JP2005130467A - データ管理収集システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 計測データをデータ伝送装置に蓄積し、通信回線の接続、切断をデータ伝送装置側、及びデータ管理装置側の両方で行うデータ管理収集システムを提供する。
【解決手段】 データ管理装置2の回線監視部21は、モデム5を介して行われるデータ伝送装置3との各種データの送受信の状態を監視し、無応答状態の検出を行い、データ管理部22は、所定のタイミングで特定のデータ伝送装置3との回線を構築し、接続したデータ伝送装置3に計測データの送信を要求し、受信した計測データをデータベース23に記録する。
また、データ伝送装置3の通信部31は、回線が接続されると計測データを送信し、異常が発生した際には通信を構築し異常データを送信する。計測データ記憶部32は、非常用電源が備え付けられ、計測装置から供給される計測データを記憶する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、計測データをデータ伝送装置に蓄積し、通信回線の接続、切断をデータ伝送装置側、及びデータ管理装置側の両方で行うデータ管理収集システムに関する。
近年、上下水道プラントをはじめとするプラントシステムにおいては、インターネット化や設備機器のインテリジェント化が進められており、ネットワークを介して任意の機器で監視を行うデータ管理収集システムの構築が可能となってきており(例えば特許文献1)、例えば、各種計測データを送信するテレメータ(データ伝送装置)とデータ管理装置間で通信回線を構築して計測データの送受信を行っている。
しかしながら、これまでのデータ管理収集システムでは、以下のような問題が発生していた。
まず、データ管理装置側で、通信回線を自動で切断する機能が無いため、切断し忘れると、多大な回線接続費用が発生していた。また、その都度通信回線を接続して、データを送信する場合には、異常、及び 何度もリトライして異常通報する機能がなく、異常通報する場合に困っていた。
また、テレメータ側からの通信回線がダウンした場合、または電源が落ちた場合、その間のデータバックアップや復元が出来なかった。
特開2003−250232号公報
本発明は上記問題点に鑑みなされたもので、計測データをデータ伝送装置に蓄積し、通信回線の接続、切断をデータ伝送装置側、及びデータ管理装置側の両方で行うデータ管理収集システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、計測データを蓄積記憶する第1データ伝送装置、計測データを蓄積記憶する第2データ伝送装置、及び通信装置と計測データを記憶するデータベースとを備えるデータ管理装置から構成されるデータ管理収集システムであって、データ伝送装置は、計測データを蓄積記憶する計測データ記憶手段と、データ管理装置との通信回線を構築し、計測データを計測データ記憶手段から取得し、データ管理装置へ送信する通信手段とをそれぞれ備え、データ管理装置は、データ伝送装置との計測データの送受信の状態を監視し、無応答状態を検出した場合は、通信回線の切断を通信装置に指示する回線監視手段と、通信手段によって通信回線が構築される特定のデータ伝送装置から所定のタイミングで計測データを受信し、データベースに記録するデータ管理手段とを備えることである。
上記目的を達成するために、本発明であるデータ管理収集システムは、計測データを蓄積記憶する複数のデータ伝送装置、及び通信装置と計測データを記憶するデータベースとを備えるデータ管理装置から構成されるデータ管理収集システムであって、データ伝送装置は、計測データを蓄積記憶する計測データ記憶手段と、データ管理装置との通信回線を構築し、計測データを計測データ記憶手段から取得し、データ管理装置へ送信する通信手段とを備え、データ管理装置は、データ伝送装置との計測データの送受信の状態を監視し、無応答状態を検出した場合は、通信回線の切断を通信装置に指示する回線監視手段と、通信装置によって通信回線が構築される特定のデータ伝送装置から所定のタイミングで計測データを受信し、データベースに記録するデータ管理手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明であるデータ管理収集システムは、上述のデータ管理収集システムであって、データ伝送装置は、被計測機器に異常が発生した際に発せられる異常信号を受信、または計測データ記憶手段に異常な値の計測データが記憶されたことを検出すると、その異常の状況を記録した異常データを生成し、通信手段に当該異常データの送信を指示する機器監視手段を備えることを特徴とする。
