JP2005126579A - 水なし平版インキ - Google Patents
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Abstract
【課題】
水なし平版印刷における印刷の高速化、使用用紙の低級化に対応する為、紙むけ耐性や着肉性の向上を行い、かつ地汚れ耐性に優れた水なし平版インキ組成物を提供するものである。
【解決手段】
本発明は顔料5〜30重量%、バインダー樹脂20〜50重量%、溶剤成分として植物油類及び鉱物油類の単独または2種類以上の組み合わせが20〜70重量%からなる水なし平版印刷用インキにおいて、環化ゴム0.5%〜10%及びα−オレフィンポリマー0.1〜7.0重量%を含み、環化ゴムにおいては分子量が5000〜30000で1−テトラデセンの10%希釈状態において白濁温度が50℃〜90℃であり、α−オレフィンポリマーにおいては重量平均分子量が3000〜30000で且つ室温で液状であり25℃での粘度が300〜4000mPa・sであることを特徴とする水なし平版印刷用インキである。
【選択図】なし
水なし平版印刷における印刷の高速化、使用用紙の低級化に対応する為、紙むけ耐性や着肉性の向上を行い、かつ地汚れ耐性に優れた水なし平版インキ組成物を提供するものである。
【解決手段】
本発明は顔料5〜30重量%、バインダー樹脂20〜50重量%、溶剤成分として植物油類及び鉱物油類の単独または2種類以上の組み合わせが20〜70重量%からなる水なし平版印刷用インキにおいて、環化ゴム0.5%〜10%及びα−オレフィンポリマー0.1〜7.0重量%を含み、環化ゴムにおいては分子量が5000〜30000で1−テトラデセンの10%希釈状態において白濁温度が50℃〜90℃であり、α−オレフィンポリマーにおいては重量平均分子量が3000〜30000で且つ室温で液状であり25℃での粘度が300〜4000mPa・sであることを特徴とする水なし平版印刷用インキである。
【選択図】なし
Description
本発明は、湿し水を必要としない水なし平版印刷における印刷の高速化、使用用紙の低級化に対応する為、紙剥け耐性や着肉性の向上を行い、かつ地汚れ耐性に優れた水なし平版インキ組成物を提供するものである。
現在の印刷の主流をなす平版印刷は非画線部に湿し水を供給し、これによるインキ反発性を利用し画線を形成する。しかしこの平版印刷では印刷品質のバラツキの原因が湿し水に起因するところが大きく、それを制御する為に多大な設備、消耗材、時間や熟練した技術が必要となっていた。
近年この湿し水に関わる問題を解決する方法として水なし平版印刷法が提案され、特に湿し水に替わってインキ反発性を示すことを目的として非画線部にシリコーンゴムを設けて印刷する方法が実用化されている。このような水なし平版印刷において従来の油性インキを用いて印刷すると非画線部での充分なインキ反発性が得られず、地汚れが発生して好ましくないことが知られている。この水なし印刷における地汚れという現象は印刷中に印刷機の駆動部やローラーの摩擦に起因する温度上昇と、湿し水を用いない事から水の蒸発による版面の冷却効果がなくなる事による版面温度の上昇によりインキ自体の凝集力が低下してしまい、本来インキを反発すべき非画線部にインキが付着することを言う。
この水なし印刷特有の問題を解決するために、インキのビヒクル成分の中の樹脂を高分子量化して凝集力を上げる(特開平05−279613号公報)、増粘剤を用いる(特開平06−157960号公報)、シリコーン変性樹脂やオルガノポリシロキサン(特開昭50− 71410)により付着エネルギーを下げる、等の手法が取られてきた。
樹脂を高分子量化して凝集力を上げることや増粘剤を用いる手法では高粘度のインキを得ることが出来、地汚れ耐性は向上するが、印刷時のインキのローラー間での転移性、印刷機上での安定性等の印刷適性が劣化するという問題があった。
