JP2005127440A - 流体作動装置 - Google Patents

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哲男 谷口
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Abstract

【課題】ショックアブソーバの大形化を回避しつつ作動液の熱膨張による体積変化によって生じる問題を解消する。
【解決手段】熱膨張吸収装置140が個別通路66に設けられる。作動液の温度が第1設定値以上になった場合に、電磁切換弁144が設定時間の間開状態にされる。個別通路66から流体収容室154への作動液の流入が許容されるため、熱膨張による体積変化を吸入することができる。作動液の温度が第1設定値より小さい第2設定値以下になった場合に、設定時間の間開状態にされる。流体収容室154から作動液が個別通路66に流出させられるため、ショックアブソーバにおける作動液不足を軽減することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、作動流体により作動させられる流体作動部を含む流体作動装置に関するものである。
特許文献1,2には、流体作動装置の一例として、複数の車輪の各々に対応して設けられた流体作動部としての液圧シリンダと、それら液圧シリンダを互いに接続する接続装置とを含むサスペンションが記載されている。
特開2003−146043号公報 特開平3−176223号公報
本発明の課題は、流体作動装置において、流体の熱膨張に起因して生じる問題のうちの少なくとも1つを解決することである。また、特許文献1,2に記載の流体作動装置において、複数の液圧シリンダが接続装置によって接続されるため、液圧シリンダが1つの場合より、流体作動装置全体の体積増加量が大きくなり、問題を解決する必要性が高くなる。
この課題は、流体作動装置を、(a)作動流体により作動させられる複数の流体作動部と、(b)それら複数の流体作動部を互いに接続する接続装置と、(c)前記作動流体の熱膨張による体積変化を吸収する熱膨張吸収装置とを含むものとすることによって解決することができる。
熱膨張吸収装置においては、作動流体の熱膨張による体積変化が吸収されるため、作動流体の体積変化に起因して生じる問題の少なくとも1つを解消することができる。
なお、作動流体は、液体であっても気体であってもよく、流体作動部は、液体によって作動させられるものであっても、気体によって作動させられるものであってもよい。
特許請求が可能な発明
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
以下の各項のうち、(1)項、(3)項が請求項1,2に対応し、(5)項、(11)項が請求項3,4に対応し、(13)項が請求項5に対応する。また、(18)項、(19)項が請求項6,7に対応し、(20)項、(22)項が請求項8,9に対応する。
(1)作動流体により作動させられる複数の流体作動部と、
それら複数の流体作動部を互いに接続する接続装置と、
前記作動流体の熱膨張による体積変化を吸収する熱膨張吸収装置と
を含むことを特徴とする流体作動装置。
(2)前記熱膨張吸収装置が、前記接続装置に設けられた(1)項に記載の流体作動装置。
本項に記載の流体作動装置においては、熱膨張吸収装置が接続装置に設けられる。流体作動部に設けられる場合に比較して、設計の自由度を向上させることができる。
例えば、特許文献1、2に記載の上記サスペンションにおいて、液圧シリンダをショックアブソーバとした場合に、作動液の熱膨張によって体積が増加した場合には、ショックアブソーバに設けられるガス室の容積が減少させられる。ガス室の容積が減少させられると、ショックアブソーバの作動が制限され、望ましくない。一方、ガス室の容積を大きくすると、ショックアブソーバが大形化し、望ましくない。それに対して、接続装置に熱膨張吸収装置が設けられれば、ショックアブソーバの大形化を回避しつつ、作動液の熱膨張に起因する体積増加を吸入することができる。
接続装置は、複数の流体作動部にそれぞれ接続された接続通路や、複数の接続通路を互いに接続する接続部を含むものであり、熱膨張吸収装置は、接続通路に設けても、接続部に設けてもよい。
(3)前記熱膨張吸収装置が、前記作動流体を収容する流体収容室と、その流体収容室の容積を変化させる容積変化部とを含む(2)項に記載の流体作動装置。
熱膨張吸収装置は、流体収容室と容積変化部とを含むものであり、容積変化部は、仕切部材を含むものであっても、含まないものであってもよい。
熱膨張吸収装置は、アキュムレータとすることができる。アキュムレータは、ピストン式のものであっても、ブラダ式のものであっても、ダイヤフラム式のものであってもよい。
例えば、ピストン式のアキュムレータとした場合には、ハウジングと、そのハウジングの内部を仕切る仕切部材としてのピストンとを含むものとすることができる。ピストンの一方の側が流体収容室とされ、他方の側に弾性体(例えば、スプリングとしたり気体としたりすることができる)が配設される。流体収容室に作動流体が供給されると、ピストンが移動させられ、流体収容室の容積が増加する。この場合には、仕切部材、弾性体等により容積変化部が構成される。
熱膨張吸収装置は、流体収容室とそれに対応するガス室とを含むものとすることができる。流体収容室とガス室との間に仕切部材を設けることは不可欠ではないのである。この場合には、ガス室が容積変化部に対応する。
(4)前記容積変化部が、前記流体収容室の容積を増加させる容積増加部を含む(2)項または(3)項に記載の流体作動装置。
流体収容室の容積が増加させられれば、作動流体を流体収容室に流入させることができる。
また、所望する時に容積が増加させられるようにすれば、所望する時に流体収容室に作動流体を流入させることができる。
容積増加部は、流体圧シリンダを含むものとしたり、電動モータを含むものとしたり、ソレノイドを含むものとしたりすること等ができる。
(5)前記容積増加部が、前記作動流体より熱膨張率が高い別の流体を利用するものである(4)項に記載の流体作動装置。
作動流体と別の流体とでは、別の流体の方が熱膨張率が高いため、両方の流体の温度変化が同じ場合に、別の流体の方が体積増加率が高くなる。したがって、別の作動流体を利用すれば、流体収容室の容積を増加させることができる。なお、本項に記載の容積増加部は、流体圧シリンダを含むものとすることができる。
(6)前記熱膨張吸収装置が、第1ハウジングと、その第1ハウジングに摺動可能な第1ピストンとを備えた第1シリンダを含み、前記容積増加部が、第2ハウジングおよびその第2ハウジングに摺動可能な第2ピストンを備えた第2シリンダと、その第2ピストンと第1ピストンとを連結する連結部材とを含み、前記流体収容室が、前記第1ハウジングの前記第1ピストンによって仕切られた2つの容積室のうちの、前記連結部材との接続部が設けられた側とは反対側とされ、前記別の流体が、前記第2ハウジングの前記第2ピストンによって仕切られた2つの容積室のうちの一方に収容された(5)項に記載の流体作動装置。
(7)前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとが互いに並列に設けられるとともに、前記別の流体が、前記第2ハウジングの前記第2ピストンの前記連結部材との接続部が設けられた側とは反対側の容積室に収容された(6)項に記載の流体作動装置。
