JP2005129369A - 触媒材料およびこれを用いた燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高活性触媒材料およびこれを用いた高出力密度の燃料電池を提供する。
【解決手段】炭素原子101を主成分とする触媒担体と触媒とを主要構成物とする触媒材料において、この触媒担体に触媒と配位結合可能なヘテロ原子102を含む触媒担体を触媒材料に適用し、これを燃料電池に用いる。ここで、ヘテロ原子とは、炭素中の異種原子のことを意味する。また、含む、とは炭素原子と化学結合したヘテロ原子が触媒担体中に存在することを意味する。ただし、炭素結晶の結晶子径は大きくても、小さくても良く、また非晶質であっても良い。また、ヘテロ原子は、炭素原子と結合していると同時に、水素原子と結合していても良い。
【選択図】図1

Description

本発明は、高活性を有した触媒材料,高性能電極、およびこれを用いた高出力密度の燃料電池に関する。
近年、化石燃料の大量消費による地球温暖化・環境汚染問題は深刻な問題となっている。この問題に対する対処手段として、化石燃料を燃やす内燃機関に代わり、固体高分子型燃料電池(PEFC)を始めとする水素を燃料とした燃料電池が注目を集めている。また電子技術の進歩によって、年々、情報端末機器などが小型化され、携帯用電子機器として急速な普及が進んでいる。現在、携帯用電子機器の情報量の増加とその高速処理に伴う消費電力の増加を補う次世代電源として、メタノールを燃料とした直接メタノール型燃料電池(DMFC)が開発されている。
これら燃料電池の電極等に使われる触媒材料は、一般的に触媒を触媒担体上に分散させた構成になっている(特許文献1)。
ここで触媒とは、触媒作用を持つ金属あるいは金属化合物等のことであり、触媒担体とは前記触媒を支持するもので、一般的にカーボンブラック,カーボンナノチューブ等の炭素材料が用いられる。尚、触媒材料とは、前記触媒と触媒担体を主要構成物とする材料のことを意味する。
特開2002−83604号公報
PEFC,DMFCともに従来よりもより高い出力密度が求められており、高出力密度を得るためにはより高活性な触媒材料が必要である。触媒材料の活性度は、含まれる触媒の粒子径に大きく依存し、粒子径が小さいほど比表面積が大きくなるため良い。
しかしながら、これまでの触媒材料では、触媒が触媒担体に物理吸着で担持されているのみであるため、触媒材料作製時および電池使用環境下で、触媒の凝集,粗大化が起こってしまう。その結果、高比表面積を有した触媒の作製および電池使用環境下での維持は困難であった。本発明は上述の問題を解決し、高活性触媒を電極に用いることにより高出力密度の燃料電池を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、炭素原子を主成分とする触媒担体と触媒とを主要構成物とする触媒材料において、この触媒担体に触媒と配位結合可能なヘテロ原子を含む触媒担体を触媒材料に適用し、これを燃料電池に用いる。
ここで、ヘテロ原子とは、炭素中の異種原子のことを意味する。また、含む、とは炭素原子と化学結合したヘテロ原子が触媒担体中に存在することを意味する。ただし、炭素結晶の結晶子径は大きくても、小さくても良く、また非晶質であっても良い。また、ヘテロ原子は、炭素原子と結合していると同時に、水素原子と結合していても良い。
以上のように、本発明によって高活性な触媒材料,高性能な電極を得ることができる。また本発明の電極を燃料電池に用いることにより出力密度の高い燃料電池を提供することができる。
(実施例1)
本実施例に係る触媒材料および電極の作製法を示す。以下の触媒材料の作製方法はDMFCの場合について記述するが、本実施例に係る触媒材料はDMFCに限定されずPEFC等、炭素を主成分とする触媒担体に触媒を分散する構成をとる触媒材料であれば適用可能である。