また、本発明であるデータ管理収集システムは、上述のデータ管理収集システムであって、データ伝送装置は、停電時に電力を供給する補助電源を備え、計測データ記憶手段は、停電時に補助電源から電力を供給されることを特徴とする。
また、本発明であるデータ管理収集システムは、上述のデータ管理収集システムであって、データ管理手段は、異常データを受信すると、予め設定された通信機器に対して異常が発生した旨のメッセージを送信することを特徴とする。
本発明によれば、データ伝送装置側が無応答になった場合に、データ管理装置側から通信回線を切断することによって、無駄な通信費の発生を防止することができる。
また、異常が発生した際には、データ伝送装置は通報が完了するまで送信を繰り返すので、確実に異常な状態を通報することができる。
また、データ伝送装置は、上位側のデータ管理装置が故障し、または回線の状況が悪くなった場合に、計測データを送信できない状態が発生してもその計測データを保持し続け、計測データの欠落を防止する。
また、異常が発生したことを他の通信装置に通報することによって、迅速に作業者へ通報することができ、非常時に素早い対応が可能となる。
本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、上下水道のプラントに適用した例を示す。
(第1の実施形態)
図1に示すように、第1の実施形態におけるデータ管理収集システム1は、ディスプレイ等の表示部24を備えるデータ管理装置2と、複数のデータ伝送装置3a、3bを有しており、中央監視室側には、データ管理装置2の他に、計測データ等を印刷するプリンタ4、外部との回線を接続する通信装置(以降、モデム5と称す)を有している。
図2は、データ管理装置2で表示部24のディスプレイに表示されるプロセスフロー画面の一例である。
図2に示すように、現在接続中で近接するデータ伝送装置3aから収集している計測データであるリアルタイムデータと、現在は未接続で前回収集接続し遠隔地のデータ伝送装置3bからの計測データであるバッチデータを、同一の画面から管理できるようにしたことが、特徴的である。データ伝送装置3aは、図示していない計測装置が計測した計測データを受信し、リアルタイムで計測データをデータ管理装置2へ送信している(「リアルタイム処理」という)。データ伝送装置3bは、図示していない計測装置が所定の期間に計測した計測データを、計測データ記憶部32に記憶し、データ管理装置2の送信要求に応じて、所定の期間ごとに計測データをデータ管理装置2へ送信する(「バッチ処理」という)。データ伝送装置3a、3bは、リアルタイム処理及びバッチ処理の何れか1つ、または両方の処理により、計測データをデータ管理装置2へ送信する。そして、図2に示すように、リアルタイムデータ及びバッチデータが、表示部24に同時に表示される。リアルタイムデータ及びバッチデータが同時に処理され、表示されることにより、各データ伝送装置の処理状況に応じたデータを一括して管理できる。
このディスプレイでは、表示されているデータが、リアルタイムデータであるか、バッチデータかを認識できるようにするために、バッチデータを表示する場合は網掛け表示とし、リアルタイムデータの表示を行う際には、網掛けをはずした表示としている。例えば、図3に示すように、配水池40の水深が、水深表示部40aに9.99mと表示されている。水深表示部40aは、網掛け表示であるので、かかる表示はバッチデータである。そして、時刻表示部40bには、データ管理装置2が、配水池40の計測データをバッチ処理した時刻が表示される。図3では、2004年8月26日12時00分00秒に、配水池40の計測データがバッチ処理された。一方、図4に示すように、配水池41の水深が、水深表示部41aに7.89mと表示されている。水深表示部41aは、網掛けをはずした表示であるので、かかる表示はリアルタイムデータである。そして、時刻表示部41bには、データ管理装置2が、配水池40の計測データをリアルタイム処理している時刻が表示される。即ち、現在の時刻が表示される。図4では、2004年8月26日12時34分56秒に、配水池41の計測データがリアルタイム処理されている。ここで、表示を区別する方法は、表示の区別がつくものであれば、網掛けに限定されるものではなく、例えば色を変えて表示する等でもよい。また、バッチデータを表示する際には、前回接続した時刻がオペレータにわかるように、前回の接続修了時刻も表示するようにしてもよい。