(8)前記第1ハウジングと第2ハウジングとが直列に設けられるとともに、前記連結部材が、前記第1ピストンと第2ピストンとを連結する1本のピストンロッドであり、前記別の流体が、前記第2ハウジングの前記第2ピストンの前記ピストンロッドとは反対側の容積室に収容された(6)項に記載の流体作動装置。
仮に、第1シリンダと第2シリンダとで、互いに同じ形状を成し、第1ピストンと第2ピストンとが連結されておらず、かつ、それぞれに収容された流体の体積が同じである場合において、作動流体と別の流体とで温度変化が同じである場合には、第2ピストンの方が移動量が大きくなる。したがって、第1ピストンと第2ピストンとが、一体的に移動可能に連結部材によって連結されている場合には、第1ピストンが強制的に移動させられ、流体収容室の容積が増加させられることになる。
(9)前記第2ハウジングの直径が前記第1ハウジングの直径より小さい(6)項ないし(8)項のいずれか1つに記載の流体作動装置。
互いに連結されたピストンの移動量を同じにする場合に、第2ハウジングの直径が小さい場合は大きい場合より、別の流体の量を少なくすることができ、軽量化を図ることができる。
いずれにしても、第1シリンダの第1ハウジングの形状、寸法(ハウジングの直径、長さで決まる)、第2シリンダの第2ハウジングの形状、寸法、別の流体の種類等は、複数の流体作動部および接続装置全体の作動流体の体積、作動流体の種類等に基づいて、作動流体の温度変化に応じた体積変化を吸収可能に設計することが望ましい。
(10)前記熱膨張吸収装置が、前記第2シリンダに前記作動流体の熱を伝達する熱伝達装置を含む(6)項ないし(9)項のいずれか1つに記載の流体作動装置。
熱伝達装置によって、作動流体の熱が別の流体に伝達される。それによって、別の流体の温度を作動流体の温度まで近づけることができる。
(11)前記熱膨張吸収装置が、前記流体収容室における前記作動流体の流出入を許容する流出入許容状態と前記作動流体の流出入を阻止する流出入阻止状態とに切り換え可能な流通状態切換装置を含む(2)項ないし(10)項のいずれか1つに記載の流体作動装置。
流通状態切換装置は、流出入許容状態と流出入阻止状態とに、電気的な信号に応じて切り換え可能な電磁制御弁としたり、温度に応じて切り換え可能なサーモスタット式の切換弁としたり、作動流体の圧力に応じて切り換え可能なパイロット圧式の切換弁としたりすること等ができる。作動流体の温度の増加に応じて圧力が増加するため、圧力に基づいて切り換え可能とすることは妥当なことである。
(12)前記流通状態切換装置が、前記作動流体の温度が第1設定値以上になった場合に前記流出入阻止状態から流出入許容状態に切り換えられるものである(11)項に記載の流体作動装置。
第1設定温度は、作動流体の熱膨張による体積増加率が大きく、体積増加が吸収されるようにすることが望ましい温度とすることができる。
(13)前記流通状態切換装置が、さらに、前記第1設定値より小さい第2設定値以下になった場合に前記流出入阻止状態から前記流出入許容状態に切り換えるられるものである(12)項に記載の流体作動装置。
作動流体が流体収容室に収容されたままである場合には、温度が低くなって、温度の低下に応じて作動流体の体積が減少すると、流体作動部等において作動液が不足する状態になる。そのため、熱膨張による体積増加量が小さい第2設定温度以下になった場合には、作動流体の不足を抑制するために、流体収容室から作動流体を流出させることが望ましい。
(14)前記流通状態切換装置が、前記流出入阻止状態から前記流出入許容状態に切り換えられてから、設定時間の間、流出入許容状態に保たれ、その後、流出入阻止状態に戻されるものである(11)項ないし(13)項のいずれか1つに記載の流体作動装置。
流通状態切換装置が、設定時間の間だけ流出入許容状態にされれば、作動流体の流入し過ぎ、流出し過ぎを回避することができる。
また、第1設定温度以上になった場合に開状態に保たれる設定時間(高温側設定時間)と、第2設定温度以下になった場合に開状態に保たれる設定時間(低温側設定時間)とは同じであっても、異なっていてもよい。
(15)前記流通状態切換装置が、ソレノイドを含み、ソレノイドへの電流の供給状態に応じて流出入阻止状態と流出入許容状態とに切り換えられる電磁切換弁を含み、前記熱膨張吸収装置が、前記電磁切換弁への電流の供給状態を制御することにより、前記作動流体の温度と、車両の状態と、車両の外部の状態との少なくとも1つに基づいて、前記流出入許容状態と流出入阻止状態とに切り換える電磁弁制御部を含む(11)項ないし(14)項のいずれか1つに記載の流体作動装置。
流通状態切換装置が、開状態と閉状態とに切換え可能な電磁切換弁を含む場合には、電磁切換弁のソレノイドへの電流の供給状態の制御により、開状態と閉状態とに切り換えられる。
例えば、車両の状態には、車両の走行状態、車両に搭載された搭載装置の状態等が該当する。車両の走行状態は、車両の走行速度で表したり、連続走行時間で表したり、上下方向の加速度の絶対値の平均的な値が設定値以上の状態が継続する時間で表したりすることができる。また、搭載装置の状態には、車両のシフトレバーの位置(トランスミッションの状態に対応)で表すことができる。車両の外部の状態は、外気の温度等で表したり、路面の凹凸のレベルが設定レベル以上の状態(例えば、凹凸の差が設定値以上の場合、凹凸の頻度が設定頻度以上の状態等が該当する)が継続する時間で表したりすることができる。外気の温度は、作動流体の温度に影響するからである。また、走行時間、上下方向の加速度の平均的な値が設定値以上の状態が継続する時間、凹凸のレベルが設定レベル以上(例えば、凹凸の振幅が設定値以上)の状態が継続する時間が長い場合は短い場合より作動流体の温度が高いと推定することができる。
このように、車両の状態、車両の外部の状態のうち、作動流体の温度の変化に影響を及ぼす状態や、後述するように、流体作動部の作動状態に対応する状態に基づいて制御することは妥当なことである。
また、電磁切換弁は、これら作動流体の温度、車両の状態、車両の外部の状態のいずれか1つに基づいて切り換えられるようにしても、2つ以上に基づいて切り換えられるようにしてもよい。
(16)前記電磁弁制御部が、前記電磁切換弁を、車両の走行速度が設定速度以下の場合に流出入阻止状態から流出入許容状態に切り換える走行速度対応制御部を含む(15)項に記載の流体作動装置。
(17)前記電磁弁制御部が、前記電磁切換弁を、シフトレバーのシフト位置がパーキングである場合に、前記流出入阻止状態から流出入許容状態に切り換えるシフト位置対応制御部を含む(15)項または(16)項に記載の流体作動装置。
例えば、車両の走行速度が停止状態にあるとみなし得る設定速度以下である場合、シフト位置がパーキングである場合等には流体作動部が非作動状態にあることが多い。そのため、これらの場合に電磁切換弁を開状態に保てば、熱膨張吸収装置の流体収容室と流体作動部、接続装置との間で、作動流体の量の調整を図ることができる。例えば、流体作動部の非作動状態において、流体作動部における作動流体量と熱膨張吸収装置における作動流体量とが定常状態になるようにされている場合には、流体作動部の非作動状態にあるとみなされた場合に電磁切換弁を開状態とすることが望ましい。
