JP2005127367A - 電磁アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 永久磁石の減磁を抑制することができる電磁アクチュエータを提供する。
【解決手段】 固定子コア33には、コイル収納部33eにコイル34が収納されているとともに、内周側に永久磁石36が設けられている。永久磁石36とコイル34の間には、固定子コア33の内側コア部33aが設けられている。永久磁石36と内側コア部33aの可動子コア21側の端部には、磁性体37が設けられている。コイル34に電流が供給されていない時には、スプリング50の弾性力によって、可動子コア21は永久磁石36から離れる方向に移動する。コイル34に所定方向の電流が供給されると、可動子コア21と固定子コア33を流れる磁束によって、可動子コア21は、スプリング50の弾性力に打ち勝って、永久磁石36に接近する方向に移動する。この時、コイル34によって固定子コア33の内側コア部33aに流れる磁束の方向は、永久磁石36内の磁束の方向と同じ方向となる。これにより、永久磁石36の減磁を抑制することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体の流通を制御する弁等の作動部材を駆動する駆動装置として用いられる電磁アクチュエータに関する。
作動部材を駆動する駆動装置として、電磁アクチュエータが用いられている。従来の電磁アクチュエータを図4及び図5に示す。(特許文献1参照)
図4及び図5は、電磁アクチュエータを用いたブレーキ装置を示している。ブレーキ装置は、電磁アクチュエータ110と回転軸150を備えている。
電磁アクチュエータ110は、可動子120、固定子130、スプリング140を備えている。可動子120は、磁性材料により形成されている可動子コア121を有している。また、固定子130は、磁性材料により形成されている固定子コア131を有している。固定子コア131には、リング状のコイル132が配設されているとともに、可動子120(可動子コア121)と対向する側に形成されたリング状の磁石収容孔131aにリング状の永久磁石133が収容されている。固定子コア131の可動子コア121と当接する面には、リング状のライニング部材134が設けられている。回転軸150は、固定子コア131に回動可能及び軸方向に移動可能に支持されているとともに、可動子コア121に固定されている。
また、可動子コア121には、スプリング140が取り付けられている。スプリング140は、図4に示す矢印(F)方向、すなわち、可動子コア121を固定子コア131から離す方向の弾性力を発生する。
また、固定子コア131の磁石収容孔131aに収容されている永久磁石133は、固定子コア131の中心側から外周側(径方向)に着磁されている。すなわち、永久磁石131は、外周側の磁極がN極であり、中心側の磁極がS極である。
特開2002−25819号公報
従来の電磁アクチュエータ110を用いたブレーキ装置は、以下のように動作する。
コイル132に電流が供給されていない時には、図4に示すように、スプリング140の弾性力によって、可動子コア121は固定子コア131から離れる方向に移動している。このため、永久磁石133によって発生する磁束は、図4の矢印(X5)に示すように、固定子コア131内を流れる。この状態では、回転軸150にはブレーキ力は加わっていない。
回転軸150にブレーキ力を加える場合には、図4に矢印(Y5)で示す方向に磁束が発生するように、コイル132に第1の方向の電流を供給する。
ここで、永久磁石133によって発生する矢印(X5)で示す磁束と、コイル132によって発生する矢印(Y5)で示す磁束は反対方向である。この状態で、コイル132に供給する電流の値を大きくし、コイル132によって発生する磁束を永久磁石133によって発生する磁束より大きくすると、コイル132によって発生する磁束及び永久磁石133によって発生する磁束は、固定子コア131と可動子コア121との間の空隙を介して可動子コア121に流れる。すなわち、永久磁石133によって発生する磁束は、図5の矢印(X6)で示すように、コイル133によって発生する磁束は、図5の矢印(Y6)に示すように流れる。これにより、可動子コア121と固定子コア131との間の距離を小さくする力、すなわち、可動子コア121を固定子コア131に引き寄せる吸引力(図4の矢印(G)で示す方向)が発生する。
