JP2005131910A - 記録媒体、及び発色性組成物 - Google Patents

記録媒体、及び発色性組成物 Download PDF

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研一 栗原
Hisanori Tsuboi
寿憲 坪井
Noriyuki Kishii
典之 岸井
Satoyuki Madono
智行 真殿
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Abstract

【課題】明瞭かつ鮮明な発色、優れたコントラストを実現可能な記録媒体を提供する。
【解決手段】支持基板1の面方向に、記録層11〜13が形成されてなり、記録層には、少なくとも、電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する化合物よりなる顕・減色剤とが含有されてなり、呈色性化合物と、顕・減色剤との間の反応により、記録層を、発色状態に変化させるようになされている記録媒体10を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱照射あるいは光照射により所望の画像またはデータを記録するための記録媒体、及び発色性組成物に関わる。
近年、地球環境的な見地から、リライタブル記録技術の必要性が強く認識されている。コンピューターのネットワーク技術、通信技術、OA機器、記録メディア、記憶メディア等の進歩を背景としてオフィスや家庭でのペーパーレス化が進んでいる。
印刷物に替わる表示媒体の一例として、熱により可逆的に情報の記録や消去が可能な記録媒体、いわゆる可逆性感熱記録媒体が、各種プリペイドカード、ポイントカード、クレジットカード、ICカード等の普及に伴い、残額やその他の記録情報等の可視化、可読化の用途において実用化されており、さらには複写機及びプリンター用途においても実用化されつつある。
上記のような可逆性感熱記録媒体、及びこれを用いた記録方法に関しては、従来においても各種提案がなされている(例えば、特許文献1〜4参照。)。これらは、いわゆる低分子分散タイプ、すなわち樹脂母材中に有機低分子物質を分散させた記録媒体であり、熱履歴により光の散乱を変化させ、記録層を白濁あるいは透明状態に変化させるものであるため、画像形成部と画像未形成部のコントラストが不充分であるという欠点を有しているため、記録層の下に反射層を設けることによりコントラストを向上させた媒体のみが実用化されている。
一方、ロイコ染料タイプ、すなわち樹脂母材中に電子供与性呈色性化合物であるロイコ染料と、顕・減色剤とが分散された記録層を有する記録媒体、及びこれを用いた記録方法についての開示がなされている(例えば、特許文献5〜9参照。)。これらにおいて、顕・減色剤としては、ロイコ染料を発色させる酸性基と、発色したロイコ染料を消色させる塩基性基を有する両性化合物、または長鎖アルキルをもつフェノール化合物等が用いられている。この記録媒体及び記録方法は、ロイコ染料自体の発色を利用するため、低分子分散タイプに比較してコントラスト、視認性が良好であり、近年広く実用化されつつある。
上記各特許文献により開示されている従来技術においては、母材の材料の色すなわち地肌の色と、熱により変色した色の2種類の色のみしか表現することができない。しかし近年では、視認性やファッション性向上のために、多色画像の表示や各種データを色識別して記録したりすることへの要求が非常に高まっている。
これに対し、上記従来方法を応用し、かつ多色画像の表示を行う記録方法が種々提案されている。
例えば、多色に塗り分けられた層や粒子を、低分子分散タイプの記録層で可視化あるいは隠蔽することで、多色表示を行う記録媒体、及びこれを用いた記録方法が開示されている(特許文献10〜12参照。)。しかしこのような構成の記録媒体においては、記録層が下層の色を完全に隠蔽することはできず、母材の色が透けてしまい、高いコントラストが得られなかった。
また、ロイコ染料を用いた可逆性感熱多色記録媒体について、その他の開示もなされているが(例えば、特許文献13、14参照。)、これらは面内に色相の異なる繰り返し単位を有するものであるため、各色相が実際に記録される面積比が小さいため、記録した画像は非常に暗い、または薄い画像しか得ることはできないという問題がある。
また、発色温度、消色温度、冷却速度等が異なるロイコ染料を用いた記録層を分離、独立した状態で形成された構成の可逆性感熱多色記録媒体に関する開示もなされている(例えば、特許文献15〜23参照。)。
しかし、サーマルヘッド等の記録熱源による温度コントロールが困難な上、良好なコントラストが得られず、色のかぶりを避けられないという問題を有している。さらには、三色以上の多色化をサーマルヘッド等による加熱温度及び/または加熱後の冷却速度の違いのみでコントロールするのは非常に困難である。
また、ロイコ染料を用いた記録層を、分離、独立した状態で形成した構成の可逆性感熱多色記録媒体において、レーザー光の照射による光−熱変換により任意の記録層のみを加熱し、発色させる記録方法に関する開示もなされている(例えば、特許文献24参照。)。この方法によれば、光−熱変換層の波長選択性の効果により、任意の記録層のみを発色させることができ、従来の可逆性多色記録媒体で問題であった、色のかぶりの問題が解決できる可能性がある。
しかしながら、この可逆性感熱多色記録媒体においては、光−熱変換層(レーザー光の吸収層)と記録層とが別個独立して設けられており、この光−熱変換層が、バインダーを含有せず、有機溶剤に溶解した光吸収材料を被着させることにより形成されているため、極めて広い波長領域においてレーザー光の吸収を有するようになってしまい、表示精度が劣化するという欠点を有している。また、かかる方法において成膜されたレーザー光の吸収層は、可視域においても光吸収を有しているため、消去状態において記録層の透明性が劣化し、記録精度が悪化を招来するという問題も有している。
更に、上記広報は、色の3原色として、レッド、グリーン、ブルーを用いているため、中間色は暗く色再現性が悪いので、フルカラー表示は不可能であった。
また、従来において実用化されている感熱記録媒体に使用されているロイコ染料は、表示媒体の視認性の良さを確保するために、黒、あるいは青系の色相がほとんどである。
すなわち、従来においては、フルカラー表示を実現するために、イエロー、マゼンダ、シアンの3原色に発色するロイコ染料に関しての開発は進んでおらず、下記特許文献24に記載されている実施例においても、3原色として、レッド、グリーン、ブルーを用いている。その結果、得られる中間色は暗くなってしまい、かつ再現性も悪く、実用上適切な明瞭さが得られていないという問題を有している。
特開昭54−119377号公報 特開昭55−154198号公報 特開昭63−39377号公報 特開昭63−41186号公報 特開平2−188293号公報 特開平2−188294号公報 特開平5−124360号公報 特開平7−108761号公報 特開平7−179043号公報 特開平5−62189号公報 特開平8−80682号公報 特開2000−198275号公報 特開平8−58245号公報 特開2000−25338号公報 特開平6−305247号公報 特開平6−328844号公報 特開平6−79970号公報 特開平8−164669号公報 特開平8−300825号公報 特開平9−52445号公報 特開平11−138997号公報 特開2001−162941号公報 特開2002−59654号公報 特開2001−1645号公報
上述したように感熱記録を行うことができる記録媒体について、明瞭で鮮やかな色調を実現することへの要望は大きくなってきているが、特に明度の高い色彩においては、従来充分な研究がなされていなかったため、未だ実用的に満足できる記録媒体は実現されていない。
そこで本発明においては、このような従来技術の問題に鑑みて、安定な発消色、コントラストを有し、かつ日常生活においても実用上優れた画像安定性を実現でき、任意の色調を発色・消去可能な記録媒体、及び発色性組成物を提供することとした。
本発明においては、支持基板の面方向に記録層が形成されてなり、記録層には、少なくとも、下記一般式(1)で表される電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、呈色性化合物と、顕・減色剤との間の反応により、記録層を、発色状態に変化させるようになされている記録媒体を提供する。
Figure 2005131910
但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。
また、本発明においては、支持基板の面方向に記録層が形成されてなり、記録層には、少なくとも、下記一般式(2)で表される電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、呈色性化合物と、顕・減色剤との間の反応により、記録層を発色状態に変化させるようになされている記録媒体を提供する。
Figure 2005131910
但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7は水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数である。
Figure 2005131910
また、本発明においては、支持基板の面方向に複数の記録層が、分離・積層形成されてなり、複数の記録層には、それぞれ、少なくとも、異なる色調の電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、これら複数の記録層のうち、シアンに発色させる記録層中の電子供与性を有する呈色性化合物は、下記一般式(1)で表される化合物であり、呈色性化合物と、顕・減色剤との間の反応により、記録層を、発色状態に変化させるようになされている記録媒体を提供する。
