本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
図1を参照して、本発明の実施形態に係る通信システム100について説明する。図1は、通信システム100のブロック図である。
通信システム100は、本発明の通信システムの一例である。
通信システム100は、テレメータシステムとして機能する。テレメータシステムは、需要家に対して供給される供給対象物の使用量を示す情報を収集するためのシステムである。供給対象物は、事業体から需要家に供給され、需要家が日常で使用する物を示す。供給対象物は、例えば、水道水、ガス、又は電気である。また、供給対象物は、使用量を計測可能な物を示す。
通信システム100は、さらに、需要家を監視する見守りシステムとしても機能する。
図1に示すように、通信システム100は、サーバ10と、センタ側網制御部20と、親機30と、複数の子機40と、複数の計測装置50とを備える。
以下では、複数の子機40のうちの1つと、複数の計測装置50のうちの1つとに着目して説明する。なお、本実施形態では、親機30は、1つの子機40を介して計測装置50に接続される。しかし、本発明はこれに限定されない。親機30は、複数の子機40を介して計測装置50に接続されてもよい。また、親機30自体に計測装置50が接続されてもよい。
センタ側網制御部20は、サーバ10が親機30と通信するための通信処理を仲介する。センタ側網制御部20とサーバ10とは有線又は無線で接続される。センタ側網制御部20と親機30とは、例えば、PHS網、及びFOMA網のような広域無線網N1に接続される。センタ側網制御部20と親機30とは、広域無線網N1を介して互いに無線通信を行う。
なお、本実施形態では、センタ側網制御部20と親機30とを広域無線網N1により接続するが、本発明はこれに限定されない。センタ側網制御部20と親機30とは、有線のIP網、及び公衆網のような通信網で互いに接続されてもよい。また、センタ側網制御部20と親機30とは、有線接続されてもよい。また、広域無線網N1に複数の親機30が接続されてもよい。
センタ側網制御部20は、例えば、通信事業者の公衆網に設けられる。センタ側網制御部20は、広域無線網N1を介して親機30及び子機40のような端末側の装置の通信を制御する。
センタ側網制御部20がサーバ10から電文を受信した場合、センタ側網制御部20は、広域無線網N1の通信規格に準拠した通信方式で端末側の装置へ電文を送信する。また、センタ側網制御部20は、広域無線網N1を介して端末側の装置から電文を受信した場合、受信した電文をサーバ10へ送信する。
親機30は、広域無線網N1を介して、センタ側網制御部20及びサーバ10のようなセンタ側の装置に接続される。親機30は、狭域無線網N2を介して子機40に直接又は間接に接続される。
親機30は、子機40と無線接続される。親機30は、子機40と無線通信可能である。なお、親機30は、子機40と有線接続されてもよい。
狭域無線網N2、及びセンタ側網制御部20を介して子機40がサーバ10から電文を受信した場合、子機40は、受信した電文が自機宛の電文であるか否かを判定する。子機40が受信した電文の宛先アドレスとして子機40の識別番号が指定されている場合、受信した電文が自機宛の電文であると子機40が判定する。そして、子機40は、受信した電文に含まれるデータの内容に基づいて各種の処理を実行することができる。親機30宛ての電文の場合、親機30は受信した電文に含まれるデータの内容に基づいて各種の処理を実行する事ができる。
子機40には、計測装置50が接続される。また、計測装置50は、需要家毎に設置される。計測装置50は、供給水道水の使用量を計測する。供給水道水は、需要家に供給される水道水を示す。
供給水道水は、本発明の供給対象物の一例である。
サーバ10は、親機30、及び子機40を介して、計測装置50の計測値を取得する。
計測装置50は、例えば、8ビット系メータであり、8ビット系の電文フォーマットによりセンタ側の装置と通信する機能を有する。その結果、サーバ10は、計測装置50から直接に、計測装置50の計測値を取得することが可能である。
計測装置50の計測値は、サーバ10に収集される。その結果、サーバ10は、需要家の水道水の使用量を把握することができる。
通信システム100がテレメータシステムとして機能する場合、サーバ10は、第1間隔時間が経過する毎に、計測装置50の計測値を取得する。第1間隔時間は、予め決められている。第1間隔時間は、記憶部11に記憶されている。サーバ10の制御装置12はタイマーの機能を有し、タイマーにより第1間隔時間をカウントする。
第1間隔時間は、例えば、1か月、又は、2か月である。この場合、サーバ10は、1か月に1回、又は、2か月に1回の間隔で計測装置50の計測値を取得する。そして、サーバ10が取得した計測装置50の計測値に基づいて、需要家の水道料金が決定される。
サーバ10には、第1外部端末60及び第2外部端末70が通信可能に接続される。サーバ10は、第1外部端末60及び第2外部端末70と広域無線網N1を介して互いに無線通信を行う。なお、サーバ10は、第1外部端末60及び第2外部端末70と有線通信を行ってもよい。
第1外部端末60及び第2外部端末70の各々は、例えば、PC(Personal Computer)又はスマートフォンのような端末である。
第1外部端末60は、需要家に対応付けられた端末である。需要家は、第1外部端末60を用いてサーバ10と通信可能である。
第2外部端末70は、見守りシステムにおいて、見守り者に対応付けられた端末である。見守り者は、需要家以外の人であり、見守りシステムにおいて、需要家の状態を示す情報を送信される人を示す。見守り者は、例えば、需要家の親族である。