図2に示すように、回線の状態を表示する回線状態表示部42には、一般公衆回線6または専用回線8を介して、データ管理装置2がデータ伝送装置3bと通信回線を構築した時間が表示される。リアルタイム処理を行っている場合は、「通話中」という表示と共に、通信回線を構築している時間が、回線状態表示部42に表示される。監視ステーション表示部43には、通信回線を構築しているデータ伝送装置が表示される。
また、中央監視室に近接する被計測機器(場内監視用)にはデータ伝送装置3aが備え付けられ、RS−232C等の専用回線で接続され所定のタイミングで常時データ管理装置2に計測データを送信する。また、遠隔地の被計測機器(場外監視用)にはデータ伝送装置3bが備え付けられ、アナログ方式またはデジタル方式の一般公衆回線6または専用回線8(有線、無線を問わず、またメタル線、光ファイバーを問わず)を介して所定のタイミングで定期的にデータ管理装置2に計測データを送信する。
また、データ管理収集システム1には、異常発生時の緊急連絡先としてFAX11、リモート監視用のコンピュータ12、作業者が携帯する携帯電話/PHS13が用意され、インターネットやイントラネット等のネットワーク7を介してデータ管理装置2に接続され、被計測機器に異常が発生した際に、その通報がされる。また、リモート監視用のコンピュータ12は、データ管理装置2のディスプレイに表示される諸情報と同じものが表示される。
データ管理装置2は、回線監視部21、及びデータ管理部22を有し、データ伝送装置3から送信される計測データを記憶するデータベース23を備える。
回線監視部21は、モデム5を介して行われるデータ伝送装置3との各種データの送受信の状態を監視し、無応答状態の検出を行う機能を有する。無応答状態とは、例えば、オペレータが一定の時間以上、通信回線を接続している場合をいう。また、データ管理部22は、所定のタイミングで特定のデータ伝送装置3との通信回線を構築するようモデム5に指令し、接続したデータ伝送装置3に計測データの送信を要求し、モデム5を介して受信する計測データをデータベース23に記録する機能を有し、データ伝送装置3から異常発生を示すデータを受信すると、FAX11、リモート監視用のコンピュータ12、携帯電話/PHS13等に、異常が発生した旨を通報する機能を有する。
また、データベース23には、計測データとあわせて送信元のデータ伝送装置3を識別する機器情報、計測データを受信した時刻または異常が発生した時刻、受信状態(正常または異常)を示すフラグ値が関連付けられて記録される。例えば、図5に示すように、被計測機器に異常が発生した際に発せられる異常信号を、データ管理部22が受信した場合、データベース23には、日時、通報先、通報内容、通報種別、結果、通報失敗原因などが記録される。
また、データ伝送装置3は、複数種の通信回線に接続可能な複数種のインターフェースを備え、通信部31、計測データ記憶部32、及び機器監視部33を有し、図示しない記憶装置、または補助記憶装置にアドレスデータ34を記憶する。インターフェースには、無線(パケット通信)、デジタル公衆回線(ISDN等)、アナログ回線(ADSL等)、CATV、VPNと接続可能なインターフェースがある。
通信部31は、一般公衆回線6または専用回線8を介してモデム5に接続して通信回線を構築し、データ伝送装置3とデータ管理装置2が接続されると計測データを送信する機能、異常が発生した際には通信回線を構築してデータ伝送装置3とデータ管理装置2を接続し、異常データを送信する機能を有する。
計測データ記憶部32は、被計測機器に備え付けられている各種計測装置から供給される温度データや圧力データ、流量データといった計測データを記憶する機能(いわゆるロガー機能)を有する。この計測データ記憶部32は、停電時においても計測データを保持する(容量的には、数日間のデータを記憶できるようにする。)ように、例えば電池のような非常用電源が備え付けられている。そして、計測データを送信できない状態が発生しても、その計測データを数ヶ月間は保持し続けるようになっており、計測データの欠落を防止する。また、計測データ記憶部32は、不揮発性の半導体メモリ、例えばフラッシュメモリのような記憶装置で構成されてもよい。図6に示すように、データ伝送装置3は、補助記憶部35及び補助電源36を備えてもよい。補助記憶部35は、計測データ記憶部32が蓄積記憶する計測データと同様の計測データを記憶蓄積する。即ち、補助記憶部35は、計測データ記憶部32が記憶する計測データのバックアップ用の記憶装置である。補助電源36は、停電時にデータ伝送装置3に電力を供給する。補助電源36は、通信部31、計測データ記憶部32、機器監視部33、補助記憶部35に電力を供給し、停電時にもデータ伝送装置3が正常に機能するようにする。
