JP2005126312A - 発光性ガラス物品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、機械強度が高く、充分な発光強度を得ることができるとともに、安価に製造できる発光性ガラス物品およびその製造方法を提供することである。
【解決手段】本発明の発光性ガラス物品は、ガラス中に発光性物質が略均一に分散してなる発光性ガラス物品であって、厚さ10mmにおいて、透光率が20〜90%であり、1000ルクスの光を20分間照射した直後の初期発光強度が200〜4000mcd/m2であることを特徴とする。また、本発明の発光性ガラス物品は、ガラス中に発光性物質が略均一に分散してなり、発光性物質の含有量が0.1〜5質量%であることを特徴とする。さらに、本発明の発光性ガラス物品の製造方法は、複数個のガラス粒と発光性物質とを略均一に混合し、耐火性容器内に充填した後、加熱処理することによって焼結することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、主に舗道、建物の外装材や内装材、オブジェ、誘導灯、歩道灯、足元灯に用いられる発光性ガラス物品およびその製造方法に関するものである。
近年、建築物の多様化にともなって建築材料にガラス物品が多数使用されるようになってきており、特に、最近では光を使って機能性または装飾性(意匠性)を向上させた建築用ガラス物品が使用されるケースが増えている。
しかし、舗道、建物の外装材や内装材、オブジェ、高輝度を必要としない暗所での誘導灯、歩道の脇を照らす照明(歩道灯)、壁や段差を認識させるために設置される足元灯等は光源として電球や蛍光灯などが不可欠であり、設計の自由度が制約される上に、メンテナンスが必要であった。これらの光源のかわりに、太陽光線等に含まれる紫外線や可視光線を吸収し、そのエネルギーを放出することによって長時間にわたって発光することができる建築材料、いわゆる発光性ガラス物品が使用されると、メンテナンスの必要がなく、設計の自由度を高めることができ、また、電力を消費しないため省エネルギーの点からも注目されている。
発光性ガラス物品には、ある組成を有するガラス自体が紫外線や可視光線を吸収して発光することができる発光性ガラス物品が考え出されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、ガラス粉末粒子体と発光性物質とを混合して焼固した発光性ガラス物品が考え出されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2000−63145号公報 特開平11−293238号公報
ところで、特許文献1に開示されているガラス自体が発光性を有するガラス物品は、それぞれ決まった色にしか発光できないため、種々の色に発光させるためにはそれに応じた組成を有するガラスを作製しなければならず、色違いを製造するためのコストが高くなる。
また、特許文献2に例示されている発光性ガラス物品は、高価な発光性物質を20質量%も含有しているため、コストが高くなるとともに、焼結性が悪く機械強度が低くなりやすい。
本発明の目的は、機械強度が高く、充分な発光強度を得ることができるとともに、安価に製造できる発光性ガラス物品およびその製造方法を提供することである。
本発明者等は、鋭意検討を行なった結果、ガラス中に適量の発光性物質を含有せしめることによって、透光性が得られ、表層だけでなく内部に存在する発光性物質も発光させることによって上記した目的を達成できることを見いだし、本発明として提案するものである。
本発明の発光性ガラス物品は、ガラス中に発光性物質が略均一に分散してなる発光性ガラス物品であって、厚さ10mmにおいて、透光率が20〜90%であり、1000ルクスの光を20分間照射した直後の初期発光強度が200〜4000mcd/m2であることを特徴とする。
本発明の発光性ガラス物品は、ガラス中に発光性物質が略均一に分散してなり、発光性物質の含有量が0.1〜5質量%であることを特徴とする。
また、本発明の発光性ガラス物品の製造方法は、複数個のガラス粒と発光性物質とを略均一に混合し、耐火性容器内に充填した後、加熱処理することによって焼結することを特徴とする。
