層体の光学等方性層Cの欄で説明したものと同様のものが挙げられる。
光学積層体と偏光子G、偏光子Gと光学等方性層Fとの積層は、接着剤や粘着剤等の適宜な接着手段を用いて行うことができる。接着剤又は粘着剤としては、例えば、アクリル系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、ゴム系等が挙げられる。これらの中でも、耐熱性や透明性等の観点から、アクリル系のものが好ましい。
本発明の円偏光板は、本発明の光学積層体と偏光子Gとを、偏光子の偏光透過軸と、本発明の光学積層体を構成する光学異方性層Aの面内遅相軸のなす角度が15±5°、好ましくは15±2°の角度で交差するように積層し、偏光子Gと光学等方性層Fとを、偏光子Gの偏光透過軸と光学等方性層Fの幅方向とが一致するように積層することにより得られる。
本発明の円偏光板においては、本発明の光学積層体が長尺状である場合は、偏光子G及び光学等方性層Cとの積層を接着剤又は粘着剤層を介してロール・トゥー・ロールで積層することも可能であり、長尺状の円偏光板原反を得ることができる。
本発明の表示装置は、本発明の円偏光板を供えることを特徴とする。本発明の表示装置としては、反射型液晶表示装置、半透過型液晶表示装置、透過型液晶表示装置、タッチパネルを備えた液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス表示装置等が挙げられる。
ここで、本発明の円偏光板が長尺状である場合は、これを所定の大きさ、形状に裁断して用いる。
本発明の表示装置においては、本発明の円偏光板は装置に応じて適切な位置に設置される。例えば、図4に示す反射型液晶表示装置においては、本発明の円偏光板は、液晶セルの上に、光学等方性層Fの側を上にして設置される。
図4に示す反射型液晶表示装置40は、下から順に、反射板41、液晶セル42、本発明の円偏光板30からなる。
反射板41は、液晶セルの一方の基板の内側に反射膜を形成して、その基板を反射板として機能させたものであってもよい。
液晶セル42は、一般に透明電極を備えた二枚の基板の間に、棒状液晶性分子を含む液晶層を有する。液晶セルは、TN(Twisted Nematic)型であることが好ましい。TN型液晶セルのツイスト角度は、45゜〜90゜であることが好ましい。液晶セルと偏光子との間にカラーフィルターを配置してもよい。
本発明を、参考例、実施例及び比較例を示しながら、さらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
なお部及び%は特に断りのない限り重量基準である。
本実施例における評価は、以下の方法によって行った。
(1)光学積層体における各層の厚さ
積層体をエポキシ樹脂に包埋した後、大和光機社製のミクロトームRUB−2100を用いて0.05μm厚にスライスし、透過型電子顕微鏡を用いて断面観察を行うことにより測定する。
(2)各層の面内レターデーション値Re及び厚さ方向のレターデーション値Rth
光学積層体を各層に分離した後、王子計測機器社製のKOBRA−ADH21を用いて波長550nm又は450nmで各層の幅方向に対し、中央部と両端部から1cmの計3点を測定し、その平均値を測定値とする。
(3)光学異方性層A及びEの配向軸の傾き
光学積層体を分離した後、王子計測機器社製のKOBRA−ADH21を用いて波長550nm又は450nmで各層の幅方向に対し、中央部と両端部から1cmの計3点を測定し、その平均値を測定値とする。なお、配向軸の傾きとは光学積層体の長手方向となす角度のことを指す。
(4)光学等方性層の飽和吸水率
光学等方性層の試験片を一定温度の水中に一定時間、浸漬し、増加した質量を求め、増加した質量の浸漬前の試験片質量に対する百分率で表す。
(5)広帯域性
光学積層体を王子計測機器社製のKOBRA−ADH21を用いて波長380nm、550nm、及び650nmにおける面内レターデーションRe(λ)を測定し、以下の基準で評価を行う。
○:各波長における面内レターデーション値Re(λ)と波長λとの比、Re(λ)/λの値が0.23〜0.26の範囲にある。
×:各波長における面内レターデーション値Re(λ)と波長λとの比、Re(λ)/λの値が0.23よりも小さいか、0.26よりも大きい。
(6)視野角特性
円偏光板を用いて反射型液晶表示装置を作成し、正面方向及び斜め方向から目視で画像を観察して以下の基準で評価を行う。
○:正面から見ても斜め方向からみても色調変化がない。
