JP2005128117A - 円筒カム及びこれを含む光学モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構成で確実に合焦する円筒カムを提供する。
【解決手段】 第1のレンズホルダ19を端部に配置する鏡筒11と、変倍系レンズを保持し前記鏡筒内を光軸方向LDに移動可能な第2のレンズホルダ16と、補正系レンズを保持し前記鏡筒内を光軸方向に移動可能な第3のレンズホルダ13と、前記第2のレンズホルダを位置決めする第1のカム面151−1と前記第3のレンズホルダを位置決めする第2のカム面151−2とを含み、前記第1のカム面と前記第2のカム面とはズーム動作部分に連続して前記光軸方向に直交する所定長の直線部分を含む。
【選択図】 図7

Description

本発明は、CCD等の撮像素子を用いた小型カメラ等に含まれる光学モジュールに関する。
近年、微小なカメラを搭載した携帯電話やノート型パソコン等の電子機器が広く提供されるようになっている。これらの電子機器は小型化及び軽量化の要請が大きく、内蔵するカメラをより小型軽量化することが求められる。よって、カメラの光学系部品である光学モジュールについてもより一層の小型軽量化を図る必要がある。
光学モジュールでは、カム溝を内面に形成した円筒カム(カム環)を用い、この円筒カムを駆動することでレンズを保持したレンズホルダ(レンズ保持枠)を光軸方向へ移動させる構造が広く採用されている。この構造では、レンズホルダから係合ピンを突出させ、円筒カムにはこの係合ピンが係合するカム溝が形成される。光学モジュールの小型に伴って、この円筒カムついても小型化を図る必要がある。
携帯電話等に搭載されるような近年の光学モジュールは極めて小型化である。このような小型光学モジュールであってもズーム機能を備えたものが近年多く提供されるようになっている。ズーム機能を備えた光学モジュールでは、円筒カムを駆動してレンズホルダを精度良く所期位置へ移動させて合焦させることが重要である。しかし、このような光学モジュールは、極めて微小であるため使用する部品、組付け、駆動用モータのバックラシュ等による誤差の影響を受けて焦点ずれが発生し易い。例えば特許文献1では、検出スイッチを配置してレンズホルダを移動する円筒カムの位置を確認する技術を開示する。このように検出スイッチ等の検出部材を配置すれば円筒カムやレンズホルダの位置を知ることができるので焦点調整に有効である。
また、ズーム機能を備えた光学系ユニットに関しては従来から、マクロ機能を付加する技術についての提案がある。例えば、特許文献2では、マクロ機能を備えたズームレンズカメラについて開示している。この特許文献2では、その従前において、ズーム動作用のカム曲線にマクロ動作用のカム曲線を接続することでズームにマクロ機能を付加していたことが示されている。そして、この特許文献2では、ズーム動作用のカム曲線及びマクロ動作用のカム曲線を1個のカム溝内に形成して、小型化を図る技術を提案する。
特開平2−287333号 公報 特開2003−279836号 公報
しかしながら、特許文献1に開示するように、センサ等の位置検出部材を別途に設けると、光学モジュールが大型化してしまうので小型化の要請に反することになる。特に携帯電話等に用いる光学モジュールは極めて小さく、円筒カムの円周角に対して周長が短い。よって、例えばレンズホルダの位置検出を行うには高性能での位置検出部材が必要となる。このように円筒カムの周部に位置検出部材を設けることは、大型化の問題だけでなく製造コストが増加するという点でも問題となる。また、特許文献2で示すようにズームにマクロ機能が付加されている場合であっても、焦点が精度よく合わなければその機能を十分利用することができない。
本発明は、上記課題を解決し、簡単な構成で広角及び望遠位置での焦点のずれを抑制する構造を備えた円筒カムを提供することを目的とする。
また、上記目的は、第1のレンズホルダを端部に配置する鏡筒と、変倍系レンズを保持し前記鏡筒内を光軸方向に移動可能な第2のレンズホルダと、補正系レンズを保持し前記鏡筒内を光軸方向に移動可能な第3のレンズホルダと、前記第2のレンズホルダを位置決めする第1のカム面と前記第3のレンズホルダを位置決めする第2のカム面とを含み、前記第1のカム面と前記第2のカム面とはズーム動作部分に連続して前記光軸方向に直交する所定長の直線部分を含む光学モジュール用の円筒カムによって達成される。
本発明によると、カム面がズーム動作部分に連続して前記光軸方向に直交する所定長の直線部分を含んでいるので、両端部となる広角側及び望遠側で、レンズホルダの突起部材を移動させている間にバックラシュ等による誤差の影響を解消させることができる。よって、バックラシュ等による影響がない状態でレンズホルダを一方の端部から他方の端部へ移動できる。円筒カムの周辺に位置検出部材等の部材を設けることなく簡単な構成で、広角側及び望遠側において焦点を確実に合わせることができる。なお、前記直線部は、少なくとも使用している部品、組付け作業、及びバックラシュによる誤差で生じる円筒カムの位置ずれを解消できる所定長さに設定する。
また、前記光学モジュールはマクロ動作可能であり、前記第2のカム面にはマクロ動作部分を含むものでもよい。この場合、前記第2のカム面は前記マクロ動作部分に連続して、前記光軸方向に直交する所定長の直線部分をさらに含めるように構成することができる。このようにすれば、ズーム機能にマクロ機能を付加した円筒カムについても、確実に合焦させることができる。