窒素原子を5原子%含んだカーボンブラック3.5g と、アルカリ性水溶液と、還元剤とを容器に入れ、スターラにて30分間攪拌し混合した。ここで、アルカリ性水溶液としては例えば、水酸化カリウム水溶液,水酸化ナトリウム水溶液,アンモニア水等を用いることができ、還元剤としては水素化ホウ素ナトリウム,ホルマリン等を用いることができる。本実施例ではアルカリ性水溶液として水酸化ナトリウム水溶液,還元剤としてホルマリンを用いた。これに触媒金属塩の水溶液を加え、ウォーターバスを用いて容器を40℃に保ち、更に1時間攪拌を行った。触媒金属塩は、例えば塩化物を用いることができ、本実施例では塩化白金酸2.1g を用いた。ガラスフィルターを用いて攪拌後の溶液を、濾過した。得られた固形物に純水を加え洗浄,濾過する作業を7回行い最終的に得られた固形物を恒温槽にて80℃で2日間、乾燥を行った。乾燥後、乳鉢にて粉砕し、窒素原子を含んだ触媒担体に白金が担持された触媒材料4.5g を得た。作製法は本実施例の方法以外にも、例えばアルコール還元法を用いることもできる。
得られた触媒材料1.0g と、プロトン伝導性材料であるパーフルオロカーボンスルホン酸0.6g と水/アルコール(1/4)混合溶媒とのスラリーと、を調製し、カーボンペーパー上にスクリーン印刷法で電極を形成した。
図1,図2に本実施例に係る窒素原子を含んだ触媒担体の模式図を示す。炭素中の炭素原子の一部は主に図1と図2との2種の形で窒素原子と置換される。
図1は、ピリジン構造をとる形で炭素原子101と窒素原子102とが置換している。図2は、六員環構造を保ったままの形で、炭素原子201と窒素原子202とが置換している。ただし、結晶子径が非常に小さい場合では、必ずしも図1,図2の形態をとっているとは限らず、非晶質炭素中に存在する炭素原子に窒素原子が結合しているような場合、また、五員環を形成している場合もあるため、これらに限定されるものではない。
図3,図4に本実施例に係る硫黄原子を含んだ触媒担体の模式図を示す。図3はチオフェン構造をとる形で、炭素原子301と硫黄原子302とが置換している。図4は、チアン構造をとる形で、炭素原子401と硫黄原子402とが置換している。ただし、結晶子径が非常に小さい場合では、必ずしも図3,図4の形態をとっているとは限らず、非晶質炭素中に存在する炭素原子に硫黄原子が結合しているような場合もあるため、これらに限定されるものではない。
図5,図6に本実施例に係る酸素原子を含んだ触媒担体の模式図を示す。図5はピラン構造をとる形で、図6はフラン構造をとる形で、炭素原子501,601と酸素原子502,602とが、置換している。ただし、結晶子径が非常に小さい場合では、必ずしも図5,図6の形態をとっているとは限らず、非晶質炭素中に存在する炭素原子に酸素原子が結合しているような場合もあるため、これらに限定されるものではない。また、燐原子も窒素原子,硫黄原子,酸素原子のような形で、触媒担体中に含まれる。なお触媒担体中の主要構成物である炭素原子の濃度は、特に規定されるものではないが、好ましくは50原子%以上、更に好ましくは80%以上である。
窒素原子を初めとしたヘテロ原子は、このような形で触媒担体中に含まれる。また触媒粒子と結合を形成するヘテロ原子としては、窒素原子,酸素原子,燐原子,硫黄原子が望ましい。ここでヘテロ原子と触媒粒子との結合は、主に配位結合を意味する。
したがってヘテロ原子を含んだ炭素を触媒担体に用いることで、触媒粒子はヘテロ原子との結合により運動を束縛される。そのため触媒材料作製時あるいは電池使用環境下における触媒粒子の凝集,粗大化を防ぐことができる。
前記利点はアノード電極,カソード電極のいずれにおいても有効である。
触媒同士が互いの供給燃料の取り合いを阻害しない範囲では、触媒の触媒担体への担持量は、多いほどよい。これはある一定の触媒量を電極内に含ませようとした場合、担持量が多いほど電極が薄くなり、燃料の拡散性や、電子の移動性,プロトンの移動性が高くなるためである。しかし、従来のカーボンブラックでは触媒の担持量を増加させすぎると、触媒粒子同士が凝集しやすくなってしまい、有効面積が減少してしまう。そのため触媒の担持量は50重量%程度が最大であった。しかし、ヘテロ原子を含んだ担体を用いると、触媒は触媒担体上に固定されているため、凝集を防ぐことができ、更に担持量を増加させることが可能となる。したがって、従来に比べ同一の触媒量を電極内に含ませたときに、電極の厚さを薄くすることが可能となり、燃料の拡散性,電子の移動性,プロトンの伝導性を向上させることが可能となる。このように物質移動抵抗を減少させることができるため、膜電極接合体(MEA)の出力密度を向上させることが可能となる。また出力密度の高いMEAを用いることで、PEFCやDMFCを小型化することが可能となる。更に小型化されたDMFCを用いることで、DMFCを備えた携帯用電子機器を小型化することが可能となる。