機器監視部33は、上下水道の設備、例えば、ポンプや配管、バルブ開閉装置等の被計測機器に異常が発生した際に各種計測装置から発せられる異常信号を受信、または計測データ記憶部32に異常な値の計測データが記憶されたことを検出すると、その異常の状況を記録した異常データを生成し、通信部31にその異常データを送信するよう指示する機能を有する。
アドレスデータ34は、異常が発生した際に、異常データを受信するデータ管理装置2のアドレス情報が記録されたデータである。
≪通常の計測データの収集≫
次に、通常の計測データの収集処理について、図7のシーケンス図に基づいて説明する。
通常、遠隔地にあるデータ伝送装置3bからの計測データの収集処理は、バッチ処理として行われる。また、各種計測装置から供給される温度データや圧力データ、流量データといった計測データは、計測時刻と共に計測データ記憶部32に蓄積されている。
まず、データ管理装置2のデータ管理部22は、データ伝送装置3bが計測データを送信する時刻に至ったことを検出すると(ステップS01)、データ伝送装置3bとの通信回線を構築するようモデム5に指令し、データ伝送装置3bへ接続する(ステップS02)。
通信回線が構築された後、データ管理装置2のデータ管理部22は、そのデータ伝送装置3bに対して計測データの要求を送信し(ステップS03)、データ伝送装置3bの通信部31は、データ管理装置2から計測データの要求を受信すると、計測データ記憶部32から記録されている計測データを取得し、その取得したデータ管理装置2へ送信する(ステップS04)。
データ管理装置2のデータ管理部22は、計測データを受信すると、その受信した計測データと供に送信元のデータ伝送装置3bを識別する機器情報、計測データを受信した時刻、受信状態(正常または異常)を示すフラグ値をデータベース23に記録する(ステップS05)。
所定の計測データをデータベース23に記録した後、データ管理部22は、データ伝送装置3bとの通信回線を切断するようモデム5に指令し、データ伝送装置3bとの通信回線を切断する(ステップS06)。
なお、中央監視室に近接するデータ伝送装置3aは常時データ管理装置2と接続されているので、各種計測装置から計測データが供給されると、データ伝送装置3aは、その都度、データ管理装置2へ計測データを送信することとし、詳細な説明は省略する。データ管理装置2は、データ伝送装置3aから送信される計測データもデータベース23に記録する。
データ管理装置2は、このようにデータ伝送装置3a及びデータ伝送装置3bから収集した計測データを、被計測機器と共にデータ管理装置2の表示部24に表示する。例えば、上下水道の配管路と共に、温度や圧力、流量の各計測値が計測時刻または受信時刻と共に、所定の時間間隔で更新表示される。
≪異常時の回線切断≫
次に、通信回線の異常時における回線切断処理について、図8のシーケンス図に基づいて説明する。
通常の計測データの収集処理においては、データ管理装置2の回線監視部21は、データ管理装置2−データ伝送装置3b間の通信状態を監視している。仮に、所定の時間以上、データ伝送装置3bが無応答であった場合、通信回線を接続し続けることは、場合によっては通信帯域を無駄に消費することにもなり、また、通信費が無駄に発生することにもなり、ランニングコストが増大する。
そこで、通信異常が発生した際には、データ管理装置2−データ伝送装置3b間の通信回線を切断して、通信回線を開放する。例えば、オペレータが離席しているため、回線監視部21が、通信回線が予め設定された時間より長い間接続されていると判断した場合は、回線監視部21が、通信回線を切断するか否かの選択情報を、表示部21に表示させる。通信回線の切断が選択された場合、または、一定時間、いずれも選択されなかった場合は、回線監視部21が、通信回線を切断する。
まず、データ管理装置2のデータ管理部22は、データ伝送装置3bが計測データを送信する時刻に至ったことを検出すると(ステップS11)、データ伝送装置3bとの通信回線を構築するようモデム5に指令し、データ伝送装置3bへの通信回線を接続する(ステップS12)。
通信回線が構築された後、データ管理装置2のデータ管理部22は、そのデータ伝送装置3bに対して計測データの要求を送信する(ステップS13)。データ伝送装置3bの通信部31は、正常であればデータ管理装置2から計測データの要求を受信すると、計測データ記憶部32から記録されている計測データを取得し、その取得したデータ管理装置2へ送信するが(ステップS14)、何等かの異常が発生した場合は、無応答となる。