上記のような円筒カムを含む光学モジュールは小型化、低コスト化を図ることができる。よって、その光学モジュールを備える携帯端末装置の小型化、低コスト化を促進できる。
本発明によると、簡単な構成で広角及び望遠位置で確実に合焦できる円筒カムを提供できる。また、ズーム用のカム面にマクロ動作用の部分を付加している場合にも確実に合焦できる円筒カムとなる。
以下、本発明に係る一実施形態を図面を参照して説明する。図1は、実施形態に係る光学モジュールの内部が確認できるように示した分解斜視図である。なお、図1では特徴的な構成が理解し易くなるように途中に介在するフィルタや絞り等を省略して示している。所定の配線パターンが形成された基板1上に撮像素子となるCCD2が固定されている。基板1としては、例えばフレキシブル配線基板(FPC基板)を採用することができる。この基板1に配置されたCCD2上に撮影画像が結像するように光学系ユニット3が配置される。なお、本明細書でいう光学モジュールとは、レンズ及びこれをCCDの光軸方向LDに駆動する光学系ユニット3であってもよいし、CCD2や基板1、更には後述されるレンズホルダを駆動するアクチュエータをも含んだ構造と理解してもよい。以下、光学系ユニットに含まれる構造、本光学系ユニットで採用するのに好ましい円筒カム、また光学モジュールを作製するのに好ましい位置決め構造を順に説明する。
(光学系ユニットの構造)
光学系ユニット3は、基板1側から、鏡筒11、弾性部材としてのリング状の円錐コイルバネ12、第3レンズホルダ13、第3レンズ14、円筒カム15、第2レンズホルダ16、第2レンズ17、第1レンズ18及び第1レンズホルダ19を含んでいる。
鏡筒11は、底部側に底板110を備えている。鏡筒11は略円筒形状を成し、基板1に固定されたCCD2を中心にして囲むように配置される。底板110にはCCD2の形状に対応した形状の開口(図示せず)が形成されている。基板1上に鏡筒11をセットしたときには、底板110の開口にCCD2が嵌合した状態となる。また、底板110は鏡筒11の本体筒状部分より大きな円盤状に形成され、その外周部分が外方へ突出してフランジ部115となっている。後述するようにこのフランジ部115上にコイルバネ12が載置される。
鏡筒11の側壁には複数のガイド溝11A〜11Hが形成されている。これらガイド溝中で4つのガイド溝11A、11B、11E及び11Fは、鏡筒11の側壁を一部切欠いて光軸方向LDに延びる長い溝部として形成されている。これら以外のガイド溝は側壁の内面に形成されている。これらガイド溝11A〜11Fについては後に詳述するが、4つのガイド溝11A、11C、11E、11Gは第3レンズホルダ13を案内するために形成され、他の4つのガイド溝11B、11D、11F、11Hは第2レンズホルダ16を案内するために形成されている。
コイルバネ12は、リング状で下部に向うに従って巻き半径を拡大させた円錐型となるように形成されている。このコイルバネ12は鏡筒11の本体円筒部分の外周に嵌められ、前述したようにフランジ部115上に載置される。製造工程において基板1上に配置されるCCD2とレンズとの相対的な位置関係がずれるとレンズの合焦位置(バックフォーカス)がCCD2の受光面からずれるため鮮明な画像が得られなくなる。そこで、レンズ位置を調整して焦点位置がCCD2の受光面に合うように、本光学モジュールでは、レンズを案内する円筒カム15を第1レンズホルダ19に付勢し、しかも第1レンズホルダの位置を調整できる構造が採用されている。具体的には、円筒カム15の底部をコイルバネ12で支持して、上方に位置している第1レンズホルダ19へ向けて付勢する。このような構造とすることで、円筒カム15の光軸方向LDでのレンズ位置を安定化させている。
上記のように円筒カム15の上面を第1レンズホルダ19の下面に当接させ、レンズ位置を安定化させている構造についてより詳細に説明する。上記円筒カム15の上面は、図1に示すように平坦に形成されている。円筒カム15の上面が当接する第1のレンズホルダ19の下面も平坦に形成されている。なお、後述するように円筒カム15は回転するので、この円筒カム15の上面が当接する第1レンズホルダ19の下面は摺動面となる。一方、第1のレンズホルダ19は、本光学モジュールが組立てられたときには鏡筒11の上部に固定される。より具体的には、鏡筒11の上部外周に形成された雄螺子部117に螺合する雌螺子部(図示せず)が第1のレンズホルダ19の内壁に形成されている。
鏡筒11は基板1に設置される。この鏡筒11の頂部に第1レンズホルダ19が固定される。よって、第1レンズホルダ19の光軸方向LDの位置は、基板1から一定に保つことができる。この第1のレンズホルダ19に対して、コイルバネ12を用いて円筒カム15を押付けることで、その光軸方向LDでの円筒カム15の位置を安定化できる。後述するように、この円筒カム15にはレンズ14、17を保持するレンズホルダ13、16が係合しており、これらの移動を制御する。よって、円筒カム15の位置を安定に保つことで、複数のレンズ14、17の光軸方向での位置は円筒カム15を介して所期位置に保持される。