Figure 2005131910
但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。
また、本発明においては、支持基板の面方向に複数の記録層が、分離・積層形成されてなり、これら複数の記録層には、それぞれ、少なくとも、異なる色調の電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、複数の記録層のうち、シアンに発色させる記録層中の電子供与性を有する呈色性化合物は、下記一般式(2)で表される化合物であり、呈色性化合物と、顕・減色剤との間の反応により、記録層を、発色状態に変化させるようになされている記録媒体を提供する。
Figure 2005131910
但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7は水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数である。
Figure 2005131910
また、本発明においては、支持基板の面方向に記録層が形成されてなり、記録層には、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、下記一般式(1)で表される電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、呈色性化合物と、顕・減色剤との間の反応により、記録層を、発色状態に変化させるようになされている記録媒体を提供する。
Figure 2005131910
但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。
また、本発明においては、支持基板の面方向に記録層が形成されてなり、記録層には、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、下記一般式(2)で表される電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、呈色性化合物と、顕・減色剤との間の反応により、記録層を、発色状態に変化させるようになされている記録媒体を提供する。
Figure 2005131910
但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7は水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数である。
Figure 2005131910
また、本発明においては、支持基板の面方向に複数の記録層が、分離・積層形成されてなり、これら複数の記録層には、それぞれ、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、異なる色調の電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、複数の記録層のうち、シアンに発色させる記録層中の電子供与性を有する呈色性化合物は、下記一般式(1)で表される化合物であり、呈色性化合物と、顕・減色剤との間の反応により、記録層を、発色状態に変化させるようになされている記録媒体を提供する。
Figure 2005131910
但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。
また、本発明においては、支持基板の面方向に複数の記録層が、分離・積層形成されてなり、これら複数の記録層には、それぞれ、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、異なる色調の電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、複数の記録層のうち、シアンに発色させる記録層中の電子供与性を有する呈色性化合物は、下記一般式(2)で表される化合物であり、呈色性化合物と、顕・減色剤との間の反応により、記録層を、発色状態に変化させるようになされている記録媒体を提供する。
Figure 2005131910
但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7は水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数である。
Figure 2005131910
また、本発明においては、支持基板の面方向に、可逆的に特定の色調に発色する記録層が形成されてなり、記録層には、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、下記一般式(1)で表される電子供与性を有する呈色性化合物と、下記一般式(4)で表される電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、呈色性化合物と、顕・減色剤との間の可逆的反応により、記録層を、発色、消色の二状態に可逆的に変化するようになされている記録媒体を提供する。
Figure 2005131910
但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。
Figure 2005131910
但し、Xは、OH、COOH、ハロゲン、Hのいずれかよりなり、Yは、−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−、−CONHCO−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−NHCOCONH−、−NHCONHCO−、−CONHCONH−、−NHNHCONH−、−NHCONHNH−、−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−のいずれかよりなり、R12、R13は、それぞれ炭素数2〜26のアルキル基であり、かつR12、R13の炭素数の合計が9〜30であり、Zは、−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−NHCONH−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CH(Cn2nOH)−(但し、n=0〜5)のいずれかよりなり、aは0又は1である。
また、本発明においては、支持基板の面方向に、可逆的に特定の色調に発色する記録層が形成されてなり、記録層には、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、下記一般式(2)で表される電子供与性を有する呈色性化合物と、下記一般式(4)で表される電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、呈色性化合物と、顕・減色剤との間の可逆的反応により、記録層を、発色、消色の二状態に可逆的に変化するようになされている記録媒体を提供する。
Figure 2005131910
但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7は水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数であるものとする。
Figure 2005131910
Figure 2005131910
但し、Xは、OH、COOH、ハロゲン、Hのいずれかよりなり、Yは、−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−、−CONHCO−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−NHCOCONH−、−NHCONHCO−、−CONHCONH−、−NHNHCONH−、−NHCONHNH−、−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−のいずれかよりなり、R12、R13は、それぞれ炭素数2〜26のアルキル基であり、かつR12、R13の炭素数の合計が9〜30であり、Zは、−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−NHCONH−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CH(Cn2nOH)−(但し、n=0〜5)のいずれかよりなり、aは0又は1であるものとする。
また、本発明においては、支持基板の面方向に、可逆的に異なる色調に発色する複数の記録層が、分離・積層形成されてなり、これら複数の記録層には、それぞれ、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、異なる色調の電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、複数の記録層のうち、シアンに発色させる記録層中の電子供与性を有する呈色性化合物は、下記一般式(1)で表されるものであり、電子受容性を有する顕・減色剤が、下記一般式(4)で表される化合物よりなるものであり、呈色性化合物と、顕・減色剤との間の可逆的反応により記録層を、発色、消色の二状態に可逆的に変化するようになされている記録媒体を提供する。
Figure 2005131910
但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。
Figure 2005131910
