JP2005133403A - 補強部材用スペーサー - Google Patents
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Abstract
【課題】 補強部材をより確実に保持することができる補強部材用スペーサを提供する。
【解決手段】 補強部材用スペーサ1は、第1挿通部2と、第2挿通部3と、複数の支持片4とを備える。第1挿通部2は、略円筒形状を有し、補強部材が挿通される第1挿通孔23を形成する。第2挿通部3は、略円筒形状を有し、第1挿通孔と同軸に配置され補強部材が挿通される第2挿通孔33を形成する。複数の支持片4は、第1挿通部2と第2挿通部3とを連結し、外側へと膨出した形状をそれぞれ有する。そして、第1挿通部2は、第1爪部21を有する。第1爪部21は、第1挿通孔23の内壁から突出する。
【選択図】 図1
【解決手段】 補強部材用スペーサ1は、第1挿通部2と、第2挿通部3と、複数の支持片4とを備える。第1挿通部2は、略円筒形状を有し、補強部材が挿通される第1挿通孔23を形成する。第2挿通部3は、略円筒形状を有し、第1挿通孔と同軸に配置され補強部材が挿通される第2挿通孔33を形成する。複数の支持片4は、第1挿通部2と第2挿通部3とを連結し、外側へと膨出した形状をそれぞれ有する。そして、第1挿通部2は、第1爪部21を有する。第1爪部21は、第1挿通孔23の内壁から突出する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、補強部材用スペーサーに関する。
建築または土木工事において、補強対象に穿設された孔中に挿入される補強部材を孔中に位置決めするための補強部材用スペーサーが使用されることがある。例えば、補強土工法においては、図9に示すように、土中等に掘削された孔100内に、補強部材として埋設アンカー101を挿入し、孔100内にコンクリート等のグラウト材102を注入して、埋設アンカー101を固定する。これにより、崩壊の危険性がある法面103を埋設アンカー101によって補強して安定させることができる。補強部材用スペーサー104は、埋設アンカー101が、掘削された孔100の中心近辺に位置するように、埋設アンカー101を正確に支持するために使用される。
従来、補強部材用スペーサーとしては、補強部材が挿通される挿通孔を有する略円筒形状の挿通部と、上下に2つ設けられた挿通部の挿通孔を連結する複数の支持片とを備えるものがよく利用されている(特許文献1参照)。複数の支持片は、略円筒形状の外側へと膨出しており、挿通孔に挿通された補強部材を土中等に掘削された孔中で支持する。
特許第1525203号明細書
上記のような補強部材用スペーサーにおいては、補強部材をより確実に保持することが重要である。例えば、補強部材に装着された補強部材用スペーサーに、工事途中においてズレが生じた場合には、補強部材を正確な位置に固定することが困難となる。また、補強部材用スペーサー補強部材から脱落する恐れもある。
本発明の課題は、補強部材をより確実に保持することができる補強部材用スペーサーを提供することにある。
本発明の課題は、補強部材をより確実に保持することができる補強部材用スペーサーを提供することにある。
請求項1に記載の補強部材用スペーサーは、建設土木工事において補強対象に穿設された孔中に挿入される補強部材を孔中に位置決めするための補強部材用スペーサーであって、第1挿通部と、第2挿通部と、複数の支持片とを備える。第1挿通部は、略円筒形状を有し、補強部材が挿通される第1挿通孔を形成する。第2挿通部は、略円筒形状を有し、第1挿通孔と同軸に配置され補強部材が挿通される第2挿通孔を形成する。複数の支持片は、第1挿通部と第2挿通部とを連結し、外側へと膨出した形状をそれぞれ有する。そして、第1挿通部は、第1爪部を有する。第1爪部は、第1挿通孔の内壁から突出する。
なお、ここでいう「挿通」とは、補強部材が略円筒形状の軸方向から第1挿通部へ通される場合および補強部材が略円筒形状の軸方向に交差する方向から第1挿通部へ通される場合の両方を含む。
この補強部材用スペーサーでは、第1挿通孔の内壁から突出する第1爪部が設けられている。このため、補強部材が第1挿通孔に挿通されると、第1爪部が補強部材に係止し、補強部材は第1爪部によって支持される。これにより、この補強部材用スペーサーでは、補強部材をより確実に保持することができる。
この補強部材用スペーサーでは、第1挿通孔の内壁から突出する第1爪部が設けられている。このため、補強部材が第1挿通孔に挿通されると、第1爪部が補強部材に係止し、補強部材は第1爪部によって支持される。これにより、この補強部材用スペーサーでは、補強部材をより確実に保持することができる。