特に、本実施形態では第1レンズホルダ19を鏡筒11の上部にネジにより螺合しているので、第1のレンズホルダ19を回転することにより円筒カム15の高さ位置を簡単に変更できる。よって、仮にCCD2の基板への組付け誤差によりバックフォーカスがずれた場合でも、第1のレンズホルダ19を回転させることにより簡単にバックフォーカスを補正することができる。本光学系ユニット3では、鏡筒11上部の第1レンズホルダ19を回転することにより、部品や組付け時の誤差を簡単に解消できる。
上記のように、本光学モジュールは円筒カム15の下にコイルバネ12を配置するという簡単な工夫で、基準となる第1レンズホルダ19に対して精度良く位置決めを行い。これにより従来のようにカム曲線の変更等を行うことなく、基板に配置したCCD2上に確実に焦点が合うようにしたレンズ移動機構を実現できる。
また、上記コイルバネ12は円錐状に形成されていることで、円筒カム15の底部に広く接して上方へ付勢する。このコイルバネ12は円錐状であるので、コイル直下にコイルが存在しない配置構成となるため圧縮時の密着高さを低くすることができる。すなわち、コイルバネ12は狭いスペースでの配置が可能な形状となっている。そして、このコイルバネ12に負荷が加わったときに盛り上がり部分が下に沈んで平坦化するように変形するので、稼動時には更に低く変形させることができる。よって、このコイルバネ12は、小さい容積で比較的大きな荷重に耐えられるという特徴をもっている。なお、本実施形態では円錐状のコイルバネ12を採用しているが、板バネを螺旋状に巻いたいわゆる竹の子バネを同様に採用することができる。
上記円筒カム15は鏡筒11の外周を囲むように配置される。円筒カム15の内壁には複数のカム溝(カム面)151が形成されている。第3レンズホルダ13及び第2レンズホルダ16には、このカム溝151に係合する突起部材として係合ピンが設けられている。具体的には、第3レンズホルダ13は半径方向に突出する2つの係合ピン131−1、131−2を備え、同様に第2レンズホルダ16は半径方向に突出する係合ピン161−1、161−2を備えている。これら係合ピンをカムフォロアとして、所定軌跡で移動するようにカム溝151の形状が規定されている。円筒カム15のカム溝151と、係合ピン131−1、131−2及び係合ピン161−1、161−2との関係については後に詳しく説明する。
なお、円筒カム15の外周には符号159で示すラック部159が形成されている。このラック部159は、図1では図示していない駆動側のギアに噛合する。これにより円筒カム15が光軸方向LDを中心に回動する。この動作に基づいて、第3レンズホルダ13及び第2レンズホルダ16が光軸方向LDに沿って移動されることになる。
次に、光学系ユニット3に含まれるレンズ及びこれらを保持するレンズホルダについて説明する。第3レンズ14は基板1に最も近い位置に配置された補正系のレンズであり、第3レンズホルダ13により保持されている。第2レンズ17は中間に配置された変倍系のレンズであり、第2レンズホルダ16により保持されている。第1レンズ18は被写体側に位置する対物レンズであり、第1レンズホルダ19により保持されている。第3レンズホルダ13及び第2レンズ17は、鏡筒11内に収納された状態で円筒カム15の内壁に形成したカム溝151により光軸方向LD上の所望位置へ移動される。これにより、第3レンズ14と基板1との距離や各レンズ14,17,18間の距離が変更されるので、ワイド(WIDE)からテレ(TELE)まで焦点距離を変化させて撮像することが可能となる。
図2は、図1に示した第3レンズホルダ13及び第2レンズホルダ16を拡大して示した図である。この2つのレンズホルダは、図示するように互いに上下から接近して重なる状態で鏡筒11内にセットされる。第3レンズホルダ13から半径方向に突出する2つの係合ピン131−1、131−2は鏡筒11に形成したガイド溝11A、11Eから外側に突出して円筒カム15のカム溝151と係合する。同様に、第2レンズホルダ16から半径方向に突出する2つの係合ピン161−1、161−2は鏡筒11に形成したガイド溝11C、11Fから外側に突出して円筒カム15のカム溝151と係合する。
図1も参照して図2に基づいて、第3レンズホルダ13及び第2レンズホルダ16を順に説明する。第3レンズホルダ13の周部には、4つのガイド棒132−1〜132−4がほぼ等間隔で形成されている。これらガイド棒132−1〜132−4は、鏡筒11の内部に形成したガイド溝11A、11C、11E、11Gと摺接するように形成されている。この内の2つのガイド棒132−1と132−3からは、前述した係合ピン131−1,131−2が半径方向に突出している。さらに、第3レンズホルダ13の周部には4つの受溝133−1〜133−4が、上記ガイド棒132の間に位置するように形成されている。これら受溝133−1〜133−4は、同様の構造を有する第2レンズホルダ16のガイド棒162−1〜162−4を受入れるように形成されている。
第2レンズホルダ16は、上記第3レンズホルダ13と同様の構造を有している。すなわち、第2レンズホルダ16の周部には、4つのガイド棒162−1〜162−4が形成されている。これらガイド棒162−1〜162−4は、鏡筒11の内部に形成した残りのガイド溝11B、11D、11F、11Hと摺接するように形成されている。この内の2つのガイド棒162−1、162−3からはピン161−1,161−2が半径方向に突出している。また、第2レンズホルダ16の周部には受溝163−1〜163−4が形成されている。これら受溝163−1〜163−4は、第3レンズホルダ13のガイド棒132−1〜132−4を受入れるように形成されている。