但し、Xは、OH、COOH、ハロゲン、Hのいずれかよりなり、Yは、−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−、−CONHCO−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−NHCOCONH−、−NHCONHCO−、−CONHCONH−、−NHNHCONH−、−NHCONHNH−、−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−のいずれかよりなり、R12、R13は、それぞれ炭素数2〜26のアルキル基であり、かつR12、R13の炭素数の合計が9〜30であり、Zは、−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−NHCONH−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CH(Cn2nOH)−(但し、n=0〜5)のいずれかよりなり、aは0又は1であるものとする。
また、本発明においては、支持基板の面方向に、可逆的に異なる色調に発色する複数の記録層が、分離・積層形成されてなり、これら複数の記録層にはそれぞれ、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、異なる色調の電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、複数の記録層のうち、シアンに発色させる記録層中の電子供与性を有する呈色性化合物は、下記一般式(2)で表されるものであり、電子受容性を有する顕・減色剤が、下記一般式(4)で表される化合物よりなるものであり、呈色性化合物と、顕・減色剤との間の可逆的反応により、記録層を、発色、消色の二状態に可逆的に変化するようになされている記録媒体を提供する。
Figure 2005131910
但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7は水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数である。
Figure 2005131910
Figure 2005131910
但し、Xは、OH、COOH、ハロゲン、Hのいずれかよりなり、Yは、−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−、−CONHCO−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−NHCOCONH−、−NHCONHCO−、−CONHCONH−、−NHNHCONH−、−NHCONHNH−、−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−のいずれかよりなり、R12、R13は、それぞれ炭素数2〜26のアルキル基であり、かつR12、R13の炭素数の合計が9〜30であり、Zは、−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−NHCONH−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CH(Cn2nOH)−(但し、n=0〜5)のいずれかよりなり、aは0又は1であるものとする。
また、本発明においては、下記一般式(1)で表される電子供与性を呈色性化合物と、下記一般式(4)で表される化合物の少なくとも一種よりなる顕・減色剤との組み合わせよりなる発色性組成物を提供する。
Figure 2005131910
但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。
Figure 2005131910
但し、Xは、OH、COOH、ハロゲン、Hのいずれかよりなり、Yは、−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−、−CONHCO−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−NHCOCONH−、−NHCONHCO−、−CONHCONH−、−NHNHCONH−、−NHCONHNH−、−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−のいずれかよりなり、R12、R13は、それぞれ炭素数2〜26のアルキル基であり、かつR12、R13の炭素数の合計が9〜30であり、Zは、−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−NHCONH−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CH(Cn2nOH)−(但し、n=0〜5)のいずれかよりなり、aは0又は1であるものとする。
また、本発明においては、下記一般式(2)で表される電子供与性を呈色性化合物と、下記一般式(4)で表される化合物の少なくとも一種よりなる顕・減色剤との組み合わせよりなる発色性組成物を提供する。
Figure 2005131910
但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数である。
Figure 2005131910
Figure 2005131910
但し、Xは、OH、COOH、ハロゲン、Hのいずれかよりなり、Yは、−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−、−CONHCO−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−NHCOCONH−、−NHCONHCO−、−CONHCONH−、−NHNHCONH−、−NHCONHNH−、−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−のいずれかよりなり、R12、R13は、それぞれ炭素数2〜26のアルキル基であり、かつR12、R13の炭素数の合計が9〜30であり、Zは、−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−NHCONH−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CH(Cn2nOH)−(但し、n=0〜5)のいずれかよりなり、aは0又は1であるものとする。
本発明によれば、呈色性化合物の構造を特定し、さらにはこれと組み合わせて発色反応を起こさせる顕・減色剤の構造を特定することにより、極めて明瞭かつ鮮やかな色調による発色が実現できる。
本発明の記録媒体によれば、記録層中に含有される顕・減色剤、呈色性化合物に関し、所定の化学構造を有するものに特定したことにより、鮮明かつ明瞭な色調が得られ、実用上充分な安定性、及び明瞭性を有する画像を形成することができた。
特に、赤外線レーザーを用いて高速記録を行う際においても、鮮明な発色、明瞭なコントラストが実現できた。
さらに、イエロー、シアン、マゼンダの三原色に発色する記録層を有する記録媒体においては、鮮やかなフルカラー画像を形成することができ、特に中間色の再現性について優れた結果が得られた。
以下、本発明の具体的な実施の形態について図面を参照して説明するが、本発明は、以下に示す例に限定されるものではない。
図1に本発明における記録媒体の一例の概略断面図を示す。
記録媒体10は、支持基板1上に、第1の記録層11、第2の記録層12及び第3の記録層13が、それぞれ断熱層14、15を介して積層されており、最上層に保護層16が形成された構成を有している。
なお、下記においては、第1〜第3の記録層11〜13が、それぞれイエロー、シアン、マゼンダに発色させる三層構造の記録層であり、全体としてフルカラー画像が形成可能な記録媒体について説明するが、本発明の記録媒体はこの構成に限定されるものではなく、支持基板1上に記録層を一層形成した単層型の記録媒体であってもよく、あるいは任意の色調に発色させる二層以上の記録層が形成された多層型の記録媒体であってもよい。
支持基板1は、耐熱性に優れ、かつ平面方向の寸法安定性の高い材料であれば従来公知の材料を適宜使用することができる。例えばポリエステル、硬質塩化ビニル等の高分子材料の他、ガラス材料、ステンレス等の金属材料、あるいは紙等の材料から適宜選択できる。但し、オーバーヘッドプロジェクター等の透過用途以外では、支持基板1は最終的に得られる記録媒体10に対して情報の記録を行った際の視認性の向上を図るため、白色、あるいは金属色を有する可視光に対する反射率の高い材料によって形成することが好ましい。
第1〜第3の記録層11〜13は、熱により発色状態を形成できる材料を含有するものとし、それぞれ下記において詳述する電子供与性を有する呈色性化合物、例えばロイコ染料と、所定の電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、これらを樹脂母材中に溶解させた塗料を塗布することによって形成されたものとする。なお、その他の所定の添加剤や増感剤を適宜含有させてもよい。
記録層11〜13を発色させ、所定の記録を行う際には、例えばサーマルヘッドを適用することができる。すなわちサーマルヘッドによって記録層の所望の部分を加熱することにより、電子供与性を有する呈色性化合物、例えばロイコ染料と、所定の電子受容性を有する顕・減色剤との間で反応を起こさせて発色させることができる。
このとき、第1〜第3の記録層11〜13が、それぞれイエロー、シアン、マゼンダに発色可能な呈色性化合物を含有しているものとし、さらに電子受容性を有する顕・減色剤が、層毎に温度選択性を有する材料であるものとすれば、サーマルヘッドの設定温度を制御することにより、全体としてフルカラーの画像を形成することができる。