なお、本実施形態では、第1外部端末60は、需要家が所有している端末である。また、第2外部端末70は、見守り者が所有している端末である。
第1外部端末60及び第2外部端末70は、本発明の外部端末の一例である。
次に、図2を参照して、サーバ10について説明する。図2は、サーバ10のブロック図である。
図2に示すように、サーバ10は、記憶部11と、制御装置12と、通信部13とを有する。
記憶部11は、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)のような主記憶装置(例えば、半導体メモリー)を含み、補助記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ)をさらに含んでもよい。記憶部11は、制御装置12によって実行される種々のコンピュータープログラムを記憶する。
記憶部11は、見守りシステムに関する情報を記憶する。見守りシステムに関する情報は、例えば、第1外部端末60と需要家とを対応付けた情報と、第2外部端末70と見守り者とを対応付けた情報とを含む。
制御装置12は、CPU(Central Processing Unit)及びMPU(Micro Processing Unit)のようなプロセッサーを含む。制御装置12は、記憶部11に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、サーバ10の各要素を制御する。
通信部13は、広域無線網N1を介して親機30と無線通信を行う。通信部13は、例えば、FOMAのような広域通信可能な通信モジュールである。なお、通信部13は、親機30と有線通信を行ってもよい。
次に、図3を参照して、親機30について説明する。図3は、親機30のブロック図である。
図3に示すように、親機30は、記憶部31と、制御装置32と、入力部33と、表示部34と、広域無線通信部35と、狭域無線通信部36とを有する。親機30は計測装置50を接続する接続部、取得部42b及び判定部42cを備えてもよい。また、親機30は、子機40を接続しない場合には狭域無線通信部36を備えなくてもよい。
記憶部31は、主記憶装置を含み、補助記憶装置をさらに含んでもよい。記憶部31は、制御装置32によって実行される種々のコンピュータープログラムを記憶する。
制御装置32は、プロセッサーを含む。制御装置32は、記憶部31に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、親機30の各要素を制御する。
入力部33は、親機30に対する指示を受け付ける。入力部33は、例えば、ディップスイッチのような各種スイッチ、ボタン、及び/又は、タッチパネルを含む。
表示部34は、例えば、保守作業を行う作業者に通知すべき情報を表示する。表示部34は、例えば、LED、及び液晶表示パネルを含む。
広域無線通信部35は、アンテナ(不図示)を通じて電波を送信及び受信することによって、広域無線網N1を介した無線通信を行う。広域無線通信部35は、例えば、FOMAのような広域通信可能な通信モジュールである。親機30は、例えば、広域無線通信部35を介して計測装置50の計測値をサーバ10へ送信する。
広域無線通信部35は、アンテナにて電波を受信した場合、受信した電波をデコードすることにより電文を取得する。広域無線通信部35は、デコードして得られる電文を制御装置32へ出力する。制御装置32は、例えば、広域無線通信部35から出力された電文を取得した場合、取得した電文に応じた処理を行う。制御装置32は、例えば、広域無線通信部35から出力された電文を取得した場合、狭域無線通信部36を介して子機40へ電文を転送する処理を行う。
狭域無線通信部36は、アンテナ(不図示)を介して電波を発信及び受信することによって、子機40との間で、所定の無線通信方式にて通信を行う。無線通信方式としては、例えば、特定小電力無線方式が採用される。特定小電力無線方式では、周波数割当帯域として、426MHz帯域の他、より通信速度の速い920MHz帯域が用いられる。狭域無線通信部36は、例えば、920MHz帯域通信用のRF-LSIを使用した通信モジュールである。
狭域無線通信部36は、例えば、電文の送信先の子機40を探索するための探索信号として、ビーコンを間欠的に送信する。ビーコンには、親機30を識別するための無線機番号が含まれている。また、狭域無線通信部36は、例えば、子機40が送信したビーコンを受信した場合、ピーコンに含まれる無線機番号より特定される子機40に電文を送信する。
次に、図4を参照して、子機40について説明する。図4は、子機40のブロック図である。
子機40は、本発明の端末装置の一例である。
図4に示すように、子機40は、記憶部41と、制御装置42と、入力部43と、表示部44と、狭域無線通信部45と、接続部46とを有する。
記憶部41は、主記憶装置を含み、補助記憶装置をさらに含んでもよい。記憶部41は、制御装置42によって実行される種々のコンピュータープログラムを記憶する。
制御装置42は、プロセッサーを含む。制御装置42は、記憶部41に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、子機40の各要素を制御する。
制御装置42は、制御部42aと、取得部42bと、判定部42cとを有する。具体的には、制御装置42のプロセッサーが、記憶部41に記憶されたコンピュータープログラムを実行することにより、制御部42a、取得部42b、及び判定部42cとして機能する。
入力部43は、子機40に対する指示を受け付ける。入力部43は、例えば、ディップスイッチのような各種スイッチ、ボタン、及び/又は、タッチパネルを含む。