データ管理装置2の回線監視部21は、無応答であることを検出すると(ステップS15)、無応答のまま所定の時間が経過したかどうか判定する(ステップS16)。無応答のまま所定の時間が経過した場合は、回線監視部21は、データ管理部22に通信異常の発生を通報し、通信回線の切断を指示する。データ管理部22は、通信回線の切断を指示されると、データ伝送装置3bとの通信回線を切断するようモデム5に指令し、データ伝送装置3bへの通信回線を切断する(ステップS17)。また、データ管理部22は、データベース23に異常が発生した時刻と異常発生を示すフラグ値などを記録する。
次に、データ管理装置2のデータ管理部22は、通信異常が発生した旨のメッセージ等を表示部24のディスプレイに表示し(ステップS18)、作業者に通報する。例えば、通常上下水道の配管路と各データ伝送装置3a及び3bからの計測データが表示されている画面に、無応答状態が発生した場合には、通信異常が発生した旨のメッセージや網掛け表示、警告マークと共に、無応答となった時刻が合わせて表示される。
このように、データ伝送装置3側が無応答になった場合に、データ管理装置2側から通信回線を切断することによって、無駄な通信費の発生を防止することができる。
≪機器異常時の通報≫
次に、異常が発生した際の通報処理について、図9のシーケンス図に基づいて説明する。
上下水道の設備、例えば、ポンプや配管、バルブ開閉装置等の被計測機器に異常が発生した際には、データ伝送装置3bは、予め登録された通報先の機器に接続して、異常が発生したことを通報する。ポンプの停止または故障により流量が低下した場合、配管内の水圧が閾値を超えた場合、及びバルブの故障により流量が調節できなくなった場合に、流量センサまたは圧力センサの計測データに基づいて、機器監視部33が被計測機器の異常を感知する。或いは、水質(残塩濃度、濁度)、水温、水圧、水位、流量、色度など様々なプロセス値が閾値を超えた場合に、データ伝送装置3は、予め登録された通報先の機器に接続して、異常が発生したことを通報する。つまり、計測装置により計測された計測データが所定の閾値を超えた際に、機器監視部33は、プラント機器異常、計測値異常、システム異常を感知し、異常信号を発する。
まず、データ伝送装置3bの機器監視部33は、各種計測装置から発せられる異常信号を受信、または計測データ記憶部32に異常な値の計測データが記憶されたことを検出すると(ステップS21)、その異常の状況を記録した異常データを生成し、通信部31にその異常データを送信するよう指示する。
通信部31は、機器監視部33からの指示に基づいて、アドレスデータ34を参照してデータ管理装置2とデータ伝送装置3bとの通信回線を接続して(ステップS22)、データ管理装置2に対して異常データを送信する(ステップS23)。データ管理装置2が異常データを受信せず送信完了しなかった場合(ステップS24でNOの場合)、または、ステップS22で通信回線を接続できなかった場合は、通信部31は、所定の時間待機した後、再度通信回線の接続を行う。例えば、予め設定された回数、通信部31が通信回線の再接続を行う。通信部31は、異常データが送信されたか否かを示す情報、及び異常データが送信されなかった理由(受信側が話し中、受信側が留守など)を示す情報を、データとして格納する。通信部31は、これらのデータを、データ管理装置2へ送信し、データベース23に格納させる。
データ管理装置2のデータ管理部22は、異常データを受信すると異常発生を示すメッセージ(警告音、音声、文書等)を作成し、異常が発生したこと及び異常の状況を示す警告データを、表示部24に表示させる。また、データ管理部22は、ネットワーク7を介してFAX11、リモート監視用のコンピュータ12、作業者が携帯する携帯電話/PHS13などの通信機器へ、警告データを送信する。データ伝送装置3の通信部31は、一般公衆回線6、ネットワーク7、専用回線8を介して、直接通信機器へ異常データまたは警告データを送信してもよい。この場合、機器監視部33が異常データ及び警告データを生成し、通信部31が異常データまたは警告データの送信が完了するまで、通信回線の接続を行う。また、アドレスデータ34には、各通信機器のアドレスが登録され、このアドレスに基づき、各通信機器へ異常データまたは警告データが送信される。データ管理部22は、異常データに記録されている異常発生の状況をプリンタ4に出力してもよい。