なお、電子供与性を有する呈色性化合物と電子受容性を有する顕・減色剤との間の反応は、不可逆的であっても可逆的であってもよく、不可逆的なものとすれば、いわゆるライト・ワンス型の記録媒体となり、可逆的なものとすれば、消色状態と発色状態との切り替えることができる繰り返し記録が可能な記録媒体とすることができる。
また、本発明の記録媒体は、サーマルヘッドによって記録を行う例に限定されるものではなく、第1〜第3の記録層11〜13に、それぞれ異なる波長の赤外線(図1中λ1、λ2、λ3)を吸収して発熱する光−熱変換材料が含有された構成とし、所定の波長のレーザー光を照射することによって記録を行うものとしてもよい。
この場合には、波長について上記λ1、λ2、λ3のうち、任意のものに選択したレーザー光を記録層に照射し、記録層11〜13において所定の部分を加熱せしめ、電子供与性を有する呈色性化合物、例えばロイコ染料と、所定の電子受容性を有する顕・減色剤との間で反応を起こさせて発色させる。
この場合においては、第1〜第3の記録層11〜13のそれぞれにおいて、イエロー、シアン、マゼンダに発色可能な呈色性化合物を含有させ、照射するレーザー光の波長を制御することにより、全体としてフルカラーの画像を形成することができる。
次に、本発明の記録媒体10において適用する電子供与性の呈色性化合物について説明する。
本発明においては、シアンに発色する呈色性化合物として、下記一般式(1)で表される化合物、あるいは下記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一種を適用することができる。
Figure 2005131910
但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。
Figure 2005131910
但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7は水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数である。
Figure 2005131910
次に、電子受容性を有する顕・減色剤について説明する。
顕・減色剤としては、下記一般式(4)で表される化合物の少なくとも一種を適用する。
Figure 2005131910
但し、Xは、OH、COOH、ハロゲン、Hのいずれかよりなり、Yは、−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−、−CONHCO−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−NHCOCONH−、−NHCONHCO−、−CONHCONH−、−NHNHCONH−、−NHCONHNH−、−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−のいずれかよりなり、R12、R13は、それぞれ炭素数2〜26のアルキル基であり、かつR12、R13の炭素数の合計が9〜30であり、Zは、−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−NHCONH−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CH(Cn2nOH)−(但し、n=0〜5)のいずれかよりなり、aは0又は1であるものとする。
電子受容性を有する顕・減色剤の化学式を構成するX、Y、Z、R12、R13は、目的とする可逆性多色記録媒体10に要求される記録・消去感度、すなわち溶媒やポリマーへの溶解性、融点、発色・消色可能な温度等の各種条件応じて適宜選定し、組み合わせるものとする。
次に、本発明の記録媒体10を、レーザー光の照射により記録を行うものとした場合において記録層11〜13中に含有される光−熱変換材料について説明する。
光−熱変換材料としては、例えば、可視波長域にほとんど吸収がない赤外線吸収色素として一般的に用いられる、フタロシアニン系染料やシアニン系染料、金属錯体染料、ジインモニウム系染料等を適用できる。
さらには、任意の光−熱変換材料のみを発熱させるために、光吸収帯が狭く、互いに重なり合わない材料の組み合わせを選択することが好ましい。
例えば、第1の記録層11が波長λ1の赤外線を、第2の記録層12が波長λ2の赤外線を、第3の記録層13が波長λ3の赤外線をそれぞれ吸収して発熱する材料を含有するものとしたとき、波長λ1、波長λ2、波長λ3とが、互いに重なりあわないように、吸収帯を選定する。
これら感熱発色組成物と光−熱変換組成物は、混合して記録層中に含有されていてもよいし、それぞれが分離・独立して記録中に含有されていてもよい。これら組成物を分離・独立させる方法としては、これら感熱発色組成物と光−熱変換組成物を互いに相溶しない樹脂バインダー中に含有させて混合し記録層をなす方法や、どちらかの組成物をマイクロカプセルに封入して、記録層中に含有させる方法が考えられる。また、これら可逆性感熱発色組成物と光−熱変換組成物それぞれを含有する層を積層させることにより、ひとつの記録層を形成してもよい。
それぞれの組成物を含有する層を積層させることによりひとつの記録層を形成する方法では、光―熱変換組成物を含有する層を支持基板側に、感熱発色組成物を含有する層を記録光の入射する側に配置するのがより好ましい。この理由は、ランバート・ベールの法則から理解されるように、記録光を照射時、光―熱変換組成物を含有する層は記録光が入射する面のほうがより高温に加熱される。したがって、このような配置にしたほうが効率よく感熱発色組成物を含有する層に熱を伝えることができるからである。
前者の両組成物を混合して用いる場合には、プロセスが簡易になるという利点があり好ましい。これに対して、後者の両組成物を分離・独立させる方法は、各組成物間の望まない反応により、組成物などが劣化するのを防ぐことができる。したがって、使用する用途、要求に応じてどちらかの方法を選択すればよい。
さらに両組成物を分離・独立させる場合には、光―熱変換組成物を樹脂バインダーなどに均一に溶解させて用いるのがよい。特開2001−1645号公報で説明されているように、樹脂バインダーを用いず赤外線吸収色素を結晶状態や薄膜状態で用いると、色素の凝集や二量化により近赤外域における吸収スペクトルがつぶれ、色かぶりが生じる、あるいは記録感度が低下する等の問題が生じるため好ましくない。
第1〜第3の記録層11〜13を形成するための樹脂母材としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチルセルロース、ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、アクリル酸系共重合体、マレイン酸系重合体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン等が挙げられる。これらの樹脂に必要に応じて紫外線吸収剤等の各種添加剤を併用してもよい。
第1〜第3の記録層11〜13は、上記呈色性化合物、顕・減色剤、増感剤等の各種添加剤、及び必要に応じて光−熱変換材料を、溶媒を用いて上記樹脂中に溶解させて調整した塗料を、それぞれの所定の形成面に塗布することによって形成することができる。使用する溶媒は、顕・減色剤の溶解性が高いものが好ましい。
第1〜第3の記録層11〜13は、それぞれ膜厚1〜20μm程度に形成することが望ましく、更には1〜10μm程度が望ましい。最適な膜厚としては、2〜3μmに形成するものとする。
記録層の膜厚が1μm未満であると充分な発色濃度が得られず、20μmを超えた膜厚になると記録層11〜13の熱容量が大きくなり、発色性や消色性が劣化するためである。
第1の記録層11と第2の記録層12との間、第2の記録層12と第3の記録層13との間には、それぞれ透光性の断熱層14、15を形成することが望ましい。これによって隣接する記録層からの熱伝導が回避され、いわゆる色かぶりの発生を防止することができる。
断熱層14、15は、従来公知の透光性のポリマーを用いて形成することができる。例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチルセルロース、ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、アクリル酸系共重合体、マレイン酸系重合体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン等が挙げられる。これらのポリマーには必要に応じて紫外線吸収剤等の各種添加剤を併用してもよい。
また、断熱層14、15は透光性の無機膜を用いて形成することもできる。例えば、多孔質のシリカ、アルミナ、チタニア、カーボン、またはこれらの複合体等を用いると、熱伝導率が低くなり断熱効果が高く好ましい。これらは液層から膜形成できるゾル−ゲル法によって形成することができる。
断熱層14、15は、膜厚3〜100μm程度に形成することが望ましく、さらには5〜50μm程度に形成することが好ましい。これらの膜厚が薄すぎると充分な断熱効果が得られず、膜厚が厚すぎると、後述する記録方法において記録媒体全体を均一加熱する際に熱伝導性が劣化したり、透光性が低下したりするためである。
保護層16は、従来公知の紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を用いて形成することができ、膜厚は0.1〜20μm、さらには0.5〜5μm程度とすることが望ましい。
保護層16の膜厚が0.1μm未満であると充分な保護効果が得られず、一方、20μmを超えた膜厚にすると熱伝導性が悪化するという不都合を生じるためである。
次に、図1に示した記録媒体10を用いて、多色記録を行う原理について説明する。なお下記においては、第1〜第3の記録層11〜13中に、上述した呈色性化合物、顕・減色剤、増感剤等の各種添加剤、及び光−熱変換材料が含有された、いわゆるレーザー照射型の記録媒体10を例に挙げて説明する。