(18)前記接続装置が、前記複数の流体作動部の各々に接続された複数の流体通路を含み、それら流体通路のうちの少なくとも1つが、前記作動流体の熱膨張に伴う容積の増加を許容する容積可変管を含み、その容積可変管により前記熱膨張吸収装置が構成される(1)項ないし(17)項のいずれか1つに記載の流体作動装置。
熱膨張吸収装置が、複数の流体作動部各々に接続された流体通路で構成されるようにすれば、専用のスペースが不要となるという利点がある。
容積可変管は、長さが可変なものであっても、直径が可変なものであってもよい。容積可変管は、拡径、縮径可能なもの等弾性的に変形可能なものとすることが望ましい。例えば、ゴム等の弾性係数が小さく、弾性変形域が大きいものとすることが望ましい。換言すれば、弾性係数、弾性変形域、熱的性質等が、作動流体の熱膨張による体積増加を吸収可能となるように設計されることが望ましい。
(19)前記接続装置が、前記複数の流体作動部の各々に接続された複数の流体通路を含み、それら複数の流体通路のうちの少なくとも1つが2重構造とされるとともに、内側の管が外側の管より弾性係数が小さい材料で製造されたものとされ、その2重構造を成した流体通路により前記熱膨張吸収装置が構成された(1)項ないし(18)項のいずれか1つに記載の流体作動装置。
流体通路が管で構成される場合において、管を2重にし、内側の管を変形し易いものとし、外側の管を変形し難いものとすれば、内側の管で作動流体の熱膨張による体積変化を吸収し得、かつ、内管の変形限度を外管で規定することができる。
また、内側の管が損傷しても、外側の管により、作動流体の漏れを阻止することができる。外側の管は、耐候性、耐圧性を有する材料で製造することが望ましい。
熱膨張吸収装置は、接続装置が複数の流体通路を有する場合に、複数の流体通路のすべてに設ける必要は必ずしもなく、少なくとも1つに設ければよい。
(20)前記流体作動部が、(a)前記作動流体としての作動液を収容するハウジングと、(b)そのハウジングに液密かつ摺動可能に嵌合されたピストンおよびピストンロッドと、(c)前記ハウジングに対する前記ピストンの相対移動に伴う前記ピストンロッドの前記ハウジング内に占める体積の変化に伴って、容積が変化させられる容積変化室とを含む液圧シリンダであり、前記熱膨張吸収装置が、その液圧シリンダに設けられ、前記容積変化室に連通させられた別の容積室である付加容積変化室を含む(1)項ないし(19)項のいずれか1つに記載の流体作動装置。
液圧シリンダには、容積変化室が設けられることが多い。容積変化室は、例えば、ガス室とすることができる。
ガス室等の容積変化室が設けられれば、作動液の熱膨張による体積増加を吸収することができるが、それによって、例えば、ピストンの移動が制限されることがある。そこで、容積変化室に連通させられた状態で付加容積変化室を設ければ、ピストンの移動の制限を軽減しつつ、作動液の熱膨張による体積増加を吸収することができる。
液圧シリンダは、ショックアブソーバとすることができるが、減衰力を発生させない液圧シリンダとすることもできる。
付加容積変化室の容積は、容積変化室の容積の0.5以上のものとしたり、1.0以上のものとしたり、1.5以上のものとしたり、2.0以上のものとしたり、3.0以上のものとしたりすることができる。
付加容積変化室は、容積変化室と連通させられたものであれば、容積変化室と一体的に設けても、別個に設けてもよい。
(21)前記流体作動部が、複数の車輪にそれぞれ対応して、車体側部材と車輪側部材との間に設けられ、それらの間の上下方向の相対移動に伴う作動流体としての作動液の流れに応じた減衰力を発生させるショックアブソーバであって、(a)上下方向に延びたハウジングと、(b)そのハウジングに摺動可能に嵌合されたピストンと、(c)そのピストンに設けられたピストンロッドと、(d)ハウジングに気密かつ摺動可能に嵌合されたフリーピストンと、(e)そのフリーピストンの前記ピストンとは反対側の高圧ガスが封入された容積変化室と、(f)ハウジングに上下方向に相対移動不能に設けられた第1スプリングリテーナと、車体側部材に上下方向に相対移動不能に設けられた第2スプリングリテーナとの間に設けられたサスペンションスプリングとを含む単筒式のショックアブソーバであり、前記付加容積変化室の直径が、前記ハウジングの直径より大きく、前記第1スプリングリテーナと第2スプリングリテーナとのうちの直径が大きい方のリテーナの直径より小さくされた(1)項ないし(20)項のいずれか1つに記載の流体作動装置。
スプリングリテーナの内側は、使い難いスペースであり、デッドスペースとされることが多い。そのため、そのスペースを利用して付加容積変化室を設ければ、サスペンション全体の存在空間を大きくすることなく、容積変化室を大きくすることができる。
付加容積変化室の直径は、第1スプリングリテーナの直径より小さくすることもできる。
(22)前記流体作動部が、複数の車輪にそれぞれ対応して、車体側部材と車輪側部材との間に設けられ、それらの間の上下方向の相対移動に伴う作動流体としての作動液の流れに応じた減衰力を発生させるショックアブソーバである(1)項ないし(21)項のいずれか1つに記載の流体作動装置。
ショックアブソーバが単筒式のものである場合には、上述のように、作動ピストンと、フリーピストンとがハウジングに摺動可能に嵌合され、フリーピストンの他方の側にガス室が設けられる。ショックアブソーバは、車輪側部材と車体側部材との間に設けられたサスペンションスプリングと並列に設けられるが、ショックアブソーバが、サスペンションスプリングととともに、車輪に加わる荷重を受ける場合と殆ど受けない場合とがある。前者のショックアブソーバが荷重を受ける場合には、ガス室に封入されたガスは比較的圧力が高いものとされ、殆ど荷重を受けない場合には、ガスの圧力は比較的低いものとされる。
ショックアブソーバが荷重を受ける場合には、作動液の熱膨張による体積増加により、作動ピストンが、サスペンションスプリングを伸長させる方向、すなわち、ハウジング内のピストンロッドが占める体積が小さくなる向きに移動させられるとともに、フリーピストンが、ガス室の容積が小さくなる向きに移動させられる。作動ピストンが、サスペンションスプリングが伸ばされる向きに移動させられるため、車輪側部材と車体側部材との間の距離が大きくなり、車高が高くなる。また、ガス室の容積が小さくされるため、作動ピストンの移動が制限される。
ショックアブソーバが荷重を受けない場合には、作動液の熱膨張に起因する体積増加により、ガス室の容積が小さくされるため、作動ピストンの移動が制限される。
それに対して、熱膨張吸収装置を設ければ、車高が高くなることを抑制したり、作動ピストンの移動の制限を抑制したりすることができるのである。
(23)車体側部材と車輪側部材との間に設けられ、それらの間の上下方向の相対移動に伴う作動流体としての作動液の流れに応じた減衰力を発生させるショックアブソーバであって、
上下方向に延びたハウジングと、
そのハウジングに摺動可能に嵌合された作動ピストンと、
その作動ピストンに設けられたピストンロッドと、
前記ハウジングに気密かつ摺動可能に嵌合されたフリーピストンと、
そのフリーピストンの前記作動ピストンとは反対側の高圧ガスが封入された容積変化室と、
前記ハウジングに上下方向に相対移動不能に設けられた第1スプリングリテーナと、車体側部材に上下方向に相対移動不能に設けられた第2スプリングリテーナとの間に設けられたサスペンションスプリングと、
