JP2005133438A - シャッター装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 熱融着若しくは超音波融着をせずに各スラットを確実に連結することが可能であり、不良品の発生を極力抑えることが可能で、しかも不良品が発生しても容易に補修、修正することができ、コストを大幅に低減化することが可能なシャッター装置を提供する。
【解決手段】 長尺のスラット1を複数互いに連結してなるシャッター装置であって、スラットを構成する本体の長さ方向に沿った一側縁に、連結片6及び連結片の端部に膨出部7を一体形成してなる屈曲自在な軟質合成樹脂からなる連結部4を突設し且つ連結部の両端部に切欠部8を形成するとともに、他側縁に膨出部及び連結片の一部を嵌合し得る凹溝9及び開口10からなる連結溝5を凹設し、連結溝に他のスラットの連結部を嵌合した状態で切欠部と凹溝とで形成される空間内にホットメルト樹脂を注入して固定した。
【選択図】 図3
【解決手段】 長尺のスラット1を複数互いに連結してなるシャッター装置であって、スラットを構成する本体の長さ方向に沿った一側縁に、連結片6及び連結片の端部に膨出部7を一体形成してなる屈曲自在な軟質合成樹脂からなる連結部4を突設し且つ連結部の両端部に切欠部8を形成するとともに、他側縁に膨出部及び連結片の一部を嵌合し得る凹溝9及び開口10からなる連結溝5を凹設し、連結溝に他のスラットの連結部を嵌合した状態で切欠部と凹溝とで形成される空間内にホットメルト樹脂を注入して固定した。
【選択図】 図3
Description
本発明は、シャッター装置に係わり、更に詳しくは同一形状のスラットを複数連結して構成し、例えばキャビネットの開口部を開閉するためのシャッター装置に関するものである。
従来、特許文献1に記載されているように、長さ方向に沿った一側縁に、連結片及び該連結片の端部に膨出部を一体形成してなる屈曲自在な軟質合成樹脂からなる連結部を突設するとともに、他側縁に前記膨出部及び連結片の一部を嵌合し得る凹溝及び開口からなる連結溝を凹設し、該連結溝に他のスラットの連結部を嵌合した状態で裏面より本体と膨出部を、熱融着若しくは超音波融着にて固定してなるシャッター装置が提供されている。
しかし、このような構造のシャッター装置は、各スラットの連結溝と連結部を嵌合した後、裏面から熱融着によって固定しているが、この融着部が背面に出現して外観を損なうばかりでなく、融着不良が発生した場合には、その部分の両スラットが長さ方向に互にずれるといった不良品となる。また、熱融着する場合、各スラットを連結した状態で、それをスラットの長さ方向と直交する方向に送りながら流れ作業で行うが、融着不良となっても直ちに修正することができない。その上、熱融着装置は、装置が大掛かりとなってコスト高となる。また、超音波融着装置による各スラットの融着も前記同様な問題があり、装置コストは更に増大する。また、一般に前述のスラットは、硬質PVCと軟質PVCから構成されており、近年の脱塩ビの流れから廃棄、焼却処分に問題があった。
実公平8−2388号公報(第3図、第4図)
前述の状況に鑑み、本発明が解決しようとするところは、熱融着若しくは超音波融着をせずに各スラットを確実に連結することが可能であり、不良品の発生を極力抑えることが可能で、しかも不良品が発生しても容易に補修、修正することができ、コストを大幅に低減化することが可能なシャッター装置を提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、長尺のスラットを複数互いに連結してなるシャッター装置であって、前記スラットを構成する本体の長さ方向に沿った一側縁に、連結片及び該連結片の端部に膨出部を一体形成してなる屈曲自在な軟質合成樹脂からなる連結部を突設し且つ連結部の両端部に切欠部を形成するとともに、他側縁に前記膨出部及び連結片の一部を嵌合し得る凹溝及び開口からなる連結溝を凹設し、該連結溝に他のスラットの連結部を嵌合した状態で前記切欠部と凹溝とで形成される空間内にホットメルト樹脂を注入して固定したシャッター装置を構成した(請求項1)。
ここで、前記連結部の端部を斜めに切断して前記切欠部を形成してなることがより好ましい(請求項2)。