上記第3レンズホルダ13と第2レンズホルダ16とは、互いのガイド棒と受溝とを係合させることで、相互にスライド可能な状態を形成する。そして、この状態のレンズホルダ13、16の各ガイド棒(132と162)が、鏡筒11の内面に形成したガイド溝11A〜11Hに係合することで、摺動自在に収納される。すなわち、本光学モジュールでは、レンズホルダ13、16の各ガイド棒(132と162)が第1のガイド部材、鏡筒11の摺動面に形成したガイド溝11A〜11Hが第2のガイド部となり、これらレンズホルダ13、16を鏡筒11内で摺動自在に保持するガイド構造を実現する。よって、第2レンズホルダ16と第3レンズホルダ13とは、お互いに干渉することなく光軸方向への相対移動が可能である。
さらに、図2に示した第2レンズホルダ16及び第3レンズホルダ13の特徴的な構造について説明する。第2レンズホルダ16から突出する係合ピン161−1、161−2は直線16L上で反対向きに配置されている。まず、このように異なる向きとなる係合ピンを複数配置することで、第2レンズホルダ16の位置が光軸方向LDに対して傾くことが抑制されている。そして、この第2レンズホルダ16の下に配置した第3レンズホルダ13も同様の構造を備えている。第3レンズホルダ13からも係合ピン131−1、131−2が直線13L上で反対向きに配置されている。しかも、直線16Lと直線13Lとは互いに交差するように設定されている。
よって、第2レンズホルダ16及び第3レンズホルダ13は、互いにガイド棒と受溝とを係合させることで4点支持の状態を形成する。そのため、両レンズホルダで保持するレンズの光軸が、基板側の光軸方向LDに対し傾くことをより確実に抑制できる。また、上記のようにレンズホルダを複数の係合ピンで支持したので、応力を分散でき落下時の耐衝撃性を備えた構造となる。また、各レンズホルダ13、16にはガイド棒と受溝とが形成されているので、これらを互いに接近させることができる。また、一方のレンズホルダから延びるガイド棒に干渉しないので、ガイド棒を長めに設定することが可能である。
例えば、互いのガイド棒132、162の長さを、第2レンズホルダ16及び第3レンズホルダ13が移動する範囲に設定しておくことで、第2レンズホルダ16及び第3レンズホルダ13が光軸方向LDに対して傾くことがなくなる。また、ガイド棒132、162を長めに設定することで、鏡筒11側に設けたガイド溝(11A等)から鏡筒内に進入する光を遮光することができる。また、これらにより鏡筒11内へのチリの進入を防ぐ防塵性をも得ることができる。
図3は、図1で示した各部を組付けた状態の光学モジュールの断面構成を示した図である。この図3では光学系ユニット3の外周部を覆うカバー40が図示されている。このカバー40については後述する。この図3により、前述した円筒カム15を上方へ付勢した構造をより明確に確認できる。すなわち、鏡筒11の上部に形成した雄螺子部117と、これに噛合する第1レンズホルダ19の内壁に形成した雌螺子部197が示されている。このように最上部の第1レンズホルダ19が鏡筒11の上部に配置され、この第1レンズホルダ19に円筒カム15がコイルバネ12の付勢力によって当接されるので光軸方向LDのレンズ位置が決定する。よって、第3レンズ14の位置を第1レンズホルダ19の位置により設定できる。そして、第1レンズホルダ19を鏡筒11に対して回転させることで、バックフォーカス位置をCCD2の受光面に合わせるように位置決めできる。
また、この図3では、第3レンズホルダ13から半径方向に突出した係合ピン131及び第2レンズホルダ16から半径方向に突出した係合ピン161を確認できるよう示している。前述したように、各レンズホルダ13,16はそれぞれ2個ずつの係合ピンを有しているが、図3ではその1つずつを図示している。この図3によると、係合ピン131及び係合ピン161が鏡筒11の外側に配置した円筒カム15の内壁に形成したカム溝151に係合する様子が確認できる。この円筒カム15が下部に配置したコイルバネ12により上方へ付勢されているので、レンズホルダ13,16がこれに伴って移動し第1レンズホルダ19の位置を基準にして光軸方向LDでの位置が正確に定まる。
(円筒カム)
本実施形態で例示する光学系ユニット3で採用する円筒カム15は、その内壁に形成するカム面が特徴的な構成を有している。更にこの点について説明する。上記図3では、円筒カム15のより詳細な構成が示されている。本光学系ユニット3に組み込まれている円筒カム15は、上カム15Uと下カム15Lとの2個のカム部品によって形成されている。光学モジュールの小型化を図るためには、円筒カム15についても小型にする必要がある。しかし、この円筒カム15の内壁には上記のように、第3レンズホルダ13及び第2レンズホルダ16を光軸方向LDに精度良く案内するためのカム面の一形態としてカム溝151を形成しなければならない。そのため、本光学系ユニット3では円筒カム15を分割したカム部品を組合せて作製している。
