JP4715241B2 - 検針機器と接続するサーバー - Google Patents

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Description

本発明は、ガス、電力、水道など、エネルギーや流体の使用量情報の取得を行うための検針機器、サーバーおよびそのプログラムに関するものである。
従来、この種のシステムは、例えば、特許文献1のような構成が多い。図6は、前記特許文献1に記載された従来システムの構成を示すものである。
図6では、顧客宅側にメータ101、検針機器102、上位通信装置103が設置され、集中監視センター側にサーバー104が設置されている。
サーバー104と顧客宅側の機器はインターネットを介して接続している。上位通信装置103は、検針機器102をインターネットへ接続させるための機器であり、具体的な構成としては、ADSLモデム、ケーブルモデム、メディアコンバータ、回線終端装置、ルータなどである。上位通信装置103の構成は、回線種別により異なる。
検針機器102は、メータ101の制御信号をインターネットを経由してサーバー104とやり取りを行う機器である。具体的には、NCU(Network Control Unit:網制御装置)や伝送盤などの専用機器、あるいは、パソコン、情報端末などの一般機器などである。特許文献1には、検針機器102としてパソコンを利用したケースが記載されている。
検針機器102は、主に次の2つの動作を行う。(1)メータ101から送信される検針情報(使用量情報)やセキュリティ情報をインターネットを経由してサーバー104へ送信する。(2)サーバー104から送信される検針・遮断・復帰・弁開などのメータ制御指示を受信してメータ101に送信し、メータ101を制御する。なお、セキュリティ情報とは、メータ101が圧力低下、ガス漏れ、地震などの振れ、ボンベ交換時期などを検知したときに、サーバー104へ送信する情報である。
以上のような構成により、通信装置102は、インターネットを介してメータ情報の送受信をサーバー104と行なう。これによりサーバー104は、メータの検針値や状態取得、メータの遠隔制御などの集中監視業務を行うことができる。
特開平10−173800号公報
しかしながら、前記従来の構成では、検針機器102とサーバー104の間がインターネットを介して通信しているため、必ずしも接続性が保証されない。
例えば、顧客が契約しているADSLや光回線などの回線接続業者やISP(インターネットサービスプロバイダ)のトラブルや、メンテナンスなどにより、一時的に通信ができなくなることも多い。
また、上位通信装置103であるADSLモデムやケーブルモデムなどの電源ケーブルが抜けている場合や、停電でも通信ができなくなる。また、上位通信装置103と通信装置102の間が無線LANを用いている場合では、電波状況によっても通信ができなくなる。
このようなインターネット通信における接続性の不確実さのため、サーバー104でメータ101の検針値を十分に収集・管理できないという課題を有していた。
前記従来の課題を解決するために、本発明では顧客宅側の検針機器に、サーバーに対して所定の間隔でテスト信号を送信するテスト情報通信部を設ける。そして、サーバー側には、このテスト信号の受信を行い、各検針機器毎のテスト信号受信からの経過時間、もしくは、所定時間内のテスト信号の受信の有無を計測するサーバー側テスト情報通信部と、テスト信号受信後の経過時間が所定の時間以上である検針機器、もしくは、所定時間内にテスト信号の受信が無い検針機器を接続状態が不良なものとして検出する非接続機器情報取得部を設ける。これにより、サーバー側でインターネット通信に問題のある検針機器を判定し、管理することができる。
また、あらかじめ定められた検針日時に検針できなかった検針機器を取得する未検針機器取得部を備え、未検針の検針機器とインターネット接続に問題のある検針機器を関連づけて表示する検針機器状態表示部と、未検針機器に対して通信状況が改善されたタイミングで随時検針命令を送信する検針命令送信部を備える。