表示部44は、例えば、保守作業を行う作業者に通知すべき情報を表示する。表示部44は、例えば、LED、及び液晶表示パネルを含む。
狭域無線通信部45は、所定の領域内で通信を行うことが可能なデバイスである。狭域無線通信部45は、アンテナ(不図示)を介して電波を送信及び受信することによって、親機30及び他の子機40との間で、所定の無線通信方式にて通信を行う。狭域無線通信部45は、例えば、920MHz帯域通信用のRF-LSIを使用した通信モジュールである。狭域無線通信部45は、親機30の狭域無線通信部36と同様の機能を有する。狭域無線通信部45は、親機30を介してサーバ10と通信する。
子機40は、サーバ10と通信可能である。本実施形態では、子機40は、親機30を介してサーバ10と通信する。なお、子機40は、サーバ10と直接通信できてもよい。
接続部46は、計測装置50を接続するための1又は複数のポートを備える。接続部46は、電線1によって計測装置50と有線接続される。接続部46は、電線1を介して計測装置50の計測値を取得する。
次に、図5から図11を参照して、通信システム100が見守りシステムとして機能するときの通信システム100の処理手順について説明する。図5は、通信システム100の処理手順を示すフロー図である。
なお、本実施形態では、見守りシステムは、需要家を常時監視せず、1日のうちの所定期間だけ需要家を監視する。所定期間は、予め決められている。所定期間は、記憶部41に記憶されている。本実施形態の所定期間は、需要家の1日のライフサイクルにおいて、通常は、需要家が水道を使用している期間を示す。
図5に示すように、ステップS1において、子機40の制御部42aは、所定期間の開始時刻であるか否かを判定する。制御部42aは、タイマーの機能を有し、タイマーにより所定期間の開始時刻であるか否かを判定する。
所定期間の開始時刻であると制御部42aが判定すると(ステップS1で、Yes)、処理がステップS2に移行する。所定期間の開始時刻ではないと制御部42aが判定すると(ステップS1で、No)、ステップS1に示す処理が繰り返される。
ステップS2において、子機40の制御装置42が条件処理を実行する。条件処理の説明は後述する。
ステップS3において、子機40の判定部42cは、所定条件が満たされたか否かを判定する。本実施形態では、所定条件は、供給水道水に関する条件を示す。また、所定条件は、供給水道水の使用量に関する条件、及び供給水道水の使用時間に関する条件のうちの少なくとも1つを含む。
本実施形態では、所定条件には、第1条件、第2条件、第3条件、及び第4条件のうちの少なくとも1つの条件が採用される。第1条件から第4条件の詳細な説明は後述する。
以下では、第1条件から第4条件のうち、所定条件に採用された条件を採用条件と記載する。
所定条件が満たされることは、採用条件のうちの少なくとも1つの条件が満たされることを示す。これに対し、所定条件が満たされないことは、採用条件のすべての条件が満たされないことを示す。
例えば、第1条件が採用条件である場合、所定条件が満たされることは、第1条件が満たされることを示す。また、この場合、所定条件が満たされないことは、第1条件が満たされないことを示す。
また、第1条件から第4条件が採用条件である場合、所定条件が満たされることは、第1条件から第4条件のうち少なくとも1つが満たされることを示す。また、この場合、所定条件が満たされないことは、第1条件から第4条件のすべてが満たされないことを示す。
所定条件が満たされたと子機40の判定部42cが判定すると(ステップS3で、Yes)、処理がステップS4に移行する。所定条件が満たされていないと子機40の判定部42cが判定すると(ステップS3で、No)、処理が終了する。
ステップS4において、子機40の狭域無線通信部45が親機30を介してサーバ10に条件信号を送信するように、制御部42aが狭域無線通信部45を制御する。本実施形態の条件信号は、所定条件が満たされたことを示す信号である。本実施形態では、条件信号は、子機40から親機30を介してサーバ10に送信される。しかし、条件信号の伝達ルートは特に限定されない。条件信号は、例えば、子機40からサーバ10に直接に送信されてもよい。
ステップS5において、サーバ10の通信部13が条件信号を受信する。
ステップS6において、サーバ10の制御装置12がアラート処理を実行する。アラート処理が完了すると、処理が終了する。
以上、図5を参照して説明したように、所定条件が満たされたと子機40の判定部42cが判定すると、子機40からサーバ10に条件信号が送信される(ステップS3からステップS5参照)。従って、所定条件が満たされたか否かを子機40が判定することで、子機40は計測装置50の計測値を取得する毎に、取得した計測値をサーバ10に送信しなくてもよい。その結果、子機40がサーバ10と通信する回数を抑制することができるので、子機40のバッテリの消耗を抑制することができる。
また、取得部42bが取得した計測装置50の計測値が所定条件を満たしていない場合は、子機40がサーバ10に対し通信を行わないように制御部42aが狭域無線通信部45を制御する。その結果、子機40がサーバ10と通信する回数を抑制することができるので、子機40のバッテリの消耗を抑制することができる。
また、第1条件から第4条件のうち少なくとも1つが満たされると、条件信号が送信される。従って、サーバ10がアラートを出すべきときにはサーバ10に対して子機40が極力早く通知するようにしつつ、かつ、サーバ10がアラートを出すべきでないときには子機40がサーバ10に対して見守りシステムに関する通信を行わないようにする。その結果、見守りシステムの機能を効果的に発揮しつつ、子機40のバッテリの消耗を抑制することができる。