請求項2に記載の補強部材用スペーサーは、請求項1に記載の補強部材用スペーサーであって、第1爪部は、第1挿通部の一部が第1挿通孔の内部へと折り込まれることによって形成される。
この補強部材用スペーサーでは、第1爪部は、第1挿通部の一部が第1挿通孔の内部へと折り込まれることによって形成される。このため、溶接等によって第1爪部を第1挿通部へと固着させる場合と比べて、第1爪部の形成が容易である。
この補強部材用スペーサーでは、第1爪部は、第1挿通部の一部が第1挿通孔の内部へと折り込まれることによって形成される。このため、溶接等によって第1爪部を第1挿通部へと固着させる場合と比べて、第1爪部の形成が容易である。
請求項3に記載の補強部材用スペーサーは、請求項2に記載の補強部材用スペーサーであって、第1爪部は、第1挿通部に設けられ第1挿通部の中心軸に平行な方向へと延びる舌部を第1挿通孔の内部へと折り込むことによって形成される。
この補強部材用スペーサーでは、舌部を第1挿通孔の内部へと折り込むことによって、容易に第1爪部を形成することができる。
この補強部材用スペーサーでは、舌部を第1挿通孔の内部へと折り込むことによって、容易に第1爪部を形成することができる。
請求項4に記載の補強部材用スペーサーは、請求項2または3に記載の補強部材用スペーサーであって、第1挿通部は、第1挿通孔へと貫通する開口を側面に有する。そして、第1爪部は、この開口の縁に設けられる。
この補強部材用スペーサーでは、第1爪部は第1挿通部の側面の開口の縁に設けられる。このため、補強部材用スペーサーの製造工程において、第1挿通部の側面に開口を穿つ工程において、第1爪部を形成するための舌部を設けることができる。従って、第1爪部を別途形成する場合と比べて製造工程を簡略化することができる。
この補強部材用スペーサーでは、第1爪部は第1挿通部の側面の開口の縁に設けられる。このため、補強部材用スペーサーの製造工程において、第1挿通部の側面に開口を穿つ工程において、第1爪部を形成するための舌部を設けることができる。従って、第1爪部を別途形成する場合と比べて製造工程を簡略化することができる。
請求項5に記載の補強部材用スペーサーは、請求項1から4のいずれかに記載の補強部材用スペーサーであって、第1爪部は複数設けられる。
この補強部材用スペーサーでは、第1爪部が複数設けられる。このため、複数の第1爪部によって補強部材を保持することができ、補強部材の保持をさらに確実に行うことができる。
この補強部材用スペーサーでは、第1爪部が複数設けられる。このため、複数の第1爪部によって補強部材を保持することができ、補強部材の保持をさらに確実に行うことができる。
請求項6に記載の補強部材用スペーサーは、請求項1から5のいずれかに記載の補強部材用スペーサーであって、第2挿通部は、第2爪部を有する。第2爪部は、第2挿通孔の内壁から突出する。
この補強部材用スペーサーでは、第1挿通部と第2挿通部との両方に爪部が設けられる。このため、第1挿通部と第2挿通部との両方において、補強部材をより確実に保持することができ、全体として補強部材をさらに確実に保持ことができる。
この補強部材用スペーサーでは、第1挿通部と第2挿通部との両方に爪部が設けられる。このため、第1挿通部と第2挿通部との両方において、補強部材をより確実に保持することができ、全体として補強部材をさらに確実に保持ことができる。
請求項7に記載の補強部材用スペーサーは、請求項1から6のいずれかに記載の補強部材用スペーサーであって、第1挿通部は、金属板が欠円筒状に巻回された形状を有し、第2挿通部は、金属板が欠円筒状に巻回された形状を有する。そして、第1挿通部、第2挿通部、複数の支持片および第1爪部は、1枚の金属板から形成される。
この補強部材用スペーサーでは、第1挿通部、第2挿通部、複数の支持片および第1爪部は、1枚の金属板から形成される。従って、この補強部材用スペーサーでは、継ぎ目がなく、強度を向上させることができる。
この補強部材用スペーサーでは、第1挿通部、第2挿通部、複数の支持片および第1爪部は、1枚の金属板から形成される。従って、この補強部材用スペーサーでは、継ぎ目がなく、強度を向上させることができる。
請求項1に記載の補強部材用スペーサーでは、補強部材が第1挿通孔に挿通されると、第1爪部が補強部材に係止し、補強部材は第1爪部によって支持される。これにより、この補強部材用スペーサーでは、補強部材をより確実に保持することができる。