先ず、多色記録の第1の原理を説明する。
図1に示した記録媒体10を、各記録層が消色する程度の温度、例えば120℃程度の温度で全面加熱し、次に冷却し、第1〜第3の記録層11〜13を予め消色状態にしておく。すなわちこの状態においては、支持基板1の色が露出している状態となっているものとする。
次に、記録媒体10の任意の部分に、波長及び出力を任意に選択した赤外線を半導体レーザー等により照射する。
例えば第1の記録層11を発色させる場合には、波長λ1の赤外線を第1の記録層11が発色温度に達する程度のエネルギーで照射し、光−熱変換材料を発熱させて、電子供与性呈色化合物と電子供与性顕・減色剤との間の反応を起こさせ、照射部分を発色させる。
同様に、第2の記録層12及び第3の記録層13についても、それぞれ波長λ2、λ3の赤外線を発色温度に達する程度のエネルギーを照射してそれぞれの光−熱変換材料を発熱させて照射部分を発色させる。
上述したように、記録媒体10の任意の部分を発色させることができ、フルカラー画像形成や種々の情報の記録が可能となる。
ところで、第1の記録層11、あるいは第2の記録層12を記録する際、それらの上層に形成されている記録層の透明性が、下層の記録層の記録感度に大きな影響を及ぼす。すなわち、所定の記録層の上層に形成されている記録層に使用されている顕・減色剤のポリマー中への溶解性が悪く、記録層が分散白濁しているような場合には、照射した赤外線が上層で反射、散乱されてしまうため、記録感度は著しく低下してしまう。このため、図1に示すような構成を有する積層型の記録媒体10においては、記録層を形成するための溶媒あるいはポリマーへの溶解性が高い顕・減色剤を使用することが重要である。
また、上記のようにして発色させた所定の記録層において、さらに任意の波長の赤外線を、各記録層11〜13が消色温度に達する程度のエネルギーで照射し、光−熱変換材料を発熱させて、呈色化合物と顕・減色剤との間で消色反応を起こさせることによって、記録の消去を行うことができる。
また、上述のようにして一部を着色化させた記録媒体10の全体を、全ての記録層が消色する程度の温度、例えば120℃で一様に加熱することによって、記録情報や画像を消去することができ、その後上述したような操作を行うことにより繰り返し記録が可能である。
次に、多色記録の第2の原理を説明する。
先ず、図1に示した記録媒体10を、各記録層11〜13が発色する程度の温度、例えば200℃程度の高温で全面加熱し、次に冷却し、第1〜第3の記録層11〜13を全て予め発色状態にしておく。
次に、記録媒体10の任意の部分に、波長及び出力を任意に選択した赤外線を半導体レーザー等により照射する。
例えば第1の記録層11を消色させる場合には、波長λ1の赤外線を第1の記録層11が消色する程度のエネルギーで照射し、光−熱変換材料を発熱させて記録層11を消色状態とする。
同様に、第2の記録層12及び第3の記録層13についても、それぞれ波長λ2、λ3の赤外線を、消色温度に達する程度のエネルギーで照射してそれぞれの光−熱変換材料を発熱させて照射部分を消色させることができる。
上述のようにすることによって、記録媒体10の任意の部分を消色させることができ、フルカラー画像形成や種々の情報の記録が可能となる。
上記のようにして消色させた各記録層11〜13において、さらに任意の波長の赤外線を、各記録層11〜13が発色温度に達する程度のエネルギーで照射し、光−熱変換材料を発熱させて、呈色化合物と顕・減色剤との間の発色反応を起こさせることによって、記録層の任意の部分を発色化させることができる。
更に、上述のようにして一部を消色化、あるいは発色化させた記録媒体10の全体を、全ての記録層が着色する程度の温度、例えば200℃で一様に加熱し、次いで冷却することによって、記録情報や画像を消去することができ、上述した操作を行うことにより、再度繰り返し記録が可能となる。
本発明の記録媒体10に対して、上記第1の原理、及び第2の原理に示した記録方法のうち、いずれの方法を適用するかは、記録層の特性、記録光源の性能に合わせて適宜選択する。
例えば、記録層を高温で発色してそれ以下の温度で消色する、いわゆるポジ型の層として形成してもよく、高温で消色してそれ以下の温度で発色する、いわゆるネガ型の層として形成してもよい(例えば特開平8−197853号公報)。
次に、本発明の記録媒体について、具体的な実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明は以下に示す例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
下記においては、図1に示したように、支持基板1上に第1の記録層11、断熱層14、第2の記録層12、断熱層15、第3の記録層13、及び保護層16が順次積層された、三層の記録層を有する構成を有し、可逆的に発色状態と消色状態とを形成可能な、いわゆる可逆性多色記録型の記録媒体を作製する。
支持基板1として、厚さ1mmの白色のポリエチレンテレフタレート基板を使用した。第1の記録層11としては、支持基板1上に下記組成物を含有する塗料をワイヤーバーで塗布し、110℃にて5分間加熱乾燥処理を施し、イエローに発色させることのできる記録層を膜厚3μmに形成した。第1の記録層11の波長920nmの光における吸光度は1.0であった。
(組成物)
ロイコ染料(下記化学式(5)に示す物質):1重量部
Figure 2005131910
顕・減色剤(下記化学式(6)に示す物質):4重量部
Figure 2005131910
塩化ビニル酢酸ビニル共重合体:10重量部
(塩化ビニル90%、酢酸ビニル10%、平均分子量(M.W.)115000)
シアニン系赤外吸収色素:0.10重量部
(H.W.SANDS社製、SDA7775、記録層中での吸収波長ピーク:933nm)
テトラヒドロフラン(THF):140重量部
上述のようにして形成した第1の記録層11上に、ポリビニルアルコール水溶液を塗布、乾燥して膜厚20μmの断熱層14を形成した。
上記断熱層14上に、第2の記録層12として下記組成物を含有する塗料をワイヤーバーで塗布し、110℃にて5分間加熱乾燥処理を施し、シアンに発色させることのできる層を膜厚3μmに形成した。第2の記録層12の波長860nmの光における吸光度は1.0であった。
(組成物)
ロイコ染料:1.5重量部
(下記化学式(7)に示す物質)
Figure 2005131910
顕・減色剤(下記化学式(6)に示す物質):4重量部
Figure 2005131910
塩化ビニル酢酸ビニル共重合体:10重量部
(塩化ビニル90%、酢酸ビニル10%、M.W.115000)
シアニン系赤外吸収色素:0.08重量部
(H.W.SANDS社製、SDA5688、記録層中での吸収波長ピーク861nm)
テトラヒドロフラン(THF):140重量部
上述のようにして形成した第2の記録層12上に、ポリビニルアルコール水溶液を塗布、乾燥して膜厚20μmの断熱層15を形成した。
上記断熱層15上に、第3の記録層13として下記組成物を含有する塗料をワイヤーバーで塗布し、110℃にて5分間加熱乾燥処理を施し、マゼンダに発色させることのできる記録層を膜厚3μmに形成した。第3の記録層13の波長800nmの光における吸光度は1.0であった。
(組成物)
ロイコ染料:1.7重量部
(下記化学式(8)に示す物質)
Figure 2005131910
顕・減色剤(下記化学式(6)に示す物質):4重量部
Figure 2005131910
塩化ビニル酢酸ビニル共重合体:10重量部
(塩化ビニル90%、酢酸ビニル10%、M.W.115000)
シアニン系赤外吸収色素:0.08重量部
(日本化薬製CY−10、記録層中での吸収波長ピーク798nm)
テトラヒドロフラン(THF):140重量部
上記第3の記録層13上に、紫外線硬化性樹脂を用いて膜厚約2μmの保護層16を形成し、目的とする記録媒体10を作製した。
第1〜第3の記録層11〜13中に含有されている化学式(6)に示した顕・減色剤の合成方法について具体的な例を示す。
攪拌機を付けた500mlのフラスコ内に、4-Aminophenol:10.9g、n-Octadecyl isocyanateを29.5g、及びテトラヒドロフラン(THF)を250ml、それぞれ仕込み、90℃で6時間還流した。
反応終了後、反応混合物を再結晶して目的物を得た。
収率は95%で、目的物の融点は145℃であった。
第2の記録層12中に含有されている化学式(7)に示したシアン色に発色するロイコ染料の合成方法について具体的な例を示す。
攪拌機を付けた300mlフラスコ内に酢酸60ml、3−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボニル)ピリジン−2−カルボン酸30.8g、N,N−ジエチル−m−トルイジン17.9gを加え60℃に加熱した。これに無水酢酸30mlを1時間要して滴下し、同温度で6時間反応させた。別途攪拌機を付した1000mlフラスコに水200mlとトルエン200mlを用意し、これに反応物を注いだ。80℃まで加熱し分液してトルエン層を得、このトルエン層に水200mlを加え、加熱し80℃とした。これに48%苛性ソーダをアルカリ性になるまで加えたのち、再び分液してトルエン層を得た。トルエン層を濃縮し粗製物を得た。これにメタノール200mlを加え加熱還流後、攪拌しながら室温まで冷却すると結晶が生成した。これを単離したところ、収量は31.7g、融点190℃であった。
上述のようにして作製した記録媒体10を、120℃に加熱したセラミックスバーを用いて一様に加熱し、第1、第2及び第3の記録層11、12、13を消色状態にしたものをサンプルとした。
〔実施例2〕
上述した実施例1において適用したシアン色に発色するロイコ染料を、下記の化学式(9)に示す化合物に変更した。その他の条件は実施例1と同様とし、サンプルを作製した。