またシリコーンオイルを添加する方法は過去から行われてきており地汚れ耐性の向上に効果があるが、後加工性が悪い場合があることや、オフ輪印刷で乾燥機の中で揮発することにより触媒脱臭装置の触媒毒になることから適用が制限されていた。またシリコーンオイルはインキ成分と相溶性が悪く分離し易い為に印刷機上での安定性が劣る場合が多くあり、ローラー間での転移不良が発生したり、甚だしい場合にはローラーにインキが付着しなくなったりするなどの印刷機上での安定性が不足するという問題があった。
水なし平版印刷は近年めざましい普及を遂げているが、印刷の高速化が進んでいることや低級な用紙の使用が増えていることから、紙むけ耐性を付与する為のインキの低タック化や、紙への着肉性を向上させる必要がある。また更用紙においても水なし印刷が行われようとしている為、今以上の低タック化及び着肉性の向上が求められている。紙むけ耐性や着肉性を向上させる為にはインキ中の溶剤量を増やせば良いが、その弊害として粘度も低下し地汚れ耐性が劣化する。地汚れ耐性を持たせ、低タック化を行い、着肉性を向上することが難しい課題となっている。
水なし平版印刷における印刷の高速化、使用用紙の低級化に対応する為、インキの紙むけ耐性や着肉性を向上させる必要がある。紙むけ耐性や着肉性を向上させる為にはインキ中の溶剤量を増やせば良いが、その弊害として粘度も低下し地汚れ耐性が劣化する。本発明が解決しようとする課題は紙むけ耐性、着肉性の向上を行い、かつ地汚れ耐性に優れた水なし平版インキ組成物を提供するものである。
即ち、本発明は、顔料5〜30重量%、バインダー樹脂20〜50重量、溶剤成分として植物油類及び/または鉱物油類が20〜70重量%、環化ゴム0.5%〜10%及びα−オレフィンポリマー0.1〜7.0重量%を含有することを特徴とする水なし平版印刷用インキ組成物に関する。
また、本発明は、上記環化ゴムの重量平均分子量が5000〜30000、1−テトラデセンの10%希釈状態において白濁温度が50℃〜90℃であることを特徴とする上記水なし平版インキ組成物に関する。(白濁温度はNOVOCONTROL社製、CHEMOTRONICにて測定。)
更に、本発明は、α−オレフィンポリマーの重量平均分子量が3000〜30000で25℃での粘度が300〜4000mPa・sであることを特徴とする上記水なし平版インキ組成物に関する。
更に、本発明は、溶剤成分として鉱物油類を含有しないことを特徴とする上記水なし平版インキ組成物に関する。
加えて、本発明は、上記水なし平版インキ組成物を使用した印刷物に関する。
本発明方法によって紙むけ耐性、着肉性に優れ、かつ地汚れ適性に優れた極めて実用性の高い水なし平版インキを得ることが出来る。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明において使用される顔料としては、一般的な無機顔料および有機顔料を示すことができる。無機顔料としては黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミムレッド、酸化チタン、亜鉛華、弁柄、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム粉、などを示すことができる。有機顔料としては、アゾ系として、C系(βナフトール系)、2B系および6B系(βオキシナフトエ系)などの溶性アゾ顔料、βナフトール系、βオキシナフトエ酸アニリド系、モノアゾイエロー系、ジスアゾイエロー系、ピラゾロン系などの不溶性アゾ顔料、アセト酢酸アリリド系などの縮合アゾ顔料、フタロシアニン系として、銅フタロシアニン(αブルー、βブルー、εブルー)、塩素、臭素などのハロゲン化銅フタロシアン、金属フリーのフタロシアニン顔料、多環顔料としてペリレン系、ペリノン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、ジオキサジン系、イソインドリノン系、キノフタロン系顔料を挙げることができる。顔料の添加量は、印刷インキ組成物の全量に対して5〜30重量%である。