そこで、コイル132に供給する第1の方向の電流の値を、固定子コア131と可動子コア121を流れる磁束(図5の矢印(X6)及び(Y6)に示す磁束)によって発生する、可動子コア121を固定子コア131に引き寄せる吸引力が、スプリング140によって発生する、可動子コア121を固定子コア131から離す弾性力より大きくなるように設定することにより、可動子コア121は、スプリング140の弾性力に打ち勝って、固定子コア131方向(図4の下方向)に移動する。
したがって、可動子コア121が固定子コア131と当接し、回転軸150にブレーキ力が加わる。
回転軸150へのブレーキ力の印加を停止する場合には、コイル132に、第1の方向と逆方向の第2の方向の電流を供給する。
この場合、コイル132によって発生する磁束の方向は、図5の矢印(Y6)に示す方向と反対になる。このため、固定子コア131から可動子コア121に流れる磁束が減少し、可動子コア121を固定子コア131に引き寄せる吸引力が減少する。
そこで、コイル132に供給する第2の方向の電流の値を、固定子コア131と可動子コア121を流れる磁束によって発生する、可動子コア121を固定子コア131に引き寄せる吸引力が、スプリング140によって発生する、可動子コア121を固定子コア131から離す弾性力より小さくなるように設定することにより、可動子コア121は、スプリング140の弾性力によって、固定子コア131から離れる方向(図5の上方向)に移動する。
したがって、図4に示すように、可動子コア121と固定子コア131との当接が解除された状態となり、回転軸150へのブレーキ力の印加が停止される。
なお、コイル132への第2の方向の電流の供給は、適宜の時期に停止される。
従来の電磁アクチュエータは、永久磁石133によって発生する磁束による力と、コイル132によって発生する磁束による力を合成した力によって可動子コア121を移動させるため、少ない消費電力で優れた応答性を得ることができる。
しかしながら、可動子コア121を固定子コア131と当接させる際に、コイル132に供給する第1の方向の電流によって発生する磁束の方向が、図4に示すように、永久磁石133内の磁束の方向と反対方向である。
このように、コイル132によって発生する磁束の方向が永久磁石133内の磁束と反対方向であると、永久磁石133が減磁され、経時変化が大きくなる可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、永久磁石の減磁を抑制し、永久磁石の経時変化を小さくすることができる電磁アクチュエータを提供することである。
前記課題を解決するための本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの電磁アクチュエータである。
請求項1に記載の電磁アクチュエータは、弾性部材による弾性力に抗する方向に可動子コアを移動させる力を発生する磁束を固定子コアと可動子コアに流す永久磁石と、永久磁石から固定子コアと可動子コアに流れる磁束と同じ方向の磁束を固定子コアと可動子コアに流すことが可能なコイルを備え、固定子コアの中心側から外周方向に永久磁石、固定子コア、コイルの順で配設されているとともに、永久磁石から固定子コアと可動子コアに流れる磁束の方向と同じ方向の磁束をコイルから発生させる時、永久磁石とコイルとの間に設けられている固定子コアに、永久磁石内の磁束の方向と同じ方向の磁束が流れるように構成されている。
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの電磁アクチュエータである。
請求項2に記載の電磁アクチュエータでは、永久磁石の可動子と対向する部分と、永久磁石とコイルの間に設けられている固定子コアの可動子コアと対向する部分を磁気的に結合する結合部材が設けられている。
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの電磁アクチュエータである。