化学式(9)に示す化合物の合成方法は、上記化学式(7)に示すロイコ染料の合成方法における3−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボニル)ピリジン−2−カルボン酸30.8gを2−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボニル)ニコチン酸30.8gに変更した以外、他は同様とする。収量は34.0g、融点は149℃であった。
Figure 2005131910
〔実施例3〕
上述した実施例1において適用したシアン色に発色するロイコ染料を、下記の化学式(10)に示す化合物に変更した。その他の条件は実施例1と同様とし、サンプルを作製した。
化学式(10)に示す化合物の合成方法は、上記化学式(7)に示すロイコ染料の合成方法における3−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボニル)ピリジン−2−カルボン酸30.8gを3−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボニル)ピラジン−2−カルボン酸30.9gに変更した以外、他は同様とする。
収量は、31.8g、融点88℃であった。
Figure 2005131910
〔実施例4〕
上述した実施例1において適用したシアン色に発色するロイコ染料を、下記の化学式(11)に示す化合物に変更した。その他の条件は実施例1と同様とし、サンプルを作製した。
化学式(11)に示す化合物の合成方法は、上記化学式(7)に示すロイコ染料の合成方法における3−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボニル)ピリジン−2−カルボン酸30.8gを3−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボニル)−5,6−ジメチルピラジン−2−カルボン酸33.7gに変更した以外、他は同様とする。収量は31.3g、融点は205℃であった。
Figure 2005131910
〔実施例5〕
上述した実施例1において適用したシアン色に発色するロイコ染料を、下記の化学式(12)に示す化合物に変更した。その他の条件は実施例1と同様とし、サンプルを作製した。
化学式(12)に示す化合物の合成方法は、上記化学式(7)に示すロイコ染料の合成方法におけるN,N−ジエチル−m−トルイジン17.9gをN−(3−ジエチルアミノフェニル)アセトアミド22.7gに変更した以外、他は同様とする。収量は31.7g、融点は189℃であった。
Figure 2005131910
〔実施例6〕
上述した実施例1において適用したシアン色に発色するロイコ染料を、下記の化学式(13)に示す化合物に変更した。その他の条件は実施例1と同様とし、サンプルを作製した。
化学式(13)に示す化合物の合成方法は、上記化学式(7)に示すロイコ染料の合成方法におけるN,N−ジエチル−m−トルイジン17.9gをN−(2−メチルフェニル)ピロリジン17.7gに変更した以外、他は同様とする。収量は36.1g、融点は235℃であった。
Figure 2005131910
〔実施例7〕
上述した実施例1において適用したシアン色に発色するロイコ染料を、下記の化学式(14)に示す化合物に変更した。その他の条件は実施例1と同様とし、サンプルを作製した。
化学式(14)に示す化合物の合成方法は、上記化学式(7)に示すロイコ染料の合成方法におけるN,N−ジエチル−m−トルイジン17.9gをN−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピロリジン23.7gに変更した以外、他は同様とする。収量は37.9g、融点は185℃であった。
Figure 2005131910
〔実施例8〕
上述した実施例1において適用したシアン色に発色するロイコ染料を、下記の化学式(15)に示す化合物に変更した。その他の条件は実施例1と同様とし、サンプルを作製した。
化学式(15)に示す化合物の合成方法は、上記化学式(7)に示すロイコ染料の合成方法における3−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボニル)ピリジン−2−カルボン酸30.8gを2−(1−エチル−2−メチル−1H−インドール−3−カルボニル)ニコチン酸30.8gに、N,N−ジエチル−m−トルイジン17.9gをN−フェニルピロリジン16.2gに変更した以外、他は同様とする。収量は32.7g、融点は151℃であった。
Figure 2005131910
〔実施例9〕
上述した実施例1において適用したシアン色に発色するロイコ染料を、下記の化学式(16)に示す化合物に変更した。その他の条件は実施例1と同様とし、サンプルを作製した。
化学式(16)に示す化合物の合成方法は、上記化学式(7)に示すロイコ染料の合成方法におけるN,N−ジエチル−m−トルイジン17.9gをN−(3−ピロリジン−1−イル−フェニル)アセトアミド22.4gに変更した以外、他は同様とする。収量は38.4g、融点は252℃であった。
Figure 2005131910
〔実施例10〕
上述した実施例1において適用したシアン色に発色するロイコ染料を、下記の化学式(17)に示す化合物(山田化学工業製、H−3035)に変更した。その他の条件は実施例1と同様とし、サンプルを作製した。
Figure 2005131910
〔実施例11〕
上述した実施例1において適用したシアン色に発色するロイコ染料を、下記の化学式(18)に示す化合物に変更した。その他の条件は実施例1と同様とし、サンプルを作製した。
化学式(18)に示す化合物の合成方法は、攪拌機を付けた500mlフラスコ内にトルエン200ml、1,1−ビス−(4−ピロリジン−1−イルフェニル)エチレン31.8g、2−ホルミル−5−ジエチルアミノ安息香酸25.0gを加え、3時間加熱還流させた。これに5%水酸化ソーダ水溶液を200mlを加え30分攪拌する。分液してトルエン層を得、これを濃縮し粗製物を得た。これにメタノール200mlを加え加熱還流後、攪拌しながら室温まで冷却すると結晶が生成した。これを単離したところ、収量は19.5g、融点135℃であった。
Figure 2005131910
〔比較例1〕
上述した実施例1において適用したシアン色に発色するロイコ染料を、下記の化学式(19)に示す化合物に変更した。その他の条件は実施例1と同様とし、サンプルを作製した。
Figure 2005131910
〔比較例2〕
上述した実施例1において適用したシアン色に発色するロイコ染料を、下記の化学式(20)に示す化合物に変更した。その他の条件は実施例1と同様とし、サンプルを作製した。
Figure 2005131910
〔比較例3〕
上述した実施例1において適用したシアン色に発色するロイコ染料を、下記の化学式(21)に示す化合物に変更した。その他の条件は実施例1と同様とし、サンプルを作製した。
Figure 2005131910
上述のようにして作製した各記録媒体のサンプルについて、記録線幅、反射濃度、吸収波長、消去特性について評価を行った。
評価方法、及び評価結果について下記に示す。
(レーザー記録評価)
発振中心波長が800nm、860nm、920nmから選ばれる半導体レーザーのレーザー光を、スポット形状30μm×200μm、出力400mWの条件で、記録媒体に照射しながら走査させた。
走査の条件は、スポット形状200μmの軸の方向に速度3.5m/sで走査して記録された線の線幅を評価した。また、各記録層に対応する単独のレーザー光を、速度3.5m/sで、20um間隔で走査して記録を行ったときの、ベタ画像のCMY(シアン、マゼンダ、イエロー)それぞれの反射濃度の変化をマクベス濃度計により評価した。また、その時の吸収波長(λmax)を分光光度計にて測定した。
(消去特性評価)
上述した反射濃度測定に用いた媒体を、100℃に加熱したホットプレスで1秒間プレスし、その後、サンプルの反射濃度をマクベス濃度計により評価した。
(評価結果)
〔実施例1〜11〕、及び〔比較例1〜3〕の記録媒体について、記録線幅、反射濃度、消去後の反射濃度の測定結果を下記〔表1〕に示す。
Figure 2005131910
表1に示すように、〔実施例1〜11〕の記録媒体においては、イエロー、シアン、マゼンダの三原色について、鮮明な色調に発色し、色かぶりがなく、中間色についても極めて優れた色再現性が得られ、全体として明瞭で、安定性の高いフルカラーの画像を形成することができた。
また、〔実施例1〜11〕において、第2の記録層の記録線幅は、〔比較例3〕に比較して広く、本発明の発色組成物を使用して形成した記録層は優れた記録感度を有していることがわかった。
また、〔実施例1〜11〕においては、第2の記録層のベタ画像の反射濃度がいずれも高く、照射光を高い効率で熱に変換し、記録層を発色させていることが分かった。
一方、〔比較例1〜3〕においては、従来公知の青色に発色する呈色性化合物を用いたが、レーザー光を用いて高速記録を行った場合には、実用上充分なシアンの発色が得られず、視認性が劣化し、さらにはフルカラー表示を示すための色相としては不適当であり、中間色の再現性が劣化した。
上述したように、〔実施例1〜11〕で示した記録媒体の第2の記録層に含有され、一般式(1)あるいは(2)で表されるシアンに発色する呈色性化合物、及び一般式(4)の顕・減色剤の組み合わせよりなる発色組成物は、優れた発消色性、コントラスト、精細さ、及び高感度化を実現することができたことが確認された
本発明の可逆性多色記録媒体の一例の概略断面図を示す。
符号の説明
1……支持基板、10……可逆性多色記録媒体、11……第1の記録層、12……第2の記録層、13……第3の記録層、14,15……断熱層、16……保護層