本発明における環化ゴムは重量平均分子量(ゲルパーミネーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値)が5000〜30000であり、好ましくは7000〜27000、さらに好ましくは20000〜25000である。1−テトラデセンの10%希釈状態において白濁温度が50℃〜90℃が好ましく、さらに好ましくは60℃〜75℃である。白濁点が50℃未満だとインキ化した時に充分なゲル弾性が得られず、90℃を超えると溶剤との親和性が悪くなる。
環化ゴムは、一例として植物油類又は鉱物油類が単独または2種類以上の組み合わせの溶剤、場合によってはアルミニウムキレートやロジン変性フェノール樹脂と一緒に190℃以上で加熱撹拌してワニス化を行いインキに使用することができる。環化ゴムの添加量は印刷インキ組成物の全量に対して0.5〜10重量%が好ましく、さらに好ましくは1.0〜5.0重量%である。0.5重量%未満だと充分な地汚れ耐性が得られず、10重量%を超えると着肉性が悪くなったり、粘度値に比べタック値が高くなり紙剥けの原因になる。
本発明で使用されるバインダー樹脂とはロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂及び石油樹脂等を示し、それらは任意に単独
または2種類以上を組み合わせて使用できるが、ロジン変性フェノール樹脂単独で用いるのが好ましい。またバインダー樹脂は新日本石油(株)製AFソルベント6の10%希釈状態において白濁温度が40℃〜140℃が好ましい。(白濁温度はNOVOCONTROL社製、CHEMOTRONICにて測定。)40℃未満だとワニスにした状態で充分なゲル弾性が得られず、140℃を超えると溶剤との親和性が悪くなる。
または2種類以上を組み合わせて使用できるが、ロジン変性フェノール樹脂単独で用いるのが好ましい。またバインダー樹脂は新日本石油(株)製AFソルベント6の10%希釈状態において白濁温度が40℃〜140℃が好ましい。(白濁温度はNOVOCONTROL社製、CHEMOTRONICにて測定。)40℃未満だとワニスにした状態で充分なゲル弾性が得られず、140℃を超えると溶剤との親和性が悪くなる。
上記バインダー樹脂(ロジン変性フェノール樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂及び石油樹脂等)は植物油類又は鉱物油類が単独または2種類以上の組み合わせの溶剤と場合によってはアルミニウムキレート化合物のようなゲル化剤を添加して、190℃以上で溶解してワニス化したものを使用することができる。バインダー樹脂の添加量は印刷インキ組成物の全量に対して20〜50重量%である。
本発明における植物油類とは植物油並びに植物油由来の化合物であり、グリセリンと脂肪酸とのトリグリセライドにおいて、少なくとも1つの脂肪酸が炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する脂肪酸であるトリグリセライドと、それらのトリグリセライドから飽和または不飽和アルコールとをエステル反応させてなる脂肪酸モノエステル、あるいは植物油の脂肪酸とモノアルコールを直接エステル反応させた脂肪酸モノエステル、エーテル類が挙げられる。
植物油として代表的ものは、アサ実油、アマニ油、エノ油、オイチシカ油、オリーブ油、カカオ油、カポック油、カヤ油、カラシ油、キョウニン油、キリ油、ククイ油、クルミ油、ケシ油、ゴマ油、サフラワー油、ダイコン種油、大豆油、大風子油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ニガー油、ヌカ油、パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ヘントウ油、松種子油、綿実油、ヤシ油、落花生油、脱水ヒマシ油などが挙げらる。