請求項3に記載の電磁アクチュエータでは、結合部材と可動子コアの互いに当接する箇所の少なくとも一方に非磁性体が設けられている。
請求項1に記載の電磁アクチュエータを用いれば、コイルに所定方向の電流が供給された時、永久磁石とコイルとの間に設けられている固定子コアに、永久磁石内の磁束の方向と同じ方向の磁束が流れるため、永久磁石の減磁を抑制することができる。これにより、永久磁石の経時変化を小さくすることができる。
また、請求項2に記載の電磁アクチュエータを用いれば、可動子コアが固定子コアと離れる方向に移動している状態では、永久磁石によって発生する磁束は、結合部材を介して固定子コアに流れ、結合部材と可動子コアとの間の空隙を介して可動子コアに流れ難くなる。これにより、可動子コアと永久磁石(固定子コア)との間の最大間隔を小さくすることができるため、コイルでの消費電力を低減することができる。また、永久磁石と可動子コアとの間に結合部材が設けられているため、可動子コアが永久磁石に引き寄せられている状態の時、結合部材と可動子コアとの間の吸引力は、結合部材が設けられていない場合より小さくなる。これにより、可動子コアを永久磁石から離す方向に移動させる力、すなわち、弾性部材の弾性力を、結合部材が設けられていない場合に比べて減少させることができるため、小型で安価な弾性部材を用いることができる。
また、請求項3に記載の電磁アクチュエータを用いれば、永久磁石と可動子コアとの間に非磁性体が設けられるため、弾性部材の弾性力をより減少させることができる。
なお、非磁性体は、ゴム等の弾性部材により形成することもできる。この場合には、可動子コアを永久磁石に引き寄せる方向に移動させる時に発生する作動音を抑制することができる。
以下に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1〜図3は、本発明の一実施の形態の構成を示す図である。本実施の形態は、本発明の電磁アクチュエータを、弁部を駆動して燃料の噴射を制御する燃料噴射弁に用いたものである。なお、図1は、弁部が閉じている時の本実施の形態の縦断面図である。また、図2は、弁部が開いている時の本実施の形態の縦断面図である。また、図3は、図1のIII−III線断面図である。
図1に示す燃料噴射弁は、電磁アクチュエータ10と弁部40を有している。
電磁アクチュエータ10は、可動子20、固定子30、スプリング50等により構成されている。
可動子20は、強磁性材料等の磁性材料により形成された可動子コア21を有している。可動子コア21は、例えば、電磁ステンレス鋼または積層したけい素鋼鈑により形成される。可動子コア21の非磁性体32側には、弁部40が取り付けられている。弁部40には、非磁性体32の弁座(シール面)32aに当接可能な当接面40aが形成されている。また、可動子コア21の、磁性体37と当接する箇所には、非磁性体22が設けられている。本実施の形態では、非磁性材料を層状に形成した非磁性体22を用いている。
固定子30は、非磁性材料により形成された非磁性体31、32、37、強磁性材料等の磁性材料により形成された固定子コア33、コイル34、永久磁石36等を有している。非磁性体31には、燃料が流入する燃料流入口31aが形成されている。また、非磁性体32には、弁部40の当接面40aが当接可能な弁座(シール面)32a、燃料が流出する燃料流出口(燃料噴射口)32bが形成されている。
固定子コア33は、例えば、電磁ステンレス鋼または積層したけい素鋼鈑により、略円筒形状に形成される。固定子コア33は、中心側に配置される内側コア部33a、弁部40が開く方向側(図1の上側)に配置される上部コア部33b、外周側に配置される外側コア部33c、弁部40が閉じる方向側(図1の下側)に配置される下部コア部33dを有している。これらのコア部33a〜33dによって形成される環状のコイル収納部33eには、コイル34が環状に収納されている。コイル34の可動子コア21側(図1の下側)、すなわち、弁部40が閉じる側には、非磁性体35が設けられている。これにより、コイル34によって発生した磁束が確実に可動子コア21を流れる。