×:斜め50°以上の方向から見た場合に色調変化が顕著である。
(7)経時変化
円偏光板を、80℃90%RHの環境下に1時間、−20℃40%RHの環境下に1時間のヒートサイクル試験を200サイクル繰り返した後、この円偏光板を用いて反射型液晶表示装置を作成し、正面方向から目視で画像を観察して以下の基準で評価を行う。
○:特に以上は認められない。
×:画面端部などにおいて部分的に色相変化が認められる。
[製造例1]
熱可塑性ノルボルネン系樹脂(ZEONOR1420、日本ゼオン社製;ガラス転移温度Tg136℃)のペレットを、空気を流通させた熱風乾燥機を用いて100℃で、4時間乾燥した。そしてこのペレットを、リーフディスク形状のポリマーフィルター(濾過精度30μm)を設置した50mmの単軸押出機とリップ部材質が炭化タングステン、#1000番のダイヤモンド砥石で研磨したリップを有し、内面に表面粗さRa=0.05μmのクロムメッキを施した650mm幅のT型ダイスを用いて260℃で押出し、押出されたシート状の熱可塑性ノルボルネン系樹脂を第1冷却ドラム(直径250mm、温度:135℃、周速度R:10.05m/分)に密着させ、次いで第2冷却ドラム(直径250mm、温度125℃、周速度R:10.05m/分)、次いで第3冷却ドラム(直径250mm、温度100℃、周速度R:9.98m/分)に順次密着させて移送し、両端部各70mmをトリミングして、厚さ100μm、幅500mm、長さ500mのフィルム1を得た。得られた長尺のフィルム1(光学等方性層C)はロール状に巻き取った。なお、キャスティング時のドラフト比は5とした。
得られた長尺のフィルム1の特性を表1に示す。
[製造例2]
キャスティング時のドラフト比を20とした他は、製造例1と同様にして長尺のフィルム2を得た。得られた長尺のフィルム2の特性を表1に示す。
[製造例3] 棒状液晶性高分子の調製
4−n−ヘプチル安息香酸10mmol、テレフタル酸95mmol、メチルヒドロキノンアセテート50mmol、カテコールジアセテート50mmol、及び酢酸ナトリウム100mgを用いて窒素雰囲気下、270℃で12時間重合を行って反応生成物を得た。次いで、得られた反応生成物をテトラクロロエタンに溶解させた後、メタノールで再沈殿を行って精製し、液晶性ポリエステル22gを得た。
この液晶性ポリエステルの対数粘度は0.15、液晶相としてネマチック相を持ち、等方相−液晶相転移温度は240℃、ガラス転移温度は75℃であった。
[実施例1]
製造例1で得られた長尺フィルム1の両面に、下記化学式[1]で表されるポリビニルアルコール10部、水371部、メタノール119部、及びグルタルアルデヒド(架橋剤)0.5部からなる配向膜塗布液を♯16のワイヤーバーコーターを用いて塗布し、60℃の温風で60秒、さらに90℃の温風で150秒乾燥することにより、配向膜を積層したフィルム1Aを得た。
Figure 2005134722
フィルム1Aの両面に形成させた配向膜を、その幅方向に対して、一方の面は75°の角度、もう一方の面は15°の角度をそれぞれなすように配向膜に連続的にラビング処理を行った。
ラビング処理を行った配向膜それぞれに、下記化学式2に示すディスコティック液晶性化合物(1)32.6重量%、セルロースアセテートブチレート0.7重量%、変性トリメチロールプロパントリアクリレート3.2重量%、増感剤0.4重量%、光重合開始剤1.1重量%、及びメチルエチルケトン62.0重量%を含む硬化性組成物1を、スピンコート法により表2に示す厚さに連続的に塗布すると共に、溶媒を除去した後、20mJ/cmの強度で紫外線を照射(平均照射時間3秒に調整)して、液晶性化合物の配向状態を固定化し、光学異方性層A及び光学異方性層Eを形成させて、長尺の光学積層体1を得た。
Figure 2005134722
得られた長尺の光学積層体1を構成する光学異方性層A及びEの面内レターデーション値Re、配向軸の傾きの測定を行った。次いで光学積層体1を用いて、広帯域性を評価した。測定結果及び評価結果を表2に示す。
次に、長尺の偏光子(幅方向が偏光透過軸)の片面に前記光学積層体1を、もう一方の面に製造例1で得られた長尺のフィルム1(光学等方性層F)を、それぞれ粘着剤層を介してロール・トゥー・ロールで貼りあわせ、長尺の円偏光板1を得た。このとき、偏光子と貼り合せるのは光学積層体の光学異方性層A側とした。
この長尺の円偏光板1をチップに切り出し、図4に示すような反射型液晶表示装置を作成した。そして、視野角特性及び経時変化を評価した。評価結果を表3に示す。
[実施例2]