本発明の検針機器およびサーバーを用いることにより、インターネット通信に問題のある検針機器と、未検針状態である検針機器をサーバー側で一覧表示でき、検針機器の状態をオペレータが容易に把握することができる。これにより、サーバーのオペレータは、未検針の原因を大まかに切り分けることができ、その後の対応が明確になるというメリットがある。
また、検針命令送信部により、未検針機器の通信状態が復旧されたタイミングで、随時検針命令をサーバーから自動的に送信するので、効率良く検針情報を集めることもできる。
第1の発明は、メータに対して通信を行うメータ制御部と、メータ制御部を用いて事前に設定された日時情報にしたがって定期的に検針を行い、検針結果をサーバーへ通知する定期検針部と、サーバーからの検針指示命令にしたがってメータ制御部を制御して検針を行い、検針結果をサーバーへ通知する随時検針部と、サーバーとの通信状況を調べるため、サーバーに対して所定の間隔でテスト信号を通信するテスト情報通信部を備えた検針機器である。テスト信号を定期的にサーバーに送信することにより、サーバー側でインターネット通信に問題のある検針機器を把握することができる。
第2の発明は、複数の検針機器に対してテスト信号の通信を行い、各検針機器毎のテスト信号受信からの経過時間、もしくは、所定時間内のテスト信号受信の有無を計測するサーバー側テスト情報通信部と、計測した経過時間が所定の時間以上である検針機器、もしくは、所定時間内にテスト信号の受信が無い検針機器を接続状態が不良なものとして検出し記憶・管理する非接続機器情報取得部と、顧客情報、検針機器情報、検針日時情報、検針結果情報を関連づけて記憶している顧客情報データベースと、検針機器から検針結果情報の通信を受信し、顧客情報データベースに書き込む検針結果情報受信部と、所定の検針日時を過ぎても、検針結果情報受信部で検針結果情報を受信できなかった検針機器および顧客の情報を顧客情報データベースから検索して取得する未検針機器検出部と、未検針機器検出部での検出結果と、非接続機器情報取得部の取得結果を関連付けて表示させる検針機器状態表示部を備えたサーバーである。検針機器状態表示部により、サーバーのオペレータは、未検針の原因を判断しやすくなる。
第3の発明は、第2の発明において、未検針機器検出部で得られた未検針機器について、サーバー側テスト情報通信部におけるテスト情報通信を監視し、未検針機器からのテスト情報通信があった場合に、検針機器に対して随時検針指示を送信する検針命令送信部を備える。これにより、未検針機器の通信状態が回復したタイミングで、サーバー側から検針命令をタイミングよく送信できる。したがって、通信障害が発生しても、その回復時にサーバーは効率よく検針情報を収集できる。
第4の発明は、第1〜3の発明において、検針機器中のテスト情報通信部とサーバー中のサーバー側テスト情報通信部が通信するテスト信号はUDP(User Datagram Protocol)を用いる。UDPを用いることにより、サーバーの負荷が減るという効果がある。
第5の発明は、第1の発明に記載の検針機器の機能の少なくとも一部をコンピュータに実現させるためのプログラムである。
第6の発明は、第2、第3のいずれか1つの発明に記載のサーバーの機能の少なくとも一部をコンピュータに実現させるためのプログラムである。
プログラムであるので電気・情報機器、コンピュータ等のハードリソースを協働させて用いて本発明の機能の一部あるいは全部を容易に実現することができる。また、記録媒体に記録したり通信回線を用いてプログラムを配信したりすることでプログラムの配布やインストール作業が簡単にできる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態の検針機器1の構成を示した図である。
検針機器1は、インターネットを介したサーバー10との通信と、メータ7との通信を行うNCU(Network Control Unit)である。また、メータ7の集中監視に用いられるため、集中伝送盤とも呼ばれる。