脂肪酸モノエステルは上記植物油とモノアルコールとをエステル交換したものや植物油の脂肪酸とモノアルコールを直接エステル反応させた脂肪酸モノエステルである。モノアルコールの代表的なものは、メタノール、エタノール、n−又はiso−プロパノール、n,sec又はtet−ブタノール、ヘプチノール、2−エチルヘキサノール、ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ドデカノール等の飽和アルコール、オレイルアルコール、ドデセノール、フイセテリアルコール、ゾンマリルアルコール、ガドレイルアルコール、11−イコセノール、11−ドコセノール、15−テトラコセノール等の不飽和脂肪族系アルコールが挙げられる。
エーテル類として代表的なものは、ジ−n−オクチルエーテル、ジノニルエーテル、ジへプチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジデシルエーテル、ノニルへキシルエーテル、ノニルヘプチルエーテル、ノニルオクチルエーテル等が挙げられる。
本発明で使用される鉱物油類は芳香族炭化水素の含有量が1重量%以下の原油由来の溶剤(石油系溶剤)である。この石油系溶剤はアニリン点が70〜110℃、沸点が230℃以上の石油溶剤が適当である。アニリン点が70℃未満の場合には樹脂を溶解させる能力が高すぎる為インキの粘度が低くなりすぎ地汚れ耐性が充分でなくなる。またアニリン点が110℃を超える場合には樹脂の溶解性が乏しい為、インキの流動性が劣り、その結果光沢、着肉性が悪い印刷物しか得ることができず好ましくない。沸点が230℃未満の場合には印刷機上でのインキ中溶剤の放出量が多くなり、インキの流動性の劣化により、ローラーや版、ブランケットへのインキの堆積が起こり易くなる為好ましくない。
本発明におけるα−オレフィンポリマーの重量平均分子量(ゲルパーミネーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値)は3000〜30000であり、好ましくは4000〜25000、さらに好ましくは10000〜20000である。また25℃での粘度(東京計器製B型粘度計、型式BL3)は300〜4000mPa・sであるが、好ましくは500〜3500mPa・s、さらに好ましくは1000〜3000mPa・sである。重量平均分子量が3000未満、若しくは粘度が300mPa・s未満だと充分な地汚れ耐性が得られず、重量平均分子量が30000を超過する、若しくは粘度が4000mPa・sを上回るとインキの保存安定性、着肉性が悪くなる。
上記α−オレフィンポリマーの添加量は0.1〜7.0重量%が好ましく、さらに好ましくは1.0〜5.0重量%である。添加量が0.1重量%未満だと充分な地汚れ耐性が得られず、7.0重量%を超えるとローラーにインキが付着しなくなり機上安定性が損なわれたり、インキが増粘して保存安定性が失われたり、着肉性が劣化したり、後刷りのインキがはじいたり、後加工で問題が発生したりする。また、室温(25℃)で液状であることが望ましい。
本発明における水なし平版印刷用インキは、枚葉印刷用インキ、ヒートセットオフ輪印刷用インキ、ノンヒートセットオフ輪印刷用インキ等何れにも適応できる。
本発明における水なし平版印刷用インキは、枚葉印刷用インキ、ヒートセットオフ輪印刷用インキ、ノンヒートセットオフ輪印刷用インキ等何れにも適応できる。
次に、本発明を実施例に基づいて説明する。例中、「部」は「重量部」を「%」は「重量%」を示す。
(フェノール樹脂製造例)撹拌機、水分離器付還流冷却器、温度計付き4つ口フラスコにpーオクチルフェノール720部、pードデシルフェノール375部、パラホルムアルデヒド290部、キシレン800部からなる混合物を加熱溶解後、48%水酸化ナトリウム水溶液80部を添加し、80〜90℃で5時間反応させる。反応後6N塩酸125部、水道水200部を加えて撹拌静置し、上澄み層を取り出し水洗して不揮発分63%のレゾール型フェノール樹脂のキシレン溶液約2100部を得て、これをAレゾール液とした。
(ロジン変性フェノール樹脂製造例)