図5から図11に記載のステップS1~ステップS5に示す処理において、所定条件が満たされたか否かを判定する条件判定を子機40が行う。しかし、親機30が条件判定を行ってもよい。この場合、ステップS1~ステップS4に示す処理を子機40に代えて親機30が行う。この場合、親機30は、子機40を介して計測装置50の計測値を取得する。また、親機30に対して計測装置50が子機40を介することなく直接に接続されている場合は、親機30は計測装置50から計測値を直接取得する。そして、親機30は、取得した計測値に基づいて、所定条件が満たされたと判定すると、サーバ10に条件信号を送信する。その結果、親機30がサーバ10と通信する回数を抑制することができるので、親機30のバッテリの消耗を抑制することができる。なお、上記のように親機30が条件判定を行う場合、所定期間は親機30の記憶部31に記憶されている。また、親機30は、本発明の端末装置の二例である。
以下では、ステップS4に示す条件信号、及び条件信号の変形例について説明する。
条件信号は、サーバ10に対してアラート処理の実行を促すための通知信号、又は、サーバ10に対してアラート処理の実行を促すための通知データである。
サーバ10は、条件信号を受信すると、アラート処理を実行し、又は、アラート処理を実行するか否かを判断する。
本実施形態の条件信号は、サーバ10に対してアラート処理の実行を促すための通知信号の一例である。本実施形態では、サーバ10は、条件信号を受信すると、アラート処理を実行する(ステップS5、及びステップS6参照)。
以下では、条件信号の第1変形例である第1条件信号について説明する。
第1条件信号は、サーバ10に対してアラート処理の実行を促すための通知データの一例である。サーバ10は、第1条件信号を受信すると、アラート処理を実行するか否かを判断する。
以下では、第1条件信号について詳細に説明する。
第1条件信号は、所定のデータ取得期間内に子機40が計測装置50から取得した計測装置50の計測値を示す信号である。所定のデータ取得期間は、所定期間の開始時刻(ステップS1参照)から子機40がサーバ10に条件信号を送信する直前までの間の期間(ステップS4参照)を示す。この場合、子機40がサーバ10に対して、所定のデータ取得期間内の計測装置50の計測値を送信する。そして、サーバ10の制御装置12は、所定のデータ取得期間内の計測装置50の計測値に基づいて、アラート処理を実行するか否かを判断する。そして、サーバ10の制御装置12は、アラート処理を実行すると判断すると、ステップS6に示すアラート処理を実行する。これに対し、サーバ10の制御装置12は、アラート処理を実行しないと判断すると、ステップS6に示すアラート処理を実行しない。
なお、サーバ10の制御装置12がアラート処理を実行するか否かを判断する基準は、例えば、ステップS3に示す所定条件が満たされたか否かが判断される基準と同じである。この場合、制御装置12は、所定条件が満たされたと判断すると、アラート処理を実行する。これに対し、制御装置12は、所定条件が満たされていないと判断すると、アラート処理を実行しない。なお、サーバ10の制御装置12がアラート処理を実行するか否かを判断する基準が、ステップS3に示す基準とは異なっていてもよい。
以下では、条件信号の第2変形例である第2条件信号について説明する。
第2条件信号は、サーバ10に対してアラート処理の実行を促すための通知信号の一例である。サーバ10は、条件信号を受信すると、アラート処理を実行するか否かを判断する。
第2条件信号は、前記サーバ10の制御装置12が所定のフラグを立てるためのフラグ信号(子機40の変化を示す何らかの信号)である。この場合、子機40がサーバ10に対して、フラグ信号を送信する。サーバ10は、子機40からフラグ信号を受信すると、子機40に対して、所定のデータ取得期間内の計測装置50の計測値を送信するように要求する。その結果、サーバ10は、子機40から所定のデータ取得期間内の計測装置50の計測値を受信する。そして、サーバ10の制御装置12は、所定のデータ取得期間内の計測装置50の計測値に基づいて、アラート処理を実行するか否かを判断する。
第2条件信号は、サーバ10に対してアラート処理の実行を促すための通知信号の一例である。
次に、図6から図12を参照して、ステップS2の条件処理(図5参照)について説明する。
条件処理は、採用条件が満たされているか否かを子機40の判定部42cが判定する処理を示す。
まず、図6から図8を参照して、第1条件が採用条件である場合の条件処理について説明する。図6は、第1条件が採用条件である場合の条件処理を示すフロー図である。図7は、条件処理の第1具体例を示す図である。図8は、条件処理の第2具体例を示す図である。
第1条件は、所定期間内の供給水道水の使用量の平均値Xが第1閾値の範囲外の値になる条件を示す。
以下では、所定期間内の供給水道水の使用量の平均値Xを、平均値Xと記載することがある。
図6に示すように、ステップS11において、子機40の取得部42bは、接続部46を制御して、計測装置50の計測値を取得する。取得部42bは、計測装置50の開始計測値と、計測装置50の終了計測値とを取得する。開始計測値は、所定期間の開始時刻の計測値を示す。終了計測値は、所定期間の終了時刻の計測値を示す。
ステップS12において、判定部42cが、平均値Xを算出する。平均値Xは、開始計測値と終了計測値との差を、所定期間の時間長Tで割った値である(X=(S2-S1)/T)。所定期間の時間長Tは、所定期間の開始から終了までにかかる時間を示す。
以下では、図7及び図8を参照して、ステップS12に示す処理の具体例を説明する。
図7及び図8に示すように、条件処理の第1具体例と、条件処理の第2具体例とでは、所定期間は、5時0分から9時0分までの期間に設定される。従って、所定期間の時間長Tは4時間である。
