JP2005126452A - リチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシート - Google Patents

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Abstract

【課題】 電解液に対して高い浸透性を発揮することにより短時間で電解液を素子に含浸できると共に、十分な接着性を有するリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシートを提供する。
【解決手段】 本発明のリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシートは、基材の片面に、電解液溶媒により溶解する溶解性領域と電解液溶媒に溶解しない非溶解性領域とからなる粘着剤層を有することを特徴とする。前記粘着剤層は、例えば、粘着剤層全表面の10〜80%の範囲が溶解性領域であり、好ましくはテープの端部に又はテープの端部に通じる様に溶解性領域が設けられている。また、本発明のリチウムイオン電池は、素子が、上記本発明のリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシートで巻止めされていることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、マンガン系、コバルト系等の正極を備えたリチウムイオン電池の構成材料として使用される粘着テープ又はシート、及びこれを用いたリチウムイオン電池に関する。
従来、リチウムイオン電池は、正極箔と陰極箔とを電解紙(セパレータ紙)を介して巻回したリチウムイオン電池素子の外周に粘着テープを巻き付けて固定し、得られた巻回体を電池缶内に収納し、電解液を注入して素子に含浸させることにより作製されている。しかし、電解液を注入する際、巻回体内部の素子にまで電解液が浸透するには非常に多くの時間を有するという問題があった。この解決手段として、巻回体の下端部から電解液を浸透させる方法(例えば、特許文献1参照)や、正極箔の表面に巻回体としたときに両端部に達するスリット状の電解液案内空隙を複数個設ける方法(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
特開2000−277094号公報 特開2001−35484号公報
リチウムイオン電池を構成する巻回体の外周部には、巻回体の形態を保持し、保護、絶縁するための粘着テープ(粘着絶縁テープ)が使用されており、この粘着テープの電解液の浸透性を向上させることができれば、電解液注入工程の更なる時間短縮が望める。
従って、本発明の目的は、電解液に対して高い浸透性を発揮することにより短時間で電解液を素子に含浸できると共に、十分な接着性を有するリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシートを提供することにある。
また、本発明の目的は、上記のリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシートを用いたリチウムイオン電池を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定の構造からなる粘着剤層を有する粘着テープ又はシートによれば、テープの接着機能を維持しつつ電解液の浸透性が向上することにより電解液の注入にかかる時間を短縮でき、リチウムイオン電池を効率よく製造できることを見い出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、基材の片面に、電解液溶媒により溶解する溶解性領域と電解液溶媒に溶解しない非溶解性領域とからなる粘着剤層を有するリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシートを提供する。前記粘着剤層は、例えば、粘着剤層全表面の10〜80%の範囲が溶解性領域であり、好ましくはテープの端部に又はテープの端部に通じる様に溶解性領域が設けられている。
また、本発明は、素子が、上記本発明のリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシートで巻止めされているリチウムイオン電池を提供する。
本発明のリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシートによれば、特定の構成からなる粘着剤層を有するため、リチウムイオン電池の構成材料として用いた場合に、電解液に対して極めて高い浸透性を発揮して速やかに素子に含浸されるため電解液注入時間を大幅に短縮でき、しかも素子に対する巻止機能、保護機能、絶縁機能を発揮しうる十分な接着性を保持している。このような粘着テープ又はシートを用いることにより、電解液注入時間を短縮できるため、リチウムイオン電池を高い生産性で製造することができる。
本発明のリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシートは、基材の片面に、電解液溶媒により溶解する溶解性領域と電解液溶媒に溶解しない非溶解性領域とからなる粘着剤層を有することを特徴としている。