撹拌機、リービッヒ冷却管、温度計付きの4つ口フラスコにガムロジン600部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、200℃で加熱溶解し、Aレゾール液770部を120〜200℃で反応後、グリセリン67部を仕込み、250〜260℃で、酸価25以下になるまでエステル化して、分子量80,000、白濁温度90℃、樹脂粘度160ポイズのロジン変性フェノール樹脂Aを得た。(白濁温度は新日本石油(株)製AFソルベント6の10%希釈状態のものをNOVOCONTROL社製、CHEMOTRONICにて測定。樹脂粘度は、樹脂/アマニ油=1/2の重量比の混合物を180〜200℃で加熱撹拌溶解して得たワニスのコーンプレート型粘度計による25℃での粘度値である。)
撹拌機、リービッヒ冷却管、温度計付きの4つ口フラスコにガムロジン600部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら、200℃で加熱溶解し、Aレゾール液770部を120〜200℃で反応後、グリセリン67部を仕込み、250〜260℃で、酸価25以下になるまでエステル化して、分子量80,000、白濁温度90℃、樹脂粘度160ポイズのロジン変性フェノール樹脂Aを得た。(白濁温度は新日本石油(株)製AFソルベント6の10%希釈状態のものをNOVOCONTROL社製、CHEMOTRONICにて測定。樹脂粘度は、樹脂/アマニ油=1/2の重量比の混合物を180〜200℃で加熱撹拌溶解して得たワニスのコーンプレート型粘度計による25℃での粘度値である。)
ワニス製造例
(ワニス製造例1)ロジン変性フェノール樹脂A 42部、亜麻仁油15部、ダイアレン168(三菱化学(株)製)20部、AFソルベント5(新日本石油(株)製)22.5部、アルミニウムキレート(川研ファインケミカル製、ALCH)0.5部を190℃で1時間加熱撹拌してワニスAを得た。
(ワニス製造例1)ロジン変性フェノール樹脂A 42部、亜麻仁油15部、ダイアレン168(三菱化学(株)製)20部、AFソルベント5(新日本石油(株)製)22.5部、アルミニウムキレート(川研ファインケミカル製、ALCH)0.5部を190℃で1時間加熱撹拌してワニスAを得た。
(ワニス製造例2)環化ゴムA(コーシービージャパン(株)製、アルペックスCK450、Mw=23000)50部、亜麻仁油15部、ダイアレン168 20部、AFソルベント5 15部を190℃で1時間加熱撹拌してワニスBを得た。
(ワニス製造例3)環化ゴムB(コーシービージャパン(株)製、アルペックスCK514、Mw=8000)50部、亜麻仁油15部、ダイアレン168 20部、AFソルベント5 15部を190℃で1時間加熱撹拌してワニスCを得た。
(ワニス製造例4)ロジン変性フェノール樹脂(荒川化学工(株)製、重量平均分子量8万、酸化20、軟化点180)35部、環化ゴムA15部、亜麻仁油15部、ダイアレン168 20部、AFソルベント5 14.5部、アルミニウムキレート0.5部を190℃で1時間加熱撹拌してワニスDを得た。
(ワニス製造例5)ロジン変性フェノール樹脂(荒川化学工(株)製、重量平均分子量8万、酸化20、軟化点180)45部、亜麻仁油30部、大豆油14.5部、大豆油脂肪酸ブチルエステル10部、アルミニウムキレート0.5部を190℃で1時間加熱撹拌してワニスEを得た。
(ワニス製造例6)環化ゴムA50部、亜麻仁油30部、大豆油10部、大豆油脂肪酸ブチルエステル10部を190℃で1時間加熱撹拌してワニスFを得た。
インキ作成例
リオノールブルーFG7330(東洋インキ製造(株)製)、ワニスA〜F、α―オレフィンポリマーA(東洋ペトロライト(株)製、バイパー825、Mw=10000、1350mPa・s)、α―オレフィンポリマーB(東洋ペトロライト(株)製試作サンプル、Mw=6500、450mPa・s)、α―オレフィンポリマーC(東洋ペトロライト(株)製試作サンプル、Mw=24000、3300mPa・s)、大豆油、AFソルベント5を表2の配合で常法に従い三本ロールを用いて、粘度値が98Pa・s〜102Pa・s〜になる様にインキを作成し、実施例1〜10及び比較例1〜2とした。