コイル34は、磁極が可動子コア21(弁部40)の移動方向(固定子コア33の軸線方向である、図1の上下方向)に沿って配置されるように収納されている。例えば、コイル34に第1の方向の電流が供給された時には、弁部40が開く方向側(図1の上側)がS極、弁部40が閉じる方向側(図1の下側)がN極となり、コイル34に第1の方向と逆方向の第2の方向の電流が供給された時には、弁部40が開く方向側がN極、弁部40が閉じる方向側がS極となるように収納されている。
固定子コア33の中心側には、内側コア部33aに隣接して、円筒形状の永久磁石36が設けられている。永久磁石36は、可動子コア21、したがって弁部40の移動方向(図1の上下方向)に着磁されている。図1では、永久磁石36は、弁部40が開く方向側(図1の上側)がS極、弁部40が閉じる方向側(図1の下側)がN極となるように配置されている。
永久磁石36と固定子コア33の内側コア部33aの、可動子21側の端部(箇所)は、強磁性材料等の磁性材料によって形成された磁性体37によって接続されている。すなわち、磁気的に結合されている。これにより、永久磁石36と可動子コア21との間の最大間隔を小さくすることができるとともに、スプリング50の弾性力を低減することができる。さらに、本実施の形態では、可動子21の結合部材37と当接する箇所に非磁性体22を設けているため、スプリング50の弾性力をより低減することができる。これについては後述する。
可動子コア21は、外周面が、固定子コア33の下部コア部33dの内周側の案内面33fに摺動可能に配置されている。これにより、可動子コア21は、下部コア部33dの案内面33fに沿って、すなわち、可動子コア21が永久磁石36に接近あるいは離れる方向に沿って移動可能である。
また、固定子コア33の中心側に設けられている空間部には、スプリング50が設けられている。スプリング50の両端は、固定子30(例えば、非磁性体31)と可動子コア21に係合されている。スプリング50の弾性力によって、可動子コア21は、図1の矢印(F)で示すように、永久磁石36から離れる方向、すなわち、弁部40の当接面32aが非磁性体32の弁座32aに当接する方向に移動する力が加えられている。
本実施の形態では、スプリング50が本発明の「弾性部材」に対応し、可動子コア21が永久磁石36から離れる方向(弁部40が閉じる方向)が本発明の「一方向」に対応し、可動子コア21が永久磁石36に接近する方向(弁部40が開く方向)が本発明の「他方向」に対応し、可動子コア21が永久磁石36に接近あるいは離れる方向(弁部40が開閉する方向)が本発明の「可動子コアの移動方向」に対応し、可動子コアを永久磁石に接近する方向に移動させる時にコイルに流す電流が本発明の所定方向の電流に対応し、固定子コア33の内側コア部33aが本発明の「永久磁石とコイルとの間に設けられる固定子コア」に対応し、磁性体37が本発明の「結合部材」に対応し、非磁性体22が本発明の「結合部材と可動子コアの互いに当接する箇所の少なくとも一方に設けられた非磁性体」に対応する。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
コイル34に電流が供給されていない時には、永久磁石36によって発生する磁束による力とスプリング50によって発生する弾性力が可動子コア21に作用可能である。
ここで、スプリング50によって可動子コア21に作用する弾性力は、永久磁石36によって発生する磁束により可動子コア21に作用する力より大きく設定されている。このため、可動子21は、スプリング50によって発生する矢印(F)方向の弾性力により、永久磁石36から離れる方向(図1の下方向)、すなわち、弁部40が閉じる方向に移動する。
したがって、弁部40の当接面40aが非磁性体32の弁座32aに当接し、燃料流出口32bからの燃料の流出が停止される。
ここで、永久磁石36と内側コア部33aの可動子コア21側の端部は、結合部材37によって磁気的に結合されている。また、結合部材37と可動子コア21との間には、空隙が存在する。このため、永久磁石36によって発生する磁束は、図1の矢印(X1)で示すように、磁性体37、固定子コア33の内側コア部33a、非磁性体31を通って循環し、可動子コア21には流れ難い。これにより、コイル34への電流の供給を停止して弁部40を閉じている状態における、可動子コア21と永久磁石36との間の間隔、すなわち、非磁性体22と磁性体47との間の間隔(この間隔を「最大間隔」という)を小さくすることができる。可動子コア21と永久磁石36との間の最大間隔が小さいと、可動子21を永久磁石36に接近させる時にコイル34に供給する電流を低減することができ、コイル34での消費電力を低減することができる。