請求項2に記載の補強部材用スペーサーでは、第1爪部は、第1挿通部の一部が第1挿通孔の内部へと折り込まれることによって形成される。このため、溶接等によって第1爪部を第1挿通部へと固着させる場合と比べて、第1爪部の形成が容易である。
請求項2に記載の補強部材用スペーサーでは、第1爪部は、第1挿通部の一部が第1挿通孔の内部へと折り込まれることによって形成される。このため、溶接等によって第1爪部を第1挿通部へと固着させる場合と比べて、第1爪部の形成が容易である。
請求項3に記載の補強部材用スペーサーでは、舌部を第1挿通孔の内部へと折り込むことによって、容易に第1爪部を形成することができる。
請求項4に記載の補強部材用スペーサーでは、補強部材用スペーサーの製造工程において、第1挿通部の側面に開口を穿つ工程において、第1爪部を形成するための舌部を設けることができる。従って、第1爪部を別途形成する場合と比べて製造工程を簡略化することができる。
請求項4に記載の補強部材用スペーサーでは、補強部材用スペーサーの製造工程において、第1挿通部の側面に開口を穿つ工程において、第1爪部を形成するための舌部を設けることができる。従って、第1爪部を別途形成する場合と比べて製造工程を簡略化することができる。
請求項5に記載の補強部材用スペーサーでは、複数の第1爪部によって補強部材を保持することができ、補強部材の保持をさらに確実に行うことができる。
請求項6に記載の補強部材用スペーサーでは、第1挿通部と第2挿通部との両方に爪部が設けられる。このため、第1挿通部と第2挿通部との両方において、補強部材をより確実に保持することができ、全体として補強部材をさらに確実に保持ことができる。
請求項6に記載の補強部材用スペーサーでは、第1挿通部と第2挿通部との両方に爪部が設けられる。このため、第1挿通部と第2挿通部との両方において、補強部材をより確実に保持することができ、全体として補強部材をさらに確実に保持ことができる。
請求項7に記載の補強部材用スペーサーでは、第1挿通部、第2挿通部、複数の支持片および第1爪部は、1枚の金属板から形成される。従って、この補強部材用スペーサーでは、継ぎ目がなく、強度を向上させることができる。
<構成>
[全体構成]
本発明の一実施形態にかかる補強部材用スペーサー1を図1に示す。
この補強部材用スペーサー1は、鉄筋、ワイヤー、ロックボルト、アンカーなどの補強部材を土中などに掘削された孔の中心近辺に位置するように支持するための部材である。補強部材用スペーサー1は、第1挿通部2、第2挿通部3、複数の支持片4を備えており、1枚の金属板から継ぎ目なく形成される。第1挿通部2および第2挿通部3は欠円筒形状を有しており、同軸に配置される。第1挿通部2と第2挿通部3とは、中心軸方向に距離を隔てて配置されており、複数の支持片4によって連結される。
[全体構成]
本発明の一実施形態にかかる補強部材用スペーサー1を図1に示す。
この補強部材用スペーサー1は、鉄筋、ワイヤー、ロックボルト、アンカーなどの補強部材を土中などに掘削された孔の中心近辺に位置するように支持するための部材である。補強部材用スペーサー1は、第1挿通部2、第2挿通部3、複数の支持片4を備えており、1枚の金属板から継ぎ目なく形成される。第1挿通部2および第2挿通部3は欠円筒形状を有しており、同軸に配置される。第1挿通部2と第2挿通部3とは、中心軸方向に距離を隔てて配置されており、複数の支持片4によって連結される。
[第1挿通部2]
第1挿通部2は、補強部材用スペーサー1の一端に設けられており、補強部材が挿通され、挿通された補強部材の周囲を覆って支持する。第1挿通部2は、第1挿通部本体20と、第1爪部21と第3爪部22とを有している。
第1挿通部本体20は、図2に示すように、補強部材が挿通される第1挿通孔23を形成する。なお、図2は、図1におけるII−II断面図である。第1挿通部本体20は、金属板が欠円筒形状に巻回された形状を有する。欠円筒状とは、巻回された金属板の両端24が、互いに固定されて第1挿通孔23の周方向を完全に閉じているではなく、所定の隙間を隔てている形状である。補強部材は、この隙間を通って第1挿通孔23へと挿入される。なお、巻回された金属板の両端24は、それぞれ外側へと折り返されている。また、図1および図3に示すように、第1挿通部本体20の側面には、第1挿通孔23へと貫通する複数の開口25−28が設けられている。なお、図3は、図1におけるIII−III断面図である。第1開口25および第2開口26は、隙間の近傍に隙間を挟んで設けられ、また、第3開口27および第4開口28は、隙間の円周方向の反対側に設けられている。これらの第1開口25、第2開口26、第3開口27および第4開口28は、第1挿通部本体20の側面に周方向に並んで設けられている。第1開口25、第2開口26、第3開口27および第4開口28は、製造工程において、後に第1爪部21や第3爪部22となる舌部210,220を残して第1挿通部2が打ち抜かれることによって形成されている(図5参照)。