リオノールブルーFG7330(東洋インキ製造(株)製)、ワニスA〜F、α―オレフィンポリマーA(東洋ペトロライト(株)製、バイパー825、Mw=10000、1350mPa・s)、α―オレフィンポリマーB(東洋ペトロライト(株)製試作サンプル、Mw=6500、450mPa・s)、α―オレフィンポリマーC(東洋ペトロライト(株)製試作サンプル、Mw=24000、3300mPa・s)、大豆油、AFソルベント5を表2の配合で常法に従い三本ロールを用いて、粘度値が98Pa・s〜102Pa・s〜になる様にインキを作成し、実施例1〜10及び比較例1〜2とした。
印刷試験評価
実施例1〜5及び比較例1〜2のインキを、(株)小森コーポレーション製リスロン40枚葉印刷機にて、東レ株式会社製水なし平版TAP−HG2を用い、水なし印刷を10000rphで行い、地汚れ温度、着肉性、光沢を評価した。
実施例1〜5及び比較例1〜2のインキを、(株)小森コーポレーション製リスロン40枚葉印刷機にて、東レ株式会社製水なし平版TAP−HG2を用い、水なし印刷を10000rphで行い、地汚れ温度、着肉性、光沢を評価した。
地汚れ温度とは、印刷時の版面温度を変えていった時に非画線部の汚れが印刷紙面に出始める温度を指す。
着肉性は、同じキー開度、同じ温度で印刷した時のベタ部の状態を濃度計並びに目視評価で確認。5段階評価にて評点をつけた。(点数が大きいほど良い。)
光沢値は同じ濃度の部分を(株)村上色彩技術研究所製GM−26Dにて測定した。
着肉性は、同じキー開度、同じ温度で印刷した時のベタ部の状態を濃度計並びに目視評価で確認。5段階評価にて評点をつけた。(点数が大きいほど良い。)
光沢値は同じ濃度の部分を(株)村上色彩技術研究所製GM−26Dにて測定した。
本発明は水なし平版印刷において、顔料、バインダー樹脂、溶剤成分として植物油類又は鉱物油類からなる水なし平版印刷インキにおいて環化ゴム及びα−オレフィンポリマーをインキ組成物にすることにより、従来の水なし平版インキに比べ紙むけ耐性、着肉性及び地汚れ耐性に優れたインキを提供できる。
Claims (5)
- 顔料5〜30重量%、バインダー樹脂20〜50重量%、溶剤成分として植物油類及び/または鉱物油類が20〜70重量%、環化ゴム0.5%〜10%、及びα−オレフィンポリマー0.1〜7.0重量%を含有することを特徴とする水なし平版印刷用インキ組成物。
- 環化ゴムの重量平均分子量が5000〜30000であり、且つ1−テトラデセンの10%希釈状態において白濁温度が50℃〜90℃であることを特徴とする請求項1記載の水なし平版インキ組成物。
- α−オレフィンポリマーの重量平均分子量が3000〜30000で25℃での粘度が300〜4000mPa・sであることを特徴とする請求項1または2記載の水なし平版インキ組成物。
- 溶剤成分として鉱物油類を含有しないことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の水なし平版インキ組成物。
- 請求項1ないし4いずれか記載の水なし平版インキを使用した印刷物。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019203263A1 (ja) | 2018-04-19 | 2019-10-24 | 東レ株式会社 | 印刷版、印刷版の製造方法、およびそれを用いた印刷物の製造方法 |
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2003
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2019203263A1 (ja) | 2018-04-19 | 2019-10-24 | 東レ株式会社 | 印刷版、印刷版の製造方法、およびそれを用いた印刷物の製造方法 |
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