硬化性組成物1のかわりに製造例3で得られた棒状液晶性高分子の8重量%テトラクロロエタン溶液とした硬化性組成物2を用いて配向膜上に塗布し、次いで溶媒を除去した後、190℃で20分間熱処理、空冷して液晶性化合物の配向状態の固定化させた他は、実施例1と同様にして、光学異方性層A及び光学異方性層Eを形成させて、光学積層体2を得た。
得られた光学積層体2を構成する光学異方性層A及びEの面内レターデーション値Re、配向軸の傾きの測定を行った。次いで光学積層体2を用いて広帯域性を評価した。測定結果及び評価結果を表2に示す。
次に、長尺の光学積層体1のかわりに長尺の光学積層体2を用いた他は、実施例1と同様にして長尺の円偏光板2を得た。
この長尺の円偏光板2をチップに切り出し、図4に示すような反射型液晶表示装置を作成した。そして、視野角特性及び経時変化を評価した。評価結果を表3に示す。
[実施例3]
光学異方性層Aとして硬化性組成物1を用い、光学異方性層Eとして硬化性組成物2を用いた他は、実施例1と同様にして、光学異方性層A及び光学異方性層Eを形成させて、光学積層体3を得た。
得られた光学積層体3を構成する光学異方性層A及びEの面内レターデーション値Re、配向軸の傾きの測定を行った。次いで光学積層体3を用いて広帯域性を評価した。測定結果及び評価結果を表2に示す。
次に、長尺の光学積層体1のかわりに長尺の光学積層体3を用いた他は、実施例1と同様にして長尺の円偏光板3を得た。
この長尺の円偏光板3をチップに切り出し、図4に示すような反射型液晶表示装置を作成した。そして、視野角特性及び経時変化を評価した。評価結果を表3に示す。
[実施例4]
光学異方性層Aとして硬化性組成物2を用い、光学異方性層Eとして硬化性組成物1を用いた他は、実施例1と同様にして、光学異方性層A及び光学異方性層Eを形成させて、光学積層体4を得た。
得られた光学積層体4を構成する光学異方性層A及びEの面内レターデーション値Re、配向軸の傾きの測定を行った。次いで光学積層体4を用いて広帯域性を評価した。測定結果及び評価結果を表2に示す。
次に、長尺の光学積層体1のかわりに長尺の光学積層体4を用いた他は、実施例1と同様にして長尺の円偏光板4を得た。
この長尺の円偏光板4をチップに切り出し、図4に示すような反射型液晶表示装置を作成した。そして、視野角特性及び経時変化を評価した。評価結果を表3に示す。
[比較例1]
配向膜を積層したフィルム1Aにおいて、フィルム1Aの両面に形成させた配向膜を、この幅方向に対して、一方の面は60°の角度、もう一方の面は15°の角度をそれぞれなすように配向膜に連続的にラビング処理を行った他は、実施例2と同様にして光学積層体5を得た。
得られた光学積層体5を構成する光学異方性層A及びEの面内レターデーション値Re、配向軸の傾きの測定を行った。次いで光学積層体5を用いて広帯域性を評価した。測定結果及び評価結果を表2に示す。
次に、長尺の光学積層体1のかわりに長尺の光学積層体5を用いた他は、実施例1と同様にして長尺の円偏光板5を得た。
この長尺の円偏光板5をチップに切り出し、図4に示すような反射型液晶表示装置を作成した。そして、視野角特性及び経時変化を評価した。評価結果を表3に示す。
[比較例2]
光学等方性層C層として、製造例2で得られた長尺のフィルム2を用いた他は実施例2と同様にして光学積層体6を得た。
得られた光学積層体6を構成する光学異方性層A及びEの面内レターデーション値Re、配向軸の傾きの測定を行った。次いで光学積層体6を用いて広帯域性を評価した。測定結果及び評価結果を表2に示す。
次に、長尺の光学積層体1のかわりに長尺の光学積層体6を用いた他は、実施例1と同様にして長尺の円偏光板6を得た。
この長尺の円偏光板6をチップに切り出し、図4に示すような反射型液晶表示装置を作成した。そして、視野角特性及び経時変化を評価した。評価結果を表3に示す。
[比較例3]
光学等方性層Cとしてトリアセチルセルロースからなるフィルム3(コニカ社製、「KC8UX2M」、厚さ80μm)を用いた他は実施例2と同様にし光学積層体7を得た。
得られた光学積層体7を構成する光学異方性層A及びEの面内レターデーション値Re、配向軸の傾きの測定を行った。次いで光学積層体7を用いて、広帯域性を評価した。測定結果及び評価結果を表2に示す。
次に、長尺の光学積層体1のかわりに長尺の光学積層体7を用いた他は、実施例1と同様にして長尺の円偏光板7を得た。
この長尺の円偏光板7をチップに切り出し、図4に示すような反射型液晶表示装置を作成した。そして、視野角特性及び経時変化を評価した。評価結果を表3に示す。