第1挿通部2は、補強部材用スペーサー1の一端に設けられており、補強部材が挿通され、挿通された補強部材の周囲を覆って支持する。第1挿通部2は、第1挿通部本体20と、第1爪部21と第3爪部22とを有している。
第1挿通部本体20は、図2に示すように、補強部材が挿通される第1挿通孔23を形成する。なお、図2は、図1におけるII−II断面図である。第1挿通部本体20は、金属板が欠円筒形状に巻回された形状を有する。欠円筒状とは、巻回された金属板の両端24が、互いに固定されて第1挿通孔23の周方向を完全に閉じているではなく、所定の隙間を隔てている形状である。補強部材は、この隙間を通って第1挿通孔23へと挿入される。なお、巻回された金属板の両端24は、それぞれ外側へと折り返されている。また、図1および図3に示すように、第1挿通部本体20の側面には、第1挿通孔23へと貫通する複数の開口25−28が設けられている。なお、図3は、図1におけるIII−III断面図である。第1開口25および第2開口26は、隙間の近傍に隙間を挟んで設けられ、また、第3開口27および第4開口28は、隙間の円周方向の反対側に設けられている。これらの第1開口25、第2開口26、第3開口27および第4開口28は、第1挿通部本体20の側面に周方向に並んで設けられている。第1開口25、第2開口26、第3開口27および第4開口28は、製造工程において、後に第1爪部21や第3爪部22となる舌部210,220を残して第1挿通部2が打ち抜かれることによって形成されている(図5参照)。
第1爪部21は、挿通される補強部材の側面に係止して補強部材を支持する部分であり、図3および図4に示すように、第1挿通孔23の内壁から第1挿通孔23の内部へと、すなわち、欠円筒形状の内側へと突出している。なお、図4は、図3におけるIV−IV断面図である。第1爪部21は、第3開口27および第4開口28にそれぞれ設けられている。第1爪部21は、詳しくは、第3開口27の縁に2つ、第4開口28の縁に2つ、合計4つが第1挿通部2に設けられている。第3開口27に設けられた2つの第1爪部21は、図1に示すように、中心軸に平行な方向に並んで互いに対向して設けられている。第1爪部21は、第3開口27の縁から軸と平行な方向に延びた舌部210が、欠円筒形状の内側へと折り込まれることによって形成される。この舌部210は、図5に示すように、第1挿通部2の一部であり、第3開口27は、第1挿通部2の側面を舌部210を残して打ち抜くことによって形成される。第1爪部21は、舌部210が中心軸に垂直な面に略平行な状態となるように折り込まれることによって形成される。第4開口28の縁に設けられる2つの第1爪部21も上記と同様である。なお、図5は、補強部材用スペーサー1の展開図である。
第3爪部22も、第1爪部21と同様に補強部材の側面を支持する部分であり、図3に示すように、第1挿通孔23の内壁から突出している。第3爪部22は、第1開口25および第2開口26に設けられているため、第1挿通部本体20の隙間に近い位置に設けられている。第3爪部22は、詳しくは、第1開口25の縁に1つ、第2開口26の縁に1つ、合計2つが第1挿通部2に設けられている。第1開口25の縁に設けられた第3爪部22は、図5に示すように、第1開口25の縁から周方向に延びた舌部220が、欠円筒形状の内側に折り込まれることによって形成される。舌部220は、第1挿通部2の一部であり、第1開口25は、第1挿通部2の側面を舌部220を残して打ち抜くことによって形成される。第2開口26の縁に設けられる第3爪部22も上記と同様である。
[第2挿通部3]