通信回線が接続され、異常データを送信完了した後に、通信部31は、通信回線を切断する(ステップS25)。
このように異常が発生したことを通報することによって、迅速に作業者へ通報することができ、非常時に素早い対応が可能となる。
データ管理装置2のデータ管理部22は、異常データを受信すると、異常が発生したこと及び異常の状況を示す警告データを、表示部24に表示させる。例えば、図10に示すように、タグ番号、タグ名称、アラームメッセージ、レベル、時刻などが表示される。タグ番号D1000の警告は、図2に示すポンプ44の故障を示す。そして、ポンプ44の異常のレベルは、未確認重である。また、タグ番号D1001の警告は、図2に示す配水池40の上上限値異常を示す。そして、配水値40の異常レベルは、確認済重である。異常レベルに応じて、表示の色を変えたり、表示を点滅させてもよい。
異常が発生した際の通報処理において、データ管理部22は、異常データまたは警告データが通信機器に送信されたことを、データベース23に記録する。例えば、図5に示すように、No.11で2004年8月25日19時30分43秒に、ファックスに警告データが送信されているが、送信が失敗している。
(第2の実施形態)
図11に示すように、第2の実施形態におけるデータ管理収集システムは、データ伝送装置3bが、通信部31と接続されるインターフェース37を更に備える点で、第1の実施形態と異なる。また、通信部31が、一般公衆回線6または専用回線8を介して、他のデータ伝送装置3cと通信回線を構築し、他のデータ伝送装置3cが蓄積記憶した計測データを取得し、取得した計測データを計測データ記憶部32に記憶させる点で、第1の実施形態と異なる。通信部31は、データ伝送装置3cから取得した計測データを、インターフェース37を介してコンピュータ14に直接記憶させてもよい。コンピュータ14は、インターフェース37を介して、データ伝送装置3bに接続される。コンピュータ14は、通信部31を介して、計測データ記憶部32に記憶される計測データを読み出す。または、コンピュータ14は、通信部31から計測データを直接読み出す。かかる計測データは、コンピュータ14と接続されるデータ伝送装置3bの計測データのみならず、他のデータ伝送装置3cの計測データをも含む。
≪通常の計測データの収集≫
次に、通常の計測データの収集処理について、図12のシーケンス図に基づいて説明する。
通常、遠隔地にあるデータ伝送装置3cからの計測データの収集処理は、バッチ処理として行われる。また、各種計測装置から供給される温度データや圧力データ、流量データといった計測データは、計測時刻と共に、データ伝送装置3cの計測データ記憶部(図示しない)に蓄積されている。
まず、コンピュータ14が、データ伝送装置3cの計測データを収集する命令を、データ伝送装置3bへ送信する。通信部31は、この計測データ収集命令を検出し(ステップS31)、アドレスデータ34を参照してデータ伝送装置3cとの通信回線を接続する(ステップS32)。
通信回線が構築された後、データ伝送装置3bの通信部31は、そのデータ伝送装置3cに対して計測データの要求を送信し(ステップS33)、データ伝送装置3cの通信部は、データ伝送装置3bから計測データの要求を受信すると、計測データ記憶部から記録されている計測データを取得し、その取得したデータ伝送装置3bへ送信する(ステップS34)。
データ伝送装置3bの通信部31は、計測データを受信すると、その受信した計測データと供に送信元のデータ伝送装置3cを識別する機器情報、計測データを受信した時刻、受信状態(正常または異常)を示すフラグ値を計測データ記憶部32に記録する(ステップS35)。通信部31は、受信した計測データと供に送信元のデータ伝送装置3cを識別する機器情報、計測データを受信した時刻、受信状態(正常または異常)を示すフラグ値を、コンピュータ14に直接記録してもよい。
所定の計測データを計測データ記録部32に記録した後、通信部31は、データ伝送装置3cとの通信回線を切断する(ステップS36)。
計測データの要求に対して、データ伝送装置3cが無応答で、ステップS35において、データ伝送装置3bの通信部31が、所定の時間内に計測データを受信できなかった場合は、図8に示す第1の実施形態のプロセスと同様に、通信部31がデータ伝送装置3cとの通信回線を切断してもよい。
なお、データ伝送装置3bとデータ伝送装置3cが、専用線8で常時接続されている場合は、通信回線を切断するステップS36がなくてもよい。