ヘテロ原子の触媒束縛効果は、触媒担体の表面層にあるヘテロ原子によるものである。ここで表面のヘテロ原子濃度は目標とする触媒担持量や触媒粒子径によって左右されるため、特に規定されるものではないが、好ましくはX線光電子分光法(XPS)による表面ヘテロ原子濃度分析において0.1〜30原子%程度が良い。表面のヘテロ原子濃度が0.1原子%以下であると、実用的に必要な量である0.01 重量%以上の触媒を担持する際に、効果が得られにくい。また、30原子%以上であると、ヘテロ原子が炭素中に安定に含まれることが困難となり、触媒担体の機械的強度が弱くなってしまう。またグラファイト的な構造の割合が減少するため、電子伝導性が低くなる。
ヘテロ原子を含ませる炭素を主成分とする触媒担体としては、例えばカーボンブラックがある。カーボンブラックは直径数十〜数百nm程度の一次粒子の凝集体である二次粒子から構成されており、カーボンナノチューブに比べ比表面積が大きいため、触媒を担持するサイトが多く、触媒担持量を増やすことができると考えられる。したがって電極を薄くすることが可能となり、燃料拡散性やプロトン移動性が高くなると考えられる。
ヘテロ原子を含んだ触媒担体は、例えば、ヘテロ原子を含んだ有機化合物をArガス雰囲気中で、500〜1500℃程度で加熱することで得ることができる。窒素原子を含む有機化合物としては、ヘキサメトキシメチルメラミン,ポリイミドなどがあげられる。また酸素原子を含む有機化合物としては、ピロメリット酸など、燐原子を含んだ有機物としては、フォスファゼン,トリフェニルフォスフィンなど、硫黄原子を含んだ有機物としては、プロピオニルチオフェンやチオフェンメタノールなどがある。
(比較例1)
本比較例に係る触媒材料および電極の作製法であるが、窒素原子を含んだ炭素の代わりに、窒素原子を含まない炭素を用いる以外は実施例1と同様である。
(評価1)
実施例1の電極と、比較例1の電極とを、メタノール含有電解液(1.5M硫酸,20重量%メタノール)中に浸し、メタノール酸化電流−電位測定を行った。ここで参照電極には飽和カロメル電極、対極には金板を用いた。その結果、比較例1の電極に比べ、実施例1の電極は同一電位で約1.2倍の電流密度が得られ、電極性能が高かった。
(実施例2)
カーボンナノチューブではない窒素原子を5原子%含んだ炭素に、窒素原子を5原子%含んだカーボンナノチューブが80重量%となるように混合した以外は、実施例1と同様とした。
カーボンナノチューブを用いた場合は、複数のカーボンナノチューブ同士が複数の接点を持ち、接触するため電極内の抵抗率を低減させることができる。
本実施例に係るカーボンナノチューブを図7,図8に示す。図7はグラフェンシート
701が筒状になったもので単層カーボンナノチューブ(SWCNT)と呼ばれるものである。図8は外側グラフェンシート801の内部に内側グラフェンシート802を有する多層カーボンナノチューブ(MWCNT)と呼ばれるものである。なおMWCNTには2層だけのものではなく、3層若しくはそれ以上のものがある。また、SWCNT,MWCNTはいずれも5員環を有する半球状のキャップで覆われているものもあり、これはフラーレンキャップとも呼ばれている。また、カーボンナノファイバーと呼ばれるグラフェンシートがチューブの長手方向と平行でないものもあり、これを用いることもできる。
一般的にSWCNTは比表面積が大きいため、触媒を担持するサイト(場所)が多いという利点がある。また、MWCNTは電子伝導性が高く、電子移動のロスが少ないという利点がある。図9に本実施例に係る窒素原子を含んだカーボンナノチューブを示す。窒素原子902はカーボンナノチューブを構成する炭素原子901と置換される形でドーピングされる。
図10に本実施例に係る触媒材料の模式図を示す。窒素を含んだカーボンナノチューブ1001上に触媒1002が粒子状に担持されている。触媒1002が担持されている場所はカーボンナノチューブ1001に含まれる窒素の近傍である。この場所で触媒粒子はその動きが束縛される。窒素を含んだカーボンナノチューブは、電子伝導性が高く、尚且つ繊維構造を持っているため、電極内で良い電子伝導パスと成り得る。触媒1002としては、マンガン,鉄,コバルト,ニッケル,ルテニウム,ロジウム,パラジウム,レニウム,オスミウム,イリジウム,白金から選ばれる少なくとも一種以上の金属あるいはその化合物が望ましく、更に望ましくはこれらが合金化している方が良い。アノード電極に用いる場合は、白金とルテニウムの合金が望ましく、カソード電極に用いる場合は白金が望ましい。