本発明の発光性ガラス物品は、厚さ10mmにおいて、透光率が20〜90%と充分な透光性が得られるためガラス物品の内部まで光が届くとともに、内部に存在する発光性物質が発光でき、また発光した光が表面まで達することになる。そのため、1000ルクスの光を20分間照射した直後の初期発光強度が200〜4000mcd/m2となるため、充分な発光強度を得ることができる。なお、透光率は、50×50×10mmの大きさに切断し両面を光学研磨した板状の試料を作製し、光源である蛍光灯から照度計に直接照射された光が1000ルクスの照度となるように調整し、蛍光灯と照度計の間に試料を挿置したときの照度(ルクス)を10回測定し、その平均値を1000ルクスで除し、100を乗じた値を指す。
透光率の好ましい範囲は30〜80%、さらに好ましくは40〜65%である。
また、初期発光強度の好ましい範囲は250〜2500mcd/m2、さらに好ましくは300〜1500mcd/m2である。
また、本発明の発光性ガラス物品は、ガラス中に発光性物質が略均一に分散してなり、発光性物質の含有量が0.1〜5質量%であるため、機械強度が高く、充分な発光強度を得ることができるとともに、安価に製造できる。
すなわち、本発明の発光性ガラス物品は、発光性物質の含有量が0.1〜5質量%であるため、発光性物質によってガラスの焼結が阻害されず、高い機械強度を有するとともに、発光性物質の含有量が少なく、安価に製造することができる。なお、高い機械強度を有するため、板状や塊状に成形することが可能である。
また、発光色の異なる発光性物質を用いることで、または、ガラス中に着色剤を略均一に含有させることによって容易に必要とする色に発光させることができるため、色違いの発光性ガラス物品を安価に製造することができる。
発光性物質の含有量が0.1質量%よりも少ないと十分な発光強度を得ることができず、5質量%よりも多いとガラスの流動性が低くなるため融着が阻害されて十分な機械強度が得られないとともに、充分な透光性が得られないため、それ以上発光性物質を添加しても発光強度が向上しにくく、発光性物質は高価であるためコスト面からも好ましくない。発光性物質の含有量の好ましい範囲は0.3〜4質量%であり、より好ましい範囲は0.5〜2.9質量%であり、さらに好ましい範囲は1.1〜2.8質量%である。
本発明の発光性ガラス物品は、母材となるガラスの軟化点が、1100℃以下であると好ましい。ガラスの軟化点が1100℃よりも高いと、ガラスを成形するためには1200℃より高い温度にする必要があり、そのような温度条件ではガラス物品を成形するための容器が軟化変形しやすく、成形しにくいとともに発光性材料が劣化して発光性が低下しやすいからである。ガラスの軟化点の好ましい範囲は1000℃以下、さらに好ましくは900℃以下である。
また、本発明の発光性ガラス物品は、ガラスの軟化点が650℃以上であると、機械的強度や硬度が高くなるため好ましい。すなわち、ガラスの軟化点が650℃以上であると、原子間の結合力が強いため、機械的強度が高く、破損しにくいとともに、硬度が高く、表面に傷がつきにくい。好ましくは700℃以上である。
本発明の発光性ガラス物品は、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラスまたはアルミノホウケイ酸ガラスからなると、十分な化学耐久性と機械強度を有しているため好ましい。具体的にはソーダ石灰ガラスとしては質量%でSiO2 65〜75%、Al23 0.5〜3%、B23 0〜7%、MgO 1〜4%、CaO 5〜10%、Na2O 12〜15%、K2O 0〜3%を含有するガラスであり、ホウケイ酸ガラスとしてはSiO2 65〜75%、Al23 3〜7%、B23 10〜15%、CaO 0〜3%、Li2O 0〜5%、Na2O 0〜8%、K2O 0〜4%を含有するガラスであり、アルミノケイ酸ガラスとしてはSiO2 50〜65%、Al23 15〜25%、B23 2〜5%、MgO 8〜15%、CaO 3〜7%、SrO 0〜7%、BaO 0〜4%、Na2O 0〜2%を含有するガラスであり、アルミノホウケイ酸ガラスとしてはSiO2 50〜65%、Al23 10〜20%、B23 7〜12%、MgO 0〜5%、CaO 0〜7%、SrO 0〜7%、BaO 0〜4%、Na2O 0〜3%を含有するガラスが好ましい。
本発明の発光性ガラス物品は、発光性物質がEu、Ce、Pr、Nd、Sm、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびLuからなる群より選択された一種または二種以上の希土類金属元素を微量含有するMAl24もしくはM4Al1425(MはCa、SrまたはBa)、Eu、Ce、Pr、Nd、Sm、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびLuからなる群より選択された一種または二種以上の希土類金属元素、TiおよびMgを微量含有するY22S、Biを微量含有するCaS、Biを微量含有するCaSrS、Cuを微量含有するZnS、およびCuを微量含有するZnCdSからなる群から選択された一種または二種以上の化合物からなると、長時間にわたって発光することができ、照射停止10分後の発光強度が、初期発光強度の10%以上となりやすい。