前記容積変化室に連通させられた状態で設けられ、直径が、前記ハウジングの直径より大きく、前記第1スプリングリテーナと第2スプリングリテーナとのうちの直径が大きい方のリテーナの直径より小さい付加容積室と
を含む単筒式のショックアブソーバ。
本項に記載のショックアブソーバによれば、ショックアブソーバの上下方向の長さを大きくすることなく、容積変化室の容積を大きくすることができる。
ショックアブソーバが荷重を受けるものである場合には、上述のように、作動液の熱膨張により、作動ピストンが、サスペンションスプリングを伸長させる向きに移動させられるとともに、フリーピストンが、容積変化室の容積が小さくなる向きに移動させられるが、容積変化室の容積が大きくされることによって、ガスを弾性体とみなした場合の弾性係数が小さくなる。その結果、フリーピストンが容積変化室の容積が小さくなる向きに移動し易くなり。車高が高くなることを軽減することができる。また、フリーピストンの移動範囲は、容積変化室の圧力によって決まり、圧力が設定圧に達するまでの範囲を移動範囲とすることができる。この場合において、容積変化室の容積が大きくされれば、圧力が設定圧に達するまでのフリーピストンのストロークを大きくすることができるため、作動ピストンの移動の制限を抑制することができる。
ショックアブソーバが荷重を殆ど受けない場合には、作動ピストンの移動の制限を抑制することができる。
本項に記載のショックアブソーバには、(1)項ないし(22)項のいずれかに記載の特徴を採用することができる。
以下、本発明の一実施形態である流体作動装置としてのサスペンションについて図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態においては、作動流体が作動液であり、流体作動部がショックアブソーバである。
左右前後の各車輪に対応して、それぞれ、車輪側部材17と車体側部材18との間にショックアブソーバ10〜16が設けられる。ショックアブソーバ10〜16は、それぞれ、ハウジング20と、そのハウジング20に対して液密かつ摺動可能に嵌合された作動ピストン22とを含む。本実施形態においては、ハウジング20が車輪側部材17に上下方向に相対移動不能かつ相対回動可能に取り付けられ、作動ピストン22のピストンロッド23が車体側部材18に上下方向に相対移動不能かつ相対回動可能に取り付けられる。
ハウジング20の内部には作動液が収容され、作動ピストン22によって2つの液圧室24,25に仕切られる。また、作動ピストン22には、上下方向に延び、絞りを有する連通路26が設けられる。車輪側部材17と車体側部材18との上下方向の相対移動によって、2つの液圧室24,25の間に液圧差が生じ、液圧が高い方の液圧室から低い方の液圧室に向かって作動液が連通路26を経て流れ、それに伴って減衰力が発生する。ショックアブソーバ10〜16は、ハウジング20に収容された作動液の流れにより減衰力を発生させる。
本実施形態においては、ショックアブソーバ10〜16が、サスペンションスプリング28と並列に設けられる。スプリング28が、ショックアブソーバ10〜16のハウジング20と上下方向に相対移動不能に取り付けられたスプリングリテーナ30と、車体側部材18と上下方向に相対移動不能に取り付けられたスプリングリテーナ32との間に設けられる。
本実施形態において、ショックアブソーバ10〜16は単筒式のものであり、ハウジング20には気密かつ摺動可能にフリーピストン38が嵌合される。フリーピストン38の液圧室25とは反対側は、高圧ガスが充填されたガス室40とされる。フリーピストン38は、液圧室25とガス室40とで圧力が同じになるように、すなわち、フリーピストン38の両側に作用する力が釣り合う状態で移動させられる。ガス室40は、ピストンロッド23のハウジング20の内部に占める体積の変化に応じて容積が変化する容積変化室であり、ピストンロッド23のハウジング20内に占める体積が大きくなると、ガス室40の容積が小さくなる。
これら複数のショックアブソーバ10〜16は、接続装置50によって接続される。
接続装置50は、ショックアブソーバ10〜16の各々に接続された個別通路60〜66とセントラルシリンダ68とを含む。
セントラルシリンダ68は、2つのシリンダ70,72から成るものであり、2つのハウジング80,82と、これら2つのハウジング80,82にそれぞれ液密かつ摺動可能に嵌合された第1、第2の2つのピストン84,86と、2つのピストン84,86を連結する連結ロッド88とを含む。第1ピストン84の外側が第1外側受圧面90とされ、内側が第1内側受圧面92とされるとともに、第2ピストン86の外側が第2外側受圧面94とされ、内側が第2内側受圧面96とされる。
そして、第1ピストン84において、第1外側受圧面90に対向する液圧室100に、個別通路60を介して左前輪のショックアブソーバ10の液圧室24が接続され、第1内側受圧面92に対向する液圧室102に、個別通路64を介して左後輪のショックアブソーバ14の液圧室24が接続される。同様に、第2ピストン86において、第2外側受圧面94に対向する液圧室104に個別通路62を介して右前輪のショックアブソーバ12の液圧室24が接続され、第2内側受圧面96に対向する液圧室106に個別通路86を介して右後輪のショックアブソーバ16の液圧室24が接続される。
また、第1、第2のハウジング80、82が直列に連結され、これらの連結壁部107が第1ピストン84,第2ピストン86の間に位置する。前述の連結ロッド88は、連結壁部107を液密かつ摺動可能に貫通して設けられる。
本実施形態においては、個別通路60〜66によってショックアブソーバ10〜16の液圧室24が接続される。液圧室24は、車輪側部材17と車体側部材18との間の間隔が大きくなった場合に液圧が高くなる液圧室である。車両においては、通常、基準位置より車輪側部材17と車体側部材18との間の間隔が大きくなる場合に間隔が小さくなる場合より減衰力の変化幅が大きくなるように設計されるのが普通である。そのため、液圧室24にセントラルシリンダ68が接続される方が液圧室25が接続される場合に比較して、減衰力の制御範囲を大きくすることができ、有効である。
本実施形態においては、第1,第2ピストン84,86において、第1外側受圧面90,第2内側受圧面96が同じ向きに設けられ、それぞれ、左前輪のショックアブソーバ10の液圧室24の液圧、右後輪のショックアブソーバ16の液圧を受ける。また、第1内側受圧面92,第2外側受圧面94が、同じ向きに、かつ、上述の第1外側受圧面90,第2内側受圧面96と反対向きに設けられ、それぞれ、左後輪のショックアブソーバ14の液圧、右前輪のショックアブソーバ12の液圧を受ける。
図1に示すように、第1,第2ピストン84,86は、連結ロッド88によって連結されているため、第1,第2の内側受圧面92,96の受圧面積は、第1,第2の外側受圧面59,94の受圧面積より小さくなる。
第1ピストン84,第2ピストン86および連結ロッド88は一体的に移動させられるのであり、制御ピストン108と称する。
第1,第2ピストン84,86には、それぞれ、連通路110,112が設けられる。連通路110によって2つの液圧室100,102が連通させられ、連通路112によって2つの液圧室104,106が連通させられる。