(評価2)
評価1と同様な手法で実施例2の電極と比較例1の電極について、単極測定を行った。その結果、比較例2の電極に比べ、実施例2の電極は同一電位で約1.5 倍の電流密度が得られ、電極性能が高かった。
(実施例3)
触媒金属塩として塩化白金酸2.1g,塩化ルテニウム1.1gを用いる以外は実施例1と同様とした。
(比較例2)
触媒金属塩として塩化白金酸2.1g,塩化ルテニウム1.1gを用いる以外は比較例1と同様とした。
(評価3)
実施例3の触媒材料と比較例2の触媒材料を透過型電子顕微鏡で観察した結果を図11に示す。比較例2の触媒の平均粒径は5nm、実施例3の触媒の平均粒径は2nmであり、実施例3の触媒粒子の方がより微細に担持されていた。
(評価4)
評価1と同様な手法で実施例3の電極と比較例3の電極について、単極測定を行った。その結果、比較例2の電極に比べ、実施例3の電極は同一電位で約3倍の電流密度が得られ、電極性能が高かった。したがって触媒として白金の他に白金とルテニウムとの混合触媒を用いても効果があることがわかった。その他、白金とマンガン,白金と鉄等でも同様であった。
(実施例4)
本実施例に係る膜/電極接合体(MEA)の断面模式図を図12に示す。MEAはアノード電極1201とカソード電極1202とその中間に位置する電解質膜1203から構成される。次に本実施例に係るMEAの作製法を示す。実施例3の電極をアノード電極、実施例1の電極をカソード電極とし、印刷面がパーフルオロスルホン酸膜に接するように両側に配置し、これをホットプレスにより熱圧着,転写することでMEAを作製した。
(比較例3)
本比較例に係るMEA作製法であるが、比較例2をアノード電極、比較例1をカソード電極とする以外は、実施例4と同様である。
図13に本実施例に係るDMFCの模式図を示す。前記DMFCは、アノード電極1301と、カソード電極1303と、その中間に位置するプロトン伝導性を備えた電解質膜1302と、からなるMEAを中心に構成され、アノード電極1301側には、メタノールと、水と、を主成分とする燃料1305が供給され、二酸化炭素1306が排出される。カソード電極1303側には、空気等の酸素を含む気体1307が供給され、導入した気体中の未反応気体と、水と、を含む排ガス1308が排出される。またアノード電極1301と、カソード電極1303は外部回路1304へ接続される。
(実施例5)
実施例4のMEAを用い、前記のような構成のDMFCを得た。
(比較例4)
比較例3のMEAを用いる以外は、実施例5と同様とした。
(評価5)
実施例5のDMFCと比較例4のDMFCの出力密度を比較した。アノード電極には5重量%メタノールを供給し、カソード電極には空気を供給した。比較例4のDMFCの出力密度に比べ、実施例5のDMFCの出力密度は約2倍であった。
本実施例に係るDMFCを用いた携帯用電子機器の模式図を図14に示す。携帯用電子機器1401に接続された、表示部1402の背面にDMFC1403が配置されている。ここで携帯用電子機器1401や表示部1402は、DMFC単独、あるいは他の電源との併用で駆動される。
(評価6)
前記のような携帯用電子機器に、実施例5のDMFCと比較例4のDMFCを用いた。携帯用電子機器の動作に必要な出力を得るためのDMFCの大きさが、実施例5のDMFCの方が小さくてすんだ。したがって実施例5のDMFCを用いた携帯用電子機器の方が、軽量に、且つ小さくできた。
(実施例6)
窒素原子による触媒固定効果は、触媒担体の表面層のみに依存する為、カーボンブラックの表面を、窒素原子を含んだ炭素で覆うような構造をもったものを触媒担体に用いることで同様の効果がある。この場合、触媒担体の形状は用いたカーボンブラックの形状にある程度依存する為、カーボンブラックの形状を選択することで触媒担体の最終的な形状を選択できるという利点がある。以下に実施の形態を示す。カーボンブラックとヘキサメトキシメチルメラミンとを重量比にして1:4にてエタノール中で1時間混合し、大気中、80℃で24時間乾燥させた。得られた固形物をアルゴン雰囲気中、800℃で1時間焼成し、カーボンブラックの表面を、窒素原子を含んだ炭素で被覆した触媒担体を得た。得られた触媒担体をXPSで分析した結果、窒素濃度は5原子%であった。これを、窒素原子を5原子%含んだ触媒担体のかわりに用いる以外は実施例3と同様とし、触媒材料を得た。