本発明の発光性ガラス物品は、平均粒径が0.1〜5000μmの発光性物質を使用することができるが、特に50〜5000μmであると好ましい。平均粒径が0.1μmよりも小さいと、ガラス中に発光性物質を略均一に分散させる際に加える熱によって表面が劣化して、発光強度が低くなりやすく、5000μmよりも大きいとガラスの融着を妨げやすい。より好ましい平均粒径は75〜4500μm、さらに好ましくは100〜4000μmである。
特に、発光性物質の平均粒径が50μmよりも大きいと、発光性物質の表面が劣化しても、その内部が変質していないため、劣化する割合が低くなるとともに、平均粒径が細かい場合に比べて粒数が少なくなり透光性が得られやすいため、高い発光強度を得やすい。
本発明の発光性ガラス物品は、明るいところでは発光性物質そのものの色を有し、また、背面から光を照射すると透光性を有するためガラス物品の色の光で照らされる。一方、暗いところでは発光性物質固有の発光色を呈する。このように明るさによって3種類の異なった外観を有し、意匠的に好ましい。
本発明の発光性ガラス物品は、1cm3あたりの泡の数100個以下であると好ましい。100個よりも多いと泡によって光が散乱されて、発光性物質に光が届きにくくなるため、発光強度が高められないとともに、機械強度が損なわれやすい。なお、泡とは、直径0.01mm以上のものを指す。
本発明の発光性ガラス物品は、厚さが5〜100mmの塊状または板状にすることができる。厚さが5mmよりも小さいと、単位面積あたりに存在する発光性物質の量が少ないため発光強度が充分に得られにくく、100mmよりも大きいと、内部歪が大きくなるため機械的強度が低くなりやすい。なお、発光性ガラス物品の厚みが大きくなると意匠面の単位面積あたりに存在する発光性物質の量が多くなるため発光強度が大きくなりやすい。このように本発明のガラス物品は板状に成形しても高い機械強度を有するとともに、透光性を有するため、意匠性を目的とした採光部材として使用することも可能である。
また、本発明の発光性ガラス物品は、ガラス中に発光性物質が均一に分散しているため、切断しても、切り口は他の表面と同様の外観を有する。そのため、切断加工や彫刻も可能である。
次に、本発明の発光性ガラス物品の作製方法を説明する。
まず、複数個のガラス粒と発光性物質、必要に応じて接着剤および/または着色剤を添加して均一に混合し、内表面にアルミナ粉末および/またはセラミックファイバーシートを形成した耐火性容器内に充填し、800〜1200℃で1〜10時間加熱処理することによって発光性ガラス物品を作製する。
ガラス粒の平均粒径は、0.1〜50mm、好ましくは0.3〜30mm、さらに好ましくは0.5〜10mmである。平均粒径が50mmよりも大きいと、ガラス物品中に大きな泡を包含しやすいため、機械強度が損なわれやすく、0.1よりも小さいと製造コストが嵩むとともに1cm3あたりの泡数が100より多くなりやすい。ガラス粒は、板状、棒状、粒状の形状を有するものが使用可能である。
また、発光性物質を含有するガラスやセラミックの塊を粉砕することによって得られるガラス粒を、発光性物質を含まないガラスやセラミックの粒とを混合しても良い。
耐火性容器は、1200℃においても軟化変形しない材質が好ましく、ムライト、コージェライト、アルミナセラミック等が使用可能である。なお、耐火性容器の内面には、シリカ、アルミナ、ジルコニアを主成分とするセラミックファイバーシートまたは粉末が離型剤として配設もしくは塗布されている。
また、加熱処理を、窒素やアルゴンなどの不活性雰囲気で行なうと、発光性物質が酸化されにくく、発光強度が損なわれにくいため好ましい。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
表1は、本発明の発光性ガラス物品(実施例1〜6)を、表2は、本発明の発光性ガラス物品(実施例7〜10)および比較例の発光性ガラス物品を示す。
[実施例1]