図7に示すように、条件処理の第1具体例では、開始計測値は、5時0分の計測値707(L)である。また、終了計測値は、9時0分の計測値707(L)である。この場合、平均値Xは、0(L)になる(X=(707-707)/4=0)。
図8に示すように、条件処理の第2具体例では、開始計測値は、5時0分の計測値525(L)である。また、終了計測値は、9時0分の計測値537(L)である。この場合、平均値Xは、3(L)になる(X=(537-525)/4=3)。
図6に示すように、ステップS13において、平均値Xが第1閾値の範囲外であるか否かを判定部42cが判定する。
第1閾値は、第1下限値と第1上限値とを有する。第1閾値は、予め決められている。第1閾値は、記憶部41に記憶されている。
第1閾値の範囲外でないことは、第1下限値以上、第1上限値以下であることを示す。第1閾値の範囲外であることは、第1下限値より少なく、又は、第1上限値より多いことを示す。
平均値Xが第1閾値の範囲外であると判定部42cが判定すると(ステップS13で、Yes)、処理がステップS14に移行する。なお、平均値Xが第1閾値の範囲外になる場合は、需要家に異常があると判定部42cが判定した場合を示す。
平均値Xが第1閾値の範囲外でないと判定部42cが判定すると(ステップS13で、No)、処理がステップS15に移行する。なお、平均値Xが第1閾値の範囲外にならない場合は、需要家に異常がないと判定部42cが判定した場合を示す。
図7及び図8を参照して、ステップS13に示す処理の具体例を説明する。
図7及び図8に示すように、条件処理の第1具体例と、条件処理の第2具体例とでは、第1閾値の第1下限値が1(L)に設定され、第1閾値の第1上限値が500(L)に設定されている。
図7に示すように、需要家が、例えば、病気で寝込み、所定期間内に供給水道水を使用しなかった。この場合は、平均値Xが、0(L)になる。従って、平均値Xが第1閾値の範囲外の値になる。その結果、処理がステップS14に移行する。
また、例えば、水道管が破裂した場合、平均値Xが、第1上限値500(L)よりも多くなる。従って、平均値Xが第1閾値の範囲外になる。
これに対し、図8に示すように、需要家に異常がなく、需要家が通常の生活をしていると、平均値Xが、例えば、3(L)になる。従って、平均値Xが第1閾値の範囲外の値にならない。その結果、処理がステップS15に移行する。
ステップS14において、第1条件が満たされたと判定部42cが判定する。そして、処理がステップS3(図5参照)に移行する。
ステップS15において、第1条件が満たされていないと判定部42cが判定する。そして、処理がステップS3(図5参照)に移行する。
以上、図6から図8を参照して説明したように、所定期間内の供給水道水の使用量の平均値に基づいて、需要家に異常があるか否かを判定部42cが判定する。従って、例えば、需要家が所定期間内に供給水道水を使用しなかった場合と、水道管が破裂した場合とに、需要家に異常があると判定部42cが判定することが可能になる。
次に、図7から図10を参照して、第2条件が採用条件である場合の条件処理について説明する。図10は、第2条件が採用条件である場合の条件処理を示すフロー図である。
第2条件は、所定期間内の供給水道水の最小使用量と最大使用量との差が第2閾値の範囲外の値になる条件を示す。
図10に示すように、ステップS21において、子機40の取得部42bは、所定期間内において、第2間隔時間が経過する毎に計測装置50の計測値を取得する。第2間隔時間は、予め決められている。第2間隔時間は、記憶部41に記憶されている。なお、取得部42bはタイマーの機能を有し、タイマーにより所定期間、及び第2間隔時間をカウントする。
第2間隔時間は、第1間隔時間よりも短い。第1間隔時間は、通信システム100がテレメータシステムとして機能する場合において、サーバ10が計測装置50の計測値を取得してから、次の計測値を取得するまでに設ける時間の間隔を示す。第2間隔時間は、通信システム100が見守りシステムとして機能する場合において、サーバ10が計測装置50の計測値を取得してから、次の計測値を取得するまでに設ける時間の間隔を示す。
図7及び図8を参照して、ステップS21の具体例について説明する。
図7及び図8に示すように、条件処理の第1具体例と、条件処理の第2具体例とでは、取得部42bは、5時0分から9時0分までの間において、1時間が経過する毎に計測装置50の計測値を取得する。1時間は、第2間隔時間の具体例である。
図7に示すように、条件処理の第1具体例では、取得部42bは、5時0分、6時0分、7時0分、8時0分、及び9時0分の各々で、計測値707(L)を取得する。
図8に示すように、条件処理の第2具体例では、取得部42bは、5時0分に計測値525(L)を取得する。取得部42bは、6時0分に計測値525(L)を取得する。取得部42bは、7時0分に計測値533(L)を取得する。取得部42bは、8時0分に計測値537(L)を取得する。取得部42bは、9時0分に計測値537(L)を取得する。
図10に示すように、ステップS22において、判定部42cは、所定時間帯毎に供給水道水の使用量を算出する。所定時間帯は、所定期間が第2間隔時間単位で複数に区分された場合における区分毎の時間帯を示す。
図7及び図8を参照して、ステップS22に示す処理の具体例を説明する。
図7及び図8に示すように、条件処理の第1具体例と、条件処理の第2具体例とにおいて、所定時間帯は、第1時間帯と、第2時間帯と、第3時間帯と、第4時間帯とを含む。第1時間帯は、5時0分から6時0分までの時間帯を示す。第2時間帯は、6時0分から7時0分までの時間帯を示す。第3時間帯は、7時0分から8時0分までの時間帯を示す。第4時間帯は、8時0分から9時0分までの時間帯を示す。