図4は、図3に示した円筒カム15を2つの構成部品、上カム15Uと下カム15Lとに分割した状態を示した拡大図である。円筒カム15は内壁に形成したカム溝(カム面)151の部分で上下に分割されている。このカム溝151には、前述したように、第3レンズホルダ13の係合ピン131と第2レンズホルダ16の係合ピン161が係合する。これらの係合ピンを案内するカム曲線(プロファイル)に基づいて、カム溝151が形成されている。カム曲線の形状が端部に現れるように、上カム15Uと下カム15Lとの分割ライン152が設定されている。
よって、上下のカム15U,15Lが接続される部分にカム溝151が形成される。接続される一方のカム15Uの端面にカム溝151の半分が形成され、他方のカム15Lの端面にカム溝151の残りの半分が形成された状態となる。このような構成であれば、2つの金型を用いて上カム15U及び下カム15Lをそれぞれ作製し、これを合わせることで精度良く円筒カム15を作製できる。したがって、カム溝151が細い溝であっても円筒カム15を比較的容易に作製できる。この本円筒カム15は、金型を用いたプラスチック射出成型等により、薄く、小型のカム部品を組合せて作製できる。また、アンダーカット等の処理が不要となるので、簡単な金型構成とすることができる。しかも、分割ライン152はカム曲線に沿って設定されるので、設計したカム曲線が分断されることがない。よって、一体に成形したカム溝と同様に精度よく係合ピン131及び係合ピン161を案内できる。
また、図3に示すように係合ピン131,161の頭部は、横断面が略三角形状であり、この部分がカムフォロアとなってカム溝151に係合する。カム溝151は、この係合ピンの形状に対応するように横断面が「V字」状に形成されている。このカム溝151の形状は図4でも確認できるように示され、中央部の短い垂直部153と、この上下に設けた傾斜部154とを含んでカム溝151が形成されている。
上記のように係合ピン131、161は頭部が、傾斜した傾斜カムとなっている。この係合ピンをカムフォロアとして案内するようにカム溝151が形成されている。このように係合ピンの頭部に傾斜カムを採用した場合には、円筒カム15の肉厚を確保しながら小径化を図ることができる。また、係合ピンの頭部に断面が矩形となる平面カムを採用してもよい。この場合にはズーム動作中の位置制度を高めることができる。
なお、上カム15Uの上面からカム溝151まで凹部158が形成されている。図4では上カム15Uの凹部158のみが確認できる。この凹部158は第2レンズホルダ16の係合ピン161を円筒カム内のカム溝151へ誘導するための案内溝(溝部)である。係合ピン161は直線上で逆向きに配置されているので、2個の凹部158が上カム15Uに形成されている。ただし、第3レンズホルダ13及び第2レンズホルダ16を下カム15L上にセットしてから、上カム15Uを被せるようにして組付けを行う場合には、この凹部158を形成する必要はない。図4は、第2レンズホルダに対応するカム溝と第3レンズホルダに対応するカム溝は、レンズホルダを誘導する案内溝で連結されている。第3レンズホルダを凹部158から第2レンズホルダを案内するカム溝に誘導し、さらに連結されている案内溝を通過して第3レンズホルダを案内するカム溝に到達する。次に、第2レンズホルダを凹部158から誘導して対応するカム溝に設定する。
また、上カム15Uには下向きの凸部156が形成され、一方の下カム15Lにはこれを受ける受け部157が形成されている。これらの凹凸は反対位置にも同様に形成されている。円筒カム15は、これらの凹凸部156,157を基準位置にして上下カム15U、15Lが接続されて、作製される。よって、円筒カム15は精度良く組上げることができ、内面には位置精度よくカム溝を配置できる。上カム15U及び下カム15Lは、嵌合により一体に駆動可能な構造となっているが、接着剤あるいは、レーザ溶着等により一体に形成することも可能である。
図5は、円筒カム15の内壁に形成したカム溝151の形状を確認できるように示した展開図である。この図5によると、円筒カム15の内壁に形成したカム溝151の状態をより明確に確認できる。カム溝151は異なるカム曲線によって規定されるカム溝151−1とカム溝151−2とを含んでいる。カム溝151−1は、第2レンズホルダ16に対応した変倍系のレンズ動作を規定している。カム溝151−2は、第3レンズホルダ13に対応した補正系のレンズ動作を規定している。すなわち、第2レンズホルダ16の係合ピン161−1、161−2がカム溝151−1に係合する。第3レンズホルダ13の係合ピン131−1、131−2がカム溝151−2に係合する。
この図5により、上カム15Uと下カム15Lとの分割ライン152が、上記カム溝151−1、151−2に沿って分割するように設定されていることが確認できる。また、この図5によると、カム溝151の垂直部153と傾斜部154との関係も確認できる。また、上記分割ライン152はカム曲線の部分は曲線となるが、カム溝を形成しない未加工領域では直線となっている。このように直線とすることで無駄なスペースの発生を抑制している。特に分割ライン152に光軸方向LDと平行となる平行分割線部分152LDを形成することで円筒カム15の周方向での無駄なスペースを抑制できる。ただし、周方向に幾分かの余裕がある場合には、この分割線部分152LDを斜めにしてもよい。