第1ピストン84,第2ピストン86と第1ハウジング80,第2ハウジング82との間には、それぞれ、スプリング126,128が設けられる。スプリング126,128は、第1ピストン84,第2ピストン86を中立位置に戻すものである。本実施形態においては、スプリング126,128が第1ピストン84,第2ピストン86の内側に配設される。
第1ピストン84,第2ピストン86と第1,第2ハウジング80,82との間には、シール部材が設けられるが、シール部材の劣化に起因して液漏れが生じる。また、制御ピストン108の第1,第2ハウジング80,82に対する相対移動の際の摩擦力を小さくするために、シール部材としてシール性の悪いものを用いることがあり、この場合においても、シール部材を介して液漏れが生じる。そのため、スプリング126,128等の中立位置復帰部材により、第1、第2ピストン84,86が中立位置に戻された場合に、液圧室100,102の間、液圧室104,106の間に液圧差が生じることがある。それに対して、連通路110,112が設けられれば、連通路110,112を介して作動液が流れ、液圧室100,102の間、液圧室104,106の間の液圧差をなくすことができる。
なお、連通路110,112の流路面積は、制御ピストン108の作動中には、液圧差を許容し、静止状態において作動液の流れを許容する大きさとされる。
また、本実施形態においては、連結壁部107にも連通路129が設けられる。
個別通路60〜66には、それぞれ、流路抵抗調整装置としての絞り130〜136が設けられる。絞り130〜136は、固定絞りであって可変絞りであってもよい。
絞り130〜136によれば、各ショックアブソーバ10〜16における液圧変化のセントラルシリンダ68への伝達を遅らせることができる。そのため、ショックアブソーバ10〜16の液圧変化に対するセントラルシリンダ68の作動の応答性を低くすることができ、セントラルシリンダ68がショックアブソーバ10〜16の僅かな液圧変化によって不必要に作動させられることを回避することができる。
また、ショックアブソーバ10〜16における液圧の高周波の変化を吸収できるという利点もある。
さらに、個別通路60〜66の長さに応じて絞り130〜136の形状(流路面積や長さ等)が決定されれば、各ショックアブソーバ10〜16における液圧変化のセントラルシリンダ68への伝達ばらつきを小さくすることができる。
本実施形態においては、個別通路66の途中に熱膨張吸収装置140が設けられる。熱膨張吸収装置140は、作動液の熱膨張による体積増加を吸収するものである。
各ショックアブソーバ10〜16には、それぞれ、ガス室40が設けられるため、多少の作動液の体積増加は吸収されるが、その分、作動ピストン22の移動に制限を受ける。また、ガス室40の容積を大きくすると、ショックアブソーバ10〜16が大型化し、望ましくない。
それに対して、個別通路60〜66やセントラルシリンダ68に熱膨張吸収装置140が設けられれば、ショックアブソーバ10〜16の大形化を回避しつつ熱膨張による作動液の体積増加を吸収することができる。また、個別通路60〜66やセントラルシリンダ68に設ける場合はショックアブソーバ10〜16に設ける場合より、設計の自由度を向上させることができる。
さらに、セントラルシリンダ68において、ピストン84,86,連結壁部107に、それぞれ、連通路110,112,129が設けられるため、サスペンション全体が1つの閉回路であると考えることができる。そのため、取り付ける熱膨張吸収装置140は1つでよいのであり、熱膨張吸入装置140を設けることによってサスペンションの存在空間が過大になることを回避することができる。
熱膨張吸収装置140は、図2に示すように、アキュムレータ142と、個別通路66とアキュムレータ142との間に設けられた電磁切換弁144とを含む。
アキュムレータ142は、ハウジング150と、仕切部材としてのピストン152とを含み、仕切部材152によって仕切られた一方の容積室が作動液収容室154とされ、他方の容積室がガス室156とされる。作動液収容室154に収容される作動液量の増加に伴って仕切部材152が移動させられ、ガス室156の容積が減少させられる。本実施形態においては、ガス室156等により容積変化部が構成される。
電磁切換弁144は、開状態と閉状態とに電気的信号に応じて切り換え可能なものであり、開状態において、作動液収容室154と個別通路66との間の双方向の作動液の流れが許容され、閉状態において、作動液の流れが阻止される。
電磁切換弁144は、図1に示すように、コンピュータを主体とするサスペンションECU160の指令に基づいて制御される。サスペンションECU160は、実行部162,記憶部164等を含むものであり、車両の状態を検出する車両状態検出装置166,作動液の温度を検出する温度センサ168等が接続されるとともに、前記切換弁144のソレノイドが図示しない駆動回路を介して接続される。
車両状態検出装置166は、車両の走行状態としての走行速度、シフト位置等を検出するものであり、本実施形態においては、速度センサ、シフト位置検出部等を含む。
記憶部164には、図3のフローチャートで表される切換弁制御プログラムが記憶されている。
以上のように構成された車両用サスペンションシステムにおける作動について説明する。
制御ピストン108には、左前輪のショックアブソーバ10の液圧に応じた力(液圧に第1外側受圧面90の受圧面積を掛けた大きさ、以下同じ)および右後輪のショックアブソーバ16の液圧に応じた力、右前輪のショックアブソーバ12の液圧に応じた力および左後輪のショックアブソーバ14の液圧に応じた力、スプリング126,128の弾性力が作用し、静止状態においては、これらが釣り合っている。
車両にローリングが生じ、例えば、車両の左側において、車輪側部材17と車体側部材18との間の間隔が、右側におけるより相対的に大きくなると、左前輪のショックアブソーバ10の液圧室24の液圧と左後輪のショックアブソーバ14の液圧室24の液圧とが高くなり、右前輪のショックアブソーバ12の液圧室24の液圧と右後輪のショックアブソーバ16の液圧とが低くなる。第1ピストン84の受圧面90,92の液圧が高くなり、第2ピストン86の受圧面94,96の液圧が低くなるが、この場合には、制御ピストン108に作用する力の釣り合いの状態は変わらないため、制御ピストン108が移動することはない。
各ショックアブソーバ10〜16は、それぞれ、独立とされ、車輪側部材17と車体側部材18との相対移動に伴って(作動ピストン22の移動に伴って)、ショックアブソーバ10〜16の各々において減衰力が発生させられる。
車両にピッチングが生じ、例えば、車両の前側において、車輪側部材17と車体側部材18との間の間隔が後側におけるより相対的に大きくなると、左右前輪のショックアブソーバ10、12の液圧室24の液圧が高くなり、左右後輪のショックアブソーバ14,16の液圧が低くなる。第1ピストン84の受圧面90,第2ピストン86の受圧面94の液圧が高くなり、第1ピストン84の受圧面92,第2ピストン86の受圧面96の液圧が低くなる。この場合には、制御ピストン108に作用する力の釣り合いの関係は変わらない。制御ピストン108は動かないのであり、ショックアブソーバ10〜16の各々において減衰力が大きい状態とされる。