Claims (15)

  1. 支持基板の面方向に、記録層が形成されてなり、
    前記記録層には、少なくとも、下記一般式(1)で表される電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、
    前記呈色性化合物と、前記顕・減色剤との間の反応により、前記記録層を、発色状態に変化させるようになされていることを特徴とする記録媒体。
    Figure 2005131910

    (但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。)
  2. 支持基板の面方向に、記録層が形成されてなり、
    前記記録層には、少なくとも、下記一般式(2)で表される電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、
    前記呈色性化合物と、前記顕・減色剤との間の反応により、前記記録層を、発色状態に変化させるようになされていることを特徴とする記録媒体。
    Figure 2005131910

    (但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7は水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数である。)
    Figure 2005131910
  3. 支持基板の面方向に、複数の記録層が、分離・積層形成されてなり、
    前記複数の記録層には、それぞれ、少なくとも、異なる色調の電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、
    前記複数の記録層のうち、シアンに発色させる記録層中の電子供与性を有する呈色性化合物は、下記一般式(1)で表される化合物であり、
    前記呈色性化合物と、前記顕・減色剤との間の反応により、前記記録層を、発色状態に変化させるようになされていることを特徴とする記録媒体。
    Figure 2005131910

    (但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。)
  4. 支持基板の面方向に、複数の記録層が、分離・積層形成されてなり、
    前記複数の記録層には、それぞれ、少なくとも、異なる色調の電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、
    前記複数の記録層のうち、シアンに発色させる記録層中の電子供与性を有する呈色性化合物は、下記一般式(2)で表される化合物であり、
    前記呈色性化合物と、前記顕・減色剤との間の反応により、前記記録層を、発色状態に変化させるようになされていることを特徴とする記録媒体。
    Figure 2005131910

    (但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7は水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数である。)
    Figure 2005131910
  5. 支持基板の面方向に、記録層が形成されてなり、
    前記記録層には、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、下記一般式(1)で表される電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、
    前記呈色性化合物と、前記顕・減色剤との間の反応により、前記記録層を、発色状態に変化させるようになされていることを特徴とする記録媒体。
    Figure 2005131910

    (但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。)
  6. 支持基板の面方向に、記録層が形成されてなり、
    前記記録層には、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、下記一般式(2)で表される電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、
    前記呈色性化合物と、前記顕・減色剤との間の反応により、前記記録層を、発色状態に変化させるようになされていることを特徴とする記録媒体。
    Figure 2005131910

    (但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7は水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数である。)
    Figure 2005131910
  7. 支持基板の面方向に、複数の記録層が、分離・積層形成されてなり、
    前記複数の記録層には、それぞれ、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、異なる色調の電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、
    前記複数の記録層のうち、シアンに発色させる記録層中の電子供与性を有する呈色性化合物は、下記一般式(1)で表される化合物であり、
    前記呈色性化合物と、前記顕・減色剤との間の反応により、前記記録層を、発色状態に変化させるようになされていることを特徴とする記録媒体。
    Figure 2005131910

    (但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。)
  8. 支持基板の面方向に、複数の記録層が、分離・積層形成されてなり、
    前記複数の記録層には、それぞれ、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、異なる色調の電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、
    前記複数の記録層のうち、シアンに発色させる記録層中の電子供与性を有する呈色性化合物は、下記一般式(2)で表される化合物であり、
    前記呈色性化合物と、前記顕・減色剤との間の反応により、前記記録層を、発色状態に変化させるようになされていることを特徴とする記録媒体。
    Figure 2005131910

    (但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7は水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数である。)
    Figure 2005131910
  9. 前記顕・減色剤が、下記一般式(4)で表される化合物の少なくとも一種よりなるものであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の記録媒体。
    Figure 2005131910

    (但し、Xは、OH、COOH、ハロゲン、Hのいずれかよりなり、Yは、−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−、−CONHCO−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−NHCOCONH−、−NHCONHCO−、−CONHCONH−、−NHNHCONH−、−NHCONHNH−、−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−のいずれかよりなり、R12、R13は、それぞれ炭素数2〜26のアルキル基であり、かつR12、R13の炭素数の合計が9〜30であり、Zは、−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−NHCONH−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CH(Cn2nOH)−(但し、n=0〜5)のいずれかよりなり、aは0又は1であるものとする。)
  10. 支持基板の面方向に、可逆的に特定の色調に発色する記録層が形成されてなり、
    前記記録層には、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、下記一般式(1)で表される電子供与性を有する呈色性化合物と、下記一般式(4)で表される電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、
    前記呈色性化合物と、前記顕・減色剤との間の可逆的反応により、前記記録層を、発色、消色の二状態に可逆的に変化するようになされていることを特徴とする記録媒体。
    Figure 2005131910