なお、弁部40の当接面40aを弁座32aに確実に当接させるために、弁部40の当接面40aが弁座32aに当接した状態では、可動子コア21と非磁性体32との間に微小の間隙が形成されるように構成されている。
燃料流出口32bから燃料を流出させる場合、すなわち、弁部40を開ける場合には、コイル34に第1の方向の電流を供給する。ここで、第1の方向は、コイル34の極性が永久磁石36の極性と同じになる方向である。例えば、永久磁石36が、図1に示すように、弁部40を閉じる方向側の磁極がN極、弁部40を開ける方向側の磁極がS極になるように配置されている場合には、コイル34の弁部40を閉じる方向側の磁極がN極、弁部40を開ける方向側の磁極がS極となるように電流を供給する。
これにより、コイル34によって発生する磁束は、図1の矢印(Y1)で示す方向に流れる。
ここで、固定子コア33の内側コア部33aでは、永久磁石36によって発生する磁束の方向と、コイル34によって発生する磁束の方向が反対方向である。この状態で、コイル34に供給する電流の値を大きくし、コイル34によって発生する磁束を永久磁石36によって発生する磁束より大きくすると、コイル34によって発生する磁束及び永久磁石36によって発生する磁束が、磁性体37と可動子コア21との間の空隙を介して可動子コア21に流れる。すなわち、コイル34によって発生する磁束は、図2の矢印(X2)で示すように、可動子21と固定子コア33(内側コア部33a、下部コア部33d、外周側コア部33c、上部コア部33b)に流れる。また、永久磁石36によって発生する磁束は、図2の矢印(X2)で示すように、可動子21と固定子コア33(下部コア部33d、外周側コア部33c、上部コア部33b)に流れる。これにより、可動子コア21を、図1の矢印(G)で示す方向の力、すなわち、可動子コア21を永久磁石36に引き寄せる吸引力が発生する。
そこで、コイル34に供給する第1の方向の電流の値を、固定子コア33と可動子コア21を流れる磁束によって発生する、可動子コア21を永久磁石36に引き寄せる吸引力が、スプリング50によって発生する、可動子コア21を永久磁石36から離す弾性力より大きくなるように設定することにより、可動子コア21は、スプリング50の弾性力に打ち勝って、永久磁石36に接近する方向(図1の上方向)に移動する。
したがって、図2に示すように、弁部40の当接面40aと弁座32aとの当接が解除され、可動子コア21に設けられている非磁性体22と磁性体37が当接した状態となる。これにより、弁部40が開き、燃料流入口31aから流入した燃料が燃料流出口32bから流出する。
ここで、非磁性体22が弾性を有していると、非磁性体22が磁性体47と当接した時の作動音の発生を抑制することができる。このため、非磁性体22は、弾性部材により形成するのが好ましい。
本実施の形態では、可動子コア21を永久磁石36に引き寄せる方向に移動させる時、コイル34によって発生する磁束は、図1の矢印(Y1)及び図2の矢印(Y2)で示すように、固定子コア33の内側コア部33aを、永久磁石36内の磁束の方向と同じ方向に流れる。このため、永久磁石36の減磁を抑制することができ、永久磁石36の経時変化を小さくすることができる。
なお、可動子コア21に設けられている非磁性体22が磁性体37と当接した状態を、永久磁石36から回転子コア21と固定子コア33を介して流れる磁束によって発生する吸引力により保持可能である場合には、コイル34への第1の方向の電流の供給を適宜の時期に停止させてもよい。
燃料流出口32bからの燃料の流出を停止させる場合には、コイル34に第1の方向と逆方向の第2の方向の電流を供給する。
この場合、コイル34によって発生する磁束の方向は、図2の矢印(Y2)で示す方向と反対になる。このため、磁性体37を介して可動子コア21に流れる磁束が減少し、可動子コア21を永久磁石36に引き寄せる吸引力が減少する。