なお、図5に示したように1つの分割ライン152が異なるカム曲線を含むように形成すれば、カム部品の接続部分に異なる形状のカム溝151−1、151−2が形成される。このようなカム溝の配置では、円筒カムの高さを低く抑えて複数のレンズホルダを光軸方向へ移動できる構成が実現される。よって、光学モジュールの小型化を促進できる。
図6は、複数のカム部品により形成される円筒カム15の変形例を模式的に示した図である。図4、5で示した円筒カム15は上下2個のカム15U、15Lで構成されていたが、図6は構成部品を3個とした場合の例を示している。この円筒カム15は上カム15U、中間カム15M、下カム15Lの3個のカム部品から構成されている。上カム15Uと中間カム15Mとは分割ライン152−1により分離され、下カム15Lと中間カム15Mとは分割ライン152−2により分離される。
上記分割ライン152−1、分割ライン152−2は、異なるカム曲線に基づいて設定されている。これらの分割ラインも光軸方向LDと平行となる平行分割線部分152LDを含んで周方向での無駄なスペースを抑制している。分割ライン152−1では曲線部152−1CAが本来のカム曲線である。同様に分割ライン152−2では傾斜した直線部152−2CAが本来のカム曲線である。この図6では分割ラインのみを図示しているが、図5の場合と同様にカム曲線を中央にしてカム溝が形成される。すなわち、本変形例についてもカム部品がカム曲線に沿って分割され、各カム部品の端面にカム溝が対向するように形成されている。よって、これらをセットすると上カム15Uと中間カム15Mとの間、及び下カム15Lと中間カム15Mとの間にカム溝が形成される。この図6に示す円筒カム15の場合は、補正系のレンズホルダからの係合ピンが曲線部152−1CAに係合するように設定される。同様に変倍系のレンズホルダからの係合ピンが曲線部152−2CAに係合するよう設定される。
また、上カム面および下カム面も断面V字形状として、レンズホルダの突起部を誘導してカム面上にレンズホルダを配置することもできる。この場合には、カム15の光軸側端部にはレンズホルダを誘導する凹部(溝部)、他方のレンズホルダが配置されるカム面あるいは他方のレンズホルダを誘導するための凹部を経由して当該レンズホルダを誘導することも可能である。
図6で示した円筒カム15の場合には、高さ方向に重ねて異なるカム溝を形成できる。よって、図5で示した1つの円周上に異なる形状のカム溝を同時に配置していた場合と比較すると1種類のカム溝を余裕をもって周方向に配置することができる。このように、カムの回転角を大きく設定できるので、アクチュエータのトルクを小さくできる。この図6では3個のカム部品から円筒カムを構成する例を示したが、さらに多くの分割部品から構成するようにしてもよい。この図6に示した円筒カム15では、カム曲線を3組同一面上に配置したものであるので、レンズホルダの自由度が制限されるためレンズホルダの光軸方向に対する角度が安定する利点を有する。このためガイド溝の数を減らすことも可能である。
図7は、上記円筒カム15の内壁に形成するカム溝(カム面)を規定するのに好ましいカム曲線(プロファイル)を示した図である。図7(A)は変倍系レンズ用のカム溝151−1を規定するカム曲線151−1CAを示している。同(B)は補正系レンズ用のカム溝151−2を規定するカム曲線151−2CAを示している。すなわち、カム曲線151−1CAに基づいて、第2レンズホルダ16が光軸方向に移動される。他方のカム曲線151−2CAに基づいて、第3レンズホルダ13が光軸方向に移動される。
より具体的に説明すると、第2レンズホルダ16の半径方向へ突出した係合ピン161−1、161−2が、カム曲線151−1CAによって規定されたカム溝151−1により光軸方向へ移動される。第3レンズホルダ13の半径方向へ突出した係合ピン131−1、131−2が、カム曲線151−2CAによって規定されたカム溝151−2により光軸方向へ移動される。なお、この図7ではズーム機能に加えて望遠側にマクロ機能を付加した場合のカム曲線を例示している。
本光学モジュールは携帯電話等にも搭載できるように小型化される。上記のようにズーム機能を備えた場合には、広角及び望遠位置で確実に合焦することが求められる。本光学系ユニット3では、円筒カム15の外周にはラック部159が形成されており、アクチュエータの駆動力はこのラック部159に噛合するギアにより伝達される。寸法精度の高いギアを採用してもバックラシュの影響を除くことは困難である。また、他部品や組付け誤差の影響もある。本光学ユニット3では、位置検出部材がないために、高い精度でも回転カムの位置検出は困難である。ズーム動作で円筒カム15を広角端と望遠端の間で回転したときに、所定角度分アクチュエータで回転させたにもかかわらず、初期位置のずれやバックラッシュの影響で、所望の広角端あるいは望遠端の位置に円筒カムが回転していないという問題が発生する可能性がある。
そこで、本実施形態では図7に示したように、レンズをズーム移動させる曲線部分(ズーム部)の両端、すなわち広角端(ワイド端)及び望遠端(テレ端)に、光軸方向LDに直交する所定長の平坦部(直線部)を備えたカム曲線を採用する。すなわち、本実施形態では円筒カム15の変倍系および補正系のカム曲線として、このような平坦部を備えたカム曲線を採用する。これにより、位置検出部材で高精度の位置検出を行わなくても、平坦部にレンズホルダがあれば、広角端或いは望遠端の性能を達成することができる。レンズホルダの位置を考えると、広角端の平坦部にレンズホルダがあるときに、平坦部の距離を考慮してアクチュエータを駆動することで、結像距離がずれても望遠端の平坦部に移動させることで望遠端での性能を維持することができる。よって、バックラシュや組付け誤差等による影響を解消し、広角及び望遠位置で所定の性能を安定して達成することができる。