質量%でSiO2 70.0%、Al23 2.0%、B23 4.0%、MgO 2.0%、CaO 7.0%、Na2O 14.0%、K2O 1.0%の組成を有するソーダ石灰ガラスを0.5〜2mmに粉砕、分級し平均粒径が0.6mmのガラス粒(A)を作製した。
次に、ガラス粒(A)813gに対して、Sr4Al1425にEu2+とDy3+を微量含有した発光性物質(ウルトラグロー:NP−2820:平均粒径20μm 日亜化学工業製)を21g、接着剤としてアクリル−アルキルスチレン系の有機バインダーを9g添加し、30分間攪拌した後、耐火性を有するセラミック容器に充填し、窒素雰囲気下において850℃で3時間加熱処理することによって196×96×18mmの発光性ガラス物品を作製した。
なお、耐火性を有するセラミック容器は、内寸が200×100×150mmのコージェライト製であり、容器の内側面にはアルミナ粉末が塗布されており、シリカ95質量%、アルミナ5質量%の組成を有するセラミックファイバーシートが容器の底面に載置されている。
[実施例2]
質量%でSiO2 70.2%、Al23 5.4%、B23 13.5%、CaO 0.5%、Na2O 6.7%、K2O 2.2%の組成を有するホウケイ酸ガラスを0.5〜2mmに粉砕、分級し平均粒径が0.6mmのガラス粒(B)を作製した。
次に、ガラス粒(B)を779g、発光性物質(ウルトラグロー:NP−2820:平均粒径20μm 日亜化学工業製)を20g、アクリル−アルキルスチレン系の有機バインダーを8g用いて、900℃で加熱処理した以外は実施例1と同様にして発光性ガラス物品を作製した。
[実施例3]
22SにEu2+、Dy3+、Ti4+およびMg2+を微量含有した発光性物質(ウルトラグロー:NP−2850:平均粒径30μm 日亜化学工業製)を21g用いた以外は実施例1と同様にして発光性ガラス物品を作製した。
[実施例4]
22SにEu2+、Dy3+、Ti4+およびMg2+を微量含有した発光性物質(ウルトラグロー:NP−2850:平均粒径30μm 日亜化学工業製)を20g用いた以外は実施例2と同様にして発光性ガラス物品を作製した。
[実施例5]
SrAl24にEu2+、Dy3+を微量含有した発光性物質(α−FLASH PB500:平均粒径500μm LTI製)を20g用い、大気中で加熱処理した以外は実施例2と同様にして発光性ガラス物品を作製した。
[実施例6]
ガラス粒(B)を2608gに、SrAl24にEu2+、Dy3+を微量含有した発光性物質(α−FLASH PB500:平均粒径500μm LTI製)を67g、アクリル−アルキルスチレン系の有機バインダーを27g添加し、30分間攪拌した後、耐火性を有するセラミック容器に充填し、大気中において900℃で3時間加熱処理することによって196×96×60mmの発光性ガラス物品を作製した。
[実施例7]
SrAl24にEu2+、Dy3+を微量含有した発光性物質(α−FLASH PG500:平均粒径500μm LTI製)を20g用いた以外は実施例5と同様にして発光性ガラス物品を作製した。
[実施例8]
SrAl24にEu2+、Dy3+を微量含有した発光性物質(α−FLASH PG500:平均粒径500μm LTI製)を67g用いた以外は実施例6と同様にして発光性ガラス物品を作製した。
[実施例9]
質量%でSiO2 70.2%、Al23 5.4%、B23 13.5%、CaO 0.5%、Na2O 6.7%、K2O 2.2%の組成を有するホウケイ酸ガラスを2〜5mmに粉砕、分級し平均粒径が3.0mmのガラス粒(C)を作製した。
次に、ガラス粒(C)を2189g、SrAl24にEu2+、Dy3+を微量含有した発光性物質(α−FLASH PB500:平均粒径500μm LTI製)を56g、アクリル−アルキルスチレン系の有機バインダーを22g用いて、大気中において900℃で3時間加熱処理することによって196×96×50mmの発光性ガラス物品を作製した。
[実施例10]
SrAl24にEu2+、Dy3+を微量含有した発光性物質(ルミノーバBGL:平均粒径500μm 根本特殊化学製)を用いた以外は実施例9と同様にして発光性ガラス物品を作製した。
[比較例]
Sr4Al1425にEu2+とDy3+を微量含有した発光性物質(ウルトラグロー:NP−2820:平均粒径20μm 日亜化学工業製)を203g用いた以外は実施例1と同様にして発光性ガラス物品を作製した。
軟化点は、マクロ型示差熱分析計(リガク製)を用いて測定し、求められた第四変曲点の温度とした。
流動性は、加熱処理後の試料の表面を目視で観察し、滑らかな光沢のある表面であるものは「○」、ざらざらした光沢のない荒れた表面であるものは「×」とした。また、発光色は暗所で目視によって判定した。