図1において、通信部2は宅内の上位通信装置(ADSLルータ、CATVモデム、光ファイバーの回線終端装置、メディアコンバータ、ホームPNA装置、ゲートウェイ、ルータ、スイッチングハブなど)と接続し、インターネットを介してサーバー10と通信を行う装置である。具体的には、イーサネット(登録商標)に対応し、TCP/IPやUDPなどのプロトコルにより上位通信装置を介してインターネットへ接続する。なお、通信部2はIEEE802.11などの無線LAN通信を行い、無線で上位通信装置に接続しても良い。
テスト情報通信部3は、回線状況(サーバー10との接続可能性)を調べるために、テスト信号を所定の時間間隔でサーバー10に向けて送信する。本実施の形態ではテスト信号の通信にUDP(User Datagram Protocol)を用いる。
随時検針部4は、サーバー10から送信される検針指示命令にしたがってメータ7の検針を行う。具体的には、サーバー10から受信した情報にしたがって検針指示命令をメータ制御部6に出力する。また、メータ7からの検針結果をメータ制御部6を介して受信し、検針結果情報としてサーバー10に返信する。
定期検針部5は、あらかじめ設定された日時(例:毎月15日の午前0:00など)にメータ7の検針を行う。具体的には、設定日時にメータ制御部6に対して検針指示命令を出力し、メータ7の検針を行い、メータ7から返信される検針結果情報を通信部2を介してサーバー10へ送信する。
メータ制御部6は無線あるいは有線でメータ7と接続しており、その間で電文の通信を行い、メータ7の検針や制御を行う。一般に、通信部2と上位通信装置の間のLAN通信と、メータ制御部6とメータ7の間の通信は、通信媒体やプロトコルが異なっている。したがって、検針機器1はプロトコル変換を行うゲートウェイとしても動作する。
なお、本実施の形態では、メータ7としてガスメータを想定して説明を行うが、電力や水道など、他のエネルギーや流体の使用量計測器でも良い。
図2は、本実施の形態のサーバー10の構成を示したものである。
サーバー10はインターネットを介して複数の検針機器1と接続し、メータ7の集中監視を行う。
図2において、サーバー通信部11は、検針機器1からの通信をインターネットを介して受けつける通信装置である。具体的には、バックボーン回線・ADSL回線・光回線などに接続するための回線終端装置、メディアコンバータ、モデム、ルータ、スイッチなどで構成される。
サーバー側テスト情報通信部12は、検針機器1からのテスト通信(UDP)を受信し、必要に応じて応答を返信する。また、各検針機器毎のテスト信号受信からの経過時間、もしくは、所定時間内のテスト信号の受信の有無を計測する。
非接続機器情報取得部13は、サーバー側テスト情報通信部12で得られたテスト信号受信後の経過時間やテスト情報の有無から検針機器1がサーバー10に通信可能かどうかを判断し、接続状態に問題のある機器(非接続機器)の情報を管理する。
検針結果情報受信部14は、検針機器1から送信される検針結果情報をサーバー通信部11を介して受信し、顧客情報データベース15に書き込む。
顧客情報データベース15は、顧客情報(ユーザ情報)、検針機器情報、検針日時情報、検針結果情報(検針値)を関連づけて記憶・管理している。なお、顧客情報データベース15中には、上記データだけでなくメータ情報、検針履歴情報、遮断・復帰などの制御情報などをあわせて記憶・管理しても良い。通常、顧客情報データベース15はリレーショナルデータベースが用いられ、各項目は表形式のデータ構造で関連付けられる。
未検針機器検出部16は、顧客情報データベース15を検索して、あらかじめ設定した検針日時を過ぎても検針結果情報を受信できなかった検針機器1および顧客の情報を取得・管理する。
検針機器状態表示部17は、未検針機器検出部16で得られた未検針の検針機器1の情報と、非接続機器情報取得部13で得られた非接続状態の検針機器1の情報を関連付けて表示する。
検針命令送信部18は、未検針機器検出部16で得られた未検針の検針機器1について、サーバー側テスト情報通信部12におけるテスト情報通信を監視し、未検針機器からのテスト情報通信があった場合に、検針機器に対して随時検針指示を送信する。
以上のように構成された検針機器1とサーバー10の動作を、図3〜4のフローチャートにより説明する。図3は、検針機器1の動作を示したフローチャート図である。