そして、本体の長さ方向に沿った一側縁に前記連結部と同じ連結部と他側縁に前記連結溝と同じ連結溝を形成した引手部材を、スラット列の端部又は中間部に介在させて前記スラットと連結してなるのである(請求項3)。
また、前記スラット又は前記スラットと引手部材とを、ポリエチレンテレフタレートにて二色押出し成形して形成してなることが好ましい(請求項4)。
以上にしてなる請求項1に係る発明のシャッター装置は、スラットの連結溝に他のスラットの連結部を嵌合した状態で前記切欠部と凹溝とで形成される空間内にホットメルト樹脂を注入して固定するので、従来のように熱融着や超音波融着を使用しなくても確実にスラット同士を連結することができ、更に切欠部を形成したことによりホットメルト樹脂の回り込みが良くなり、また連結不良による不良品の発生を極力抑えることができ、しかも不良品が発生しても容易に補修、修正することができ、コストを大幅に低減化することができるのである。
請求項2によれば、スラットの連結部を他のスラットの連結溝内に長さ方向から嵌入する作業が容易になるとともに、傾斜した切欠部と凹溝とで底面が傾斜した空間が形成されるので、該空間にホットメルト樹脂を注入する際に気泡が発生し難く、良好な接着が得られるのである。
請求項3によれば、スラットと引手部材とを、スラット同士と同様に簡単且つ確実に連結することができる。
請求項4によれば、スラット等がポリエチレンテレフタレート(PET)で作製しているため、これを焼却処分しても二酸化炭素と水に分解されるだけであり、環境に有害な物質を放出することがなく、またホットメルト樹脂と共に再生利用することができ、環境に配慮したものとなる。更に、素材としてPETの再生樹脂を用いることもできる。
次に添付図面に基づき更に本発明のシャッター装置の詳細を説明する。図1〜図3は本発明に係るシャッター装置の代表的実施形態を示し、図中符号1はスラット、2は引手部材、3は本体、4は連結部、5は連結溝をそれぞれ示している。
本発明に係るシャッター装置は、長尺のスラット1,…を複数互いに連結したものであり、前記スラット1を構成する本体3の長さ方向に沿った一側縁に、連結片6及び該連結片6の端部に膨出部7を一体形成してなる屈曲自在な軟質合成樹脂からなる連結部4を突設し且つ連結部4の両端部に切欠部8,8を形成するとともに、他側縁に前記膨出部7及び連結片6の一部を嵌合し得る凹溝9及び開口10からなる連結溝5を凹設し、該連結溝5に他のスラット1の連結部4を嵌合した状態で前記切欠部8と凹溝9とで形成される空間内にホットメルト樹脂11を注入して固定したものである。
更に詳しくは、前記スラット1は、硬質合成樹脂からなる本体3の長さ方向に沿った一側縁、図示したものにおいては下縁に軟質合成樹脂からなる連結部4を突設するとともに、他側縁、図示したものにおいては上縁に該連結部4を嵌合する連結溝5を凹設したもので、前記連結部4に板状の連結片6及び該連結片6の端部に膨出部7を一体形成し、そして該連結片6を前記本体3と一体成形し、また前記連結溝5は前記膨出部7を嵌合し得る凹溝9及び前記連結片6の一部を嵌合し得る開口10を連通形成した。ここで、前記連結部4の膨出部7及び連結溝5の凹溝9の断面形状を略円形となしたが、特にこれに限定されるものではなく、これと同等の作用をするものを代用し得る。また、前記本体3の前面側はフラットとなしたが、後面側は巻取り装置及び案内ローラを使用することを前提とすれば、それらの曲率と略一致した曲率を有する曲面12とすることが好ましい。
本実施形態において、前記スラット1の材質は、本体3と連結部4が共にポリエチレンテレフタレート(PET)であり、硬質の本体4と軟質の連結部4を二色押出し成形にて一体成形している。本発明において、「二色成形」とは、物性や色が異なる2種類の合成樹脂材料を同時に押出し成形する合成樹脂の成形技術であり、文字通り二色の成形品が得られる場合も、単色の成形品が得られる場合もあり、色には限定されない。尚、前記連結部4の硬度は80°である。