    (但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。)
    Figure 2005131910

    (但し、Xは、OH、COOH、ハロゲン、Hのいずれかよりなり、Yは、−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−、−CONHCO−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−NHCOCONH−、−NHCONHCO−、−CONHCONH−、−NHNHCONH−、−NHCONHNH−、−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−のいずれかよりなり、R12、R13は、それぞれ炭素数2〜26のアルキル基であり、かつR12、R13の炭素数の合計が9〜30であり、Zは、−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−NHCONH−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CH(Cn2nOH)−(但し、n=0〜5)のいずれかよりなり、aは0又は1であるものとする。)
  11. 支持基板の面方向に、可逆的に特定の色調に発色する記録層が形成されてなり、
    前記記録層には、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、下記一般式(2)で表される電子供与性を有する呈色性化合物と、下記一般式(4)で表される電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、
    前記呈色性化合物と、前記顕・減色剤との間の可逆的反応により、前記記録層を、発色、消色の二状態に可逆的に変化するようになされていることを特徴とする記録媒体。
    Figure 2005131910

    (但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7は水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数である。)
    Figure 2005131910

    Figure 2005131910

    (但し、Xは、OH、COOH、ハロゲン、Hのいずれかよりなり、Yは、−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−、−CONHCO−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−NHCOCONH−、−NHCONHCO−、−CONHCONH−、−NHNHCONH−、−NHCONHNH−、−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−のいずれかよりなり、R12、R13は、それぞれ炭素数2〜26のアルキル基であり、かつR12、R13の炭素数の合計が9〜30であり、Zは、−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−NHCONH−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CH(Cn2nOH)−(但し、n=0〜5)のいずれかよりなり、aは0又は1であるものとする。)
  12. 支持基板の面方向に、可逆的に異なる色調に発色する複数の記録層が、分離・積層形成されてなり、
    前記複数の記録層には、それぞれ、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、異なる色調の電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、
    前記複数の記録層のうち、シアンに発色させる記録層中の電子供与性を有する呈色性化合物は、下記一般式(1)で表されるものであり、
    前記電子受容性を有する顕・減色剤が、下記一般式(4)で表される化合物よりなるものであり、
    前記呈色性化合物と、前記顕・減色剤との間の可逆的反応により、前記記録層を、発色、消色の二状態に可逆的に変化するようになされていることを特徴とする記録媒体。
    Figure 2005131910

    (但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。)
    Figure 2005131910

    (但し、Xは、OH、COOH、ハロゲン、Hのいずれかよりなり、Yは、−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−、−CONHCO−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−NHCOCONH−、−NHCONHCO−、−CONHCONH−、−NHNHCONH−、−NHCONHNH−、−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−のいずれかよりなり、R12、R13は、それぞれ炭素数2〜26のアルキル基であり、かつR12、R13の炭素数の合計が9〜30であり、Zは、−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−NHCONH−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CH(Cn2nOH)−(但し、n=0〜5)のいずれかよりなり、aは0又は1であるものとする。)
  13. 支持基板の面方向に、可逆的に異なる色調に発色する複数の記録層が、分離・積層形成されてなり、
    前記複数の記録層にはそれぞれ、少なくとも、特定の波長域の赤外線を吸収して発熱する光−熱変換材料と、異なる色調の電子供与性を有する呈色性化合物と、電子受容性を有する顕・減色剤とが含有されてなり、
    前記複数の記録層のうち、シアンに発色させる記録層中の電子供与性を有する呈色性化合物は、下記一般式(2)で表されるものであり、
    前記電子受容性を有する顕・減色剤が、下記一般式(4)で表される化合物よりなるものであり、
    前記呈色性化合物と、前記顕・減色剤との間の可逆的反応により、前記記録層を、発色、消色の二状態に可逆的に変化するようになされていることを特徴とする記録媒体。
    Figure 2005131910

    (但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7は水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数である。)
    Figure 2005131910

    Figure 2005131910

    (但し、Xは、OH、COOH、ハロゲン、Hのいずれかよりなり、Yは、−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−、−CONHCO−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−NHCOCONH−、−NHCONHCO−、−CONHCONH−、−NHNHCONH−、−NHCONHNH−、−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−のいずれかよりなり、R12、R13は、それぞれ炭素数2〜26のアルキル基であり、かつR12、R13の炭素数の合計が9〜30であり、Zは、−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−NHCONH−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CH(Cn2nOH)−(但し、n=0〜5)のいずれかよりなり、aは0又は1であるものとする。)
  14. 下記一般式(1)で表される電子供与性を呈色性化合物と、下記一般式(4)で表される化合物の少なくとも一種よりなる顕・減色剤との組み合わせよりなることを特徴とする発色性組成物。
    Figure 2005131910

    (但し、R1、R2はアルキル基であり、R3、R4はアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、または置換基を有していてもよいフェニル基であり、R5は水素原子またはアルキル基を表す。また、R3、R4は、窒素原子と共に5〜7員の含窒素複素環を形成してもよい。X、Yは同時に窒素原子、または、どちらか一方が炭素原子で他方は窒素原子である。Aは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、またはアミド基である。)
    Figure 2005131910

    (但し、Xは、OH、COOH、ハロゲン、Hのいずれかよりなり、Yは、−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−、−CONHCO−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−NHCOCONH−、−NHCONHCO−、−CONHCONH−、−NHNHCONH−、−NHCONHNH−、−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−のいずれかよりなり、R12、R13は、それぞれ炭素数2〜26のアルキル基であり、かつR12、R13の炭素数の合計が9〜30であり、Zは、−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−NHCONH−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CH(Cn2nOH)−(但し、n=0〜5)のいずれかよりなり、aは0又は1であるものとする。)
  15. 下記一般式(2)で表される電子供与性を呈色性化合物と、下記一般式(4)で表される化合物の少なくとも一種よりなる顕・減色剤との組み合わせよりなることを特徴とする発色性組成物。
    Figure 2005131910

    (但し、R6はハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、アミノ基、置換アミノ基、または下記化学式(3)(a、bはa+bが3以上となるような1〜3の正数を示す)で表される脂環式アミノ基であり、R7は水素原子、またはアルキル基であり、R8、R9、R10、R11は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよいアラルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基であり、X、Yは水素原子、アルキル基、またはアルコキシ基である。R8とR9およびR10とR11はそれぞれ互いに結合して5〜7員環を形成しても良い。nは0〜4の正数である。)
    Figure 2005131910

    Figure 2005131910

    (但し、Xは、OH、COOH、ハロゲン、Hのいずれかよりなり、Yは、−NHCO−、−CONH−、−NHCONH−、−CONHCO−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CONHNHCO−、−NHCOCONH−、−NHCONHCO−、−CONHCONH−、−NHNHCONH−、−NHCONHNH−、−CONHNHCONH−、−NHCONHNHCO−のいずれかよりなり、R12、R13は、それぞれ炭素数2〜26のアルキル基であり、かつR12、R13の炭素数の合計が9〜30であり、Zは、−COO−、−OCO−、−O−、−CONH−、−NHCO−、−NHCONH−、−NHNHCO−、−CONHNH−、−CH(Cn2nOH)−(但し、n=0〜5)のいずれかよりなり、aは0又は1であるものとする。)




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