図7に示すように、条件処理の第1具体例では、第1時間帯から第4時間帯の各々において、供給水道水の使用量は、0(L)である(707-707=0)。
図8に示すように、条件処理の第2具体例では、第1時間帯の供給水道水の使用量は、0(L)である(525-525=0)。第2時間帯の供給水道水の使用量は、8(L)である(533-525=8)。第3時間帯の供給水道水の使用量は、4(L)である(537-533=4)。第4時間帯の供給水道水の使用量は、0(L)である(537-537=0)。
図10に示すように、ステップS23において、判定部42cは、最小使用量と最大使用量との差を算出する。最小使用量は、所定時間帯毎に算出された供給水道水の複数の使用量のうち、最小のものを示す。最大使用量は、所定時間帯毎に算出された供給水道水の複数の使用量のうち、最大のものを示す。
図7に示すように、条件処理の第1具体例では、最小使用量、及び最大使用量の各々は、0(L)である。従って、最小使用量と最大使用量との差は、差0(L)になる。
図8に示すように、条件処理の第2具体例では、最小使用量は、第1時間帯の使用量0(L)と、第4時間帯の使用量0(L)である。また、最大使用量は、第3時間帯の使用量8(L)である。
図10に示すように、ステップS24において、最小使用量と最大使用量との差が第2閾値の範囲外であるか否かを判定部42cが判定する。
第2閾値は、第2下限値と第2上限値とを有する。第2閾値は、予め決められている。第2閾値は、記憶部41に記憶されている。
第2閾値の範囲外でないことは、第2下限値以上、第2上限値以下であることを示す。第2閾値の範囲外であるは、第2下限値より少なく、又は、第2上限値より多いことを示す。
最小使用量と最大使用量との差が第2閾値の範囲外であると判定部42cが判定すると(ステップS24で、Yes)、処理がステップS25に移行する。なお、最小使用量と最大使用量との差が第2閾値の範囲外になる場合は、需要家に異常があると判定部42cが判定した場合を示す。
最小使用量と最大使用量との差が第2閾値の範囲外でない判定部42cが判定すると(ステップS24で、No)、処理がステップS26に移行する。なお、平均値Xが第2閾値の範囲外にならない場合は、需要家に異常がないと判定部42cが判定した場合を示す。
図8及び図9を参照して、ステップS24に示す処理の具体例を説明する。図9は、条件処理の第3具体例を示す図である。
図8及び図9に示すように、条件処理の第2具体例と、条件処理の第3具体例とでは、第2閾値の第2下限値が1(L)に設定され、第2閾値の第2上限値が500(L)に設定されている。
図9に示すように、例えば、需要家が水栓を閉め忘れたため、所定期間の間、供給水道水が出しっぱなしであった。この場合は、供給水道水の単位時間当たりの水量が略一定になる。第3具体例では、供給水道水の単位時間当たりの水量が10(L)になる。従って、最小使用量と最大使用量との差が、差0(L)になる(10-10=0)。従って、最小使用量と最大使用量との差が第2閾値の範囲外の値になる。その結果、処理がステップS25に移行する。
これに対し、需要家に異常がなく、需要家が通常の生活をしていると、図8に示すように、最小使用量と最大使用量との差が、例えば、差8(L)になる(8-0=0)。従って、最小使用量と最大使用量との差が第2閾値の範囲外の値にならない。その結果、処理がステップS26に移行する。
ステップS25において、第2条件が満たされたと判定部42cが判定する。そして、処理がステップS3(図5参照)に移行する。
ステップS26において、第2条件が満たされていないと判定部42cが判定する。そして、処理がステップS3(図5参照)に移行する。
以上、図7から図10を参照して説明したように、所定期間内の供給水道水の最小使用量と最大使用量との差に基づいて、需要家に異常があるか否かを判定部42cが判定する。従って、例えば、供給水道水が出しっぱなしであった場合に、需要家に異常があると判定部42cが判定することが可能になる。
次に、図7、図8、及び図11を参照して、第3条件が採用条件である場合の条件処理について説明する。図11は、第3条件が採用条件である場合の条件処理を示すフロー図である。
第3条件は、所定期間中の全ての時間帯で、供給水道水の使用量が0(L)よりも多くなる条件を示す。
図11に示すように、ステップS21及びステップS22に示す処理が終了すると、処理がステップS33に移行する。
ステップS33において、所定期間中の全ての時間帯で、供給水道水の使用量が0(L)よりも多くなるか否かを判定部42cが判定する。
所定期間中の全ての時間帯で、供給水道水の使用量が0(L)よりも多くなると判定部42cが判定すると(ステップS33で、Yes)、処理がステップS34に移行する。なお、所定期間中の全ての時間帯で、供給水道水の使用量が0(L)よりも多くなる場合は、例えば、漏水が発生している場合を示す。
所定期間中の全ての時間帯で、供給水道水の使用量が0(L)よりも多くならないと判定部42cが判定すると(ステップS33で、No)、処理がステップS35に移行する。なお、所定期間中の全ての時間帯で、供給水道水の使用量が0(L)よりも多くならない場合は、例えば、漏水が発生していない場合を示す。
図7及び図8に示すように、条件処理の第1具体例と、条件処理の第2具体例とにおいて、所定期間中の全ての時間帯は、第1時間帯と、第2時間帯と、第3時間帯と、第4時間帯とを示す。
図7に示すように、条件処理の第1具体例では、第1時間帯から第4時間帯の各々において、供給水道水の使用量が0(L)である。従って、所定期間中の全ての時間帯で、供給水道水の使用量が0(L)よりも多くならない。その結果、処理がステップS35に移行する。