(ステップA1)検針機器1のテスト情報通信部3は、前回のテスト信号送信から所定時間が経過したかどうかを判断する。検針機器1の起動時は、前回のテスト信号送信が無いので、その場合は所定時間が経過しているものと判断する。所定時間が経過したと判断した場合はステップA2へ進み、そうでなければステップA3へ進む。
なお、この所定時間はテスト情報通信部3に固定的に設定されている値でも良いし、また、通信状態や設定に応じて変更できるようにしても良い。なお、本実施の形態では固定の値とし、例えば、10分などに設定している。
(ステップA2)テスト情報通信部3は、前回のテスト信号送信から所定時間以上経過しているので、テスト信号をサーバー10に向けて送信する。このテスト信号はUDP(User Datagram Protocol)を用いて通信を行う。
一般に、インターネットの通信はTCPを用いることが多い。TCPプロトコルには再送制御などの複雑な通信手順があり、データを通信先に確実に届けるような制御を行う。しかし、テスト通信のような、短時間で繰り返しサーバーへ送信する情報については、すべての情報をTCPプロトコルで送信すると、サーバー側の負荷が大きくなり、多くの検針機器1からの通信を同時にひとつのサーバーで受信できないという課題がある。
一方、UDPは再送制御などが無いシンプルな通信手順であるため、本実施の形態のようにテスト通信にUDPを用いた場合、TCPを用いるよりもより多くの検針機器1がサーバー10と通信可能になるというメリットがある。なお、テスト信号には、機器コードなどの検針機器1毎にユニークな情報を含める必要がある。
(ステップA3)随時検針部4は、サーバー10からの検針指示命令を受信したかどうかを判断する。受信していればステップA4へ進み、そうでなければステップA6へ進む。
(ステップA4)随時検針部4は、サーバー10から受信した検針指示命令の電文を解析して、メータ制御部6に対して検針指示を出力する。メータ制御部6は、メータ7と有線もしくは無線で通信を行い、随時検針部4からの指示にしたがってメータ7を制御して検針結果情報を取得する。
(ステップA5)取得した検針結果情報は、メータ制御部6から随時検針部4に出力される。随時検針部4は通信部2を制御して、この検針結果情報をサーバー10へインターネットを介して送信する。
(ステップA6)定期検針部5は、現在日時があらかじめ設定された定期検針日時に達したかどうかを判断する。ここでの定期検針日時とは、例えば「毎月15日 午前0:00」などの、周期的な設定のことを意味する。現在日時が定期検針日時に達していればステップA7に進み、そうでなければステップA1に戻り、最初から動作を繰り返す。
(ステップA7)定期検針部5は、検針指示をメータ制御部6に出力する。メータ制御部6は、ステップA4と同様に通信によりメータ7を制御し検針結果情報を得る。
(ステップA8)メータ制御部6で得た検針結果情報は、定期検針部5に出力される。定期検針部5は通信部2を制御して、この検針結果情報をインターネットを介してサーバー10へ送信する。送信後はステップA1に戻り、最初からの動作を繰り返す。
以上のような動作により、検針機器1は、(1)サーバー10に対するテスト情報の通信、(2)サーバー10からの検針指示命令に基づく随時検針、(3)あらかじめ定められた日時に実施する定期検針を行う。検針結果は、いずれもサーバー10へ送信される。
次に、図4のフローチャートを用いて、サーバー10が検針機器1からのデータ受信を行う時の動作を説明する。
(ステップB1)サーバー通信部11は、検針機器1からの通信の受信待ち受けを行う。
(ステップB2)サーバー通信部11は、検針機器1から受信した信号の種類に応じて、処理を分岐させる。具体的には、受信した電文の内容や、プロトコル種別(TCP、UDP)などに基づいて処理を振り分ける。テスト情報を受信した場合はステップB4へ、メータ7の検針結果情報に関する電文を受信した場合はステップB3へ進み、何も受信しない場合はステップB5へ進む。
(ステップB3)サーバー通信部11で検針結果情報の通知電文を受信した場合、サーバー通信部11は、検針結果情報受信部14に情報を出力する。検針結果情報受信部14は、サーバー通信部11を介して検針機器1に対して応答を返すと伴に、検針結果情報を顧客情報データベース15に記憶させる。