そこで、コイル34に供給する第2の方向の電流の値を、固定子コア33と可動子コア21を流れる磁束によって発生する、可動子コア21を永久磁石36に引き寄せる吸引力が、スプリング50によって発生する、可動子コア21を永久磁石36から離す弾性力より小さくなるように設定することにより、可動子コア21は、スプリング50の弾性力によって、永久磁石36から離れる方向に移動する。したがって、図1に示すように、弁部40の当接面40aが弁座32aと当接した状態、となり、弁部40が閉じて流出口32bからの燃料の流出が停止される。
なお、コイル34への第2の方向の電流の供給は、適宜の時期に停止される。
ここで、可動子コア21が永久磁石36に引き寄せられている状態では、永久磁石36と可動子コア21との間の空隙が小さくなっているため、可動子コア21と固定子コア33を介して流れる磁束によって強い吸引力が発生している。このため、可動子コア21を永久磁石36から離す方向に移動させる場合、可動子コア21と固定子コア33を介して流れる磁束によって発生している吸引力に打ち勝って、可動子コア21を永久磁石36から離す方向に移動させる力が必要となる。
可動子コア21を永久磁石36から離す方向に移動させる力としては、スプリング50によって発生する弾性力が用いられている。このスプリング50によって発生する弾性力を大きくすると、サイズが大きく高価な弾性部材を用いる必要がある。
そこで、可動子コア21と固定子コア33を介して流れる磁束によって可動子コア21に作用する吸引力を小さくする方法を用いるのが好ましい。
本実施の形態では、可動子21を永久磁石36から離す方向に移動させる時、コイル34に第1の方向と逆方向である第2の方向の電流を供給している。これにより、可動子コア21と固定子コア33を介して流れる磁束を低減することによって、可動子コア21に作用する吸引力を低減している。
また、本実施の形態では、永久磁石36(固定子コア33の内側コア部33a)の可動子コア21側の端部に磁性体37を設けている。これにより、磁性体37が設けられていない場合に比べて、可動子コア21に作用する吸引力を低減することができる。
さらに、本実施の形態では、可動子コア21の磁性体37と当接する箇所に非磁性体22を設けている。これにより、非磁性体22が設けられていない場合に比べて、可動子コア21に作用する吸引力を低減することができる。
なお、非磁性体22が厚くなると、可動子コア21を永久磁石36に引き寄せている状態における可動子コア21に作用する吸引力を低減することができる反面、可動子コア21を永久磁石36に引き寄せる方向に移動させる時にコイル34に供給する電流を大きくする必要がある。このため、非磁性体22の厚さは、適切に設定する必要がある。
このような可動子コア21に作用する吸引力を低減する方法を用いることにより、スプリング50の弾性力を低減することができ、安価で小型のスプリングを用いることができる。
以上のように、本実施の形態では、コイルに第1の方向の電流を供給する場合、コイルによって発生する磁束が、永久磁石とコイルとの間に設けられている固定子コアを、永久磁石内の磁束の方向と同じ方向で流れるように構成している。これにより、永久磁石の減磁を抑制することができ、永久磁石の経時変化を小さくすることができる。
また、永久磁石と固定子コア(内側コア部)の回転子コア側の端部を磁気的に結合する磁性体を設けている。これにより、永久磁石と回転子コアとの間の最大間隔を小さくすることができ、コイルでの消費電力を低減することができる。また、可動子コアを永久磁石に引き寄せる方向に移動させた時に可動子コアに作用する吸引力を低減することができるため、小型で安価なスプリングを用いることができる。
さらに、可動子コアの磁性体と当接する箇所に非磁性体を設けている。これにより、可動子コアを永久磁石に引き寄せる方向に移動させた時に可動子コアに作用する吸引力をより低減することができる。
本発明は、実施の形態で説明した構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。