図8に示すように、条件処理の第2具体例では、第1時間帯と第4時間帯とにおいて、供給水道水の使用量が0(L)である。従って、所定期間中の全ての時間帯で、供給水道水の使用量が0(L)よりも多くならない。その結果、処理がステップS35に移行する。
ステップS34において、第3条件が満たされたと判定部42cが判定する。そして、処理がステップS3(図5参照)に移行する。
ステップS35において、第3条件が満たされていないと判定部42cが判定する。そして、処理がステップS3(図5参照)に移行する。
以上、図7、図8、及び図11を参照して説明したように、所定期間中の供給水道水の使用量に基づいて、需要家に異常があるか否かを判定部42cが判定する。従って、例えば、漏水が発生している場合に、需要家に異常があると判定部42cが判定することが可能になる。
次に、図7、図8、及び図12を参照して、第4条件が採用条件である場合の条件処理について説明する。図12は、第4条件が採用条件である場合の条件処理を示すフロー図である。
図12に示すように、第4条件は、供給水道水の使用量が所定の上限値よりも多くなる時間帯が所定期間内に存在する条件を示す。
図12に示すように、ステップS21及びステップS22に示す処理が終了すると、処理がステップS43に移行する。
ステップS43において、供給水道水の使用量が所定の上限値よりも多くなる時間帯が所定期間内に存在するか否かを判定部42cが判定する。所定の上限値は、予め決められている。所定の上限値は、記憶部41に記憶されている。
供給水道水の使用量が所定の上限値よりも多くなる時間帯が所定期間内に存在すると判定部42cが判定すると(ステップS43で、Yes)、処理がステップS44に移行する。なお、供給水道水の使用量が所定の上限値よりも多くなる時間帯が所定期間内に存在する場合は、例えば、水道管の破裂が発生している場合を示す。
供給水道水の使用量が所定の上限値よりも多くなる時間帯が所定期間内に存在しないと判定部42cが判定すると(ステップS43で、No)、処理がステップS45に移行する。なお、供給水道水の使用量が所定の上限値よりも多くなる時間帯が所定期間内に存在しない場合は、例えば、水道管の破裂が発生していない場合を示す。
図7及び図8に示すように、条件処理の第1具体例と、条件処理の第2具体例とにおいて、所定の上限値は、100(L)である。この場合、条件処理の第1具体例と、条件処理の第2具体例とにおいて、第1時間帯から第4時間帯のうち、供給水道水の使用量が100(L)よりも多くなる時間帯が存在しない。その結果、処理がステップS45に移行する。
ステップS44において、第4条件が満たされたと判定部42cが判定する。そして、処理がステップS3(図5参照)に移行する。
ステップS45において、第4条件が満たされていないと判定部42cが判定する。そして、処理がステップS3(図5参照)に移行する。
以上、図7、図8、及び図12を参照して説明したように、供給水道水の使用量に基づいて、需要家に異常があるか否かを判定部42cが判定する。従って、例えば、水道管が破裂している場合に、需要家に異常があると判定部42cが判定することが可能になる。
次に、図13を参照して、アラート処理(図4参照)について説明する。図13は、アラート処理を示すフロー図である。
図13に示すように、ステップS61において、サーバ10の通信部13が第1外部端末60にアラートを送信するように、制御装置12が通信部13を制御する。その結果、サーバ10から第1外部端末60にアラートが送信される。
第1外部端末60がアラートを受信すると、需要家は第1外部端末60に応答情報を入力することが可能である。第1外部端末60に応答情報が入力されると、第1外部端末60がサーバ10に応答情報を送信する。応答情報は、アラートに対する応答である。
ステップS62において、サーバ10の制御装置12(図2参照)は、通信部13が応答情報を受信したか否かを判定する。
通信部13が応答情報を受信したと制御装置12が判定した場合(ステップS62で、Yes)、処理が終了する(図5参照)。
通信部13が応答情報を受信していないと制御装置12が判定した場合(ステップS62で、No)、処理がステップS63に移行する。
ステップS63において、サーバ10の通信部13が第2外部端末70にアラートを送信するように、制御装置12が通信部13を制御する。その結果、サーバ10から第2外部端末70にアラートが送信される。その結果、需要家の親族は、第2外部端末70を介してアラートを確認することで、需要家に異常が発生した可能性があることを認識することができる。
サーバ10から第2外部端末70にアラートが送信されると、処理が終了する(図5参照)。
以上、図13を参照して説明したように、アラートは、サーバ10から第1外部端末60に送信された後、サーバ10から第2外部端末70に送信される(ステップS61~ステップS63参照)。その結果、需要家に異常がないにも関わらず、需要家の親族の第2外部端末70にアラートが送信されることを回避することができる。
なお、アラートは、サーバ10から第1外部端末60に送信されることなく、サーバ10から第2外部端末70に送信されてもよい。すなわち、アラート処理において、ステップS61に示す処理と、ステップS62に示す処理とが省略されてもよい。その結果、アラート処理の内容を簡素化することが可能になる。
次に、図14を参照して、準備処理について説明する。図14は、準備処理を示すフロー図である。
準備処理は、通信システム100が見守りシステムとして動作する前段階で行われる処理を示す。準備処理は、見守りシステムの所定条件(図5のステップS3参照)を決定するための処理である。準備処理において、サーバ10は、需要家による水道水の使用パターンを示す情報を収集する。