(ステップB4)サーバー通信部11でテスト情報(UDP)を受信した場合、サーバー通信部11は、サーバー側テスト情報通信部12に情報を出力する。サーバー側テスト情報通信部12は、検針機器1毎(機器コード毎)にテスト情報の受信日時の記憶・管理を行う。なお、サーバー側テスト情報通信部12での記憶・管理は、最新(最終)のテスト情報の受信日時だけでも良い。
(ステップB5)サーバー通信部11で何も受信できなかった場合、サーバー側テスト情報通信部12は、すべての検針機器1それぞれについて、前回のテスト情報の受信時刻(最終アクセス時刻)から現時刻までの経過時間を計算する。計算した経過時間は非接続機器情報取得部13に出力する。
(ステップB6)非接続機器情報取得部13は、計算した経過時間が所定時間を越えている検針機器1を、サーバー10との通信がうまく行っていない非接続機器と判定し、その情報を記憶・管理する。所定時間としては、テスト信号の送信間隔に等しいか、それより大きな値を設定する(例えば30分)。
ここで、非接続機器とは、検針機器1が何らかの理由のためサーバー10に接続できない状態や、検針機器1自体の電源が落ちていて通信ができない状態、もしくは極めて通信状態の悪い状態にある検針機器を意味している。検針機器1がサーバー10に接続できない理由は、宅内のLANケーブルが検針機器1から抜けている場合、ADSLモデムなどの上位通信装置の電源が落ちている場合、ISPがトラブルで不通の場合など、様々な理由が考えられる。
非接続機器情報取得部13は、非接続機器と判定した検針機器1の情報を、検針機器状態表示部17に表示させる。図5に表示例を示す。この図では、顧客毎(検針機器毎)に検針状況と接続状況を関連づけて表示している。「接続状況」のカラムに「×」と表示しているのが非接続機器である。「○」と表示しているのは、テスト信号を受信できた検針機器である。
なお、図5の表示例では、「○」「×」の2種類の情報しか示していないが、検針機器1毎に最終アクセス時刻、過去のテスト通信の履歴情報などをあわせて表示させても良い。この表示により、サーバー10のオペレータは検針機器1の通信可能性に関する情報を得ることができる。
なお、ここでは、非接続機器の判定にテスト信号受信からの経過時間を利用したが、所定時間内におけるテスト信号の受信の有無でも良い。
(ステップB7)未検針機器検出部16は、顧客情報データベース15を検索して、あらかじめ設定された定期検針日時を超えているにもかかわらず、検針情報を受信していない検針機器1の情報を取得する。未検針機器検出部16は、取得した未検針機器1の情報(機器コード、対応する顧客コード、顧客名など)を、検針機器状態表示部17に表示させる(図5)。図5では、検針結果を受信した検針機器1(顧客)には、「検針状況」のカラムに「○」と表示し、検針結果を受信していない検針機器1には「×」を表示している。また、接続状況と検針状況を関連づけて同時に表示することにより、オペレータは検針失敗が接続状況に起因するかどうかを即時に判断することができる。
(ステップB8)検針命令送信部18は、未検針機器検出部16から未検針機器に関する情報を取得する。そして、サーバー側テスト情報通信部12にアクセスして未検針機器に関するテスト通信の通信状況を監視する。未検針機器のテスト通信の再開を検出した時、検針命令送信部18は、その検針機器1に対して随時検針命令を送信する。
検針機器1は随時検針指示の命令を受信すると、随時検針部4によりメータ7の検針を行い、検針結果情報をサーバー10に返信する。この情報を検針結果情報受信部14が受信することにより(ステップB3)、サーバー10側で未検針状態であった検針機器1に対して検針データを取得でき、検針済み状態へ遷移する。ステップB8の終了後はステップB1へ戻り、上述した動作を繰り返す。
検針機器1からの検針結果情報をインターネットを用いてサーバー10で収集を行う場合、通信経路上の機器や回線などのさまざまな障害や遅延などにより、通信が一時的にできなくなる場合がある。定期検針結果の通信時に、このような通信障害が発生するとサーバー10では、検針データの収集ができない。