前後左右の車輪のうちの1輪(例えば、左前輪)に路面から上下方向に力が加わり、ショックアブソーバ10の液圧室24の液圧が低くなった場合には、第1外側受圧面90に受ける液圧が低くなり、制御ピストン108は移動する。この制御ピストン108の移動により、ショックアブソーバ10において、液圧室24の液圧の低下が抑制されて、液圧室24と液圧室25との間の液圧差が小さくなり、ショックアブソーバ10において絞り26を流れる作動液の速度が小さくなる。例えば、車輪が乗り上げた段差が同じである場合に発生する減衰力が小さくなる。この状態が発生する減衰力が小さい状態である。
路面から、前後左右の車輪のうちの対角位置にある車輪に、車輪側部材17と車体側部材18との間を同じ向きに変化させる力が加わって、例えば、ショックアブソーバ10,16の液圧室24の液圧が高くなり、ショックアブソーバ12,14の液圧室24の液圧が低くなった場合には、第1外側受圧面90,第2内側受圧面96が受ける液圧が高くなり、第1内側受圧面92,第2外側受圧面94の液圧が低くなる。制御ピストン108において力の関係が変わり、紙面の右方へ移動する。セントラルシリンダ68において、液圧室100、106の容積が大きくなり、液圧室102,104の容積が小さくなる。ショックアブソーバ10,16の液圧室24から作動液が流出し、液圧室102,104の容積が小さくなることにより、ショックアブソーバ12,14に作動液が流入する。セントラルシリンダ68を介して、ショックアブソーバ10,16とショックアブソーバ12,14とが実質的に連通させられることになり、これらの間で(セントラルシリンダ68を介して)作動液の授受が行われることになる。ショックアブソーバ10〜16各々において、液圧室24,25の間の液圧差が小さくなり、発生する減衰力が小さい状態となる。それによって、対角車輪の同相移動が許容される。
このように、本実施形態の車両用サスペンションシステムによれば、対角車輪の同相移動を許容しつつ、ローリング、ピッチングを抑制することができる。
また、スプリング126,128により、ピストン84,86を中立位置に戻すことができ、その場合に、連通路110,112、129により、液圧室60,62、液圧室64,66の液圧差をなくすことができる。
また、ローリング時、ピッチング時等に発生する減衰力が大きい状態とされ、対角車輪に上下方向の同相の力が加わった場合、1輪に上下方向の力が加わった場合には、減衰力が小さい状態とされるため、ショックアブソーバ10〜16の各々に減衰係数制御装置を設けなくても、姿勢変化または路面入力状態に応じて要求される減衰力(減衰特性)を得ることができる。
熱膨張吸収装置140の切換弁144は、通常は、閉状態にあるが、作動液の温度が第1設定値より低い状態から第1設定値以上になった場合に開状態に切り換えられる。設定時間の間、開状態に保たれて、その後閉状態に戻される。個別通路66から作動液収容室154への作動液の流入が許容され、作動液収容室154の容積が増加する。温度が第1設定値以上の場合には、熱膨張による作動液の体積変化量が大きいため、作動液をアキュムレータ142の作動液収容室154に収容することが望ましい。
作動液の温度が第1設定値より高い状態(電磁切換弁144が開状態に切り換えられたことがある状態)から第2設定値以下になった場合に開状態に切り換えられる。設定時間の間、開状態に保たれ、その後閉状態に戻される。第2設定値は第1設定値より低い値である。熱膨張による体積増加により作動液収容室154に作動液が収容された場合、温度が低くなって、温度の低下に応じて体積が減少すると、サスペンション全体で作動液が不足するからである。第2設定値は、作動液不足が生じる温度であり、流体収容室154の圧力が個別通路66の圧力より設定圧以上高く、電磁切換弁144を開状態とした場合に、流体収容室154から個別通路66に作動液が流出する温度である。通常の作動状態における温度より多少高めの温度である。例えば、第1設定値を150℃程度の値とし、第2設定値を90℃程度の値とすることがすることができる。
また、本実施形態においては、電磁切換弁144が長時間開状態にされるのではなく、設定時間の間保たれた後、閉状態に切り換えられる。その結果、作動液の流入し過ぎ、流出し過ぎを回避することができる。
さらに、車両の走行速度が設定速度以下の場合、あるいは、シフト位置がパーキングの場合は開状態にされる。これらの場合は、ショックアブソーバ10〜16が非作動状態にあると考えられるからである。電磁切換弁144が開状態に保たれれば、アキュムレータ142の作動液収容室154の作動液の量と、ショックアブソーバ10〜16の作動液の量とを調整することができる。
本実施形態においては、熱膨張吸収装置140のアキュムレータ142のガス室156には、定常状態において、ショックアブソーバ10〜16の作動液が車輪に加わる荷重または標準車高で決まる量となる高さの圧力の高圧ガスが封入される。このガス圧は、作動液の温度が高くなって圧力が高くなった場合に、その流体収容室152への流入量を調整することが困難な高さである。そのため、ショックアブソーバ10〜16の非作動状態において、ショックアブソーバ10〜16等と熱膨張吸収装置140とを連通させれば、それぞれの作動液の量の調整を図ることができるのである。
図3のフローチャートで表される切換弁制御プログラムは予め定められた設定時間毎に実行される。
ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップについても同様とする)において、作動液の温度が第1設定値以上になったかどうかが判定され、S2において、第2設定値以下になったかどうかが判定される。第1設定値以上になった場合(前回、第1設定値より小さく、今回、第1設定値以上になった場合)には、S3、4において、第1設定時間の間、開状態に保たれた後、S5において、閉状態に戻される。
第2設定値以下になった場合(第1設定値より高くなったことがあり、かつ、前回、第2設定値より高く、今回第2設定値以下になった場合)には、S6〜8において、第2設定時間の間開状態に保たれた後、閉状態に切り換えられる。
S4の第1設定時間(高温側設定時間)とS7の第2設定時間(低温側設定時間)とは同じであっても、異なっていてもよい。
S1,2における判定がいずれもNOの場合には、S9において、シフト位置がパーキングであるかどうかが判定され、S10において、車両の走行速度が設定速度以下であるかどうかが判定される。パーキング位置にない場合(例えば、ドライブ位置、ニュートラル位置等にある場合)、かつ、車速が設定速度より大きい場合には、S11において、閉状態に保たれる。それに対して、シフト位置がパーキング位置にある場合あるいは車速が設定速度以下である場合には、S12において、開状態に切り換えられる。
このように、本実施形態においては、熱膨張吸収装置140が設けられるため、ショックアブソーバ10〜16のガス室40の容積を大きくしなくても、作動液の熱膨張に起因して、車高の増大を抑制したり、作動ピストン22の作動の制限を軽減したりすることができる。
なお、熱膨張吸収装置の構造は上記実施形態におけるものに限らない。例えば、アキュムレータは、ブラダ式のものとしたり、ダイヤフラム式のものとしたりすることもできる。
さらに、電磁切換弁144の代わりに作動液の温度により開閉させられるサーモスタット式の切換弁としたり、作動液の圧力により開閉させられるパイロット圧式の切換弁としたりすることができる。