前記引手部材2は、本体13の長さ方向に沿った一側縁に前記連結部4と同様な連結部14を形成するとともに、他側縁に沿って前記連結溝5と同様な連結溝15を形成し、前記本体13の前面側で上下中央部には引手用の凹部16を形成したものである。ここで、前記連結部4には、前記連結片6及び膨出部7と同様な連結片17及び膨出部18を有し、また前記連結溝5には、前記凹溝9及び開口10と同様な凹溝19及び開口20を有し、更に当該引手部材2をスラット列の中間に連結する際には、前記連結部4の両端に前記切欠部8と同様な切欠部21,21を形成する。また、前記引手部材2の本体13の後面側は、前記曲面12と同様な曲面22を形成している。
ここで、前記スラット1の連結部4に形成する切欠部8及び前記引手部材2の連結部14に形成する切欠部21の形状は、図4(a)に示すように、前記連結部4、14を構成する膨出部7、18の端部を約45°の角度で斜めに切断した形状や、図4(b)に示すように、前記膨出部7、18の長さ方向に直角に切断した形状が可能である。前記切欠部8の形状を、図4(a)に示したように傾斜させたものにすると、該切欠部8を形成した連結部4を他のスラット1の連結溝5内に長さ方向から嵌入する作業が容易になるばかりでなく、該切欠部8と凹溝9とで底面が傾斜した空間が形成されるので、該空間にホットメルト樹脂を注入する際に気泡が発生し難く、良好な接着が得られるのである。
そして、最下部に前記引手部材2を配し、該引手部材2の連結溝15の凹溝19及び開口20に前記スラット1の連結部4の膨出部7及び連結片6の一部を嵌合し、下方のスラット1の連結溝5に上方のスラット1の連結部4を長さ方向から嵌合して次々にスラット1,…を連結し、必要に応じてスラット列の中間に引手部材2を介在させて連結してシャッター装置を構成する。それから、前記膨出部7又は14を凹溝9又は凹溝19に嵌合した状態で、スラット1及び引手部材2の連結部4、14の両端部に形成した切欠部8、21と前記凹溝9又は凹溝19とで形成される空間内にホットメルト樹脂を注入して接着する。ここで、ホットメルト樹脂としては、本体3と連結部4の材料に応じて接着性に優れたもの、例えばエチレン・酢酸ビニルコポリマー(EVA)やポリエステル系のものを用いる。尚、ホットメルト樹脂の代わりに他の一般的な接着剤を用いることも可能である。
こうして、シャッター装置を構成するスラット1,…、引手部材2を連結部4、14及び連結溝5、15を用いて互いに連結し、そして一方のスラット1の連結部4と他方のスラット1の連結溝5とを嵌合し且つ接着することにより、また引手部材2も同様に、連結溝15を隣接するスラット1の連結部4に、上下にスラット1,1を連結する場合には連結部14を隣接するスラット1の連結溝5に嵌合し且つ接着することにより、横方向にずれることなく確実に連結することができるとともに、前記スラット1の連結片6、更には引手部材2の連結片17が屈曲することにより、隣接するスラット1,1、スラット1と引手部材2は内側に屈曲自在となっている。また、前記スラット1等のそれぞれの部材が直線状態より外側に屈曲するのを規制するために、スラット1の下端前縁部に下方のスラット1の本体3又は引手部材2の本体13に直線状態で当接する突片23を形成している。ここで、スラット1,1同士間又はスラット1と引手部材2間に接着不良個所が見つかった場合には、その個所の切欠部8と凹溝9とで形成される空間内に再度ホットメルト樹脂を注入すれば良く、補修が容易である。
ここで、前記引手部材2の連結部14は、シャッター装置の下端に位置させることにより、軟質合成樹脂製の該連結部14を緩衝作用を有する戸当りとして、または密閉作用を有するパッキンとして利用することが可能である。この場合、端部に位置する引手部材2の連結部14には、前記切欠部21を設けないのが好ましい。
1 スラット
2 引手部材
3 本体
4 連結部
5 連結溝
6連結片
7 膨出部
8 切欠部
9 凹溝
10 開口
11 ホットメルト樹脂
12 曲面
13 本体
14 連結部
15 連結溝
16 凹部
17 連結片
18 膨出部
19 凹溝
20 開口
21 切欠部
22 曲面
23 突片
2 引手部材
3 本体
4 連結部
5 連結溝
6連結片
7 膨出部
8 切欠部
9 凹溝
10 開口
11 ホットメルト樹脂
12 曲面
13 本体
14 連結部
15 連結溝
16 凹部
17 連結片
18 膨出部
19 凹溝
20 開口
21 切欠部
22 曲面
23 突片
Claims (4)