第2挿通部3は、図1に示すように、補強部材用スペーサー1の他端に設けられており、補強部材が挿通され、挿通された補強部材の周囲を覆って支持する。第2挿通部3は、第1挿通部2と中心軸方向に距離を隔てて配置されており、第1挿通部2と同軸に位置している。第2挿通部3は、第1挿通部2と同様の形状であり、第2挿通部本体30と第2爪部31と第4爪部32とを有している。第2挿通部本体30は、図6に示すように、補強部材が挿通される第2挿通孔33を形成しており、第1挿通部本体20と同様の形状である。第2爪部31は、図7および図8に示すように、第2挿通孔33の内壁から突出しており、第7開口37の縁に2つ、第8開口38の縁に2つ、合計4つが第2挿通部3に設けられている。また、第4爪部32は、第5開口35の縁に1つ、第6開口の縁に1つ、合計2つが第2挿通部3に設けられている。第2挿通部3の詳細な構造については、第1挿通部2と同様であり、第2爪部31および第4爪部32の形成方法も第1爪部21および第3爪部22と同様である。なお、図6は図1におけるVI−VI断面図であり、図7は図1におけるVII−VII断面図であり、図8は図7におけるVIII−VIII断面図である。
第2挿通部3は、図1に示すように、補強部材用スペーサー1の他端に設けられており、補強部材が挿通され、挿通された補強部材の周囲を覆って支持する。第2挿通部3は、第1挿通部2と中心軸方向に距離を隔てて配置されており、第1挿通部2と同軸に位置している。第2挿通部3は、第1挿通部2と同様の形状であり、第2挿通部本体30と第2爪部31と第4爪部32とを有している。第2挿通部本体30は、図6に示すように、補強部材が挿通される第2挿通孔33を形成しており、第1挿通部本体20と同様の形状である。第2爪部31は、図7および図8に示すように、第2挿通孔33の内壁から突出しており、第7開口37の縁に2つ、第8開口38の縁に2つ、合計4つが第2挿通部3に設けられている。また、第4爪部32は、第5開口35の縁に1つ、第6開口の縁に1つ、合計2つが第2挿通部3に設けられている。第2挿通部3の詳細な構造については、第1挿通部2と同様であり、第2爪部31および第4爪部32の形成方法も第1爪部21および第3爪部22と同様である。なお、図6は図1におけるVI−VI断面図であり、図7は図1におけるVII−VII断面図であり、図8は図7におけるVIII−VIII断面図である。
[支持片4]
支持片4は、図1に示すように、第1挿通部2と第2挿通部3とを連結する細長い帯状の部材であり、欠円筒形状の外側へと膨出した形状を有している。支持片4は、図2および図6に示すように、中心軸の周囲を囲むように5つ設けられており、欠円筒形状の周方向に略等間隔に配置されている。支持片4は、中心軸方向の中心部分を中心軸から遠ざかる方向へと屈曲された形状となっている。従来の補強部材用スペーサーでは、支持片4は4つ設けられることが多いが、この補強部材用スペーサー1では5つの支持片4が設けられているため、より正確なかぶりをとることができる。なお、「かぶり」とは、グラウト材の表面から補強部材の表面までの直線距離である。
支持片4は、図1に示すように、第1挿通部2と第2挿通部3とを連結する細長い帯状の部材であり、欠円筒形状の外側へと膨出した形状を有している。支持片4は、図2および図6に示すように、中心軸の周囲を囲むように5つ設けられており、欠円筒形状の周方向に略等間隔に配置されている。支持片4は、中心軸方向の中心部分を中心軸から遠ざかる方向へと屈曲された形状となっている。従来の補強部材用スペーサーでは、支持片4は4つ設けられることが多いが、この補強部材用スペーサー1では5つの支持片4が設けられているため、より正確なかぶりをとることができる。なお、「かぶり」とは、グラウト材の表面から補強部材の表面までの直線距離である。
<補強部材用スペーサー1の製造方法>
この補強部材用スペーサー1は鋼製の一枚の金属板から形成されており、第1挿通部2、第2挿通部3、複数の支持片4、第1爪部21、第2爪部31、第3爪部22および第4爪部32は、継ぎ目なく一体に形成されている。この補強部材用スペーサー1は、以下に示す製造工程によって製造される。
この補強部材用スペーサー1は鋼製の一枚の金属板から形成されており、第1挿通部2、第2挿通部3、複数の支持片4、第1爪部21、第2爪部31、第3爪部22および第4爪部32は、継ぎ目なく一体に形成されている。この補強部材用スペーサー1は、以下に示す製造工程によって製造される。
まず、図5に示すように、一枚の金属板の中央部分に、略長方形の複数の長孔40が等間隔に設けられる。この複数の長孔40は両側方に第1挿通部2および第2挿通部3となる部分を残して設けられる。複数の長孔40の間に位置する部分が、上記の支持片4となる。次に、長孔40の側方に残された第1挿通部2となる部分に、第1開口25、第2開口26、第3開口27および第4開口28が設けられる。各開口25−28は、金属板の第1挿通部2となる部分が舌部210.220を残して打ち抜かれることによって形成される。また、長孔40の反対側の側方に残された第2挿通部3となる部分にも、第5開口35、第6開口36、第7開口37および第8開口38が設けられ、第5開口35および第6開口36の縁には後に第4爪部32となる舌部320が設けられ、第7開口37および第8開口38の縁には後に第2爪部31となる舌部310が設けられる。