また、電磁切換弁144の制御の態様は、上記実施形態における態様に限らない。例えば、車両の上下方向加速度の絶対値の平均的な値が設定値以上である状態の継続時間が設定時間以上の場合に開状態に切り換えられるようにしたり、連続走行時間や連続走行距離が設定値以上の場合に開状態に切り換えられるようにしたり、路面の凹凸のレベルが設定レベルを越えた時間が設定時間以上の場合等に開状態に切り換えられるようにしたりすることもできる。
さらに、上記実施形態において、熱膨張吸収装置140が個別通路66に設けられたが、個別通路60〜64のうちの1つに設けられるようにしてもよい。また、4つの個別通路60〜66のうちの2箇所以上に設けられるようにすることもできる。さらに、セントラルシリンダ68に設けることもできる。
また、ガス室156に流体収容室154へ流入する作動液量を制御可能な高さの圧力のガスが封入されている場合には、電磁切換弁144は不可欠ではない。
さらに、熱膨張吸収装置140は、図4に記載の構造のものとすることができる。
熱膨張吸収装置198は、互いに直列に設けられた2つのシリンダ200,202を含む。シリンダ200は、ハウジング210と、そのハウジング210に気密かつ摺動可能に嵌合されたピストン212とを含み、シリンダ202は、ハウジング220と、気密かつ摺動可能に嵌合された作動ピストン222とを含む。
シリンダ200において、ピストン202で仕切られた2つの容積室のうちの一方の容積室は、個別通路66に連通させられた作動液収容室226とされ、他方の容積室は高圧ガスが充填されたガス室228とされる。
シリンダ202において、一方の容積室は、作動液より熱膨張率が高い別の液体が収容された容積増加室230とされ、他方の容積室は、高圧ガスが充填されたガス室232とされる。
本実施形態においては、2つのピストン212,222が互いに連結ロッド234によって連結され、一体的に移動可能とされる。連結ロッド234がピストンロッドなのである。2つのピストン212,222および連結ロッド234等により、連結ピストン236が構成される。
また、個別通路66が曲げられシリンダ202に巻き付けられる。それによって、シリンダ202の容積増加室230の液体が暖められる。この個別通路66のシリンダ202を巻き付ける部分238等により熱伝達装置が構成される。本実施形態においては、容積増加室230の温度を作動液の温度に近づけることができる。
さらに、シリンダ200,202のハウジング210,220とを比較すると、ハウジング220の方が直径が小さい(Φ1>Φ2)。
本実施形態においては、シリンダ200のハウジング210,シリンダ202のハウジング220の径,長さや別の流体の種類(熱膨張率)を、サスペンション全体(ショックアブソーバ10〜16,個別通路60〜66,セントラルシリンダ68)の作動流体の熱膨張による体積増加が作動液収容室226に吸収されるように設計される。
本実施形態においては、作動液の温度が高くなると、シリンダ202において容積増加室230の液体が膨張し、作動ピストン222が移動させられ、連結ピストン236が移動させられる。それによって、作動液収容室226の容積が増加されて、個別通路66の作動液の作動液収容室226への流入が許容される。サスペンション全体の作動流体の熱膨張に起因する体積増加を吸収することができ、サスペンション全体の作動流体の体積の変化を抑制することができる。
また、シリンダ202のハウジング220の方が直径が小さくされるため、連結ピストン236の移動量を同じにした場合に、シリンダ202の液体の量を少なくすることができる。それによって、熱膨張吸収装置198の軽量化を図ることができる。
なお、2つのシリンダは、図5に示すように、並列に設けることができる。並列に設ければ、縦方向のスペースを小さくすることができる。
図5において、図4と同じものに、同じ符号を付して説明を省略する。
また、熱膨張吸収装置は、図6に示すように、ショックアブソーバに設けることができる。本実施形態においては、ハウジング20のフリーピストン28,作動ピストン22が摺動可能に嵌合された部分の直径Φhよりガス室300の直径Φgが大きくされる。
ガス室300は、ハウジング20と同じ直径Φhのガス室40と、ガス室40に連通させられ、ハウジング20の直径Φhより大きくスプリングリテーナ30、32の直径が大きい方の直径Φr以下の付加ガス室302とを含む。付加ガス室302とガス室40との連通路は、ハウジング20の下端部付近に設けることが望ましい。
本来、スプリングリテーナ30の下方のスペースは使用し難く、デッドスペースであることが多い。そのスペースが利用されて付加ガス室302が設けられるのである。本実施形態においては、付加ガス室302の容積は、ガス室40の容積のほぼ3倍である。
ガス室の容積が全体として大きくされれば、ガス室300の弾性係数が小さくなったことになる。そのため、作動液の熱膨張に起因する体積増加によってガス室300の容積が小さくされ易くなる。その結果、ショックアブソーバ10〜16が荷重を受けるものである場合に、車高の変化を小さくすることができる。
また、フリーピストン38の有効ストロークを大きくすることができるため、ピストン2の移動の制限を抑制することができる。フリーピストン38の移動範囲は、ガス室の圧力によって決まり、ガス室の圧力が設定圧に達するまで移動可能である。この場合に、付加ガス室302が設けられた場合は設けられない場合に比較して、ガス室の圧力が設定圧に達するまでのストロークを大きくすることができる。したがって、作動液の体積増加に起因してガス室の容積が小さくされても、フリーピストンの有効ストロークを大きくすることができるため、作動ピストン22の移動の制限を軽減することができる。
このように、本実施形態においては、サスペンションの存在空間を大きくすることなく、熱膨張による体積変化を吸収することができる。また、ショックアブソーバ10〜16の上下方向の長さを長くすることなくガス室の容積を大きくすることができる。
なお、ショックアブソーバがツインチューブ式のショックアブソーバである場合も適用することができる。図7に示すように、ツインチューブ式のショックアブソーバ348においては、ハウジング350が二重構造を成したものである。ハウジング350には、ベースバルブ352を介して液室354が設けられ、その液室354に連通した状態で二重筒部に液室356が設けられ、その液室356の上方が低圧ガスが充填されたガス室358とされる。
ガス室358は、ハウジング350の液室356が設けられた部分の直径Φhと同じ直径の部分のガス室360と、そのガス室360と連通させられ、直径がハウジング350の直径Φhより大きく、スプリング28の巻き径(内径)Φsより小さい付加ガス室362とを含む。また、付加ガス室362の容積は、ガス室360の容積のほぼ2倍である。
作動液の体積が増加すると、液室356の作動液の量が増えて、ガス室358の容積が小さくなる。この場合に、ガス室358の容積が大きくされれば、作動ピストン22の移動の制限を抑制することができる。
さらに、図8に示すように、個別通路自体によって熱膨張吸収装置が構成されるようにすることもできる。