基材の形成材料としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などのポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル;ポリアリレート;ポリウレタン;ポリカーボネート;ポリアミド;ポリイミド(PI);ポリフェニレンサルファイド(PPS);ポリ4フッ化エチレン、及びこれらの複合体等が挙げられる。なかでも、リチウムイオン電池の構成材料に用いる点で、耐熱性を有する多孔質フィルムが好ましく、特に超高分子量ポリオレフィン系多孔質フィルム(例えば、重量平均分子量50万〜1500万のポリオレフィンからなる多孔質フィルム)が好ましい。
本発明における基材は、片面又は両面に、粘着剤層の密着力の向上などを目的にコロナ処理やプラズマ処理などの物理的処理、下塗り剤などの化学的処理など、適宜表面処理を施してもよい。
本発明の粘着テープ又はシートの主要な特徴は、電解液溶媒により溶解する溶解性領域と電解液溶媒に溶解しない非溶解性領域とからなる粘着剤層を有することにある。電解液溶媒としては、リチウムイオン電池の構成材料として慣用のものであればよく、例えば、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物;テトラヒドロフラン、4−メチルジオキソラン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類;ヘキサメチルホスホルアミドなどのアミド類;LiPF6、LiAsF6、LiBF4等のフッ素含有無機酸のリチウム塩;これらの混合液等が挙げられる。
粘着剤層を構成する粘着剤としては、例えば、溶解性領域を構成する電解液溶媒に溶解する粘着剤(溶解性粘着剤)と、非溶解性領域を構成する電解液溶媒に溶解しない粘着剤(非溶解性粘着剤)とを組み合わせて用いられる。本発明において、「電解液溶媒により溶解する」とは、厚さ30μmの粘着剤層を基材上に設けた粘着テープを、被着体としてのステンレス板に貼り付けて電解液に30分間浸漬したときに、電解液中で粘着テープが被着体から完全に剥離する状態を意味しており、このような粘着剤層を構成する粘着剤を「電解液溶媒により溶解する粘着剤(溶解性粘着剤)」と称している。本発明の粘着テープによれば、電解液との接触により溶解性粘着剤が溶解するため、粘着剤層が部分的に消失し、又は被着体が部分的に界面剥離を生じて粘着テープと素子との間に空隙を形成し、該空隙が電解液の浸透経路となることにより浸透性が著しく向上する。電解液の浸透経路を確保するという観点から、前記溶解性領域は、好ましくはテープ端部に、又はテープの端部に通じる様に設けられる。
粘着剤層を構成する粘着剤としては、電池性能に悪影響を及ぼさないものであれば特に限定されるものではなく、例えば、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられる。なかでも、熱溶融性を有する粘着剤が好ましく、特にアクリル系粘着剤が好ましい。
アクリル系粘着剤としては、例えば、粘着性を与え、ガラス転移点(Tg)が比較的低いポリマーを形成しうる主モノマー、接着性や凝集力を与え、Tgが比較的高いポリマーを形成しうるコモノマー、及び架橋点の形成や接着性を改良しうる官能基含有モノマー等の単量体成分を重合させたアクリル系共重合体からなる粘着剤が用いられる。
前記アクリル系共重合体の主モノマーとしては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸オクチル等のアクリル酸アルキルエステル、アクリル酸シクロヘキシル等のアクリル酸シクロアルキルエステル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸アラルキルエステルや、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸シクロヘキシル等のメタクリル酸シクロアルキルエステル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸アラルキルエステルなどが挙げられる。コモノマーとしては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルエーテル、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニル基含有化合物が挙げられる。
前記官能基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有モノマー;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−メチロールアクリルアミド、アリルアルコール等のヒドロキシル基含有モノマー;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基含有モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有モノマー;N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド等のN−置換アミド基含有モノマー;グリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有モノマーなどが挙げられる。これらのモノマーは1種又は2種以上を混合して使用できる。
上記単量体成分の種類や組み合わせを適宜選択することにより、優れた粘着性、凝集性、耐久性を有するアクリル系共重合体を得ることができる。このように、粘着剤の主成分となるポリマーを適宜選択することにより、用途に応じた任意の品質、特性を有する粘着剤層を形成することができる。