次に、第1挿通部2および第2挿通部3が欠円筒形状となるように、金属板が巻回される。また、巻回された金属板の第1挿通部2の両端24および第2挿通部3の両端34が欠円筒形状の外側へと折り返される。そして、舌部210,220,310,320が欠円筒形状の内側へと折り返されて、第1爪部21、第2爪部31、第3爪部22および第4爪部32が形成される。さらに、支持片4が欠円筒形状の外側へ膨出するように、支持片4の中央部分が屈曲される(図1参照)。
なお、製造工程の順番は上記のものに限られるものではない。また、個々の金属板から複数の補強部材用スペーサー1がそれぞれ製造されるのではなく、帯状の金属板から連続的に複数の補強部材用スペーサー1が製造されてもよい。
<特徴>
(1)
この補強部材用スペーサー1では、第1爪部21および第2爪部31が、挿通された補強部材の周面に係止して、補強部材を支持する。特に、複数の補強部材の周面に複数の節が設けられている場合には、第1爪部21および第2爪部31がこの節に係止することによって、より強固に補強部材を支持することができる。これにより、補強部材用スペーサー1が、補強部材の軸方向にずれたり、補強部材の軸を中心に回転したりすることが防止される。また、これにより補強部材用スペーサー1が補強部材から脱落することも防止される。このように、この補強部材用スペーサー1では、補強部材をより確実に保持することができる。
<特徴>
(1)
この補強部材用スペーサー1では、第1爪部21および第2爪部31が、挿通された補強部材の周面に係止して、補強部材を支持する。特に、複数の補強部材の周面に複数の節が設けられている場合には、第1爪部21および第2爪部31がこの節に係止することによって、より強固に補強部材を支持することができる。これにより、補強部材用スペーサー1が、補強部材の軸方向にずれたり、補強部材の軸を中心に回転したりすることが防止される。また、これにより補強部材用スペーサー1が補強部材から脱落することも防止される。このように、この補強部材用スペーサー1では、補強部材をより確実に保持することができる。
なお、第1爪部21や第2爪部31の数は、上記の数に限られるものではなく、より多くの又はより少ない数の第1爪部21や第2爪部31が設けられもよい。第3爪部22および第4爪部32についても同様である。
また、補強部材の保持の効果に関しては、支持片4の個数は上記に限られず、他の個数の支持片4が設けられもよい。
また、補強部材の保持の効果に関しては、支持片4の個数は上記に限られず、他の個数の支持片4が設けられもよい。
(2)
この補強部材用スペーサー1では、第1爪部21と第2爪部31とは、第1挿通部2および第2挿通部3の一部である舌部210,310が折り返されることによって形成される。このため、第1爪部21と第2爪部31との形成が容易であると共に、継ぎ目がないため強度が向上している。
この補強部材用スペーサー1では、第1爪部21と第2爪部31とは、第1挿通部2および第2挿通部3の一部である舌部210,310が折り返されることによって形成される。このため、第1爪部21と第2爪部31との形成が容易であると共に、継ぎ目がないため強度が向上している。
(3)
この補強部材用スペーサー1では、第1挿通部2および第2挿通部3に設けられる第3開口27、第4開口28、第7開口37および第8開口38に舌部210,310を設けることによって第1爪部21および第2爪部31が形成される。この第3開口27および第4開口28は、第1挿通孔23および第2挿通孔33の内部までグラウト材を十分に充填するために必要なものである。この補強部材用スペーサー1では、第3開口27、第4開口28、第7開口37および第8開口38を設けると共に舌部210,310が設けられる。このため、第1爪部21や第2爪部31を形成するための部分を別途設ける場合と比べて、製造工程を簡略化することができる。
この補強部材用スペーサー1では、第1挿通部2および第2挿通部3に設けられる第3開口27、第4開口28、第7開口37および第8開口38に舌部210,310を設けることによって第1爪部21および第2爪部31が形成される。この第3開口27および第4開口28は、第1挿通孔23および第2挿通孔33の内部までグラウト材を十分に充填するために必要なものである。この補強部材用スペーサー1では、第3開口27、第4開口28、第7開口37および第8開口38を設けると共に舌部210,310が設けられる。このため、第1爪部21や第2爪部31を形成するための部分を別途設ける場合と比べて、製造工程を簡略化することができる。