図14に示すように、ステップS70において、第1外部端末60が開始指示を受け付ける。開始指示は、サーバ10に準備処理を開始させる指示を示す。
第1外部端末60は、タッチパネル、キーボード、及びマウスのような入力部を有する。需要家は、入力部を介して第1外部端末60に対して開始指示を入力する。また、需要家は、通常のライフサイクルに従って水道水を使用する期間を狙って開始指示を入力する。
ステップS71において、第1外部端末60はサーバ10に対して開始指示を示す情報を送信する。
ステップS72において、サーバ10の通信部13は、開始指示を示す情報を受信する。
ステップS73において、サーバ10は、所定のデータ収集期間の間、所定のタイミングで計測装置50の計測値を取得する。その結果、サーバ10は、需要家による水道水の使用情報を取得する。需要家による水道水の使用情報は、需要家が通常のライフサイクルに従って水道水を使用する場合の水道水の使用量と、水道水の使用時間帯とを対応付けた情報を示す。
なお、所定のデータ収集期間は、予め決められている。所定のデータ収集期間は、例えば、サーバ10が開始指示を示す情報を受信してから1週間後までの期間である。また、所定のタイミングは、予め決められている。所定のタイミングは、例えば、1時間が経過する毎のタイミングである。
なお、第1外部端末60の表示部に、第1外部端末60が開始指示を受け付けたことを示す情報を表示させてもよい。また、所定のデータ収集期間の間、第1外部端末60の表示部に、データ収集期間であることを示す情報を表示させてもよい。その結果、需要家は、データ収集期間であることを認識することが可能になる。第1外部端末60の表示部は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又はELD(Electro Luminescence Display)のようなディスプレーである。
ステップS74において、ステップS73に示す処理でサーバ10が取得した計測装置50の計測値に基づいて、所定条件が決定される。その結果、需要家による水道水の使用情報に基づいて、所定条件が決定される。
なお、作業者がサーバ10の取得した計測値を分析して、所定条件を決定してもよい。また、サーバ10の制御装置12が所定のプログラムを実行することにより、所定条件を決定してもよい。その結果、需要家のライフサイクルに合わせた所定条件が生成される。
ステップS75において、サーバ10の通信部13が子機40に所定条件を示す情報を送信するように、制御装置12が通信部13を制御する。その結果、サーバ10から子機40に所定条件を示す情報が送信される。なお、親機30が条件判定を行う場合、親機30宛てに所定条件を示す情報が送信される。
なお、所定条件は、サーバ10から親機30を介して子機40に間接に送信されてもよい。また、所定条件は、サーバ10から子機40に直接に送信されてもよい。また、所定条件は、広域無線網N1のようなネットワークを用いることなく、USBメモリのような外部記憶部を介して子機40に入力されてもよい。
ステップS76において、子機40の狭域無線通信部45が、所定条件を示す情報を受信する。
ステップS77において、子機40の記憶部41が所定条件を示す情報を記憶するように、制御部42aが記憶部41を制御する。そして、記憶部41に所定条件を示す情報が記憶されると、処理が終了する。
以上、図14を参照して説明したように、サーバ10が開始指示を受信すると、所定のデータ収集期間の間、所定のタイミングでサーバ10が計測装置50の計測値を取得する。従って、需要家が不在の状態で、準備処理が行われることを回避できる。その結果、所定条件を効果的に決定することが可能になる。
以上、図面(図1~図14)を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、(1)~(3))。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)本実施形態では、通信システム100は、テレメータシステムとして機能する以外に、見守りシステムとして機能する。しかし、本発明はこれに限定されない。通信システム100は、テレメータシステムとして機能する以外に、処理システムとして機能すればよい。処理システムは、条件信号に基づいてサーバ10が所定処理を行い、又は、サーバ10が所定処理を行うか否かを判断するシステムを示す。見守りシステムは、処理システムの一例である。アラート処理(図13参照)は、所定処理の一例である。
処理システムは、例えば、水道水の使用量を管理する管理システムとして機能してもよい。この場合、例えば、サーバ10が子機40から条件信号を受信すると、サーバ10が第1外部端末60に対して、水道水を使用し過ぎであることを示すアラートを送信する。なお、子機40からサーバ10に条件信号が送信されるための条件は、処理システムの内容に応じて適宜決定される。
(2)子機40がサーバ10に条件信号を送信する際(図5参照)、ステップS11(図6参照)、又はステップS21(図10から図12参照)で取得した計測装置50の計測値(図7及び図8参照)を一括で送信してもよい。その結果、サーバ10が、所定期間内の水道水の使用情報を取得することができる。
(3)テレメータシステムは、需要家に対して供給される供給ガスの使用量を示す情報を収集してもよい。この場合、所定条件(図5のステップS3参照)は、供給ガスに関する条件に設定される。また、テレメータシステムは、需要家に対して供給される供給電気の使用量を示す情報を収集してもよい。この場合、所定条件は、供給電気に関する条件に設定される。