本実施形態においては、個別通路66が内管400と外管402とを含む2重構造とされる。内管400が、それの弾性係数が外管402より小さいものであり、例えば、ゴム等によって製造されたものである。また、外筒402は、耐候性、耐久性の優れたものである。したがって、内管400に収容された作動液の熱膨張により体積が増加しても、それに応じて変形することができる。また、内管400の変形限度は、外管402によって規定される。また、内管400が損傷しても、外管402から作動液が漏れることはない。
なお、個別通路を2重構造とすることは不可欠ではなく、弾性変形であって、かつ、耐久性、耐候性に優れた1重の管から構成されるようにすることもできる。
なお、上記実施形態においては、個別通路60〜66に絞り130〜136が設けられたが、絞り130〜136を設けることは不可欠ではない。
また、スプリング126,128を設けること、ピストン84,86に連通路110,112を設けること等も不可欠ではない。さらに、スプリング126,128は、ピストン84,86の内側ではなく、外側に設けることができる。スプリング126,128を、ピストン84の第1外側受圧面90とハウジング80との間、ピストン86の第2外側受圧面94とハウジング82との間にそれぞれ設けることができるのである。連通路129が設けられない場合には、熱膨張吸収装置を、個別通路60,64のいずれか一方と、個別通路62,66のいずれか一方とに設けることが望ましい。
さらに、上記実施形態においては、ショックアブソーバ10〜16の液圧室24にセントラルシリンダ68が接続されるようにされていたが、液圧室25にセントラルシリンダ68が接続されるようにすることができる。
また、セントラルシリンダ68におけるショックアブソーバ10〜16の接続の態様は、上記実施例のそれに限らない。例えば、液圧室102に右前輪のショックアブソーバ12が接続され、液圧室104に左後輪のショックアブソーバ14が接続されるようにすることができる。さらに、液圧室102に左前輪のショックアブソーバ10が接続され、液圧室106に右前輪のショックアブソーバ12が接続されるとともに、液圧室100に左後輪のショックアブソーバ14が接続され、液圧室104に右後輪のショックアブソーバ16が接続されるようにすること等ができる。
また、上記実施形態においては、セントラルシリンダ68にショックアブソーバ10〜16が接続されていたが、減衰力発生機能を備えていない液圧シリンダが接続されるようにすることもできる。例えば、弾性力発生機能を備えた液圧シリンダが接続されるようにすることができる。
さらに、サスペンションに設ける熱膨張吸収装置は1つであっても複数であってもよく、上記複数の態様の熱膨張吸収装置を適宜組み合わせてサスペンションに設けることもできる。
また、上記実施形態においては、熱膨張吸収装置がショックアブソーバを含むサスペンションに適用されたが、それに限らない。ショックアブソーバの変わりに車高調整用の液圧シリンダとすることができる。さらに、サスペンションに限らず、ブレーキに適用することができる。ショックアブソーバ等のガス室を備えたものを含まないシステムに適用することもできる。また、容積可変部等のアキュムレータが含まれない閉回路に設けることもできる。
本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題、課題解決手段および効果〕に記載の態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
本発明の一実施形態である流体作動装置としてのサスペンションを表す図である。 上記サスペンションに含まれる熱膨張吸収装置の断面図である。 上記サスペンションのサスペンションECUの記憶部に記憶された切換弁制御プログラムを表すフローチャートである。 上記熱膨張吸収装置の別の態様を示す概念図である。 上記熱膨張吸収装置のさらに別の態様を示す概念図である。 上記熱膨張吸収装置の別の態様を示す概念図である。 上記熱膨張吸収装置のさらに別の態様を示す概念図である。 上記熱膨張吸収装置の別の態様を示す概念図である。
符号の説明
10〜16:ショックアブソーバ 50:接続装置 68:セントラルシリンダ 60〜66:個別通路 140,198:熱膨張吸収装置 142:アキュムレータ 154:作動液収容室 144:電磁切換弁 200,202:シリンダ 234:連結部材 236:連結ピストン 238:熱伝達装置 302:付加ガス室 362:付加ガス室 400:内管 402:外管

Claims (9)

  1. 作動流体により作動させられる複数の流体作動部と、
    それら複数の流体作動部を互いに接続する接続装置と、
    前記作動流体の熱膨張による体積変化を吸収する熱膨張吸収装置と
    を含むことを特徴とする流体作動装置。
  2. 前記熱膨張吸収装置が、前記接続装置に設けられるとともに、前記作動流体を収容する流体収容室と、その流体収容室の容積を変化させる容積変化部とを含む請求項1に記載の流体作動装置。
  3. 前記容積変化部が、前記作動流体より熱膨張率が高い別の流体を利用して、前記流体収容室の容積を増加させる容積増加部を含む請求項2に記載の流体作動装置。
  4. 前記熱膨張吸収装置が、前記流体収容室における前記作動流体の流出入を許容する流出入許容状態と前記作動流体の流出入を阻止する流出入阻止状態とに切り換え可能な流通状態切換装置を含む請求項2または3に記載の流体作動装置。
  5. 前記流通状態切換装置が、前記作動流体の温度が第1設定値以上になった場合に前記流出入阻止状態から流出入許容状態に切り換えられ、前記第1設定値より小さい第2設定値以下になった場合に前記流出入阻止状態から前記流出入許容状態に切り換えられるものである請求項4に記載の流体作動装置。
  6. 前記接続装置が、前記複数の流体作動部の各々に接続された複数の流体通路を含み、それら流体通路のうちの少なくとも1つが、前記作動流体の熱膨張に伴う容積の増加を許容する容積可変管を含み、その容積可変管により前記熱膨張吸収装置が構成される請求項1ないし5のいずれか1つに記載の流体作動装置。
  7. 前記接続装置が、前記複数の流体作動部の各々に接続された複数の流体通路を含み、それら複数の流体通路のうちの少なくとも1つが2重構造とされるとともに、内側の管が外側の管より弾性係数が小さい材料で製造されたものとされ、その2重構造を成した管により前記熱膨張吸収装置が構成された請求項1ないし6のいずれか1つに記載の流体作動装置。
  8. 前記流体作動部が、(a)前記作動流体としての作動液を収容するハウジングと、(b)そのハウジングに摺動可能に嵌合されたピストンおよびピストンロッドと、(c)前記ハウジングに対する前記ピストンの相対移動に伴う前記ピストンロッドの前記ハウジング内に占める体積の変化に伴って、容積が変化させられる容積変化室とを含む液圧シリンダであり、前記熱膨張吸収装置が、その液圧シリンダに設けられ、前記容積変化室に連通させられた別の容積室である付加容積変化室を含む請求項1ないし7のいずれか1つに記載の流体作動装置。
  9. 前記流体作動部が、複数の車輪にそれぞれ対応して、車体側部材と車輪側部材との間に設けられ、それらの間の上下方向の相対移動に伴う作動流体としての作動液の流れに応じた減衰力を発生させるショックアブソーバである請求項1ないし8のいずれか1つに記載の流体作動装置。
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