本実施の形態は、テスト情報の通信を定期的に行うことにより、検針機器1とサーバー10の接続状況(通信状況)を常時監視する。これにより、定期検針時に通信がうまくいかなくても、障害が復旧した時点で、検針命令送信部18がテスト通信が再開された時を検出でき、その時点で自動的に随時検針命令を検針機器1に送信する。このシステムにより効率的に検針情報を収集することができる。
なお、テスト情報通信部3は定期的にテスト情報を送信するとしたが、一定間隔でなく、通信状況や上位通信装置の機種などに応じて変化するようにしても良い。さらに、テスト情報は、繰り返し送信する種類の情報であれば何でもよく、検針機器1の他の定期通信をテスト情報の代わりに用いても良い。また、サーバー側テスト情報通信部12は、テスト信号受信からの経過時間を計測するとしたが、所定時間内におけるテスト信号の受信の有無だけでも良い。この場合、非接続機器情報取得部13は所定時間内に受信の無い検針機器1を非接続と判定する。
なお、本実施の形態で説明した手段は、CPU(またはマイコン)、RAM、ROM、記憶・記録装置、I/Oなどを備えた電気・情報機器、コンピュータ、サーバー等のハードリソースを協働させるプログラムの形態で実施してもよい。プログラムの形態であれば、磁気メディアや光メディアなどの記録媒体に記録したりインターネットなどの通信回線を用いて配信することで新しい機能の配布・更新やそのインストール作業が簡単にできる。
以上のように、本発明にかかる検針機器、サーバーおよびそのプログラムは検針機器の通信可能性をサーバー側で管理でき、効率的な検針データ収集が可能になる。これは、メータの集中監視だけでなく、他の監視システムや、センサー機器などにも適用できる。
本実施の形態1における検針機器の構成を示す図 本実施の形態1におけるサーバーの構成を示す図 本実施の形態1の検針機器動作を示すフローチャート 本実施の形態1のサーバー動作を示すフローチャート 本実施の形態1の検針機器状態表示部17の表示例を示す図 従来の構成を示す図
符号の説明
1 検針機器
2 通信部
3 テスト情報通信部
4 随時検針部
5 定期検針部
6 メータ制御部
7 メータ
10 サーバー
11 サーバー通信部
12 サーバー側テスト情報通信部
13 非接続機器情報取得部
14 検針結果情報受信部
15 顧客情報データベース
16 未検針機器検出部
17 検針機器状態表示部
18 検針命令送信部

Claims (2)

  1. 複数の検針機器とテスト信号の通信をインターネットを介して行い、各検針機器毎のテスト信号受信からの経過時間、もしくは、所定時間内のテスト信号受信の有無を計測するサーバー側テスト情報通信部と、
    前記経過時間が所定の時間以上である検針機器、もしくは、所定時間内にテスト信号受信が無い検針機器を接続状態が不良なものとして検出し記憶・管理する非接続機器情報取得部と、
    顧客情報、検針機器情報、検針日時情報、検針結果情報を関連づけて記憶している顧客情報データベースと、
    検針機器から検針結果情報の通信を受信して前記顧客情報データベースに書き込む検針結果情報受信部と、
    所定の検針日時を過ぎても前記検針結果情報受信部で検針結果情報を受信できなかった検針機器の情報を前記顧客情報データベースから検索して取得する未検針機器検出部と、
    前記未検針機器検出部での検出結果と、前記非接続機器情報取得部の取得結果を関連付けて表示させる検針機器状態表示部と、
    前記検針結果情報受信部で検針結果情報を受信できなかった未検針機器に対して前記サーバー側テスト情報通信部はテスト情報通信を監視し、前記未検針機器からのテスト情報通信があった場合に、前記未検針機器に対して随時検針指示を送信する検針命令送信部と、を備えたサーバー。
  2. 検針機器中のテスト情報通信部とサーバー中のサーバー側テスト情報通信部が通信するテスト信号は、UDP(User Datagram Protocol)を用いることを特徴とする請求項1記載のサーバー。
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