データ伝送装置3cから収集した計測データを、アラーム履歴、トレンドグラフ、プロセス情報と共にコンピュータ14の表示部に表示する。
アドレスデータ34には、データ伝送装置3cのアドレス情報が記録される。アドレスデータ34に登録されたアドレス情報は、コンピュータ14または図1に示すデータ管理部22により更新することができる。
第2の実施形態によれば、データ管理装置2からだけでなく、データ伝送装置3bからも、各データ伝送装置3cの計測データを収集できる。また、データ管理装置2が故障した場合にも、データ伝送装置3bがデータ伝送装置3cから、計測データを直接収集できる。
(その他の実施形態)
その他の実施形態におけるデータ管理収集システムは、第1の実施形態及び第2の実施形態におけるデータ管理収集システムであって、データ管理部22が、データ伝送装置3が計測データを蓄積記憶するサンプリング間隔を、オンラインまたはオフラインにより設定及び変更する。図13に示すように、データ管理部22は、監視ステーションであるデータ伝送装置3a、3b、3cのサンプリング間隔を管理する。通常は、第1サンプリング間隔で、データ伝送装置3は計測装置が計測した計測データを受信する。図1、図6に示すデータ伝送装置3aは、1分間隔でサンプリングする。図1、図6、図11に示すデータ伝送装置3bは、5分間隔でサンプリングする。図11に示すデータ伝送装置3cは、10分間隔でサンプリングする。第1サンプリング間隔より短い第2サンプリング間隔で、データ伝送装置3がサンプリングを行う場合は、データ管理部22が、第2サンプリング間隔を選択し、データ
伝送装置3にサンプリングを行わせる。第2サンプリング間隔が選択された場合は、データ伝送装置3aは、30秒間隔でサンプリングする。データ伝送装置3bは、1分間隔でサンプリングする。データ伝送装置3cは、リアルタイムでサンプリングする。第2サンプリング間隔は、データ管理部22により設定変更される。第2サンプリング間隔が選択された場合でも、データ伝送装置3は、第1サンプリング間隔でサンプリングを行う。
図14に示すデータベース23には、第1サンプリング間隔でサンプリングされた計測データが記憶される。また、データベース25には、第2サンプリング間隔でサンプリングされた計測データが記憶される。蓄積記憶された計測データがデータベース25のデータ記憶容量を超える場合は、先に受信した計測データから順次消去される。
その他の実施形態によれば、中央監視室から各データ伝送装置3のサンプリング間隔を管理できる。また、急遽サンプリング間隔を短くしたい場合にも、中央監視室から各データ伝送装置3のサンプリング間隔を迅速に変更できる。
第1の実施形態にかかるデータ管理収集システムのシステム構成と機能構成を示す図である。 ディスプレイの表示の一例を示す図である。 バッチ処理の表示の一例を示す図である。 リアルタイム処理の表示の一例を示す図である。 データベースに記憶される警告データの一例を示す図である。 補助記憶部及び補助電源を備えたデータ管理収集システムのシステム構成と機能構成を示す図である。 第1の実施形態にかかるデータ管理収集システムにおける、通常の計測データの収集処理を示すシーケンス図である。 第1の実施形態にかかるデータ管理収集システムにおける、異常時の回線切断処理を示すシーケンス図である。 第1の実施形態にかかるデータ管理収集システムにおける、機器異常時の通報処理を示すフローチャートである。 表示部に表示される警告データの一例を示す図である。 第2の実施形態にかかるデータ管理収集システムのシステム構成と機能構成を示す図である。 第2の実施形態にかかるデータ管理収集システムにおける、通常の計測データの収集処理を示すシーケンス図である。 データ伝送装置のサンプリング間隔を管理するデータの一例を示した図である。 その他の実施形態にかかるデータ管理収集システムにおける、通常の計測データの収集処理を示すシーケンス図である。
符号の説明
1 データ管理収集システム
2 データ管理装置
3a、b、c データ伝送装置
4 プリンタ
5 モデム
6 一般公衆回線
7 ネットワーク
8 専用回線
11 FAX
12 コンピュータ
13 携帯電話/PHS
21 回線監視部
22 データ管理部
23 データベース
24 表示部
31 通信部
32 計測データ記憶部
33 機器監視部
34 アドレスデータ

Claims (12)

  1. 計測データを蓄積記憶する第1データ伝送装置、計測データを蓄積記憶する第2データ伝送装置、及び通信装置と前記計測データを記憶するデータベースとを備えるデータ管理装置から構成されるデータ管理収集システムであって、