透光率は、50×50×10mmの大きさに切断し両面を光学研磨した板状の試料を作製し、光源である蛍光灯から照度計(カスタム製 LX−1334)に直接照射された光が1000ルクスの照度となるように調整し、蛍光灯と照度計の間に試料を挿置したときの照度(ルクス)を10回測定し、その平均値を1000ルクスで除し、100を乗じた値を指す。
発光色は、暗所で目視によって判定した。
発光強度は、50×50×10mmの大きさに切断し両面を光学研磨した板状の試料を作製し、試料を暗所で8時間放置した後、20分間1000ルクスの光を照射し、照射停止直後、および照射停止10分後の輝度を輝度計(コニカミノルタ製 LS−100)を用いてそれぞれ10ヶ所で測定し、それぞれの平均値を算出した。
目視は、50×50×10mmの大きさに切断し両面を光学研磨した板状の試料を作製し、試料を暗所で8時間放置した後、20分間1000ルクスの光を照射し、照射停止1時間後の試料を目視で観察し、発光しているか否かを判定した。
機械強度は試料を10×70×8(mm)の大きさに加工し、曲げ試験機(島津製作所製 EZTest−500N)を用いて支点間距離30mm、クロスヘッド速度0.5mm/minで3点曲げ試験を行なった。
化学耐久性は耐酸性および耐アルカリ性を用いて評価した。試料を25×25×5(mm)の大きさに加工し、試料表面を鏡面研磨し、耐酸性は1%硫酸溶液中に、耐アルカリ性は1%水酸化ナトリウム溶液中に、それぞれ90℃で24時間浸漬した後の試料の質量減少量を測定し、表面積あたりの減少量を算出した。
実施例1〜10の発光性ガラス物品は、透光率が20%以上であり、初期発光強度が220mcd/mm2以上、10分後発光強度が初期発光強度の12%以上であった。また、目視でも、充分に確認できる発光強度を有していた。特に、実施例5〜10は、透光性が48%以上であり、初期発光強度が350mcd/mm2以上、10分後発光強度が初期発光強度の19%以上であった。
また、流動性が良好であり、機械強度は25MPa以上と高く、また、化学耐久性は耐酸性が0.8mg/cm2以下であり、耐アルカリ性が1.2mg/cm2以下であった。
一方、比較例は、流動性が悪く、機械強度が15MPaと低かった。また、実施例5〜10と比べて、発光性物質の含有量が多いにもかかわらず、初期発光強度や10分後発光強度は、同程度の値であった。
以上のように本発明の発光性ガラス物品は、機械強度が高く、充分な発光強度を得ることができるとともに、安価に製造できる。また、照明を点灯させなくてもそれ自身が発光することによって壁や階段の存在を容易に認識することができ、衝突や転倒等の事故を防止することができる。そのため、舗道、建物の外装材や内装材、オブジェ、誘導灯、歩道灯、足元灯、採光部材等に好適である。

Claims (8)

  1. ガラス中に発光性物質が略均一に分散してなる発光性ガラス物品であって、厚さ10mmにおいて、透光率が20〜90%であり、1000ルクスの光を20分間照射した直後の初期発光強度が200〜4000mcd/m2であることを特徴とする発光性ガラス物品。
  2. 照射停止10分後の発光強度が、初期発光強度の10%以上であることを特徴とする請求項1に記載の発光性ガラス物品。
  3. ガラス中に発光性物質が略均一に分散してなり、発光性物質の含有量が0.1〜5質量%であることを特徴とする発光性ガラス物品。
  4. ガラスの軟化点が650〜1100℃であることを特徴とする請求項1または3に記載の発光性ガラス物品。
  5. ガラスが、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラスおよびアルミノホウケイ酸ガラスからなる群より選択される一種または二種以上のガラスからなることを特徴とする請求項4に記載の発光性ガラス物品。
  6. 発光性物質の平均粒径が、50〜5000μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の発光性ガラス物品。
  7. 厚さが5〜100mmの塊状または板状であることを特徴とする請求項1〜6に記載の発光性ガラス物品。
  8. 複数個のガラス粒と発光性物質とを混合し、耐火性容器内に充填した後、加熱処理することによって焼結することを特徴とする発光性ガラス物品の製造方法。
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