粘着剤を構成するポリマーの重量平均分子量は、特に限定されないが、例えば20万〜150万、好ましくは40万〜100万である。分子量が小さ過ぎると、粘着剤の粘着力や凝集力が劣り、分子量が大き過ぎると粘着剤が硬くなり、粘着性が不十分となって貼着の作業性が低下しやすい。ポリマーのTgは、特に限定されないが、−20℃以下であるのが好ましい。Tgが−20℃を超える場合、使用温度によっては粘着剤が硬くなり、粘着性を維持できなくなる場合がある。
粘着剤は、架橋型、非架橋型のいずれのものも使用できる。架橋型の場合には、粘着剤は、上記ポリマーの他に架橋剤を含んでいてもよい。架橋剤としては、粘着剤が有する架橋性官能基の種類に応じて適宜選択でき、例えば、エポキシ系架橋剤、イソシアナート系架橋剤、金属キレート系架橋剤、金属アルコキシド系架橋剤、金属塩系架橋剤、アミン系架橋剤、ヒドラジン系架橋剤、アルデヒド系架橋剤等が挙げられる。これらの架橋剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
上記架橋剤は、粘着剤を構成するポリマーの組成や分子量等に応じて、電解液溶媒に対して所望の溶解性を発揮しうる範囲で用いられる。本発明においては、粘着剤層を構成する溶解性粘着剤として架橋剤を含有しない非架橋型粘着剤が、非溶解性粘着剤として架橋剤を含有する架橋型粘着剤が、それぞれ好ましく用いられる。
粘着剤には、上記のほかに、必要に応じて、紫外線吸収材、粘着付与剤、軟化剤(可塑剤)、老化防止剤、安定剤、充填剤、老化防止剤、粘着付与剤、顔料、染料、シランカップリング剤等の添加剤が含まれていてもよい。粘着付与剤としては、例えば、ロジン及びその誘導体、ポリテルペン、テルペンフェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、石油系樹脂、スチレン樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。軟化剤としては、例えば、液状ポリエーテル、グリコールエステル、液状ポリテルペン、液状ポリアクリレート、フタル酸エステル、トリメリット酸エステル等が挙げられる。
粘着剤層全表面に対して溶解性領域が占める割合(面積比)は、下記式により算出される。
面積比(%)=(s/S)×100
(式中、sは溶解性領域の面積、Sは粘着剤層全表面積を示す)
上記面積比は、例えば10%以上80%以下、好ましくは20%以上70%以下である。溶解性領域が粘着剤層全表面の10%未満では、電解液の注入時間の短縮効果が得られにくく、80%を超えると、粘着テープ本来の特性である粘着力が減衰し、素子に対する巻止機能、保護機能、絶縁機能が低下しやすい。粘着剤において、電解液溶媒に対する溶解性の調整は、粘着剤を構成するポリマーの架橋度、溶解性、及び粘着付与剤の種類や量等をコントロールすることにより行われる。
本発明のリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシートは、例えば、基材の片面に、上記非溶解性粘着剤と溶解性粘着剤(例えば、架橋剤含有粘着剤と架橋剤非含有粘着剤)を交互にストライプ塗工した後、乾燥又は冷却してロールに巻き取り、所定の幅にスリットを設けることにより製造できる。粘着剤層の厚さは、特に限定されないが、例えば5〜100μm程度、好ましくは5〜60μm程度である。
本発明の粘着テープ又はシートには、必要に応じて、粘着剤を保護するため粘着剤層上に離型フィルムを積層してもよい。離型フィルムとしては、粘着テープ又はシートの分野において慣用のものを使用でき、例えば、グラシン紙のような紙材や、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等などの樹脂フィルムからなる支持体上に、シリコーンなどの離型剤が形成されたフィルムなどを用いることができる。
また、本発明の粘着テープ又はシートにおいて、テープ自背面に対する接着部分がある場合に、自背面への接着力をより強固にする目的でテープの背面側(基材側)に背面処理層を設けてもよい。背面処理層は、長鎖アルキルアクリレート共重合体、長鎖アルキルビニルエーテル共重合体、長鎖アルキルビニルエステル共重合体などの剥離処理剤を基材背面に塗布することにより形成される。背面処理層は、剥離処理剤のほかに、上記に例示の添加剤を含んでいてもよい。
本発明の粘着テープ又はシートは、上記のほかに、用途に応じて1又は2以上の任意の層を設けてもよい。
本発明のリチウムイオン電池は、素子が、上記本発明のリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシートで巻止めされている点を特徴としている。このため、電解液注入工程において、粘着剤層が電解液と接触して溶解した部分(溶解性領域)が浸透経路となって、注入した電解液は速やかに内部へ浸透して短時間で素子に含浸させることができる。このように前記工程の作業効率が向上することにより、リチウムイオン電池を高い生産性で製造することができる。