本発明は、補強部材をより確実に保持することができる効果を有し、補強部材用スペーサーとして有用である。
1 補強部材用スペーサー
2 第1挿通部
3 第2挿通部
4 支持片
21 第1爪部
23 第1挿通孔
27 第3開口(開口)
28 第4開口(開口)
31 第2爪部
33 第2挿通孔
210 舌部
2 第1挿通部
3 第2挿通部
4 支持片
21 第1爪部
23 第1挿通孔
27 第3開口(開口)
28 第4開口(開口)
31 第2爪部
33 第2挿通孔
210 舌部
Claims (7)
- 建設土木工事において補強対象に穿設された孔中に挿入される補強部材を前記孔中に位置決めするための補強部材用スペーサーであって、
略円筒形状を有し、前記補強部材が挿通される第1挿通孔を形成する第1挿通部と、
略円筒形状を有し、前記第1挿通孔と同軸に配置され前記補強部材が挿通される第2挿通孔を形成する第2挿通部と、
前記第1挿通部と前記第2挿通部とを連結し外側へと膨出した形状をそれぞれ有する複数の支持片と、
を備え、
前記第1挿通部は、前記第1挿通孔の内壁から突出する第1爪部を有する、
補強部材用スペーサー。 - 前記第1爪部は、前記第1挿通部の一部が前記第1挿通孔の内部へと折り込まれることによって形成される、
請求項1に記載の補強部材用スペーサー。 - 前記第1爪部は、前記第1挿通部に設けられ前記第1挿通部の中心軸に平行な方向へと延びる舌部を前記第1挿通孔の内部へと折り込むことによって形成される、
請求項2に記載の補強部材用スペーサー。 - 前記第1挿通部は、前記第1挿通孔へと貫通する開口を側面に有し、
前記第1爪部は、前記開口の縁に設けられる、
請求項2または3に記載の補強部材用スペーサー。 - 前記第1爪部は、複数設けられる、
請求項1から4のいずれかに記載の補強部材用スペーサー。 - 前記第2挿通部は、前記第2挿通孔の内壁から突出する第2爪部を有する、
請求項1から5のいずれかに記載の補強部材用スペーサー。 - 前記第1挿通部は、金属板が欠円筒状に巻回された形状を有し、
前記第2挿通部は、金属板が欠円筒状に巻回された形状を有し、
前記第1挿通部、前記第2挿通部、複数の前記支持片および前記第1爪部は、1枚の金属板から形成される、
請求項1から6のいずれかに記載の補強部材用スペーサー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003369802A JP2005133403A (ja) | 2003-10-30 | 2003-10-30 | 補強部材用スペーサー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003369802A JP2005133403A (ja) | 2003-10-30 | 2003-10-30 | 補強部材用スペーサー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005133403A true JP2005133403A (ja) | 2005-05-26 |
Family
ID=34647007
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003369802A Pending JP2005133403A (ja) | 2003-10-30 | 2003-10-30 | 補強部材用スペーサー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005133403A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007032039A (ja) * | 2005-07-25 | 2007-02-08 | Okabe Co Ltd | アンカー用スペーサ |
JP7450228B2 (ja) | 2021-09-27 | 2024-03-15 | ヒロセ補強土株式会社 | 小口径場所打ち杭用芯材 |
-
2003
- 2003-10-30 JP JP2003369802A patent/JP2005133403A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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