Figure 2005134722
Figure 2005134722
Figure 2005134722
表1〜3の結果から以下のことがわかる。
本発明の光学積層体は、実施例に示すように広帯域性を示し、偏光子と貼りあわせて液晶表示装置などに実装して長時間用いても、偏光子が劣化したり、光学特性や光学異方性層の配向が変化したりすることによる視野角特性の変化や経時変化がない。
一方、光学異方性層Aの配向軸が60°であるもの(比較例1)、光学等方性層Cの厚さ方向のレターデーション値Rthが50nmであるもの(比較例2、3)、光学等方性層Cの飽和吸水率が0.03重量%を超えるもの(比較例3)は、広帯域性や視野角特性が不十分であったり、経時変化が起こったりする。
本発明に使用する光学等方性層のダイラインの拡大部である。 本発明の光学積層体の層構成断面図である。 本発明の円偏光板の層構成断面図である。 本発明の円偏光板を備えた反射型液晶表示装置の層構成断面図である。
符号の説明
11:フィルムのダイライン、12:ベースライン、13:谷の底点、14:山の頂点、15:深さ、16:高さ、20:光学積層体、21:光学異方性層A、22:配向膜B、23:光学等方性層C、24:配向膜D、25:光学異方性層E、26:光学等方性層F、27:接着剤層、28:偏光子G、30:円偏光板、40:反射型液晶表示装置、41:反射板、42:液晶セル

Claims (4)

  1. 波長550nmにおける面内レターデーション値Reが260〜290nmである液晶分子からなる光学異方性層A、
    配向膜B、
    熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる下記式[1]で表される厚さ方向のレターデーション値Rthが30nm以下で、飽和吸水率が0.03重量%以下であることを特徴とする光学等方性層C、
    配向膜D、
    及び波長550nmにおける面内レターデーション値Reが125〜155nmである液晶分子からなる光学異方性層Eをこの順に積層してなり、前記A層の配向軸が前記C層の長手方向に対して75±3°の角度をなすように、前記E層の配向軸が前記C層の長手方向に対して15±3°の角度をなすようにそれぞれ積層してなる光学積層体。
    式[1]:Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d
    (nxは長手方向の屈折率、nyは幅方向の屈折率、nzは厚み方向の屈折率であり、dは厚み(nm)である。)
  2. 熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる下記式[1]で表される厚さ方向のレターデーション値Rthが30nm以下で、飽和吸水率が0.03重量%以下である長尺状の光学等方性層Cの片面に、前記層Cの長手方向に対して75±3°の角度となる方向に配向処理された配向膜Bを形成し、該配向膜B上に波長550nmにおける面内レターデーション値Reが260〜290nmである液晶分子からなる光学異方性層Aを形成させる工程(I)、前記層Cのもう一方の面に、前記層Cの長手方向に対して15±3°の角度となる方向に配向処理された配向膜Dを形成し、該配向膜D上に波長550nmにおける面内レターデーション値Reが125〜155nmである液晶分子からなる光学異方性層Eを形成させる工程(II)とを有することを特徴とする、長尺状の光学積層体の製造方法。
    式[1]:Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d
    (nxは長手方向の屈折率、nyは幅方向の屈折率、nzは厚み方向の屈折率であり、dは厚み(nm)である。)
  3. 偏光子の片面に請求項1記載の光学積層体、もう一方の面に熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる下記式[1]で表される厚さ方向のレターデーション値Rthが30nm以下で、飽和吸水率が0.03重量%以下である光学等方性層Fを積層してなる円偏光板。
    式[1]:Rth=[{(nx+ny)/2}−nz]×d
    (nxは長手方向の屈折率、nyは幅方向の屈折率、nzは厚み方向の屈折率であり、dは厚み(nm)である。)
  4. 請求項3記載の円偏光板を供える表示装置。
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