本発明において、リチウム二次電池の構造等は特に限定されないが、一般に、リチウム二次電池は正極活物質と負極活物質と電解液とで構成される。前記正極活物質としては、例えばマンガン酸塩(マンガン酸リチウムなど)、マンガン酸化物や等のマンガン系化合物、コバルト酸塩(コバルト酸リチウムなど)、コバルト酸化物等のコバルト化合物、ニッケル酸化物等のニッケル系化合物、鉄系化合物、遷移金属硫化物などが使用される。これらの中でも、マンガン系又はコバルト系化合物が好ましい。負極活物質としては、例えば、リチウム−黒鉛層間化合物、リチウム−ソフト・カーボン層間化合物、リチウム−ハード・カーボン層間化合物などのリチウム−炭素層間化合物などが例示される。電解液としては、例えば、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物;テトラヒドロフラン、4−メチルジオキソラン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類;ヘキサメチルホスホルアミドなどのアミド類;LiPF6、LiAsF6、LiBF4等のフッ素含有無機酸のリチウム塩;これらの混合液等が挙げられる。好ましい電解液には、カーボネート化合物とフッ素含有無機酸のリチウム塩との混合液などが含まれる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
厚さ30μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム[基材;商品名「トレファン」、東レ(株)製]の片面に、単量体成分としてアクリル酸ブチル90重量部とアクリル酸10重量部とを用いたアクリル酸エステル系共重合体[重量平均分子量(Mw)50万]100重量部、及びトリメチロールプロパントリレンジイソシアナート(架橋剤)2重量部からなる架橋剤含有アクリル系粘着剤組成物と、該粘着剤組成物から架橋剤を除く成分で構成される架橋剤非含有アクリル系粘着剤組成物(溶解性粘着剤)とを組み合わせて用い、粘着剤層全表面の50%が溶解性粘着剤で構成されるようにストライプ塗工し、乾燥することにより厚さ30μmの粘着剤層を有する粘着テープを得た。
得られた粘着テープの基材表面に、セルロースアセテート系重合体(Mw50万)100重量部と長鎖アルキルアクリレート系重合体(離型成分)30重量部との混合物を塗布し、厚さ1μm未満の背面処理層を設けることにより、背面処理層、基材、粘着剤層がこの順に積層した粘着テープを作製した。
実施例2
実施例1において、架橋剤含有アクリル系粘着剤組成物の代わりに、天然ゴム(粘着剤成分)100重量部、テルペン系樹脂(粘着付与樹脂)40重量部、石油系樹脂(粘着付与樹脂)30重量部、及び老化防止剤(商品名「スミライザーNW」、住友化学(株)製)2重量部からなるゴム系粘着剤組成物を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行って粘着テープを得た。
比較例1
実施例1において、粘着剤溶液として、架橋剤非含有アクリル系粘着剤組成物を用いないで架橋剤含有アクリル系粘着剤組成物のみを用いて基材の全表面に塗工した点以外は、実施例1と同様の操作を行って粘着テープを得た。
評価試験
実施例及び比較例で得られた粘着テープについて以下の評価を行い、結果を表1に示した。
(接着性)
実施例及び比較例で得られた粘着テープを円筒に巻いたものを、電解液溶媒(LiPF6をエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの体積比1:2の混合溶媒に1mol/Lの濃度に溶解した溶液)に浸し、テープの剥がれ性を目視にて評価した。巻止め部の剥がれがなかった場合には「○」、剥がれがあった場合には「×」として評価し、結果を表1の「接着性」の欄に示した。
(浸透性)
実施例及び比較例で得られた各粘着テープを10mm×10mmのサイズに切り取ってテープサンプルとし、金属板(ステンレス板)に貼り付け、該金属板を45°に傾けた状態で、貼り付けられているテープサンプルの上部より電解液溶媒(LiPF6をエチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの体積比1:2の混合溶媒に1mol/Lの濃度に溶解した溶液)をテープ表面に溢れないように垂らし、5分経過後、テープ下部からの電解液溶媒の染みだしの状況を評価した。得られた結果を表1中、「浸透性」の欄に、電解液溶媒が染みだしていた場合を「+」、染みだしていなかった場合を「−」と示した。
Figure 2005126452
表1に示されるように、実施例1,2の各粘着テープは、電解液を注入して5分後には電解液を浸透することができるため、電解液注入時間を短縮する特性と同時に、素子を巻止める接着性を有している。これに対し、比較例1の粘着テープでは、5分経過後にも電解液の浸透がみられず、電解液注入時間を短縮する特性がないことが確認された。

Claims (4)

  1. 基材の片面に、電解液溶媒により溶解する溶解性領域と電解液溶媒に溶解しない非溶解性領域とからなる粘着剤層を有するリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシート。
  2. 粘着剤層全表面の10〜80%が溶解性領域である請求項1記載のリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシート。
  3. テープの端部に又はテープの端部に通じる様に溶解性領域が設けられた粘着剤層を有する請求項1又は2記載のリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシート。
  4. 素子が、請求項1〜3の何れかの項に記載のリチウムイオン電池素子巻止用粘着テープ又はシートで巻止めされているリチウムイオン電池。
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