- 長尺のスラットを複数互いに連結してなるシャッター装置であって、前記スラットを構成する本体の長さ方向に沿った一側縁に、連結片及び該連結片の端部に膨出部を一体形成してなる屈曲自在な軟質合成樹脂からなる連結部を突設し且つ連結部の両端部に切欠部を形成するとともに、他側縁に前記膨出部及び連結片の一部を嵌合し得る凹溝及び開口からなる連結溝を凹設し、該連結溝に他のスラットの連結部を嵌合した状態で前記切欠部と凹溝とで形成される空間内にホットメルト樹脂を注入して固定したことを特徴とするシャッター装置。
- 前記連結部の端部を斜めに切断して前記切欠部を形成してなる請求項1記載のシャッター装置。
- 本体の長さ方向に沿った一側縁に前記連結部と同じ連結部と他側縁に前記連結溝と同じ連結溝を形成した引手部材を、スラット列の端部又は中間部に介在させて前記スラットと連結してなる請求項1又は2記載のシャッター装置。
- 前記スラット又は前記スラットと引手部材とを、ポリエチレンテレフタレートにて二色押出し成形して形成してなる請求項1〜3何れかに記載のシャッター装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003371237A JP2005133438A (ja) | 2003-10-30 | 2003-10-30 | シャッター装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003371237A JP2005133438A (ja) | 2003-10-30 | 2003-10-30 | シャッター装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003371237A Pending JP2005133438A (ja) | 2003-10-30 | 2003-10-30 | シャッター装置 |
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JP (1) | JP2005133438A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008261182A (ja) * | 2007-04-13 | 2008-10-30 | Ishiguro Seisakusho:Kk | シャッター |
JP2008285954A (ja) * | 2007-05-21 | 2008-11-27 | Ishiguro Seisakusho:Kk | シャッター |
KR101999115B1 (ko) * | 2018-05-02 | 2019-07-11 | 김병철 | 단열성이 강화된 승강식 개폐 도어 |
JP2020531716A (ja) * | 2017-08-18 | 2020-11-05 | ゾイスター コマンデイトゲゼルシャフト | ドア、特にスパイラルドア |
-
2003
- 2003-10-30 JP JP2003371237A patent/JP2005133438A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008261182A (ja) * | 2007-04-13 | 2008-10-30 | Ishiguro Seisakusho:Kk | シャッター |
JP4685056B2 (ja) * | 2007-04-13 | 2011-05-18 | 株式会社石黒製作所 | シャッター |
JP2008285954A (ja) * | 2007-05-21 | 2008-11-27 | Ishiguro Seisakusho:Kk | シャッター |
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JP7043588B2 (ja) | 2017-08-18 | 2022-03-29 | ゾイスター コマンデイトゲゼルシャフト | ドア、特にスパイラルドア |
KR101999115B1 (ko) * | 2018-05-02 | 2019-07-11 | 김병철 | 단열성이 강화된 승강식 개폐 도어 |
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