広角端から望遠端へ移動させる場合を例として説明する。本光学系では、初期位置を検出するために、広角端側に円筒カムを移動させて、円筒カムの回転限界で円筒カムが停止した位置から、所定のパルス数だけアクチュエータに駆動パルスを与えて望遠側に回転カムを戻した平坦部上の位置を初期位置と設定している。従って、初期位置は位置誤差を有していることが予想される。例えば、広角端から望遠端までの回転角度を500パルス、平坦部の回転角度を50パルスあるものとする。初期位置が広角端から25パルスの位置とする場合、望遠端に移動させるため、望遠端から25パルスの平坦部上の位置を目標として、550パルス駆動パルスを加えることとする。さすれば、目標値の前後25パルス以内に移動すれば、望遠端に円筒カムを回転駆動したこととなり、所望の移動は達成されたこととなる。
さらに、図7で例示するカム曲線は望遠側の平坦部にマクロ撮影用の部分(マクロ動作部分)が付加されている。この場合も、望遠端の平坦部を経てからマクロ状態に入るので精度良く合焦する。さらに、平坦部で所定の機能を達成できるため、安定した動作が可能となる。このように、カム曲線にマクロ動作部分を付加する場合には、図7(B)に示すように、補正系の第3レンズのマクロ側の端部にも光軸方向に直交する所定長の直線部分を設けることが望ましい。これに対し、図7(A)に示すように、変倍系の第2レンズのカム曲線については、マクロ動作部分も光軸方向に直交する直線部分とすればよい。
上記のようにズーム用のカム曲線に連続させて、所定長さの直線部を付加するという改良で広角位置、望遠位置及びマクロ位置でのレンズ位置のずれを抑制できる。本構成では、広角位置、望遠位置及びマクロ位置にレンズがあることを確認するための位置検出部材を新たに設ける必要がない。よって、小型化及び低コスト化を図った簡単な構成で、広角及び望遠で安定してズーム機能及びマクロ機能を使った撮影が可能な光学モジュールを提供できる。なお、図7に示すように望遠側の平坦部に連続してマクロ動作用のカム曲線を形成すると、マクロ動作をさせた場合も確実に合焦さえることができる。ただし、マクロ機能は本光学モジュールに必須のものではないので、マクロ動作用の曲線部分を含まないカム曲線としてもよい。
(位置決め構造)
更に、本光学モジュールは組付け構造に関しても優れた特徴を備えている。以下では、この点ついて説明する。本光学モジュールでは円筒カム15がアクチュエータにより駆動されて、第3レンズホルダ13と第2レンズホルダ16とが光軸方向に移動する。光学モジュールでは、基板上のCCD2に対して鏡筒11を精度良く位置決めしてからその外周に円筒カム15を配置すること、また、この円筒カム15に効率良く駆動力が伝達されるようにアクチュエータを配置することが必要となる。
アクチュエータの配置の仕方としては、図1に示した光学系ユニット3とアクチュエータとを個別に構成し、これを基板上で合体させて1個のモジュールに形成するという組付けの形態が考えられる。この形態を採用する場合は、アクチュエータを位置決めするため基板1側に位置決め用の穴やピンを設ける、或いは位置決め用のガイドピンを立設するという手法が取られる。
一方、光学系ユニット3については基板1に最初に固定される鏡筒11の位置が基準となる。鏡筒11はCCD2の光軸(光学中心)に対して位置決めされる。具体的には、基板上のCCD2に焦点が合うように鏡筒11が配置される。ところが、実際の組付け作業では、設計位置に対して、CCD2や鏡筒11の取付誤差が発生する。そして、この誤差が許容範囲を越えている場合には、CCD2の光学中心に合うように鏡筒11の位置を調整したり、CCD2の外形を基準に鏡筒11の位置決めをして誤差を解消することが必要である。
また、光学系ユニット3とアクチュエータとを個別に構成して基板に組付ける形態を採用した場合には、鏡筒11が基板1上の所定位置に配置されていることを前提として、基板上のアクチュエータの配置が決定されている。しかし、上記のように実際の組付時に鏡筒11の位置がずれてしまう場合が多い。このように鏡筒11の位置がずれると、その外周にセットされる円筒カム15の位置もずれる。円筒カムの位置がずれるとアクチュエータとの相対位置が設計した範囲から外れることになり、光学モジュールとしての所定の性能が維持できないという事態になる。
そこで、本光学モジュールでは光学系ユニット3を覆うカバーを介して、光学系ユニット3及びアクチュエータを位置決めする構成を採用する。このような構成を採用すると、鏡筒11の位置がずれた場合でも、これに伴ってアクチュエータの位置は鏡筒11との相対位置関係を維持して移動するので、駆動系に関して所期の性能を実現するために容易な構成となる。また、この構成を採用すると光学系ユニット3用のカバーとアクチュエータ用のカバーとを一体化できるので省スペース化を図ることもできる。