(評価7)
実施例6の触媒材料と比較例2の触媒材料とを透過型電子顕微鏡で観察した結果、実施例6の触媒の触媒粒径は2nmであり、実施例6の触媒の方がより微細に担持されていた。
(実施例7)
窒素原子を含んだ炭素の前駆体と触媒金属塩とを事前に混合し、その後焼成を行うことでも窒素原子を含んだ炭素に触媒が担持された触媒材料を得ることができる。フェニレンジアミン0.3gとポリアミック酸0.7gとN−メチル−2−ピロリジノン100mlと塩化白金酸0.2gと塩化ルテニウム0.1gとを混合し、1時間攪拌を行った。これを
200℃で2時間真空乾燥した。得られた固形物をアルゴン雰囲気中、800℃で1時間焼成した。
(評価8)
実施例7の触媒材料と比較例2の触媒材料とを透過型電子顕微鏡で観察した結果、触媒の大きさはほぼ同等であったが、実施例7の触媒の方が均一に分散していた。
(実施例8)
窒素原子を5原子%含んだ触媒担体の代わりに、硫黄原子を5原子%含んだ触媒担体を用いる以外は、実施例3と同様とした。
(評価9)
実施例8の触媒材料と比較例2の触媒材料とを透過型電子顕微鏡で観察した結果、実施例8の触媒粒子の方が微細に担持されていた。その他、酸素原子,燐原子を含んだ触媒担体を用いた場合も同様であった。
実施例に係る窒素原子を含んだ炭素の模式図。 実施例に係る窒素原子を含んだ炭素の模式図。 実施例に係る硫黄原子を含んだ炭素の模式図。 実施例に係る硫黄原子を含んだ炭素の模式図。 実施例に係る酸素原子を含んだ炭素の模式図。 実施例に係る酸素原子を含んだ炭素の模式図。 単層カーボンナノチューブの模式図。 多層カーボンナノチューブの模式図。 実施例に係る窒素を含んだカーボンナノチューブの模式図。 実施例に係る触媒材料の模式図。 実施例に係る触媒材料のTEM写真。 実施例に係るMEAの断面模式図。 実施例に係る電極を用いた直接メタノール型燃料電池の模式図。 実施例に係る直接メタノール型燃料電池を搭載した携帯情報機器の模式図。
符号の説明
101,201,301,401,501,601…炭素原子、102,202…窒素原子、302,402…硫黄原子、502,602…酸素原子、701…グラフェンシート、801…外側グラフェンシート、802…内側グラフェンシート、901…炭素、
902…窒素、1001…窒素を含んだカーボンナノチューブ、1002…触媒、1201,1301…アノード電極、1202,1303…カソード電極、1203,1302…電解質膜、1304…外部回路、1305…燃料、1306…二酸化炭素、1307…酸素を含む気体、1308…排ガス、1401…携帯情報機器、1402…表示部、1403…DMFC。

Claims (8)

  1. 炭素原子を主成分とする触媒担体と触媒とを主要構成物とする触媒材料において、前記触媒担体が触媒と結合可能なヘテロ原子を含むことを特徴とする触媒材料。
  2. 炭素原子を主成分とする触媒担体と触媒とを主要構成物とする触媒材料において、前記触媒担体中の炭素原子と結合することにより、触媒と結合可能なヘテロ原子が触媒担体に含まれることを特徴とする触媒材料。
  3. 炭素を主成分とする触媒担体と触媒とを主要構成物とする触媒材料において、前記触媒担体中の炭素原子の一部が、触媒と結合可能なヘテロ原子で置換された構造を持つことを特徴とする触媒材料。
  4. 請求項1〜3に記載の触媒材料において、前記触媒と結合可能なヘテロ原子が、窒素原子,酸素原子,燐原子,硫黄原子の少なくとも1種以上であることを特徴とする触媒材料。
  5. 請求項4に記載の触媒材料において、前記触媒がマンガン,鉄,コバルト,ニッケル,ルテニウム,ロジウム,パラジウム,レニウム,オスミウム,イリジウム,白金から選ばれる一種以上の金属あるいはその化合物からなることを特徴とする触媒材料。
  6. 燃料を酸化するアノード電極と酸素を還元するカソード電極との少なくとも一方が、請求項5記載の触媒材料とプロトン伝導性材料とを有し、前記アノード電極と前記カソード電極との間にプロトン導電性を備えた電解質膜を形成した膜/電極接合体。
  7. アノード電極とカソード電極とが電解質膜を介して形成される燃料電池において、請求項6に記載の膜/電極接合体を備えることを特徴とする燃料電池。
  8. 請求項7に記載の燃料電池を備えた、携帯用電子機器。
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