例えば、電磁アクチュエータの構成は、コイルに第1の方向(所定方向)の電流を供給した時に、コイルによって発生する磁束が、永久磁石とコイルとの間に設けられている固定子コアを、永久磁石内の磁束の方向と同じ方向で流れるように構成されていれば種々変更可能である。例えば、固定子コアの中心部から外周方向に向けて永久磁石、固定子コア(内側コア部)、コイルの順に配設したが、これらの部材の配設順序は適宜変更可能である。
また、環状の固定子コア、コイルや永久磁石を用いたが、固定子コア、コイルや永久磁石の形状、構造等は種々変更可能である。また、可動子コアの形状、構造等も種々変更可能である。
また、永久磁石と固定子コア部(内側コア部)の可動子コア側に設ける結合部材は、固定子コアと一体に形成してもよい。さらに、結合部材を省略することもできる。
また、可動子コアに非磁性体を設けたが、非磁性体は、可動子コアと磁性体が当接する箇所の少なくとも一方に設けられていればよい。
また、可動子コアを永久磁石から離れる方向に移動させる時、コイルに第1の方向と逆方向の第2の方向の電流を供給したが、コイルへの電流の供給を停止させてもよい。
また、スプリングの配設位置や構造等は種々変更可能である。
また、弾性力を発生する弾性部材としてスプリングを用いたが、弾性部材としては、スプリング以外の種々の弾性部材を用いることができる。
また、可動子を上下方向に移動させる場合について説明したが、可動子の移動方向は上下方向に限定されず、種々の方向に移動させることができる。
また、弁部の構造は実施の形態で説明した構成に限定されない。
また、燃料の噴射を制御する燃料噴射弁に電磁アクチュエータを用いた場合について説明したが、本発明の電磁アクチュエータは、液体や気体等の種々の流体の流通を制御する弁装置に用いることができる。
本発明の一実施の形態の、コイルに電流を供給していない状態における縦断面図である。 本発明の一実施の形態の、コイルに第1の方向の電流を供給している状態における縦断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 従来例の、コイルに電流を供給していない状態における縦断面図である。 従来例の、コイルに第1の方向の電流を供給している状態における縦断面図である。
符号の説明
10、110 電磁アクチュエータ
20、120 可動子
21、121 可動子コア
22、31、32、35 非磁性体
30、130 固定子
31a 燃料流入口
32a 弁座(シール面)
32b 燃料流出口
33、131 固定子コア
33a 内側コア部
33b 上部コア部
33c 外側コア部
33d 下部コア部
33e コイル収納部
33f 案内面(ガイド面)
34、132 コイル
36、133 永久磁石
40 弁部
40a 当接面
50、140 スプリング
131a 永久磁石収納孔

Claims (3)

  1. 固定子コアと、前記固定子コアに対して移動可能に設けられた可動子コアと、前記可動子コアを前記固定子コアに対して一方向に移動させる力を発生する弾性部材と、前記可動子コアを前記固定子コアに対して他方向に移動させる力を発生する磁束を前記固定子コアと前記可動子コアに流す永久磁石と、所定方向の電流が供給されると、前記永久磁石から前記固定子コアと前記可動子コアに流れる磁束の方向と同じ方向の磁束を前記固定子コアと前記可動子コアに流すコイルと、を備える電磁アクチュエータであって、
    前記固定子コアの中心部から外周方向に向かって前記永久磁石、前記固定子コア、前記コイルの順に設けられているとともに、前記コイルに所定方向の電流が供給された時、前記永久磁石と前記コイルとの間に設けられている前記固定子コアに前記永久磁石内の磁束の方向と同じ方向の磁束が流れるように構成されている、
    電磁アクチュエータ。
  2. 請求項1に記載の電磁アクチュエータであって、前記永久磁石の前記可動子コアと対向する部分と、前記永久磁石と前記コイルとの間に設けられている前記固定子コアの前記可動子コアと対向する部分とを磁気的に結合する結合部材が設けられている、電磁アクチュエータ。
  3. 請求項1または2に記載の電磁アクチュエータであって、前記結合部材と前記可動子コアの互いに当接する箇所の少なくとも一方に非磁性体が設けられている、電磁アクチュエータ。
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