図8及び図9を参照して、本光学モジュールで採用しているカバー40を利用した位置決め構造を説明する。図8は、光学系ユニット3を駆動する駆動部及び光学系ユニット3の上にセットされるカバーについて示した図である。この図8は、前述した光学系ユニット3との関係が確認できるように上部に位置する第1レンズ18及び第1レンズホルダ19を示している。図9は、光学系ユニット3及びアクチュエータとしてのモータ30を組付けた完成状態の光学モジュールを断面構成が確認できるように示した図である。
本光学モジュールでは、モータ30によって円筒カム15が駆動される。図8ではモータ30の各要素を分解状態で示している。モータ30はカバー40と基板31を用いて組立てられ、このカバー40が光学系ユニット3の基板1上にセットされる。このモータ30は、1対のコイル32、ステータ33を備え、中央部にはロータ35を有している。
カバー40の所定位置に固定される軸41とロータ35用の軸とが同軸に配置され、軸41を中心としてロータ35が回転するように設定されている。軸41はカバー40に形成した穴51にセットされている。また、ロータ35と一体に回転するギア36が配設されている。また、カバー40の他の位置に軸42が固定されており、この軸42には前記ギア36と噛合するギア43及びこのギア43と一体に回転するギア44が設けられている。このギア44に円筒カム15の外周に形成したラック部159が噛合する。軸42はカバー40に形成した穴52にセットされる。
図8に示した各部が組付けられた状態を示したのが図9である。図9で示すように、第1レンズホルダ19はカバー40に形成した開口45に嵌合した状態となる。よって、第1レンズホルダ19を介して、カバー40に対して鏡筒11及び円筒カム15が位置決めされる。また、軸41,42はカバー40の所定位置に位置決めされている。図8に示したように、モータ30は軸41を基準に位置決めされる。この構造ではカバー40を介して、鏡筒11及び円筒カム15側とモータ30側との位置関係が確定されている。よって、仮に鏡筒11の設定位置がずれた場合でも、カバー40を介してモータ30側の位置も光学系ユニット3の位置に対応して移動する。つまり、円筒カム15とモータ30との相対位置関係は維持されズレが発生しない。
以上のように、本光学モジュールではカバー40を介して、光学系ユニット3側と駆動部側との位置決めを行うので、円筒カム15の外周に設けたラック部159とモータ30の駆動力を伝達するギア36、43,44との間に位置ずれが発生することがない。よって、本構造を採用したことでモータの駆動力を設計通り効率的に伝達できる本光学モジュールとなる。
以上本発明の好ましい一実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
実施形態に係る光学モジュールの内部が確認できるように示した分解斜視図である。 図1に示した第3レンズホルダ及び第2レンズホルダを拡大して示した図である。 図1で示した各部を組付けた状態の光学モジュールの断面構成を示した図である。 図3に示した円筒カムを2つの構成部品に分割した状態を示した拡大図である。 円筒カムの内壁に形成したカム溝をより明確に確認できるように示した展開図である。 複数のカム部品により形成される円筒カムの変形例を模式的に示した図である。 円筒カムの内壁に形成するカム溝を規定するのに好ましいカム曲線(プロファイル)を示した図である。 光学系ユニットを駆動する駆動部及び光学系ユニット上にセットされるカバーについて示した図である。 光学系ユニット及びモータを組付けた完成状態の光学モジュールを断面構成が確認できるように示した図である。
符号の説明
1 基板
2 CCD
3 光学系ユニット
11 鏡筒
11A〜11H ガイド溝
12 コイルバネ
13 第3レンズホルダ
131 係合ピン
15 円筒カム
15U 上カム
15M 中カム
15L 下カム
151 カム溝
152 分割ライン
152−1CA カム曲線
152−2CA カム曲線
158 溝部
16 第2レンズホルダ
161 係合ピン
19 第1レンズホルダ
LD 光軸方向

Claims (5)

  1. 第1のレンズホルダを端部に配置する鏡筒と、
    変倍系レンズを保持し前記鏡筒内を光軸方向に移動可能な第2のレンズホルダと、
    補正系レンズを保持し前記鏡筒内を光軸方向に移動可能な第3のレンズホルダと、
    前記第2のレンズホルダを位置決めする第1のカム面と前記第3のレンズホルダを位置決めする第2のカム面とを含み、前記第1のカム面と前記第2のカム面とはズーム動作部分に連続して前記光軸方向に直交する所定長の直線部分を含むことを特徴とする光学モジュール用の円筒カム。
  2. 前記光学モジュールはマクロ動作可能であり、前記第2のカム面にはマクロ動作部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の光学モジュール用の円筒カム。
  3. 前記第2のカム面は前記マクロ動作部分に連続して、前記光軸方向に直交する所定長の直線部分をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の光学モジュール用の円筒カム。
  4. 請求項1乃至請求項3記載のいずれか1つに記載の光学モジュール用の円筒カムを含むことを特徴とする光学モジュール。
  5. 請求項4に記載の光学モジュールを備えることを特徴とする携帯端末装置。
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