    前記データ伝送装置は、
    前記計測データを蓄積記憶する計測データ記憶手段と、
    前記データ管理装置との通信回線を構築し、前記計測データを前記計測データ記憶手段から取得し、前記データ管理装置へ送信する通信手段と、
    をそれぞれ備え、
    前記データ管理装置は、
    前記データ伝送装置との前記計測データの送受信の状態を監視し、無応答状態を検出した場合は、前記通信回線の切断を前記通信装置に指示する回線監視手段と、
    前記通信手段によって通信回線が構築される特定の前記データ伝送装置から所定のタイミングで前記計測データを受信し、前記データベースに記録するデータ管理手段と、
    を備えることを特徴とするデータ管理収集システム。
  2. 前記計測データを表示する表示手段を更に備え、
    前記データ管理手段は、
    所定の期間ごとに、前記第1データ伝送装置が前記所定の期間に蓄積記憶した第1計測データを受信し、
    リアルタイムで、前記第2データ伝送装置が記憶蓄積した第2計測データを受信し、
    前記表示手段に、前記第1計測データと前記第2計測データとを同時に表示させる
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ管理収集システム。
  3. 前記データ管理手段は、
    前記回線監視手段が前記無応答状態を検出したときに、前記表示手段に、前記データ送信装置が前記無応答状態であることを表示させることを特徴とする請求項1乃至請求項2に記載のデータ管理収集システム。
  4. 前記データ伝送装置は、
    前記計測データが所定の閾値を超えた際に発せられる異常信号を検出すると、その異常の状況を記録した異常データを生成し、前記通信手段に当該異常データの送信指示を送信完了するまで繰り返す機器監視手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のデータ管理収集システム。
  5. 前記通信手段は、
    前記データ管理装置との通信回線を構築し、前記異常データを前記データ管理装置へ送信し、
    前記データ管理手段は、
    前記異常データを受信したときに、前記表示手段に、異常が発生したこと、及び異常の状況を示す警告データを表示させることを特徴とする請求項4に記載のデータ管理収集システム。
  6. 前記データ管理手段は、
    前記異常データを受信したときに、予め設定された通信機器に、異常が発生したこと、及び異常の状況を示す警告データを送信することを特徴とする請求項4乃至請求項5に記載のデータ管理収集システム。
  7. 前記データ管理手段は、
    前記警告データを前記通信機器に送信したことを、前記データベースに記録することを特徴とする請求項6に記載のデータ管理収集システム。
  8. 前記データ伝送装置は、
    前記計測データ記憶手段が蓄積記憶する前記計測データと同様の計測データを蓄積記憶する補助記憶手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7に記載のデータ管理収集システム。
  9. 前記データ伝送装置は、
    停電時に電力を供給する補助電源を更に備え、
    前記計測データ記憶手段は、
    停電時に前記補助電源から電力を供給されることを特徴とする請求項1乃至請求項8に記載のデータ管理収集システム。
  10. 前記第1データ伝送装置が備える前記通信手段は、
    前記第2データ伝送装置との通信回線を構築し、前記第2データ伝送装置が蓄積記憶した前記第2計測データを取得し、
    前記第1データ伝送装置が備える前記計測データ記憶手段は、
    前記第2計測データを記憶することを特徴とする請求項1乃至請求項9に記載のデータ管理収集システム。
  11. 前記データ管理手段は、
    前記データ伝送装置が前記計測データを蓄積記憶するサンプリング間隔を、設定及び変更することを特徴とする請求項1乃至請求項10に記載のデータ管理収集システム。
  12. 前記データ管理手段は、
    前記サンプリング間隔が変更された後の前記計測データを受信し、前記データベースと異なる他のデータベースに記録し、
    前記他のデータベースは、
    所定のデータ記憶容量を超えた場合に、先に受信した前記計測データを順次消去することを特徴とする請求項11に記載のデータ管理収集システム。
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